JP2010164871A - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板周縁部領域におけるレジスト膜厚の不均一を抑制して、良好なパターニングを行うことができる成膜装置、及び、その成膜方法を提供する。
【解決手段】膜厚均一化部20は、基板1の周縁部領域1aに形成された材料膜2xの盛り上がり2aに対して、気流FWを吹き付けるための吹き付けノズル21を備えている。吹き付けノズル21は、基板1の周縁部領域1aの材料膜2xに対して、所定の流量の気流FWを、基板1に対して所定の角度を有して斜めに、かつ、基板1の内方から外方に向けて吹き付けるように設置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、成膜装置及び成膜方法に関し、特に、基板の上面に液状材料を塗布、乾燥してレジスト膜等の塗布膜を形成する成膜装置、及び、その成膜方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータやテレビジョン受像器、携帯電話機等の電子機器には、液晶表示装置や有機EL表示装置等の薄型のディスプレイが搭載されている。このようなディスプレイにおいては、絶縁性の基板上に表示素子や駆動素子等を薄膜状に形成するために、露光現像技術が適用されている。
露光現像技術においては、表示素子や駆動素子の電極や配線、コンタクトホール等を所望のパターンで形成するために、感光性材料からなるレジスト膜を基板上に均一な厚さで形成する必要がある。このようなレジスト膜の膜厚の均一化に関する技術については、特許文献1等に記載されている。
特許文献1には、スピンコート法を用いてレジスト膜や層間絶縁膜を成膜する場合に、基板上に滴下した液状材料を速やかに乾燥させて膜厚のムラや凹凸を抑制する膜厚の均一化方法が開示されている。ここで、スピンコート法は、基板にレジスト膜の液状材料を滴下した後、当該基板を高速回転させることにより均一なレジスト膜を成膜する技術である。なお、基板上にレジスト膜を成膜する手法としては、スピンコート法の他に、一定方向に相対的に移動する基板に対して、複数のノズルから液状材料を連続的に吐出して基板上に成膜するダイコート法等も知られている。
特開2007−275697号公報
上述したようなレジスト膜の成膜方法においては、基板の周縁部領域を除く略全域で均一な膜厚のレジスト膜を形成することができる。しかしながら、基板の周縁部領域や角部付近では、レジスト膜上面が盛り上がり、膜厚が厚くなってしまう問題があった。そのため、露光現像工程において、所望のパターニングができなくなるという不具合を生じていた。
そして、発明者らの検討の結果、このような膜厚の不均一は、液晶表示装置や有機EL表示装置の表示パネルを製造する際に用いられるマザー基板のように、矩形状の基板にレジスト膜を形成する際に特に顕著であることが判明した。なお、レジスト膜の膜厚の不均一により生じる不具合については、後述する発明の実施の形態において詳しく説明する。
本発明は、上記課題に鑑みて、基板周縁部領域におけるレジスト膜厚の不均一を抑制して、良好なパターニングを行うことができる成膜装置、及び、その成膜方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、基板の上面に液状材料を滴下して塗布された液状の材料膜から所望の塗布膜を形成する成膜装置において、前記基板上面に設けられた素子形成領域の外側にある前記基板上面に設けられた周縁部領域に塗布された前記材料膜に対して、膜厚を薄くするように所定の力を与える薄膜化手段を設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の成膜装置において、前記基板は矩形状を有し、前記薄膜化手段は、少なくとも前記基板に施される露光現像処理で用いられるマスクの位置合わせのためのアライメントマークの形成位置に塗布された前記材料膜に対して前記所定の力を与えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の成膜装置において、前記薄膜化手段は、前記材料膜に対して気流を吹き付けることにより前記所定の力を印加する吐出部を備えていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の成膜装置において、前記薄膜化手段は、前記材料膜に対して気流を吸い込むことにより前記所定の力を印加する吸引部を備えていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、基板の上面に液状材料を滴下して塗布された液状の材料膜から所望の塗布膜を形成する成膜方法において、前記基板の周縁部領域に形成される前記材料膜に対して、膜厚を薄くするように所定の力を与えて薄膜化する工程と、を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の成膜方法において、前記薄膜化する工程は、少なくとも前記基板に施される露光現像処理で用いられるマスクの位置合わせのためのアライメントマークの形成位置に塗布された前記材料膜に対して前記所定の力を与えることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6記載の成膜方法において、前記薄膜化する工程は、前記材料膜に対して気流を吹き付けることにより前記所定の力を印加することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項5又は6記載の成膜方法において、前記薄膜化する工程は、前記材料膜に対して気流を吸い込むことにより前記所定の力を印加することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項5乃至8のいずれかに記載の成膜方法において、前記基板の上面に前記液状材料を塗布する工程は、スピンコート法を用いることを特徴とする。
本発明によれば、基板周縁部領域におけるレジスト膜厚の不均一を抑制して、良好なパターニングを行うことができる。
本発明に係る成膜装置の一実施形態を示す概略構成図である。 本実施形態に係る成膜装置の膜厚均一化部による材料膜の均一化処理を示す概念図である。 本実施形態に係る成膜装置の膜厚均一化部に適用される吹き付けノズルの構成例を示す概略図である。 本実施形態に係る塗布膜の成膜方法を含むパネル基板の製造方法を示す概略工程図である。 本実施形態に係る塗布膜の成膜方法を用いて製造されるパネル基板に形成されるアライメントマークの配置位置を示す概略平面図である。 従来技術における成膜方法により基板上にレジスト膜を成膜した場合の膜厚の変化を示す概念図である。 従来技術における成膜方法により基板の周縁部領域(四隅)にアライメントマークを形成した場合の配置位置とその形成状態を示す図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態における膜厚均一化部による材料膜の均一化処理を示す概念図である。
以下、本発明に係る塗布膜の成膜装置、及び、その成膜方法について、実施の形態を示して詳しく説明する。
(成膜装置)
まず、本発明に係る成膜装置の構造について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る成膜装置の一実施形態を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係る成膜装置の膜厚均一化部による材料膜の均一化処理を示す概念図である。図3は、本実施形態に係る成膜装置の膜厚均一化部に適用される吹き付けノズルの構成例を示す概略図である。図3(a)は第1の構成例に係る吹き付けノズルの側面図であり、図3(b)は第1の構成例に係る吹き付けノズルの上面図(図3(a)の右上方向から見た図)であり、図3(c)は第1の構成例に係る吹き付けノズルの正面図(図3(b)の下方から見た図)である。図3(d)は第2の構成例に係る吹き付けノズルの側面図であり、図3(e)は第2の構成例に係る吹き付けノズルの上面図(図3(d)の右上方向から見た図)であり、図3(f)は第2の構成例に係る吹き付けノズルの正面図(図3(e)の下方から見た図)である。
本実施形態に係る成膜装置は、図1に示すように、少なくとも、液状材料の塗布部10と、材料膜の膜厚均一化部(薄膜化手段)20と、材料膜を硬化させる乾燥部30と、を有している。
塗布部10は、基板ステージに載置固定された平板ガラス等からなる基板上に、液状材料を滴下し、該基板の上面に拡げて塗布する。ここで、塗布部10としては、周知のスピンコーターやダイコ−ターを適用することができる。スピンコーターを適用した場合の塗布部10は、概略、レジスト膜等の塗布膜の液状材料を基板の上面に吐出するノズルと、基板を載置固定し、上記液状材料の滴下後、該基板を所定の回転数で回転させて基板上面に拡げる基板ステージと、を備えている。
膜厚均一化部20は、図2(a)に示すように、基板1の周縁部領域1aに形成された材料膜2xの盛り上がり2aに対して、気流FWを吹き付けるための吹き付けノズル(吐出部)21を備えている。吹き付けノズル21は、具体的には、図2(a)に示すように、液状材料が塗布された基板1の周縁部領域1aの材料膜2xに対して、膜厚を薄くするように所定の流量の気流FWを、基板1に対して所定の角度を有して斜めに、かつ、基板1の内方から外方に向けて吹き付けるように設置されている。これにより、図2(a)に示すように、基板1の周縁部領域1aの材料膜2xの盛り上がり2aを形成する液状材料を、基板1の外方(図中白抜き矢印参照)へ押し出すようにして、図2(b)に示すように、基板1上に形成された材料膜2xを薄膜化し、膜厚の不均一化を抑制する。すなわち、膜厚均一化部20は、基板1の周縁部領域1aに形成された材料膜2xの盛り上がり2aに対して、吹き付けノズル21から気流FWを吹き付けることにより、非接触状態で所定の力(圧力)を印加して材料膜2xの膜厚を均一化する。なお、図2(b)において、1bは基板1の中央部を含む領域に設定される素子形成領域である。
ここで、膜厚均一化部20における処理は、基板1端面から突出した液状材料又は材料膜2xを除去する工程を実行する場合には、その除去工程の直前、又は、その工程と同時に行ってもよい。また、吹き付けノズル21から気流FWを吹き付ける際に、基板1の周縁部領域1aや角部近傍を加熱、又は、吹き付ける気体自体を加熱しておくことにより、材料膜2xの溶媒の揮発が促進して材料膜2xが若干硬化する。これにより、気流FWを吹き付けて膜厚を均一化した後に、液状材料が周辺から流入してきて材料膜2xの膜厚が再び増加して(厚くなって)しまうことを防止することができる。
吹き付けノズル21は、具体的には、図3(a)〜(c)に示すように、気流FWを吹き出す吐出口21cを有するノズル本体21aと、ノズル本体21aの吐出口21cの前方に設けられ、吐出口21cから吹き出した気流FWが基板1の内方の材料膜2xに吹き付けられないようにガイドするためのガイドプレート21bと、を備えた構成(第1の構成例)を適用することができる。また、吹き付けノズル21は、図3(d)〜(f)に示すように、直線上に配列された複数の吐出口を挟み込むように対向して配置され、細長いスリット状の吹き出し口21dから気流FWを吹き出すようにガイドするための一対のガイドプレート21e、21fを備えた構成(第2の構成例)を適用することもできる。
ここで、吹き付けノズル21から材料膜2xに気流FWとして吹き付けられる気体は、液状材料又は材料膜2xの乾燥特性や、硬化後の塗布膜の露光現像特性等に影響を与えるものでなければ適用することができる。例えば、一般的な感光性のレジスト膜の場合には、大気(空気)や窒素ガス等の不活性ガスを適用することができる。
乾燥部30は、例えば基板1を加熱することにより、基板1上に塗布された材料膜2xから溶媒を揮発又は蒸発させて硬化させ、塗布膜を形成する。ここで、乾燥部30における処理は、上述した膜厚均一化部20における処理により均一化された材料膜2xの膜厚が変化(増加)してしまう前に、膜厚均一化部20における処理の終了後に速やかに実行することが望ましい。なお、基板1を加熱する方法としては、基板1の周囲(雰囲気)の温度を上昇させる方法や、基板1を直接加熱する手法を適用することができる。また、液状材料の乾燥度合いや粘性等によっては、基板1を加熱することなく、自然乾燥により材料膜2xを硬化させるものであってもよい。
これらの構成は、各々個別のチェンバ(処理室)内に設けられたものであってもよいし、少なくとも2つ以上の処理部を単一のチェンバ内に設けたものであってもよい。また、膜厚均一化部20において、気流FWとして大気(空気)を適用する場合には、膜厚均一化部20をチェンバ内に設けなくてもよい。また、乾燥部30において、材料膜2xを大気中で自然乾燥により硬化させる場合には、乾燥部30をチェンバ内に設けなくてもよい。
(成膜方法)
次に、上述した成膜装置を用いた塗布膜の成膜方法について説明する。ここでは、塗布膜が形成される基板の一例として、有機EL表示装置の表示パネルに適用されるパネル基板を製造する場合について説明する。
図4は、本実施形態に係る塗布膜の成膜方法を含むパネル基板の製造方法を示す概略工程図である。図5は、本実施形態に係る塗布膜の成膜方法を用いて製造されるパネル基板に形成されるアライメントマークの配置位置を示す概略平面図である。ここでは、図1に示した成膜装置、及び、図2に示した材料膜の均一化処理を適宜参照しながら説明する。
上述した成膜装置を用いたパネル基板の製造方法は、概略、マザー基板(主基板)1xへのレジスト膜の形成工程と、アライメントマーク3の形成工程と、表示素子や駆動素子、配線等の回路装置の形成工程と、パネル基板の切り出し工程と、を有している。
まず、図4(a)に示すように、ガラス基板やアクリル基板等からなる透明な矩形状のマザー基板1x(図2に示した基板1に対応する)の上面にスパッタリング法等を用いて、クロム(Cr)合金、又は、アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)合金等の金属膜3xを成膜する。次いで、上述した成膜装置を用いて、マザー基板1x上にレジスト膜(塗布膜)の液状材料を滴下して塗布した後、乾燥させて金属膜3x上にレジスト膜を形成する。
ここで、液状材料の塗布方法は、例えばスピンコート法を適用することができる。具体的には、塗布部10内に導入したマザー基板1xを基板ステージ上に載置固定した後、マザー基板1x上にレジスト膜の液状材料として、ナガセケムテックス社製のNPR3510S1を滴下する。その後、初期回転数500rpmから最高回転数900rpm程度の間で基板ステージを回転させてマザー基板1x上に形成された上記金属膜3x上に液状材料を拡げて塗布する。
次いで、マザー基板1xの上面に塗布された液状材料からなる材料膜2xの膜厚を均一化する。上述したスピンコート法を用いた液状材料の塗布工程においては、図4(b)に示すように、マザー基板1xの周縁部領域1a及びその隣接領域を除く領域(マザー基板1xの中央部を含む領域)では、略均一な膜厚の材料膜2xが形成される。一方、マザー基板1xの周縁部領域1aにおいては、マザー基板1xの中央部に比較して、塗布された液状材料が表面張力により集中することにより材料膜2xが厚く成膜されて盛り上がり2aが生じる。なお、このような材料膜2xの膜厚の不均一は、上述したスピンコート法を用いた塗布方法に限定されるものはなく、例えばダイコート法を適用した場合にも同様に生じる。
そこで、本実施形態においては、マザー基板1xの周縁部領域1aに形成される材料膜2xの盛り上がり2aに対して、図4(b)に示すように、膜厚均一化部20の吹き付けノズル21から所定の流量の気流(空気流)FWを吹き付ける。ここで、吹き付けノズル21により、マザー基板1xに対して所定の傾斜角を有し、かつ、マザー基板1xの内方から外方に向けて100L/min〜数百L/min程度の流量で気流FWを吹き付けることにより、図2(b)に示したように、マザー基板1xの周縁部領域1aの材料膜2xの盛り上がり2aを形成する液状材料がマザー基板1xの外方(図面右方)へ押し出されて、マザー基板1xの略全域にわたり略均一な膜厚を有する材料膜2xが形成される。ここで、マザー基板1xに対する吹き付けノズル21の位置(距離や配置)や傾斜角(気流FWの吐出角度)、気流FWの流量等は、塗布された液状材料の乾燥特性や粘性等に応じて適宜設定される。
次いで、乾燥部30においてプリベークを行い、例えばマザー基板1xを直接加熱、もしくは、その雰囲気温度を上昇させることにより、マザー基板1x上に形成された材料膜2xを硬化させて、例えば膜厚が1.5μmのレジスト膜(図示を省略)を形成する。なお、レジスト膜を形成する液状材料の乾燥度合いによっては、マザー基板1xを加熱することなく、自然乾燥により材料膜2xを硬化させるものであってもよい。
これにより、マザー基板1xの上面に略均一な膜厚を有するレジスト膜が成膜される。これは換言すると、マザー基板1xの周縁部及びその隣接領域においても、レジスト膜上面の盛り上がりの影響が抑制されるので、マザー基板1xの中央部を含む領域と略均一の膜厚を有するレジスト膜が形成される領域(素子形成領域1bとして利用可能な有効領域)が拡がることを意味している。
次いで、露光現像処理を行って、上記レジスト膜をマスクとして用いて金属膜3xをパターニングして、マザー基板1xの周縁部領域1aに隣接する領域であって、素子形成領域1bの外側にアライメントマーク3を形成する。ここで、周縁部領域1aの隣接領域に形成されるレジスト膜の膜厚は、マザー基板1xの中央部を含む領域の膜厚と略均一に形成されているので、レジスト膜の盛り上がりに影響されることなく、アライメントマーク3を形成することができる。ここで、アライメントマーク3は、図5に示すように、例えばマザー基板1xの四隅に形成される。
次いで、上記アライメントマーク3を用いて、図4(c)に示すように、マザー基板1xの素子形成領域1bに、複数の有機EL素子41や、薄膜トランジスタ42、配線層43、コンタクトホール、接続端子等からなる回路装置を形成する。ここで、図示を省略したが、マザー基板1xの素子形成領域1bには、各々、個別の回路装置を搭載した複数の表示パネルが形成される。なお、図4(c)において、44はゲート絶縁膜、45は層間絶縁膜、46はパッシベーション膜である。
次いで、図4(d)に示すように、マザー基板1xに形成された各表示パネルごとの境界線(又は境界領域)を切断線として、マザー基板1xを切断して、個別のパネル基板1yとして切り離す。このとき、マザー基板1xの周縁部領域1a、及び、アライメントマーク3が形成された周縁部領域1aの隣接領域は、各パネル基板1yから切り離されて破棄される。これにより、1枚のマザー基板1xから個別の表示パネルが複数枚切り出される。
このように本実施形態に係る成膜装置及び成膜方法によれば、基板の周縁部におけるレジスト膜上面の盛り上がりが抑制されるので、基板の周縁部の隣接領域にまで、基板の中央部と略均一な膜厚を有するレジスト膜を形成することができる。したがって、基板の周縁部の隣接領域においても、良好なパターニングを行うことができるので、基板の上面に設定される素子形成領域を拡げて、切り出し可能なパネル基板の枚数を増加させたり、基板を有効に利用したりすることができる。
また、均一な膜厚を有するレジスト膜が形成される領域が基板の周縁部の隣接領域にまで拡がることにより、図5に示すように、露光現像工程で用いられるマスクの位置合わせのためのアライメントマーク3を、基板1の角部の極力端部側に配置することができるので、パターンずれの発生を抑制して製品歩留まりを向上させることができる。
さらに、基板の周縁部領域におけるレジスト膜上面の盛り上がりが抑制されるので、露光現像工程で用いられるコンタクト露光機と基板上面との接触を防止してプロセス不良に伴う製品歩留まりの低下を抑制することができる。
(作用効果の検証)
次に、本実施形態に係る成膜方法の作用効果についてさらに詳しく説明する。ここでは、従来技術における成膜方法によりガラス基板上にレジスト膜を成膜する場合を比較例として示し、本実施形態に係る成膜方法の作用効果の優位性について説明する。
図6は、従来技術における成膜方法により基板上にレジスト膜を成膜した場合(比較例)の膜厚の変化を示す概念図である。図6(a)は、比較例における基板の概略平面図であり、図6(b)は、図6(a)に示した平面図のVI−VI(本明細書においては図6中に示したローマ数字の「6」に対応する記号として便宜的に「VI」を用いる)線における概略断面図である。なお、図6(a)に示した平面図において、基板周縁部におけるレジスト膜の盛り上がりの状態を明瞭にするため、便宜的にハッチングを施して示した。
図7は、従来技術における成膜方法により基板の周縁部領域(四隅)にアライメントマークを形成した場合の配置位置とその形成状態を示す図である。図7(a)は、アライメントマークの配置位置を示す概略平面図であり、図7(b)は、図7(a)に示した位置にアライメントマークを形成した場合の、パターニング不良を示す写真画像である。
図6(a)、(b)に示すように、比較例に係る基板101は、均一な板厚を有する矩形状(長方形状)の平板ガラスである。また、基板101の周縁部領域101aを除く領域には素子形成領域101bが設定されている。
このような基板上面へのスピンコート法によるレジスト膜102の成膜方法は、周知の通り、基板101に対してレジスト膜102の液状材料を滴下した後、所定の回転数で基板101を回転させて生じる遠心力により、当該液状材料を基板上面の全域に均一に拡げて塗布し、加熱乾燥させることによりレジスト膜102を成膜する。ここで、図6(b)に示すように、レジスト膜102の膜厚は、基板101の周縁部領域101aを除く領域(素子形成領域101bを含む領域)では、略均一に形成されるが、周縁部領域101aや基板101の角部近傍においては、部分的に膜厚が厚く形成され、上面の盛り上がり102aを生じる。
このようなレジスト膜102の膜厚の不均一は、基板101上に塗布された液状材料に表面張力が働くことに起因するが、これにより次のような不具合が発生する。例えば成膜されたレジスト膜がポジタイプの場合について説明すると、通常、露光した部分のレジスト膜は現像時には溶けてなくなるが、膜厚が所定の厚さよりも厚く成膜されていると、露光量が足りないことになり、現像時にレジスト膜が完全に除去されずにその一部が残ってしまう。そのため、レジスト膜の下層にあるパターニング対象の膜(金属膜等)が所望の形状にパターニング加工できなくなるという問題を有していた。
特に、図7(a)に示すように、基板101の角部近傍や周縁部領域101aに、金属材料等を用いてアライメントマーク103を設ける場合、図6に示したように、基板101の周縁部領域においてレジスト膜102の膜厚が不均一になる(厚くなる)と、図7(b)に示すように、レジスト膜の下層にあるパターニング対象の金属膜が現像時に良好に除去されずに残留する(図中左上側のパターニング不良領域参照)。この残留した金属膜が、本来アライメントマーク103が配置される位置に重複したり近傍に位置したりすると、図7(b)に示すように、アライメントマーク103が正常に形成されなくなる(図中の残留した金属膜とアライメントマークの重なり参照)。これにより、アライメントマーク103の配置位置が不明瞭となり、以後の露光現像工程におけるパターンずれが発生して製品の歩留まりが低下するという問題を有している。
なお、図7(b)に示したパターニング不良の写真画像は、以下のような条件で実験した場合の基板角部(アライメントマーク周辺;図7(a)中のA部)の拡大写真である。
・レジスト材料:NPR3510S1(ナガセケムテックス社製)
・下地の金属膜:クロム(Cr)合金、アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)合金等
・スピンコート条件:初期回転数500rpmから最高回転数900rpm程度の間
・通常レジスト膜厚:1.5μm
・基板周縁部や角部でのレジスト膜の盛り上がり部分の膜厚:数μmから10数μm
ところで、上述したようなアライメントマークのパターニング不良を回避する方法として、レジスト膜の膜厚が不均一になる基板の周縁部領域や角部近傍を避けてアライメントマークを形成することが考えられる。例えば基板の周縁部領域や角部近傍ではなく、基板の比較的中央寄りの位置にアライメントマークを配置することが考えられるが、この場合、素子形成領域はアライメントマークの内側に設定されるので、素子形成領域が狭くなる。そのため、基板から切り出されるパネル基板の枚数が少なくなるという問題を有していた。また、アライメントマークが基板の中央寄りに配置された場合、基板の四隅(角部近傍)に配置する場合に比較して、露光現像工程で用いられるマスクの面回転(θ角ずれ)が生じやすくなり、パターンずれが発生しやすくなるという問題も有していた。さらに、基板の周縁部においてレジスト膜上面に盛り上がりが生じることにより、コンタクト露光機と基板とが接触する可能性が高くなり、プロセス不良が生じやすくなるという問題も有していた。
これに対して、本実施形態に係る塗布膜の成膜装置及び成膜方法においては、基板上にレジスト膜の液状材料を塗布した後、基板の周縁部領域の材料膜に対して、気流を吹き付けて、盛り上がり部分の液状材料を基板の外方に押し出すようにしているので、基板の周縁部領域に成膜されるレジスト膜の膜厚の増加を抑制することができる。
これにより、基板の周縁部領域では、レジスト膜上面の盛り上がりが緩和され、また、周縁部の隣接領域においても、レジスト膜の盛り上がりの影響が抑制されるので、均一な膜厚を有するレジスト膜が形成された領域(素子形成領域として利用可能な有効領域)を拡げることができる。
したがって、基板に設定される素子形成領域を拡げることができるので、切り出し可能なパネル基板の枚数を増加させたり、基板を有効に利用したりすることができる。また、アライメントマークを基板の極力端部に近い領域に配置した場合であっても良好にパターニング形成することができるので、以後の露光現像工程におけるパターンずれの発生を抑制することができ、製品の歩留まりを向上させることができる。さらに、基板の周縁部領域におけるレジスト膜上面の盛り上がりを抑制することができるので、露光現像工程において適用されるコンタクト露光機と基板上面との接触を防止して、プロセス不良に伴う製品歩留まりの低下を抑制することができる。
次に、本発明に係る成膜装置の他の実施形態について、図面を参照して説明する。
図8は、本発明に係る成膜装置の他の実施形態における膜厚均一化部による材料膜の均一化処理を示す概念図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成については、同一の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
図8(a)に示すように、本実施形態に係る膜厚均一化部20は、基板1の周縁部領域1aに形成された材料膜2xの盛り上がり2aに対して、気流FWを吸い込むことにより液状材料を基板1の外方に吸い寄せるための吸い込みノズル(吸引部)22を備えている。吸い込みノズル22は、図8(a)に示すように、基板1の外方から所定の流量で気流FWを吸い込む。これにより、基板1の周縁部領域1aの材料膜2xの盛り上がり2aを形成する液状材料が基板1の外方(図中白抜き矢印参照)へ吸い寄せられて、図8(b)に示すように、基板1上に形成された材料膜2xの膜厚が均一化する。
このような成膜装置及び成膜方法においても、基板の周縁部領域におけるレジスト膜上面の盛り上がりが抑制されるので、基板の全域に略均一な膜厚を有するレジスト膜を形成することができる。したがって、基板の周縁部の隣接領域においても、良好なパターニングを行うことができるので、素子形成領域を拡げることができる。また、アライメントマークを基板の角部の極力端部側に配置することができるので、パターンずれの発生を抑制することができる。さらに、基板の周縁部のレジスト膜上面の盛り上がりを抑制することができるので、露光現像工程時にコンタクト露光機と基板上面との接触を防止することができる。
なお、上述した各実施形態においては、基板やマザー基板の周縁部における材料膜上面の盛り上がりを気流の吹き付けや吸い込みにより抑制する膜厚の均一化処理を示した。ここで、この均一化処理は、基板やマザー基板の全周にわたり周縁部領域に対して行うことが望ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばアライメントマークの配置位置に対応する周縁部領域(具体的には、例えば基板の角部の近傍領域)のみに対して、気流の吹きつけや吸い込みを行うものであってもよい。また、材料膜に対して気流を吹き付け又は吸い込むノズルは、基板に対する位置(距離や配置)や傾斜角(気流の吐出又は吸引角度)、気流の流量や温度等を任意に変更できるものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、液状材料の塗布方法としてスピンコート法やダイコート法を適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基板上に液状材料を塗布することにより、所定の膜厚のレジスト膜や層間絶縁膜等の塗布膜を形成するものであれば他の塗布方法であってもよい。
さらに、上述した実施形態においては、本発明に係る成膜装置及び成膜方法を、有機EL表示パネルの製造方法に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶表示パネルや他のパネル基板に適用することができる。
1 基板
1x マザー基板
1a 周縁部領域
1b 素子形成領域
2x 材料膜
2a 盛り上がり
3 アライメントマーク
3x 金属膜
10 塗布部
20 膜厚均一化部
21 吹き付けノズル
22 吸い込みノズル
30 乾燥部
FW 気流

Claims (9)

  1. 基板の上面に液状材料を滴下して塗布された液状の材料膜から所望の塗布膜を形成する成膜装置において、
    前記基板上面に設けられた素子形成領域の外側にある前記基板上面に設けられた周縁部領域に塗布された前記材料膜に対して、膜厚を薄くするように所定の力を与える薄膜化手段を設けたことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記基板は矩形状を有し、前記薄膜化手段は、少なくとも前記基板に施される露光現像処理で用いられるマスクの位置合わせのためのアライメントマークの形成位置に塗布された前記材料膜に対して前記所定の力を与えることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記薄膜化手段は、前記材料膜に対して気流を吹き付けることにより前記所定の力を印加する吐出部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の成膜装置。
  4. 前記薄膜化手段は、前記材料膜に対して気流を吸い込むことにより前記所定の力を印加する吸引部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の成膜装置。
  5. 基板の上面に液状材料を滴下して塗布された液状の材料膜から所望の塗布膜を形成する成膜方法において、
    前記基板の周縁部領域に形成される前記材料膜に対して、膜厚を薄くするように所定の力を与えて薄膜化する工程と、
    を有することを特徴とする成膜方法。
  6. 前記薄膜化する工程は、少なくとも前記基板に施される露光現像処理で用いられるマスクの位置合わせのためのアライメントマークの形成位置に塗布された前記材料膜に対して前記所定の力を与えることを特徴とする請求項5記載の成膜方法。
  7. 前記薄膜化する工程は、前記材料膜に対して気流を吹き付けることにより前記所定の力を印加することを特徴とする請求項5又は6記載の成膜方法。
  8. 前記薄膜化する工程は、前記材料膜に対して気流を吸い込むことにより前記所定の力を印加することを特徴とする請求項5又は6記載の成膜方法。
  9. 前記基板の上面に前記液状材料を塗布する工程は、スピンコート法を用いることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の成膜方法。
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