JP2010169816A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒 Download PDF

Info

Publication number
JP2010169816A
JP2010169816A JP2009010985A JP2009010985A JP2010169816A JP 2010169816 A JP2010169816 A JP 2010169816A JP 2009010985 A JP2009010985 A JP 2009010985A JP 2009010985 A JP2009010985 A JP 2009010985A JP 2010169816 A JP2010169816 A JP 2010169816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
lens
unit
group
holding member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009010985A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichiro Kato
加藤  雄一郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2009010985A priority Critical patent/JP2010169816A/ja
Publication of JP2010169816A publication Critical patent/JP2010169816A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

【課題】 複数のレンズ群からなる撮影光学系において、
前記複数のレンズ群を保持する沈胴式レンズ鏡筒鏡筒の光学性能を向上させる。
【解決手段】 いわゆるキー溝構造で連結し、光軸に対する相対的な偏芯精度の向上と各鏡筒のガタ取り構造により、光学性能を向上させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のレンズ群からなる撮影光学系において複数のレンズ群を保持する鏡筒を、いわゆるキー溝構造で連結し、光軸に対する相対的な偏芯精度の向上と各鏡筒のガタ取り構造により、光学性能を向上させた、いわゆる沈胴式レンズ鏡筒および撮影装置に関するものである。
従来より、銀塩フィルムを使用して写真撮影を行なう一般的な小型カメラや、CCD等の撮像素子に光学像を結像させ、画像情報を電気的に読み出してメモリ等の記録用媒体に記録するデジタルスチルカメラ等の撮影装置では、画質向上のために、鏡筒に設置された弾性部材によりレンズ鏡筒同士のガタを付勢し、変倍時の像ユレや逆投影性能などの光学性能を改善する構成が提案されている。
特許文献1では、内径・外径で篏合する複数のレンズ鏡筒において、一方のレンズ鏡筒に設置された板バネによってもう一方のレンズ鏡筒を付勢して光学精度を改善する構成が提案されている。
特開2002−906190号公報
しかしながら、付勢構造により2つのレンズ鏡筒間の内径、外径のガタ取りを行い、光軸芯位置を高精度に保持する構成としているが、鏡筒に設置されたカムフォロワは、ガタ付勢によりカム環に設置されたカム溝に対して片寄せされることとなる。つまりカムフォロワとカム溝の一方はガタ無く作動することが可能であるが、一方はガタが発生する。
上記の課題を解決するために、本発明のレンズ鏡筒は、
光軸に沿って進退可能に支持された第1のレンズ保持部材と第2のレンズ保持部材と第3のレンズ保持部材と、
第1のレンズ保持部材に設置された第1のカムフォロワ部材、第2のレンズ保持部材に設置された第2のカムフォロワ部材、第3のレンズ保持部材に設置された第3のカムフォロワ部材のそれぞれと係合し、第1のレンズ保持部材を所定の撮影位置へ進退せしめるための第1のカム溝部、第2のレンズ保持部材を所定の撮影位置へ進退せしめるための第2のカム溝部、第3のレンズ保持部材を所定の撮影位置へ進退せしめるための第3のカム溝部を有し、回動可能に支持されたカム部材とを備え、
第1のレンズ保持部材に設置された第1の案内溝と係合する第2のレンズ保持部材に設置された第1の案内キーを、また第2のレンズ保持部材に設置された第2の案内溝と係合する第3の移動筒に設置された第2の案内キーを備える。そして、第2のカムフォロワ部材をカム部材に付勢するための第1のバネ部材を、また第3のカムフォロワ部材をカム部材に付勢するための第2のバネ部材を備え、第1の案内キーは第2のカムフォロワ部材より物体側で、第1の案内溝と係合し、第2の案内キーは第3のカムフォロワ部材より物体側で、第2の案内溝と係合する。
以上説明したように、本発明によれば、各レンズユニットのカムピンを付勢するバネ構造と、各群をキー溝構造に連結することにより、バネをもたないレンズユニットのガタ付勢と各群の相対的な倒れ、偏芯精度向上を両立し、レンズ装置および光学機器の各レンズユニットの光軸の位置精度を良好に保つことができる。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
以下では本発明の第1の実施例を図1〜図14を用いて説明する。図1〜図14は、4群構成の変倍光学系を有し、非使用状態では各レンズ群間隔を通常使用時に対して縮めてレンズ全長を大幅に短縮する、いわゆる沈胴式レンズ鏡筒に適用した場合の説明図であり、図1は分解斜視図、図2は主要部分の沈胴時の断面図、図3は主要部分の最広角時(WIDE端)の断面図、図4は主要部分の最望遠時(TELE端)の断面図、図5は実施例のTELE時の1群ユニット、2群ユニットの斜視図、図6は実施例のWIDE時の2群ユニット、3群ユニットの斜視図、図8は実施例の移動カム環と固定筒の斜視図、図9はシフトユニットに構成される防振機構の正面図、図7は実施例の移動カム環の内カムの展開図、図10は実施例の固定カム環の内カムの展開図、図11は本実施例の固定筒による1群ユニット、2群ユニット支持構成図、図12はシフトユニットの断面図、図13は本実施例のレンズ鏡筒を搭載した撮影装置のシステム図、図14は本実施例の基本構成を説明した簡略図である。
L1は第1レンズ群、L2は第2レンズ群、L3は光軸と垂直な平面内で移動してぶれ補正動作を行なう第3レンズ群、L4は光軸方向に移動する事により合焦動作を行なう第4レンズ群である。1は第1レンズ群L1が保持されている第1のレンズ保持枠であるところの1群ユニット、2は第2レンズ群L2を保持する第2のレンズ保持枠であるところの2群ユニット、3は第3レンズ群L3を光軸と垂直な平面内で移動可能とする第3のレンズ保持枠であるところのシフトユニット、4は第4レンズ群L4を保持する4群ユニット、5は光量を調節する絞りシャッターユニット、6は第3のカムフォロワ部材であるところのシフトユニット3の後端部に圧入や接着等により固定された円錐状のカムピン、8および9は4群ユニット4を光軸方向に移動可能に支持する案内棒としてのガイドバ−である。11はガイドバ−8,9の後ろ側の端部を位置決め固定し、更にCCD等の撮像素子を取付けるCCDホルダである。12はガイドバ−8,9の前側の端部を位置決め固定する固定部材であるところの後部鏡筒であり、CCDホルダ11と後部鏡筒12はビス3本にて固定されている。16は4群鏡筒を光軸方向に沿って進退移動させる駆動源となるフォーカスモータであり、フォーカスモータ16のロータと同軸回転を行うリードスクリュー16aにラック17が螺合し、リードスクリューの回転運動を、4群ユニット4の直進駆動に変換している。フォーカスモータ16は後部鏡筒12にビス2本で固定されている。18は4群ユニット4とラック17のガタを付勢するラックバネである。35は4群ユニット4の初期位置を検出するフォトインタラプタであり、4群鏡筒の形状がフォトインタラプタ35内を横切る事で、フォトインタラプタの遮光・透光を切替え、初期位置を検出する。
13は固定カム環であり、内径にカム部材であるところの移動カム環7を光軸方向へ進退させる為のカム溝13aと、固定筒10に設置されたキー10hと篏合し、固定筒10の光軸に対する偏芯位置決め及び直進案内を行う案内溝13bが設置されている。固定カム環13はCCDホルダ11とビス4本で固定されている。7は移動カム環であり、内径に1群ユニット1、2群ユニット2、シフトユニット3をそれぞれ光軸に沿って進退させる為の第1のカム溝部であるところのカム溝7a、第2のカム溝部であるところのカム溝7b、第3のカム溝部であるところのカム溝7cが設置されている。移動カム環7は固定筒10と不図示のバヨネット構造によって光軸方向の互いの位置が一体的に規制され、キー10hと案内溝13bによって直進ガイドされ、移動カム環7は固定筒10の外形を軸とする回転運動をしながら、光軸方向へ進退可能である。14は、移動カム環7に設置されたギヤ部と螺合し、移動カム環7の駆動範囲で常に螺合し続けるよう、所定の長さを必要とするナルトギヤである。ナルトギヤ14は固定カム環13とCCDホルダ11によって挟み込まれたナルトギヤシャフト15を軸として、定位置回転を行う。ズームモータユニット28はCCDホルダにビス3本によって固定され、ズームモータユニット28に設置された不図示の出力ギヤとナルトギヤ14が螺合し、ナルトギヤ14を介して、ズームモータユニット28の動力を移動カム環7に伝達する構成となっている。
固定カム環13に設置されたカム溝13aには、移動カム環7に設置されたカムピン27が係合し、移動カム環7に設置されたカム溝7aには、後述する第1のカムフォロワ部材であるところの1群ユニット1に設置されたカムピン25が、カム溝7bには2群ユニット2に設置された第2のカムフォロワ部材であるところのカムピン26が、カム溝7cにはシフトユニット3に設置されたカムピン6がそれぞれ係合しており、移動カム環7が前述した光軸に沿った進退移動及び光軸を中心とした回転運動をする事によって、1群ユニット1、2群ユニット2、シフトユニット3が相対的に光軸に沿って進退移動し、変倍動作を行うと共にレンズ鏡筒全体を沈胴させている。
この時、1群ユニット1、2群鏡筒2、シフトユニット3に設置されたカムピンはそれぞれ、各鏡筒と一体的に成形されてもいいし、本実施例のように金属などの別部材を圧入もしくは接着等により固定しても構わない。
次に1群ユニット1および2群ユニット2及びシフトユニット3の支持構成の詳細について説明する。
図11のように、1群ユニット1の後端付近に配置されたカムピン25は固定筒10に120°均等に設置された案内溝10a、10b、10cを貫通し、移動カム環7の内径に設置されたカム溝7aに係合する。その時、1群ユニット1の後端付近に120°均等に3ヵ所配置された案内キー1cと案内溝10a、10b、10cがそれぞれ篏合し、固定筒10に対して1群ユニット1の偏芯位置を決めている。
同様に2群ユニット2の後端近傍に120°均等に3ヵ所配置された案内キー2cが案内溝10a、10b、10cにそれぞれ篏合し、固定筒10に対して2群ユニット2の偏芯位置を決めている。1群ユニット1と2群ユニット2はそれぞれ固定筒10に設置された同じ案内溝で位置決めされ、それぞれの光軸に対する偏芯精度を高めている。シフトユニット3においても同様に3ヵ所の案内キー3aが固定筒10の案内溝とそれぞれ篏合するが、図8のように1群ユニット1と2群ユニット2の偏芯位置を決める案内溝とは60°位相の異なる案内溝10d、10f、10gにて偏芯位置決めされている。
ここで、1群ユニット1のカムピン25は金属部材であり、3ヶ所ともに1群ユニット1に対し圧入固定されている。シフトユニット3の3個のカムピン6の内、2ヶ所は鏡筒と同じプラスティック部材であり、鏡筒と一体成型されている。しかし1ヶ所は第2のバネ部材であるところのコイルスプリング6aにより、シフトユニット3に対し、カムピン6がカム溝7cに対しガタ無く付勢可能な構成となっている。2群ユニット2のカムピン26は、2ヶ所は金属部材であり圧入固定され、1ヶ所は第1のバネ部材であるところのコイルスプリング26aによる付勢機構を搭載している。(図2、図12参照)
図5や図2、図3、図4にあるように、1群ユニット1の内径に120°等分に3ヵ所設置された第1の案内溝であるところの案内溝1aと2群ユニット2の前端付近に120°等分に3ヶ所設置された第1の案内キーであるところのキー2bがそれぞれ篏合しており、1群ユニット1と2群ユニット2の互いの光軸を強制的に一致させるような構成となっている。また2群ユニット2の内径にも同様に第2の案内溝であるところの案内溝2dが120°等分に3ヵ所設置されており、シフトユニット前端に120°均等に3ヵ所配置された第2の案内キーであるところのキー3bと案内溝2dがそれぞれ篏合し、2群ユニット2とシフトユニット3の光軸を強制的に一致させるような構成となっている。これらのキー溝による軸出し構成はTELE時やWIDE時を含む撮影状態および沈胴状態においても常に機能しており、例えば1群ユニット1と2群ユニット2の群間距離が最大となるTELE時においても同様に篏合できるような配置となっている。
以上のような構成により、1群ユニット1、2群ユニット2、シフトユニット3は固定筒10に回転規制をされ、回転する移動カム環7の内径のカム溝7a、7b、7cにそって相対的に進退可能な構成となっている。
ここで、本実施例のように4レンズユニット構成の変倍光学系は変倍率が大きく(たとえば6倍、特に10倍以上)、各レンズユニットに求められる位置精度の要求が特に高いので、光学性能を保持するために上記のような高精度なレンズ保持、付勢構成に加えて、第1のレンズ群L1を光軸方向および光軸直交方向に調節可能な構成としている。
この第1のレンズ群L1を保持する1群鏡筒22の光学調整機構について、下記に示す。
図1において、1bは1群ユニット1の内径に設置された1群鏡筒受け面である。1群鏡筒受け面1bに対し、1群鏡筒22の不図示のあたり面が突き当たり、1群ユニット1に対する光軸方向位置を決めている。この1群鏡筒受け面1bは120°均等に3ヶ所設けられている。本実施例においては、この1群鏡筒受け面1b上で1群鏡筒22を光軸と直行した平面上で偏芯させ、適正な光学性能を確保できる所定の位置で固定される。調整を行う際、レンズの撮影状態はTELEとなっている。本実施例の光学系においては、TELE時の片ボケを適正に調整するために行われる。調整した鏡筒の固定方法において、本実施例においては、接着を行っているが、1群鏡筒1を固定できる方法であれば、溶着、ビス止めなどでも構わない。ここで、1群鏡筒受け面1bは平面であるが、偏芯調整ではなく、倒れ/あおり調整を行う場合は、斜面・曲面であっても構わない。また1群鏡筒受け面1bは光軸方向の位置が異なる複数の階段状に構成されており、1群鏡筒22を回転させることで光軸方向の位置を段階的に選択可能な構成となっている。その際、1群鏡筒22は1群鏡筒22に固定された1群鏡筒付勢バネ23により、1群鏡筒受け面1bに対し押し付けられる構成となっている。(図4参照)
1群ユニット1の組立においては、上記光学調整を行い、その後、図1における鏡筒内へのゴミ進入を防止するための防塵ゴム21を組み込み、フロントマスク19をフロントマスク板金20を用いて固定する。
フロントマスクの全端面には、不図示の化粧リングが接着や両面テープなどで取り付けられるような構造となっている。
ここで、上述の通り、本実施例においては、適正な光学性能を得るためにTELE時の光学調整を行っているが、たとえば、レンズ上向きで行った場合、レンズ水平状態では、鏡筒のガタの片寄りが変化し、光学性能が変化してしまう場合がある。
しかしながら、本実施例においては、2群ユニット2に搭載されたカムピン26を付勢するコイルスプリング26aの力が、キー2bと案内溝1aを介して、また、シフトユニット3に搭載されたカムピン6を付勢するコイルスプリング6aの力が、キー3bと案内溝2dを介して1群ユニット1へ伝達され、1群ユニット1を移動カム環7に付勢する力が働くように構成されている。これらの付勢構造により、調整によって得た光学性能を、レンズユニットの姿勢が変化しても維持し続けることを可能としている。この構成の詳細については、別途後述する。
次に各群のカム軌跡ついて説明する。図7は移動カム環7内径のカム展開図である。図10は固定カム環13内径のカム展開図である。
移動カム環7は移動カム環7に120°均等で3ヵ所に配置されたカムピン27が図10のカム溝13aに係合し、沈胴→WIDE→TELEへと繰り出す構成となっている。この時、カム溝13aは沈胴、WIDE、TELE位置で平坦カムとなっている。
また1群ユニット1は、1群ユニット1に120°均等で3ヵ所に配置されたカムピン25が図7のカム溝7aに係合し、沈胴→WIDE→TELEへと繰り出す構成となっている。しかし移動カム環7自身も移動する為、2つのカム環の合成カムによって決められる光学位置へと移動する。本実施例においては、移動カム環7は沈胴→TELEにて繰り出す為、1群ユニット1は合算分繰り出す構成となっている。この時、カム溝7aは沈胴、WIDE、TELE位置で平坦カムとなっている。
また2群ユニット2は、2群ユニット2に120°均等で3ヵ所に配置されたカムピン26が図7のカム溝7bに係合し、沈胴→WIDEへ繰り出し、WIDE→TELEにおいては繰り込む構成となっている。しかし移動カム環7自身も移動する為、2つのカム環の合成カムによって決められる光学位置へと移動する。本実施例においては、2群ユニット2はWIDE位置まで一旦繰り出し、TELE位置では、WIDEに比べ繰り込まれる光学位置へ移動する。
また3群ユニット3は、3群ユニット3に120°均等で3ヵ所に配置されたカムピン6が図7のカム溝7cに係合し、沈胴→WIDEへ繰り込み、WIDE→TELEにおいてはMIDDLE付近で一旦繰り込み、TELEではWIDEに比べ繰り出す構成となっている。しかし移動カム環7自身も移動する為、2つのカム環の合成カムによって決められる光学位置へと移動する。本実施例においては、シフトユニット3は沈胴→TELEで繰り出される光学位置へ移動する。
本実施例においては上記のカム軌跡となっているが、光学タイプによる各群の移動量、群間距離を達成できる、異なるカム軌跡であっても構わない。
また本実施例において、沈胴、WIDE、TELE位置にカム平坦部を設けているが、平坦部なくカム軌跡を構成しても構わない。
図7における7dは1群ユニット1のカムピン25、2群ユニット2のカムピン26、シフトユニットのカムピン6をカム溝へ導入するためのカム導入口である。
図10における13cは移動カム環のカムピン27をカム溝へ導入する為のカム導入口である。
上記の様に、本実施例における沈胴→WIDE→TELEへのズーム作動は、ズームモーターユニット28の動力をナルトギヤ14を介して、移動カム環7を回転させ、移動カム環7自身、および1群ユニット1、2群ユニット2、シフトユニット3を光軸方向へ移動させて行われるが、その際、ズーム作動における初期位置出しとして、図5の遮光ヒレ2aが図1のフォトランタラプタ36内を通過し、遮光・透光による電気出力の変化により検出される。本実施例においては、沈胴→WIDE間の所定の位置にて行われているが、上記の沈胴、WIDE、TELEに平坦部を設けないタイプのカム軌跡構成においては、TELEより更に繰り出された位置や、沈胴より更に繰り込まれた位置での検出する事も可能である。撮影時においては、このフォトインタラプタ36を初期位置として、ズームモータユニット28に内蔵された不図示のパルス発生機構によりパルスを検出、カウントし、WIDEからTELEの任意の位置で停止できるような制御機能を持つ。
この時のパルス発生機構としては、いわゆるパルス板と、フォトインタラプタやフォトリフレクタなどを組み合わせた方式や、ステップモータを用いた方式などでも構わない。また2群ユニット2やその他の移動群にスケールを取り付け、磁気的、光学的にその変位量を検出する方式でも構わない。
図14は本実施例の構成の要点を説明した簡略図である。
図14a)はTELE撮影時における、1群ユニット1、2群ユニット2、シフトユニット3の光軸に沿った相対的な位置関係を示している。
図14b)はWIDE撮影時における、1群ユニット1、2群ユニット2、シフトユニット3の光軸に沿った相対的な位置関係を示している。
前述の通り、各ユニットに設置されたキーや溝、カムピンは、本来、鏡筒径上の異なる位相にそれぞれが120°均等に配置されているが、本図においては、本実施例を説明するため、同一の断面内の180°対角位置にキーや溝、カムピンを配置した簡略図となっている。
図14b)のWIDE撮影時において、1群ユニット1が鏡筒やレンズの自重などにより、カムピン25を中心にF1の方向へ倒れようとする。そして1群ユニット1の内径に設置された案内溝1aに対してカムピン25から物体側へM2の位置でキー2bが係合しているため、1群ユニット1と同様に、2群ユニット2がカムピン26を中心にf1の方向へ倒れようとする。この時カムピン26もf4の方向へ倒れ、カムピン26がカム溝のテーパに沿ってコイルスプリング26aを圧縮しながら、カム溝から脱落しようとする。しかしながら、カムピン26にはコイルスプリング26aによってカム溝に付勢される力が働いており、そのためカムピン26の脱落を押し戻す力が働き、この力によって、一連の倒れを押し戻す力が働く。
また、2群ユニット2がカムピン26を中心にf1の方向へ倒れ、カムピン26より物体側はf2の方向へ倒れる。この時、2群ユニット2の内径に設置された案内溝2dに対してカムピン26から像面側へN2の位置でキー3bが係合しているため、シフトユニット3はカムピン6を中心として、f3の方向へ倒れる。そして、カムピン6はf5の方向へ倒れ、コイルスプリング6aを圧縮しながら、カム溝のテーパに沿ってカム溝から脱落しようとする。しかしながら、カムピン6にはコイルスプリング6aによってカム溝に付勢される力が働いており、そのためカムピン6の脱落を押し戻す力が働き、この力によって、一連の倒れをおしもどす力が働く。
次に、図14a)のTELE撮影時において、1群ユニット1が鏡筒やレンズの自重などにより、カムピン25を中心にK1の方向へ倒れ、カムピン25より物体側ではk2の方向へ倒れる。そして1群ユニット1の内径に設置された案内溝1aに対してカムピン25から像面側へM1の位置でキー2bが係合しているため、1群ユニット1とは逆に、2群ユニット2がカムピン26を中心にk3の方向へ倒れようとする。この時カムピン26もk5の方向へ倒れ、カムピン26がカム溝のテーパに沿ってコイルスプリング26aを圧縮しながら、カム溝から脱落しようとする。しかしながら、カムピン26にはコイルスプリング26aによってカム溝に付勢される力が働いており、そのためカムピン26の脱落を押し戻す力が働き、この力によって、一連の倒れを押し戻す力が働く。
また、2群ユニット2がカムピン26を中心にk3の方向へ倒れる。この時、2群ユニット2の内径に設置された案内溝2dに対してカムピン26から物体側へN1の位置でキー3bが係合しているため、シフトユニット3はカムピン6を中心として、k4の方向へ倒れる。そして、カムピン6はk6の方向へ倒れ、コイルスプリング6aを圧縮しながら、カム溝のk6側のテーパに沿ってカム溝から脱落しようとする。しかしながら、カムピン6にはコイルスプリング6aによってカム溝に付勢される力が働いており、そのためカムピン6の脱落を押し戻す力が働き、この力によって、一連の倒れを押し戻す力が働く。
以上のように、2群ユニット2に設置されたコイルスプリング26aと、シフトユニット3に設置されたコイルスプリング6aの付勢力の合力により、TELEであっても、WIDEであっても、1群ユニット1の倒れを防止する機能を果たしている。
また、カムピン25に対するキー2bの距離M1・M2、およびカムピン26に対するキー3bの距離N1・N2の関係は以下の通りとなる。
M2>M1・・・1
N1>N2・・・2
これらの距離が大きければ大きいほど、各ユニットの倒れが大きくなり、そしてコイルスプリングの圧縮量も増大する。
本実施例においては、WIDEからTELEへの変倍動作と共に、キー2bがカムピン25へ近づいていくことでM2は減少し、キー2bがカムピン25と同位置付近での最小値を経てM1となるため、2群ユニット2の倒れによるコイルスプリング26aの押し戻し力は減少してゆく。またN2は、キー3bがカムピン26と同位置付近での最小値を経て、カムピン26から離れることで増大してN1となる。つまりコイルスプリング26aとコイルスプリング6aの付勢力は、互いに補完しあいながら、どの撮影状態においても、所望の付勢力(=倒れを押し戻す力)を得ることができる。
図13はぶれ補正機能を有するレンズ鏡筒を搭載した撮影装置のレンズ鏡筒の駆動および、ぶれ補正のシステム図である。図3のレンズ鏡筒に対して、51は被写体の空間周波数の高域成分を除去する為の光学ローパスフィルタ、50はピント面に配置された光学像を電気信号に変換するための撮像素子であるCCD、CCD50から読み出された電気信号aはカメラ信号処理回路52により画像信号bとなる。53はレンズ駆動を制御するマイコンである。電源投入時、マイコン53はフォーカスリセット回路54およびズームリセット回路55の出力を監視しながら、フォーカスモータ駆動回路56およびズームモータ駆動回路57によりそれぞれのモータを回転させて、各レンズ群を光軸方向に移動させる。フォーカスリセット回路54およびズームリセット回路55の出力はそれぞれの可動部材が予め設定された所定位置まで来る(可動部材に設けられた遮光部材が固定部に設けられたフォトインタラプタの発光部を遮光する、もしくは透過する境界部に来たとき)と反転し、その位置を基準として以後、フォーカスはステッピングモータ16の駆動ステップ数をマイコン53内で計数することにより、またズームはズームモータユニット28に内蔵されたパルス板とフォトインタラプタ(不図示)によるパルス出力をマイコン53内で計数する事により、マイコン53は各レンズ群の絶対位置を知ることが出来る。これにより正確な焦点距離情報が得られる。この一連の動作をズームおよびフォーカスのリセット動作と名づける。
58は絞り装置13を駆動する為の絞り駆動回路であり、マイコン53に取り込まれた映像信号の明るさ情報bに基づいて絞りの開口径106(図12)の面積や、および不図示のNDフィルターの係り量などの光量調節機能が制御される。本実施例については、撮像素子として、CCDを用いた例を示しているが、CMOSでも構わない。
59および60は光学装置のPITCH(縦方向の傾き角)およびYAW(横方向の傾き角)角度検出回路であり、角度の検出は例えば撮影装置に固定された振動ジャイロ等の角速度センサの出力を積分して行われる。両回路59、60の出力、すなわち、撮影装置の傾き角度の情報はマイコン53に取り込まれる。61および62はぶれ補正を行なうために第3レンズ群L3を光軸に対して垂直に移動させる為の、PITCH(縦方向)およびYAW(横方向)コイル駆動回路であり、図12のマグネット103b、106b、ヨーク104b、105bを含む磁気回路のギャップにコイル101bを配置し、いわゆるムービングコイルの構成により第3レンズ群L3を搭載した3群鏡筒102をシフトさせる駆動力を発生させる。63および64は第3レンズ群L3の光軸に対するシフト量を検出するためのPITCH(縦方向)およびYAW(横方向)位置検出回路であり、マイコン53に取り込まれる。第3レンズ群L3が光軸に対して垂直に移動すると、通過光束が曲げられて、CCD50上に結像している被写体の像の位置が移動する。このときの像の移動量を実際に撮影装置が傾いたことによって像が移動する方向と逆に同じ大きさだけ移動するようにマイコン53で制御することによって、撮影装置が傾いても(ぶれしても)結像している像が動かない、いわゆるぶれ補正を実現できる。マイコン53内では、PITCH角度検出回路59およびYAW角度検出回路60により得られた撮影装置の傾き信号とPITCH位置検出回路63およびYAW位置検出回路64から得られた第3レンズ群L3のシフト量信号をそれぞれ差し引いて、それぞれの差信号を増幅および適当な位相補償を行なった信号でPITCHコイル駆動回路61およびYAWコイル駆動回路62によりそれぞれ第3レンズ群L3を駆動する。この制御により上記の差信号がより小さくなるように位置決め制御が行なわれ、目標位置に保たれる。更に、本実施例では第1〜第3レンズ群の相対移動により変倍動作を行なっているので、第3レンズ群L3のシフト量に対する像の移動量が焦点距離によって変化してしまうので、PITCH角度検出回路59およびYAW角度検出回路60によって得られる撮影装置の傾き信号でそのまま第3レンズ群L3のシフト量を決定せず、焦点距離情報により補正を行なって撮影装置の傾きによる像の動きを第3レンズ群L3のシフトによりキャンセルする構成となっている。
以上が実施例の説明であるが、本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、請求項で示された構成であればどの様なものであっても良い。
本実施例の分解斜視図 本実施例の沈胴時の断面図 本実施例の最広角時(WIDE端)の断面図 本実施例の最望遠時(TELE端)の断面図 本実施例のTELE時の1群ユニット、2群鏡筒の斜視図 本実施例のWIDE時の2群鏡筒、3群鏡筒の斜視図 本実施例の移動カム環の内カムの展開図 本実施例の移動カム環と案内筒の斜視図 シフトユニットに構成される防振機構の正面図 本実施例の固定カム環の内カムの展開図 本実施例の固定筒による1群ユニット、2群ユニット支持構成図 シフトユニットの断面図 本実施例のレンズ鏡筒を搭載した撮影装置のシステム図 本実施例の構成の要点を説明した簡略図である。
1 1群ユニット
1a 案内溝
2 2群ユニット
2b キー
2d 案内溝
3 シフトユニット
3b キー
6 カムピン
6a コイルスプリング
7 移動カム環
10 固定筒
13 固定カム環
25 カムピン
26 カムピン
26a コイルスプリング

Claims (3)

  1. 光軸に沿って進退可能に支持された第1のレンズ保持部材と第2のレンズ保持部材と第3のレンズ保持部材と、
    該第1のレンズ保持部材に設置された第1のカムフォロワ部材、
    該第2のレンズ保持部材に設置された第2のカムフォロワ部材、
    該第3のレンズ保持部材に設置された第3のカムフォロワ部材のそれぞれと係合し、
    該第1のレンズ保持部材を所定の撮影位置へ進退せしめるための第1のカム溝部、
    該第2のレンズ保持部材を所定の撮影位置へ進退せしめるための第2のカム溝部、
    該第3のレンズ保持部材を所定の撮影位置へ進退せしめるための第3のカム溝部を有し、回動可能に支持されたカム部材とを備え、
    該第1のレンズ保持部材に設置された第1の案内溝と係合する該第2のレンズ保持部材に設置された第1の案内キーを、また該第2のレンズ保持部材に設置された第2の案内溝と係合する該第3のレンズ保持部材に設置された第2の案内キーを備えたことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 請求項1に記載のレンズ鏡筒において、
    該第1の案内キーは該第2のカムフォロワ部材より物体側で、該第1の案内溝と係合し、
    該第2の案内キーは該第3のカムフォロワ部材より物体側で、該第2の案内溝と係合することを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 請求項1に記載のレンズ鏡筒において、
    該第2のカムフォロワ部材を該カム部材に付勢するための第1のバネ部材を、また該第3のカムフォロワ部材を該カム部材に付勢するための第2のバネ部材を備え、
    該カム溝部は、溝の底から入口に向かって広がる形状であることを特徴とするレンズ鏡筒。
JP2009010985A 2009-01-21 2009-01-21 レンズ鏡筒 Pending JP2010169816A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009010985A JP2010169816A (ja) 2009-01-21 2009-01-21 レンズ鏡筒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009010985A JP2010169816A (ja) 2009-01-21 2009-01-21 レンズ鏡筒

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010169816A true JP2010169816A (ja) 2010-08-05

Family

ID=42702054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009010985A Pending JP2010169816A (ja) 2009-01-21 2009-01-21 レンズ鏡筒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010169816A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8885266B2 (en) 2011-01-24 2014-11-11 Panasonic Corporation Lens barrel
US8896933B2 (en) 2011-01-24 2014-11-25 Panasonic Corporation Lens barrel
US9158085B2 (en) 2011-01-24 2015-10-13 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Lens barrel
US9235024B2 (en) 2011-01-24 2016-01-12 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Lens barrel

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8885266B2 (en) 2011-01-24 2014-11-11 Panasonic Corporation Lens barrel
US8896933B2 (en) 2011-01-24 2014-11-25 Panasonic Corporation Lens barrel
US9158085B2 (en) 2011-01-24 2015-10-13 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Lens barrel
JP5828086B2 (ja) * 2011-01-24 2015-12-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 レンズ鏡筒
US9235024B2 (en) 2011-01-24 2016-01-12 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Lens barrel

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7414802B2 (en) Lens apparatus and camera
US7460775B2 (en) Optical apparatus including efficiently arranged shake correction means
JPH10293237A (ja) レンズ鏡筒およびこれを備えた撮像装置
JP4948483B2 (ja) レンズ鏡筒
WO2004031826A1 (ja) 沈胴式レンズ鏡筒とそれを用いた光学機器
JP5436014B2 (ja) 像振れ補正装置
JP4218964B2 (ja) レンズ装置および撮像装置
US7551369B2 (en) Lens barrel and optical apparatus
JP2010169816A (ja) レンズ鏡筒
JP2009169232A (ja) カメラのレンズ鏡筒
JP5065196B2 (ja) レンズ鏡筒及び撮影装置
JP2002214667A (ja) レンズ鏡筒および撮影装置
JP2009192899A (ja) レンズ鏡筒及びそれを有する光学機器
JP2010169734A (ja) レンズ装置
JP6436619B2 (ja) 光学機器
JP2009237409A (ja) 光学機器の調整方法
JP6136089B2 (ja) レンズ鏡筒及び撮像装置
JP4603833B2 (ja) レンズ装置及び撮像装置
JP2007072386A (ja) レンズ鏡筒および撮影装置
JP2017106954A (ja) レンズ装置、カメラ本体および光学機器
JP2012237856A (ja) 光学機器
JP4731854B2 (ja) 光学機器
JP4612910B2 (ja) レンズ装置および撮像装置
JP4574275B2 (ja) レンズ装置および撮像装置
JP4636913B2 (ja) レンズ鏡筒および光学機器

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Effective date: 20100630

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421