JP2010182298A - 共有オンライン環境におけるカスタマイズされた体験用のシステム及び方法 - Google Patents

Abstract

【課題】共有オンライン環境内で、カスタマイズされた体験を提供するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】複数のクライアントに関するデータを有するアカウント・データベースと、サーバープロセッサを有し、複数のクライアント・ステーションがアクセスするための共有環境のオンラインサーバーと、クライアントプロセッサが実行するオンライン・クライアントアプリケーションとを用意する。サーバープロセッサは、クライアントに関するクライアントデータをアカウント・データベースから検索し、クライアントデータに基づいてクライアントの嗜好を特定し、クライアントの嗜好に応じて、共有環境からカスタマイズされた環境を生成し、関連するクライアント・ステーションのオンライン・クライアントアプリケーションに送信して、ディスプレイ上にレンダリングさせる。ユーザの相互作用をフィルタリングして、共有環境の知覚を維持する。
【選択図】図１

Description

本発明は一般に、ネットワークに関するものである。特に、本発明は、オンライン情報を提示する方法に関するものである。

ネットワーク・アプリケーションは、従来のプレゼンテーション（提示）方法に対する多くの利点を示す。例えば、生の講義は一般に、予想される「最小公分母」の聴講者に合わせなければならず、しばしば、聴講者の大部分を疎外する。一部の人は講義のペースを遅いと感じ得るのに対し、他の人は取り返しがつかないほど取り残されたと感じ、やる気をなくし得る。同様に、大型ディスカウントストア（安売り店）で買い物する顧客は、顧客の特定の興味に合わせたのではなく、幅広い顧客向けの膨大な品揃えを見せられて、戸惑いを覚え、圧倒され、あるいは冷ややかになり得る。従来の提示の方法は一般に、顧客を総体的に扱い、個人独自の必要性（ニーズ）を置き去りにしてきた。

他方では、ネットワーク・アプリケーションは、ユーザ特有の興味または嗜好に合わせてカスタマイズされた結果を提供して、ユーザに個人として関与する、大いに関係があり、かつ心をつかむコンテンツ配信を可能にすることができる。自発的なユーザ情報を離れ、ユーザの挙動をある期間追跡することによって、ユーザ嗜好を、精度を増して突き止め、ユーザの保持及び繰り返しの来訪を促進することができる。共通した特徴を有するユーザの集団に関する統計データは、全体像の傾向、見識、及びユーザの必要性を予測するのに役立つ他のデータを提供することもできる。

ネットワーク・アプリケーションは、上述したように、非常に個人主義的な提示を提供することができるが、ネットワーク・アプリケーションは、様々な人をまとめて、仲間意識の共有及び共同体の感覚を助長することによって、集団利益を提供することもできる。ネットワーク・ウェブサイト、友人グループ、インスタントメッセージ・チャット、電子掲示板、オンラインゲーム、及び他の多くのソーシャル・アプリケーションのような、インターネット上の社交に焦点を合わせたアプリケーションの急増は、ネットワーク・アプリケーションが、全ての種類のソーシャル・オンライン・コミュニティ（オンライン社交共同体）を育てることができることを示す。これらの共有社会的環境は、ある共通の興味または趣味に関係し、広範な話題に対し、熱心であり集中する集団の形成を可能にする。

実行の困難性により、一般に取り組まれない１つの立場は、共有社会環境内での、カスタマイズされた個別の個人化の組合せである。共有社会環境内では、集団力学が支配的制御を行うことが多く、個人が自分に特有の興味に合わせてカスタマイズされた体験を持つ機会がより少ない、というのは、これらの特有の興味は、集団の理念とは無関係であるか、これに反するからである。個人が、共有社会環境の共通の結合要素から大きく外れている場合は、この個人は結局、集団から自発的または強制的に決別することがあり、多くの社会的利益を犠牲にする。従って、共有社会環境内で、カスタマイズされた個別の個人化を調整することは、集団及び個人の対立する必要性により困難であった。

従って、共有オンライン環境内で、カスタマイズされた体験を組み合わせる方法を提供することによって、現在技術における欠点及び欠陥を克服し、ユーザが、捨て難い個人化されたコンテンツを犠牲にすることなしに、集団参加の利益を享受することを可能にする必要性が存在する。

共有オンライン環境内で、カスタマイズされた体験を提供するシステム及び方法を提供し、これらのシステム及び方法は、実質的に少なくとも１つの図面に関連して図示及び／または説明し、特許請求の範囲により完全に記載する。

本発明の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び図面を検討した後に、当業者にとってより早く明らかになる。

本発明の一実施例による、カスタマイズされた体験を共有オンライン環境内でサポートするネットワーク環境のブロック図である。 本発明の一実施例による、カスタマイズされた体験を共有オンライン環境内で提供するための、嗜好に基づくオンラインアセットの置き換えを示すフローチャートである。 本発明の一実施例による、クライアントの相互作用のフィルタ処理をサポートして、クライアント・ステーション間で共有する環境の知覚を維持するネットワーク環境のブロック図である。 本発明の一実施例によるステップを記述したフローチャートであり、これらのステップによって、オンラインサーバーのサーバープロセッサが、カスタマイズされた体験を共有オンライン環境内のクライアント・ステーションに提供することができる。

本発明は、カスタマイズされた体験を共有環境内で提供するシステム及び方法に指向したものである。以下の説明は、本発明の実現に関係する特定情報を含む。本明細書で具体的に説明するのとは異なる方法で本発明を実現することができることは、当業者の認める所である。さらに、本発明の一部の具体的詳細は、本発明をあいまいにしないために説明しない。本明細書で説明しない具体的詳細は、通常の当業者の知識の範囲内である。本願の図面及びそれに付随する詳細な説明は、本発明の好適な実施例に指向したものに過ぎない。簡潔さを保つために、本発明の原理を用いる本発明の他の実施例は、本明細書では具体的に説明せず、図面にも具体的に図示しない。

図１に、本発明の一実施例による、カスタマイズされた体験を共有オンライン環境内でサポートするネットワーク環境のブロック図を示す。ネットワーク環境１００は、オンラインサーバー１１０、アカウント・データベース１２０、ネットワーク１３０、クライアント・ステーション１５０ａ、クライアント・ステーション１５０ｂ、クライアント・ステーション１５０ｃ、ディスプレイ１６０ａ、ディスプレイ１６０ｂ、及びディスプレイ１６０ｃを含む。オンラインサーバー１１０は、サーバープロセッサ１１１及びサーバーメモリ１１５を有する。サーバーメモリ１１５は、オンラインサービス・アプリケーション１１６及び共有環境１１７を含む。アカウント・データベース１２０は、クライアントデータ１２１を含む。クライアント・ステーション１５０ａは、クライアントプロセッサ１５１ａ、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ａ、及びカスタマイズされた環境１５７ａを含む。クライアント・ステーション１５０ｂは、クライアントプロセッサ１５１ｂ、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ｂ、及びカスタマイズされた環境１５７ｂを含む。クライアント・ステーション１５０ｃは、クライアントプロセッサ１５１ｃ、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ｃ、及びカスタマイズされた環境１５７ｃを含む。

ネットワーク環境１００は、仮想世界（バーチャルワールド）またはマルチプレーヤー・オンラインゲームのような共有環境１１７を、クライアント・ステーション１５０ａ〜１５０ｃとして示す複数のクライアント・ステーションに提供するオンラインアプリケーション１１６の高レベルの図を示す。オンラインサーバー１１０は、単一サーバーとして示しているが、負荷分散及びサーバータスクのモジュール化のために複数のサーバーで構成することもできる。サーバープロセッサ１１１は、サーバーメモリ１１５にアクセスしてオンラインサービス１１６を実行し、オンラインサービス１１６は、ネットワーク１３０を介したオンラインサーバー１１０とクライアント・ステーション１５０ａ〜１５０ｃとの間のネットワーク通信を処理する。ネットワーク１３０は、インターネットのような公的にアクセス可能なネットワークで構成することができる。アカウント・データベース１２０は、クライアントデータ１２１を含み、クライアントデータ１２１は、認証用の登録及びセキュリティ情報、個人情報、アクセス履歴記録、及び仮想アイテム、人物の容姿、及び属性統計のようなオンラインのアバター（化身）またはペルソナ（仮の姿）状態の情報を含むことができる。クライアント・ステーション１５０ａ〜１５０ｃの各ユーザは、恐らくはウェブベースの登録インタフェースによって、あるいはオンライン・クライアントアプリケーションを直接通して、既にアカウント・データベース１２０にアカウントを登録しているものと仮定することができる。

クライアント・ステーション１５０ａ〜１５０ｃの各々は、パーソナルコンピュータ、ビデオゲーム機、携帯ゲームシステム、携帯電話、または携帯インターネット機器（ＭＩＤ：Mobile Internet Device）のような、コンピューティング・プラットホームを備えることができる。クライアント・ステーション１５０ａは、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ａを実行するためのクライアントプロセッサ１５１ａを含み、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ａは、オンラインサービス・アプリケーションとインタフェース接続する。ユーザアカウント登録処理の一部として、各ユーザは、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ａ〜１５６ｃを既にダウンロードしてインストールしているものと仮定することができる。その代わりに、オンライン・クライアントアプリケーションは、例えばフラッシュ(Flash)（登録商標）またはジャバ(Java)（登録商標）アプリケーションとして動的にダウンロードすることができる。この代案の方法では、各クライアント・ステーションは、動的にダウンロード可能なオンライン・クライアントアプリケーションを提供するウェブサーバーにアクセスすることができる。

オンラインサービス・アプリケーション１１６とインタフェース接続することによって、クライアントプロセッサ１５１ａは、カスタマイズされた環境１５７ａを受信することができ、カスタマイズされた環境１５７ａはディスプレイ１６０ａに送信されてレンダー（下地）画像１６７ａとしてレンダリングされる。ディスプレイ１６０ａは、ＬＣＤスクリーンのような外部または統合型ディスプレイで構成することができ、レンダー画像１６７ａは、カスタマイズされた環境１５７ａの２次元または３次元画像にレンダリングして構成することができる。上述したクライアント・ステーション１５０ａの性質は、クライアント・ステーション１５０ｂ、クライアント・ステーション１５０ｃ、及びオンラインサーバー１１０に接続された他のあらゆるクライアント・ステーションにも適用することができる。

オンラインサーバー１１０は、クライアント・ステーションが接続することを許可する前に、まず、アカウント・データベース１２０にアクセスすることによって、ユーザが提供する資格証明書をクライアントデータ１２１と対照してチェックして、このクライアント・ステーションを認証することができる。例えば、クライアント・ステーション１５０ａのユーザは、クライアントデータ１２１内に暗号化形式で記憶されているユーザ名及びパスワードを求められる。一旦、ユーザがログイン資格証明書を提供すると、サーバープロセッサ１１１はこれらのログイン資格証明書をクライアントデータ１２１と対照して有効確認して、このクライアント・ステーションを認証する。このようにして、ユーザは、任意のクライアント・ステーションからオンラインサービス・アプリケーション１１６にアクセスすることができる。

従来の共有オンライン環境では、クライアント・ステーション１５０ａ〜１５０ｃは、共有環境１１７を要求して、それぞれディスプレイ１６０ａ〜１６０ｃ上に直接レンダリングすることができる。従って、クライアント・ステーション１５０ａ〜１５０ｃ用の各アバター表現が、共有環境１１７内に近接して配置されているものと仮定すれば、各クライアント・ステーションは、共有環境１１７に対する同様の仮想視点を有することができる。従って、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ａ〜１５６ｃは、レンダー画像１６７ａ〜１６７ｃを全く同様に出力することができる。例えば、各クライアント・ステーションの仮想視点において共有されるヤシの木が偶然存在する場合は、この同じヤシの木は、レンダー画像１６７ａ〜１６７ｃ中にレンダリングすることができる。もちろん、クライアントプロセッサ１５１ａ〜１５１ｃとディスプレイ１６０ａ〜１６０ｃとの性能差により、レンダー画像１６７ａ〜１６７ｃは、画像細部及び画質が異なり得るが、それでもこれらの画像の全てが、同じヤシの木を表現する。例えばサボテンのような異なるオブジェクトをレンダリングしようとするクライアント・ステーションは無い。

他方では、図１に示す実施例では、各クライアント・ステーションは、それ自身に特有のカスタマイズされた環境をレンダリングすることができる。クライアント・ステーション１５０ａは、カスタマイズされた環境１５７ａをレンダー画像１６７ａとしてレンダリングし、クライアント・ステーション１５０ｂは、カスタマイズされた環境１５７ｂをレンダー画像１６７ｂとしてレンダリングし、クライアント・ステーション１５０ｃは、カスタマイズされた環境１５７ｃをレンダー画像１６７ｃとしてレンダリングすることができる。特定のカスタマイズされた環境を生じさせるために、共有環境１１７から行われる特定の変更は、クライアントデータ１２１中に記憶されたデータに依存し、以下の図２で詳述する。

図２に、本発明の一実施例による、カスタマイズされた体験を共有オンライン環境内で提供するための、嗜好に基づくオンラインアセットの置き換えを示すフローチャートを提示する。フローチャート２００は、クライアントデータ２２１、共有環境２１７、クライアントアプリケーション２１６、クライアントＡの嗜好２２３ａ、クライアントＢの嗜好２２３ｂ、クライアントＣの嗜好２２３ｃ、カスタマイズされた環境２５７ａ、カスタマイズされた環境２５７ｂ、及びカスタマイズされた環境２５７ｃを含む。クライアントデータ２１１は、クライアントＡのデータ２２２ａ、クライアントＢのデータ２２２ｂ、及びクライアントＣのデータ２２２ｃを有する。

クライアントデータ２２１は、図１のクライアントデータ１２１に相当する。共有環境２１７は、共有環境１１７に相当する、オンラインサービス・アプリケーション２１６は、オンラインサービス・アプリケーション１１６に相当する。カスタマイズされた環境２５７ａ〜２５７ｃは、それぞれカスタマイズされた環境１５７ａ〜１５７ｃに相当する。図１のいくつかの構成要素は、明瞭にする目的で、フローチャート２００中では簡略化または除外している。これに加えて、図２中の各環境は、対応する図形描写で示しているが、環境毎の実際データは単に、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ａのようなレンダラーに渡されるバイナリデータを含むことができ、このバイナリデータは、解釈処理されディスプレイ１６０ａ上にレンダリングされて、実際の画像をレンダー画像１６７ａとして生成する。従って、図２に示す環境は、環境が事前にレンダリングされたグラフィックイメージとして転送されることを必ずしも意味しない。

共有環境２１７をレンダリングするディスプレイは、共有環境２１７内に示す描画に類似して見えることができ、いくつかの識別可能なオブジェクトを有する。擬人化した仮想アバターを、クライアントＡ、クライアントＢ、及びクライアントＣを含むクライアント・ステーション毎に示す。全ての仮想アバターが共有の部屋にいるように見え、この部屋は、左壁に絵画、右壁に時計、及び床面に飼い猫を有する。

前に説明したように、従来の共有オンライン環境では、各クライアント・ステーションは、付属のディスプレイからの、共有環境２１７と同様に見えるシーンをレンダリングすることができる。従って、すべてのクライアント・ステーションが、同じ飼い猫、同じ絵画、同じ時計、及びクライアントＡ、Ｂ、及びＣ用の同じ仮想アバターをレンダリングする。

他方では、クライアントデータ２２１、及び図では省略したオンラインサーバー上で実行されるオンラインサービス・アプリケーション２１６のサポートにより、各クライアントの嗜好を特定することができ、従って、オンラインサービス・アプリケーション２１６は、あるクライアント・ステーションに関連する特定のユーザアカウントの嗜好に合わせてカスタマイズした環境を、各クライアント・ステーションに提供することができる。

例えば、登録したユーザ間でお気に入りのペットの調査を実施して、調査結果をクライアントデータ２２１中の適切なアカウントに置くことができる。ユーザがこの調査を無視することを選んだ場合は、加入するサービスからユーザアカウント情報を分析すること、電子商取引活動を調査すること、あるいは過去のユーザ挙動を追跡することのような、嗜好を示すユーザ情報を集める他の方法を用いることもできる。

カスタマイズされた環境２５７ａが示すように、クライアントＡは猫をペットとして好むのに対し、カスタマイズされた環境２５７ｂは、クライアントＢが犬をペットとして好むことを示し、カスタマイズされた環境２５７ｃは、クライアントＣが魚を水槽に飼うことを好むということを示すことがある。換言すれば、クライアントＡの嗜好２２３ａは「飼い猫を好む」ことを含むのに対し、クライアントＢの嗜好２２３ｂは「飼い犬を好む」ことを含み、クライアントＣの嗜好２２３ｃは「魚を水槽に飼うことを好む」ことを含むことがある。クライアントＡの嗜好２２３ａ〜クライアントＣの嗜好２２３ｃはそれぞれ、クライアントＡのデータ２２２ａ〜クライアントＣの２２２ｃから導出可能である。

例えば、クライアントＡは上記調査に対して率直な回答を出し、猫を好むことを示し得る。この場合は、クライアントＡの嗜好２２３ａは、クライアントＡのデータ２２２ａ中に明言されているので、クライアントＡの嗜好２２３ａは当たり前に特定される。他方では、クライアントＢは調査を無視するか、あるいは調査は迷惑メールフィルタに引っかかってしまい、決して読まれないことがある。

従って、クライアントＢの嗜好２２３ｂを特定するためには、クライアントＢのデータ２２２ｂ中に記憶された他のデータポイントを、オンラインサービス・アプリケーション２１６によって利用することができる。例えば、恐らくはオンラインサービス・アプリケーション２１６は、各クライアントが、自分の部屋を持ってそれをカスタマイズ及び装飾すること、並びに、他のクライアントの部屋を訪れて、彼らの部屋に保存された家具及びアイテムと影響し合うことを可能にする。これに加えて、恐らくは各ユーザが、特定ペットを持つ選択肢を与えられ、ユーザは、そのペットと遊ぶかそのペットを撫でることによって、そのペットとふれ合うことができる。これらの行動は、関連するユーザアカウント中の行動記録に記憶することができる。従って、例えば、クライアントＢのデータ２２２ｂは、クライアントＢが、猫または他の種類のペットに比べて犬のペットとふれ合う傾向があることを示すことができ、このデータから、クライアントＢの嗜好２２３ｂとして犬のペットの嗜好を推測することができる。

クライアントＣも同様に調査を無視し、従って、クライアントＣの嗜好２２３ｃも同様に推測する必要があり得る。例えば、クライアントＣが、加入するペット商品電子商取引のウェブサイトから魚の餌を購入した場合は、クライアントＣが家庭で魚を飼っており、恐らくは他のペットより魚を好むことを推測することができる。他の例は、クライアントＣが属し得る特定の集団または客層に関するデータから推論を出すことができる。このデータは、クライアントデータ２２１中に存在するデータセットから出すか、あるいは外部データ源から検索することができる。

例えば、データマイニングを通して、理由はどうであれ、東海岸に住む４０〜５０歳の男性が他のペットより魚を飼うことを好む傾向があることが観測されることがある。従って、これらの関係因子を、クライアントＣのデータ２２２ｃ中のクライアントＣについて入手可能なあらゆる個人情報に対して重視して、魚を飼うことに対するクライアントＣの強い好みを特定することができる。一部の個人的詳細が登録プロセスの一部として自発的に提供されたものと仮定すれば、クライアントＣが、性別を男性として、年齢を４５歳として、住所をロードアイランド州として示していることがあり、全ての要素が「４０〜５０歳の男性、東海岸在住、魚が好み」の関係の中の一員であることを示している。この関係が実際に信頼できるか否かは別問題であり得るが、オンラインサービス・アプリケーション２１６は、特定の関係に確率の重み付けを割り当てて、関係の正確さの信頼性を示すこともできる。恐らくは、何らかの理由で、この関係は多数の独立データ点によって証明されており、従って非常に信頼性が高いものと考えられる。その場合には、オンラインサービス・アプリケーション２１６は、クライアントＣの嗜好２２３ｃが、魚を水槽に飼う好みを示すはずであると、相当確定的に結論付けることができる。

他方では、嗜好を示すデータを、いずれにせよ全く導出することができない場合は、デフォルトを仮定することができるか、あるいは、カスタマイズの段階を回避することができる。例えば、クライアントＡのデータ２２２ａが、アカウントを登録するのに必要な最小限の情報しか有しない白紙状態である場合は、何らかの嗜好の特定を行うのに十分なデータが存在しないことがある。この場合は、「猫をペットとして好む」というデフォルトを仮定することができるか、あるいは、共有環境２１７をレンダリング用に直接設けて、カスタマイズを省略することができる。

一旦、各クライアントの嗜好を導出すると、オンラインサービス・アプリケーション２１６はこれらの嗜好を用いて、クライアント・ステーション毎に共有環境２１７を修正することができる。従って、共有環境２１７のペットは、各クライアント・ステーションにおいて推定したユーザ嗜好に一致するように変更される。供給するカスタマイズのレベルは、ユーザ調整可能にすることができ、あるいは、サーバー管理者が指定することができる。高いレベルのカスタマイズのある環境では、カスタマイズされた各環境は、対応する共有環境とは完全に異なって見えることがある。他方では、低レベルまたは少量のカスタマイズを用いる環境では、カスタマイズされた環境間では少数の要素しか変更することができない。

図２では、カスタマイズされた環境間では、ペットの種類だけが変更され、これに対し仮想アバター、絵画、及び時計は不変のままであることがわかる。代案実施例は、いくつかの構成要素、少数の構成要素だけ、あるいは構成要素間にあるものを変更することによって、共有環境２１７を大幅にカスタマイズすることができる。例えば、各絵画をクライアントの芸術の感性に一致させることができ；クライアントの年代に応じて時計をデジタル時計かアナログ時計に変更することができ；クライアントのファッション感覚に応じて、仮想アバターを異なる服装または外見にすることができる。従って、各クライアントは、共有環境２１７によって表される共有空間に参加しているが、各クライアントは、カスタマイズされた環境２５７ａ〜２５７ｃによって表されるような、共有環境２１７を自分の嗜好に基づいて個人化したカスタム（誂え）の光景を見ることもできる。

図３に、本発明の一実施例による、クライアントの相互作用（インタラクション、やり取り）のフィルタ処理（フィルタリング）をサポートして、クライアント・ステーションどうしの間で共有環境の知覚を維持するネットワーク環境のブロック図を示す。ネットワーク環境３００は、オンラインサーバー３１０、ネットワーク３３０、クライアント・ステーション３５０ａ、クライアント・ステーション３５０ｂ、及びクライアント・ステーション３５０ｃを含む。オンラインサーバー３１０は、共有環境３１７、相互作用データフィルタ３１８、及びオンラインサービス・アプリケーション３１６を含む。クライアント・ステーション３５０ａは、相互作用３５８ａを含むカスタマイズされた環境３５７ａを含む。クライアント・ステーション３５０ｂは、クライアントプロセッサ３５１ｂ、オンライン・クライアントアプリケーション３５６ｂ、カスタマイズされた環境３５７ｂ、及び対話処理データ３５９ｂを含む。カスタマイズされた環境３５７ｂは、相互作用３５８ｂを含む。

大幅に、さらには微妙に異なる環境を、異なるクライアントに与えることの１つの問題は、それにもかかわらず共有環境の知覚を維持することの問題である。従来の共有オンライン環境では、このことは一般に問題ではない、というのは、各クライアントは、大部分は共有環境の同じ正確な光景を共有するからである。他方では、光景を個々のクライアント・ステーション用にカスタマイズしない共有環境から開始することによって、異なるようにカスタマイズされた環境を有する他のクライアント・ステーションにとって合わないか不快なやり方で相互作用するクライアント・ステーションを有する恐れが存在する。

この問題は、相互作用を、事前選択して承認された語句及び行動に制限することによって部分的に回避されるが、このことはユーザの自由を厳しく制限する。一部のユーザにとっては、自由に話し行動する能力は、とくに共有される社会的状況では、オンライン体験の必須条件を構成し得る。従って、決められた語句または行動のみを選択するようにユーザに制限を加えることは、有意義な社会的関係を促進するのに十分な自由を与えることができないことがある。

共有環境の知覚を維持する１つの代案方法は、ユーザ行動にフィルタを適用し、ユーザ行動がカスタマイズされた環境にとって特有のものであるか否かに応じて、ユーザ行動を適切に変更することを含むことができる。換言すれば、接続された全てのクライアント・ステーション間で共有される環境の光景に合ったユーザ行動は、通常のように通すことができるが、特定のカスタマイズされた環境に特有の他のユーザ行動は、検査し、それに応じてフィルタ処理する必要があり得る。

例えば、相互作用３５８ｂは、ユーザ、即ちクライアント・ステーション３５０ｂのクライアントＢを含み、このユーザは、オンライン・クライアントアプリケーション３５６ｂのチャット機能に関与して、公開メッセージを、クライアント・ステーション３５０ａのクライアントＡ及びクライアント・ステーション３５０ｃのクライアントＣを含む共有環境３１７内の他の全てのユーザに発信する。図３に示すように、クライアントＢまたはユーザＢは、「可愛い犬ですね！あの絵の花は何の花ですか？」という公開メッセージを発信する。このメッセージが無変更でクライアント・ステーション３５０ａ及びクライアント・ステーション３５０ｃに発信された場合は、クライアントＡに関する限りは、カスタマイズされた環境３５７ａには猫しか存在せず、クライアントＣに関する限りは、カスタマイズされた環境３５７ｃには魚しか存在しないので、犬に関する（メッセージの）前半は意味を成さない。

しかし、全てのクライアント・ステーションが花の絵の光景を共有して見るので、発信されたメッセージの花に関する後半は、まだ意味を成す。同様に、クライアントＢが右手の掛け時計について発言を行った場合は、全てのクライアント・ステーションが同じ掛け時計を見るので、合わないか不快なメッセージを発信する恐れはほとんどない。共有環境３１７内の、クライアント・ステーション用にカスタマイズされていない要素は、従来の共有環境モデルにおいて通常のように処理することができる。このことは、フィルタ処理を全く用いないことを意味するものではない、というのは、わいせつ物フィルタまたは他の形式の一般的節度はまだ、全てのクライアントに適用されるからである。しかし、共有環境の印象を維持するためにフィルタ処理する限り、共有環境３１７から内で静止したままである要素は安全に無視することができる。

従って、ペットに関する発言は、クライアント・ステーション３５０ａ及びクライアント・ステーション３５０ｃに対して発信される前に、ある程度変更しておく必要がある。１つの可能な解決策は、相互作用データフィルタ３１８用の変換フィルタを実現することであり、この変換フィルタでは、１つのクライアント・ステーションに特有の行動が、他のクライアント・ステーションにとって適切な行動に変換される。従って、オンラインサーバー３１０が相互作用データ３５９ｂをクライアント・ステーション３５０ｂから読み出すと、オンラインサーバー・アプリケーション３１６は、カスタマイズされた環境３５７ａに対する相互作用データ３５９ｂとカスタマイズされた環境３５７ｃに対する相互作用データ３５９ｂとを比較して、クライアント・ステーション３５０ａ用及びクライアント・ステーション３５０ｃ用に適切に変換された相互作用データを生成することができる。従って、オンラインサービス・アプリケーション３１６は、クライアント・ステーション３５０ａ用に「犬」を「猫」に置き換えた相互作用３５８ａを生成し、クライアント・ステーション３５０ｃ用に「犬」を「魚」に置き換えた相互作用情報３５８ｃを生成することができ、こうして、一貫した共有環境に対するクライアントの期待に即応する。

テキスト（文字列）及び音声のフィルタ処理に加えて、行動フィルタ処理も相互作用データフィルタ３１８によって実現することができる。例えば、犬についてコメントする代わりに、ユーザＢは多分、犬を撫でることを決意する。この相互作用は、クライアント・ステーション３５０ａ用には猫を撫でることに変換することができ、クライアント・ステーション３５０ｃにおける魚用には、魚面を作ることに変換することができる。他の例は、ペットに餌を与えることを含むことができる。ユーザＢは、自分の仮想アバターが犬に骨を与えているのを見ることができるのに対し、同じ行動は、カスタマイズされた環境３５７ａ内ではユーザＢがボウル入りの牛乳を猫に与えているように表現し、あるいは、ユーザＢがカスタマイズされた環境３５７ｃの水槽中に魚の餌を落としているように表現することができる。

異なるクライアント・ステーション用の特定のカスタマイズされた環境に適合するように行動を変換することに加えて、相互作用データフィルタ３１８は、こうした行動を、共有環境３１７に一般に適用可能にすることができる。換言すれば、行動を各環境に特有のものにするのではなく、行動をあらゆる環境に適合するように一般的にする。例えば、相互作用３５８ｂは、ユーザＢが単に「可愛いペットですね！」と言うように変更することができる。異なるクライアントシステム用にカスタマイズした後でも、「ペット」は共有環境３１７に一般に適用可能であるので、この一般化したメッセージを全てのクライアント・ステーションに送信することで不適合は存在しない。

相互作用を完全に無視するか削除することは他の選択肢であるが、こうした極端な方策は、予期しない相互作用のための窮余の策（フォールバック）としてのみとっておくことができる。例えば、相互作用３５８ｂの犬に関する１文目全体を完全に消して、絵画に関する発言のみをそのまま残すことができる。従って、クライアント・ステーション３５０ａ及びクライアント・ステーション３５０ｃに関係する限り、ユーザＢは、ペットについてのコメントを全くしていない。この方法は、ユーザＢが犬に関する応答を期待している場合は、いくらかのぎこちなさを誘発し得るが、それでも、この方法は、ユーザＡ及びユーザＢが、それぞれにカスタマイズされた自分の環境に合わないメッセージを受信させることのぎこちなさには勝る。

図４に、本発明の一実施例による、オンラインサーバーのサーバープロセッサが、共有オンライン環境内のクライアント・ステーションにカスタマイズされた体験を提供することのできるステップを記述するフローチャートを示す。通常の当業者にとって明らかである細部及び特徴は、フローチャート４００から除外した。例えば、現在技術において知られているように、あるステップは、１つ以上のサブステップを含むことができ、あるいは、特化した装置または材料を含むことができる。フローチャート４００に示すステップ４１０〜４４０は、本発明の一実施例を説明するのに十分であるが、本発明の他の実施例は、フローチャート４００に示すステップとは異なるステップを利用することができる。

図４のフローチャート４００のステップ４１０、及び図１のネットワーク環境１００を参照すれば、フローチャート４００のステップ４１０は、オンラインサーバー１１０のサーバープロセッサ１１１が、ユーザＡまたはクライアントＡと称する、クライアント・ステーション１５０ａのクライアントに関するクライアントデータ１２１を、アカウント・データベース１２０から検索することから成る。サーバープロセッサ１１１は、オンラインサービス・アプリケーション１１６を実行中であることができ、オンラインサービス・アプリケーション１１６は、アカウント・データベース１２０からのクライアントデータを要求し、このクライアントデータは、公的にアクセス可能なネットワーク１３０によって接続されるクライアント・ステーション１５０ａ〜１５０ｃを含めた全てのクライアント・ステーションに関係する。アカウント・データベース１２０は、実際には、オンラインサーバー１１０の一部として設けることができ、あるいは、専用のデータベースサーバー上または分散型データベースサーバーのクラスタ（集団）上の他の所に設けることができる。同様に、オンラインサーバー１１０は、実際には、オンラインサービス・アプリケーション１１６用の分散計算リソースを提供する複数サーバーで構成することができる。オンラインサーバー１１０は、クライアントデータ１２１を受信した後に、前に説明したように、クライアントＡがペットの好みのアンケートに猫を好むことを示して回答したことを示すデータを、サーバーメモリ１１５に記憶する。

図４のフローチャート４００のステップ４２０、及び図２のフローチャート２００を参照すれば、フローチャート４００のステップ４２０は、オンラインサーバーのサーバープロセッサが、ステップ４１０から取り出したクライアントデータに基づいてクライアントＡの嗜好２２３ａを特定するオンラインサービス・アプリケーション２１６を実行することから成る。クライアントデータ２２１が図１のクライアントデータ１２１に相当する場合は、クライアントＡのデータ２２２ａは、クライアントＡがペットの好みのアンケートに猫を好むことを示して回答したことを示すことができる。クライアントＡのデータ２２２ａは、オンラインサービス・アプリケーション２１６がアクセス可能なメモリに、ステップ４１０の結果として既に記憶されている。従って、クライアントＡの嗜好２２３ａは、アンケートから明示的に指定されるので、直接特定することができる。前に説明したように、より明確でない状況では、オンラインサービス・アプリケーション２１６は、クライアントＡのデータ２２２ａ中に含まれる暗示的データを処理して、クライアントＡの嗜好２２３ａが何であるべきかについての最良の推測を決定しなければならないことがあり、上記暗示的データは、提携パートナーからの行動追跡及びマーケティング情報を含む。暗示的データが入手可能でなければ、デフォルトの嗜好または他の何らかの最悪時のメカニズムに置き換えることができる。

図４のフローチャート４００のステップ４３０、及び図３のネットワーク環境３００を参照すれば、フローチャート４００のステップ４３０は、オンラインサービス・アプリケーション３１６を実行するオンラインサーバー３１０のサーバープロセッサが、ステップ４２０において決定したユーザの嗜好に応じて、共有環境３１７からカスタマイズされた環境３５７ａを生成することから成る。ステップ４２０は、クライアントＡが猫を好むことを示しているので、カスタマイズされた環境２５７ａは、共有環境２１７内に存在するどのペットも猫に合わせてカスタマイズされるように生成される。共有環境２１７は既に猫をデフォルトで含んでいるので、この場合は、ステップ４３０は実際には共有環境２１７を変更しないが、共有環境２１７がデフォルトのペットを含まないか、異なるデフォルトのペットを含む場合は、このペット猫に置き換えて、ステップ４２０で特定した嗜好に合わせる。

図４のフローチャート４００のステップ４４０、及び図１のネットワーク環境１００を参照すれば、フローチャート４００のステップ４４０は、オンラインサーバー１１０のサーバープロセッサ１１１が、カスタマイズされた環境１５７ａを、クライアント・ステーション１５０ａのクライアントプロセッサ１５１ａ上で実行されるオンライン・クライアントアプリケーション１５６ａに対して送信することから成る。図１に示すように、クライアント・ステーション１５０ａが既にカスタマイズされた環境１５７ａにアクセスしているので、ステップ４４０は既に達成されている。このことは、オンラインサービス・アプリケーション１１６とオンライン・クライアントアプリケーション１５６ａとの間の接続を、カスタマイズされた環境１５７ａの伝達用のデータパイプとして利用することによって達成することができる。従って、オンライン・クライアントアプリケーション１５６ａは、カスタマイズされた環境１５７ａを解釈してレンダー画像１６７ａを生成し、レンダー画像１６７ａはディスプレイ１６０ａに送信され、これにより、クライアントＡ用にカスタマイズされた体験を提供する。ステップ４１０〜４４０は、クライアントＢ及びクライアントＣ、あるいはクライアント・ステーション１５０ｂ及びクライアント・ステーション１５０ｃのそれぞれにも適用可能である。

しかし、ステップ４４０から生じたカスタマイズされた環境を提供した後の１つの問題は、異なるようにカスタマイズされた環境とのクライアントの相互作用を率直に解釈し、それにもかかわらず、共有オンライン環境の知覚が維持されることを含み得る。前に説明したように、いくつかの技術は、各クライアント・ステーション用に行動を変換すること、行動を、全てのクライアント・ステーションがアクセス可能な共有環境に広く適用可能にすること、あるいは、単に、共有オンライン環境内で疑いが出て中断し得る行動を削除または無視することを含むことができる。これらの技術は、図３の相互作用データフィルタ３１８の一部として実現することができ、相互作用データフィルタ３１８は、オンラインサーバー３１０のサーバープロセッサ上で実行されるオンラインサービス３１６からアクセスすることができる。相互作用データフィルタ３１８が、正確かつシームレスなフィルタ処理をオンラインサービス・アプリケーション３１６に提供する場合は、共有オンライン環境によって提供される社会的ネットワークを介したコミュニケーション及び交際のための人間的ニーズ（必要性）に応えつつ、クライアントが個人向けカスタマイズの恩恵を透過的に（トランスペアレントに、無意識のうちに）被ることができる。

本発明の以上の説明より、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の技術を用いて本発明の概念を実現することができることは明らかである。さらに、本発明は、特定実施例を特に参照して説明してきたが、本発明の範囲を逸脱することなしに、形態及び細部に変更を加え得ることは、当業者の認める所である。こうしたものとして、説明した実施例はあらゆる点で例示的であり、限定的ではないと考えるべきである。なお、本発明は、本明細書に記載した特定実施例に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなしに、多数の再構成、変更、及び代替が可能である。

１００ ネットワーク環境
１１０ オンラインサーバー
１１１ サーバープロセッサ
１１５ サーバーメモリ
１１６ オンラインサービス・アプリケーション
１１７ 共有環境
１２０ アカウント・データベース
１２１ クライアントデータ
１３０ ネットワーク
１５０ａ、１５０ｂ、１５０ｃ クライアント・ステーション
１５１ａ、１５１ｂ、１５１ｃ クライアントプロセッサ
１５６ａ、１５６ｂ、１５６ｃ オンライン・クライアントアプリケーション
１５７ａ、１５７ｂ、１５７ｃ カスタマイズされた環境
１６０ａ、１６０ｂ、１６０ｃ ディスプレイ
１６７ａ、１６７ｂ、１６７ｃ レンダー画像
２００ フローチャート
２１６ オンラインサービス・アプリケーション
２２１ クライアントデータ
２２２ａ クライアントＡのデータ
２２２ｂ クライアントＢのデータ
２２２ｃ クライアントＣのデータ
２２３ａ クライアントＡの嗜好
２２３ｂ クライアントＢの嗜好
２２３ａ クライアントＣの嗜好
２５７ａ、２５７、２５７ｃ カスタマイズされた環境
３００ ネットワーク環境
３１０ オンラインサーバー
３１６ オンラインサービス・アプリケーション
３１７ 共有環境
３１８ 相互作用データフィルタ
３３０ ネットワーク
３５０ａ、３５０ｃ クライアント・ステーション
３５７ａ、３５７ｃ カスタマイズされた環境
３５８ａ、３５８ｃ 相互作用
４００ フローチャート

Claims (20)

1. 共有環境内の複数のクライアント・ステーションに、カスタマイズされた体験を提供するシステムにおいて、
   前記クライアント・ステーションのクライアントプロセッサによって実行されて、前記クライアント・ステーションのクライアント・ディスプレイ上に前記共有環境をレンダリングするためのオンライン・クライアントアプリケーションと；
   複数のクライアントに関するデータを有するアカウント・データベースと；
   前記複数のクライアント・ステーションがアクセスするための、前記共有環境のホストとなるオンラインサーバーとを備え、
   前記オンラインサーバーはサーバープロセッサを有し、このサーバープロセッサは、
   前記複数のクライアントのうち第１クライアントに関するクライアントデータを、前記アカウント・データベースから検索し；
   前記クライアントデータに基づいて、前記第１クライアントの嗜好を特定し；
   前記第１クライアントの嗜好に応じて、前記共有環境から、カスタマイズされた環境を生成し；
   前記カスタマイズされた環境を、前記第１クライアントの前記クライアント・ステーション上で実行される前記オンライン・クライアントアプリケーションに送信して、前記クライアント・ディスプレイ上にレンダリングする
   ように構成されていることを特徴とするシステム。
2. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記サーバープロセッサがさらに、
   前記カスタマイズされた環境に特有の相互作用を含む相互作用データを、前記オンライン・クライアントアプリケーションから受信し；
   前記相互作用データに基づいて、前記複数のクライアント・ステーションに影響を与える
   ように構成されていることを特徴とするシステム。
3. 請求項２に記載のシステムにおいて、
   前記サーバープロセッサがさらに、前記複数のクライアント・ステーションに影響を与える前に、前記カスタマイズされた環境に特有の前記相互作用データをフィルタ処理して、前記複数のクライアントにとっての前記共有環境の知覚を維持するように構成されていることを特徴とするシステム。
4. 請求項３に記載のシステムにおいて、
   前記サーバープロセッサが、前記相互作用を、前記共有環境の大部分に適用可能なように変更することによって、前記相互作用データをフィルタ処理するように構成されていることを特徴とするシステム。
5. 請求項３に記載のシステムにおいて、
   前記サーバープロセッサが、前記相互作用を破棄することによって、前記相互作用データをフィルタ処理するように構成されていることを特徴とするシステム。
6. 請求項３に記載のシステムにおいて、
   前記サーバープロセッサが、前記相互作用を、前記複数のクライアント・ステーションの各々について別個に変換することによって、前記相互作用データをフィルタ処理するように構成されていることを特徴とするシステム。
7. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記サーバープロセッサが、集団または客層に関するデータを、前記クライアントデータに対して重視することによって、前記第１クライアントの嗜好を特定するように構成されていることを特徴とするシステム。
8. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記サーバープロセッサが、前記共有環境内のカスタム・オーディオアセットまたはカスタム・ビジュアルアセットを置き換えることによって、前記カスタマイズされた環境を生成するように構成されていることを特徴とするシステム。
9. 共有環境内の複数のクライアント・ステーションに、カスタマイズされた体験を提供するオンラインサーバーであって、前記複数のクライアント・ステーションの各々が、当該クライアント・ステーションのクライアントプロセッサによって実行されて、当該クライアント・ステーションのクライアント・ディスプレイ上に前記共有環境をレンダリングするためのオンライン・クライアントアプリケーションを含み、複数のクライアントの各クライアントが、アカウント・データベースのアカウントデータ中にクライアントデータを有するオンラインサーバーにおいて、
   前記複数のクライアント・ステーションがアクセスするための、前記共有環境のホストとなるように構成されたメモリと；
   サーバープロセッサとを備え、
   前記サーバープロセッサは、
   前記複数のクライアントのうち第１クライアントに関するクライアントデータを、前記アカウント・データベースから検索し；
   前記クライアントデータに基づいて、前記第１クライアントの嗜好を特定し；
   前記第１クライアントの嗜好に応じて、前記共有環境から、カスタマイズされた環境を生成し；
   前記カスタマイズされた環境を、前記第１クライアントの前記クライアント・ステーション上で実行される前記オンライン・クライアントアプリケーションに送信して、前記クライアント・ディスプレイ上にレンダリングする
   よう構成されていることを特徴とするオンラインサーバー。
10. 請求項９に記載のオンラインサーバーにおいて、
    前記サーバープロセッサがさらに、
    前記カスタマイズされた環境に特有の相互作用を含む対話処理データを、前記オンライン・クライアントアプリケーションから受信し；
    前記相互作用データに基づいて、前記複数のクライアント・ステーションに影響を与える
    よう構成されていることを特徴とするオンラインサーバー。
11. 請求項１０に記載のオンラインサーバーにおいて、
    前記サーバープロセッサがさらに、前記複数のクライアント・ステーションに影響を与える前に、前記カスタマイズされた環境に特有の前記相互作用データをフィルタ処理して、前記複数のクライアントにとっての前記共有環境の知覚を維持するように構成されていることを特徴とするオンラインサーバー。
12. 請求項１１に記載のオンラインサーバーにおいて、
    前記サーバープロセッサが、前記相互作用を、前記共有環境の大部分に適用可能なように変更することによって、前記相互作用データをフィルタ処理するように構成されていることを特徴とするオンラインサーバー。
13. 請求項１１に記載のオンラインサーバーにおいて、
    前記サーバープロセッサが、前記相互作用を破棄することによって、前記相互作用データをフィルタ処理するように構成されていることを特徴とするオンラインサーバー。
14. 請求項１１に記載のオンラインサーバーにおいて、
    前記サーバープロセッサが、前記相互作用を、前記複数のクライアント・ステーションの各々について別個に変換することによって、前記相互作用データをフィルタ処理するように構成されていることを特徴とするオンラインサーバー。
15. 請求項９に記載のオンラインサーバーにおいて、
    前記サーバープロセッサが、集団または客層に関するデータを、前記クライアントデータに対して重視することによって、前記第１クライアントの嗜好を特定するように構成されていることを特徴とするオンラインサーバー。
16. 請求項９に記載のオンラインサーバーにおいて、
    前記サーバープロセッサが、前記共有環境内のカスタム・オーディオアセットまたはカスタム・ビジュアルアセットを置き換えることによって、前記カスタマイズされた環境を生成するように構成されていることを特徴とするオンラインサーバー。
17. オンラインサーバーのサーバープロセッサが、共有環境内の複数のクライアント・ステーションに、カスタマイズされた体験を提供する方法であって、前記オンラインサーバーは、前記複数のクライアント・ステーションがアクセスするための、前記共有環境のホストとなるように構成されたメモリを有し、前記複数のクライアント・ステーションの各々が、当該クライアント・ステーションのクライアントプロセッサによって実行されて、当該クライアント・ステーションのクライアント・ディスプレイ上に前記共有環境をレンダリングするためのオンライン・クライアントアプリケーションを含み、前記複数のクライアントの各々が、アカウント・データベースのアカウントデータ中にクライアントデータを有する方法において、
    前記サーバープロセッサによって、前記複数のクライアントのうち第１クライアントに関するクライアントデータを、前記アカウント・データベースから検索するステップと；
    前記サーバープロセッサによって、前記クライアントデータに基づいて、前記第１クライアントの嗜好を特定するステップと；
    前記サーバープロセッサによって、前記第１クライアントの嗜好に応じて、前記共有環境から、カスタマイズされた環境を生成するステップと；
    前記サーバープロセッサによって、前記カスタマイズされた環境を、前記第１クライアントの前記クライアント・ステーション上で実行される前記オンライン・クライアントアプリケーションに送信して、前記クライアント・ディスプレイ上にレンダリングするステップと
    を含むことを特徴とする方法。
18. 請求項１７に記載の方法において、さらに
    前記サーバープロセッサによって、前記カスタマイズされた環境に特有の相互作用を含む相互作用データを、前記オンライン・クライアントアプリケーションから受信するステップと；
    前記サーバープロセッサによって、前記相互作用データに基づいて、前記複数のクライアント・ステーションに影響を与えるステップと
    を含むことを特徴とする方法。
19. 請求項１８に記載の方法において、
    前記複数のクライアント・ステーションに影響を与える前に、さらに、
    前記サーバープロセッサによって、前記カスタマイズされた環境に特有の前記相互作用データをフィルタ処理するステップを含むことを特徴とする方法。
20. 請求項１９に記載の方法において、
    前記サーバープロセッサによって、前記相互作用を、前記複数のクライアント・ステーションの各々について別個に変換することによって、前記相互作用データをフィルタ処理することを特徴とする方法。
    

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