JP2010198831A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】料電池スタックにおける両端部の単位セルと中央部の単位セルの温度差を低減して発電性能のばらつきを抑制する。
【解決手段】電解質21の両面に電極22,電極23を設けて電解質電極構造体20を構成し、電解質電極構造体20とセパレータ30A,30Bとを積層して燃料電池スタックSを構成し、この燃料電池スタックSの積層方向の両端部に位置するセパレータ30Bに接触して集電板93を設け、この集電板93の積層方向の外側に絶縁断熱板90を設けた燃料電池であって、少なくとも一方の集電板93は、最端部に位置するセパレータ30Bの中央部に接触し、集電板93の外周より外側の部分では絶縁断熱板90がセパレータ30Bと接触している。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に係り、特に、燃料電池スタックにおける端部セルと中央部セルの温度差を低減して発電性能のばらつきを抑制する技術に関する。
燃料電池としては、平板状の電解質電極構造体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の両側にセパレータが積層された積層体が単位セルとされ、複数の単位セルが積層されて燃料電池スタックとして構成された燃料電池が知られている。電解質電極構造体は、正極(カソード)および負極(アノード)を構成する一対の電極の間にイオン交換樹脂等からなる電解質が挟まれた三層構造である。セパレータは、電極に接触するように積層され、電極との間に水素などの燃料ガスまたは空気などの酸化剤ガスを流通させるガス流路や、セパレータどうしの間に冷却媒体を流通させる冷媒流路が形成されている。
ここで、燃料電池スタックの最端部に位置するセパレータには、金属製の集電板が接触するように積層され、集電板の外側は絶縁板で覆われている。このような燃料電池によると、例えば、負極側のガス拡散電極に面するガス流路に燃料ガスを流し、正極側のガス拡散電極に面するガス流路に酸化剤ガスを流すと電気化学反応が起こり、電気が発生する。そして、この電気は、集電板に集められて外部に取り出される。ところで、燃料電池の集電板としては、たとえば特許文献1に開示されているように、セパレータと同じ平面積にして集電効率を高めたものが一般的である。
実開昭61−3671号公報
しかしながら、前記先行技術に開示された燃料電池の集電板では、集電板からの熱の放散により両端部に位置する単位セルの温度が中央部の単位セルの温度よりも低くなる。このため、両端部の単位セルと中央部の単位セルとの間で発電性能がばらつき、燃料電池全体として発電性能が安定しないという問題があった。したがって、本発明は、燃料電池スタックにおける両端部の単位セルと中央部の単位セルの温度差を低減して発電性能のばらつきを抑制することができる燃料電池を提供することを目的としている。
本発明は、電解質の両面に電極を設けて電解質電極構造体を構成し、電解質電極構造体とセパレータとを積層して燃料電池スタックを構成し、この燃料電池スタックの積層方向の両端部に位置するセパレータに接触して集電部を設け、この集電部の積層方向の外側に絶縁断熱板を設けた燃料電池において、少なくとも一方の前記集電部は、該集電部に隣接するセパレータの中央部に接触し、前記集電部の外周より外側の部分では前記絶縁断熱板が前記セパレータと接触していることを特徴とする。
本発明では、集電部は、積層方向の両端部に位置するセパレータの中央部に接触し、集電部の外周より外側の部分では絶縁断熱板がセパレータと接触しているから、集電部はセパレータよりも小さく小型化される。これにより、集電部からの熱放出が抑制される。また、集電部の小型化により、集電部の抵抗が増加することに伴うジュール発熱と、両端部に位置するセパレータにおいて電流が集電部側の中央部へ向かって流れることによるセパレータのジュール発熱とにより、両端部に位置する単位燃料電池の温度が上昇する。これにより、両端部の単位燃料電池と中央部の単位燃料電池の温度差が低減され、燃料電池全体の発電性能のばらつきが抑制される。なお、集電部が小型化されることにより、軽量化や材料コストの低減が図られることは言うまでもない。
ここで、両端部に位置するセパレータには、中央部へ向けて電流が集まり、集電体として機能するから、他のセパレータよりも導電率を高くして電気抵抗を低くすることができる。たとえば、金属製のセパレータでは、ステンレス鋼板を素材とするのが通常であるが、両端部に位置するセパレータだけ導電性を高める合金成分を含むものを用いることができる。これと同じ目的で、両端部に位置するセパレータの厚さを厚くすることもできる。
集電部は、絶縁断熱板に設けた凹部に嵌合させることができる。この場合において、集電部の中央部に突出して形成した端子を絶縁断熱板に貫通させて突出させることができる。さらに、集電部の全周に亘って絶縁断熱板の凹部と接触させると好適である。このように構成することにより、両端部に位置する単位燃料電池の気密性を向上させることができる。
セパレータには、ガス流路と冷媒流路が形成され、これら流路は、薄板をプレス成形して断面波板状に形成したり、厚板に溝を切削加工することで形成される。ここで、セパレータに形成された凹凸に集電部を接触させる場合には、集電部の外周縁部が凹凸の凸部に一致していることが望ましい。つまり、集電部の外周縁部が凹凸の凹部の上で浮いた状態にならないことが望ましい。このような構成により、集電部とセパレータとの接触面積を大きくして集電効率を向上させることができる。
金属製の集電部と合成樹脂製の絶縁断熱板とを射出成形によって一体成形することができる。その場合、集電部が絶縁断熱板から抜けないように集電部の一部を絶縁断熱板内に埋設することができる。たとえば、集電部にフランジ部を形成してこれを絶縁断熱板内に埋設することができる。このような構成では、燃料電池スタックの組立が容易となる。また、集電部の形状は平板状など任意であるが、接触しているセパレータから離間するに従って断面積が減少する形状(例えばテーパ状)としてもよい。すなわち、集電部に流入した電流は集電部に設けた端子へ集まるから、集電部のセパレータと接触しない側の角部は導電体としての貢献度が少ない。したがって、そのような部分を備えないテーパ状の集電部形状とすることにより、集電部の機能を損なうことなく材料コストを低減することができる。なお、本発明においてはセパレータの材質は任意であり、金属製であってもカーボン製であってもよい。
本発明は、集電部をセパレータよりも小さく構成しているから、両端部の単位燃料電池と中央部の単位燃料電池の温度差が低減され、燃料電池全体の発電性能のばらつきが抑制される等の効果を奏する。
本発明の実施形態における燃料電池の全体を示す側面図である。 実施形態の燃料電池の一部を示す断面図であって図7における矢印AA断面である。 実施形態の燃料電池におけるカソード側セパレータを示す裏面図である。 実施形態の燃料電池における電解質電極構造体を示す表面図である。 実施形態の燃料電池におけるアノード側セパレータを示す表面図である。 実施形態の燃料電池におけるカソード側セパレータを示す表面図である。 実施形態の燃料電池におけるセパレータ、集電板および絶縁断熱板の配置を説明するための斜視図である。 実施形態の燃料電池における集電板の電気接続構造を示す一部破砕断面図である。 実施形態の第1変形例のセパレータの発電部と集電板との配置を説明するための平面図である。 実施形態の第2変形例の燃料電池を示す断面図であって図7における矢印AA断面である。 本発明の第3変形例の燃料電池を示す断面図であって図7における矢印AA断面である。
1.燃料電池の全体構成
以下、この発明の実施形態の燃料電池を図1〜図9を参照して説明する。まず、実施形態の燃料電池の全体構成について説明し、次いで本実施形態の特徴である集電機構について説明する。図1は燃料電池スタックSの全体側面図であり、燃料電池スタックSは、平面視で長方形状の単位燃料電池(以下、単位セルと称す)10を多数積層して電気的に直列接続し、その両側に絶縁断熱板90,100を配置し、絶縁断熱板90,100を図示しないタイロッドによって締結して構成されている。この実施例の燃料電池スタックSは、縦方向を鉛直方向(重力方向)に向けて設置される。以下、図中の矢印Xは水平方向、矢印Yは矢印Xと直交する水平方向、矢印Zは鉛直方向を示す。なお、図1において符号115は絶縁断熱板100に接続された配管であり、配管115を通じて酸化剤ガス、燃料ガスが各単位セル10に供給されるとともに、冷却水が各単位セル10どうしの間の冷媒流路(図2および図3に符号53で示す)に循環させられる。
図2に示すように、単位セル10は、電解質電極構造体20の両側にアノード側セパレータ30Aおよびカソード側セパレータ30Bを密着して配置した積層構造をなす。なお、図3はカソード側セパレータ30Bの裏面図(電解質電極構造体20と接触する面と反対側の面の図)であり、図4は電解質電極構造体20の平面図、図5はアノード側セパレータ30Aの表面図(電解質電極構造体20と接触する面の図)である。カソード側セパレータ30Bの表面図は図6に示している。単位セル10は、カソード側セパレータ30B、電解質電極構造体20、およびアノード側セパレータ30Aを図3〜図5に示す状態でそのまま重ね合わせて構成されている。なお、図2ではアノード側セパレータ30Aとカソード側セパレータ30Bとを区別するために両者の間に隙間を設けて示しているが、実際には両者は密着している。これについては、図10および図11も同じである。
電解質電極構造体20は、例えばフッ素系電解質材料等からなる固体高分子電解質(電解質)21の両側にアノード電極22とカソード電極23を積層して構成され、電解質電極構造体20のアノード電極22に面してアノード側セパレータ30Aが、カソード電極23に面してカソード側セパレータ30Bが配置されている。両セパレータ30A,30Bはステンレス鋼製薄板をプレス成形して形成されており、前記構成の単位セル10を積層した燃料電池スタックSでは、隣接する2つの単位セル10,10において一方の単位セル10のアノード側セパレータ30Aと他方の単位セル10のカソード側セパレータ30Bとが密接する。
図3〜図5に示すように、電解質電極構造体20と両セパレータ30A,30Bの右上隅部には、使役前の燃料ガス(例えば、水素ガス)が流通する燃料ガス供給口11が形成され、その対角位置である右下隅部には、使役後の燃料ガス(以下、アノードオフガスという)が流通するアノードオフガス排出口12が形成されている。同様に、電解質電極構造体20と両セパレータ30A,30Bの左上隅部には、使役前の酸化剤ガスが流通する酸化剤ガス供給口13が形成され、その対角位置である左下隅部には、使役後の酸化剤ガス(以下、カソードオフガスという)が流通するカソードオフガス排出口14が形成されている。さらに、電解質電極構造体20と両セパレータ30A,30Bの上端部には、使役前の冷却水(冷媒)が流通する冷却水供給口15が形成され、対称位置である下端部には、使役後の冷却水が流通する冷却水排出口16が形成されている。なお、燃料ガス供給口11、アノードオフガス排出口12、酸化剤ガス供給口13、カソードオフガス排出口14、冷却水供給口15および冷却水排出口16は、図4に示すように、電解質電極構造体20にも形成されている。図4に示すように、カソード電極23(アノード電極22)は、後述する突条31A,31Bと接触する部分にのみ設けられている。
これら燃料ガス供給口11、アノードオフガス排出口12、酸化剤ガス供給口13、カソードオフガス排出口14、冷却水供給口15および冷却水排出口16は、単位セル10として組み立てられた状態、および、燃料電池スタックSとして組み立てられた状態において、後述するシール部43,44を介して各供給口11,13,15毎、各排出口12,14,16毎に連通して、分配流路もしくは集合流路として機能し、図2に示す絶縁断熱板90と反対側の絶縁断熱板100に設けられた燃料ガス供給口、アノードオフガス排出口、酸化剤ガス供給口、カソードオフガス排出口、冷却水供給口、冷却水排出口に連通し、絶縁断熱板90,100によって両端を閉塞されている。
図5に示すように、アノード側セパレータ30Aは電解質電極構造体20に面接触する平坦部36を備え、燃料ガス供給口11、酸化剤ガス供給口13、および冷却水供給口15と、アノードオフガス排出口12、カソードオフガス排出口14、および冷却水排出口16との間に挟まれた矩形領域には、電解質電極構造体20から離間する方向に突出する突条31Aがその長手方向を鉛直方向に向けて多数形成され、水平方向(X方向)に等間隔に並行に配置されている。各突条31Aは直線状に鉛直方向(Z方向)へ延びている。図2に示すように、この突条31Aの断面形状は平坦な頂部35を有する台形状をなし、隣り合う突条31A,31Aの端部同士は平坦部36によって接続されている。
アノード側セパレータ30Aにおいて、燃料ガス供給口11および酸化剤ガス供給口13よりも下方には、上部バッファー部37が電解質電極構造体20から離間する方向に突出して形成されている。上部バッファー部37は上端部が正面視で下方に末広がりの台形状をなし、各突条31Aの上端がこの上部バッファー部37の下端に連通している。上部バッファー部37には、電解質電極構造体20に接近する方向に突出する凸部38が分散して設けられており、凸部38の先端面はアノード側セパレータ30Aの平坦部36と面一にされている。さらに、上部バッファー部37と燃料ガス供給口11の間には、電解質電極構造体20に接近する方向に突出する突条39が複数配置され、突条39の先端面はアノード側セパレータ30Aの平坦部36と面一にされている。
また、アノード側セパレータ30Aにおいて、アノードオフガス排出口12およびカソードオフガス排出口14よりも上方には、下部バッファー部40が電解質電極構造体20から離間する方向に突出して形成されている。下部バッファ部40は下端部が正面視で上方に末広がりの台形状をなし、各突条31Aの下端がこの下部バッファー部40の上端に連通している。下部バッファー部40には、電解質電極構造体20に接近する方向に突出する凸部41が分散して設けられており、凸部41の先端面はアノード側セパレータ30Aの平坦部36と面一にされている。さらに、下部バッファー部40とアノードオフガス排出口12の間には、電解質電極構造体20に接近する方向に突出する突条42が複数配置され、突条42の先端面はアノード側セパレータ30Aの平坦部36と面一にされている。
アノード側セパレータ30Aにおいて電解質電極構造体20に密接する面には、絶縁樹脂(例えば、シリコン樹脂)からなるシール部43が設けられている。シール部43は、燃料ガス供給口11とアノードオフガス排出口12と上部バッファー部37と下部バッファ部40と総ての突条31A,39,42の外側を一周して囲繞するとともに、酸化剤ガス供給口13、カソードオフガス排出口14、冷却水供給口15、冷却水排出口16をそれぞれ個別に囲繞している。
アノード側セパレータ30Aは、その平坦部36とシール部43を電解質電極構造体20のアノード電極22に密接して取り付けられ、電解質電極構造体20と上部バッファー部37との間に形成される空間、電解質電極構造体20と下部バッファ部40との間に形成される空間、電解質電極構造体20と突条31Aとの間に形成される空間が、燃料ガスが流通するアノードガス通路51となる。すなわち、燃料ガス供給口11を介してアノードガス通路51に導入された燃料ガスは、突条39によって整流され、上部バッファー部37、突条31A、下部バッファ部40を順に流通し、突条42によって整流されてアノードオフガス排出口12に排出される。その際に、燃料ガスは、電解質電極構造体20のアノード電極22に沿って上から下へ鉛直方向に流れていく。
この場合において、上部バッファー部37が多数の凸部38を有しているので、燃料ガス供給口11から上部バッファー部37に導入した燃料ガスを拡散して総ての突条31Aにほぼ均一に分配することができる。また、下部バッファ部40が多数の凸部41を有しているので、各突条31Aから下部バッファ部40に導入されたアノードオフガスを整流してアノードオフガス排出口12に集合させることができる。
カソード側セパレータ30Bもアノード側セパレータ30Aとほぼ同様の構成であるので同一構成については同符号を付して説明を省略し、図6を参照して相違点だけを説明する。カソード側セパレータ30Bにも突条31Aと同等の突条31Bが配置されている。カソード側セパレータ30Bのシール部43は、酸化剤ガス供給口13とカソードオフガス排出口14と上部バッファー部37と下部バッファ部40と総ての突条31B,39,42の外側を一周して囲繞するとともに、燃料ガス供給口11、アノードオフガス排出口12、冷却水供給口15、冷却水排出口16をそれぞれ個別に囲繞している。
カソード側セパレータ30Bは、その平坦部36とシール部43を電解質電極構造体20のカソード電極23に密接して取り付けられ、電解質電極構造体20と上部バッファー部37との間に形成される空間、電解質電極構造体20と下部バッファ部40との間に形成される空間、電解質電極構造体20と突条31Bとの間に形成される空間が、酸化剤ガスが流通するカソードガス通路52となる。すなわち、酸化剤ガス供給口13を介してカソードガス通路52に導入された酸化剤ガスは、突条39によって整流され、上部バッファー部37、突条31B、下部バッファ部40を順に流通し、突条42によって整流されてカソードオフガス排出口14に排出される。すなわち、酸化剤ガスは、電解質電極構造体20のカソード電極23に沿って上から下へ鉛直方向に流れていく。
この場合において、上部バッファー部37が多数の凸部38を有しているので、酸化剤ガス供給口13から上部バッファー部37に導入した酸化剤ガスを拡散して総ての突条31Bにほぼ均一に分配することができる。また、下部バッファ部40が多数の凸部41を有しているので、各突条31Bから下部バッファ部40に導入されたカソードオフガスを整流してカソードオフガス排出口14に集合させることができる。
また、図3に示すように、カソード側セパレータ30Bにおいて電解質電極構造体20に密接する面の裏面にも、絶縁樹脂(例えば、シリコン樹脂)からなるシール部44が設けられている。シール部44は、冷却水供給口15および冷却水排出口16、上部バッファー部37の裏面と下部バッファ部40の裏面と総ての突条31B,39,42の裏面の外側を一周して囲繞するとともに、燃料ガス供給口11、アノードオフガス排出口12、酸化剤ガス供給口13、カソードオフガス排出口14をそれぞれ個別に囲繞している。このカソード側セパレータ30Bと同様に、アノード側セパレータ30Aにおいて電解質電極構造体20に密接する面の裏面にも、シール部44が設けられている。また、冷却水供給口15と上部バッファー部37の裏面の間には、電解質電極構造体20から離間する方向に突出する突条39が複数配置され、冷却水排出口16と下部バッファー部40の裏面の間には、電解質電極構造体20から離間する方向に突出する突条42が複数配置されており、冷却水の流れを整えるようになっている。
単位セル10を積層した燃料電池スタックSでは、隣接する2つの単位セル10,10において一方の単位セル10のアノード側セパレータ30Aと他方の単位セル10のカソード側セパレータ30Bとが密接する。その際には、図2に示すように、アノード側セパレータ30Aの突条31Aの頂部35とカソード側セパレータ30Bの突条31Bの頂部35とを密接させるとともに、アノード側セパレータ30Aのシール部44とカソード側セパレータ30Bのシール部44とを密接させる。これにより、両シール部44,44に囲繞された両セパレータ30A,30B間の空間であって冷却水供給口15、冷却水排出口16、突条31A,31Bを包囲する領域に冷媒流路53が形成される。
2.集電機構
次に、図2、図7および図8を参照して集電機構を説明する。なお、以下においては絶縁断熱板90の集電機構について説明するが、絶縁断熱板100にも同等の構成の集電機構が設けられている。図2に示すように、絶縁断熱板90の中央部には略矩形状の凹部91と孔92が形成されている。凹部91には図7に示す集電板(集電部)93が嵌合されている。なお、図7には、この項で説明する構成要素のみ記載している。
集電板93は矩形状をなし、その角部は円弧状に形成されている。集電板93の中心からこの円弧状の角部までの距離は全て等しくされている。また、集電板93の縦横比は、電解質電極構造体20のアノード電極22およびカソード電極23の縦横比とほぼ同一とされている。そして、集電板93は、アノード電極22およびカソード電極23の中央に平面視でオーバーラップするように配置され、カソード側セパレータ30Bの多数の突条31Bのうち中央部の一部に接触する。これにより、集電板93の集電効率が高められている。
凹部91は、集電板93と同一形状に形成されており、集電板93が凹部91に嵌合した状態で、集電板93の全周が凹部91の内周面と密着している。絶縁断熱板90の内側の面と集電板93の内側の面は互いに面一とされている。このため、集電板93と、絶縁断熱板90の集電板93の外周より外側の部分は、カソード側セパレータ30Bの突条31Bに密着するとともに、突条31Bの頂部35に均等な力で押し付けられる。
図7に示すように、集電板93の長尺をなす側縁は、突条31Bに沿って配置されている。より詳細には、図2に示すように、集電板93の長尺をなす側縁は、突条31Bの頂部35の角に一致している。このため、集電板93は、突条31Bの頂部35と無駄なく接触し、カソード側セパレータ30Bとの接触面積を大きくして集電効率を向上させることができる。
集電板93の中央部には、円柱状の端子94が集電板93と一体的に形成され、端子94は絶縁断熱板90の孔92を貫通して外部に突出している。端子94の端面にはコネクタ97が螺子98によって取り付けられている。以上の構成は絶縁断熱板100も備えており、絶縁断熱板90,100の端子94から直流電流が出力される。
3.実施形態の動作
上記のように構成された燃料電池スタックSおよび単位セル10では、アノード電極22で触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質21を透過してカソード電極23まで移動し、カソード電極23で酸素と電気化学反応を起こして発電し、その際に水を生成する。この発電に伴う発熱により単位セル10が所定の作動温度を越えないように、冷却水通路53を流れる冷却水で熱を奪い冷却する。
ここで、各単位セルで生成された電流は、絶縁断熱板90と接触しているカソード側セパレータ30Bに集められ、その電流はカソード側セパレータ30Bの中央部に集められる。そして、電流は、集電板93に集められて端子94およびコネクタ97を経て外部に取り出される。
上記構成の燃料電池では、集電板93はカソード側セパレータ30Bよりも小さく小型化されている。これにより、集電板93からの熱放出が抑制される。また、集電板93の小型化により、集電板93の抵抗が増加することに伴うジュール発熱と、カソード側セパレータ30Bにおいて電流が中央部へ向かって流れることによるカソード側セパレータ30Bのジュール発熱とにより、当該単位セル10の温度が上昇する。これにより、両端部の単位セル10と中央部の単位セル10の温度差が低減され、燃料電池全体の発電性能のばらつきが抑制される。
特に、上記実施形態では、集電板93の長尺をなす側縁が突条31Bの頂部35の角に一致している。このため、集電板39は、突条31Bの頂部35と無駄なく接触し、カソード側セパレータ30Bとの接触面積を大きくして集電効率を向上させることができる。
4.変形例
(1)第1変形例
図9は、上記実施形態の第1変形例を示す図である。この変形例では、カソード側セパレータ30Bの突条31Bは、鉛直方向に向けて波形またはジグザグに蛇行している。この場合において、突条31Bの屈曲点(波形の場合は頂点)Pは、集電板93の側縁と一致している。このような変形例においても、集電板39は、突条31Bの頂部35と無駄なく接触し、カソード側セパレータ30Bとの接触面積を大きくして集電効率を向上させることができる。
(2)第2変形例
図10は、上記実施形態の第2変形例を示す図である。この変形例において、集電板95は、図7に示すものと同様に、平面視で矩形状をなし、その角部は円弧状に形成されている。しかしながら、集電板95は、その中心から外周側に向かうに従って断面積が減少するテーパ状とされている。一方、絶縁断熱板60には、集電板と同一形状の凹部91Aが形成されており、集電板95が凹部91Aに嵌合した状態で、集電板95の全面が凹部91Aの内面と密着している。絶縁断熱板90の内側の面と集電板95の内側の面は互いに面一とされている。このため、集電板95と、絶縁断熱板90の集電板95の外周より外側の部分は、カソード側セパレータ30Bの突条31Bに密着するとともに、突条31Bの頂部35に均等な力で押し付けられる。
この変形例においても、集電板95の長尺をなす側縁は、突条31Bに沿って配置されている。すなわち、図10に示すように、集電板95の長尺をなす側縁は、突条31Bの頂部35の角に一致している。このため、集電板95は、突条31Bの頂部35と無駄なく接触し、カソード側セパレータ30Bとの接触面積を大きくして集電効率を向上させることができる。
この変形例においては、集電板95に流入した電流は、図10で矢印で示すように端子94へ集まるから、集電板95のカソード側セパレータ30Bと接触しない側の角部は導電体としての貢献度が少ない。したがって、この変形例では、集電板95がそのような部分を備えないテーパ状であるから、集電部としての機能を損なうことなく集電板95の材料コストを低減することができる。
図11は、上記実施形態の第3変形例を示す図である。この変形例において、集電板96は、図7に示すものと同様に、平面視で矩形状をなし、その角部は円弧状に形成されている。しかしながら、集電板96の奥側の部分には、カソード側セパレータ30Bと接触する部分よりも幅広のフランジ97が形成されている。絶縁断熱板90は、合成樹脂からなり、集電板96と一体的に射出成形(インサート成形)される。
絶縁断熱板90の内側の面と集電板96の内側の面は互いに面一とされている。このため、集電板96と、絶縁断熱板90の集電板96の外周より外側の部分は、カソード側セパレータ30Bの突条31Bに密着するとともに、突条31Bの頂部35に均等な力で押し付けられる。
この変形例においても、集電板96の長尺をなす側縁は、突条31Bに沿って配置されている。すなわち、図11に示すように、集電板96の長尺をなす側縁は、突条31Bの頂部35の角に一致している。このため、集電板95は、突条31Bの頂部35と無駄なく接触し、カソード側セパレータ30Bとの接触面積を大きくして集電効率を向上させることができる。また、この変形例では、絶縁断熱板90と集電板96とが一体的に成形されているので、それらのハンドリングが容易なため燃料電池スタックSの組立が容易となる。
本発明では、両端部の単位セルと中央部の単位セルの温度差が低減され、燃料電池全体の発電性能のばらつきが抑制されるので、厳しい信頼性が要求される例えば燃料電池車に適用して極めて有望である。
10 単位セル(単位燃料電池)
20 電解質電極構造体
21 固体高分子電解質(電解質)
22 アノード電極
23 カソード電極
30A アノード側セパレータ(セパレータ)
30B カソード側セパレータ(セパレータ)
90 絶縁断熱板
93,95,96 集電板(集電部)

Claims (2)

  1. 電解質の両面に電極を設けて電解質電極構造体を構成し、電解質電極構造体とセパレータとを積層して燃料電池スタックを構成し、この燃料電池スタックの積層方向の両端部に位置するセパレータに接触して集電部を設け、この集電部の積層方向の外側に絶縁断熱板を設けた燃料電池において、
    少なくとも一方の前記集電部は、該集電部に隣接するセパレータの中央部に接触し、前記集電部の外周より外側の部分では前記絶縁断熱板が前記セパレータと接触していることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記燃料電池スタックの両端部に位置するセパレータは、他のセパレータよりも導電率が高いことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114927736A (zh) * 2022-05-18 2022-08-19 上海电气集团股份有限公司 一种后部集电结构及燃料电池电堆

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