JP2010199490A - パワー半導体装置の温度測定装置およびこれを使用したパワー半導体モジュール - Google Patents

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弘幸 吉村
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Abstract

【課題】製造コストを抑えながら、パワー素子が如何なる状態であっても、温度検出精度の低下を防止することができるパワー半導体装置の温度測定回路およびこれを使用したパワー半導体モジュールを提供する。
【解決手段】シリコンチップにパワー素子5,6と温度検出用ダイオードDD2,DU2とを設けたパワー半導体装置の温度を検出するパワー半導体装置の温度測定回路であって、前記温度検出用ダイオードDD2,DU2のアノードおよびカソードの電位を、前記パワー素子のエミッタ又はソース電位より、負電位に保った状態で、当該アノードおよびカソード間に流した順電流を検出して前記シリコンチップの温度を検出する温度測定部9,10を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明はパワー半導体装置の温度測定装置およびこれを使用したパワー半導体モジュールに関し、特に、シリコンチップの温度を高精度で検出するようにしたものである。
近年の車両機器では、高効率化および省エネ対策を図るために、駆動力を生む電動機の駆動システムに、昇降圧コンバータおよびインバータの搭載が行われている。
図5は、従来の昇降圧コンバータを用いた車両駆動システムの概略構成を示すブロック図である。
図5において、車両駆動システムには、昇降圧コンバータ1102に電力を供給する電源1101、電圧の昇降圧を行う昇降圧コンバータ1102、昇降圧コンバータ1102から出力された電圧を3相電圧に変換するインバータ1103および車両を駆動する電動機1104が設けられている。なお、電源1101は、架線からの給電電圧または直列接続されたバッテリーから構成することができる。
そして、車両駆動時には、昇降圧コンバータ1102は、電源1101の電圧(例:280V)を電動機1104の駆動に適した電圧(例:750V)に昇圧し、インバータ1103に供給する。そして、スイッチング素子をオン/オフ制御することにより、昇降圧コンバータ1102にて昇圧された電圧を3相電圧に変換して、電動機1104の各相に電流を流し、スイッチング周波数を制御することで車両の速度を変化させることができる。
一方、車両の制動時には、インバータ1103は、電動機1104の各相に生じる電圧に同期してスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、整流動作を行い、直流電圧に変換してから、昇降圧コンバータ1102に供給する。そして、昇降圧コンバータ1102は、電動機1104から生じる電圧(例:750V)を電源1101の電圧(例:280V)に降圧して電力の回生動作を行うことができる。
図6は、図5の昇降圧コンバータの概略構成を示すブロック図である。
図6において、昇降圧コンバータ1102には、エネルギーの蓄積を行うリアクトルL、電荷の蓄積を行うコンデンサC、インバータ1103に流入する電流を通電および遮断するスイッチング素子SW1、SW2、スイッチング素子SW1、SW2の導通および非導通を指示する制御信号をそれぞれ生成する制御回路1111、1112が設けられている。
そして、スイッチング素子SW1、SW2は直列に接続されるとともに、スイッチング素子SW1、SW2の接続点には、リアクトルLを介して電源1101が接続されている。ここで、スイッチング素子SW1には、制御回路1111からの制御信号に従ってスイッチング動作を行うIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)1105が設けられ、IGBT1105に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードD1がIGBT1105に並列に接続されている。
また、スイッチング素子SW2には、制御回路1112からの制御信号に従ってスイッチング動作を行うIGBT1106が設けられ、IGBT1106に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードD2がIGBT1106に並列に接続されている。そして、IGBT1106のコレクタは、コンデンサCおよびインバータ1103の双方に接続されている。
図7は、昇圧動作時に図6のリアクトルLに流れる電流の波形を示す図である。
図7において、昇圧動作では、スイッチング素子SW1のIGBT1105がオン(導通)すると、IGBT1105を介してリアクトルLに電流Iが流れ、LI2/2のエネルギーがリアクトルLに蓄積される。
次に、スイッチング素子SW1のIGBT1105がオフ(非導通)すると、スイッチング素子SW2のフライホイールダイオードD2に電流が流れ、リアクトルLに蓄えられたエネルギーがコンデンサCに送られる。
一方、降圧動作では、スイッチング素子SW2のIGBT1106がオン(導通)すると、IGBT1106を介してリアクトルLに電流Iが流れ、LI2/2のエネルギーがリアクトルLに蓄積される。
次に、スイッチング素子SW2のIGBT1106がオフ(非導通)すると、スイッチング素子SW1のフライホイールダイオードD1に電流が流れ、リアクトルLに蓄えられたエネルギーが電源1101へ回生される。
ここで、フライホイールダイオードD2(昇圧動作の場合)またはスイッチング素子2のIGBT1106(降圧動作の場合)のオン時比率(ON Duty)を変更することで、昇降圧の電圧を調整することが可能であり、概略の電圧値は以下の(1)式にて求めることができる。
L/VH=ON Duty(%) (1)
ただし、VLは電源1101の電圧、VHはコンデンサCの電圧、ON DutyはフライホイールダイオードD2(昇圧動作の場合)またはスイッチング素子SW2(降圧動作の場合)のスイッチング周期に対する導通期間の割合である。
ここで、実際には負荷の変動、電源電圧VLの変動などがあるので、電圧VH,VLを監視し、昇降圧された電圧が目標値となるように、オン時比率(ON Duty)の制御が行われている。
図8は、昇降圧コンバータ用のインテリジェントパワーモジュール(IPM:Intelligent Power Module)を示すブロック図である。
図8において、IPM2100は、下アームのスイッチング部2101と、上アームのスイッチング部2102と、両スイッチング部2101、2102を制御する制御回路2103とで構成されている。なお、両スイッチング部2101、2102は制御回路2103から電気的に分離されている。
スイッチング部2101および2102の夫々は、スイッチング素子SW11およびSW12を有する。これらスイッチング素子SW11およびSW12の夫々は、IGBT2111および2112と、これらIGBT2111および2112と逆並列に接続されたフライホイールダイオードD11およびD12とを有する。
各IGBT2111および2112のゲートには、ゲートドライバ2113および2114が接続されている。これらゲートドライバ2113および2114には、制御回路2103からフォトカプラ2115および2116を介してゲート制御信号が入力されていると共に、IGBT2111および2112の過電流および過熱を抑制するIGBT保護回路2117および2118からの保護信号が入力されている。
また、上アームのスイッチング部2102のIGBT2112から出力されるコンバータ出力電圧VHが出力電圧検出回路2119に供給される。この出力電圧検出回路2119では、分圧回路2120で検出した出力電圧をレベル調整回路2121でレベル調整し、このレベル調整回路2121の出力と三角波生成器2122で生成された三角波信号とが比較器2123に供給されてPWM信号に変換される。比較器2123から出力されるPWM信号はフォトカプラ2124を介して制御回路2103に供給される。
制御回路2103では、外部の演算処理部から入力される昇降圧指令値が入力されると共に、下アームのスイッチング部2101の出力電圧検出回路2119から出力されるPWM信号がこれを平滑化するローパスフィルタ2131を介して入力される電圧比較器2132と、この電圧比較器2132から出力される昇降圧指令値と出力電圧VHとの偏差が入力されるゲート信号発生器2133とを有する。
そして、ゲート信号発生器2133から出力されるゲート制御信号がフォトカプラ2115および2116を介してスイッチング部2101および2102のゲートドライバ2113および2114に出力される。
エミッタ電流を分流してエミッタ電流値を検出するためにIGBT2111および2112にそれぞれ設けられた第2のエミッタ端子2126と接地との間に、分圧抵抗R11およびR12がそれぞれ接続されている。そして、それぞれの分圧抵抗R11およびR12の接続点から出力される過電流検知信号がIGBT保護回路2117および2118に入力され、この過電流検知信号が予め設定した過電流閾値以上であるときにゲートドライバ2113および2114に対してIGBT2111および2112へのゲート電流供給を停止させるゲート電流停止信号を出力する。
また、IGBT保護回路2117および2118は、各スイッチング素子SW11およびSW12と同一チップ内に埋め込まれた温度検出用ダイオード2141および2142の端子間電圧VFを検出してチップ温度を測定する温度測定回路2143をそれぞれ備えている。
この温度測定回路2143は、図9および図10に示すように、温度検出用ダイオード2141および2142に対して例えば200μAの定電流IFを供給する定電流回路2144を有する。このように、温度検出用ダイオード2141および2142に定電流回路2144からの定電流IFを供給すると、温度検出用ダイオード2141および2142の両端電圧VFは、温度に比例した(比例定数は負)電圧値(チップ温度が150℃ではVF=1.5V、15℃ではVF=2.1V)として得られる。実際には、電圧VFの変化量600mVが温度信号のフルスパンとなる。
また、温度測定回路2143は、パルス幅変調(PWM)信号を生成するための発振器となる三角波発生器2145を有し、この三角波発生器2145から出力される三角波信号は、予め設定された下限値と上限値との間を交互に上昇および下降を繰り返すように生成される。
そして、温度測定回路2143は、前述した温度検出用ダイオード2141および2142の両端電圧VFを、図10に示すように、バッファ回路2146でインピーダンス変換した後、レベル変換回路2147に供給し、レベル変換回路2147からレベル調整された電圧Vlevを出力する。レベル変換回路2147において、三角波発生器2145から出力される三角波信号の上限値と高温側(例えば155℃)の電圧VFHに対する電圧Vlevとを合致させ、且つ三角波信号の下限値と低温側(例えば25℃)の電圧VFLに対する電圧Vlevとを合致させるように、電圧VFのレベル変換を行なう。なお、この変換は線形変換である。
また、レベル変換回路2147でレベル調整された出力電圧Vlevおよび三角波発生器2145から出力される三角波信号Vtriがコンパレータ2148に入力されている。このコンパレータ2148は、出力電圧Vlevおよび三角波信号Vtriを比較して、Vlev<Vtriであるときには高レベルとなり、Vlev≧Vtriであるときに低レベルとなるパルス幅変調(PWM)信号を出力する。このコンパレータ2148のパルス幅変調信号のデューティ比は電圧Vlevに比例する。前述のように電圧Vlevは端子電圧VFを線形変換して得ているので、デューティ比は前述した温度検出用ダイオード2141および2142の両端電圧VFにも比例する。例えばデューティ比0%は低温(例えば25℃)側両端電圧VFLとし、デューティ比100%は高温(例えば165℃)側両端電圧VFHとして、次段のフォトカプラ2149によるパルス幅変調(PWM)信号の絶縁伝送回路を介して上アームおよび下アームのスイッチング部2101および2102から、制御回路2103側に設けられているPWM−アナログ変換器2151に温度検出用のパルス幅変調(PWM)信号として伝送される。
このPWM−アナログ変換器2151では、フォトカプラ2149から入力されるパルス幅変調信号を2値信号に変換する2値化回路2152に供給し、この2値化回路2152でデューティ比が0%では電圧V1、デューティ比が100%では電圧V2となる2値信号を生成し、この2値信号をバッファ回路2153でインピーダンス変換した後に、ローパスフィルタ2154で平滑化して直流レベルに変換することにより、IGBTチップ温度に比例したIGBTチップ温度信号を得ることができる。
このIGBTチップ温度信号は、IPM2100の上位システムに伝達され、当該上位システムで、常に、IGBTチップの温度を検出しながら、例えばIGBTチップ温度が予め設定された第1の所定温度T1を超えるとスイッチング周波数を通常スイッチング周波数の1/2に制限し、さらにIGBTチップ温度が第1の所定温度T1より高い第2の所定温度T2を超えるとスイッチング素子SW11およびSW12によるスイッチング動作(昇降圧動作)を停止する保護機能を働かせる。
また、端子電圧VFもしくは電圧Vlevが前述したIGBT保護回路2117,2118に入力され、端子電圧VFもしくは電圧Vlevの値が異常値と判断されると、IGBT保護回路2117,2118からゲート電流停止信号が直ちに出力される。
図11は特許文献1に記載されたIGBTおよび温度検出用ダイオードを形成したシリコンチップを示す断面図である。
このシリコンチップでは、低濃度のn形半導体基板2001の一方の主面の表面層に、pウェル領域2002を形成し、このpウェル領域2002の表面層にn+領域であるエミッタ領域2003を選択的に形成し、このエミッタ領域2003とn形半導体基板2001のn-領域とに挟まれたpウェル領域2002の表面にゲート絶縁膜2004を介してゲート電極2005を形成し、エミッタ領域2003上とpウェル領域2002のコンタクト領域上とに跨がってエミッタ電極2006が形成されている。
また、半導体基板2001の他方の主面の表面層にp+またはn+のコレクタ領域2007が形成され、このコレクタ領域2007の表面にコレクタ電極2008が形成されている。
さらに、半導体基板2001のpウェル領域2002が形成された主面の、pウェル領域2002から離れた領域に、p形であるアノード領域2010が形成され、このアノード領域2010の表面層にn+形であるカソード領域2011が形成され、アノード領域2010の表面にアノード電極2012が形成され、カソード領域2011の表面にカソード電極2013が形成されている。これらアノード領域2010とカソード領域2011とで温度検出用ダイオード2014が構成されている。
ここで、カソード電極2013は、エミッタ電極2006と接続され、エミッタ電極2006からエミッタ端子2021が導出されている。また、ゲート電極2005からはゲート端子2022が導出され、アノード電極2012からアノード端子2023が導出され、コレクタ電極2008からコレクタ端子2024が導出されている。
また、特許文献2には、IGBTを形成する半導体基板上に酸化膜を介して温度検出用のpnダイオードを形成した半導体装置が開示されている。
特開平8−316471号公報 特開2001−85629号公報
上記特許文献1に記載された従来例にあっては、コレクタ領域2007がp+である場合、つまりパワーデバイスがIGBTである場合は、温度検出用ダイオード2014のカソード領域2011、アノード領域2010、半導体基板2001のn-領域、p+のコレクタ領域でnpnpの4層構造の寄生サイリスタが形成されるが、アノード領域2010とカソード領域2011との接合部の不純物濃度が極めて高いため、カソード領域2011からの電子の注入が低く抑えられ、例え、アノード領域2010からカソード領域2011に数mAから数10mAの電流を流しても、この部分でラッチアップすることはない。
一方、コレクタ領域2007がn+である場合は、パワーデバイスはMOSFETとなり、上記の寄生サイリスタは構成されていなので、ラッチアップすることはない。
そして、温度検出用ダイオード2014は、通常はダイオードを3個直列に接続して出力電圧を大きくして扱いやすくしている。3個直列の温度検出用ダイオード2014の順方向電圧は、1.5V〜2.1Vと温度によって変化する。これはカソード電極2013を、エミッタ電極2006に接続すると、アノード領域2010がエミッタ領域2003に対して、+1.5V〜+2.1Vの電位差を持つことを意味している。
一方、IGBTがゲート信号によって導通した場合のエミッタ電極2006に対するコレクタ電極2008の電位差Vceは、IGBTが導通しない場合は数百Vであるが、導通すると200A通電で+2V程度となる。このような状態で、半導体基板2001のn-領域とアノード領域2010との間のpn-接合に着目すると、n-領域の電位がアノード領域2010の電位に対して十分高ければpn-接合に対して十分な逆バイアスとなり、n-領域からアノード領域2010への電流の流れ込みは殆ど無いが、n-領域の電位が、アノード領域2010の電位に対して、十分に高くない状態になると、pn-接合に対して僅かな逆バイアスしかない状態となり、n-領域からアノード領域2010への電流の漏れ込みが生じてしまう。
温度検出用ダイオード2014のアノードには、定電流回路2144により一定の電流が流れており、IGBTが導通してpn-接合に対して、弱い逆バイアス状態になると、定電流回路2144からの一定の電流に半導体基板2001のn-層からの漏れ電流が加算されて、温度検出用ダイオード2014のn+層に流れてしまうという未解決の課題がある。
図12は、温度検出用ダイオード2014の順電圧の順電流依存性を示すグラフであり、IGBTが導通して、アノード領域2010とn-領域の接合の逆バイアス電圧が低くなる場合には、n-層からの電流の漏れ込みにより、順電流が大きくなると、温度検出用ダイオード2014の順電圧が高くなることを示している。このことは、図10によると、実際の温度よりも低い温度と判断してしまうことを示している。
また、特許文献2に記載された従来例のように、IGBTを形成した半導体基板上に酸化膜を介して温度検出用のpnダイオードを形成する場合には、漏れ電流が生じるおそれはないが、半導体基板上に酸化膜を形成してから温度検出用のダイオードを形成するので、製造コストが嵩むという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、製造コストを抑えながら、パワー素子が如何なる状態であっても、温度検出精度の低下を防止することができるパワー半導体装置の温度測定回路およびこれを使用したパワー半導体モジュールを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明の一形態によるパワー半導体装置の温度測定回路は、シリコンチップにパワー素子と温度検出用ダイオードとを設けたパワー半導体装置の温度を検出するパワー半導体装置の温度測定回路であって、前記パワー素子がnチャネル型であるときは、前記温度検出用ダイオードのアノードおよびカソードの電位を、前記パワー素子のエミッタ又はソース電位より、負電位に保った状態で、当該アノードおよびカソード間に流した順電流を検出し、前記パワー素子がpチャネル型であるときは、前記温度検出用ダイオードのアノードおよびカソードの電位を、前記パワー素子のエミッタ又はソース電位より、正電位に保った状態で、当該アノードおよびカソード間に流した順電流を検出して、前記シリコンチップの温度を検出する温度測定部を備えたことを特徴としている。
また、本発明の他の形態によるパワー半導体装置の温度測定回路は、前記パワー素子と前記温度検出用ダイオードが前記シリコンチップにおいて接合分離により分離されていることを特徴としている。
さらに、本発明の他の形態によるパワー半導体装置の温度測定回路は、前記パワー素子がIGBTまたはMOSFETで構成されていることを特徴としている。
さらにまた、本発明の他の形態によるパワー半導体装置の温度測定回路は、前記温度検出用ダイオードのアノードおよびカソードの電位と、前記パワー素子のエミッタ又はソース電位との差を、所定値以上に維持するようにしたことを特徴としている。
さらに、本発明の他の形態によるパワー半導体装置の温度測定回路は、前記所定値が5V以上の値であることを特徴としている。
なおさらに、本発明の他の形態によるパワー半導体モジュールは、上記記載のパワー半導体装置の温度測定回路と、前記パワー素子の制御回路から供給される制御信号に基づいて前記パワー素子を駆動するアーム駆動回路とを有し、前記アーム駆動回路に正電位および負電位を生成する電源回路を備え、該電源回路の前記負電位を前記温度検出ダイオードのアノードに印加することを特徴としている。
また、本発明の他の形態による半導体モジュールは、上記記載のパワー半導体装置の温度測定回路と、前記パワー素子の制御回路から供給される制御信号に基づいて前記パワー素子を駆動するアーム駆動回路とを有し、前記アーム駆動回路に正電位を生成する電源回路を備え、該電源回路は、前記正電位からこれより低い電位を生成する定電圧素子を有し、該定電圧素子で生成した電位を前記パワー素子の低電位側の端子に印加し、前記電源回路の低電位側端子の電位を前記温度検出ダイオードのカソード端子に印加することを特徴としている。
本発明によれば、シリコンチップにパワー素子と温度検出用ダイオードとを設けたパワー半導体装置の温度を検出する場合に、温度検出用ダイオードのアノードおよびカソードの電位を、パワー素子が有する複数の端子のうち低電位側の端子電位より、負電位に保った状態で、アノードおよびカソード間に流した順電流を検出するようにしたので、パワー素子と温度検出用ダイオードの分離を、絶縁膜を介する高コストな構成ではなく、接合分離による低コストの構成でシリコンチップの温度を高精度で検出することができるという効果が得られる。
また、上記構成のパワー半導体装置の温度測定回路と、パワー素子を駆動するアーム駆動回路とを備え、前記アーム駆動回路に正電位および負電位を生成する電源回路を有し、電源回路の負電位を温度検出用ダイオードのアノードに印加することにより、シリコンチップの温度を高精度で検出することができるパワー半導体モジュールを提供することができるという効果が得られる。
また、上記電源回路で、正電位からこれより低い電位を形成する定電圧素子を有し、定電圧素子で生成した電位をパワー素子のエミッタ端子又はソース端子に印加し、電源回路のグランド電位を温度検出用ダイオードカソード端子に印加することによっても、シリコンチップの温度を高精度で検出することができるパワー半導体モジュールを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールの構成を示すブロック図である。 図1のIGBT保護回路で実行する温度測定処理手順の一例を示すフローチャートである。 温度検出用ダイオードの両端電圧とシリコンチップ温度との関係を示すシリコンチップ温度算出マップの内容を示す特性線図である。 本発明の第2の実施形態に係る昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールの構成を示すブロック図である。 従来の昇降圧コンバータを用いた車両駆動システムの概略構成を示すブロック図である。 図3の昇降圧コンバータの概略構成を示すブロック図である。 昇圧動作時に図4のリアクトルに流れる電流の波形を示す図である。 従来の昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールを示す概略構成を示すブロック図である。 従来の温度検出用ダイオードを示す図であって、(a)は温度検出用ダイオードの回路図、(b)は温度検出用ダイオードの温度と順方向降下電圧との関係を示す特性図である。 温度測定回路を示す回路図である。 温度検出ダイオードを内蔵したパワー半導体装置を示す断面図である。 温度検出用ダイオードの順方向電流と順方向電圧との関係を示す特性線図である。
以下、本発明の実施形態に係る信号伝送回路について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る信号伝送回路が適用される昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュール(IPM:Inteligent Power Module)の概略構成を示すブロック図である。
図1において、昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールは、負荷へ流入する電流を制御する上アーム1および下アーム2を備えている。これら上アーム1および下アーム2には、負荷へ流入する電流を通電および遮断するパワースイッチング素子SWU、SWDを有する。これらパワースイッチング素子SWU、SWDの導通および非導通を指示する制御信号がそれぞれ制御回路3で生成される。ここで、制御回路3は、CPUまたは論理IC、あるいは論理ICとCPUが搭載されたシステムLSIなどで構成することができる。
また、上アーム1、下アーム2のパワースイッチング素子SWU、SWDは直列に接続されている。そして、パワースイッチング素子SWUには、ゲート信号SU4に基づいてスイッチング動作を行うIGBT6が設けられ、IGBT6に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードDU1がIGBT6に並列に接続されている。また、IGBT6が形成されたシリコンチップには、チップの温度変化に対応する両端電圧となる温度検出用ダイオードDU2が設けられているとともに、エミッタ電流を一部分流してエミッタ電流値を検出するためにIGBT6に設けられた第2のエミッタ端子に接続された抵抗RU1、RU2により過電流を検出する過電流検出部11が設けられている。
また、パワースイッチング素子SWDには、ゲート信号SD4に従ってスイッチング動作を行うIGBT5が設けられ、IGBT5に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードDD1がIGBT5に並列に接続されている。また、IGBT5が形成されたシリコンチップには、チップの温度変化に対応する両端電圧となる温度検出用ダイオードDU2が設けられているとともに、エミッタ電流を分流してエミッタ電流値を検出するためにIGBT6に設けられた第2のエミッタ端子に接続された抵抗RU1、RU2により過電流を検出する過電流検出部12が設けられている。
ここで、IGBT5および6と温度検出用ダイオードDD2およびDU2を形成したシリコンチップは、前述した従来例と同様に図11に示す構成を有し、温度検出用ダイオードDD2およびDU2が間に絶縁膜を介することなく半導体基板2001の一方の主面側に直接形成され、互いに接合分離で分離されている。
そして、上アーム1側には、IGBT6の制御端子を駆動するためのゲート信号SU4を生成するゲートドライバIC8が設けられるとともに、内蔵する定電流回路から温度検出用ダイオードDU2に例えば200μAの定電流を供給し、このときの温度検出用ダイオードDU2の両端電圧VFでなる過熱検知信号SU6を監視し、且つ過電流検出部11からの過電流検知信号SU5を監視してIGBT保護信号を生成し、IGBT保護信号をゲートドライバIC8に供給するIGBT保護回路10が設けられている。
また、下アーム2側には、IGBT5の制御端子を駆動するためのゲート信号SD4を生成するゲートドライバIC7が設けられるとともに、内蔵する定電流回路から温度検出用ダイオードDD2に例えば200μAの定電流を供給し、このときの温度検出用ダイオードDD2の両端電圧VFでなる過熱検知信号SD6を監視し、且つ過電流検出部11からの過電流検知信号SD5を監視してIGBT保護信号を生成し、IGBT保護信号をゲートドライバIC7に供給する温度測定部を含むIGBT保護回路9が設けられている。
そして、IGBT保護回路9および10は、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置を含んで構成され、入力される過熱検知信号SU6,SD6から、例えば予め求められた図9(b)の特性に対応して過熱検知信号SU6,SD6の値とシリコンチップ温度Tcとの関係を記述したシリコンチップ温度算出マップを参照して、シリコンチップ温度Tcを演算し、当該シリコンチップ温度Tcに基づき各種保護動作を行う。本実施の形態では、背景技術の説明においてIPMの上位システムが行うとした保護動作を、IGBT保護回路9および10が行う。すなわち、演算したシリコンチップ温度Tcが予め設定した第1の所定温度T1を超えている場合には、IGBT5および6のゲートに対するゲート信号のスイッチング周波数を通常スイッチング周波数の1/2に制限するIGBT保護信号をゲートドライバIC7および8に出力し、シリコンチップ温度Tcが予め設定した第1の所定温度T1より高い第2の所定温度T2を超えるとゲート信号の出力を停止するIGBT保護信号をゲートドライバIC7および8に出力する。さらに、過電流検知信号SU5,SD5の電流値が予め設定した所定電流値Iovを超えた場合も、ゲート信号の出力を停止するIGBT保護信号をゲートドライバIC7,8に出力する。
具体的には、IGBT保護回路9および10で、図2に示す温度測定処理を実行する。
この温度測定処理は、先ず、ステップS1で、温度検出用ダイオードDD2(又はDU2)のアノード端子の電圧を検出し、これと後述の電源電圧−Vnとの差を計算することにより両端電圧VFを得る。次いで、ステップS2に移行して、検出した両端電圧VFをもとに図3に示すシリコンチップ温度算出マップを参照してシリコンチップ温度Tcを算出する。ここで、シリコンチップ温度算出マップは、前述した図9(b)の特性図に対応するもので、横軸に両端電圧VFをとり、縦軸にシリコンチップ温度Tcをとった構成を有し、両端電圧VFが1.5Vから2.1Vに増加するに応じてシリコンチップ温度Tcが150℃から25℃まで減少するように特性線L1が設定されている。
次いで、ステップS3に移行して、算出したシリコンチップ温度Tcが第1の所定温度T1を超えているか否かを判定し、Tc≦T1であるときには正常状態であると判定して、そのままタイマ割込処理を終了する。Tc<T1であるときにはステップS4に移行して、算出したシリコンチップ温度Tcが第2の所定温度T2を超えているか否かを判定し、Tc≦T2であるときにはステップS5に移行する。ステップS5では、現在のIGBT5又は6のゲートに供給しているゲート信号のスイッチング周波数を1/2に制限する保護信号Sp1をゲートドライバIC7又は8に出力してからタイマ割込処理を終了し、所定のメインプログラムに復帰する。ステップS4でTc>T2であるときにはステップS6に移行して、IGBT5又は6に供給しているゲート信号を停止させる保護信号Sp2をゲートドライバIC7又は8に出力してからタイマ割込処理を終了し、所定のメインプログラムに復帰する。この図2の温度測定処理が温度測定部の動作に対応している。
また、制御回路3は、外部の上位システムから入力される制御信号に基づいてパワースイッチング素子SWUおよびSWDを駆動制御する、パルス信号でなるゲート信号を生成するゲート信号発生器21を有する。このゲート信号発生器21から出力されるゲート信号がフォトカプラ23および22を介して上アーム1および下アーム2のゲートドライバIC8および7にそれぞれ供給される。
さらに、前述した上アーム1および下アーム2には、ゲートドライバIC8および7用の正電源電圧+Vpを発生する正電源31と、温度検出用ダイオードDU2およびDD2用の負電源電圧−Vnを発生する負電源32とが直列に接続された電源回路33,34が設けられている。この電源回路33,34の正電源31および負電源32との接続点がグランド電位に接地されている。
ここで、正電源31の正電位+Vpは、IGBT5および6のエミッタ電位に対して、ゲート駆動電圧が15V付近となるように、15.5V〜16.5Vの範囲に設定されるのが通常である。この正電源31の正電位+Vpは、IGBT5および6のゲートを駆動するゲートドライバIC7,8およびIGBT保護回路9,10の電源端子に接続されている。
また、グランド電位は、IGBT5および6のゲートを駆動するゲートドライバIC7,8のグランド端子、IGBT保護回路9,10のグランド端子、およびIGBT5,6のエミッタに接続されている。
さらに、負電源32の負電位−Vnは、温度検出用ダイオードDU2およびDD2における前述した図11の構成における半導体基板2001のn-領域とアノード領域2010とのpn-接合に対して、逆バイアスが十分に働く電圧でなければならず、アノード電極2012の電位とIGBT5,6のエミッタ電位の差が逆バイアスに関する条件を満たす所定値以上となるよう負電位−Vnの値を設定する必要がある。所定値としては、5V以上の値が好ましい。
なお、上記はIGBT5,6がnチャネル型であり、エミッタ端子の電位がコレクタ端子の電位より低い場合の説明である。IGBT5,6がpチャネル型である場合は、カソード電極2012の電位がIGBT5,6のエミッタ電位に対して上記所定値以上高くなるよう、負電位−Vnの替わりに正電位+Vnを設定する必要がある。なお、pチャネル型の場合は、コレクタ端子の電位はエミッタ端子の電位より低くなる。
温度検出用ダイオードDU2およびDD2は、図9で前述したように、ダイオード1個では温度変化による順方向電圧がおおよそ0.5V〜0.7Vと低くて取り扱いにくいため、3個のダイオードを直列接続する構成を採用して温度変化による順方向電圧を1.5V〜2.0Vとする。このため、温度検出用ダイオードDU2およびDD2の負電源電圧は、温度検出用ダイオードDU2およびDD2の最大順方向電圧に相当する負電位にアノード電極2012の負電位(上記所定値に相当するものであり、この場合は−5.0Vとする。)を加えた−7.0V以下に設定されている。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
全体的な動作としては、外部の上位システムから制御指令値が制御回路3のゲート信号発生器21に入力されると、このゲート信号発生器21で、入力された制御指令値と上アーム1および下アーム2のIGBT5および6を制御したときの出力電圧VHとを比較し、制御指令値に出力電圧VHが一致するようにIGBT5および6に対するゲート制御信号を生成し、生成したゲート制御信号をそれぞれフォトカプラ22および23を介して上アーム1および下アーム2のゲートドライバIC8および7に出力する。
これにより、ゲートドライバIC8および7からゲート信号SU4,SD5がIGBT6,5のゲートに出力されて、IGBT6,5のゲートが駆動されることにより、出力電圧VHが制御指令値に一致するようにスイッチング動作される。
このとき、上アーム1および下アーム2の電源回路33および34において、正電源31で、ゲートドライバIC8,7とIGBT保護回路10,9の電源端子に供給する、例えば15.5〜16.5Vの、正電位+Vpを発生し、負電源32で、温度検出用ダイオードDU2およびDD2の最大順方向電圧に相当する負電位にアノード電極2012の負電位を加えた−7.0V以下の負電位−Vnを発生し、この負電位−Vnを温度検出用ダイオードDU2およびDD2のカソードに印加する。
このため、負電源32で発生する負電位−Vnを−7.0Vと設定した場合には、温度検出用ダイオードDU2およびDD2にIF=200μAの定電流を流した場合におけるシリコンチップ温度が25℃と低い場合に、温度検出用ダイオードDU2およびDD2の順方向降下電圧が2.0Vと高い場合でも、温度検出用ダイオードDU2およびDD2のアノード電極(最上部のダイオードのアノード)の電位は−5Vとなる。
したがって、前述したように、IGBT5および6のコレクタ電極2008の電位Vceが非導通時の数百Vから導通時の+2V程度に低下した場合でも、図11に示す半導体基板2001のn-領域とアノード領域2010との間のpn-接合に着目したときに、このpn-接合に対して十分な逆バイアスを与えることができ、半導体基板2001のn-領域からアノード領域2010への電流の漏れ込みを確実に抑制することができる。
このため、温度検出用ダイオードDD2およびDU2の順方向電流は、IGBT保護回路9および10に内蔵された定電流回路から出力される定電流IFのみとなって、温度検出用ダイオードDU2およびDD2の両端電圧VFが温度変化のみに依存することになり、IGBT保護回路9および10で図2の温度測定処理を実行することにより、温度検出用ダイオードDU2およびDD2の両端電圧VFに基づいてシリコンチップ温度Tcを高精度で検出することができる。
したがって、シリコンチップ温度Tcが第1の所定温度T1を超えると、IGBT保護回路9および10からスイッチング周波数を通常スイッチング周波数の1/2に制限するIGBT保護信号をゲートドライバIC7および8に出力し、IGBT5および6のスイッチング周波数を制限する。シリコンチップ温度Tcが第2の所定温度T2を超えるとIGBT保護回路9および10からゲート信号SD4およびSU4の出力を停止させるIGBT保護信号をゲートドライバIC7および8に出力して、IGBT5および6のゲートに対するゲート信号の出力を停止させる。このIGBT保護回路9および10の保護機能を、シリコンチップ温度Tcを高精度で検出することができることにより、誤動作を伴うことなく正確に発揮させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図4について説明する。
この第2の実施形態は、電源回路の構成を前述した第1の実施形態の電源回路33,34とは異なる構成としたものである。
すなわち、第2の実施形態では、図4に示すように、上アーム1および下アーム2に設けた電源回路33,34の構成を前述した第1の実施形態と異なる構成としたことを除いては前述した図1と同様の構成を有し、図1との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
ここで、電源回路33,34は、図4に示すように、両端電圧がV55で、ゲートドライバIC7,8およびIGBT保護回路9,10の電源端子に供給する正電位+Vpを発生する直流電源55を有し、この直流電源55の高電位側端子が正電源端子56に接続されているとともに、低電位側端子から負電位−Vnを供給するよう構成されている。直流電源55には抵抗R21と例えばツェナーダイオードで構成される定電圧素子57とが直列に接続され、この定電圧素子57と並列に平滑用コンデンサC21が接続され、さらに抵抗R21および定電圧素子57との接続点が接地電位に接続されて、この接続点の電位が基準の接地電位となるようにされている。
そして、定電圧素子57により規定される定電圧を+Vnとすると、直流電源55の低電位側端子の電位は−Vnとなる。正電源端子56の電位+Vpは直流電源55の両端電圧V55から定電圧+Vnを減算した値(V55−Vn)となる。正電源端子56の電位+Vpの値は、ゲートドライバIC7,8およびIGBT保護回路9,10の電源端子で必要とする電圧15.5〜16.5Vに設定されている。これは、IGBT5,6のゲートに対するゲート駆動電圧Vgが15V付近となるようにするための値である。ここで、Vn≧7.0Vとなるよう定電圧素子57のツェナー電圧を設定するとともに、(V55−Vn)が15.5〜16.5の範囲になるよう直流電源55の構成を決定する。。
この電源回路33および34の正電源端子56の電位+VpはゲートドライバIC7,8、およびIGBT保護回路9,10の電源端子に印加され、抵抗R21および定電圧素子57との接続点はIGBTのゲートを駆動するゲートドライバIC7,8およびIGBT保護回路のグランド端子とに接続され、電源回路33および34の低電位側端子の電位−Vnは温度検出用ダイオードDD2およびDU2のカソードに印加されている。
この第2の実施形態によると、温度検出用ダイオードDD2およびDU2のアノード領域2010とIGBT5および6のエミッタ領域2003は常に高い電圧での逆バイアス状態となり、上記第1の実施形態と同様に、半導体基板2001のn-領域から温度検出用ダイオードDD2およびDU2のアノード領域2010への漏れ込みを確実に抑制することができる。このため、温度検出用ダイオードDD2およびDU2の順方向電流は、IGBT保護回路9および10に内蔵された定電流回路から出力される定電流IFのみとなって、温度検出用ダイオードDU2およびDD2の両端電圧VFが温度変化のみに依存することになり、IGBT保護回路9および10で過熱温度信号SU6,SD6に基づいてシリコンチップ温度Tcを高精度で検出することができる。
なお、上記第1および第2の実施形態においては、上アーム1および下アーム2のパワー素子としてIGBT5および6を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、IGBT5および6に代えてMOSFETを適用することもできる。この場合には、温度検出用ダイオードDD2およびDU2のアノード領域とMOSFETのソース領域もしくはドレイン領域のうち低電位側の領域を、常に高い電圧での逆バイアス状態とすることができ、MOSFET側からの温度検出用ダイオードDD2およびDU2のアノード領域への漏れ込みを確実に抑制して、シリコンチップ温度Tcを高精度で検出することができる。
また、上記第1および第2の実施形態においては、上アーム1および下アーム2と制御回路3との間の絶縁をフォトカプラで行なう場合について説明したが、これに限定されるものではなく、空芯型絶縁トランス等の絶縁機器を適用することができる。
さらに、上記第1および第2の実施形態においては、IGBT保護回路9および10を上アーム1および下アーム2に設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、前述した従来例で説明した図10に示すように、上アーム1および下アーム2に温度測定回路2143を設け、制御回路3側にPWM−アナログ変換器2151を設け、PWM−アナログ変換器2151でシリコンチップ温度Tcを出力するようにしてもよい。
1…上アーム、2…下アーム、3…制御回路、5,6…IGBT、7,8…ゲートドライバIC、9,10…IGBT保護回路、11,12…過電流検出部、31…正電源、32…負電源、55…直流電源、57…定電圧素子、SWU,SWD…パワースイッチング素子、DD2,DU2…温度検出用ダイオード

Claims (7)

  1. シリコンチップにパワー素子と温度検出用ダイオードとを設けたパワー半導体装置の温度を検出するパワー半導体装置の温度測定回路であって、
    前記パワー素子がnチャネル型であるときは、前記温度検出用ダイオードのアノードおよびカソードの電位を、前記パワー素子のエミッタ又はソース電位より、負電位に保った状態で、当該アノードおよびカソード間に流した順電流を検出し、
    前記パワー素子がpチャネル型であるときは、前記温度検出用ダイオードのアノードおよびカソードの電位を、前記パワー素子のエミッタ又はソース電位より、正電位に保った状態で、当該アノードおよびカソード間に流した順電流を検出して、
    前記シリコンチップの温度を検出する温度測定部を備えたことを特徴とするパワー半導体装置の温度測定回路。
  2. 前記パワー素子と前記温度検出用ダイオードが前記シリコンチップにおいて接合分離により分離されていることを特徴とする請求項1に記載のパワー半導体装置の温度測定回路。
  3. 前記パワー素子がIGBTまたはMOSFETで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワー半導体装置の温度測定回路。
  4. 前記温度検出用ダイオードのアノードおよびカソードの電位と、前記パワー素子のエミッタ又はソース電位との差を、所定値以上に維持するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のパワー半導体装置の温度測定回路。
  5. 前記所定値が5V以上の値であることを特徴とする請求項4に記載のパワー半導体装置の温度測定回路。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載のパワー半導体装置の温度測定回路と、前記パワー素子の制御回路から供給される制御信号に基づいて前記パワー素子を駆動するアーム駆動回路とを有し、前記アーム駆動回路に正電位および負電位を生成する電源回路を備え、該電源回路の前記負電位を前記温度検出ダイオードのアノードに印加することを特徴とするパワー半導体モジュール。
  7. 請求項1乃至5の何れか1項に記載のパワー半導体装置の温度測定回路と、前記パワー素子の制御回路から供給される制御信号に基づいて前記パワー素子を駆動するアーム駆動回路とを有し、前記アーム駆動回路に正電位を生成する電源回路を備え、該電源回路は、前記正電位からこれより低い電位を生成する定電圧素子を有し、該定電圧素子で生成した電位を前記パワー素子の低電位側の端子に印加し、前記電源回路の低電位側端子の電位を前記温度検出ダイオードのカソード端子に印加することを特徴とするパワー半導体モジュール。
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