JP2010182469A - 寒冷地向け燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池起動時にパッケージング内をヒートポンプで加熱する。
【解決手段】発電システム部1の起動と共に、ヒートポンプシステム部2は起動する。起動時の冷媒は、図1の実線矢印で示した方向に流れる。圧縮機21で加圧された高温高圧の冷媒ガスは、四方弁22の実線方向(発電システム部1側)に向かい、第1の遮断弁41を通過する。その後、凝縮器に相当する吸気口熱交換器7で、排気ファン8により吸気口からパッケージングP内に導入される室外空気により冷却され、凝縮する。凝縮した冷媒ガスは電子膨張弁24を通過後、排熱利用システム部3に向かい、蒸発器に相当する排熱バックアップ熱交換器34で逆潮防止電気ヒータ33により加熱蒸発され、再び四方弁22を通過後、圧縮機21に戻る。燃料電池の起動時にパッケージングP内部を加熱する手段として、燃料電池の排熱と共に蓄熱運転可能なヒートポンプシステムをそのまま使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプを熱源としたシステムを複合化して成る寒冷地向けの燃料電池に関するものである。
固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜を挟んで燃料極であるアノード側電極と酸化剤極であるカソード側電極を向い合わせた電池セルをセパレータで挟持した構造物を複数枚積層して構成されている。この固体高分子型燃料電池は、電気エネルギの発生とともに、約100℃以下の排熱を生じる。一方、燃料を水素に改質するための燃料処理器においても、通常、改質器等の改質反応の加熱に燃焼器を使うため、燃焼排ガスや燃料処理器外部からの排熱が生じる。このような熱を利用すれば、電気エネルギとのハイブリッド運転、すなわちコジェネレーション運転となるため、非常に経済的でエネルギ効率の高い、地球環境に優しい運転が実現できる。
熱利用の需要が多いほど電気とのコジェネレーションメリットが出て、省エネ性が向上し、二酸化炭素削減率が大きくなるため、季節では冬場、地域的には寒冷地が燃料電池システムの特徴をより有効に使える。しかしながら、寒冷地での設置を考えた場合、燃料電池システムは純水や排熱水回収の各ラインがあるため、氷点下では凍結問題が発生し、屋外設置の場合その対策が必要となる。
この問題を回避する方法として、屋内設置の強制排気式(FF式)が一般的であるが、屋内設置の場合、燃料電池システムのメンテナンスを含めた設置スペースが必要となり、その場所確保が課題となっている。そこで、寒冷地においても屋外に設置できる燃料電池システムが望まれるが、凍結対策のため、加熱源確保のための電気ヒータや熱交換器、さらにはパッケージングからの放熱量を低減するための断熱構造が必要となり、システムが複雑になるばかりか、省エネ性を損ねる問題が発生していた。
一方、燃料電池のエネルギ効率を向上させる手段として、例えば特許文献1〜3に示すように、燃料電池とヒートポンプとを組み合わせたシステムが提案されている。確かに、この種のシステムは、ヒートポンプの優れたCOP(給湯エネルギ/電気量エネルギ)により、省エネ性に優れている。
特開2005−337516号公報 特開2002−81792号公報 特開2002−228296号公報
しかるに、前記各特許文献に記載の発明は、燃料電池からの排熱をヒートポンプの冷媒の加熱源に利用したり、燃料電池の排熱で貯湯槽内に供給される水を予熱するものであって、寒冷地における燃料電池の凍結防止や発電時の起動処理に焦点を当てたものではなかった。特に、燃料電池を収納した屋外設置形パッケージング内部の加熱について、ヒートポンプシステムを適用したものではないことから、パッケージングを屋外設置した場合は、前記のような電気ヒータなどの加熱源を別途設置する必要があり、ヒートポンプを使用しない従来技術と同様な問題点を有していた。
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するものであり、燃料電池システムにヒートポンプを熱源としたシステムを上手に複合化することにより、パッケージングを屋外設置とした場合でも、燃料電池の起動が円滑に実施でき、しかも、より省エネ性及び経済性を高めた寒冷地向け燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の燃料電池システムは、内部に燃料電池本体を設置したパッケージング内に、ヒートポンプシステムの冷媒ガスの凝縮器を配設し、燃料電池の始動時にヒートポンプシステムを駆動して、ヒートポンプシステムの圧縮機で加圧された高温高圧の冷媒ガスを、パッケージング内の凝縮器に導き、排気ファンにより吸気口から導入される室外空気により冷却して凝縮させ、凝縮器からの放熱により燃料電池本体を加熱することを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池の起動時において、ヒートポンプシステムの凝縮器からの放熱を利用してパッケージング内を加熱することができるので、パッケージング内部の凍結を防止することができるだけでなく、−20℃近くでは動作保障が困難な電気・機械部品を正常に運転、機能させることができる。
本発明の寒冷地向け燃料電池システムの実施例1を示す構成図である。 本発明の寒冷地向け燃料電池システムの実施例2を示す構成図である。 本発明の寒冷地向け燃料電池システムの他の実施例を示す構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の寒冷地向け燃料電池システムの実施例1を示す構成図である。
(1)実施例1の構成
本実施例の燃料電池システムは、発電システム部1、ヒートポンプシステム部2、排熱利用システム部3の3つの部分に区分される。この場合、各システム部毎にパッケージングが分かれているは必要なく、1つ或いは2つのパッケージングの中に3つのシステム部が組み込まれていても構わない。本実施例では、発電システム部1がパッケージングP内に設置され、ヒートポンプシステム部2と排熱利用システム部3はその主要部がパッケージングP外部に設置されている。
前記発電システム部1は、パッケージングPの内部に燃料電池本体や燃料改質器などの主要部に加えて、排熱回収部4と換気部5を備えている。排熱回収部4は、発電システム部1の起動及び発電時に発生する燃焼排ガスや燃料電池本体からの排熱を冷却水などの循環水と熱交換することで回収し、回収された排熱で加熱された温水を水ポンプ6により排熱利用システム部3に送り、その貯湯タンク31に貯溜する。
なお、パッケージングP内部には、図示しない保温用の電気ヒータが設けられ、燃料電池の運転停止時には、この保温ヒータによってパッケージングP内部は0℃以上に保たれており、水ラインの凍結を防止している。ただし、保温用の電気ヒータは、水ラインが凍結しない程度にパッケージング内を加熱するものであるため、発熱量が少ない小型で小電力のものが使用され、燃料電池の起動時に燃料電池の各部を起動に必要な温度にまで加熱する能力はない。
換気部5は、ヒートポンプシステム部2の凝縮器として機能する吸気口熱交換器7、及び排気ファン8を備えている。この排気ファン8でパッケージングPに設けられた吸気口から吸引された外気は、燃料電池のパッケージングP内を通過して、パッケージングPの上部に設けられた排気口から屋外に排気される。この換気部5は、燃料電池本体から万一燃料が漏れた場合に着火範囲に入らないように空気で希釈し、安全に屋外に排気するための換気量を確保するものである。
ヒートポンプシステム部2は、圧縮機21、四方弁22、凝縮器として機能する吸気口熱交換器7、電子膨張弁24、蒸発器として機能する室外蒸発熱交換器25、及び燃料電池起動時には凝縮器として、蓄熱時には蒸発器として機能すると排熱バックアップ熱交換器34から構成される。なお、26は、室外蒸発熱交換器25の設けられた室外ファン、41,42は、冷媒の循環経路に設けられた第1と第2の遮断弁である。
このヒートポンプシステム部2は、発電システム部1のパッケージングPに設けられた吸気口熱交換器7から蒸発器として機能する排熱バックアップ熱交換器34側と、凝縮器として機能する排熱バックアップ熱交換器34から室外蒸発熱交換器25側との2系統の冷媒循環経路を有し、四方弁22及び第1、第2遮断弁41,42を切り替えることにより、冷媒は燃料電池起動時と蓄熱時とでは前記循環経路を逆方向に循環する。
ヒートポンプシステム部2の循環経路には冷媒、例えばCOが封入され、圧縮機21で加熱、加圧された冷媒が超臨界サイクルで四方弁22を通過後、凝縮器(吸気口熱交換器7または排熱バックアップ熱交換器34)でそのエンタルピが低下して放熱し、電子膨張弁24で絞られた後、気液2相流になり、蒸発器(排熱バックアップ熱交換器34または室外蒸発熱交換器25)に室外ファン26によって吹き付けられた大気から熱を奪い気体となって、再び四方弁22を通過して、圧縮機21に戻るサイクルを繰り返している。
排熱利用システム部3は、貯湯タンク31、給湯部32、逆潮防止電気ヒータ33、及び排熱バックアップ熱交換器34から構成されている。この逆潮防止電気ヒータ33や排熱バックアップ熱交換器34は、主には貯湯タンク31に供給される温水の加熱に使われる。すなわち、通常、逆潮防止電気ヒータ33には電力需要よりも過剰な燃料電池の発電電力が入力され、この電力によって作動するヒータの発熱により、排熱バックアップ熱交換器34部分を通って貯湯タンク31に流れる温水を加熱する。また、排熱バックアップ熱交換器34は、ヒートポンプシステム部2の冷媒が循環し、その冷媒が凝縮する際に発する熱によって温水を加熱する。
(2)実施例1の作用
このような構成を有する実施例1の寒冷地向け燃料電池システムの運転状態を、(a) 燃料電池停止時、(b) 燃料電池起動時、(c) 蓄熱運転時に分けて、説明する。
(a) 燃料電池停止時
燃料電池の運転を停止した場合、燃料電池からの放熱がなくなるので、屋外設置されたパッケージングPは低温の外気に曝される。しかし、例えば外気温度が−5℃以下の低い温度(例えば、−20℃に近い場合)においても、発電システム部1の内部にある保温ヒータ(図示せず)によってパッケージング内部は0℃以上に保たれており、水ラインの凍結を防止している。また、この燃料電池の停止時、パッケージングP内の換気の必要がないため、排気ファン8は運転しない。また、排熱利用システム部3の貯湯タンク31に貯留した給湯水が不足あるいは温度低下した場合を除き、ヒートポンプシステム部2も運転しない。
一方、排熱利用システム部3が屋外設置の場合には、定期的な水ポンプ6の循環、或いは逆潮防止電気ヒータ33に商用電源から通電して貯湯タンク31への循環水を加熱することで、排熱利用システム部3の給湯水(特に、配管内の給湯水)の凍結を防止する。もちろん、排熱利用システム部3が強制排気式(FF式)のような屋内設置が可能な方式の場合には、本凍結問題は大幅に改善される。
(b) 燃料電池起動時
発電システム部1の起動と共に、ヒートポンプシステム部2は起動する。起動時の冷媒は、図1の実線矢印で示した方向に流れる。すなわち、圧縮機21で加圧された高温高圧の冷媒ガスは、四方弁22の実線方向(発電システム部1側)に向かい、第1の遮断弁41を通過後、凝縮器に相当する吸気口熱交換器7で、排気ファン8により吸気口からパッケージングP内に導入される室外空気により冷却され、凝縮する。凝縮した冷媒ガスは電子膨張弁24を通過後、排熱利用システム部3に向かい、蒸発器に相当する排熱バックアップ熱交換器34で逆潮防止電気ヒータ33により加熱蒸発され、再び四方弁22を通過後、圧縮機21に戻る。
この場合、電子膨張弁24の絞りは小さくて構わず、全開の口径に近い状態で電気制御される。また、この起動運転時においては、第2の遮断弁42は閉止し、室外蒸発熱交換器25側に冷媒は流れない。
このような冷凍サイクル構成により、吸気口熱交換器7で暖められた空気は、発電システム部1のパッケージングP内部を加熱し、パッケージング内部の凍結を防止するだけでなく、−20℃近くでは動作保障が困難な電気や機械部品を正常に運転、機能させることができる。この場合、ヒートポンプシステム部1の凝縮器である吸気口熱交換器7部分からの放熱は、パッケージングP内部の保温用電気ヒータに比較して、より大きな熱量を得ることができる。
一方、起動開始後、発電状態に達した後は、発電システム部1のパッケージング内部を燃料改質装置や燃料電池本体の排熱により十分暖めることが容易になるため、パッケージングP内部が氷点下近くにならない限り、ヒートポンプシステム部2の運転及び逆潮防止電気ヒータ33の通電は停止する。
(c) 蓄熱運転時
本実施例の別のメリットとして、冬場のような熱利用需要が多く、強力な蓄熱運転が必要な場合の蓄熱運転を説明する。この場合、ヒートポンプシステム部2においては、冷媒の流れは、破線矢印で示す方向となる。すなわち、圧縮機21で加圧された冷媒ガスは、四方弁22の破線方向に向かい、このサイクルの場合の凝縮器に相当する排熱バックアップ熱交換器34で冷媒より低い温度の温水と熱交換して凝縮する。凝縮した冷媒は、電子膨張弁24で絞られた後、蒸発器に相当する室外蒸発熱交換器25で室外ファン26により室外空気と熱交換して蒸発し、再び四方弁22を通過後、圧縮機21に戻る。
この蓄熱運転時は、ヒートポンプ運転の電気負荷があるため、逆潮防止電気ヒータ33の通電をしない。また、蓄熱運転時には、第1の遮断弁41は閉止、第2の遮断弁42は全開位置とするが、三方弁で代用し、このような機能を持たせても構わない。
この蓄熱運転時には、燃料電池単独の通常運転より排熱利用量を増加するために、発電システム部1の排熱量に加えて、室外空気を熱源とすることができ、その分、水ポンプ6の温水循環量を増加させることが可能となる。特に、凝縮器として機能する排熱バックアップ熱交換器34は、その入口に加熱前の低温の温水が供給されるため、高温側冷媒との温度差を大きくして熱交換量を増やすことが可能となり、結果として、排熱利用システムの蓄熱量を大幅に増加させることができる。
このような冷凍サイクル構成により、冬場の暖房や給湯及び風呂の熱需要が多い寒冷地において、ユーザのニーズに応えた寒冷地向け燃料電池システムを提供することができる。しかも、燃料電池排熱のみならず、ヒートポンプの室外熱源を利用できれば、成績係数COPが冬場でも3〜4近くあるため、経済的で大幅な省エネ運転が実現できる。
図2は、本発明の実施例2を示す寒冷地向け燃料電池システムの構成図である。
この実施例2が前記実施例1と異なる点は、排熱利用システム部3の構成である。すなわち、排熱利用システム部3において、水ポンプ6の下流側が排熱回収部4とバイパス部40に分かれ、第3の遮断弁43と第4の遮断弁44が各上流側に配置されている。排熱バックアップ熱交換器34及び逆潮防止電気ヒータ33は、バイパス部40側に配置される。
本実施例における運転方法を説明する。燃料電池起動時は、第3の遮断弁43を閉じて、第4の遮断弁44を開く。水ポンプ6の運転が始まると、逆潮防止電気ヒータ33を通電し、加熱された温水は貯湯タンク31に蓄熱される。同時に、ヒートポンプシステム部2が起動し、実施例1と同様に、凝縮器側は吸気口熱交換器7、蒸発器側は排熱バックアップ熱交換器34となって、パッケージングP内部を加熱する。
蓄熱運転時は、第3の遮断弁及び第4の遮断弁の両方を開き、発電システム部1の排熱回収部4からの排熱及び室外空気の両方を熱源として、排熱利用システム部3の貯湯タンク31に温水を蓄熱する。実施例1と異なるメリットとしては、バイパス部40において、水ポンプ6から供給される排熱バックアップ熱交換器34に入る温水温度を低くし、冷媒の凝縮温度を低くすることができるため、温水側熱回収量を増加させるばかりでなく、ヒートポンプシステム部2として使える冷媒の範囲が広がり、例えばR410A等の利用も可能となる。
[実施例の効果]
前記実施例1および実施例2によれば、以下のような効果の大きい寒冷地向け燃料電池システムを提供することができる。
(a) 燃料電池の起動時にパッケージングP内部を加熱する手段として、容量の大きな電気ヒータなどを用意することなく、燃料電池の排熱と共に蓄熱運転可能なヒートポンプシステムをそのまま使用することができる。そのため、起動時専用の加熱手段が不要となり、システム全体の簡略化が可能になる。
(b) 単にヒートポンプによってパッケージングP内を加熱するだけでなく、パッケージング内の加熱時(燃料電池の起動時)には、吸気口熱交換器7を通過して凝縮された冷媒を排熱利用システム部3の逆潮防止電気ヒータ33に導いて加熱し、蒸発させているので、室外蒸発熱交換器25によって低温の外気温で蒸発させる場合に比較して、蒸発効率が良い。この場合、室外蒸発熱交換器25は室外ファン26の運転が不可欠であるから、逆潮防止電気ヒータ33が消費する電力の一部または全部は、室外ファン26を停止させることで相殺される。
(c) パッケージングPに設けられた換気用の吸気口や排気ファン8をそのままパッケージングP内部の加熱空気の循環用として利用しているため、燃料電池本体や改質器に加熱された空気を送り込むための特別な機器が不要である。また、前記排気ファン8は、加熱された冷媒が通過する吸気口熱交換器7に低温の外気を絶え間なく接触させるための手段としても機能するので、専用の吸気口熱交換器7冷却用のファンも必要がない。
(d) 燃料電池の排熱と共に蓄熱運転可能なヒートポンプシステムを有するために、給湯水量などの蓄熱量が燃料電池排熱だけでは不十分な場合でも、両システムを併用することでより大きな蓄熱量を得ることができ、しかも、燃料電池及びヒートポンプシステム共に、熱効率が良いので、省エネ性能に優れている。
[他の実施例]
本発明は、前記の各実施例に限定されるものではなく、例えば、次のような他の実施例も包含する。
(a) 蒸発器としては、室外熱交換器25のみを使用して、起動時には、凝縮器として機能する吸気口熱交換器7に高温の冷媒を循環させてパッケージングP内部を加熱し、蓄熱運転時には、同じく凝縮器として機能する排熱バックアップ熱交換器34に高温の冷媒を循環させて温水を加熱する。
(b) パッケージングP内部に温度センサを設けて、この温度センサの出力値に応じて、ヒートポンプシステム部1や排気ファン8の運転停止を制御する。
(c) パッケージングP内部で凍結しやすい水ポンプや配管部分に、吸気口熱交換器7で加熱された空気が行き渡るように、排気ファンの配置を考慮したり、風向板などを設ける。
(d) 逆潮防止電気ヒータ33やパッケージングP内の保温電気ヒータを設けることなく、ヒートポンプシステム部2の運転のみによってパッケージングP内の保温や加熱を行う。また、逆潮防止電気ヒータ33の代わりに、通常の商用電源で作動する電気ヒータを設ける。
(e) 起動時において、図1で示した逆流防止ヒータ33の代わりに、室外空気を熱源とすることができる。すなわち、図3に示すように、室外熱交換器25と遮断弁42とを結ぶ配管を、遮断弁51を介して排熱バックアップ熱交換器34へ続く配管に接続し、起動時に、図3の実線で示すように冷媒が流れるヒートポンプ運転を行う。
この場合、遮断弁42を閉止し、遮断弁51を開くと共に、電子膨張弁50で絞りを制御し、室外ファン25を回転して、室外熱交換器25で冷媒を蒸発させる。これにより、逆流防止ヒータ33を使用した場合に比較して、COP(成績係数)が電気ヒータよりも高いヒートポンプを使用して冷媒の蒸発を行うことができるため、省エネ性能が向上する。なお、この実施例の場合、低室外空気を熱源としているため外気温時に熱交換器に霜が生成しやすいので、補助ヒータその他の除霜手段を設けることが望ましい。
1…燃料電池システム
2…ヒートポンプシステム
3…排熱利用システム
4…排熱回収部
5…換気部
6…水ポンプ
7…吸気口熱交換器
8…排気ファン
21…圧縮機
22…四方弁
24…電子膨張弁
25…室外蒸発熱交換器
26…室外ファン
31…貯湯タンク
32…給湯部
33…逆潮防止電気ヒータ
34…排熱バックアップ熱交換器
40…バイパス部
41〜44,51…遮断弁

Claims (8)

  1. 内部に燃料電池本体を設置したパッケージング内に、ヒートポンプシステムの冷媒ガスの凝縮器を配設し、燃料電池の始動時にヒートポンプシステムを駆動して、ヒートポンプシステムの圧縮機で加圧された高温高圧の冷媒ガスを、パッケージング内の凝縮器に導き、排気ファンにより吸気口から導入される室外空気により冷却して凝縮させ、凝縮器からの放熱により燃料電池本体を加熱することを特徴とする寒冷地向け燃料電池システム。
  2. 前記パッケージング内に、外部の空気を取り込む吸気口と換気用の排気ファンを設け、この排気ファンにより、前記凝縮器からの放熱をパッケージング内部に循環させることを特徴とする請求項1に記載の寒冷地向け燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池本体からの排熱により温水を加熱する排熱回収部を有する排熱利用システムを備え、この排熱利用システムの温水供給配管に排熱バックアップ熱交換器を配置し、この排熱バックアップ熱交換器に前記ヒートポンプシステムの冷媒を循環させ、排熱バックアップ熱交換器をヒートポンプシステムの凝縮器として機能させることで、前記排熱利用システムの温水を加熱することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の寒冷地向け燃料電池システム。
  4. 燃料電池の起動時に、パッケージング内に設けた吸気口熱交換器をヒートポンプシステムの凝縮器として機能させると共に、前記排熱バックアップ熱交換器をヒートポンプシステムの蒸発器として機能させ、蓄熱運転時に、前記排熱バックアップ熱交換器をヒートポンプシステムの凝縮器として機能させ、室外熱交換器をヒートポンプシステムの蒸発器として機能させることを特徴とする請求項3に記載の寒冷地向け燃料電池システム。
  5. 前記排熱バックアップ熱交換器部分に電気ヒータを配置し、この電気ヒータによって排熱バックアップ熱交換器をヒートポンプシステムの蒸発器として機能させる場合に、冷媒を加熱することを特徴とする請求項4に記載の寒冷地向け燃料電池システム。
  6. 前記排熱利用システムに、その排熱回収部をバイパスする温水供給配管を設け、このバイパス配管にヒートポンプシステムの凝縮器として機能する排熱バックアップ熱交換器を配置したことを特徴とする請求項4に記載の寒冷地向け燃料電池システム。
  7. 前記排熱利用システムに、その排熱回収部をバイパスする温水供給配管を設け、この温水供給配管部分に電気ヒータを配置し、この電気ヒータによって排熱バックアップ熱交換器をヒートポンプシステムの蒸発器として機能させる場合に、冷媒を加熱することを特徴とする請求項6に記載の寒冷地向け燃料電池システム。
  8. 前記ヒートポンプシステムが蒸発器として機能する室外蒸発熱交換器を備え、
    燃料電池の起動時に、パッケージング内に設けた吸気口熱交換器をヒートポンプシステムの凝縮器として機能させると共に、前記室外蒸発熱交換器をヒートポンプシステムの蒸発器として機能させることを特徴とする請求項1に記載の寒冷地向け燃料電池システム。
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