JP2010185443A - 直列式軸流ファン - Google Patents

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Abstract

【課題】3以上の軸流ファンが単純に直列に接続された直列式軸流ファンでは、気流の旋回成分が大きくなり、効率よく静圧を向上することができない。
【解決手段】3つの軸流ファン2,3,4を接続した直列式軸流ファン1では、3つの軸流ファン2,3,4のうち2つの軸流ファンの回転方向を逆にするとともに静翼25を設ける、または、2つの軸流ファンの排気側にそれぞれ静翼を設ける。4つの軸流ファンを接続した直列式軸流ファンにおいては、互いに回転方向を逆にする2つの軸流ファンを組み合わせ、さらにそれを2つ組み合わせる。これらのような構成により、直列式軸流ファン1により送出される気流の旋回成分を減少し、軸方向成分を増加させて、送出される気流の静圧を向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、3以上の軸流ファンを直列に接続した直列式軸流ファンに関する。
従来より、様々な電子機器の筐体内部に電子部品を冷却するための冷却ファンが設けられており、電子部品の高性能化に伴う発熱量の増加や、筐体の小型化等に起因する配置密度の上昇に伴って、冷却ファンの静圧−風量特性の向上が要求されている。十分な静圧および風量を確保する冷却ファンとして、近年では複数のファンを直列に接続した直列式軸流ファンが提案されている。
米国特許出願公開第2008/0124232号明細書では、3つの軸流ファンが直列に接続された組立体が開示されている。
特開2005−16323号公報においても、3つのファンユニットが結合板上に直列に配置された構造の直列連結モジュールが開示されている。
米国特許出願公開第2008/0124232号明細書 特開2005−16323号公報
ところで、3以上の軸流ファンが直列に接続された直列式軸流ファンでは、単体の軸流ファンや2つの軸流ファンが接続された直列式軸流ファンに比べて、送出される気流の静圧が増加する。しかし、単純な構造の同一の軸流ファンを直列に接続した構造の直列式軸流ファンでは、気流の旋回成分が大きくなり、効率よく静圧を向上することができない。
本発明は、直列式軸流ファンにより送出されるエアの軸方向成分を増加して、静圧を向上することを目的としている。
本発明の第1の側面では、直列式軸流ファンは、最も排気側に位置する第1インペラと、前記第1インペラがロータ部に取り付けられて中心軸を中心に前記第1インペラを回転する第1モータ部と、排気側から2番目に位置する第2インペラと、前記第2インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第2インペラを回転する第2モータ部と、排気側から3番目に位置する第3インペラと、前記第3インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第3インペラを前記第2インペラとは逆方向に回転する第3モータ部と、前記第1インペラの排気側に位置して前記中心軸を中心とする略径方向に伸びる複数の静翼と、前記第1インペラ、前記第2インペラおよび前記第3インペラの外周を囲む筒状の風洞部とを備える。
本発明の第2の側面では、直列式軸流ファンは、最も排気側に位置する第1インペラと、前記第1インペラがロータ部に取り付けられて中心軸を中心に前記第1インペラを回転する第1モータ部と、排気側から2番目に位置する第2インペラと、前記第2インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第2インペラを前記第1インペラとは逆方向に回転する第2モータ部と、排気側から3番目に位置する第3インペラと、前記第3インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第3インペラを回転する第3モータ部と、前記第2インペラと前記第3インペラとの間に位置して前記中心軸を中心とする略径方向に伸びる複数の静翼と、前記第1インペラ、前記第2インペラおよび前記第3インペラの外周を囲む筒状の風洞部とを備える。
本発明の第3の側面では、直列式軸流ファンは、最も排気側に位置する第1インペラと、前記第1インペラがロータ部に取り付けられて中心軸を中心に前記第1インペラを回転する第1モータ部と、排気側から2番目に位置する第2インペラと、前記第2インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第2インペラを回転する第2モータ部と、排気側から3番目に位置する第3インペラと、前記第3インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第3インペラを回転する第3モータ部と、前記第1インペラの排気側に位置して前記中心軸を中心とする略径方向に伸びる複数の静翼と、前記第1インペラと前記第2インペラとの間に位置して、略前記径方向に伸びる他の複数の静翼と、前記第1インペラ、前記第2インペラおよび前記第3インペラの外周を囲む筒状の風洞部とを備える。
本発明の第4の側面では、直列式軸流ファンは、最も排気側に位置する第1インペラと、前記第1インペラがロータ部に取り付けられて中心軸を中心に前記第1インペラを回転する第1モータ部と、排気側から2番目に位置する第2インペラと、前記第2インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第2インペラを前記第1インペラとは逆方向に回転する第2モータ部と、排気側から3番目に位置する第3インペラと、前記第3インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第3インペラを回転する第3モータ部と、排気側から4番目に位置する第4インペラと、前記第4インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第4インペラを前記第3インペラとは逆方向に回転する第4モータ部と、前記第1インペラ、前記第2インペラ、前記第3インペラおよび前記第4インペラの外周を囲む筒状の風洞部とを備える。
本発明によれば、3以上の軸流ファンを接続した直列式軸流ファンから送出されるエアの静圧を向上することができる。
本発明の第1および第2の側面は、3つの軸流ファンを接続した直列式軸流ファンで、3つの軸流ファンのうち2つの軸流ファンの回転方向を逆にするとともに静翼を設けている。
本発明の第3の側面は、3つの軸流ファンを接続した直列式軸流ファンで、2つの軸流ファンの排気側にそれぞれ静翼を設けている。
本発明の第4の側面は、4つの軸流ファンを接続した直列式軸流ファンで、互いに回転方向を逆にする2つの軸流ファンを組み合わせ、さらにそれを2つ組み合わせている。
これらのような構成により、直列式軸流ファンにおける旋回成分を減少させて、送出されるエアの静圧を向上している。
図1は、第1の実施形態に係る直列式軸流ファンを示す断面図である。 図2は、第1軸流ファンの底面図である。 図3は、第2軸流ファンの底面図である。 図4は、第3軸流ファンの底面図である。 図5は、第2の実施形態に係る直列式軸流ファンの断面図である。 図6は、第3の実施形態に係る直列式軸流ファンの断面図である。 図7は、第4の実施形態に係る直列式軸流ファンの断面図である。 図8は、他の例に係る直列式軸流ファンの断面図である。 図9は、静翼部の底面図である。 図10は、さらに他の例に係る直列式軸流ファンの断面図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る直列式軸流ファン1を示す縦断面図であり、直列式軸流ファン1は、サーバ等の電子機器を空冷するための冷却ファンとして用いられる。直列式軸流ファン1は、第1軸流ファン2、第2軸流ファン3、および、第3軸流ファン4を備えてなる。第1軸流ファン2は、図1における下側に位置している。第2軸流ファン3は、中心軸J1に沿って、第1軸流ファン2の上側に接続され、第3軸流ファン4は、中心軸J1に沿って、第2軸流ファン3の上側に接続されている。中心軸J1は、第1軸流ファン2、第2軸流ファン3および第3軸流ファン4の中心軸に一致している。中心軸の一致については、以下の実施形態でも同様である。
直列式軸流ファン1では、図1中の上側からエアが取り込まれ、下側へと送出されるように、中心軸J1に沿う方向のエアの流れが発生する。以下の説明では、中心軸J1方向において、エアが取り込まれる側である図1中の上側を「上側」または「吸気側」と呼び、エアが送出される側である図1中の下側を「下側」または「排気側」と呼ぶ。「上側」および「下側」という表現は、必ずしも重力方向に対する上側および下側と一致する必要はない。
第1軸流ファン2は、第1インペラ21、第1モータ部22、第1ハウジング23、複数の静翼25を備える。第1モータ部22は、中心軸J1を中心に第1インペラ21を回転させることでエアの流れを発生する。第1ハウジング23は、第1インペラ21の外周を囲む筒状のハウジングである。複数の静翼25は、第1インペラ21の排気側に位置して、中心軸J1を中心とする略径方向に伸びる翼形状の支持リブである。静翼25、第1ハウジング23および第1モータ部22のベース部24は、樹脂を射出成形することにより、1つの部材として形成されている。静翼25を介して、第1ハウジング23とベース部24とが接続されている。
なお、図1では、図示の都合上、第1インペラ21の翼211および静翼25の概略形状を、中心軸J1の左右に示している。また、第1モータ部22は誇張して大きく示しており、各構成要素の断面に対するハッチングの図示を省略している。第2軸流ファン3および第3軸流ファン4に関しても、同様の手法にて図示している。以下の軸流ファンにおける、他の断面図についても同様である。
第1インペラ21は、第1モータ部22の外側を覆う有蓋略円筒状のカップ212、および、カップ212の外側面から中心軸J1を中心とする径方向外方に向けて伸びており、中心軸J1を中心とする周方向に等ピッチにて配置された複数の翼211を有する。第1モータ部22は、回転体である第1ロータ部221および固定体である第1ステータ部222を備えている。中心軸J1に沿って、第1ロータ部221が第1ステータ部222に対して上側に位置している。
第1ロータ部221は、中心軸J1を中心とする有蓋略円筒状の金属製のヨーク2211、ヨーク2211の内側に固定される略円筒状の界磁用磁石2212、および、ヨーク2211の上部中央から下方に突出するシャフト2213を備えている。カップ212がヨーク2211を覆うようにして、第1インペラ21は第1ロータ部221に取り付けられている。
第1ステータ部222は、略円板状のベース部24、ベース部24の中央から上側に突出する略円筒状の軸受保持部2221、軸受保持部2221の外周に取り付けられるステータ2222、および、ステータ2222の下側にてステータ2222に電気的に接続される回路基板2223を備えている。ステータ2222は、界磁用磁石2212と中心軸J1を中心とする径方向(以下、単に「径方向」という)に対向している。ステータ2222と界磁用磁石2212との間にて、中心軸J1を中心とするトルクが発生する。軸受保持部2221の内側には、軸受機構である玉軸受2224,2225が中心軸J1方向の上部および下部に設けられている。軸受保持部2221に挿入されたシャフト2213が、玉軸受2224,2225により回転可能に支持されている。
第2軸流ファン3は、一部の形状を除いて第1軸流ファン2の上下を反転したものと同じ構造を有している。第2軸流ファン3は、第2インペラ31、第2モータ部32、第2ハウジング33、および、棒状の複数の支持リブ35を備える。第2インペラ31は、有底略円筒状のカップ312の外側面から径方向外方に向けて伸びる、複数の翼311を有している。第2モータ部32は、第2インペラ31を回転させることにより、第1インペラ21と同方向のエアの流れを発生させる。第2ハウジング33は、第2インペラ31の外周を囲む筒状をしており、中心軸J1に沿って第1ハウジング23に接続される。棒状の複数の支持リブ35は、第2モータ部32のベース部34と、第2ハウジング33とを接続している。第2ハウジング33、ベース部34および第2支持リブ35は、樹脂の射出成形により1つの部材として形成される。
以下の説明では、第2軸流ファン3の支持リブ35を「第2支持リブ35」と呼ぶ。
第2モータ部32は、第1モータ部22とほぼ同様の構造を有している。第2モータ部32は、回転体である第2ロータ部321および固定体である第2ステータ部322を備えている。第2ロータ部321が第2ステータ部322の下側に位置している。第2ロータ部321は、有底略円筒状のヨーク3211、ヨーク3211の内側に固定される界磁用磁石3212、および、ヨーク3211の中央から上方に突出するシャフト3213を備えている。カップ312がヨーク3211を覆うようにして、第2インペラ31が第2ロータ部321に取り付けられる。
第2ステータ部322は、略円板状のベース部34、ベース部34の中央から下側に突出する軸受保持部3221、軸受保持部3221の外周に取り付けられて界磁用磁石3212との間にてトルクを発生するステータ3222、および、ステータ3222の上側に配置される回路基板3223を備え、軸受保持部3221に挿入されたシャフト3213が玉軸受3224,3225により回転可能に支持される。
第3軸流ファン4は、第2軸流ファン3の上下を反転したものとほぼ同じ構造であり、第3インペラ41、中心軸J1を中心に第3インペラ41を第2インペラ31とは逆方向に回転することにより第1インペラ21と同方向のエアの流れを発生する第3モータ部42、第3インペラ41の外周を囲む筒状の第3ハウジング43、および、第3モータ部42のベース部44と第3ハウジング43とを接続する棒状の複数の支持リブ45を備える。以下の説明では、第3軸流ファン4の支持リブ45を「第3支持リブ45」と呼ぶ。
第3インペラ41は、カップ412の外側面から径方向外方に向けて伸びる複数の翼411を有し、第3ハウジング43は中心軸J1に沿って第2ハウジング33に接続される。また、第3ハウジング43、ベース部44および第3支持リブ45は、樹脂の射出成形により1つの部材として形成される。
第3モータ部42は、第3ロータ部421および第3ロータ部421の下側に位置する第3ステータ部422を備える。第3ロータ部421は、有蓋円筒状のヨーク4211、ヨーク4211の内側に固定される界磁用磁石4212およびヨーク4211の中央から下方に突出するシャフト4213を備え、カップ421がヨーク4211を覆うようにして第3インペラ41が第3ロータ部421に取り付けられる。
第3ステータ部422は、略円板状のベース部44、ベース部44の中央にて上側に突出する軸受保持部4221、軸受保持部4221の外周に取り付けられるステータ4222、および、ステータ4222の下側に配置される回路基板4223を備え、ベース部44は第2軸流ファン3のベース部34に当接する。第3モータ部42では、軸受保持部4221に挿入されたシャフト4213が玉軸受4224,4225により回転可能に支持される。
図2は第1軸流ファン2の底面図である。第1ハウジング23の下端部231は略正方形とされ、上端部(吸気側の端部)も同形状とされる。静翼25は中心軸J1に平行な方向および中心軸J1に垂直な面に対して傾斜し、4つの静翼25の径方向内側の端部がベース部24の外周に等間隔に位置するとともに、径方向外側の端部が第1ハウジング23の互いに隣接する2つの角部2311の間の中央部2312に位置する。
また、第1軸流ファン2では、ベース部24に切欠241が設けられて回路基板2223の下面の一部が露出し、第1ハウジング23の下端部231の図2における右上の角部2311近傍に内側面から外側面に至る溝2311aが設けられる。図2に示すように、回路基板2223に接続された2つのリード線26は、切欠241を介して図2における右上の角部2311へと径方向に案内され、溝2311aを介して第1ハウジング23の外側へと引き出される。リード線26は図1に示す軸流ファン2,3,4のハウジング23,33,43の外側面に沿って直列式軸流ファン1の吸気側へと導かれ、外部電源(図示省略)に接続される。
図3は第2軸流ファン3の底面図であり、図2に示す第1ハウジング23と同様に、第2ハウジング33の下端部331および上端部(吸気側の端部)は略正方形とされる。4つの第2支持リブ35の径方向内側の端部は、ベース部34の外周に等間隔に位置し、径方向外側の端部は第2ハウジング33の互いに隣り合う2つの角部3311の間の中央部3312に位置する。また、第2支持リブ35は図2に示す第1軸流ファン2の静翼25と異なり、中心軸J1を中心とする周方向における幅が小さくされるとともに、図1に示すように、中心軸J1に平行な方向における幅も小さくされる。
図3に示す第2ハウジング33の上端部(図3における紙面奥側)では、図2に示す第1ハウジング23と同様に、図3における右上の角部近傍に内側面から外側面に至る溝が設けられ、回路基板3223(図1参照)に接続された2つのリード線36が溝を介して第2ハウジング33の外側へと引き出され、第2ハウジング33および第3ハウジング43(図1参照)の外側面に沿って直列式軸流ファン1の吸気側へと導かれる。なお、図3では、リード線36と共に第2ハウジング33の外側面に沿って第2ハウジング33の吸気側へと導かれる第1軸流ファン2のリード線26(図2参照)の図示を省略している。第2軸流ファン3では、第2ハウジング33と第2モータ部32(図1参照)との間におけるエアの流路には第2支持リブ35およびリード線36のみが存在する。
図4は第3軸流ファン4の底面図である。第3ハウジング43は図3に示す第2ハウジング33とほぼ同形状であり、第3ハウジング43の内側面とベース部44の外周との間には、4つの第3支持リブ45が等間隔に配置される。第3支持リブ45は図2に示す第1軸流ファン2の静翼25と異なり、中心軸J1を中心とする周方向における幅が小さくされるとともに、図1に示すように、中心軸J1に平行な方向における幅も小さくされる。第3支持リブ45は第2支持リブ35と共に第3インペラ41と第2インペラ31との間に位置し、第2支持リブ35および第3支持リブ45は互いに中心軸J1に平行な方向において重なる。すなわち、第2支持リブ35の第3インペラ41に対向するエッジ(または面)と第3支持リブ45の第2インペラ31に対向するエッジ(または面)とが中心軸J1に平行な方向においてほぼ全長に亘って重なる。
図4に示すように、第3軸流ファン4では、図2に示す第1軸流ファン3と同様に、第3ハウジング43の下端部431の図4における右上の角部4311近傍に内側面から外側面に至る溝4311aが設けられる。回路基板4223に接続された2つのリード線46は溝4311aを介して第3ハウジング43の外側へと引き出され、第3軸流ファン4の吸気側へと導かれる。なお、図4では、リード線46と共に第3ハウジング43の外側面に沿って第3軸流ファン4の吸気側へと導かれる他の軸流ファン2,3のリード線26,36(図2および図3参照)の図示を省略している。第3軸流ファン4においても、第3ハウジング43と第3モータ部42との間のエアの流路には第3支持リブ45およびリード線46のみが存在する。
直列式軸流ファン1の駆動時には、図4に示す第3軸流ファン4の第3インペラ41が第3モータ部42により矢印93にて示す時計回りに回転され、図3に示す第2軸流ファン3の第2インペラ31が第2モータ部32(図1参照)により矢印92にて示す反時計回り、すなわち、第3インペラ41とは逆方向に回転される。このように、第2軸流ファン3および第3軸流ファン4により、いわゆる二重反転ファンが構成される。さらに、図2に示す第1軸流ファン2の第1インペラ21が第1モータ部22(図1参照)により矢印91にて示す時計回りに回転される。そして、図1に示すように、第1インペラ21、第2インペラ31および第3インペラ41により発生したエアは、第1ハウジング23、第2ハウジング33および第3ハウジング43により形成される筒状の風洞部11を吸気側から排気側に向かって流れ、直列式軸流ファン1から送出される。
以上、第1の実施形態に係る直列式軸流ファン1について説明したが、直列式軸流ファン1では、排気側から2番目に位置する第2インペラ31と3番目に位置する第3インペラ41との回転方向が逆とされることにより、第1インペラ21に流入するエアの流れが中心軸J1におよそ平行な方向に整えられる。これにより、第3軸流ファン4からのエアの旋回成分の一部が第2軸流ファン3により軸方向成分へと変換されて第1インペラ21に送り込まれるエアの軸方向成分が増加され、最も排気側に位置する第1インペラ21による送風効率が高められる。さらに、第1インペラ21の排気側に位置する静翼25により第1インペラ21から送出されるエアの旋回成分が軸方向成分に変換されて軸方向成分が増加されるため、直列式軸流ファン1から送出されるエアの静圧が向上され、エアの流量も増加する。
直列式軸流ファン1では、第2軸流ファン3および第3軸流ファン4により二重反転ファンが形成されるのであれば、第1ないし第3インペラ21,31,41はそれぞれ、図2ないし図4に示す方向とは逆方向に回転されてもよい。この場合であっても、第1インペラ21に流入するエアの軸方向成分が増加されるとともに、直列式軸流ファン1から送出されるエアの静圧が向上される。
既述のように、第2軸流ファン3の第2支持リブ35は静翼25と異なり、中心軸J1に平行な方向および中心軸J1を中心とする周方向における幅が小さくされるため、エアの軸方向成分を増加させることはない。すなわち、第2支持リブ35は実質的に静翼として機能しない。同様に、第3軸流ファン4の第3支持リブ45も実質的に静翼として機能しない。すなわち、直列式軸流ファン1では、第1インペラ21と第2インペラ31との間に静翼として機能する部材が設けられない。直列式軸流ファン1では、このような構造であっても第2インペラ31と第3インペラ41とを反対方向に回転することにより、第1インペラ21に旋回成分の少ないエアを導入することが実現されている。
また、第2支持リブ35と第3支持リブ45とが中心軸J1に平行な方向に重なる、換言すれば、第2支持リブ35および第3支持リブ45が互いに沿うようにほぼ全長に亘って重なることにより(以下の他の実施形態おける互いに重なる支持リブについても同様)、これらの支持リブがエアの流れを妨げることが抑制される。
第1軸流ファン2の静翼25は、第1ハウジング23および第1モータ部22のベース部24と1つの部材として形成されるため、第1軸流ファン2の構造が簡素化される。同様に、第2軸流ファン3の第2支持リブ35は、第2ハウジング33および第2モータ部32のベース部34と1つの部材として形成され、第3軸流ファン4の第3支持リブ45は、第3ハウジング43および第3モータ部42のベース部44と1つの部材として形成されるため、第2軸流ファン3および第3軸流ファン4の構造も簡素化される。以下の他の実施形態における、静翼および支持リブに関しても同様である。なお、第1ないし第3軸流ファン2,3,4では、リード線26,36,46の数は2以外とされてもよい。他の実施形態においても同様である。
直列式軸流ファン1の構造は軸流ファンの数が奇数個である直列式軸流ファンに応用することができる。この場合、最も排気側の軸流ファンを除く他の複数の軸流ファンでは、互いに隣接するインペラが逆方向に回転することにより、奇数番目の軸流ファンにより発生するエアの軸方向成分が当該軸流ファンの下側に位置する偶数番目の軸流ファンにより増加され、最も排気側の軸流ファンでは、排気側に静翼が設けられることによりエアの軸方向成分が増加される。なお、最も排気側の軸流ファンのインペラは、排気側から2番目の軸流ファンのインペラに対して同方向に回転してもよく、逆方向に回転してもよい。
図5は、第2の実施形態に係る直列式軸流ファン1aを示す縦断面図である。直列式軸流ファン1aでは、図1の第2軸流ファン3に代えて第1軸流ファン2とほぼ同形状の第2軸流ファン3aが設けられ、第1軸流ファン2、第2軸流ファン3aおよび第3軸流ファン4が中心軸J1に沿って配置される。その他の構造は直列式軸流ファン1と同様であり、以下、同様の構成には同符号を付して説明する。
第1軸流ファン2は複数の翼211を有する第1インペラ21、中心軸J1を中心に第1インペラ21を回転する第1モータ部22、第1インペラ21の外周を囲む第1ハウジング23、第1インペラ21の排気側に位置して略径方向に伸びる複数の静翼25を備え、静翼25、第1ハウジング23および第1モータ部22のベース部24は樹脂の射出成形により1つの部材として形成される。第1モータ部22では、第1インペラ21が取り付けられる第1ロータ部221が第1ステータ部222に対して上側に位置する。
第2軸流ファン3aは、複数の翼311を有する第2インペラ31、第2インペラ31を第1インペラ21と同じ方向に回転する第2モータ部32、第2インペラ31の外周を囲む第2ハウジング33、および、第2インペラ31と第1インペラ21との間に位置して略径方向に伸びる4つの静翼35aを備える。静翼35aを介して第2ハウジング33とベース部34とが接続され、静翼35a、第2ハウジング33および第2モータ部32のベース部34は樹脂の射出成形により1つの部材として形成される。なお、第2インペラ31は第1インペラ21とは逆方向に回転されてもよい。
第3軸流ファン4は、第1軸流ファン2の静翼25に代えて棒状の支持リブが設けられる点を除いて第1軸流ファン2とほぼ同様であり、複数の翼411を有する第3インペラ41、第3インペラ41を第2インペラ31とは逆方向に回転する第3モータ部42、第3インペラ41の外周を囲む第3ハウジング43、および、第3モータ部42のベース部44と第3ハウジング43とを接続する棒状の複数の第3支持リブ45を備える。
直列式軸流ファン1aの駆動時には、第1インペラ21、第2インペラ31および第3インペラ41の回転により発生したエアは、第1ハウジング23、第2ハウジング33および第3ハウジング43により形成される風洞部11内を中心軸J1に沿って流れ、直列式軸流ファン1aから送出される。
直列式軸流ファン1aでは、第2インペラ31から送出されるエアは、第2インペラ31の排気側に位置する静翼35aにより旋回成分の一部が軸方向成分に変換されて軸方向成分が増加されつつ第1インペラ21に流入し、第1インペラから送出されるエアは、第1インペラ21の排気側に位置する静翼25により旋回成分の一部が軸方向成分に変換されて軸方向成分が増加されつつ直列式軸流ファン1aから送出される。
このように、第1インペラ21と第2インペラ31との回転方向が同じであっても、静翼25,35aにより風洞部11を流れるエアの軸方向成分が増加されるため、直列式軸流ファン1aの静圧が向上される。また、第1ハウジング23、ベース部24および静翼25が1つの部材として形成されるとともに、第2ハウジング33、ベース部34および静翼35aが1つの部材として形成されるため、第1軸流ファン2および第2軸流ファン3aの構造が簡素化される。直列式軸流ファン1aでは、第1インペラ21と第2インペラ31との回転方向が異なる場合においても、静翼35aにより第1インペラ21に流入するエアの軸方向成分が増加される。このように、第2の実施形態では、第1ないし第3インペラ21,31,41の回転方向は任意の方向とされてよく、第1ないし第3インペラ21,31,41の回転方向がいずれの方向とされても静翼25,35aにより風洞部11を流れるエアの軸方向成分を増加することが可能とされる。
図6は、第3の実施形態に係る直列式軸流ファン1bを示す縦断面図である。直列式軸流ファン1bは、図1に示す直列式軸流ファン1における、第1軸流ファン2、第2軸流ファン2、第3軸流ファン3の配置を入れ替えた構造である。図6の下側に位置する第1軸流ファン2bと第2軸流ファン3bにより二重反転ファンが構成され、それに複数の静翼47を有する第3軸流ファン4bが接続されて、直列式軸流ファン1bが構成される。その他の構造は、直列式軸流ファン1と同様であり、同様の構成には同符号を付している。
第1軸流ファン2bは、第1インペラ21、中心軸J1を中心に第1インペラ21を回転する第1モータ部22、第1インペラ21の外周を囲む第1ハウジング23、および、第1インペラ21よりも上側に位置して第1モータ部22と第1ハウジング23とを接続する棒状の複数の第1支持リブ27を備える。
第2軸流ファン3bは、第2インペラ31、中心軸J1を中心に第2インペラ31を第1インペラ21とは逆方向に回転する第2モータ部32、第2インペラ31の外周を囲む第2ハウジング33、および、第2インペラ31よりも下側に位置して第2モータ部32と第2ハウジング33とを接続する棒状の複数の第2支持リブ37を備える。第2支持リブ37および第1支持リブ27は第1インペラ21と第2インペラ31との間に位置するとともに、中心軸J1に平行な方向に、ほぼ全長に亘って重なる。
第3軸流ファン4bは、第3インペラ41、中心軸J1を中心に第3インペラ41を第2インペラ31と同じ方向に回転する第3モータ部42、第3インペラ41の外周を囲む第3ハウジング43、および、第3インペラ41と第2インペラ31との間に位置して略径方向に伸びる複数の静翼47を備える。静翼47、第3ハウジング43および第3モータ部42のベース部44は樹脂の射出成形により1つの部材として形成され、第3軸流ファン4bの構造が簡素化される。
なお、第3インペラ41は第2インペラ21とは逆方向に回転されてもよく、第1軸流ファン2bおよび第2軸流ファン3bにより二重反転ファンが構成されるのであれば、第1ないし第3インペラ21,31,41の回転方向は任意の方向とされてよい。
直列式軸流ファン1bの駆動時には、第3インペラ41から送出されるエアは静翼47により旋回成分の一部が軸方向成分に変換されて軸方向成分が増加されつつ第2インペラ31に流入し、これにより、第2インペラ31による送風効率が高められる。
直列式軸流ファン1bでは、第1支持リブ27および第2支持リブ37の中心軸J1に平行な方向および中心軸J1を中心とする周方向における幅は静翼47の同方向の幅よりも小さくされ、第1支持リブ27および第2支持リブ37は静翼47に比べてエアの軸方向成分を増加させない。すなわち、直列式軸流ファン1bでは、第1インペラ21の排気側、および、第1インペラ21と第2インペラ31との間には静翼として機能する部材が設けられない。このような構造であっても、第1軸流ファン2bおよび第2軸流ファン3bが二重反転ファンとされるため、第2インペラ31の回転により発生するエアの旋回成分の一部が第1インペラ21により軸方向成分に変換され、直列式軸流ファン1bから送出されるエアの軸方向成分が増加されて静圧が向上される。
直列式軸流ファン1bでは、静翼47並びに第1インペラ21および第2インペラ31によりエアの軸方向成分が増加されるため、第1ないし第3ハウジング23,33,43により形成される風洞部11内のエアの流れは旋回が少ない流れとなっている。また、第1軸流ファン2bおよび第2軸流ファン3bでは、第1支持リブ27と第2支持リブ37とが中心軸J1に平行な方向に重なることから、これらの支持リブがエアの流れを妨げることが抑制される。
図7は、第4の実施形態に係る直列式軸流ファン1cを示す縦断面図である。直列式軸流ファン1cは、4重の直列式軸流ファンである。図6に示す直列式軸流ファン1bの第1軸流ファン2bおよび第2軸流ファン3bに、これらと同じ構造の2つの軸流ファンが直列に接続されたものと同様の構造である。直列式軸流ファン1cは、図7の下側に位置する第1軸流ファン2b、第1軸流ファン2bに中心軸J1に沿って接続される第2軸流ファン3b、第2軸流ファン3bに中心軸J1に沿って接続される第3軸流ファン5および第3軸流ファン5に中心軸J1に沿って接続される第4軸流ファン6を備える。直列式軸流ファン1cでは、第1軸流ファン2bおよび第2軸流ファン3bが二重反転ファンとされるとともに、第3軸流ファン5および第4軸流ファン6が二重反転ファンとされる。
第1軸流ファン2bは、第1インペラ21を回転させる第1モータ部22と、第1ハウジング23とを、接続する棒状の複数の第1支持リブ27を有している。第2軸流ファン3bは、第2インペラ31を第1インペラ21とは逆方向に回転させる第2モータ部32と第2ハウジング33とを接続させる、棒状の複数の第2支持リブ37を有する。第1支持リブ27および第2支持リブ37は、第1インペラ21と第2インペラ31との間に位置する。それとともに、互いに中心軸J1に平行な方向に、ほぼ全長に亘って重なっている。
また、第3軸流ファン5は、第3インペラ51を回転させる第3モータ部52と第3ハウジング53とを接続させる、棒状の複数の第3支持リブ54を有している。第4軸流ファン6は、第4インペラ61を第3インペラ51とは逆方向に回転される第4モータ部62と第4ハウジング63とを接続させる、棒状の複数の第4支持リブ64を有する。第3支持リブ54および第4支持リブ64は、第3インペラ51と第4インペラ61との間に位置する。それとともに、第3支持リブ54および第4支持リブ64は、互いに中心軸J1に平行な方向にほぼ全長に亘って重なっている。
支持リブの上記配置により、直列式軸流ファン1cでは、支持リブ27,37,54,64がエアの流れを妨げることが抑制される。
直列式軸流ファン1cの駆動時に、第1から第4ハウジング23,33,53,63により形成された筒状の風洞部11内では、排気側から3番目の第3インペラ51と4番目の第4インペラ61との回転方向が逆とされる。このことにより、エアの旋回成分の一部が軸方向成分に変換されて、第3インペラ51から送出されるエアは、軸方向成分が増加された状態で、第2インペラ31に送り込まれる。その結果、第2インペラ31による送風効率が高められる。さらに、最も排気側の第1インペラ21と、排気側から2番目の第2インペラ31との回転方向が逆とされる。このことにより、エアの旋回成分の一部が軸方向成分に変換されて、直列式軸流ファン1cから送出されるエアの軸方向成分が増加されて、静圧がより向上される。
なお、直列式軸流ファン1cでは、インペラ21,31,51,61の上記回転方向により、第1インペラ21の排気側、第1インペラ21と第2インペラ31との間、第2インペラ31と第3インペラ51との間、および、第3インペラ51と第4インペラ61との間に、略径方向に伸びる翼形状とされて集風効果を得る部位が設けられない、すなわち、ファンから送出されるエアの軸方向成分を増加する静翼が設けられない構造であっても静圧の向上が実現されている。
直列式軸流ファン1cは、同一の構造を有する4つの軸流ファンの上下を反転しつつ、順次接続した構造である。このため、ステータのコアやインシュレータ、回路基板等のモータ部を構成する部材が統一されているので、直列式軸流ファン1cの製造コストを低減できる。また、直列式軸流ファン1cの構造は、3組以上の2重反転ファンを接続した直列式軸流ファンに応用することができる。この場合、排気側から奇数番目の支持リブが、対応する軸流ファンの吸気側に配置され、偶数番目の支持リブが、対応する軸流ファンの排気側に配置される。この結果、奇数番目と偶数番目の支持リブが、中心軸の平行な方向にほぼ全長に亘って重なるので、支持リブがエアの流れを妨げることが抑制される。
第4の実施形態では、第1軸流ファン2bおよび第2軸流ファン3bにより、二重反転ファンが形成される。それとともに、第3軸流ファン5および第4軸流ファン6により、二重反転ファンが形成されるのであれば、各インペラ21,31,51,61の回転方向は任意とされてよい。
特に、直列式軸流ファン1cの駆動時の騒音を低減する必要がある場合は、第2軸流ファン3bと第3軸流ファン5とを同じ方向に回転させることにより、第2軸流ファン3bと第3軸流ファン5との間の騒音が低減される。さらに、第2軸流ファン3bと第3軸流ファン5との間の騒音のピーク周波数が、第1軸流ファン2bと第2軸流ファン3bの間の騒音、および、第3軸流ファン5と第4軸流ファン6との間の騒音のピーク周波数とずれるため、特定の周波数に騒音が集中することも防止される。
以上、第1ないし第4の実施形態について説明したが、上記実施形態は次のように捉えることができる。
第1の実施形態では、第1軸流ファン2は、静翼を有さない単独の軸流ファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを送出する。第2軸流ファン3および第3軸流ファン4は、静翼を有さない単独の軸流ファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを第1軸流ファン2に送り込む役割を果たしている。
第2の実施形態においても、第1軸流ファン2は静翼を有さない単独の軸流ファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを送出する。第2軸流ファン3aは、静翼を有さない単独のファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを第1軸流ファン2に送り込む役割を果たしている。
第3の実施形態では、第1軸流ファン2bおよび第2軸流ファン3bは、静翼を有さない単独の軸流ファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを送出する。第3軸流ファン4bは、静翼を有さない単独の軸流ファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを第2軸流ファン3bに送り込む役割を果たしている。
第4の実施形態では、第1軸流ファン2bおよび第2軸流ファン3bは、静翼を有さない単独の軸流ファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを送出する。第3軸流ファン5および第4軸流ファン6は、静翼を有さない単独の軸流ファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを第2軸流ファン3bに送り込む役割を果たしている。
すなわち、上記実施形態では、3以上の軸流ファンを接続した直列式軸流ファンの排気側において、静翼を有さない単独の軸流ファンよりも旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを送出する、少なくとも1つの下流側軸流ファンが配置される。また、静翼を有さない単独の軸流ファンに比べて旋回成分が低減され、軸方向成分が増加されたエアを下流側軸流ファンへと送り込む、少なくとも1つの上流側軸流ファンが下流側軸流ファンの吸気側に接続される。
図8は、図1に示す直列式軸流ファン1の他の例を示す図である。図8に示す直列式軸流ファン1では、図1に示す直列式軸流ファン1の第1軸流ファン2の静翼25に代えて、棒状の第1支持リブ28が設けられる。それとともに、第1軸流ファン2の排気側の端部に静翼部7が配置される。他の構造は、図1に示す直列式軸流ファン1と同様である。
図9は静翼部7の底面図である。静翼部7は、中心軸J1を中心とする環状部71、環状部71の外周から放射状に伸びる4つの静翼72、並びに、環状部71および静翼72を囲む略四角形のフレーム73を備えている。環状部71の外周の径は、図8に示す第1軸流ファン2のベース部24の外周の径とほぼ同じとされる。フレーム73は、第1ハウジング23の排気側の端部に取り付けられている。フレーム73の内側面は、第1ハウジング23の内側面に滑らかに接続する。これにより、直列式軸流ファン1の排気側の端部では、滑らかなエアの流路が形成される。
直列式軸流ファン1では、第1インペラ21の排気側に静翼部7が設けられることにより、図1の場合と同様に、第1インペラ21から送出されるエアの軸方向成分が増加される。このため、直列式軸流ファン1から送出されるエアの静圧が向上される。なお、図5および図6に示す直列式軸流ファン1a,1bにおいても、静翼25,35a,47に代えて、棒状の支持リブが設けられるとともに、支持リブの排気側に静翼部7が取り付けられてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記第1の実施形態では、図10に示すように、第2軸流ファン3の上下が反転されて、第2支持リブ35および第3支持リブ45が、第2インペラ31を挟んで互いに離れて配置されてもよい。同様に、直列式軸流ファン1b,1cも、互いに隣接する軸流ファンの支持リブ同士が、互いに離れて配置される構造とされてもよい。
図7に示す第4の実施形態では、第1支持リブ27および第3支持リブ54のそれぞれが、第1インペラ21および第3インペラ51の排気側に配置されてもよい。さらにその構造に加えて、第2支持リブ37および第4支持リブ64のそれぞれが、第2インペラ31および第4インペラ61の吸気側に配置されてもよい。換言すれば、排気側から奇数番目の軸流ファンの支持リブが、当該軸流ファンのインペラの下側に配置されるとともに、偶数番目の軸流ファンの支持リブが、当該軸流ファンのインペラの上側に配置されてもよい。支持リブとインペラとの上下関係は、さらに他のものとされてもよい。
また、図1では、第2軸流ファン3の棒状の第2支持リブ35に代えて、第2支持リブ35よりも中心軸J1に平行な方向における幅が大きい板状、または、翼形状の支持リブが設けられてもよい。同様に、第3軸流ファン4においても、板状または翼形状の支持リブが設けられてもよい。第2軸流ファン3の支持リブおよび第3軸流ファン4の支持リブの一方または両方が、板状または翼形状とされる場合を考える。この場合であっても、これらの支持リブが、第1インペラ21と第2インペラ31との間に位置する。それとともに、互いに中心軸J1に平行な方向において重なることにより、エアの流れを妨げることが抑制される。なお、図10に示す場合においても、第2軸流ファン3の支持リブおよび第3軸流ファン4の支持リブの一方または両方が、板状または翼形状とされてよい。また、他の実施形態においても、エアの軸方向成分を所望の程度だけ増加するために、支持リブが棒状のものから板状または翼形状のものに適宜変更されてよい。
上記実施形態では、直列式軸流ファンは、互いに隣接するインペラの翼および支持リブの数が異なるように設計されるとよい。好ましくは、互いに隣接するインペラの翼および支持リブの数が、互いに素となるように設計されるとよい。これにより、翼および支持リブのそれぞれにおいて発生する騒音のピーク周波数がずれて、直列式軸流ファン全体の騒音が低減される。
上記実施形態では、2つの軸流ファンの間に、それぞれのハウジングの内側面に滑らかに接続する内側面を有する筒状のスペーサが取り付けられてもよい。また、直列式軸流ファン1,1a〜1cの吸気側には1または2以上の軸流ファンがさらに直列に接続されてよく、隣接する2つの軸流ファンのインペラの回転方向が同じである場合には、好ましくは、当該2つの軸流ファンの間に静翼が設けられる。
本発明は、電子機器等の冷却用のファンとして利用可能であり、冷却ファン以外のファンとしても利用可能である。
1,1a〜1c 直列式軸流ファン
11 風洞部
21 第1インペラ
22 第1モータ部
23 第1ハウジング
24 (第1モータ部の)ベース部
25,35a,47 静翼
27,28 第1支持リブ
31 第2インペラ
32 第2モータ部
33 第2ハウジング
34 (第2モータ部の)ベース部
35,37 第2支持リブ
41,51 第3インペラ
42,52 第3モータ部
43,53 第3ハウジング
44 (第3モータ部の)ベース部
45,54 第3支持リブ
61 第4インペラ
62 第4モータ部
63 第4ハウジング
64 第4支持リブ
221 第1ロータ部
321 第2ロータ部
421 第3ロータ部
J1 中心軸

Claims (10)

  1. 直列式軸流ファンであって、
    最も排気側に位置する第1インペラと、
    前記第1インペラがロータ部に取り付けられて中心軸を中心に前記第1インペラを回転する第1モータ部と、
    排気側から2番目に位置する第2インペラと、
    前記第2インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第2インペラを回転する第2モータ部と、
    排気側から3番目に位置する第3インペラと、
    前記第3インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第3インペラを前記第2インペラとは逆方向に回転する第3モータ部と、
    前記第1インペラの排気側に位置して前記中心軸を中心とする略径方向に伸びる複数の静翼と、
    前記第1インペラ、前記第2インペラおよび前記第3インペラの外周を囲む筒状の風洞部と、
    を備えることを特徴とする直列式軸流ファン。
  2. 請求項1に記載の直列式軸流ファンであって、
    前記風洞部が、
    前記第1インペラの外周を囲む第1ハウジングと、
    前記第2インペラの外周を囲む第2ハウジングと、
    前記第3インペラの外周を囲む第3ハウジングと、
    を備え、
    前記複数の静翼、前記第1ハウジングおよび前記第1モータ部のベース部が、1つの部材として形成されていることを特徴とする直列式軸流ファン。
  3. 請求項1または2に記載の直列式軸流ファンであって、
    前記第2モータ部を前記風洞部に接続する複数の支持リブと、
    前記第3モータ部を前記風洞部に接続する他の複数の支持リブと、
    をさらに備え、
    前記複数の支持リブおよび前記他の複数の支持リブが前記第2インペラと前記第3インペラとの間に位置するとともに、前記中心軸に平行な方向において重なることを特徴とする直列式軸流ファン。
  4. 直列式軸流ファンであって、
    最も排気側に位置する第1インペラと、
    前記第1インペラがロータ部に取り付けられて中心軸を中心に前記第1インペラを回転する第1モータ部と、
    排気側から2番目に位置する第2インペラと、
    前記第2インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第2インペラを前記第1インペラとは逆方向に回転する第2モータ部と、
    排気側から3番目に位置する第3インペラと、
    前記第3インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第3インペラを回転する第3モータ部と、
    前記第2インペラと前記第3インペラとの間に位置して前記中心軸を中心とする略径方向に伸びる複数の静翼と、
    前記第1インペラ、前記第2インペラおよび前記第3インペラの外周を囲む筒状の風洞部と、
    を備えることを特徴とする直列式軸流ファン。
  5. 請求項4に記載の直列式軸流ファンであって、
    前記風洞部が、
    前記第1インペラの外周を囲む第1ハウジングと、
    前記第2インペラの外周を囲む第2ハウジングと、
    前記第3インペラの外周を囲む第3ハウジングと、
    を備え、
    前記複数の静翼、前記第3ハウジングおよび前記第3モータ部のベース部が、1つの部材として形成されていることを特徴とする直列式軸流ファン。
  6. 請求項4または5に記載の直列式軸流ファンであって、
    前記第1モータ部を前記風洞部に接続する複数の支持リブと、
    前記第2モータ部を前記風洞部に接続する他の複数の支持リブと、
    をさらに備え、
    前記複数の支持リブおよび前記他の複数の支持リブが前記第1インペラと前記第2インペラとの間に位置するとともに、前記中心軸に平行な方向において重なることを特徴とする直列式軸流ファン。
  7. 直列式軸流ファンであって、
    最も排気側に位置する第1インペラと、
    前記第1インペラがロータ部に取り付けられて中心軸を中心に前記第1インペラを回転する第1モータ部と、
    排気側から2番目に位置する第2インペラと、
    前記第2インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第2インペラを回転する第2モータ部と、
    排気側から3番目に位置する第3インペラと、
    前記第3インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第3インペラを回転する第3モータ部と、
    前記第1インペラの排気側に位置して前記中心軸を中心とする略径方向に伸びる複数の静翼と、
    前記第1インペラと前記第2インペラとの間に位置して、略前記径方向に伸びる他の複数の静翼と、
    前記第1インペラ、前記第2インペラおよび前記第3インペラの外周を囲む筒状の風洞部と、
    を備えることを特徴とする直列式軸流ファン。
  8. 請求項7に記載の直列式軸流ファンであって、
    前記風洞部が、
    前記第1インペラの外周を囲む第1ハウジングと、
    前記第2インペラの外周を囲む第2ハウジングと、
    前記第3インペラの外周を囲む第3ハウジングと、
    を備え、
    前記複数の静翼、前記第1ハウジングおよび前記第1モータ部のベース部が、1つの部材として形成され、前記他の複数の静翼、前記第2ハウジングおよび前記第2モータ部のベース部が、1つの部材として形成されていることを特徴とする直列式軸流ファン。
  9. 直列式軸流ファンであって、
    最も排気側に位置する第1インペラと、
    前記第1インペラがロータ部に取り付けられて中心軸を中心に前記第1インペラを回転する第1モータ部と、
    排気側から2番目に位置する第2インペラと、
    前記第2インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第2インペラを前記第1インペラとは逆方向に回転する第2モータ部と、
    排気側から3番目に位置する第3インペラと、
    前記第3インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第3インペラを回転する第3モータ部と、
    排気側から4番目に位置する第4インペラと、
    前記第4インペラがロータ部に取り付けられて前記中心軸を中心に前記第4インペラを前記第3インペラとは逆方向に回転する第4モータ部と、
    前記第1インペラ、前記第2インペラ、前記第3インペラおよび前記第4インペラの外周を囲む筒状の風洞部と、
    を備えることを特徴とする直列式軸流ファン。
  10. 請求項9に記載の直列式軸流ファンであって、
    前記第1モータ部を前記風洞部に接続する複数の第1支持リブと、
    前記第2モータ部を前記風洞部に接続する複数の第2支持リブと、
    前記第3モータ部を前記風洞部に接続する複数の第3支持リブと、
    前記第4モータ部を前記風洞部に接続する複数の第4支持リブと、
    をさらに備え、
    前記複数の第1支持リブおよび前記複数の第2支持リブが前記第1インペラと前記第2インペラとの間に位置するとともに、前記中心軸に平行な方向において重なり、前記複数の第3支持リブおよび前記複数の第4支持リブが前記第3インペラと前記第4インペラとの間に位置するとともに、前記中心軸に平行な方向において重なることを特徴とする直列式軸流ファン。
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