JP2010193273A - テスト装置、テスト方法及びテストプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】表示部を備える電気機器に対する電源の入切テストを確実に行うことができるテスト装置を提供する。
【解決手段】被テスト装置の電源を投入した後に、表示部に所定の判定色を表示させる動作制御手段と、表示部の画像を含む撮像画像を得る撮像手段と、撮像画像において予め決められた画像判定領域内の各画素の色成分を取得する色成分取得手段と、画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数Aを計数する第1の計数手段と、画像判定領域内において、判定色と見なされる色成分を有する画素数Bを計数する第2の計数手段と、画素数Bの画素数Aに占める割合が所定の閾値以上である場合に電源入状態と判定し、閾値未満であった場合には不具合発生状態であると判定する判定手段とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】被テスト装置の電源を投入した後に、表示部に所定の判定色を表示させる動作制御手段と、表示部の画像を含む撮像画像を得る撮像手段と、撮像画像において予め決められた画像判定領域内の各画素の色成分を取得する色成分取得手段と、画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数Aを計数する第1の計数手段と、画像判定領域内において、判定色と見なされる色成分を有する画素数Bを計数する第2の計数手段と、画素数Bの画素数Aに占める割合が所定の閾値以上である場合に電源入状態と判定し、閾値未満であった場合には不具合発生状態であると判定する判定手段とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、表示部を備える装置の動作テストを行うテスト装置、テスト方法及びテストプログラムに関する。
近年、液晶テレビや携帯電話機等の開発工程、生産工程において、動作確認テストの効率を高めるために、画像処理を用いた自動テスト装置が導入されている。既存の自動テスト装置には、電源の入切、メニュー表示、チャンネル変更等のテストを行うものがある。従来技術による自動テスト装置の基本構成を図7に示す。図7において、符号1000はテスト対象の表示装置(以下、被テスト装置という)、符号1010はテストを実行するためのパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)、1020は被テスト装置1000の画像表示部を撮像する撮像装置(以下、カメラという)、1030は被テスト装置1000の動作をコントロールする赤外線リモコン信号発光器である。
図7に示す自動テスト装置によるテストは、以下のように行われる。まず、パソコン1010でテストプログラムが実行され、その後テストは、このテストプログラムに記述された手順に従って実行されていく。テストプログラムには、(1)リモコン信号発光器1030から被テスト装置1000を操作する信号を出力させ、(2)これに対する被テスト装置1000の反応をカメラ1020で撮像し、(3)得られた撮像画像を予め用意しておいた期待値画像と比較することによって、所望の動作が行われたかどうかを判定する、という処理の手順が記述されている。撮像画像と期待値画像の比較には、リモコン信号発光器1030による操作に対する反応が顕著に出現する部分を画像の比較範囲として予め指定しておき、この比較範囲内の画素の比較を行うという手法がしばしば用いられる。
ところで、自動テスト装置によって行なわれているテストの中でも、電源の入切のテストはその重要性が特に高い。その理由としては、以下が挙げられる。最近の液晶テレビや携帯電話機等の機器は機能が増加の一途を辿っており、それに伴い、高度なOS(Operating System)が搭載されるようになっている。そのため、電源の入切の間に機器の内部では多くの状態の遷移が伴うようになっており、電源入切のタイミングで発生する不具合が非常に多くなっている。
表示部を備える被テスト装置において、画像処理を用いた電源入切のテストを行う際には外光の映り込みが問題となる。カメラで被テスト装置の画像表示部を撮像すると、外光を完全に遮断するような環境を作らない限り、画像表示部の表面に外光が映り込んでしまう。この映り込みがあると、画像表示部に何が表示されているのかを撮像画像から判定することは非常に困難となる。また、外光を完全に遮断するような環境を作ることは、手間とコストがかかる。そこで外光の映り込みがあっても電源入切のテストが行えるような自動テスト装置が必要となる。このような問題を解決するために、外光の映り込みがあっても電源入切の判定を可能とする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、電源入、切、各々の撮像画像の平均輝度と最高輝度を測定し、この測定結果から電源入と切を識別するための閾値を設定することにより画像表示装置のテスト処理と検証処理を自動化することができるものである。
電源入切テストは、被テスト装置における、画像表示部の不具合、画像表示部の駆動回路の不具合、基板の不具合、IC(Integrated Circuit)の不具合、ソフトウェア書き込みの不具合など、様々な不具合を検出することができる。そのため、電源入切テストは生産ラインでの全数テストに適用できることが望ましい。
しかしながら、従来の方法は、環境が変わる度に長時間の測定を行って閾値を決める必要があるため、専用の実験室等で行う場合など、映り込みの状況が安定した環境でテストを行う場合には適用可能だが、生産ライン上のように、被テスト装置が常に移動するために、映り込みの状況が刻々と変化するような環境でテストする場合には適用できないという問題がある。具体例を示すと、図8に示すように、カメラで撮像した画像1100中に写る被テスト装置の表示画面1120上の外光の映り込み1130は、被テスト装置の移動に伴ってその映り込む位置が変化する(図8(a)、(b))。このため、予め期待値を用意したり、環境毎に閾値を設定したりすることは困難であり、従来の方法は、生産ライン上でのテストに適用することは困難であるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、表示部を備える電気機器に対する電源の入切テストを確実に行うことができるテスト装置、テスト方法及びテストプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、被テスト装置の電源を投入した後に、表示部に所定の判定色を表示させる動作制御手段と、前記表示部の画像を含む撮像画像を得る撮像手段と、前記撮像画像において予め決められた画像判定領域内の各画素の色成分を取得する色成分取得手段と、前記画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数Aを計数する第1の計数手段と、前記画像判定領域内において、前記判定色と見なされる色成分を有する画素数Bを計数する第2の計数手段と、前記画素数Bの前記画素数Aに占める割合が所定の閾値以上である場合に電源入状態と判定し、前記閾値未満であった場合には不具合発生状態であると判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、前記判定色は、想定される外光の映り込みの色に基づいて、予め決められる色であることを特徴とする。
本発明は、前記判定色は、赤、緑、青の何れかであることを特徴とする。
本発明は、前記所定の閾値が50%であることを特徴とする。
本発明は、被テスト装置の電源の入切を判定するために、動作制御手段と、撮像手段と、色成分取得手段と、第1の計数手段と、第2の計数手段と、判定手段とを備えるテスト装置におけるテスト方法であって、前記動作制御手段が、前記被テスト装置の電源を投入した後に、表示部に所定の判定色を表示させる動作制御ステップと、前記撮像手段が、前記表示部の画像を含む撮像画像を得る撮像ステップと、前記色成分取得手段が、前記撮像画像において予め決められた画像判定領域内の各画素の色成分を取得する色成分取得ステップと、前記第1の計数手段が、前記画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数Aを計数する第1の計数ステップと、前記第2の計数手段が、前記画像判定領域内において、前記判定色と見なされる色成分を有する画素数Bを計数する第2の計数ステップと、前記判定手段が、前記画素数Bの前記画素数Aに占める割合が所定の閾値以上である場合に電源入状態と判定し、前記閾値未満であった場合には不具合発生状態であると判定する判定ステップとを有することを特徴とする。
本発明は、被テスト装置の電源の入切を判定するために、前記被テスト装置の電源を投入した後に、表示部に所定の判定色を表示させる動作制御手段と、前記表示部の画像を含む撮像画像を得る撮像手段とを備えるテスト装置上において動作するテストプログラムであって、前記撮像画像において予め決められた画像判定領域内の各画素の色成分を取得する色成分取得ステップと、前記画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数Aを計数する第1の計数ステップと、前記画像判定領域内において、前記判定色と見なされる色成分を有する画素数Bを計数する第2の計数ステップと、前記画素数Bの前記画素数Aに占める割合が所定の閾値以上である場合に電源入状態と判定し、前記閾値未満であった場合には不具合発生状態であると判定する判定ステップとをコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明によれば、生産ラインのように、被テスト装置の表示部への外光の映り込みが常に変化するような環境においても、被テスト装置に対する電源入切のテストを確実に行うことが可能になるという効果が得られる。
以下、本発明の一実施形態によるテスト装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態の全体構成を示す図である。この図において、符号100は、電源の入切テストを行う対象の装置(以下、被テスト装置という)であり、ここでは、一例として、液晶テレビを示す。符号101は、画像を表示する表示部である。符号102は、液晶テレビ100が備えるリモコン受光部であって、リモコンからの光信号を受光する。符号110は、電源入切のテストを実施するテスト装置である。符号120は、テスト装置110から出力する信号に応じて、被テスト装置100に対して光信号によって動作指示を行うためのリモコン信号発光器である。符号130は、テスト装置110からの撮像指示に応じて少なくともカラーの静止画を撮像して、得られた画像データをテスト装置110へ出力するカメラである。画像データは、標本化、量子化及び符号化されたデジタルデータとしてテスト装置110に取り込まれ、各画素は、RGB、YUV等、それぞれの成分を示すデータから構成される。符号140は、生産ラインにおいて、被テスト装置100を搭載するパレットであり、テスト装置110、リモコン信号発光器120及びカメラ130も固定して搭載され、生産ライン上を被テスト装置100と一緒に移動する。なお、符号200で示す破線は、カメラ130の撮像範囲を示している。
次に、図2を参照して、図1に示す装置の詳細な構成を説明する。図2は、図1に示すテスト装置110の詳細な構成を示すブロック図である。但し同図には、理解を容易にするため、一部、テストの際にテスト装置100と接続される装置等(被テスト装置100、入力部111、表示部112、リモコン信号発生器120、カメラ130)も含まれている。図2において、符号101は、被テスト装置100の画像表示を行う表示部である。被テスト装置100の表示部101に所定の色を表示させる方法には次のような方法がある。第1の方法は、被テスト装置100に外部入力端子が存在する場合にこれを利用する方法で、その外部入力端子から所定の色の画像信号を入力しておき、リモコン信号発生器120から、被テスト装置100の入力切り換えを行う光信号を出力させて、その外部入力端子からの画像を表示させるようにする。また、第2の方法は、予め、被テスト装置100に特定のリモコン信号を受けると所定の色を表示させるようにプログラムしておき、テスト装置110はリモコン信号発生器120経由でそのリモコン信号を与えて画像を表示させるようにする。
符号111は、キーボート等で構成する入力部であり、テスト装置110とは入力制御部191を介して接続される。符号112は、液晶ディスプレイ等で構成する表示部であり、テスト装置110とは画像出力部192を介して接続される。入力部111及び表示部112は、実際にラインに流してテストを行う際には外すことができるようにしても良い。入力制御部191は、入力部111からの入力を、画像判定領域設定部115や動作制御部113に伝える。画像出力部192は、画像判定領域設定部115から送られてくる画像データを表示できる形式に変換、内部メモリに蓄積し、表示部112へと出力する。符号113は、リモコン信号発生器120に対して、電源入切の動作指示の光信号や、所定の色を画面表示させる動作指示の光信号等、被テスト装置100を動作させるリモコン信号の出力を指示する動作制御部(シリアルポート制御部)である。符号114は、カメラ130が撮像した画像データを受け、内部に保持する画像取得部(USB制御部)である。符号115は、画像判定に用いる画像上の領域を設定する画像判定領域設定部である。符号116は、画像判定領域設定部115において設定された画像判定領域内の画素毎の色成分(R(赤)、G(緑)、B(青))を取得する色成分取得部である。符号117は、色成分取得部116において取得した画素毎の色成分情報を参照して、画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数を計数する第1計数部である。符号118は、色成分取得部116において取得した画素毎の色成分情報を参照して、画像判定領域内において、判定色と見なされる色成分を有する画素数を計数する第2計数部である。
符号119は、第1計数部が計数した画素数と第2計数部が計数した画素数に基づいて、表示部101に判定色が表示されているか否かを判定することにより、電源の入切状態を判定する判定部である。符号160は、動作制御部113が出力した動作指示と、判定部119が判定した電源の入切状態とに基づいて警報を出力する警報出力部である。符号170は、警報出力部160が出力した警報情報を外部装置へ出力する通信部である(無線通信とは限らない)。通信部170に接続される外部装置としては、警告ランプや警告ブザー等が考えられる。無線通信を用いて、生産ライン上の被テスト装置のテスト動作を管理する管理装置等に接続しても良い。符号180は開始トリガを受けるためのセンサである。
なお、図2のテスト装置110は、いわゆるパソコンで実現することが可能である。そのようにする場合、画像判定領域設定部115、色成分取得部116、第1計数部117、第2計数部118、判定部119、警報出力部160は、パソコン上のソフトウェアで実現できる。また、カメラ130がUSBカメラであった場合、画像取得部114は、パソコンのUSBポートとそのドライバソフトウェアに相当する。リモコン信号発光器120がシリアルポート接続であった場合は、動作制御部113はシリアルポート及びそのドライバソフトウェアを含む。通信部170は、他の管理装置等と接続する場合には無線LANモジュールとそのドライバソフトウェアになるが、警告ランプや警告ブザーを接続する形態であれば、USBポートやシリアルポートとそのドライバソフトウェアとなる。センサ180は、後述するように光センサを使うような場合には、そのハードウェアとドライバソフトウェアに相当する。入力制御部191はPS/2ポートやUSBポート及びそこに接続される入力装置のドライバソフトウェアに相当し、入力部111で示されたマウスやキーボードが接続される。画像出力部192は、グラフィックボード及びそのドライバソフトウェアに相当し、DVIやアナログRGBポートやディプレイポートと言ったインタフェースにより表示部112で示された液晶モニタ等のディスプレイと接続される。
ここで、図3を参照して、図2に示す被テスト装置(液晶テレビ)100、テスト装置110、リモコン信号発生器120、カメラ130を搭載したパレット140が流れる生産ラインの構成を説明する。床310には、パレット140を流すためのライン装置300が設置されており、天井320には照明灯330が取り付けられている。ライン装置300上には、複数のパレット140が流され、ライン装置300上の任意の位置において与えられるテスト開始トリガ(詳細後述)に応じて、リモコン信号発生器120から光信号を出力し、電源入切テストを行う。図3に示すように、カメラ130は、パレット140上の低い位置に固定されるため、照明灯330が発する光のうち、被テスト装置100の表示部101の表面において正反射する成分(図3の符号Rで示す光路)がカメラ130によって撮像され、撮像画像中に外光の映り込みが発生する。また、パレット140の移動に伴い、撮像画像中の外光の映り込み位置は変化する。さらに、パレット140がライン装置300上を流れている際は、振動でパレット140全体が振動するため、パレット140に搭載されている被テスト装置100とカメラ130も振動してしまい、カメラ130によって撮像される画像中における外光の映り込みの状態は時々刻々変化する。このため、従来技術のように、環境が変わる度に長時間の測定を行って閾値を決めて、外光の映り込みの影響を排除する方法は適用することができない。
次に、図4を参照して、図2に示す装置の動作を説明する。図4は、テスト装置110上で動作するテストプログラムの基本的な動作手順を示している。まず、作業者は、テストプログラム上で、入力部111を操作して、画像判定領域とテスト回数の値Nを設定する(ステップS100)。これらの設定は、テスト装置110上で実現されるGUI(Graphical User Interface)上で、入力部111として接続されたキーボードとマウスを操作することによって行われる(パソコン上で既に実現されている技術であるので、詳述しない)。画像判定領域の設定は、図5に示すように、パレット140にカメラ130を固定した後、カメラ130で撮像された被テスト装置110の表示部101の画像1100上において矩形領域1110を定義することにより行う。画像判定領域設定部115は、入力部111の操作により、画像上に設定される矩形領域1110の位置情報を読み取り、内部に保持する。また、テスト回数Nは、電源入切テストを行う回数であり、入力部111から入力する。動作制御部113は、ここで入力されたテスト回数Nの値を内部に保持する。作業者は、これらの設定が完了したら、動作制御部113は、電源入切テストの開始トリガの入力待ち状態となる(ステップ110)ので、パレット140をライン装置300上に流す。
パレット140がライン装置300上において移動を開始すると、動作制御部113は、電源入切テストの開始トリガが入力されるまで待ち続ける(ステップ110)。この開始トリガには様々なものを利用可能である。例えば、図2にも示したように、生産ライン上の特定の領域に入ったことを検出するセンサ180(位置を特定できるもの。光センサを使い、ライン途中に照射されたレーザ光を検出する、パレットとライン上にそれぞれ電極を設置し、これが接触したことを検出する等)を設け、このセンサの検出信号をテスト開始のトリガ信号としてもよい。
動作制御部113は、開始トリガが入力されると、リモコン信号発生器120に対して、電源入の光信号を出力する指示を出す。これを受けて、リモコン信号発生器120は、同じパレット140に搭載されている被テスト装置100に対し、電源入の光信号を発する(ステップS120)。この電源入の光信号を受光部102で受光した被テスト装置100は電源を投入する。
次に、動作制御部113は、リモコン信号発生器120に対して、予め決められた判定色を表示させるための光信号を出力する指示を出す。判定色は、想定される外光の映り込みの色に基づいて、映り込みの色とは異なる色に決めるのが望ましい。想定される映り込みが、白色蛍光灯の照明光である場合は、白でない色(例えば、青)を選択する。また、ナトリウムランプの照明光である場合は、ナトリウムランプの色(橙黄色)でない色(例えば、青や緑)を選択する。この判定色は、撮像された画像中に判定色が撮像されているか否かの判定処理を簡単にするために、原色(R(赤)、G(緑)、B(青))を用いることが望ましい。リモコン信号発生器120は、同じパレット140に搭載されている被テスト装置100に対し、判定色表示の光信号を発する(ステップS130)。被テスト装置100は、この判定色表示の光信号を受光部102で受光し、表示部101の全面に判定色を表示する。これにより、表示部101の全面に判定色(例えば、青)が表示されることになる。
次に、動作制御部113は、画像取得部114に対して、画像取得の指示を出す。これを受けて、画像取得部114は、カメラ130が出力する画像データを受け取り、被テスト装置100の表示部101の画像を得る(ステップS140)。画像取得部114内には、1フレーム分のフレームバッファを備えており、カメラ130から出力された画像データを標本化及び量子化して1フレーム分の画像データをフレームバッファに保持する。フレームバッファ内に保持される画像データは、全画素についてR(赤)G(緑)B(青)成分、または、Y(輝度信号)U(輝度信号と青色成分の差)V(輝度信号と赤色成分の差)成分に分解されて保持される。以下の説明においては、RGBそれぞれが8ビット(256階調)で量子化されているものとして説明する。
以下の(1)〜(3)式を用いれば、YUV成分で表現された画像データとRGB成分で表現された画像データ間で相互に変換することが可能であるため、フレームバッファに保持される画像データは、YUV成分で表現された画像データとRGB成分で表現された画像データのどちらでもよい。
Y=0.299×R+0.587×G+0.114×B・・・(1)
U=−0.169×R−0.3316×G+0.500×B・・・(2)
V=0.500×R−0.4186×G−0.0813×B・・・(3)
Y=0.299×R+0.587×G+0.114×B・・・(1)
U=−0.169×R−0.3316×G+0.500×B・・・(2)
V=0.500×R−0.4186×G−0.0813×B・・・(3)
次に、判定部119は、電源の入切状態を判定する処理を行う(ステップS150)。この判定処理の詳細については後述する。そして、判定部119は、動作制御部113から現時点であるべき状態(ここでは、電源入の状態)の情報を受け取り、判定結果と比較(ステップS160)して、状態が正常(電源入の状態)であれば、正常であることを動作制御部113へ通知する。
一方、正常な状態でない場合(ここでは、あるべき状態が電源入であるのに、判定結果が電源切の状態の場合)、判定部119は、警報出力部160と動作制御部113に対して、不具合が発生していることを通知する(ステップS230)。これを受けて、動作制御部113はテスト動作を終了する。また、警報出力部160は、通信部170を介して、警報信号を出力する。通信部170が他の管理装置等と接続されている場合には、警報出力部160は、通信部170を介して、自己(テスト装置110)の識別情報と、不具合が発生した状態の情報(電源入時の不具合を示す情報)を含む警報信号を管理装置(図示せず)へ出力する。通信部170が、警告ランプや警告ブザーに接続されている場合には、警報出力部160は、警報信号のみを出力し、通信部170はこの警報信号に従い、警告ランプを点灯させたり、警告ブザーを鳴らしたりする。
判定部119から正常であることの通知を受けた場合、動作制御部113は、リモコン信号発生器120に対して、電源切の光信号を出力する指示を出す。これを受けて、リモコン信号発生器120は、同じパレット140に搭載されている被テスト装置100に対し、電源切の光信号を発する(ステップS170)。この電源切の光信号を受光部102で受光した被テスト装置100は電源を切断する。
次に、動作制御部113は、画像取得部114に対して、画像取得の指示を出す。これを受けて、画像取得部114は、カメラ130が出力する画像データを受け取り、被テスト装置100の表示部101の画像を得る(ステップS180)。
次に、判定部119は、電源の入切状態を判定する処理を行う(ステップS190)。この判定処理は、ステップS150の判定処理と同様の処理であり詳細については後述する。そして、判定部119は、動作制御部113から現時点であるべき状態(ここでは、電源切の状態)の情報を受け取り、判定結果と比較(ステップS200)して、状態が正常(電源切の状態)であれば、正常であることを動作制御部113へ通知する。
一方、正常な状態でない場合(ここでは、あるべき状態が電源切であるのに、判定結果が電源入の状態の場合)、判定部119は、警報出力部160と動作制御部113に対して、不具合が発生していることを通知する(ステップS230)。これを受けて、動作制御部113はテスト動作を終了する。また、警報出力部160は、通信部170を介して、警報信号を出力する。通信部170が他の管理装置等と接続されている場合には、警報出力部160は、通信部170を介して、自己(テスト装置110)の識別情報と、不具合が発生した状態の情報(電源切時の不具合を示す情報)を含む警報信号を管理装置(図示せず)へ出力する。通信部170が、警告ランプや警告ブザーに接続されている場合には、警報出力部160は、警報信号のみを出力し、通信部170はこの警報信号に従い、警告ランプを点灯させたり、警告ブザーを鳴らしたりする。
次に、判定部119から正常であることの通知を受けた場合、動作制御部113は、内部に保持しているテスト回数Nから「1」減算して(ステップS210)、Nの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS220)。この判定の結果、Nの値が「0」でなければステップS120へ戻り、電源入切テストを繰り返し行い、Nの値が「0」であればテストを終了する。
次に、図6を参照して、図4に示す判定処理(ステップS150、S190)の詳細動作を説明する。まず、色成分取得部116は、画像判定領域設定部115内に保持されている画像判定領域の位置情報を読み取り、この位置情報に基づいて、画像取得部114内に保持されている画像データの中から画像判定領域内の画素を抽出する(ステップS300)。続いて、色成分取得部116は、抽出した画素それぞれのRGB成分を取得して、第1計数部117及び第2計数部118へ出力する(ステップS310)。
次に、第1計数部117は、動作制御部113から想定される外光の映り込みの色情報を取得する。外光色が太陽光や白色蛍光灯の場合には白色であり、ナトリウムランプの場合には橙黄色となる。そして、第1計数部117は、色成分取得部116から出力された画素それぞれのRGB成分のうち、外光の映り込みと見なされる色情報と同じ色成分を持つ画素を除いた画素の数を計数する(ステップS320)。この計数結果は、画像判定領域内における外光の映り込みと見なされる画素を除いた残りの画素の数(これを画素数Aとする)となる。例えば、外光色が白色である場合、R、G、B全ての色成分の値が192(192/256=0.75;75%)以上の値を持つ画素を除けばよい。第1計数部117は、ここで計数した画素数Aを判定部119へ出力する。
次に、第2計数部118は、動作制御部113から判定色に用いた色情報を取得する。ここでは、例えば、青の色情報が取得されることになる。そして、第2計数部118は、色成分取得部116から出力された画素それぞれのRGB成分のうち、判定色(例えば、青)と見なされる色情報と同じ色成分を持つ画素の数を計数する(ステップS330)。この計数結果は、画像判定領域内における判定色の画素の数(これを画素数Bとする)となる。例えば、判定色が青色である場合、B(青)の成分の値のみが128(128/256=0.5;50%)以上であり、R(赤)とG(緑)の成分の値が0に近い値を持つ画素を計数すればよい。第2計数部118は、ここで計数した画素数Bを判定部119へ出力する。
次に、判定部119は、第1計数部117から出力される画素数Aと、第2計数部118から出力される画素数Bから、判定色が所定の割合以上であるか否かを判定する(ステップS340)。この判定は、B/Aが0.5(50%)以上であるか否かによって判定する。この判定の結果、判定色が所定の割合以上である((B/A)≧0.5)場合、判定部119は、電源入状態である(判定色が表示されている)と判定する(ステップS350)。また、判定色が所定の割合以上でない場合((B/A)<0.5)場合、判定部119は、電源切状態である(判定色が表示されていない)と判定する(ステップS360)。判定部119は、判定結果を警報出力部160及び動作制御部113へ出力する。
このように、外光の映り込みであると見なされる画素を除いた画素の計数結果に基づいて所定の判定色が表示部101に表示されているか否かを判定することにより、外光の映り込みの影響を排除して被テスト装置100が電源入状態であるか、電源切状態(不具合の状態を含む)であるかを確実に判定することができる。
なお、ステップS320、S330において用いる白色判定及び判定色判定の閾値は、例の値であり、テスト環境によっては、もっと閾値を下げたり、上げたりしても問題なくテストすることができる。但し、前述した値を閾値(192、128)として設定すると、天井が低く照明灯が多いという比較的明るい環境や、天井が高く照明灯が少ないという比較的暗い環境でも、同一の閾値で電源入切の判定を行うことができ、環境に応じて閾値を設定する手間を省くことができる。
なお、前述した説明においては、製品(被テスト装置100)の生産時において、生産ライン上で電源入切テストを行うことを想定して説明したが、本発明によるテスト装置は生産ライン以外でも利用できる。この場合、図2に示す装置をパレット140ではなく、机等に直接設置してテストを行えばよい。例えば、被テスト装置100は移動しないが、自然光が差し込む窓があり、時間帯によって自然光の入射方向が変化するような環境において電源入切テストを行うような場合にも、時間帯による画像表示部への映り込みの変化の影響を排除して、テストを確実に行うことが可能である。
また、被テスト装置100が、携帯電話機である場合には、図2に示す動作制御部113と、携帯電話機が備えているインタフェースとを直接接続して、動作制御部113から電源入切の動作指示及び判定色の表示指示を出力することによって携帯電話機の動作制御を実施すればよい。
なお、図2におけるテスト装置110の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより被テスト装置の電源の入切を判定するテスト処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
本発明は、画像表示部を備える機器の電源入切の自動テスト装置として利用できる。
100・・・被テスト装置、101・・・表示部、102・・・受光部、103・・・表示制御部、110・・・テスト装置、111・・・入力部、112・・・表示部、113・・・動作制御部、114・・・画像取得部、115・・・画像判定領域設定部、116・・・色成分取得部、117・・・第1計数部、118・・・第2計数部、119・・・判定部、120・・・リモコン、130・・・カメラ、140・・・パレット、160・・・警報出力部、170・・・通信部、180・・・センサ、200・・・撮像範囲、300・・・ライン装置、310・・・床、320・・・天井、330・・・照明灯
Claims (6)
- 被テスト装置の電源を投入した後に、表示部に所定の判定色を表示させる動作制御手段と、
前記表示部の画像を含む撮像画像を得る撮像手段と、
前記撮像画像において予め決められた画像判定領域内の各画素の色成分を取得する色成分取得手段と、
前記画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数Aを計数する第1の計数手段と、
前記画像判定領域内において、前記判定色と見なされる色成分を有する画素数Bを計数する第2の計数手段と、
前記画素数Bの前記画素数Aに占める割合が所定の閾値以上である場合に電源入状態と判定し、前記閾値未満であった場合には不具合発生状態であると判定する判定手段と
を備えることを特徴とするテスト装置。 - 前記判定色は、想定される外光の映り込みの色に基づいて、予め決められる色であることを特徴とする請求項1に記載のテスト装置。
- 前記判定色は、赤、緑、青の何れかであることを特徴とする請求項2に記載のテスト装置。
- 前記所定の閾値が50%であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のテスト装置。
- 被テスト装置の電源の入切を判定するために、動作制御手段と、撮像手段と、色成分取得手段と、第1の計数手段と、第2の計数手段と、判定手段とを備えるテスト装置におけるテスト方法であって、
前記動作制御手段が、前記被テスト装置の電源を投入した後に、表示部に所定の判定色を表示させる動作制御ステップと、
前記撮像手段が、前記表示部の画像を含む撮像画像を得る撮像ステップと、
前記色成分取得手段が、前記撮像画像において予め決められた画像判定領域内の各画素の色成分を取得する色成分取得ステップと、
前記第1の計数手段が、前記画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数Aを計数する第1の計数ステップと、
前記第2の計数手段が、前記画像判定領域内において、前記判定色と見なされる色成分を有する画素数Bを計数する第2の計数ステップと、
前記判定手段が、前記画素数Bの前記画素数Aに占める割合が所定の閾値以上である場合に電源入状態と判定し、前記閾値未満であった場合には不具合発生状態であると判定する判定ステップと
を有することを特徴とするテスト方法。 - 被テスト装置の電源の入切を判定するために、前記被テスト装置の電源を投入した後に、表示部に所定の判定色を表示させる動作制御手段と、前記表示部の画像を含む撮像画像を得る撮像手段とを備えるテスト装置上において動作するテストプログラムであって、
前記撮像画像において予め決められた画像判定領域内の各画素の色成分を取得する色成分取得ステップと、
前記画像判定領域内において、外光の映り込みと見なされる色成分を有する画素を除いた画素数Aを計数する第1の計数ステップと、
前記画像判定領域内において、前記判定色と見なされる色成分を有する画素数Bを計数する第2の計数ステップと、
前記画素数Bの前記画素数Aに占める割合が所定の閾値以上である場合に電源入状態と判定し、前記閾値未満であった場合には不具合発生状態であると判定する判定ステップと
をコンピュータに行わせることを特徴とするテストプログラム。
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JP2009036648A JP2010193273A (ja) | 2009-02-19 | 2009-02-19 | テスト装置、テスト方法及びテストプログラム |
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JP2013015868A (ja) * | 2012-10-11 | 2013-01-24 | Iix Inc | パネル評価システム及びパネル評価方法 |
US20140022235A1 (en) * | 2012-07-20 | 2014-01-23 | Roger A. Hajjar | Closed loop verification of rendered content |
JP2016085349A (ja) * | 2014-10-27 | 2016-05-19 | キヤノン株式会社 | 表示装置、管理装置およびコンピュータプログラム |
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