JP2010164377A - 表面形状測定システム及び表面形状測定方法 - Google Patents

表面形状測定システム及び表面形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光切断方法を用いながらも、多重反射光の影響を抑制して表面形状を測定できるようにする。
【解決手段】まず測定対象物の表面で反射したレーザ光を受光して当該測定対象物の表面形状を、撮像光軸方向に所定ステップ量で移動する撮像部により撮像し、撮像部の各ステップ位置における測定対象物表面の形状線像を含む光切断画像を取得する。そして、各ステップ位置における光切断画像から形状線像が合焦している光切断画像を特定し、特定した光切断画像を利用して測定対象物表面の形状線像及び多重反射によるノイズ光像を判別する。その判別結果に基づいて、光切断画像から当該判別されたノイズ光像を除去する画像処理を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、光切断法を用いた物体表面形状測定システム及び表面形状測定方法に関する。
従来、物体の表面形状を測定する方法の一つとして、三角測量の原理を利用した光切断法と呼ばれる手法がある(例えば、吉澤徹編著「最新 光三次元計測」朝倉書店、2006年11月20日 第13−23頁)。
図19に、光を使った三角測量法の基本原理を示す。
測定対象物112の高さDは、光照射部111と撮像部113の間の距離Lと、光照射部111と撮像部113と測定対象物112(光の反射箇所)によって形成される角度α,βによって、以下のように定められる。
D={tanα*tanβ/(tanα+tanβ)}*L*sinβ・・・[式1]
光切断法で簡便に高さ情報を得るには、光照射部111の光軸と撮像部113の光軸を含む面に対して、ライン光の長さ方向の軸と撮像部113のカメラ座標の一つの軸(例えばX軸)が垂直になるように装置を構成する。
図20に、上述の装置構成にした場合の、測定対象物112の高さDと形状線像のカメラ座標系位置の関係を示す。
ライン光照射部121から投じられたライン光122は、測定対象物123の表面で拡散反射し、その光は結像レンズ124を介して二次元の撮像素子125上に結像する。測定対象物123の高さが異なると、上記カメラ座標の軸と異なる軸(例えばY軸)上での形状線像の座標値(例えばYi,Yj)が異なる。基準位置からの高さH(Hi,Hj)は、事前に求めた係数a、定数b、及び座標値Yによって以下のように定められる。
H=a*Y+b [式2]
図21に、光切断法を用いた表面形状測定システムの例を示す。
ライン光照射部121から投じられたライン光122が、測定対象物123の表面に反射光による形状線126を生じせしめる。撮像部127で取得した光切断画像128における形状線像129の座標データより、測定対象物123の表面形状を測定する。
高さを求めるための座標値には、測定精度を向上させる目的で形状線像の重心座標が用いられることが多い。図22及び図23に、形状線像とその重心座標の関係を示す。
一般にライン光はその幅方向に強度分布を有しており、また、測定対象物の表面には一様でない微細な凸凹が存在するため、ライン光の拡散反射光像である形状線像129は、それらを原因とした明るさの分布を有している(例えば拡大画像128M参照)。重心計算によりサブピクセル単位の座標値が得られるので、単純に明るさ最大のピクセル座標を用いる場合に比べて測定精度を上げることができる。
例えば図23に示すように、任意のX座標値XiにおけるY軸重心座標は、Xiにおける各Y座標値の光強度を測定することにより算出でき、この例ではY軸重心座標Ycが形状光重心として得られる。
光切断法用の光源としては、ライン光の幅を薄くできるレーザ光が主に用いられる。また、ライン光を発生させる仕組みとしては、光源からの光をシリンドリカルレンズなどでライン状に引き伸ばす方法と、測定対象上に集光させたスポット光をガルバノミラーなどで高速にスキャンする方法がある。光切断法を用いた測定システムは、標準的な部品の組み合わせで構成することができ、また、傾斜角が大きな面の測定能力も高く、高速な測定が可能であることから、多くの分野で表面形状測定のために利用されている。
しかしながら、光切断法には多重反射によるノイズ光発生の問題がある。測定対象物に溝状の凹部があり、かつ、その表面が鏡面的な場合にノイズ光が発生しやすい。図24〜図26を参照して、ノイズ光が発現する仕組みを説明する。
図24〜図26に示すように、ライン光122が測定対象物123の溝状凹部の側面Aで反射して形状光129aが発生するが、形状光129aの正反射光が向かい合った側面B(B0部)に映りこむとノイズ光130aが発生する。あるいは、形状光129aの拡散反射光が向かい合った側面B(例えばB1〜B3部)で反射してノイズ光131aが発生する。側面Bで発生した形状光129bに関しても、同様にしてノイズ光130bや131bが発生する。図24の鳥瞰図からもわかるように、基本的に多重反射によるノイズ光は形状線126を含む平面とは異なる空間に発生するが、照射部、撮像部、測定対象物の位置や姿勢と、測定対象物の形状や表面状態によって、様々な形態で現われる。
このようなノイズ光は、前述した重心計算において誤った結果をもたらす。図27及び図28を参照して、ノイズ光によって誤った重心座標が導出される例を示す。
図27の光切断画像140及び図28のXi周辺の拡大画像128Mに示すように、形状光像129のデータに多重反射によるノイズ光像130,131のデータが加わるために、重心計算結果は誤ったものとなる。例えば図28の例では、本来のY軸重心座標Ycと異なる余った重心Yeが形状光重心として得られる。
多重反射によるノイズ光の影響を除く第1の方法としては、照射条件の異なる複数の画像、あるいは、撮像条件の異なる複数の画像を用いて、画像処理によって多重反射光の影響を弱める方法が一般に知られている。例えば、特許文献1では二つのスリット状光線を用いる方法が提案されている。
より積極的に光切断画像中のノイズ光を除去する第2の方法としては、光線の偏光成分の違いを用いてノイズ光を撮像しないようにする方法が提案されている。例えば、特許文献2では、照射光を円偏光とし、反射した形状光とノイズ光を、円偏光の回転方向の違いを利用して、1/4波長板と偏光板の組合せで形状光のみ透過させ撮像する方法を提案している。
特開2004−219154号公報 特許第2641552号
しかし、第1の方法は画像処理により多重反射光の影響を弱めるものであって、光切断画像中のノイズ光像を除くものではないので、根本的な解決とはならない。また、測定対象の表面は微細で複雑で不規則な表面形状を持っている場合が多く、表面反射光には正反射成分と拡散反射成分が混在しその偏光成分には円偏光以外のものも含まれることとなる。そのような場合、第2の方法における1/4波長板と偏光板の組合せでは全てのノイズ光を遮断することができない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、光切断方法を用いながらも、多重反射光の影響を抑制して表面形状を良好に測定できるようにするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、まず測定対象物の表面で反射したレーザ光を受光して当該測定対象物の表面形状を、撮像光軸方向に所定ステップ量で移動する撮像部により撮像し、撮像部の各ステップ位置における測定対象物表面の形状線像を含む光切断画像を取得する。そして、各ステップ位置における光切断画像から形状線像が合焦している光切断画像を特定し、特定した光切断画像を利用して測定対象物表面の形状線像及び多重反射によるノイズ光像を判別する。その判別結果に基づいて、光切断画像から当該判別されたノイズ光像を除去する画像処理を行う。
上記の構成によれば、撮像光軸方向に所定ステップ量で移動する撮像部で測定対象物表面を撮像し、各ステップ位置の光切断画像から測定対象物表面の形状線像及び多重反射によるノイズ光像を判別する。例えばこの処理は、形状線像と多重反射によるノイズ光像の空間的な発生箇所に起因する画素値の違いを利用して行われる。そして、その判別結果に基づいて光切断画像からノイズ光像が除去される。
以上のように、本発明によれば、光切断方法を用いながらも、多重反射光の影響を抑制して表面形状を良好に測定することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る表面形状測定システムの構成を示す図である。 図1の測定対象物、ラインレーザ光源、結像レンズ、及びカメラの位置関係を示す図である。 多重反射によるノイズ光の影響の除去の原理を説明するための図(1)である。 多重反射によるノイズ光の影響の除去の原理を説明するための図(2)である。 撮像焦点位置を形状線の奥側から手前側にずらして撮像する様子を示した図である。 撮像焦点位置をずらした際の光切断画像を示す図である。 図5の撮像焦点位置ずらしを用いた表面形状測定処理のフローチャートである。 F座標に対する画素値の一例を示す図である。 F座標に対する合焦総画素数の一例を示す図である。 F座標ごとの光切断画像の例を示す図である。 図10の合焦している光切断画像から重心演算により算出された形状データの例を示す図である。 合焦位置の異なる複数の光切断画像の例を示す図である。 本発明の表面形状測定方法を適用して得られた光切断画像の例を示す図である。 画像番号と合焦総画素数の関係を示した集計データの例を示す図である。 画像番号とコントラスト値の関係を示した集計データの例を示す図である。 画像番号と画素合計値の関係を示した集計データの例を示す図である。 画像番号と画素平均値の関係を示した集計データの例を示す図である。 画像番号と画素平均値(移動平均)の関係を示した集計データの例を示す図である。 三角測量法の基本原理を示す図である。 図19の三角測量法を適用した場合の、測定対象物の高さと形状線像のカメラ座標系位置の関係を示す図である。 従来の光切断法を用いた表面形状測定システムの例を示す図である。 形状線像とその重心座標の関係を説明するための図(1)である。 形状線像とその重心座標の関係を説明するための図(2)である。 ノイズ光発現の一例を示す鳥瞰図である。 図24のノイズ光を含む光切断画像の例を示す図である。 ノイズ光を説明するための図であり、Aは側面A側のノイズ光、Bは側面B側のノイズ光を説明するものである。 多重反射による形状線像とその重心座標の関係を説明するための図(1)である。 多重反射による形状線像とその重心座標の関係を説明するための図(2)である。
以下、本発明を実施するための最良の形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。説明は下記項目の順に行う。
1.第1の実施の形態
[表面形状測定システムの構成]
[ノイズ光の影響の除去の原理]
[表面形状測定の流れ]
[測定データ例]
[パラメータの検討]
<1.第1の実施の形態>
本実施の形態は、従来技術の説明で参照した図24の測定対象物123のように、形状線が形成される対象物表面に溝状の凹部が形成されている測定対象物の表面形状測定に、本発明を適用したものである。なお、本発明によって測定可能な対象物の形状は、この例に限られないことは言うまでもない。
[表面形状測定システムの構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る表面形状測定システムの構成を示す。
本実施の形態は、ラインレーザ光源1、カメラ2、結像レンズ系3、一軸ステージ4、レーザ駆動回路5、モータ駆動回路6、コンピュータ10、表示装置11、操作部12から構成される。
ラインレーザ光源1は、測定対象物123の表面にラインレーザ光を照射するものである。ラインレーザ光源を用いる代わりに、スポット光をガルバノミラーやポリゴンミラーで直線走査する構成としてもよい。
カメラ2は、ラインレーザ光源1からの出射光が測定対象物123で反射した反射光を撮像し、その画像データをコンピュータ10に出力するものである。
結像レンズ系3は、測定対象物123の反射光をカメラ2の撮像素子に結像するためのものである。
一軸ステージ4は、図示しないモータを搭載し、モータ駆動回路46からの駆動信号に基づいてカメラ2を光軸方向へ移動させるものである。このモータとしては、例えばステップインモータやピエゾモータなどが適用されるが、1μm単位等の所定距離のステップ移動が可能であればよく、この例に限られない。
レーザ駆動回路5は、コンピュータ10からの制御信号に基づいてラインレーザ光源1に駆動信号を供給し、ラインレーザ光源1に駆動信号に応じたラインレーザ光を出射させるようにするものである。
モータ駆動回路6は、コンピュータ10からの制御信号に基づいて一軸ステージ4のモータに駆動信号を供給し、カメラ2を移動させるようにするものである。
コンピュータ10は、レーザ制御回路7、モータ制御回路8、画像入力回路9、制御部10A、画像処理部10Bを備える。
レーザ制御回路7は、制御部10Aの指令に応じた制御信号をレーザ駆動回路5に供給し、レーザ駆動回路5で生成する駆動信号を制御して、出射光のレベルや出射のタイミング等を調整するものである。
モータ制御回路8は、制御部10Aの指令に応じた制御信号をモータ駆動回路6に供給し、モータ駆動回路6で生成する駆動信号を制御して、一軸ステージ4の移動量や移動タイミング等を調整するものである。
画像入力回路9は、カメラ2で撮像された測定対象物123の画像データをコンピュータ10に取り込むためのものである。
制御部10Aは、例えばMPU(Micro Processing Unit)等からなり、図示しないROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等を使用して、コンピュータ10の各部の制御を行うものである。
画像処理部10Bは、画像入力回路9に入力された画像データに画像処理を施し、表示装置11やメモリ10Cへ出力するものである。例えば、後述するが、制御部10Aの判別結果を受けて、選択された光切断画像から多重反射によるノイズ形状像を消去し、ノイズ光の影響を除去した画像データを生成する処理を行う。
コンピュータ10には、データ出力のための表示装置11とデータ入力のための操作部12が接続されている。操作部12は、例えばマウスデバイスやキーボード等を利用できる。
上記のように構成された表面形状測定システムの動作を簡単に説明する。
まずラインレーザ光源1が、コンピュータ10からの指示に基づき、レーザ制御回路7とレーザ駆動回路5によって出力制御され、ラインレーザ光源1からの出射光が測定対象物123の表面に結像する。測定対象物123からの反射光は結像レンズ系3およびカメラ2にて撮像され、その画像データは画像入力回路9を介してコンピュータ10に取り込まれる。結像レンズ系3およびカメラ2を取り付けた一軸ステージ4は、上記画像データの取り込みと並行して、コンピュータ10からの指示に基づき、モータ制御回路8とモータ駆動回路6によって撮像光軸方向へ任意の移動、例えば所定ステップ量の移動を行う。
図2は、図1の測定対象物123、ラインレーザ光源1、結像レンズ系3、及びカメラ2の位置関係を示している。
ラインレーザ光軸、結像レンズ系3およびカメラ2の撮像系の光軸は全て同一平面内に存在するように配置する。またラインレーザ光軸、撮像系の光軸は90度の角度で交わり、かつ、測定対象物123の表面への垂線について対称な位置となるように配置する。これは全ての形状線がある撮像焦点面に含まれるようにするためであり、このようにすることで形状線の焦点深度を等しくし、良好な測定を行うことができる。また一軸ステージ4の移動軸と撮像系の光軸は平行となるように設置する。以下、ラインレーザ光の長さ方向をX軸、ラインレーザ光軸をY軸、撮像系の光軸をF軸と定義し、測定対象物表面、撮像焦点、カメラ画素等はこのXYF座標空間内で扱うものとする。本例の場合、X軸は紙面に対して垂直方向である。
[ノイズ光の影響の除去の原理]
次に、図3及び図4を参照して、多重反射により生じるノイズ光の影響を除去する原理を説明する。
図3は、画像データについてF座標とX座標との関係を示したものである。また、図4は、画像データについてF座標と画素値Iとの関係を示したグラフである。
本原理はShape from Focus法に基づいている。以下、Shape from Focus法について簡単に記す。カメラによってある物体を撮像し、撮像系と物体との相対距離fを撮像光軸方向に変化させ、焦点位置が少しずつ異なる画像列を得る。画像列内の任意画素(xl、ym)に着目すると、相対距離fによってその画素値が変化し、画素値が最大値となる距離fkが合焦位置、つまり物体表面位置を示していることになる。図3に示した例では、相対距離fを、f1,f2,…,fk,…,fN−1,fNと変化させると、任意画素(xl、ym)の画素値Iが、I1,I2,…,Ik,…IN−1,INと変化する。本例では、相対距離fがfkのとき、任意画素(xl,ym)の画素値Iが最大値(極大値)Ikであるので、合焦していると判断できる。各画像の全画素について同様の処理を行うことにより、物体の表面形状を求めることができる。
このShape from Focus法を表面形状測定システムに適用した場合、形状線や多重反射によるノイズ光は、カメラに受光される前に最終的に反射した箇所での点光源と見なすことができる。そのため、撮像焦点位置がその反射箇所と一致する時、画素値は最大値を有することになる。
図5に、形状線の奥側から手前側に少しずつ撮像焦点位置をずらして撮像する様子を示す。また、図6に、撮像焦点位置を少しずつずらした際の光切断画像を示す。
カメラ2の初期位置fsでは、形状線像29や多重反射によるノイズ光の最終反射箇所に撮像焦点(撮像焦点面Fsに対応)が合っておらず結像されないため、全体的にぼけた画像21となる。なお、以降の説明において、カメラの位置を「カメラ位置」と表記することもある。
続いて少しずつ撮像焦点位置をずらし、やがてラインレーザ光の光軸が撮像焦点面内に存在するようになった時(位置fM)、すなわち形状線像29の反射箇所に撮像焦点が合った際に形状線は結像されるが、多重反射によるノイズ光はぼけたままである(画像22)。
そのまま撮像焦点位置をずらしていくと、形状線像29は結像されずぼけて、多重反射によるノイズ光は結像される(画面23,24)。
更にカメラ2を終了位置feまで移動させ撮像焦点位置(撮像焦点面Feに対応)をずらしていくと再び、形状線像29や多重反射によるノイズ光は結像されずにぼけた画像25となる。
[表面形状測定の流れ]
次に、本実施の形態の表面形状測定の流れを説明する。
図7は、図5の撮像焦点位置ずらしを用いた表面形状測定処理のフローチャートである。
ステップS1において、制御部10Aはレーザ制御回路7を制御し、ラインレーザ光を測定対象物123に照射させ、カメラ2で光切断画像を撮像する。この処理が終了後、ステップS2へ進む。
ステップS2では、オペレータはこのときにカメラ2で撮像される光切断画像を観察しながら操作部12を操作してカメラ2を初期位置fsへ移動させ、また終了位置fe、移動ステップ量fd(例えば1μm)を設定する。設定値は制御部10Aによりメモリ10C等に保存する。この処理が終了後、ステップS3へ進む。
ステップS3では、画像入力回路9は、カメラ2の初期位置fsでの光切断画像を取得し、制御部10Aはそのときのカメラ2の位置fをメモリ10Cに記録する(この場合、f=fs)。この処理が終了後、ステップS4へ進む。
ステップS4では、制御部10Aは、ステップS2で設定した移動ステップ量fdだけ焦点位置をずらすべくモータ制御回路48を制御し、一軸ステージ4を駆動してカメラ2を移動させる。この処理が終了後、ステップS5に進む。
ステップS5では、画像入力回路26は、移動後のカメラ2の位置で光切断画像を取得し、制御部10Aはそのときの位置fを記録する(f=fs+fd*n:nはステップ回数)。この処理が終了後、ステップS6へ進む。
ステップS6では、制御部10Aは、カメラ2がステップS2で設定した終了位置feであるか否かを判定し、終了位置feであればステップS7へ進む。一方、終了位置feではない場合、ステップS2で設定した終了位置feに移動するまで、ステップS4とステップS5を繰り返す。
ステップS7では、制御部10Aは、ステップS6までの各カメラ位置で取得した全ての画像を用いて、全ての画素について図8に示すように画素値が最大となる位置f、すなわち合焦位置を求める。この処理が終了後、ステップS8へ進む。図8については、図4についての説明を参照されたい。この最大画素値を有する画素を特定する方法としては、コントラストや画素合計値、画素平均値、画素平均値(移動平均)を利用する方法など、さまざまな方法が適用できる。
ステップS8では、制御部10Aは、図8の結果を利用して、図9に示すように合焦している総画素数が最大となるカメラ位置fMを求める。この処理が終了後、ステップS9へ進む。
ステップS9では、カメラ位置fMにおける光切断画像の合焦している画素の画素値の情報のみをメモリに保存し、それ以外の画素の画素値を0とする。画像処理部10Bは、メモリ10Cからカメラ位置fMにおける光切断画像の各画素の画素値の情報を読み出し、重心演算から形状線像の形状データを求める。
そして、カメラ2をXY平面内で移動させ、図7に示した一連の表面形状測定処理を測定対象物表面の測定対象範囲内の所定の測定位置について実施し、測定対象物表面全体の凹凸を測定する。
図10は、カメラの初期位置fsから終了位置feの間で取得した画像21〜画像25(図6参照)を例示したものであるが、この場合、位置fMの画像22の形状線像29を構成する画素の画素値の情報のみをメモリに保存する。また、その他のノイズ光像30(ノイズ光像130に相当)とノイズ光像31(ノイズ光像131に相当)の画素値は0にする。最終的に、図11に示すように、画像22からノイズ光像30,31を除去して形状線像29のみの光切断画像22Aが得られる。
[測定データ例]
以下、本発明を適用して得られた対象物表面の測定データ例を紹介する。
図12は、合焦位置の異なる複数の光切断画像の例を示す図である。画像41は多重反射によるノイズ光像下部(矢印)に合焦している例(である。また画像42は多重反射によるノイズ光像上部(矢印)に合焦している例である。さらに画像43は形状ライン(矢印)に合焦している例(画像22に相当)である。ここで、本発明を適用すると、図13に示すように、多重反射によるノイズ光を除去し、形状ラインを構成する画素の画素値の情報が相対的に多く残った画像が得られる。
[パラメータの検討]
ここで、物体表面位置に対応するカメラのF座標上の位置を特定するのに適したパラメータを検討する。
図14に、画像番号と合焦総画素数の関係を示した集計データ例を示す。
合焦総画素数は、図9を参照して説明したパラメータである。測定対象物は、図12に示した光切断画像の測定対象と同じである。この例では、カメラ位置を50ステップ移動させて測定対象物について50枚の画像を取得した例としてあり、図15,図16も同様である。なお、図12の画像43は、50画像中の29番目に取得した画像である。
図15に、画像番号とコントラスト値の関係を示した集計データ例を示す。
コントラスト値は、上述したように例えば中心画素とその周辺の画素との輝度値の差(コントラスト)を全画素について測定することで得られる。
図16に、画像番号と画素合計値の関係を示した集計データ例を示す。
画素合計値は、光切断画像の全画素の画素値の合計である。
図17に、画像番号と画素平均値の関係を示した集計データ例を示す。
画素平均値は、光切断画像の全画素を対象とした画素値の平均値である。
図18に、画像番号と画素平均値(移動平均)の関係を示した集計データ例を示す。
画素平均値は、隣接する画像番号の画像(2以上)の画素値の平均値を、光切断画像全体について計算したものである。
上記図14〜図18の集計データから、画素平均値(図17)と画素平均値(移動平均:図18)において画像番号29のときにほぼ最大値を得られている。また、画素合計値(図16)においてバラツキが見られるが最大値に近い値が得られている。これらのパラメータが本発明により好適である可能性が高い。
ここで従来技術の欄における説明を補足すると、産業界では、数十μmサイズの微細物の表面形状測定の要求が高まってきている。例えば光学デバイスやその金型もそのような微細物の一つであるが、表面状態が鏡面的であることと、最近のデバイスは傾斜角が大きなものが増えてきていることにより、既存の表面形状測定装置では高精度な測定ができなくなってきている。
光切断法は傾斜角の大きな面の測定能力が高いので、光学デバイスやその金型の測定に適した方法である。測定時間が短いという利点もある。しかし、側面が向かい合った溝形状箇所については、表面が鏡面的な光学デバイスやその金型では多重反射光が発生するために測定精度が劣化していた。
上記実施の形態のように構成される本発明では、光切断法を用いながらも、問題であった多重反射光の悪影響を取り除く(抑制する)ことができる。その結果、傾斜角の大きな面の測定能力や、短い測定時間などの利点を活かしつつ、高精度な表面形状測定が可能となる。また、本発明による多重反射光の悪影響を取り除く仕組みでは、形状データの元となる形状光像を毀損し得ないので、信頼性の高い形状データを得ることができる。
上述したコンピュータで行われる一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。また、これらの処理を実行する機能はハードウェアとソフトウェアの組み合わせによっても実現できることは言うまでもない。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
また、本明細書において、処理ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)をも含むものである。
また、ソフトウェアにより実行する場合、そのプログラムは、一つのコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
以上に述べた実施の形態は、本発明を実施するための好適な形態の具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている。ただし、本発明は、以上の実施の形態の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施の形態に限られるものではない。例えば、以上の説明で挙げた使用材料とその使用量、処理時間、処理順序および各パラメータの数値的条件等は好適例に過ぎず、また、説明に用いた各図における寸法、形状および配置関係等も実施の形態の一例を示す概略的なものである。したがって、本発明は、上述した実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
1…ラインレーザ光源、2…カメラ、3…結像レンズ系、4…一軸ステージ、5…レーザ駆動回路、6…モータ駆動回路、7…レーザ制御回路、8…モータ制御回路、9…画像入力回路、10…コンピュータ、10A…制御部、10B…画像処理部、10C…メモリ、11…表示装置、12…操作部、21〜25,22A,31〜33…光切断画像、29…形状線像、123…測定対象物

Claims (5)

  1. 測定対象物の表面で反射したレーザ光を受光して当該測定対象物の表面形状を撮像する撮像部と、
    前記撮像部を撮像光軸方向に所定ステップ量で移動させる移動機構と、
    前記撮像部の各ステップ位置における前記測定対象物表面の形状線像を含む光切断画像を取得する形状線像取得部と、
    各ステップ位置における光切断画像から形状線像が合焦している光切断画像を特定し、特定した光切断画像を利用して前記測定対象物表面の形状線像及び多重反射によるノイズ光像を判別する制御部と、
    前記判別結果に基づいて、前記光切断画像から前記判別されたノイズ光像を除去する処理を行う画像処理部と、を備える
    表面形状測定システム。
  2. 前記レーザ光の光軸と前記撮像光軸のなす角度が90度である
    請求項1に記載の表面形状測定システム。
  3. 前記制御部は、
    前記撮像部で取得した複数の光切断画像を解析し、形状線像と多重反射によるノイズ光像の空間的な発生箇所に起因する画素値の違いを利用してノイズ光像を判別する
    請求項2に記載の表面形状測定システム。
  4. 前記制御部は、前記複数の光切断画像の中から形状線像が合焦している光切断画像を特定し、該当光切断画像から所定条件を満たす画素の画素値の情報を保存し、かつその他の画素の画素値を0としてメモリに保存し、
    前記画像処理部は、前記メモリに保存された各画素の画素値の情報に基づいて、前記形状線像が合焦している光切断画像から前記画素値が0の画素を消去する処理を行う
    請求項3に記載の表面形状測定システム。
  5. 測定対象物の表面で反射したレーザ光を受光して当該測定対象物の表面形状を、撮像光軸方向に所定ステップ量で移動する撮像部により撮像する第1ステップと、
    前記撮像部の各ステップ位置における前記測定対象物表面の形状線像を含む光切断画像を取得する第2ステップと、
    各ステップ位置における光切断画像から形状線像が合焦している光切断画像を特定し、特定した光切断画像を利用して前記測定対象物表面の形状線像及び多重反射によるノイズ光像を判別する第3ステップと、
    前記判別結果に基づいて、前記光切断画像から前記判別されたノイズ光像を除去する画像処理を行う第4ステップと、を含む
    表面形状測定方法。
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