JP2010171713A - 広告入出力装置、広告入出力方法、広告入出力プログラム、コンピュータ読取可能な記録媒体、及び録画再生装置 - Google Patents

Abstract

【課題】視聴者の嗜好に適合した広告を出力する広告入出力装置を実現する。
【解決手段】広告入出力装置１は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力する広告入出力装置であって、最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置２から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得部１２と、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しない場合に、挿入広告と嗜好広告とを置換する置換部１５と、置換部１５が置換した嗜好広告を番組本編に挿入して出力する出力部１６と、を備える。これにより、広告入出力装置１は、視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を視聴者に提供することができ、広告主は、広告効果を高めることによる収益改善を期待できる。
【選択図】図１

Description

本発明は、視聴者の嗜好に適合する広告を出力する広告入出力装置、広告入出力方法、広告入出力プログラム、コンピュータ読取可能な記録媒体、及び録画再生装置に関する。

近年、ＨＤＤや光ディスクなどのランダムアクセス可能な記録媒体を用いた録画再生装置等により、長時間にも及ぶ放送番組の番組録画が可能となっている。また、デジタル放送における多チャンネル化に伴って、録画再生装置に録画される放送番組数も飛躍的に増加している。

このような背景のもと、録画された放送番組数の増加により、視聴者は、限られた視聴時間で録画番組を視聴しなくてはならず、放送番組の録画日、すなわち放送日より任意の期間を隔てた後に、再生視聴することが多くなっている。このような場合、番組本編に挿入される挿入広告の広告主は以下の問題に直面する。
（ａ）録画された放送番組が再生視聴される時期が遅くなるほど、番組本編に挿入される挿入広告の広告情報が古くなり、視聴者が挿入広告をスキップ、削除等することによって挿入広告の広告としての価値・効果が低下する。
（ｂ）その結果、広告主は、広告放送により需要を喚起するという当初の目的を達成することができず、期待するほどに利益を享受できない。

このような問題に対して、特許文献１に記載の受信装置は、挿入広告を含む放送番組を記録装置に録画し、その放送番組情報を基にして、番組内容に関連したより新しい広告を取得し録画する。これにより、録画番組を再生する際に、取得しておいた新しい広告が再生され、視聴者は、その新しい広告を視聴することができる。

また、特許文献２に記載の広告提供システムは、嗜好管理サーバが、顧客管理サーバの顧客データベースに登録されている顧客嗜好情報と、広告データベースに登録されている広告情報とを取得し、広告先であるエンドユーザ端末と広告とを指定して、広告を配信する。

特開２００６−３１１２７８号公報（２００６年１１月９日公開） 特開２００１−３０６６１１号公報（２００１年１１月２日公開）

しかしながら、特許文献１に記載の受信装置は、記録媒体に記録されている広告の中から、番組内容に関連した新しい広告を取得する構成である。従って、１年間何も録画していない状態であれば、記録媒体に記録されている広告は最も新しいものでも１年前の情報であり、結果的に何ら新しい広告情報を視聴者に提供することにならない。視聴者の嗜好が常に変動することを考えれば、特許文献１に記載の受信装置は、必ずしも上記（ａ）、ｂ）を解決するものではない。

また、特許文献２に記載の広告提供システムは、インターネット上の広告を想定したものであって、広告のみをユーザに配信するものである。従って、その広告提供システムで提供される広告は、番組本編と共に送信される広告とは形態が異なる。それゆえ、特許文献２に記載の広告提供システムは、上記（ａ）の課題を有さず、上記（ａ）、（ｂ）を解決することはできない。

本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、視聴者の嗜好に適合した広告を出力する広告入出力装置、広告入出力方法、広告入出力プログラム、コンピュータ読取可能な記録媒体、及び録画再生装置を提供することにある。

本発明の広告入出力装置は、前記課題を解決するために、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力する広告入出力装置であって、最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得手段と、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と前記嗜好情報とが適合しない場合に、前記挿入広告と前記嗜好広告とを置換する置換手段と、前記置換手段が置換した前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力する出力手段と、を備えることを特徴としている。

また、本発明の広告入出力方法は、前記課題を解決するために、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力する広告入出力方法であって、最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得ステップと、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と前記嗜好情報とが適合しない場合に、前記挿入広告と前記嗜好広告とを置換する置換ステップと、前記置換ステップが置換した前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力する出力ステップと、を含むことを特徴としている。

これにより、本発明に係る広告入出力装置および広告入出力方法は、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に基づいて、その嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた嗜好広告を取得する。そして、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しない場合に、置換手段が挿入広告を嗜好広告に置換する。そして、出力手段が、その嗜好広告を番組本編に挿入して出力する。これにより、視聴者は、出力された番組本編および嗜好広告を視聴することができる。

このように、挿入広告が視聴者の嗜好に適合しない場合には、広告提供装置から取得した、視聴者の嗜好情報に適合した嗜好広告が出力される。しかも、広告提供装置には最新の広告を含む複数の広告が登録されているため、常に最新の広告が出力される。そして、嗜好広告取得手段は視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を取得するため、本発明に係る広告入出力装置および広告入出力方法では、たとえ視聴者の嗜好が時と共に変化した場合であっても、視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を出力することができる。それゆえ、視聴者は、自身にとって興味のない挿入広告を視聴する時間を省きつつ、嗜好に合った、興味のある嗜好広告を効率よく視聴することができる。

加えて、本発明に係る広告入出力装置および広告入出力方法では、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に基づいて、嗜好広告取得手段が広告提供装置から嗜好広告を取得する。従って、嗜好情報を介したマーケットリサーチが可能となり、広告主は、その嗜好情報から視聴者の嗜好、あるいは視聴者の嗜好の変化を知ることができる。その結果として、多くの視聴者の嗜好に適合する嗜好広告が優先的に番組本編に挿入されるのであれば、広告主は、広告の費用対効果を改善することができる。また、視聴者は、自身にとって興味のない挿入広告を視聴する時間を省きつつ、嗜好に合った、興味のある嗜好広告を効率よく視聴することができる。

このように、本発明に係る広告入出力装置および広告入出力方法は、視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を視聴者に提供することができる。

さらに、本発明に係る広告入出力装置では、前記の構成において、前記放送番組は、前記番組本編及び前記挿入広告の開始時間及び終了時間を示す時間管理情報を含み、前記置換手段は、前記放送番組が放送される前に予め取得した前記時間管理情報から前記挿入広告の放送時間を把握して、その放送時間と同一の放送時間の嗜好広告と前記挿入広告とを置換し、前記出力手段は、前記番組本編及び前記挿入広告の開始時間及び終了時間に合わせて、前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力する構成としてよい。

前記の構成によれば、前記放送番組には番組本編及び挿入広告の開始時間及び終了時間を示す時間管理情報が含まれているため、置換手段は、その時間管理情報に基づいて挿入広告の放送時間を把握することができ、その放送時間と同一の放送時間の嗜好広告と挿入広告とを置換することができる。そして、出力手段が、番組本編及び挿入広告の開始時間及び終了時間に合わせて嗜好広告を番組本編に挿入して出力するため、視聴者は、番組本編と、そこに挿入される嗜好広告とを、シームレスに、かつリアルタイムに視聴することができる。それゆえ、視聴者は、リアルタイムの放送番組であっても、嗜好に適合した広告を視聴することができる。

さらに、本発明に係る広告入出力装置では、前記の構成において、前記置換手段は、前記嗜好広告取得手段が前記広告提供装置から取得した、広告主が前記挿入広告と同一の嗜好広告を、他の嗜好広告に優先して前記挿入広告と置換する構成であってよい。

一般的に、テレビで広告（ＣＭ）を放送する場合、広告主が広告枠を購入して、その広告枠内で視聴者に視聴してもらいたい広告を流す。従って、広告主は、挿入広告が嗜好広告に置換される上記の構成において、たとえ自身の広告が置換されるとしても、その広告枠を他人の広告に置換されることは容認できる場合は少ない。

この点、前記の構成によれば、置換手段は、嗜好広告取得手段が広告提供装置から取得した、広告主が挿入広告と同一の嗜好広告を、他の嗜好広告に優先して挿入広告と置換する構成とする。それゆえ、広告主は、挿入広告が置換されたとしても、結果的に自身の広告が放送されるため、挿入広告が嗜好広告に置換されるという事態を受け入れることができる。また、視聴者も、たとえ同じ広告主であったとしても、嗜好に合った、興味のある嗜好広告を効率よく視聴することができる。

なお、前記広告入出力装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記各手段として動作させることにより前記広告入出力装置をコンピュータにて実現させる広告入出力プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。また、前記の広告入出力装置を備えた録画再生装置も本発明の範疇に入る。

本発明に係る広告入出力装置は、以上のように、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力する広告入出力装置であって、最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得手段と、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と前記嗜好情報とが適合しない場合に、前記挿入広告と前記嗜好広告とを置換する置換手段と、前記置換手段が置換した前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力する出力手段と、を備える構成である。

また、本発明に係る広告入出力方法は、以上のように、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力する広告入出力方法であって、最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得ステップと、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と前記嗜好情報とが適合しない場合に、前記挿入広告と前記嗜好広告とを置換する置換ステップと、前記置換ステップが置換した前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力する出力ステップと、を含む構成である。

それゆえ、本発明に係る広告入出力装置および広告入出力方法は、視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を出力することができ、視聴者は、嗜好に合った、興味のある嗜好広告を効率よく視聴することができる。

本発明の一実施形態に係る広告入出力装置の要部構成を表すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る広告入出力装置が実行する動作を概略的に説明するための図である。 嗜好情報を説明するための図である。 広告提供装置の構成を概略的に説明するための図である。 広告提供装置に登録された、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた登録広告を説明するための図である。 広告入出力装置の動作を実現する処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る広告入出力装置の要部構成を表すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る他の広告入出力装置が実行する動作を概略的に説明するための図である。 広告入出力装置の動作を実現する処理の流れを示すフローチャートである。

〔実施の形態１〕
本発明に係る広告入出力装置１を概略的に説明すると、広告入出力装置１は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力するものであり、最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置２から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得部１２と、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と前記嗜好情報とが適合しない場合に、挿入広告と嗜好広告とを置換する置換部１５と、置換部１５が置換した嗜好広告を番組本編に挿入して出力する出力部１６と、を備える。

これにより、広告入出力装置１は、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に基づいて、その嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた嗜好広告を取得する。そして、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しない場合に、置換部１５が挿入広告を嗜好広告に置換する。そして、出力部１６が、その嗜好広告を番組本編に挿入して出力する。これにより、視聴者は、出力された番組本編および嗜好広告を視聴することができる。それゆえ、視聴者は、自身にとって興味のない挿入広告を視聴する時間を省きつつ、嗜好に合った、興味のある嗜好広告を効率よく視聴することができる。

以下、本実施の形態について図１〜図６に基づいて説明する。
（広告入出力装置の概略的な動作説明）
実施の形態１に係る広告入出力装置１について、図１〜図６を参照して説明する。

なお、まず最初に、広告入出力装置１が実行する動作を図２を参照して概略的に説明する。次に、広告入出力装置１の構成を図１を参照して説明する。続いて、広告入出力装置１の動作を実現する処理の流れを図３を参照して説明する。

図２は、広告入出力装置１が実行する動作を概略的に説明するための図である。広告入出力装置１は、視聴者の嗜好に適合した広告を出力するための装置であり、録画再生装置５の内部に設けられている。録画再生装置５（若しくは広告入出力装置１）は、テレビ放送波を介して、放送局３から任意の放送番組を取得する。なお、その放送番組は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含み、挿入広告は、詳細は後述するが、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられている。

また、広告入出力装置１は、視聴者の嗜好を示す嗜好情報を取得する。その嗜好情報は、詳細は後述するが、視聴者が図示しない入力装置を介して入力したものであり、任意に設定、更新される。続いて、広告入出力装置１は、有線又は無線ネットワークにより接続された広告提供装置２に嗜好情報を送信する。嗜好情報が送信されるタイミングは、広告入出力装置１が新たな嗜好情報を取得したとき、あるいは定期的に送信する等、特に限定されない。

広告提供装置２は複数の広告を登録しており、その広告は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられている。なお、その広告情報については後述する。また、広告提供装置２は、図示しない外部装置から定期的に最新の広告を取得しているため、定常的に最新の広告を登録している。

広告提供装置２は、広告入出力装置１から嗜好情報を取得すると、広告提供装置２の内部に設けられた図示しない検索手段によって、その嗜好情報に適合した広告（嗜好広告）を検索・選択する。そして、広告提供装置２は、上記のネットワークを介して嗜好広告を広告入出力装置１に送信する。このようにして、広告入出力装置１は、広告提供装置２から嗜好広告を取得する。

続いて、広告入出力装置１は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組において、その挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しない場合に、挿入広告と嗜好広告とを置換し、その置換した嗜好広告を番組本編に挿入して録画再生装置５に出力し、最終的に番組本編および嗜好広告がテレビ４に出力される。従って、視聴者は、自身の嗜好に適合した嗜好広告を視聴することができる。

以上、広告入出力装置１が実行する動作を概略的に説明した。ここで、広告入出力装置１は、テレビ放送波を介して放送局３から任意の放送番組を取得するものとして説明した。しかしながら、本実施の形態は、放送番組の取得方法をテレビ放送に限定するものではなく、ラジオ放送、インターネット等を含む。従って、挿入広告は、テレビ番組の番組本編に挿入される挿入広告だけではなく、ラジオ、インターネット等にて送信（配信）される挿入広告を含む。つまり、挿入広告は、テレビ、ラジオ、インターネット等にて送信（配信）される無体物の広告を全般的に含む。なお、チラシやダイレクトメール等の有体物の広告は挿入広告には含まれない。

また、広告入出力装置１は、録画再生装置５の内部に設けられているものとして説明した。しかしながら、本実施の形態は、広告入出力装置１が録画再生装置５の外部に設けられる構成であってもよい。あるいは、広告入出力装置１は、録画再生装置５ではなく、図示しない他の装置に含まれてもよい。なお、広告入出力装置１が録画再生装置５の内部に設けられる場合、録画再生装置５の型式は特に限定されず、磁気式、光磁気式等の種々の型式であってもよい。

（広告入出力装置の要部説明）
次に、図１を参照して、広告入出力装置１の詳細な構成について説明する。図１は、本発明の一実施形態に係る広告入出力装置１の要部構成を表すブロック図である。図示のように、広告入出力装置１は、嗜好情報取得部１０と、嗜好情報発信部１１と、嗜好広告取得部（嗜好広告取得手段）１２と、ＴＶ放送受信部１３と、番組広告判別部１４と、置換部（置換手段）１５と、出力部（出力手段）１６と、を備える。

嗜好情報取得部１０は、視聴者の嗜好を示す嗜好情報を取得する。その嗜好情報は、視聴者が図示しない入力装置を介して入力したものであり、任意に設定、更新される。なお、その入力装置は、広告入出力装置１の内部に備えられていても、外部に備えられていてもよい。

なお、過去の視聴者の視聴履歴に基づいて、嗜好情報取得部１０が嗜好情報を取得してもよい。具体的には、例えばある一定期間における、視聴者が視聴した放送番組に係る履歴が記憶装置２０に記憶されているとすれば、嗜好情報取得部１０が、その放送番組に対応付けられた番組情報を視聴者の嗜好情報として取得することができる。

あるいは、光ディスクなどのリムーバブルメディアに保存された嗜好情報を嗜好情報取得部１０が読み出す構成としておけば、嗜好情報取得部１０は、そのリムーバブルメディアに接続するタイミングで嗜好情報を取得することができる。また、リムーバブルメディアは自由に持ち運び可能なため、視聴者は、外出先においても、他の同様の機能を備えた広告入出力装置を用いて嗜好広告を視聴することができる。

ここで、上記嗜好情報について図３を参照して説明する。図３は、嗜好情報を説明するための図である。嗜好情報は、広告に対する視聴者の嗜好を示す情報であり、構成項目として、年齢、性別、居住地域、好きなジャンル、好きなキーワード、好きなタレント、嫌いなジャンル、嫌いなキーワード、嫌いなタレント、番組との連動比率、排除広告、更新有無からなる。但し、ここで挙げた構成項目は一例であって、これらに限定されない。また、ここで挙げた構成項目のうち、例えば「好きなジャンル」、「嫌いなジャンル」といった構成項目のみを嗜好情報とすることもできる。また、図示していないが、嗜好情報取得部１０は、視聴者を認証するためのパスワード、氏名等の個人情報も併せて取得する構成であってもよい。これにより、嗜好情報取得部は、嗜好情報を入力した視聴者を特定することができ、複数の視聴者の嗜好情報を入力することにより、複数の視聴者に応じた嗜好広告を視聴することも可能となる。また、視聴者ごとに嗜好情報の経時的な履歴を作成することができる。

年齢は、視聴者の年齢を特定するための項目であり、具体的に「２０歳」と入力する形式であっても、「２０歳〜３０歳」という年齢層で区切る形式であってもよい。

性別は、視聴者の性別を特定するための項目であり、「男・女」の何れかを選択する形式である。

居住地域は、視聴者の居住地を特定するための項目であり、「東京都」、「大阪府」、「奈良県」といった都道府県名で選択する形式であっても、「関東地方」、「関西地方」といった地域で選択する形式であってもよい。

好きなジャンル及び嫌いなジャンルは、視聴者の好きなジャンル及び嫌いなジャンルを特定するための項目であり、「家電製品」、「化粧品」といった商品毎に選択する形式であっても、「携帯電話」、「洗願石鹸」といった具体的な商品ごとに選択する形式であってもよい。

好きなキーワード及び嫌いなキーワードは、視聴者の好きなキーワード及び嫌いなキーワードを特定するための項目であり、「自動車」、「〇〇社」、「ＥＣＯ」、「保険」といったキーワードを入力する形式でよい。

好きなタレント及び嫌いなタレントは、視聴者の好きなタレント及び嫌いなタレントを特定するための項目であり、広告に登場するタレントやキャラクター等であり、「山本太朗」といった氏名、または芸名で入力する形式であっても、グループ名を入力する形式であってもよい。

番組との連動比率は、後述する重み付けを考慮したものであり、登録広告に対応付けられた広告情報と嗜好情報との重み付け計算結果に加えて、番組本編と嗜好情報との重み付け計算結果を加算する。

排除広告は、視聴者が全く興味を有していない広告であって、例えば「ビール」、「たばこ」等の、視聴者が決して視聴したくない広告種を入力する形式であってよい。この項目に合致する広告は、嗜好広告として選択されることはない。

更新有無は、「有・無」の何れかを入力する形式である。「有」であれば、視聴者の過去の視聴履歴に基づいて、嗜好情報を自動的に更新する。

このように、視聴者が種々の構成項目からなる嗜好情報を入力することで、嗜好情報取得部１０は嗜好情報を取得する。なお、その嗜好情報は、広告入出力装置１の内部もしくは外部の何れかに設けられた記憶装置２０に記憶される。また、嗜好情報の各構成項目の詳細は、上記の内容に限られず、他の内容であってよい。ここで挙げた項目は、あくまで一例である。

続いて、嗜好情報発信部１１は、記憶装置２０から取得した嗜好情報を広告提供装置２に送信する。なお、嗜好情報発信部１１は、広告入出力装置１の内部もしくは外部の何れに設けられてもよい。また、広告提供装置２が、記憶装置２０から嗜好情報を直接取得する構成であってもよい。

次に、上記の広告提供装置２について図４を参照して説明する。図４は、広告提供装置２の構成を概略的に説明するための図である。広告提供装置２は、嗜好情報受信部３１と、最新広告取得部３２と、記憶部３３と、嗜好広告検索部３４と、嗜好広告送信部３５と、を備える。

嗜好情報受信部３１は、広告入出力装置１の嗜好情報発信部１１から視聴者の嗜好情報を取得すると共に、視聴者を認証するためのパスワード、氏名等の個人情報も併せて取得する。そして、嗜好情報受信部３１は、嗜好情報および個人情報を嗜好広告検索部３４に出力する。なお、嗜好情報受信部３１は、嗜好情報および個人情報を記憶部３３に出力し、記憶部３３が、その嗜好情報および個人情報を記憶しておく構成とすることもできる。

最新広告取得部３２は、図示しない最新広告配信装置から、最新の広告を取得する。最新広告配信装置は、広告主が自身の広告を自由に更新可能であり、古い広告を削除したり新しい広告を追加することが可能である。よって、常に最新の広告が配信可能な状態となっている。なお、その広告は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられている。最新広告を取得するタイミングは任意に設定してよく、定期的に、あるいは最新の広告が作成される度に、最新広告を取得してよい。また、広告が削除された場合も、同様に更新が行われる。そして、最新広告取得部３２は、最新の広告を記憶部３３に出力し、記憶部３３がその最新広告を記憶する。

ここで、広告提供装置２に登録された広告（以下、登録広告と称する）について、図５を参照して説明する。図５は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた登録広告を説明するための図である。

登録広告は、広告提供装置２に登録された広告であり、放送地区、放送局、放送日、放送時間、番組名、商品種類、広告主、商品名、広告内容、広告秒数、出演タレント、ナレーション、ＢＧＭ、広告種類（タイム、スポット）、タイム区分（Ａ、Ｂ、Ｃ）、広告料金の広告情報に対応付けられている。但し、ここで挙げた構成項目は一例であって、これらに限定されない。また、ここで挙げた構成項目のうち、例えば「放送日」、「広告秒数」、「広告主」といった構成項目のみが構成項目であってもよい。以下、各構成項目について説明する。

放送地区は、登録広告が放送される地区を示す項目であり、広告が放送される、「東京都」、「大阪府」、「奈良県」といった都道府県名で選択する形式であっても、「関東地方」、「関西地方」といった地域で選択する形式であってもよい。

放送局は、広告が放送される放送局を示す項目であって、「毎日放送」、「朝日放送」といった具体的な放送局名でもよく、また「４チャンネル」、「６チャンネル」というチャンネルで選択する形式であってよい。

放送日は、広告が放送される日時を示す項目であって、「2009/1/1」という具体的な日時で表される。

放送時間は、広告が放送される時間帯を示す項目であって、「12:00:45-12:01:00」と秒数単位で指定される。

番組名は、その広告が挿入される放送番組の具体的な番組名である。

商品種類は、広告される商品やサービスの製品分類であり、「家電製品」、「化粧品」といった商品毎であっても、「携帯電話」、「洗願石鹸」といった具体的な商品ごとであってもよい。

広告主は、「〇〇社」、「××社」といった具体的な広告主名であってよい。

商品名は、「シャープ 液晶テレビ ロイヤルプレミアムシリーズＲＸ１」といった具体的な商品名である。

広告内容は、視聴者に伝えたい広告の内容を示す項目であり、キーワードのみ登録されていても、あるいは詳細に登録されていてもよい。

広告秒数は、その広告の放送時間を示す項目であり、１５秒、２０秒、２７秒等で示される。または、１５．３秒、２０．４秒、２７．５秒等のより詳細な放送時間で表される形式であってもよい。

出演タレントは、広告に登場するタレントやキャラクター等を示す項目であり、「山本太朗」といった氏名、または芸名で入力する形式であっても、グループ名を入力する形式であってもよい。

ナレーションは、ナレーションする者の氏名、芸名、あるいは男・女等で表す形式であってよい。

ＢＧＭは、広告が放送されているときに流される曲目を示す項目であって、具体的な歌手名であっても、曲目であっても、「演歌」、「ロック」等の音楽の種類で表されるものであってもよい。

広告種類は、「タイム」、「スポット」で選択される形式を示す項目である。

タイム区分は、放送局発表の広告正価料金算出のベースとなる時間区分を示す項目であり、広告費の高い順にＡタイム、Ｓタイム、Ｂタイム、Ｃタイム等の区分がされている。

広告料金は、放送局発表の広告正価料金表をもとに独自に付加されたものである。

このように、広告提供装置２は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた登録広告を登録している。そして、このような広告を多数登録しておくことにより、複数の視聴者の幅広い嗜好に対応することができる。なお、登録広告の各構成項目は、上記の内容に限られず他の項目があってもよい。ここで挙げた構成項目は、あくまで一例である。

さらに、広告情報の構成項目の一部に「必須項目」といった項目を設けてもよい。例えば、「広告主」の項目が必須項目とされた場合を考える。一般的に、テレビで広告（ＣＭ）を放送する場合、広告主が広告枠を購入して、その広告枠内で視聴者に視聴してもらいたい広告を流す。従って、広告主は、自身の広告枠が他人の広告に置換されることは容認できるものではない。そこで、必須項目の欄の広告情報が広告の置換前後で不変に設定されていれば、置換後の嗜好広告の「広告主」も置換前と同一に保たれる。このようにすれば、広告主は、自身の広告枠が他人の広告に置換される事態を回避することができる。

一方、「広告主」が必須項目に指定されていない場合には、挿入広告が嗜好広告に置換されたとしても、同一の広告主の嗜好広告が抽出されるわけではない。

このように、上記を一例として、広告情報の構成項目の一部に「必須項目」といった項目を設ける構成とすることも可能である。

続いて、嗜好広告検索部３４は、嗜好情報受信部３１から嗜好情報および個人情報を取得する。そして視聴者の嗜好に適合する登録広告（つまり、嗜好広告）を検索するために、嗜好情報に含まれる構成項目と登録広告に含まれる構成項目とを比較して、視聴者の嗜好に適合する登録広告を検索する。以下、その検索方法について例を挙げて説明する。

視聴者が嗜好情報を入力装置に入力する際に、嗜好情報の構成項目に対して、それぞれ優先度を付け、その優先度に応じて、重み付けの数値が与えられるとする。ここで、優先度が高い順に１０段階の重み付けを行う。なお、嫌いな情報に対する重み付けはマイナスの数字を与えてよい。そして、登録広告の広告情報に一致する構成項目に対して重み付けを合算し、複数の登録広告の中からある一定の点数（ポイント）を超えた登録広告を嗜好広告として選択する。なお、最大のポイントに係る登録広告のみを選択してもよいが、一定のポイントを超えた登録広告を複数選択しておく方が、後に行われる挿入広告と嗜好広告との置換処理の際に柔軟に対応できる。例えば、時と共に視聴者の嗜好が変化することを考えると、多数の嗜好広告を選択しておく方が、より適切に視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を選択する余地が残される。

ここで、嗜好広告を検索するうえで、必ずしも年齢、性別、居住地域等の項目に係る嗜好情報を検索対象としなくてもよい。その場合、年齢、性別、居住地域等の項目を嗜好情報に含める意図は次のような点にある。具体的には、広告主は、年齢、性別、居住地域等の嗜好情報を含むすべての嗜好情報（ただし、個人情報は除く）を取得することにより、嗜好情報を介したマーケットリサーチが可能となり、その嗜好情報から視聴者の嗜好、あるいは視聴者の嗜好の変化を知ることができる。つまり、検索に用いられない項目であっても、それらの項目に係る情報は、広告主にとってはマーケットリサーチにおける重要な情報源となりえる。

さらに、上記検索方法とは別に、優先度に従った重み付けを行うことなく嗜好広告を検索してもよい。例えば、嗜好情報における好きなジャンルが「自動車」、「携帯電話」であり、嫌いなジャンルが「保険」、「〇×社」であったとする。また、好きなキーワードが「ＥＣＯ」であり、嗜好情報における好きなタレントが「Ａ」、「Ｂ」であり、嫌いなタレントが「Ｃ」、「Ｄ」であったとする。

このとき、嗜好広告検索部３４は、その嗜好情報に適合する登録広告を記憶部３３から検索する。つまり、その検索された登録広告は、商品種類の登録情報が「自動車」、「携帯電話」であり、出演タレントが「Ａ」、「Ｂ」であり、また、広告内容に「自動車」、「携帯電話」、タレント「Ａ」、「Ｂ」が含まれる広告を検索する。このとき、嗜好情報における嫌いなジャンルが「保険」、「〇×社」であり、嫌いなタレントが「Ｃ」、「Ｄ」であるため、その語が含まれる広告内容を有する広告は排除される。また、好きなキーワードに、ＢＧＭ、ナレーション、商品名、広告主等に関するキーワードが登録されている場合であっても、嗜好広告検索部３４は、登録広告の構成項目である「ＢＧＭ」、「ナレーション」、「商品名」、「広告主」にそのキーワードが含まれているか否かを判断し、適宜嗜好情報に適合する登録広告を検索する。この検索方法に従えば、重み付けにより所定のポイントを超える嗜好広告のみを選択する検索方法よりも、より多くの嗜好広告を検索・抽出することができる。

このようにして、視聴者の嗜好情報に適合した登録広告が記憶部３３から検索される。ここで、以降の説明では、登録広告の中から検索された嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告を嗜好広告と称する。

嗜好広告送信部３５は、検索された嗜好広告を嗜好広告検索部３４から取得して、その嗜好広告を広告入出力装置１の嗜好広告取得部１２に出力する。なお、嗜好広告検索部３４が嗜好広告取得部１２へ嗜好広告を直接出力する構成であってもよく、その場合、嗜好広告送信部３５は不要である。

広告入出力装置１の嗜好広告取得部１２は、広告提供装置２の嗜好広告送信部３５又は嗜好広告検索部３４から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた嗜好広告を取得する。そして、嗜好広告取得部１２はその嗜好広告を記憶装置２０に出力して、記憶装置２０が、当該嗜好広告を記憶する。このようにして、嗜好情報発信部１１から広告提供装置２に送信された嗜好情報に基づいて、嗜好広告取得部１２が、嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた嗜好広告を取得する。

ＴＶ放送受信部１３は、テレビ放送局からの電波を受信する。なお、その電波は、地上波、衛星放送、ケーブルテレビやネットワークなどのブロードバンド放送網から受信する構成であってもよい。なお、電波には放送番組が乗せられており、その放送番組は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む。さらに、その挿入広告は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられている。なお、その広告情報とは、図５を参照して説明した広告情報の各構成項目に対応するものである。但し、図５を参照して説明した構成項目は一例であって、これらに限定されるものではない。

番組広告判別部１４は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組をＴＶ放送受信部１３から取得して、番組本編と挿入広告とを判別する。その判別は、例えば挿入広告が有する広告情報に含まれる広告の放送時刻等の情報に基づいて、番組本編と挿入広告との境目となる時間を知ることによって行われる。あるいは、番組本編が２ヶ国語放送で放送され、挿入広告がモノラル放送で放送されているような場合には、その放送形態の区分に従って、番組本編と挿入広告とを判別してもよい。そして、番組広告判別部１４は、番組本編と挿入広告とを判別したうえで、番組本編および挿入広告をそれぞれ記憶装置２０に出力し、記憶装置２０は、番組本編および挿入広告をそれぞれ判別した状態で記憶する。

ここで、ＴＶ放送受信部１３および番組広告判別部１４は、広告入出力装置１の内部または外部の何れに設ける構成であってもよい。

また、記憶装置２０は、広告入出力装置１の内部または外部の何れに設ける構成であってよく、広告入出力装置１の外部に設けられる場合は、記憶装置２０は光ディスクなどのリムーバブルメディアでもよい。

置換部１５は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組と、嗜好情報とを記憶装置２０から読み出す。そして、置換部１５は、その挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合するか否かを判断する。なお、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合するか否かの判断は、上述した優先度に従う重み付けの大小比較によって行うことができる。つまり、ある一定のポイントを基準として、挿入広告のポイントが当該基準を超える場合には、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合すると判断する。一方、挿入広告のポイントが当該基準を下回る場合には、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しないと判断する。そして、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しない判断された場合には、置換部１５は、記憶装置２０に記憶された複数の嗜好広告の中から最大の重み付けポイントを有する嗜好広告を選択し、その嗜好広告と挿入広告とを置換する。

なお、一旦記憶装置２０に記憶された嗜好広告に対して、嗜好広告の嗜好情報の各構成項目の重み付けを変更することができる構成としてもよい。そのときは、入力端末から重み付けの修正を行えるようにしておけばよい。このように、事後的に重み付けを修正しうる構成とすることで、視聴者の嗜好が時と共に変化した場合であっても、より適切に視聴者の嗜好に適合する嗜好広告を選択することができる。

このように、広告情報および嗜好情報には種々の構成項目が存在するものの、すべての構成項目が完全に一致する必要はなく、優先順位を付けたうえで、最大の重み付け点数となった嗜好広告が選択される。本実施の形態では、このようにして選択された嗜好広告のことを嗜好情報に適合した嗜好広告と称している。

ここで、重み付けの大小比較によって嗜好広告が選択される例を説明する。例えば、嗜好情報の好きなジャンルが「自動車」であり、好きなキーワードが「ＥＣＯ」であり、嗜好情報における好きなタレントが「Ａ」であったとする。そして、その順に、重み付けの点数が７、５、２であるとする。この条件において、置換部１５は、挿入広告が有する重み付けポイントの合算値を算出する。ここで、仮に挿入広告の重み付けが１０ポイント以上あれば、挿入広告と嗜好広告とが適合するという判断基準であったとする。このとき、挿入広告のポイントが１２ポイントであれば、置換部１５は、番組本編と挿入広告とを出力する。

一方、挿入広告のポイントが４ポイントであれば、置換部１５は、挿入広告と嗜好広告とが適合しないと判断する。そして、置換部１５は、記憶装置２０から最大ポイントの嗜好広告を読み出し、その嗜好広告と挿入広告とを置換する。そのうえで、置換部１５は、番組本編と当該嗜好広告とを出力部１６に出力する。

なお、排除広告に「Ｂ」が設定されている場合に、その「Ｂ」に係る情報が挿入広告に含まれているのであれば、挿入広告と嗜好情報とが適合しないと判断される。

ここで、置換部１５は、挿入広告と嗜好広告とを置換する場合、挿入広告の放送時間が嗜好広告の放送時間の整数倍である嗜好広告のみを選択し、これに該当しない嗜好広告を選択しないように別途設定してよい。さらに、置換部１５は、嗜好広告の放送時間が挿入広告の放送時間よりも長い場合には、その嗜好広告を選択しないように設定してもよい。

出力部１６は、置換部１５が置換した嗜好広告を番組本編に挿入したうえで、その番組本編と嗜好広告とを出力する。なお、挿入広告の広告情報および嗜好情報が適合していると判断された場合には、出力部１６は、挿入広告を番組本編に挿入して出力する。これにより、視聴者は、自らの嗜好に適合した広告のみを視聴することになる。

次に、図６を参照しながら、広告入出力装置１の動作を実現する処理の流れをフローチャートにより説明する。図６は、広告入出力装置１の動作を実現する処理の流れを示すフローチャートである。

ステップＳ１０では、視聴者が、種々の構成項目からなる嗜好情報（図３参照）を入力する。その嗜好情報は、視聴者が図示しない入力装置を介して入力したものであり、任意に設定、更新される。なお、その入力装置は、広告入出力装置１の内部に備えられていても、外部に備えられていてもよい。

次に、ステップＳ１２では、広告提供装置２が、嗜好情報発信部１１から嗜好情報を、外部装置から最新の広告を、それぞれ取得する。その最新の広告は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられている（図５参照）。そして、広告提供装置２の嗜好広告検索部３４が、多数登録された広告の中から、その嗜好情報に適合した広告（嗜好広告）を検索し、選択する。

続いて、ステップＳ１４では、広告入出力装置１の嗜好広告取得部１２が、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた嗜好広告を取得する。そして、嗜好広告取得部１２はその嗜好広告を記憶装置２０に出力して、記憶装置２０が、当該嗜好広告を記憶する。

その後、ステップＳ１６では、番組広告判別部１４は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組をＴＶ放送受信部１３から取得して、番組本編と挿入広告とを判別する。そして、番組広告判別部１４は、番組本編と挿入広告とを判別したうえで、番組本編および挿入広告をそれぞれ記憶装置２０に出力し、記憶装置２０は、番組本編および挿入広告を記憶する。

そのうえで、ステップＳ１８では、置換部１５が、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組と、嗜好情報とを記憶装置２０から読み出す。そして、置換部１５は、その挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合するか否かを判断する。挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しないと判断した場合には、置換部１５は、挿入広告と嗜好広告とを置換する。但し、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しているのであれば、置換部１５は、挿入広告と嗜好広告とを置換する必要はない。

そして、ステップＳ２０では、出力部１６は、置換部１５が置換した嗜好広告を番組本編に挿入したうえで、その番組本編と嗜好広告とを出力する。なお、挿入広告の広告情報および嗜好情報が適合していると判断された場合には、出力部１６は、挿入広告を番組本編に挿入して出力する。これにより、視聴者は、自らの嗜好に適合した広告のみを視聴することになる。

このように、広告入出力装置１の上記動作が実現する。

広告入出力装置１の前記処理によって得られる効果を説明すると以下の通りである。

前記構成を備えることにより、広告入出力装置１は、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に基づいて、その嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた嗜好広告を取得する。そして、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しない場合に、置換部１５が挿入広告を嗜好広告に置換する。そして、出力部１６が、その嗜好広告を番組本編に挿入して出力する。これにより、視聴者は、出力された番組本編および嗜好広告を視聴することができる。

このように、挿入広告が視聴者の嗜好に適合しない場合には、広告提供装置２から取得した、視聴者の嗜好情報に適合した嗜好広告が出力される。しかも、広告提供装置２には最新の広告を含む複数の広告が登録されているため、常に最新の広告が出力される。そして、嗜好広告取得部１２は視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を取得するため、広告入出力装置１では、たとえ視聴者の嗜好が時と共に変化した場合であっても、視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を出力することができる。それゆえ、視聴者は、自身にとって興味のない挿入広告を視聴する時間を省きつつ、嗜好に合った、興味のある嗜好広告を効率よく視聴することができる。つまり、通常のテレビ放送等では、視聴者に対して一方向に挿入広告を送信していたのに対して、広告入出力装置１では、視聴者からの嗜好情報に基づいた嗜好広告を出力することができ、双方向の情報交信が可能となる。

加えて、広告入出力装置１では、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に基づいて、嗜好広告取得部１２が広告提供装置２から嗜好広告を取得する。従って、嗜好情報を介したマーケットリサーチが可能となり、広告主は、その嗜好情報から視聴者の嗜好、あるいは視聴者の嗜好の変化を知ることができる。その結果として、多くの視聴者の嗜好に適合する嗜好広告が優先的に番組本編に挿入されるのであれば、広告主は、広告の費用対効果を改善することができる。また、視聴者は、自身にとって興味のない挿入広告を視聴する時間を省きつつ、嗜好に合った、興味のある嗜好広告を効率よく視聴することができる。

適用例としては次のような例が考えられる。例えば、放送番組を録画してから長い時間が経過すると、挿入広告が視聴者に伝えようとする情報は古くなる。このような場合に、視聴者の嗜好に適合した最新の広告を放送することができれば、視聴者は、古い挿入広告を視聴する無駄を省きつつ、最新の嗜好広告を視聴することによって有益な情報を収集することができる。このことは広告主にとっても同様であり、時間が経って情報が陳腐化した広告情報を最新の嗜好情報に置換することができれば、自社製品に対する視聴者の購買意欲を喚起することができ、収益の改善にも役立つ。

このように、広告入出力装置１は、視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を視聴者に提供することができる。また、その結果、広告主は、広告効果を高めることによる収益改善を期待することができる。

加えて、広告入出力装置１では、前記の構成において、置換部１５は、嗜好広告取得部１２が広告提供装置２から取得した、広告主が挿入広告と同一の嗜好広告を、他の嗜好広告に優先して挿入広告と置換することもできる。

一般的に、テレビで広告（ＣＭ）を放送する場合、広告主が広告枠を購入して、その広告枠内で視聴者に視聴してもらいたい広告を流す。従って、広告主は、挿入広告が嗜好広告に置換される上記の構成において、たとえ自身の広告が置換されてしまう場合であっても、その広告枠を他人の広告に置換されることは容認できるものではない。

この点、広告入出力装置１は、置換部１５が、嗜好広告取得部１２が広告提供装置２から取得した、広告主が挿入広告と同一の嗜好広告を、他の嗜好広告に優先して挿入広告と置換する構成とすることができる。それゆえ、広告主は、挿入広告が置換されたとしても、結果的に自身の広告が放送されるため、挿入広告が嗜好広告に置換されるという事態を受け入れることができる。また、視聴者も、たとえ同じ広告主であったとしても、嗜好に合った、興味のある嗜好広告を効率よく視聴することができる。

このように、広告入出力装置１は、自身の広告が置換されてしまう広告主の立場にも配慮しつつ、視聴者の嗜好に適合した嗜好広告を出力することができる。

さらに、光ディスクなどのリムーバブルメディアに保存された嗜好情報が広告入出力装置（あるいは嗜好情報取得部１０）に読み出されるようにしておけば、嗜好情報取得部１０が視聴者の嗜好情報をリムーバブルメディアから取得することができ、かつ、外出先において、他の同様の機能を備えた広告入出力装置を用いて嗜好広告の視聴が可能となる。それゆえ、他の同様の機能を備えた広告入出力装置が他の場所に存在する場合であっても、視聴者は、視聴情報を持ち運びでき、その場所で自身の嗜好に適合した嗜好広告を視聴することができる。

なお、広告入出力装置１は、テレビ放送による広告情報の受信が可能なテレビ、あるいはＨＤＤレコーダーなどの記録再生装置、若しくはテレビチューナー付きのＰＣ、携帯電話、又はインターネットによる広告情報の受信が可能なＰＣ等にも同様に適用することができる。
〔実施の形態２〕
次に、図７〜図９を参照して、本実施の形態に係る広告入出力装置４０の実施例を説明する。

なお、まず最初に、広告入出力装置４０が実行する動作を図８を参照して概略的に説明する。次に、広告入出力装置４０の構成を図７を参照して説明する。続いて、広告入出力装置４０の動作を実現する処理の流れを図９を参照して説明する。但し、図１等を参照して前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。

図８は、広告入出力装置４０が実行する動作を概略的に説明するための図である。広告入出力装置４０は、視聴者の嗜好に適合した広告を出力するための装置であり、テレビ５０の内部に設けられている。

テレビ５０（若しくは広告入出力装置４０）は、テレビ放送波を介して、放送局３から任意の放送番組を取得する。なお、その放送番組は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含み、挿入広告は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられている。さらに、テレビ５０（若しくは広告入出力装置４０）は、データ放送を介して、時間管理情報および最新広告を取得する。

なお、時間管理情報とは、番組本編及び挿入広告の開始時間及び終了時間を示す情報である。また、最新広告とは、前述の広告提供装置２に登録された登録広告と同義であると解してよい。従って、その登録広告は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられている。また、広告入出力装置４０は時間管理情報および最新広告をデータ放送を介して取得するものとして説明したが、番組本編及び挿入広告が送信される前に、テレビ放送波を介して時間管理情報および最新広告を取得してもよい。

広告入出力装置４０は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組において、その挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しない場合に、挿入広告と嗜好広告とを置換し、その置換した嗜好広告を番組本編に挿入してテレビ５０に出力し、最終的に番組本編および嗜好広告がテレビ５０に出力される。従って、視聴者は、自身の嗜好に適合した嗜好広告を視聴することができる。しかも、番組本編、及び挿入広告の放送に先立って時間管理情報および最新広告が取得されるため、テレビ５０（若しくは広告入出力装置４０）は、番組本編および嗜好広告をリアルタイムで出力することができる。

以上、広告入出力装置４０が実行する動作を概略的に説明した。なお、上記説明では、広告入出力装置４０は、テレビ放送波を介して放送局３から任意の放送番組を取得する構成である。しかしながら、本実施の形態は、放送番組の取得方法をテレビ放送に限定するものではなく、ラジオ放送、インターネット等も含む。従って、挿入広告は、テレビ番組の番組本編に挿入される挿入広告だけではなく、ラジオ、インターネット等にて送信（配信）される挿入広告を含む。このように、挿入広告は、テレビ、ラジオ、インターネット等にて送信（配信）される無体物の広告を全般的に含む。なお、チラシやダイレクトメール等の有体物の広告は挿入広告には含まれない。

また、上記説明では、広告入出力装置４０はテレビ５０の内部に設けられている。しかしながら、本実施の形態は、広告入出力装置４０がテレビ５０の外部に設けられる構成であってもよい。あるいは、広告入出力装置４０は、テレビ５０ではなく、図示しない他の装置に含まれてもよい。なお、広告入出力装置４０がテレビ５０の内部に設けられる場合、テレビ５０の型式は特に限定されず、ブラウン管、液晶、プラズマ等の何れの種類のテレビであってもよい。

（広告入出力装置の要部説明）
次に、図７を参照して、広告入出力装置４０の詳細な構成について説明する。図７は、本発明の他の実施形態に係る広告入出力装置４０の要部構成を表すブロック図である。図示のように、広告入出力装置４０は、嗜好情報取得部１０と、ＴＶ放送受信部４１と、番組広告判別部１４と、置換部４２と、出力部１６と、を備える。

ＴＶ放送受信部４１は、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを放送局３から受信し、さらに、時間管理情報および最新広告をデータ放送を介して放送局３から取得する点がＴＶ放送受信部１３と異なる。ここで、時間管理情報とは、番組本編及び挿入広告の開始時間及び終了時間を示す情報である。また、最新広告とは、前述の広告提供装置２に登録された登録広告と同義であると解してよい。従って、その登録広告は、広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられている。そして、その広告情報は、放送地区、放送局、放送日、放送時間、番組名、商品種類、広告主、商品名、広告内容、広告秒数、出演タレント、ナレーション、ＢＧＭ、広告種類（タイム、スポット）、タイム区分（Ａ、Ｂ、Ｃ）、広告料金の広告情報に対応付けられている（図５参照）。従って、ＴＶ放送受信部４１は、テレビ放送波およびデータ放送波を介して、放送局３から番組本編、挿入広告、時間管理情報、及び最新広告を受信する。

ここで、ＴＶ放送受信部４１が番組本編、挿入広告、時間管理情報、及び最新広告を受信するタイミングであるが、番組本編、及び挿入広告は、番組本編の放送時間に合わせて受信される。そして、その受信された番組本編、及び挿入広告は、ＴＶ放送受信部４１から番組広告判別部１４に出力される。

一方、時間管理情報、及び最新広告は任意のタイミングで受信されるため、ＴＶ放送受信部４１は、番組本編、及び挿入広告の放送に先立って予め時間管理情報、及び最新広告を受信する。そして、ＴＶ放送受信部４１は、その時間管理情報、及び最新広告を記憶装置２０に出力する。

番組広告判別部１４は、ＴＶ放送受信部４１から番組本編、及び挿入広告を取得し、その番組本編と挿入広告とを判別する。そして、互いに判別された番組本編および挿入広告が置換部４２に出力される。

なお、ＴＶ放送受信部４１および番組広告判別部１４は、広告入出力装置４０の内部または外部の何れに設ける構成であってもよい。

置換部４２は、番組本編、その番組本編に挿入される挿入広告を番組広告判別部１４から取得すると共に、嗜好情報を記憶装置２０から読み出す。そして、置換部４２は、その挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合するか否かを判断する。その判断の詳細は、実施の形態１で述べたため、ここでの説明は省略する。

広告情報と嗜好情報とが適合しないと判断された場合、置換部４２は、挿入広告と嗜好広告とを置換する。ここで、置換部４２は、番組本編が放送される前に記憶装置２０から時間管理情報を取得しており、その時間管理情報を参照することにより、挿入広告の放送時間を把握することができる。そして、置換部４２は、番組本編の放送に先立って、挿入広告の放送時間と同一の放送時間の嗜好広告を記憶装置２０に記憶された最新広告の中から予め読み出しておくことができる。それゆえ、置換部４２は、挿入広告と嗜好広告とをリアルタイムで置換可能である。

出力部１６は、置換部１５が置換した嗜好広告を番組本編に挿入したうえで、その番組本編と嗜好広告とを出力する。なお、挿入広告の広告情報および嗜好情報が適合していると判断された場合には、出力部１６は、挿入広告を番組本編に挿入して出力する。これにより、視聴者は、自らの嗜好に適合した広告のみを視聴することになる。

なお、出力部１６は、番組本編及び挿入広告の開始時間及び終了時間に合わせて嗜好広告を番組本編に挿入して出力してもよい。そうすることにより、番組本編と、そこに挿入される嗜好広告とが、シームレスに、かつリアルタイムに視聴される。

なお、置換部４２は、記憶装置２０からではなく、番組広告判別部１４から時間管理情報を取得してもよい。

また、置換部４２は、挿入広告の放送時間と同一の放送時間の嗜好広告と挿入広告とを置換するものとして説明した。しかしながら、挿入広告と嗜好広告とは、必ずしも同一の放送時間である必要はなく、異なる放送時間であってもよい。例えば、嗜好広告が挿入広告よりも放送時間が短い場合には、その差となる時間だけ別の嗜好広告を放送してもよいし、同じ嗜好広告を繰り返し放送してもよい。一方、嗜好広告が挿入広告よりも放送時間が長い場合には、番組本編が始まる時間になると嗜好広告の放送を停止して番組本編の放送を開始してもよい。ただし、こちらは一般的には回避すべきと考えられる。

また、ＴＶ放送受信部４１は、番組本編の受信に先立って、予め番組本編に挿入される挿入広告に係る広告情報を取得する構成でもよい。この場合、放送番組には、番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告と、時間管理情報と、が含まれ、置換部４２は、番組本編が受信される前の時点において、挿入広告と嗜好広告とを置換するか否かの判断をすることが可能である。

次に、図９を参照しながら、広告入出力装置４０の動作を実現する処理の流れをフローチャートにより説明する。図９は、広告入出力装置４０の動作を実現する処理の流れを示すフローチャートである。

ステップＳ３０では、視聴者が、種々の構成項目からなる嗜好情報（図３参照）を入力する。その嗜好情報は、視聴者が図示しない入力装置を介して入力したものであり、任意に設定、更新される。なお、その入力装置は、広告入出力装置４０の内部に備えられていても、外部に備えられていてもよい。

次に、ステップＳ３２では、広告入出力装置４０が、データ放送を介して、時間管理情報および最新広告を取得する。時間管理情報および最新広告は、記憶装置２０に記憶される。

続いて、ステップＳ３４では、置換部４２が、記憶装置２０から嗜好情報を読み出したうえで、番組本編の放送に先立って、挿入広告の放送時間と同一の放送時間の嗜好広告を記憶装置２０に記憶された最新広告の中から読み出しておく。

そして、ステップＳ３６では、番組広告判別部１４が、ＴＶ放送受信部４１から番組本編、及び挿入広告を取得し、その番組本編と挿入広告とを判別する。そのうえで、番組広告判別部１４は、互いに判別された番組本編および挿入広告を置換部４２に出力する。

その後、置換部４２は、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合するか否かを判断する。挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しないと判断した場合には、置換部４２は、挿入広告と嗜好広告とを置換する。但し、挿入広告の広告情報と嗜好情報とが適合しているのであれば、置換部４２は、挿入広告と嗜好広告とを置換する必要はない。

そして、ステップＳ４０では、出力部１６は、置換部４２が置換した嗜好広告を番組本編に挿入したうえで、その番組本編と嗜好広告とをテレビ５０に出力する。なお、挿入広告の広告情報および嗜好情報が適合していると判断された場合には、出力部１６は、挿入広告を番組本編に挿入して出力する。これにより、視聴者は、自らの嗜好に適合した広告のみを視聴することになる。

なお、ステップＳ４０では、出力部１６は、番組本編及び挿入広告の開始時間及び終了時間に合わせて嗜好広告を番組本編に挿入して出力してもよい。そうすることにより、番組本編と、そこに挿入される嗜好広告とが、シームレスに、かつリアルタイムに視聴される。

このように、広告入出力装置４０の上記動作が実現する。

広告入出力装置４０の前記処理によって得られる効果を説明すると以下の通りである。なお、広告入出力装置１の動作によって得られる上述の効果と同様の効果については、詳細説明を省略する。

広告入出力装置４０では、置換部４２は、放送番組が放送される前に予め取得した時間管理情報から挿入広告の放送時間を把握して、その放送時間と同一の放送時間の嗜好広告と挿入広告とを置換し、出力部１６は、番組本編及び挿入広告の開始時間及び終了時間に合わせて、嗜好広告を番組本編に挿入して出力する。

従って、置換部４２は、その時間管理情報に基づいて挿入広告の放送時間を把握することができ、その放送時間と同一の放送時間の嗜好広告と挿入広告とを置換することができる。そして、出力部１６が、番組本編及び挿入広告の開始時間及び終了時間に合わせて嗜好広告を番組本編に挿入して出力するため、視聴者は、番組本編と、そこに挿入される嗜好広告とを、シームレスに、かつリアルタイムに視聴することができる。それゆえ、視聴者は、リアルタイムの放送番組であっても、嗜好に適合した広告を視聴することができる。

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

最後に、広告入出力装置１・４０の各ブロック、特に嗜好広告取得部１２、置換部１５・４２および出力部１６は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにＣＰＵを用いてソフトウェアによって実現してもよい。

すなわち、広告入出力装置１・４０は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するＣＰＵ（central processing unit）、上記プログラムを格納したＲＯＭ（read only memory）、上記プログラムを展開するＲＡＭ（random access memory）、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置（記録媒体）などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである広告入出力装置１・４０の制御プログラムのプログラムコード（実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム）をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記広告入出力装置１・４０に供給し、そのコンピュータ（またはＣＰＵやＭＰＵ）が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。

上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー（登録商標）ディスク／ハードディスク等の磁気ディスクやＣＤ−ＲＯＭ／ＭＯ／ＭＤ／ＢＤ／ＤＶＤ／ＣＤ−Ｒ等の光ディスクを含むディスク系、ＩＣカード（メモリカードを含む）／光カード等のカード系、あるいはマスクＲＯＭ／ＥＰＲＯＭ／ＥＥＰＲＯＭ／フラッシュＲＯＭ等の半導体メモリ系などを用いることができる。

また、広告入出力装置１を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、ＬＡＮ、ＩＳＤＮ、ＶＡＮ、ＣＡＴＶ通信網、仮想専用網（virtual private network）、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、ＩＥＥＥ１３９４、ＵＳＢ、電力線搬送、ケーブルＴＶ回線、電話線、ＡＤＳＬ回線等の有線でも、ＩｒＤＡやリモコンのような赤外線、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、８０２．１１無線、ＨＤＲ、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。

本発明は、視聴者の嗜好に適合した広告を出力する広告入出力装置を備えた録画再生装置、テレビ、ＰＣ、携帯電話等に好適である。

広告入出力装置の動作を実現する処理の流れを示すフローチャートである。

１・４０ 広告入出力装置
２ 広告提供装置
５ 録画再生装置
１０ 嗜好情報取得部
１１ 嗜好情報発信部
１２ 嗜好広告取得部（嗜好広告取得手段）
１３・４１ ＴＶ放送受信部
１４ 番組広告判別部
１５・４２ 置換部（置換手段）
１６ 出力部（出力手段）
２０ 記憶装置
３１ 嗜好情報受信部
３２ 最新広告取得部
３３ 記憶部
３４ 嗜好広告検索部
３５ 嗜好広告送信部

Claims (7)

1. 広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力する広告入出力装置であって、
   最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得手段と、
   番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と前記嗜好情報とが適合しない場合に、前記挿入広告と前記嗜好広告とを置換する置換手段と、
   前記置換手段が置換した前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力する出力手段と、を備えることを特徴とする広告入出力装置。
2. 前記放送番組は、前記番組本編及び前記挿入広告の開始時間及び終了時間を示す時間管理情報を含み、
   前記置換手段は、前記放送番組が放送される前に予め取得した前記時間管理情報から前記挿入広告の放送時間を把握して、その放送時間と同一の放送時間の嗜好広告と前記挿入広告とを置換し、
   前記出力手段は、前記番組本編及び前記挿入広告の開始時間及び終了時間に合わせて、前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力することを特徴とする請求項１に記載の広告入出力装置。
3. 前記置換手段は、前記嗜好広告取得手段が前記広告提供装置から取得した、広告主が前記挿入広告と同一の嗜好広告を、他の嗜好広告に優先して前記挿入広告と置換することを特徴とする請求項１又は２に記載の広告入出力装置。
4. 広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力する広告入出力方法であって、
   最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得ステップと、
   番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と前記嗜好情報とが適合しない場合に、前記挿入広告と前記嗜好広告とを置換する置換ステップと、
   前記置換ステップが置換した前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力する出力ステップと、を含むことを特徴とする広告入出力方法。
5. 広告の属性に関する情報である広告情報に対応付けられた広告を取得し、かつ出力する広告入出力プログラムであって、
   最新の広告を含む複数の広告が登録された広告提供装置から、広告に対する視聴者の嗜好を示す嗜好情報に適合する広告情報に対応付けられた広告である嗜好広告を取得する嗜好広告取得ステップと、
   番組本編と、その番組本編に挿入される挿入広告とを含む放送番組を取得し、その挿入広告の広告情報と前記嗜好情報とが適合しない場合に、前記挿入広告と前記嗜好広告とを置換する置換ステップと、
   前記置換ステップが置換した前記嗜好広告を前記番組本編に挿入して出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させるための広告入出力プログラム。
6. 請求項５に記載の広告入出力プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
7. 請求項１〜３のいずれか１項に記載の広告入出力装置を備えた録画再生装置。

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