JP2010180365A - 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

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晴久 増田
Katsuhide Otani
克秀 大谷
Toshiki Ichizaka
俊樹 一坂
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Abstract

【課題】フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂とが均一に分散した熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、ポリマーの主鎖末端又は側鎖末端にカルボニル基、オレフィン基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するフッ素樹脂、ポリマーの主鎖末端又は側鎖末端に反応性官能基を有するフッ素非含有熱可塑性樹脂、及び、多官能化合物、を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物及び成形品に関する。
フッ素樹脂は、摺動性、耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気的性質などの特性に優れ、自動車、産業機械、OA機器、電気電子機器等の幅広い分野で使用されているが、その一方で、一般に機械的強度が不充分であり、また比重も大きく、高価であったりするという問題を有している。そこで、フッ素樹脂に、機械的強度を付与するため、比重を軽くするため、また価格を抑えるために、フッ素樹脂に非フッ素熱可塑性樹脂を加えた樹脂混合物(樹脂ブレンド)を使用することが知られている。しかしながら、フッ素樹脂と非フッ素熱可塑性樹脂は親和性に乏しく、単に両者を溶融混練するのみでは均一に混じり合わないので、非フッ素熱可塑性樹脂を混合しても機械的特性の改善が充分ではないという問題がある。
この2つの樹脂の分散性を改善した組成物として、特許文献1には、主鎖末端及び/又は側鎖末端に反応性官能基を有する含フッ素エチレン性重合体及び結合形成性部位を有する非フッ素熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物であって、反応性官能基と結合形成性部位が結合している樹脂組成物が記載されている。
特許文献2には、主鎖末端及び/又は側鎖末端に反応性官能基を有する含フッ素重合体及び燃料透過係数が5g・mm/m・day以下である非フッ素熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物が記載されている。
特開2003−176394号公報 特開2006−328195号公報
しかしながら、従来の技術ではフッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂との非親和性を完全に克服するには至らず、更なる分散性の向上が求められていた。
本発明の目的は、このような現状に鑑み、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂とが均一に分散した熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、ポリマーの主鎖末端又は側鎖末端にカルボニル基、オレフィン基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するフッ素樹脂、ポリマーの主鎖末端又は側鎖末端に反応性官能基を有するフッ素非含有熱可塑性樹脂、及び、多官能化合物を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物に関する。
フッ素非含有熱可塑性樹脂は、ヒドロキシル基、シラノール基、カルボキシル基、エステル基、カーボネート基、ハロホルミル基、ホルミル基、アミノ基、アミド基、イミド基、メルカプト基、チオレート基、チオール基、スルホン酸基、オキサゾリル基、エポキシ基、及び、グリシジル基からなる群より選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。
多官能化合物は、カルボニル基、カルボキシル基、ハロホルミル基、アミド基、オレフィン基、アミノ基、イソシアネート基、ヒドロキシ基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。
多官能化合物は、芳香族アミン化合物であることが好ましい。
多官能化合物は、フルオロアルキル基及びフルオロフェニル基からなる群より選択される少なくとも1種の置換基を有する芳香族アミン化合物であることが好ましい。
フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂との質量比が80:20〜20:80であることが好ましい。
フッ素樹脂は、エチレンとテトラフルオロエチレンからなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとテトラフルオロエチレンからなる共重合体及びテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンからなる共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
フッ素非含有熱可塑性樹脂は、ポリエステル、ポリカーボネート、変性ポリオレフィン及びエチレン/ビニルアルコール共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明は、上記熱可塑性樹脂組成物からなる成形品にも関する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、特定の官能基を有するフッ素樹脂と、反応性官能基を有するフッ素非含有熱可塑性樹脂と、更に、多官能化合物とを含むものであるので、本来親和性に劣るフッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂とが熱可塑性樹脂組成物中に均一に分散しており、従って、フッ素樹脂及びフッ素非含有熱可塑性樹脂それぞれが持つ優れた特性を損なうことなく、非常に高い機械的強度を持った成形品を得ることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、フッ素樹脂、フッ素非含有熱可塑性樹脂及び多官能化合物は、それぞれの分子が結合することなく単独で存在していてもよいし、それぞれの官能基同士が反応することによってお互いに結合して存在していてもよいし、単独で存在するものと結合したものとが混在していてもよい。
フッ素樹脂、フッ素非含有熱可塑性樹脂及び多官能化合物は、それぞれの官能基同士が反応することによってお互いに結合して存在していることが好ましい。多官能性化合物は、フッ素樹脂が有する官能基や、フッ素非含有熱可塑性樹脂が有する反応性官能基と反応して、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂とを均一に混合させる働きをするものと推測される。
上記多官能化合物とは、1つの分子中に同一または異なる種類の2つ以上の反応性官能基を有する化合物である。
多官能化合物は、カルボニル基、カルボキシル基、ハロホルミル基、アミド基、オレフィン基、アミノ基、イソシアネート基、ヒドロキシ基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。
上記多官能化合物の具体例としては、
ヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)メタンカルバメート、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル〔4,4’−DPE〕、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン〔BAPP〕、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンジアニリン、ジアニリノエタン、4,4’−メチレン−ビス(3−ニトロアニリン)、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、ジアミノピリジン、メラミン、4−アミノフェノール、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル〔3,4’−DPE〕、2,4,4’−トリアミノジフェニルエーテル〔TADE〕、2,3’−ジアミノジフェニルエーテル〔2,3’−DPE〕、2,5−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル〔P−TPE−Q〕、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,3,5−トリメチルベンゼン〔TMBAB〕、4,4’−ジアミノ−2−(トリフルオロメチル)ジフェニルエーテル〔TFDPE〕、などのアミン化合物、
トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート〔TAIC〕、トリメタアリルイソシアヌレート、TAICプレポリマー、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N’−n−フェニレンビスマレイミド、ジプロパルギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェート、ビスマレイミド、フッ素化トリアリルイソシアヌレート(1,3,5−トリス(2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン)、トリス(ジアリルアミン)−S−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、1,6−ジビニルドデカフルオロヘキサン、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルテトラフタラミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレート、トリアリルホスファイト、などのオレフィン化合物、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、などのエポキシ化合物、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン(以下、ビスフェノールAFという)、レゾルシン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシスチルベン、2,6−ジヒドロキシアントラセン、ヒドロキノン、カテコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン〔ビスフェノールB〕、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)吉草酸、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラフルオロジクロロプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,3’,5,5’−テトラクロロビスフェノールA、3,3’,5,5’−テトラブロモビスフェノールA、などのヒドロキシ化合物などがあげられる。
上記多官能化合物は、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン、4,4’−DPE、BAPP、ビスフェノールAF、3,4’−DPE、TADE、2,3’−DPE、P−TPE−Q、TMBAB、及び、TFDPEからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記多官能化合物としては、また、フッ素樹脂との親和性に優れる点で、芳香族アミン化合物であることが好ましく、フルオロアルキル基及びフルオロフェニル基からなる群より選択される少なくとも1種の置換基を有する芳香族アミン化合物であることがより好ましい。
これらの多官能化合物は単独で用いても良く、また、他の構造を有する多官能化合物と任意に組み合わせて用いても良い。
上記多官能化合物は、熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度上昇が少なく、成形加工時の発泡を抑えることができ、成形性が優れる点で、芳香族系非対称型多官能化合物であることが特に好ましい。
上記芳香族系非対称型多官能化合物とは、1つの分子中に少なくとも1つ以上の芳香環を有し、同一または異なる種類の2つ以上の反応性官能基を有する有機化合物であって、非対称な(unsymmetrical)構造を有する化合物をいう。非対称な構造を有する化合物が持つ反応性官能基は、同一種類であっても、分子中の結合位置の相違に起因して、お互いに反応性が異なる。N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン、4,4’−DPE、BAPP、ビスフェノールAFなどは、芳香環を有し、2つ以上のアミノ基又はヒドロキシル基を有する化合物であるが、対称型の多官能化合物であり、芳香族系非対称型多官能化合物には含まれない。
上記芳香族系非対称型多官能化合物としては、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル〔3,4’−DPE〕、2,4,4’−トリアミノジフェニルエーテル〔TADE〕、2,3’−ジアミノジフェニルエーテル〔2,3’−DPE〕、2,5−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル〔P−TPE−Q〕、下記の化学式
Figure 2010180365
で表される2,2−ビス(3,4’−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン、下記の一般式(1)〜(3)
Figure 2010180365
(式中、Rは、炭素数1〜3のアルキル基、またはフルオロアルキル基を表し、複数のRを持つ場合はそれぞれ同一であっても異なってもよい。)
で表されるジアミン化合物、及び、下記一般式(4)
Figure 2010180365
(式中、Rは、それぞれ同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のフルオロアルキル基を表し、4つのRのうち少なくとも1つはフルオロアルキル基である。)
で表されるジアミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記一般式(1)〜(3)で表されるジアミン化合物としては、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,3,5−トリメチルベンゼン〔TMBAB〕等が挙げられ、上記一般式(4)で表されるジアミン化合物としては、4,4’−ジアミノ−2−(トリフルオロメチル)ジフェニルエーテル〔TFDPE〕等が挙げられる。
上記芳香族系非対称型多官能化合物は、フッ素樹脂との親和性に優れる点で、フルオロアルキル基又はフルオロフェニル基を有するジアミン化合物であることが好ましく、2,2−ビス(3,4’−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン及び上記一般式(1)〜(4)で表されるジアミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、TMBAB及びTFDPEからなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。
上記多官能化合物は、フッ素樹脂及びフッ素非含有熱可塑性樹脂100質量部に対し0.05〜10.0質量部であることが好ましく、0.06〜5.0質量部であることが好ましい。多官能化合物の配合量が少なすぎると、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂とが充分に混合できないおそれがあり、多すぎると、多官能化合物が充分に分散せずに成形品の機械物性が低下したり、成形時に発泡が生じたりするおそれがある。
上記フッ素樹脂は、ポリマーの主鎖末端又は側鎖末端にカルボニル基、オレフィン基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する。
カルボニル基とは、−C(=O)−を有する官能基である。
具体的には、例えば、
カーボネート基[−O−C(=O)−OR(式中、Rは炭素原子数1〜20のアルキル基またはエーテル結合性酸素原子を含む炭素原子数2〜20のアルキル基である)]、
ハロホルミル基[−C(=O)X、Xはハロゲン原子]、
ホルミル基[−C(=O)H]、
式:−R−C(=O)−R(式中、Rは、炭素原子数1〜20の2価の有機基であり、Rは、炭素原子数1〜20の1価の有機基である)で示される基、
式:−O−C(=O)−R(式中、Rは、炭素原子数1〜20のアルキル基またはエーテル結合性酸素原子を含む炭素原子数2〜20のアルキル基である)で示される基、
カルボキシル基[−C(=O)OH]、
アルコキシカルボニル基[−C(=O)OR(式中、Rは、炭素原子数1〜20の1価の有機基である)]、
カルバモイル基[−C(=O)NR(式中、RおよびRは、同じであっても異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜20の1価の有機基である)]、
酸無水物結合[−C(=O)−O−C(=O)−]、
イソシアネート基[−N=C=O]、
等をあげることができる。
上記Rの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などがあげられる。上記Rの具体例としては、メチレン基、−CF−基、−C−基などがあげられ、Rの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などがあげられる。Rの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などがあげられる。また、RおよびRの具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、フェニル基などがあげられる。
これらカルボニル基の中でも、フッ素樹脂への導入のしやすさおよび他材との反応性の観点から、カルボキシル基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、及び、カーボネート基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、−COOH、−OC(=O)OCHCHCH、−COF、及び、−OC(=O)OCH(CHからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
オレフィン基(Olefinic group)とは、炭素−炭素二重結合を有する官能基である。オレフィン基としては、下記式:
−CR10=CR1112
(式中、R10、R11およびR12は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子または炭素原子数1〜20の1価の有機基である。)で表される官能基が挙げられ、−CF=CF、−CH=CF、−CF=CHF、−CF=CH及び−CH=CHからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
アミノ基とは、アンモニア、第一級または第二級アミンから水素を除去した1価の官能基である。アミノ基としては、下記式:
−NR1314
(式中、R13およびR14は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜20の1価の有機基である。)で表される官能基が挙げられ、−NH、−NH(CH)、−N(CH、−NH(CHCH)、−N(C、及び、−NH(C)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
フッ素樹脂の末端基の個数は、特公昭37−3127号公報および国際公開第99/45044号パンフレットに記されている方法にて測定することができる。例えば、赤外分光光度計を用いてフッ素樹脂のフィルムシートの赤外吸収スペクトル分析し、官能基特有の周波数の吸収帯からその官能基の数を測定する場合、例えば、−COF末端は1884cm−1の吸収帯、−COOH末端は1813cm−1と1775cm−1の吸収帯、−COOCH末端は1795cm−1の吸収帯、−CONH末端は3438cm−1の吸収帯、−CHOH末端は3648cm−1の吸収帯、−CF=CF末端は1790cm−1の吸収帯から計算することができる。
フッ素樹脂に上記官能基を導入する方法としては、特に限定されないが、例えば、フッ素樹脂重合時に上記官能基を有する単量体を共重合する方法、上記官能基または上記官能基に変換できる官能基を有する重合開始剤を使用して重合を行う方法、フッ素樹脂に高分子反応で上記官能基を導入する方法、酸素共存下でポリマー主鎖を熱分解する方法、二軸押出機など強いせん断力を加えることのできる装置を用いてフッ素樹脂の末端を変換させる方法などをあげることができる。
上記官能基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸、無水メサコン酸、アコニット酸、無水アコニット酸等の脂肪族不飽和カルボン酸が挙げられる。
フッ素樹脂の上記官能基の個数は、フッ素樹脂を構成する炭素原子100万個当たり20〜5000個であることが好ましく、30〜4000個であることがより好ましく、40〜3000個であることがさらに好ましい。20個未満であるとフッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂との相容性が改善されない傾向があり、5000個をこえると成形物中に発泡が生ずる傾向がある。
なお、本発明で用いる上記官能基を有するフッ素樹脂は、1つのポリマーにおける主鎖の片末端、両末端または側鎖に上記官能基を有する分子のみで構成されているものだけでなく、ポリマーの主鎖の片末端、両末端または側鎖に上記官能基を有する分子と、上記官能基を含まない分子との混合物であっても良い。
上記フッ素樹脂としては、特に限定されるものではないが、少なくとも1種の含フッ素エチレン性重合体を含むフッ素樹脂であることが好ましい。含フッ素エチレン性重合体は少なくとも1種の含フッ素エチレン性単量体由来の構造単位を有することが好ましい。上記含フッ素エチレン性単量体としては、テトラフルオロエチレン〔TFE〕、式(5):
CF=CF−R (5)
(式中、R は、−CFまたは−OR を表す。R は、炭素原子数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)
で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物などの1種または2種以上のパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブテン、フッ化ビニリデン〔VdF〕、フッ化ビニル、式(6):
CH=CX(CF (6)
(式中、Xは、水素原子またはフッ素原子を表し、Xは、水素原子、フッ素原子または塩素原子を表し、nは、1〜10の整数を表す。)
で表されるフルオロオレフィンなどをあげることができる。
上記フッ素樹脂は、上記含フッ素エチレン性単量体と共重合可能な単量体由来の構造単位を有してもよく、このような単量体としては、上記フルオロオレフィン及びパーフルオロオレフィン以外の非フッ素エチレン性単量体をあげることができる。非フッ素エチレン性単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、またはアルキルビニルエーテル類などをあげることができる。ここで、アルキルビニルエーテルは、炭素数1〜5のアルキル基を有するアルキルビニルエーテルをいう。
上記フッ素樹脂は、熱可塑性樹脂組成物の成形加工性が容易になり、得られる成形品の耐熱性・耐薬品性・耐油性が優れることから、
(1)エチレンとTFEからなるエチレン/TFE共重合体〔ETFE〕
(2)TFEと式(5):
CF=CF−R (5)
(式中、R は、−CFまたは−OR を表す。R は、炭素原子数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)
で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物の1種または2種以上からなる共重合体、たとえばTFEとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕からなる共重合体〔PFA〕またはTFEとヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕からなる共重合体〔FEP〕
(3)TFE、エチレンおよび式(5):
CF=CF−R (5)
(式中、R は、−CFまたは−OR であり、R は、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基である)で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物からなるエチレン−TFE−HFP共重合体、エチレン−TFE−パーフルオロエチレン性不飽和化合物共重合体
(4)ポリフッ化ビニリデン〔PVDF〕
(5)CTFEとTFEからなる共重合体〔CTFE/TFE共重合体〕
のいずれかであることが好ましく、(1)、(2)、(5)で表される含フッ素エチレン性重合体であることがより好ましい。
上記フッ素樹脂は、ETFE、CTFE/TFE共重合体、PFA及びFEPからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、ETFE、CTFE/TFE共重合体及びFEPからなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。
ETFE
ETFEは、力学物性や燃料バリア性が向上する点で好ましい。TFE単位とエチレン単位との含有モル比は20:80〜90:10が好ましく、38:62〜85:15がより好ましく、37:63〜80:20が特に好ましい。
ETFEは、TFE、エチレン、並びに、TFE及びエチレンと共重合可能な単量体からなる共重合体であってもよい。共重合可能な単量体としては、下記式
CH=CX 、CF=CFR 、CF=CFOR 、CH=C(R
(式中、Xは水素原子またはフッ素原子、R はエーテル結合性酸素原子を含んでいてもよいフルオロアルキル基を表す)
で表される単量体が挙げられ、なかでも、CH=CX で表される含フッ素ビニルモノマーが好ましく、R が炭素数1〜8のフルオロアルキル基であるCH=CX で表される含フッ素ビニルモノマーがより好ましい。
上記式で示される含フッ素ビニルモノマーの具体例としては、1,1−ジヒドロパーフルオロプロペン−1、1,1−ジヒドロパーフルオロブテン−1、1,1,5−トリヒドロパーフルオロペンテン−1、1,1,7−トリヒドロパーフルオロへプテン−1、1,1,2−トリヒドロパーフルオロヘキセン−1、1,1,2−トリヒドロパーフルオロオクテン−1、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルビニルエーテル、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、ヘキサフルオロプロペン、パーフルオロブテン−1、3,3,3−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)プロペン−1、2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CH=CFCFCFCFH)があげられる。
また、TFE及びエチレンと共重合可能な単量体としては、上述したイタコン酸、無水イタコン酸等の脂肪族不飽和カルボン酸であってもよい。
TFE及びエチレンと共重合可能な単量体は、含フッ素エチレン性重合体に対して0.1〜10モル%が好ましく、0.1〜5モル%がより好ましく、0.2〜4モル%が特に好ましい。
CTFE/TFE共重合体
CTFE/TFE共重合体は、CTFE単位とTFE単位の含有モル比がCTFE:TFE=2:98〜98:2であることが好ましく、5:95〜90:10であることがより好ましい。CTFE単位が2モル%未満であると薬液透過性が悪化しまた溶融加工が困難になる傾向があり、98モル%をこえると成型時の耐熱性、耐薬品性が悪化する場合がある。
CTFE/TFE共重合体は、CTFE、TFE、並びに、CTFE及びTFEと共重合可能な単量体からなる共重合体であってもよく、エチレン、VdF、HFP、CF=CF−OR (式中、R は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕、CX=CX(CF(式中、X、X及びXは、同一若しくは異なって、水素原子又はフッ素原子を表し、Xは、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは2〜10の整数を表す。)で表されるビニル単量体、及び、CF=CF−OCH−Rf(式中、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられ、なかでも、PAVEであることが好ましい。
上記PAVEとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)〔PEVE〕、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)〔PPVE〕、及び、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、なかでも、PMVE、PEVE及びPPVEからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
上記アルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体としては、Rfが炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であるものが好ましく、CF=CF−OCH−CFCFがより好ましい。
上記CTFE/TFE共重合体は、CTFE及びTFEと共重合可能な単量体に由来する単量体単位が0.1〜10モル%であり、CTFE単位およびTFE単位が合計で90〜99.9モル%であることが好ましい。共重合可能な単量体単位が0.1モル%未満であると成形性、耐環境応力割れ性および耐ストレスクラック性に劣りやすく、10モル%をこえると薬液低透過性、耐熱性、機械特性、生産性などに劣る傾向にある。
FEP
FEPは、とりわけ耐熱性が優れたものとなり、優れた燃料バリア性が発現する点で好ましい。FEPとしては、特に限定されないが、TFE単位70〜99モル%とHFP単位1〜30モル%からなる共重合体であることが好ましく、TFE単位80〜97モル%とHFP単位3〜20モル%からなる共重合体であることがより好ましい。TFE単位が70モル%未満では機械物性が低下する傾向があり、99モル%をこえると融点が高くなりすぎ成形性が低下する傾向がある。
FEPは、TFE、HFP、並びに、TFE及びHFPと共重合可能な単量体からなる共重合体であってもよく、当該単量体としてはCTFE及びTFEと共重合可能な単量体として例示した単量体であってもよい。当該単量体としては、CF=CF−OR (式中、R は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕、CX=CX(CF(式中、X、X及びXは、同一若しくは異なって、水素原子又はフッ素原子を表し、Xは、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは2〜10の整数を表す。)で表されるビニル単量体、及び、CF=CF−OCH−Rf(式中、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられ、なかでも、PAVEであることが好ましい。
上記PAVEとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)〔PEVE〕、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)〔PPVE〕、及び、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、なかでも、PMVE、PEVE及びPPVEからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
上記アルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体としては、Rfが炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であるものが好ましく、CF=CF−OCH−CFCFがより好ましい。
FEPは、TFE及びHFPと共重合可能な単量体に由来する単量体単位が0.1〜10モル%であり、TFE単位及びHFP単位が合計で90〜99.9モル%であることが好ましい。共重合可能な単量体単位が0.1モル%未満であると成形性、耐環境応力割れ性および耐ストレスクラック性に劣りやすく、10モル%をこえると薬液低透過性、耐熱性、機械特性、生産性などに劣る傾向にある。
PFA
PFAは、とりわけ耐熱性が優れたものとなり、優れた燃料バリア性が発現する点で好ましい。PFAとしては、特に限定されないが、TFE単位70〜99モル%とPAVE単位1〜30モル%からなる共重合体であることが好ましく、TFE単位80〜97モル%とPAVE単位3〜20モル%からなる共重合体であることがより好ましい。TFE単位が70モル%未満では機械物性が低下する傾向があり、99モル%をこえると融点が高くなりすぎ成形性が低下する傾向がある。
上記PAVEとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)〔PEVE〕、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)〔PPVE〕、及び、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、なかでも、PMVE、PEVE及びPPVEからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、PMVEであることが更に好ましい。
PFAは、TFE、PAVE、並びに、TFE及びPAVEと共重合可能な単量体からなる共重合体であってもよく、当該単量体としてはCTFE及びTFEと共重合可能な単量体として例示した単量体であってもよい。HFP、CX=CX(CF(式中、X、X及びXは、同一若しくは異なって、水素原子又はフッ素原子を表し、Xは、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは2〜10の整数を表す。)で表されるビニル単量体、及び、CF=CF−OCH−Rf(式中、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられる。
上記アルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体としては、Rfが炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であるものが好ましく、CF=CF−OCH−CFCFがより好ましい。
PFAは、TFE及びPAVEと共重合可能な単量体に由来する単量体単位が0.1〜10モル%であり、TFE単位及びPAVE単位が合計で90〜99.9モル%であることが好ましい。共重合可能な単量体単位が0.1モル%未満であると成形性、耐環境応力割れ性および耐ストレスクラック性に劣りやすく、10モル%をこえると薬液低透過性、耐熱性、機械特性、生産性などに劣る傾向にある。
上記フッ素樹脂の融点は、150〜340℃であることが好ましく、150〜330℃であることがより好ましく、170〜320℃であることがさらに好ましい。上記フッ素樹脂の融点が、150℃未満であると、耐熱性が低下するおそれがあり、340℃を超えると、フッ素樹脂の溶融条件下で上記官能基が熱劣化し、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂との相容性が改善されないおそれがある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を、燃料チューブ、燃料ホース、燃料容器、燃料容器のシール材等の燃料用途に使用する場合には、上記フッ素樹脂のシートにした場合における燃料透過係数が、20(g・mm)/(m・day)以下であることが好ましく、15(g・mm)/(m・day)以下であることがより好ましく、10(g・mm)/(m・day)以下であることがさらに好ましく、5(g・mm)/(m・day)以下であることが特に好ましい。燃料透過係数の下限値は特に限定されるものではなく、低ければ低いほど好ましい。燃料透過係数が、20(g・mm)/(m・day)をこえると、耐燃料透過性が低いため、燃料透過量を抑えるためには成形品の肉厚を厚くする必要があり、経済的に好ましくない。なお、燃料透過係数は、低いほど燃料透過防止能力が向上するものであり、逆に燃料透過係数が大きいと燃料が透過しやすいため、燃料チューブ等の成形品としては適さないものである。
燃料透過係数は、防湿包装材料の透湿度試験方法におけるカップ法に準ずる方法にて測定される。ここで、カップ法とは、JIS Z 0208に規定された透湿度試験方法であり、一定時間に単位面積の膜状物質を通過する水蒸気量を測定する方法である。本発明においては、このカップ法に準じて、燃料透過係数を測定するものである。具体的方法としては、20mLの容積を有するSUS製容器(開放部面積1.26×10−3)に模擬燃料であるCE10(トルエン/イソオクタン/エタノール=45/45/10容量%)を18mL入れて、シート状試験片を容器開放部にセットして密閉することで、試験体とする。該試験体を恒温装置(60℃)に入れ、試験体の重量を測定し、単位時間あたりの重量減少が一定となったところで下記の式により燃料透過性を求める。
Figure 2010180365
上記フッ素樹脂の製造方法としては、特に限定されるものではないが、特開2005−298702号公報、国際公開第2005/100420号パンフレットなどに記載の方法をあげることができる。
上記フッ素非含有熱可塑性樹脂は、主鎖を構成する炭素原子に結合したフッ素原子を持たないポリマーであって、反応性官能基を、ポリマーの主鎖末端又は側鎖末端に少なくとも1個以上有する。
上記反応性官能基としては、ヒドロキシル基(水酸基)、シラノール基、カルボキシル基、エステル基、カーボネート基、ハロホルミル基(−C(=O)X、Xはハロゲン原子)、ホルミル基(−C(=O)H)、アミノ基、アミド基、イミド基、メルカプト基、チオレート基、チオール基、スルホン酸基、オキサゾリル基、エポキシ基、及び、グリシジル基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。上記カルボキシル基及びスルホン酸基は、酸型であっても塩型であってもよい。
上記フッ素非含有熱可塑性樹脂としては、たとえばポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリフェニレンスルフィド、アクリル系、酢酸ビニル系、塩化ビニル系、スチレン系、ポリウレタン、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体〔ABS〕、ポリエーテルエーテルケトン〔PEEK〕、ポリエーテルサルホン〔PES〕、ポリスルホン、ポリエーテルフェニルオキサイド〔PPO〕、ポリアセタール、ポリエーテルイミド、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、セロハン等が挙げられる。
上記フッ素非含有熱可塑性樹脂は、なかでも、ポリエステル、ポリカーボネート、変性ポリオレフィン及びエチレン/ビニルアルコール共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート〔PET〕、ポリブチレンテレフタレート〔PBT〕、ポリトリメチレンテレフタレート〔PTT〕、ポリエチレンナフタレート〔PEN〕、ポリブチレンナフタレート〔PBN〕、パラヒドロキシ安息香酸/エチレンテレフタレート共重合体、ヒドロキシナフトエ酸/パラヒドロキシ安息香酸共重合体、ビフェノール/パラヒドロキシ安息香酸/フタル酸共重合体等が挙げられる。
上記変性ポリオレフィン樹脂は、カルボニル基、アミノ基、オキサゾリル基、グリシジル基、エポキシ基、ヒドロキシル基及びシラノール基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有することが好ましい。これらの官能基は、主鎖末端又は側鎖の何れか一方に位置してもよいし、主鎖末端及び側鎖の両方に位置してもよいし、いずれか一方の末端にのみ位置してもよい。
カルボニル基、アミノ基等の窒素原子に結合する水素原子は、例えばアルキル基等の炭化水素基により置換されていてもよい。
上記官能基は、上記官能基を有する不飽和単量体を共重合して導入してもよいし、上記官能基を有する連鎖移動剤又は重合開始剤を使用してオレフィンを重合することにより導入してもよい。また、ラジカル発生剤の存在下に官能基を有する不飽和単量体とポリオレフィン樹脂とを溶融混合して官能基を有する不飽和単量体をグラフト重合させてもよい。
上記変性ポリオレフィン樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高密度ポリエチレン等を、マレイン酸変性、エポキシ変性、グリシジル変性、アミン(NH)変性等したものが挙げられる。
上記変性ポリオレフィン樹脂は、カルボキシル基又は酸無水物基が導入されたポリオレフィン樹脂であることが好ましい。また、上記の不飽和単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、アコニット酸及びそれらの無水物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、なかでも無水マレイン酸が好ましい。
エチレン/ビニルアルコール共重合体としては、エチレン10〜60モル%、ビニルアルコール90〜40モル%からなる共重合体であることが好ましく、エチレン20〜50モル%、ビニルアルコール80〜50モル%からなる共重合体であることがより好ましい。また、第3成分を含有していてもよく、第3成分としてはプロピレン、イソブチレン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン;酢酸ビニルエステル、プロピオン酸ビニルエステル、バーサチック酸ビニルエステル、ピバリン酸ビニルエステル、バレリン酸ビニルエステル、カプリン酸ビニルエステル、安息香酸ビニルエステル等のカルボン酸ビニルエステル;イタコン酸、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸またはその誘導体(例:塩、エステル、ニトリル、アミド、無水物など);ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン系化合物;不飽和スルホン酸またはその塩;N−メチルピロリドン;等から誘導される単位などがあげられ、エチレンおよびビニルアルコールの全量に対して、10モル%以下であることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂との質量比が80:20〜20:80であることが好ましい。フッ素樹脂が多すぎると充分な機械的強度を持つ成形品が得られないおそれがあり、フッ素非含有熱可塑性樹脂が多すぎるとフッ素樹脂の特性を充分に生かすことができないおそれがある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、炭酸カルシウム、タルク、セライト、クレー、酸化チタン、カーボンブラック、硫酸バリウムなどの無機充填材、顔料、難燃剤、滑剤、光安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、発泡剤、香料、オイル、柔軟化剤などを、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で含有してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、フッ素樹脂、フッ素非含有熱可塑性樹脂及び多官能化合物を溶融条件下にて混合することにより得られる。例えば、フッ素樹脂、フッ素非含有熱可塑性樹脂及び多官能化合物を同時に溶融混練する方法、フッ素樹脂と多官能化合物を先に溶融混練し、続いてフッ素非含有熱可塑性樹脂を添加して更に溶融混練する方法、フッ素非含有熱可塑性樹脂と多官能化合物を先に溶融混練し、続いてフッ素樹脂を添加して更に溶融混練する方法、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂を先に溶融混練し、続いて多官能化合物を添加して更に溶融混練する方法等があげられる。
また、機械的強度が向上する点から、フッ素樹脂、フッ素非含有熱可塑性樹脂及び多官能化合物のそれぞれの分子同士が結合していることが好ましい。ここで、結合するとは、フッ素樹脂、フッ素非含有熱可塑性樹脂及び熱可塑性樹脂の各分子間に共有結合、イオン結合および/または水素結合が形成されているものとする。共有結合としては、例えば、フッ素樹脂が有する反応性官能基とフッ素非含有熱可塑性樹脂が反応して形成される化学結合を指すものである。
混合は、通常用いられているバンバリーミキサー、加圧ニーダー、押出機等を使用して行うことができる。これらの中でも、各分子同士の反応を効率的に促進する点で、押出機を使用して混合するとが好ましく、二軸押出機を使用して混合することが特に好ましい。この場合、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂とがより均一に混合される。
溶融条件下とは、フッ素樹脂及びフッ素非含有熱可塑性樹脂が溶融する温度下を意味する。溶融する温度は、フッ素樹脂及びフッ素非含有熱可塑性樹脂それぞれのガラス転移温度や融点により異なるが、120〜400℃であることが好ましく、150〜350℃であることがより好ましい。温度が、120℃未満であると、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂とを充分に混合できないおそれがあり、400℃をこえると、フッ素非含有熱可塑性樹脂が熱劣化する傾向がある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)は、200〜300℃の温度範囲において0.5〜150g/10分であることが好ましく、1〜100g/10分であることがより好ましい。MFRが0.5g/10分未満である場合や、150g/10分をこえる場合には、射出成形が困難になる傾向がある。
そして、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、燃料周辺部品への使用を考慮した場合、燃料透過性が5g・mm/m・day以下であることが好ましく、3g・mm/m・day以下であることがより好ましく、1g・mm/m・day以下であることが特に好ましい。ここで、燃料透過性の測定は、CE10(トルエン/イソオクタン/エタノール=45/45/10容量%)を模擬燃料として用いて、カップ法にて実施する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、一般の成形加工方法や成形加工装置などを用いて成形加工することができる。成形加工方法としては、例えば、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、真空成形などの任意の方法を採用することができ、本発明の樹脂組成物は、使用目的に応じて任意の形状の成形品に成形されるが、製造の容易さの点から、射出成形により成形加工することが好ましい。
上記熱可塑性樹脂組成物からなる成形品も本発明の1つである。
本発明の成形品は、シートまたはフィルムであってよく、また上記熱可塑性樹脂組成物からなる層および他の材料からなる層を有する積層体であってもよい。従来の成形品では燃料透過性に優れる層と、耐熱性・耐衝撃性・強度に優れる層とを別々に設け機能分担させる必要もあったが、上記熱可塑性樹脂組成物によれば、単一の層にて優れた燃料透過性と優れた耐熱性・耐衝撃性・強度を付与させることも期待できる。
上記熱可塑性樹脂組成物、および上記熱可塑性樹脂組成物からなる成形品は、チューブ、ホース類:自動車燃料配管用チューブまたはホース、自動車のラジエーターホース、ブレーキホース、エアコンホース、電線被覆材、光ファイバー被覆材等フィルム、シート類:ダイヤフラムポンプのダイヤフラムや各種パッキン等の高度の耐薬品性が要求される摺動部材、農業用フィルム、ライニング、耐候性カバー、建築や家電分野等で使用されるラミネート鋼板等タンク類:自動車のラジエータータンク、薬液ボトル、薬液タンク、バッグ、薬品容器、ガソリンタンク等の各種成形品として用いられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記の構成からなるので、フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂とが均一に分散しており、耐薬品性、耐熱性、摺動性等に優れた成形品を得ることができる。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
<試験片作製>
実施例、比較例で製造した熱可塑性樹脂組成物を用いて、熱プレス機により280℃、5MPaの条件下で圧縮成形し、厚さ2mmのシート状試験片を作製し、それから引張試験用ダンベル状試験片およびアイゾット試験用短冊状試験片を切削にて作製した。
<アイゾット強度測定>
上述した方法で作製した試験片を用いて、アイゾット衝撃試験機((株)上島製作所製)により、ASTM D256に準じて、23℃におけるノッチ付きアイゾット衝撃値を測定した。
<引張破断強度、引張破断伸びの測定>
上述した方法で作製したダンベル型試験片を用いて、テンシロン万能試験機(エー・アンド・デイ社製)により50mm/分の速度で引張り試験を行い、ASTM D638に準じて、引張破断強度、引張弾性率及び引張破断伸びを求めた。
<比重の測定>
実施例、比較例で製造した熱可塑性樹脂組成物を用いて、ASTM D792に準じて、比重を測定した。
<赤外吸収スペクトルによる官能基分析>
上記の方法にて厚さ0.15〜0.30mmのシートを作製し、Perkin−Elmer FT−IRスペクトロメーター1760X(パーキンエルマー社製)を用いて赤外吸収スペクトルを分析した。得られた赤外吸収スペクトルをPerkin−Elmer Spectrum for windows Ver.1.4Cを用いて自動でベースラインを判定させ、所定のピークの吸光度を測定した。なお、フィルムの厚さはマイクロメーターを用いて測定した。
<フッ素樹脂の共重合体の組成の測定>
フッ素樹脂の共重合体組成は19F−NMRおよびフッ素の元素分析測定より求めた。
<フッ素樹脂の融点の測定>
セイコー型示差走査熱量計〔DSC〕を用い、10℃/分の速度で昇温したときの融解ピークを記録し、極大値に対応する温度を融点とした。
<メルトフローレート(MFR)の測定>
メルトインデクサー(東洋精機製作所社製)を用い、各測定温度において、5kg荷重下で直径2mm、長さ8mmのノズルから単位時間(10分間)あたりに流出するポリマーの質量(g)を測定した。
<製造例>
実施例および比較例では、下記の材料を用いた。
(フッ素樹脂)
フッ素樹脂(I−1): −OC(=O)OCHCHCH基を有するCTFE/TFE共重合体
モノマー組成はCTFE/TFE/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)=77/21/2(モル比)。融点245℃。297℃におけるMFRは30g/10min。−OC(=O)OCHCHCH基数は160個(炭素原子100万個当たり)。
フッ素樹脂(I−2): −COOH基を有するFEP
モノマー組成はTFE/HFP/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)=91.9/7.7/0.4(モル比)。融点260℃。297℃におけるMFRは6.9g/10min。−COOH基数は480個(炭素原子100万個当たり)。
フッ素樹脂(I−3): −OC(=O)OCHCHCH基を有するETFE
モノマー組成はTEF:Et:HFP:HF−Pe=40.8:44.8:13.9:0.5モル%。融点162.5℃。297℃におけるMFRは30g/10min。−OC(=O)OCHCHCH基数は300個(炭素原子100万個当たり)。
(フッ素非含有熱可塑性樹脂)
以下の樹脂を使用した。
熱可塑性樹脂(II−1):マレイン酸変性超低密度ポリエチレン、三井化学製、商品名「アドマー NF528」
熱可塑性樹脂(II−2):ポリブチレンテレフタレート、東レ製、商品名「トレコン 1401 X06」
実施例1〜14
フッ素樹脂、フッ素非含有熱可塑性樹脂、及び、多官能化合物を表1に示す割合(質量部)で二軸押出機に供給して、シリンダー温度280℃およびスクリュー回転数300rpmの条件下に溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物のペレットをそれぞれ製造した。得られた熱可塑性樹脂組成物のペレットを用いて、上記した方法で、試験片を作製し、比重、引張破断強度、引張破断伸び、アイゾット強度の測定を行った結果を表1及び2に示す。
比較例1〜5
多官能化合物を使用せず、フッ素樹脂及びフッ素非含有熱可塑性樹脂のみを用いた以外は、実施例と同様にして試験片を作製した。評価結果を表3に示す。
Figure 2010180365
Figure 2010180365
Figure 2010180365
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐薬品性、耐熱性、摺動性等が要求される各種成形品用途に使用することができる。

Claims (9)

  1. ポリマーの主鎖末端又は側鎖末端にカルボニル基、オレフィン基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するフッ素樹脂、
    ポリマーの主鎖末端又は側鎖末端に反応性官能基を有するフッ素非含有熱可塑性樹脂、及び、
    多官能化合物、
    を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. フッ素非含有熱可塑性樹脂は、ヒドロキシル基、シラノール基、カルボキシル基、エステル基、カーボネート基、ハロホルミル基、ホルミル基、アミノ基、アミド基、イミド基、メルカプト基、チオレート基、チオール基、スルホン酸基、オキサゾリル基、エポキシ基、及び、グリシジル基からなる群より選択される少なくとも1種の反応性官能基を有する請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 多官能化合物は、カルボニル基、カルボキシル基、ハロホルミル基、アミド基、オレフィン基、アミノ基、イソシアネート基、ヒドロキシ基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の反応性官能基を有する請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 多官能化合物は、芳香族アミン化合物である請求項1、2又は3記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 多官能化合物は、フルオロアルキル基及びフルオロフェニル基からなる群より選択される少なくとも1種の置換基を有する請求項4記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. フッ素樹脂とフッ素非含有熱可塑性樹脂との質量比が80:20〜20:80である請求項1、2、3、4又は5記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. フッ素樹脂は、エチレンとテトラフルオロエチレンからなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとテトラフルオロエチレンからなる共重合体及びテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンからなる共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1、2、3、4、5又は6記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. フッ素非含有熱可塑性樹脂は、ポリエステル、ポリカーボネート、変性ポリオレフィン及びエチレン/ビニルアルコール共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
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