JP2010164569A - 多軸加速度センサ - Google Patents

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Michihiko Hayashi
道彦 林
Takami Ishida
貴巳 石田
Satoshi Ouchi
智 大内
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Abstract

【課題】質量部の変位感度比率を均一化することにより、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことのない多軸加速度センサを提供することを目的とする。
【解決手段】XYZ座標系におけるXY平面に沿って配置され加速度に応じて変位する質量部12を複数の梁部14を介して周囲の支持部13に支持する可動基板11と、この可動基板11における支持部13と接合され、かつ可動基板11における質量部12と所定間隔を有する固定電極16を上面に設けた固定基板15とを備え、前記複数の梁部14を、支持部13からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた第1の梁部17と、質量部12に連結され、かつXY軸と45°方向に斜めに延びた第2の梁部18とにより構成し、前記第2の梁部18の長手方向と垂直な断面2次モーメントを第1の梁部17の長手方向と垂直な断面2次モーメントより小さくしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に車両、ロボット等の移動体の姿勢制御や精密機器の振動計測等に用いられ、多軸方向の加速度を検出する多軸加速度センサに関するものである。
従来のこの種の多軸加速度センサは、図10に示すような構成を有していた。
図10は従来の多軸加速度センサの分解斜視図を示したもので、この図10において、1はシリコンなどの半導体基板からなる可動基板で、この可動基板1は、中央に所定厚みを有する円柱形状の質量部2とこの質量部2の底面側の周囲からXY方向に4つに分割された羽根状肉薄の可動電極部3を有し、かつ加速度に応じて変位する質量体4と、この質量体4の周囲に位置する支持部5と、この支持部5と前記質量体4とを連結する4本の梁部6を有している。7はシリコンなどの半導体基板あるいはガラス基板などの絶縁性基板からなる固定基板で、この固定基板7は、前記可動電極部3と対向する位置に設けられる固定電極8と、この固定電極8の外周に位置する枠部9と、前記固定電極8の出力を外部出力する配線部10を有している。また前記可動基板1の支持部5と固定基板7の枠部9は、可動電極部3と固定電極8との間に所定間隔を設けて接合されている。
以上のように構成されている従来の多軸加速度センサについて、次にその動作を説明する。
XY軸平面に多軸加速度センサを実装すると、Z軸方向の重力により質量体4は一定量沈む方向に変位し、可動電極部3と固定電極8とのZ軸方向の間隔が狭まった状態で静止している。この状態で、質量体4にX軸方向の加速度が加わると、この質量体4には加速度と質量との積からなる慣性力が働き、そしてこの質量体4は梁部6に4点支持された状態で可動電極部3とともにX軸方向の前後に所定角度で傾く。この傾きによりX軸方向に2分割配置した可動電極部3と固定電極8とのZ軸方向の間隔が変化し、各々の静電容量が変化することになる。ここで、静電容量をC、誘電率をε、電極面積をS、電極間の間隔をdとした場合、静電容量はC=ε×S/dにより一般的に算出することができるもので、この場合、誘電率と電極面積は変化せず、Z軸方向の電極間の間隔の変化に応じた各々の静電容量を処理回路(図示せず)で差動処理することにより加速度を検出していた。また、Y軸方向の加速度についても、上記と同様の動作原理で加速度を検出していた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−152162号公報
しかしながら、上記従来の構成においては、Z軸方向に一定の肉薄な厚みを有し、かつXY軸面に一定の幅を有する梁部6により質量体4を支持しており、さらにこの質量体4は、Z軸方向に肉薄な可動電極部3を設けた支持部5内の有効空間における質量体4の質量比率が小さくて重心も低くなるため、Z軸方向の加速度に対する変位感度は、XY軸方向の加速度に対する変位感度より大きくなっている。さらに、XYZ軸の加速度成分はZ軸方向の可動電極部3と固定電極8部との間隔の変化に伴う静電容量変化で検出するため、Z軸方向の加速度による質量体4の変位が大きくなりすぎると、電極間の間隔が大きく変動し、電極間の間隔に反比例する静電容量において、XY軸平面内の加速度のみが加わった状態での加速度検出値より、XY軸方向の加速度検出精度が非直線性となって悪くなってしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、XY軸方向とZ軸方向の加速度に対して、質量部の変位感度比率を均一化することにより、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことのない多軸加速度センサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、XYZ座標系におけるXY平面に沿って配置され加速度に応じて変位する質量部を複数の梁部を介して周囲の支持部に支持する可動基板と、この可動基板における支持部と接合され、かつ可動基板における質量部と所定間隔を有する固定電極を上面に設けた固定基板とを備え、前記複数の梁部を、前記支持部からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた第1の梁部と、前記質量部に連結され、かつXY軸と45°方向に斜めに延びた第2の梁部とにより構成し、前記第2の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントを前記第1の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントより小さくしたもので、この構成によれば、XYZ座標系におけるXY平面に沿って配置され加速度に応じて変位する質量部を周囲の支持部に支持する複数の梁部を、前記支持部からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた第1の梁部と、前記質量部に連結され、かつXY軸と45°方向に斜めに延びた第2の梁部とにより構成し、前記第2の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントを前記第1の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントより小さくしているため、XY軸方向の加速度に対する質量部の変位感度に寄与する第2の梁部の弾性が高まることになり、これにより、XYZ軸方向における質量部の変位感度比率を均一化することができるため、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことはないとともに、質量部における第2の梁部と連結される部分の近傍に上面から下面にわたって気体を逃がす縦溝を設けたため、第2の梁部の長さを質量部の中心まで長くすることができることとなり、XY軸方向の加速度に対する質量部の変位感度に寄与する第2の梁部の弾性が高まるから、XYZ軸方向における質量部の変位感度比率を均一化することができることとなり、これにより、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことはなく、さらに、電極間の間隔が狭い空間の中で質量部が変位する場合に発生するスクイーズフィルムダンピングを抑制することができるため、印加された加速度に対する周波数応答性が向上するという作用効果を有するものである。
以上のように本発明の多軸加速度センサは、XYZ座標系におけるXY平面に沿って配置され加速度に応じて変位する質量部を複数の梁部を介して周囲の支持部に支持する可動基板と、この可動基板における支持部と接合され、かつ可動基板における質量部と所定間隔を有する固定電極を上面に設けた固定基板とを備え、前記複数の梁部を、前記支持部からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた第1の梁部と、前記質量部に連結され、かつXY軸と45°方向に斜めに延びた第2の梁部とにより構成し、前記第2の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントを前記第1の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントより小さくしたもので、この構成によれば、XYZ座標系におけるXY平面に沿って配置され加速度に応じて変位する質量部を周囲の支持部に支持する複数の梁部を、前記支持部からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた第1の梁部と、前記質量部に連結され、かつXY軸と45°方向に斜めに延びた第2の梁部とにより構成し、前記第2の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントを前記第1の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントより小さくしているため、XY軸方向の加速度に対する質量部の変位感度に寄与する第2の梁部の弾性が高まることになり、これにより、XYZ軸方向における質量部の変位感度比率を均一化することができるため、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことはないとともに、質量部における第2の梁部と連結される部分の近傍に上面から下面にわたって気体を逃がす縦溝を設けたため、第2の梁部の長さを質量部の中心まで長くすることができることとなり、XY軸方向の加速度に対する質量部の変位感度に寄与する第2の梁部の弾性が高まるから、XYZ軸方向における質量部の変位感度比率を均一化することができることとなり、これにより、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことはなく、さらに、電極間の間隔が狭い空間の中で質量部が変位する場合に発生するスクイーズフィルムダンピングを抑制することができるため、印加された加速度に対する周波数応答性が向上するという優れた効果を奏するものである。
本発明の実施の形態1における多軸加速度センサの斜視図 同多軸加速度センサの上面図 同多軸加速度センサにおける固定基板の上面図 (a)(b)図2のA−A線断面図 (a)(b)図2のB−B線断面図 方位の状態図 シリコンの方位とヤング率との関係図 本発明の実施の形態2における多軸加速度センサの質量部の形状を示す上面図 本発明の実施の形態3における多軸加速度センサの駆動電極位置を示す断面図 従来の多軸加速度センサの分解斜視図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における加速度センサについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1における多軸加速度センサの斜視図、図2は同多軸加速度センサの上面図、図3は同多軸加速度センサにおける固定基板の上面図、図4(a)(b)は図2のA−A線断面図、図5(a)(b)は図2のB−B線断面図、図6は方位の状態図、図7はシリコンの方位とヤング率の関係図である。
図1〜図5において、11はシリコン酸化膜などのエッチングストップ層を中間層に設けて両側にシリコン基板を接合したSOI基板からなり、XY平面に沿って配置された可動基板で、この可動基板11は中央に加速度に応じて変位する質量部12と、この質量部12の外周囲に設けた支持部13と、この支持部13と前記質量部12とを連結し、かつ前記質量部12を変位可能とする4本の肉薄のシリコンからなる梁部14とにより構成されている。15はガラスなどの絶縁性材料からなる固定基板で、この固定基板15は、上面にXY軸方向に各々2つに分割されたAuなどの導電性材料からなる固定電極16を設け、さらに前記質量部12と梁部14との間に所定間隔を設けて前記支持部13と接合されているものである。
そして、前記梁部14は支持部13からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた第1の梁部17と、前記質量部12に連結され、かつXY軸と45°方向に斜めに延びた第2の梁部18とにより構成し、前記第2の梁部18の長手方向と垂直な断面2次モーメントを前記第1の梁部17の長手方向と垂直な断面2次モーメントより小さくしている。このような構成とすることにより、XY軸方向の加速度に対する前記質量部12の変位感度に寄与する第2の梁部18の弾性が高まることになり、これにより、XYZ軸方向における前記質量部12の変位感度比率を均一化することができるため、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことはないという効果を得ることができるものである。ここで、断面2次モーメントをI、梁部の長手方向の幅をb、梁部のZ軸方向の厚みをhとした場合、断面2次モーメントはI=b×h3/12の式から一般的に算出できるもので、図5(a)に示すように第2の梁部18の長手方向の幅を小さくするか、あるいは厚みを薄くすることにより、第2の梁部18の長手方向の断面2次モーメントを小さくすることができる。また、梁のたわみをZ、印加された加速度での慣性力をF、梁の長さをL、ヤング率をEとした場合、梁のたわみはZ∝F×L3/E/Iの式か
ら一般的に算出できるもので、一定量の加速度による慣性力において、断面2次モーメントを小さくすることにより、梁のたわみ、すなわち質量部12の変位を大きくすることができる。
また、前記梁部14は面方位(100)のシリコンからなり、前記第1の梁部17を前記支持部13からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた方位<110>に配置し、かつ前記第2の梁部18を前記質量部12に連結するとともに、XY軸と45°方向に斜めに延びた方位<100>に配置しているもので、このような配置構成とすることにより、図6と図7に示すように、前記第2の梁部18のヤング率は、前記第1の梁部17のヤング率より小さくなるため、XY軸方向の加速度に対する前記質量部12の変位感度に寄与する第2の梁部18の弾性が高まることになり、これにより、XYZ軸方向における質量部12の変位感度比率を均一化することができるため、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことはなく、さらに、シリコンの方位角度ずれによるヤング率の変化も小さいため、加速検出精度も安定するという効果を有するものである。なお、面方位(100)のシリコンのヤング率は90°毎の方位周期となっており、方位<100>、<010>、<−100>、<001>は表記上の違いはあるがヤング率は同一である。また、方位<110>、<−110>、<1−10>、<011>も表記上の違いはあるがヤング率は同一である。
そしてまた、前記質量部12には、上面から下面にわたって貫通孔19を設けているもので、この貫通孔19を設けることにより、電極間の間隔が狭い空間の中で質量部12が変位する場合に気体の粘性抵抗、圧力勾配などから発生するスクイーズフィルムダンピングに対しても、前記貫通孔19を介して気体を逃がし前記質量部12の周囲の圧力を均一化させることができるため、そのダンピングを抑制することができ、これにより、印加された加速度に対する周波数応答性も向上するという効果が得られるものである。
以上のように構成された本発明の実施の形態1における多軸加速度センサについて、次にその製造方法を説明する。
まず、可動基板11としてSOI基板(図示せず)を準備し、少なくともSOI基板の一面にフォトリソグラフィとウェットエッチングを施して所定深さの溝(図示せず)を形成し、その後、エッチングストップ層を利用して両側からフォトリソグラフィとウェットエッチングあるいはドライエッチングを施してSOI基板を所定形状に加工した後、エッチングストップ層を除去することにより質量部(図示せず)と、支持部(図示せず)および梁部(図示せず)を形成する。
次に、固定基板15としてガラス基板(図示せず)を準備し、このガラス基板の上面に真空蒸着法あるいはスパッタ法によりTiなどの密着層を介してAuなどの導電性材料を用いて薄膜の導電膜(図示せず)を形成し、その後、フォトリソグラフィとウェットエッチングにより導電膜を所定形状に加工して固定電極(図示せず)と共通電極(図示せず)を形成する。
次に、前記可動基板11における支持部と前記固定基板15を陽極接合あるいは接着剤を介して接合するとともに、前記支持部と共通電極とを電気的に接続したセンサ基板(図示せず)を形成する。
最後に、センサ基板をダイシングあるいはレーザ加工によって分割することにより、複数個の多軸加速度センサ(図示せず)を生産するようにしている。
以上のようにして製造された本発明の実施の形態1における多軸加速度センサについて、次にその動作を説明する。
XY軸平面に多軸加速度センサを実装すると、Z軸方向の重力により前記質量部12が一定量沈む方向に変位し、この質量部12と前記固定電極16とのZ軸方向の間隔が狭まった状態で静止している。この状態で前記質量部12にX軸方向の加速度が加わると、この質量部12には加速度と質量との積である慣性力が作用し、そしてこの質量部12は前記支持部13に連結する梁部14に支持された状態で図4(b)に示すようにX軸方向の前後に所定角度で傾く。この傾きによりX軸方向に2分割配置した前記固定電極16と質量部12とのZ軸方向の間隔が変化し、各々の静電容量が変化することになる。ここで、静電容量をC、誘電率をε、電極面積をS、電極間の間隔をdとした場合、静電容量はC=ε×S/dの式から一般的に算出できるもので、誘電率と電極面積は変化せず、Z軸方向の電極間の間隔の変化に応じた各々の静電容量を処理回路(図示せず)で差動処理することにより加速度を検出することができる。また、Y軸方向の加速度についても、上記と同様の動作原理で加速度を検出することができる。
なお、XY軸方向の加速度に対して質量部12の傾き変位が少ない質量部12の中央と対向する固定基板15の上面中央に検出電極(図示せず)を独立して追加配置したり、あるいはXY軸方向に各々2つに分割された固定電極16と質量部12との間の各々の静電容量の変化を処理すれば、Z軸方向の加速度を検出することができるものである。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における加速度センサについて、図面を参照しながら説明する。
図8は本発明の実施の形態2における多軸加速度センサの質量部の形状を示したもので、この実施の形態2においては、上記した本発明の実施の形態1における多軸加速度センサと同一の構成部品については同一番号を付し、本発明の実施の形態1と異なる点のみを説明する。
すなわち、本発明の実施の形態2は、図8に示すように、可動基板21を、その中央に設けられた加速度に応じて変位する質量部22と、この質量部22の外周囲に設けた支持部23と、この支持部23と前記質量部22とを連結し、かつ前記質量部22を変位可能とする4本の肉薄のシリコンからなる梁部24とにより構成するとともに、前記梁部24は支持部23からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた第1の梁部25と、前記質量部22に連結され、かつXY軸と45°方向に斜めに延びた第2の梁部26とにより構成し、さらに前記質量部22における第2の梁部26と連結される部分の近傍に上面から下面にわたって縦溝27を設けたものである。
上記した本発明の実施の形態2においては、質量部22における第2の梁部26と連結される部分の近傍に上面から下面にわたって縦溝27を設けているため、特に第2の梁部26の長さを質量部22の中心まで長くすることができ、これにより、XY軸方向の加速度に対する質量部22の変位感度に寄与する第2の梁部26の弾性が高まることになるため、XYZ軸方向における質量部22の変位感度比率を均一化することができ、これにより、Z軸方向の加速度が加わってもXY軸方向の加速度検出精度が悪くなってしまうことはなく、さらに、電極間の間隔が狭い空間の中で質量部22が変位する場合に気体の粘性抵抗、圧力勾配などから発生するスクイーズフィルムダンピングに対しても、前記縦溝27を介して気体を逃がし前記質量部22の周囲の圧力を均一化させることができるため、そのダンピングを抑制することができ、これにより、印加された加速度に対する周波数応答性も向上するという効果が得られるものである。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における多軸加速度センサについて、図面を参照しながら説明する。
図9は本発明の実施の形態3における多軸加速度センサの駆動電極の位置を示したもので、この実施の形態3においては、上記した本発明の実施の形態1における多軸加速度センサと同一の構成部品については同一番号を付し、本発明の実施の形態1と異なる点のみを説明する。
すなわち、本発明の実施の形態3は、図2、図3、図9に示すように、固定基板15の上面における第1の梁部17の特に第2の梁部18の近傍と対向する側に駆動電極31を質量部12の中心対角に2つ設けたものである。
ここで、静電引力をF、誘電率をε、電極面積をS、電極間の間隔をd、印加電圧をVとした場合、静電引力はF=ε×S×V2/D2/2の式から一般的に算出できるもので、共通電極32と駆動電極31との間に所定電圧を印加すると、静電引力が発生するため、この静電引力により第1の梁部17をZ軸方向に引き寄せて質量部12を変位させることができる。
そして、共通電極32と2つの駆動電極31における一方の駆動電極31との間に所定電圧を印加、あるいは2つの駆動電極31に異なった電圧を印加すると、図9に示すように質量部12をXYZ座標系に所定角度で傾斜させることができるもので、このときの質量部12の傾斜による変位と、あらかじめ外部から印加された加速度に対する質量部12の変位とにおける相互の静電容量を比較することにより、自己的に一度で多軸方向の故障診断ができるという効果が得られるものである。また、2つの駆動電極31に同一の所定電圧を印加した場合は、質量部12をZ軸方向のみに変位させることができるため、これにより、Z軸方向単独の故障診断もできるという効果が得られるものである。
なお、質量部12の中心点対称の位置に4つの駆動電極(図示せず)を設けて、それぞれの駆動電極と共通電極32との間に印加する電圧を調整することにより、質量部12を変位させた場合でも、上記した本発明の実施の形態3と同様の効果を有するものである。
本発明にかかる多軸加速度センサは、加速度検出精度が良い多軸加速度センサを提供できるという効果を有し、車両、ロボット等の移動体の姿勢制御や精密機器の振動計測等に用いられる多軸方向の加速度を検出する多軸加速度センサとして有用である。
11 可動基板
12 質量部
13 支持部
14 梁部
15 固定基板
16 固定電極
17 第1の梁部
18 第2の梁部
19 貫通孔
21 可動基板
22 質量部
23 支持部
24 梁部
25 第1の梁部
26 第2の梁部
27 縦溝
31 駆動電極
32 共通電極

Claims (1)

  1. XYZ座標系におけるXY平面に沿って配置され加速度に応じて変位する質量部を複数の梁部を介して周囲の支持部に支持する可動基板と、この可動基板における支持部と接合され、かつ可動基板における質量部と所定間隔を有する固定電極を上面に設けた固定基板とを備え、前記複数の梁部を、前記支持部からX軸あるいはY軸と平行方向に延びた第1の梁部と、前記質量部に連結され、かつXY軸と45°方向に斜めに延びた第2の梁部とにより構成し、前記第2の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントを前記第1の梁部の長手方向と垂直な断面2次モーメントより小さくするとともに、質量部における第2の梁部と連結される部分の近傍に上面から下面にわたって気体を逃がす縦溝を設けた多軸加速度センサ。
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