JP2010163079A - 自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造 - Google Patents

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【課題】フロントドアの開口部を開放させた状態で所定の速度で走行中において、車体の側面に流れる空気流が不均一となるように規制することにより、ウィンドスロップの発生を防止する。
【解決手段】固定ガラス12及び昇降ガラス13の間に設けられるディビジョンバー14に、透明性を有する平面板材であり車体の後方側に開口された略コ字形状のパネル材15を取り付け、このパネル材15の形状として、内周面15bの上方端部、下方端部がそれぞれ、ドアフレーム11の周縁面、ドア本体10の周緑面に沿うように形成し、また外周部における上方面、下方面がそれぞれ、ドアフレーム11の周縁面、ドア本体10の周緑面に沿うように形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用フロントドアの開口部を開放させた状態で走行中において車体の側面に流れる空気流を規制し、ウィンドスロップの発生を防止した自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造に関する。
従来から、車体のルーフパネルに形成されたサンルーフ開口部を、当該車体の前後方向にスライドするスライディングルーフ又はディタッチャブルルーフによって開閉させるサンルーフ装置を有する自動車が知られている。
この自動車によれば、サンルーフ開口部を開放させた状態であり例えば、50〜60km/hの比較的低速で走行中のとき、ウィンドスロップと称する不快な脈動音が車室内で発生することがある。かかるウィンドスロップは、サンルーフ開口部の周囲近傍における圧力の変動に起因した車室内への気流の巻き込みに伴う空洞共振が、その発生の要因とされている。具体的には、サンルーフ開口部の前方に位置するルーフパネル面から剥離した空気流に周期的な渦が発生し、この渦がサンルーフ開口部後方に突き当たり、これにより発生した音が車室内で共鳴するものである。
そこで、上述のようなウィンドスロップの発生を防止するにあたっては、その構造として例えば、サンルーフの開口部の前部で上方に突出させたディフレクタを設け、このディフレクタで走行中の空気流を規制する各種の公知技術(例えば、特許文献1、2をそれぞれ参照。)が開示されている。
特開2007−276574号公報 特開2006−347475号公報
背景技術に記載した特許文献1、2によれば、サンルーフ開口部を有する自動車においてのみウィンドスロップの発生を防止することができる。しかしながら、同様なウィンドスロップは、その開放時にフロントドアにおいても発生するものと考えられている。
ここで、自動車のフロントドア500としては、図6(A)、(B)にそれぞれ示すように、左右対称であるドア本体510の上方に設けたドアフレーム511により囲まれる開口部を、ディビジョンバー512によって車体の前後に仕切り、一方の開口部とされる車体の前方側に固定ガラス(固定窓ガラスと同意。)513を、他方の開口部とされる車体の後方側に昇降ガラス(昇降窓ガラスと同意。)514をそれぞれ設けたものが知られている。
また、昇降ガラス514を開放させた状態であり後述する所定の速度で走行中において車体の側面に流れる空気流れを規制し、ウィンドスロップの発生を防止する構造としては、図6(A)に示すように、ドアフレーム511にサイドバイザー(ドアバイザーと同意。)600を取り付ける態様や、図6(B)に示すように、ディビジョンバー512に凹凸形状の平面板材601を取り付ける態様が提案されている。
そこで、図6(A)に示すように、ドアフレーム511にサイドバイザー600を取り付けるにあたっては、車体の側面に流れる空気流を当該車体の外側へ逃がすことができる。この作用によれば、昇降ガラス514を開放させた状態であり所定の速度で走行中、例えば、35〜60km/hの比較的低速で走行中において、ウィンドスロップの発生を防止することができる。しかしながら、この態様によれば、特に、欧州等の諸外国の現況市場においてサイドバイザー600の需要が極めて低いため、その仕様が標準設定又はオプション設定されていないことが多く、効果的な防止手段と成り得ない難点があった。
一方、図6(B)に示すように、ディビジョンバー512に凹凸形状の平面板材601を取り付けるにあたっては、車体の側面に流れる空気流を凹凸形状で不均一にすることができる。この作用によれば、昇降ガラス514を開放させた状態であり所定の速度で走行中、例えば、35〜60km/hの比較的低速で走行中において、ウィンドスロップの発生を防止することができる。しかしながら、ディビジョンバー512に取り付けられる平面板材601が凹凸形状であるため、フロントドア500全体としての意匠の統一感がなく、その美観性が低下する難点があった。
本発明は、これらの難点を解消するためになされたもので、運転者による車室内からの斜め前方視界を確保した形状であってフロントドア全体としての意匠の統一感を有し、その美観性を高めたパネル材をディビジョンバーに取り付け、フロントドアの開口部を開放させた状態で所定の速度で走行中において車体の側面に流れる空気流が不均一となるように規制することにより、ウィンドスロップの発生を防止することができる自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造を提供することを目的としている。
前述の目的を達成するため、本発明の第1の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造は、ドア本体と、ドア本体に固定されるドアフレームと、ドア本体及びドアフレームにより固定される固定ガラスと、ドア本体内に収納可能な昇降ガラスと、固定ガラス及び昇降ガラスの間に設けられ、上方の端部、下方の端部がそれぞれドアフレーム、ドア本体に固定されるディビジョンバーとを備えている。ディビジョンバーには、車体の後方側に開口された略コ字形状のパネル材が取り付けられている。パネル材は、ディビジョンバーに取り付けられる接合面を有している。
第1の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造によれば、固定ガラス及び昇降ガラスの間に設けられるディビジョンバーに、車体の後方側に開口された略コ字形状のパネル材を取り付けることによって、昇降ガラスを開放させた状態であり所定の速度で走行中において車体の側面に流れる空気流を不均一に規制することができる。この作用によって、車室内で共鳴する音の音圧レベルが低く抑えられるため、ウィンドスロップの発生が防止されることになる。
また、本発明の第2の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造は、本発明の第1の態様において、パネル材は、その内周面の上方端部、下方端部がそれぞれ、ドアフレームの周縁面、ドア本体の周緑面に沿うように形成されるものである。
また、本発明の第3の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造は、本発明の第1の態様又は第2の態様において、パネル材は、その外周部の上方面、下方面がそれぞれ、ドアフレームの周縁面、ドア本体の周緑面に沿うように形成されるものである。
第2、第3の各態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造によれば、ディビジョンバーに取り付けられるパネル材を、フロントドア全体としての意匠の統一感を有するように形成することができ、その美観性が高められる。
また、本発明の第4の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造は、本発明の第1の態様乃至第3の態様うち何れか1の態様において、その外周部の上方面の長さが接合面における車体の前後方向の長さと比較して大きいものである。
第4の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造によれば、パネル材の内周面は、略コ形状であって車体の上下方向でその深さが異なるため、昇降ガラスを開放させた状態であり所定の速度で走行中において、車体の側面に流れる空気流がパネル材に当たったときに周期的に発生する渦が不規則となり車体の後方に飛ばされる。この作用によって、車室内で共鳴する音の音圧レベルが低く抑えられるため、ウィンドスロップの発生が防止されることになる。
また、本発明の第5の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造は、本発明の第4の態様において、上方面の長さは、ドアフレームの周縁面に沿う長さに対応させて可変であるものである。
第5の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造によれば、車室内の運転者が快適/不快と感じ得る指数を示す官能評価点を、快適と感じ得る良好な点で確保することができる。
また、本発明の第6の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造は、本発明の第1の態様乃至第5の態様のうち何れか1の態様において、パネル材は、透明性を有する平面板材で形成されている。
第6の態様である自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造によれば、運転者による車室内からの斜め前方視界を十分に確保することができる。
本発明の自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造によれば、固定ガラス及び昇降ガラスの間に設けられるディビジョンバーに、透明性を有する平面板材から成り車体の後方側に開口された略コ字形状のパネル材を取り付けることにより、フロントドア全体としての意匠の統一感を有し、その美観性が高められるばかりでなく、昇降ガラスを開放させた状態であって所定の速度で走行中に車体の側面に流れる空気流が不均一となるため、車室内で共鳴する音の音圧レベルが低く抑えられ、ウィンドスロップの発生を防止することができる。また、固定ガラスを介した運転者による車室内からの斜め前方視界を妨げることがないため、その視界を十分に確保することができる。
図1(A)は、本発明の実施例によるウィンドスロップ防止構造を備えたフロントドアを有する自動車の車体前部(前部周辺)について、当該車体を右側から見た側面図である。また、図1(B)は、車体を右側から見た場合におけるフロントドアの拡大(要部拡大)図である。 図2は、本発明の実施例によるウィンドスロップ防止構造を備えた同自動車を上方から平面図である。 図3は、本発明の実施例による自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造において、図1(B)に示すフロントドアをa−a面で切断したときの断面図である。 図4は、本発明の実施例による自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造において、ディビジョンバーに取り付けられるパネル材の拡大(要部拡大)図である。 図5は、本発明の実施例による自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造において、車室内の運転者が快適/不快と感じ得る指数を示す官能評価点を表すグラフである。 図6(A)、(B)はそれぞれ、従来例による自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造を示すフロントドアの拡大(要部拡大)図である。
以下、本発明による自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造を適用した最良の実施の形態例について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で参照する各図において、図中の矢印Frは車体Aの前方向を示し、矢印Upは車体Aの上方向を示しているものとする。
図1(A)は、本発明の実施例によるウィンドスロップ防止構造を備えたフロントドア1を有する自動車の車体A前部(前部周辺)について、当該車体Aを右側から見た側面図であり、このフロントドア1は、同自動車を上方から見た図2の平面図に示すように、左右対称で設けられている。また、図1(B)は、車体Aを右側から見た場合におけるフロントドア1の拡大(要部拡大)図である。なお、車体Aを左側から見た場合におけるフロントドア1は、図1(B)に示す車体Aを右から見た場合と比較して対称となる構造であるため、その図示及びその構造の説明はそれぞれ、省略するものとする。
ここで、フロントドア1は、図1(A)に示すように、車体Aの前方側に配置され、ヒンジ部2を介して当該車体Aに回動開閉自在で支持されている。
また、フロントドア1は、図1(B)に示すように、当該フロントドア1が閉じられた状態で車体Aの外側に位置する例えば、板金製のアウタパネル10a及び車室内側に位置する例えば、板金製のインナパネル(図示せず。)を有するドア本体10と、ドア本体1の上方に掛け渡された状態で固定されるドアフレーム11と、ドア本体10及びドアフレーム11にそれぞれ、その周緑部に装着したモール材(図示せず。)を介して固定される固定ガラス12と、ドア本体10内に収納可能で昇降し、上方緑部がドアフレーム11のモール材に接触可能な昇降ガラス13と、固定ガラス12及び昇降ガラス13を離間するべく上方端部、下方端部がそれぞれ、ドアフレーム11、ドア本体10に固定されるディビジョンバー14と、ディビジョンバー14に例えば、面接触で取り付けられ、車体Aの後方側に開口された略コ字形状のパネル材15とを備えている。
前述の構成各部を詳述するにあたり、固定ガラス12は、略三角形で全体が湾曲弧状であって、図2に示すように、運転者による車室内からの斜め前方視界を十分に確保するため、道路運送車両法の保安基準第29条(第195条)等に基づく安全ガラスとして、例えば、合わせガラス、強化ガラス等の透明性を有する板ガラスで形成されている。
昇降ガラス13は、車体Aの前方側の緑部がディビジョンバー14の後述するガラスガイド部144(図3を参照。)に係合し、車体Aの後方側の縁部がドアフレーム11の後方側立ち上がり部(図示せず。)に係合しており、前述の固定ガラス12と同様、その材質として、透明性を有する板ガラスで形成されている。
ディビジョンバー14は、フロントドア1をa−a面で切断した図3の断面図に示すように、一対の当該フランジとしての(車体Aの外部側の)アウタ側フランジ140及び(車体Aの車室内側の)インナ側フランジ141がウェブ142によって連結される略H字状で形成されており、略コ字状の一対のガラスガイド部(以下、第1、第2の各ガラスガイド部という。)143、144を有している。
ここで、第1のガラスガイド部143は、車体Aの前方側に開口されており、固定ガラス12における車体Aの後方側の緑部が嵌め込まれるガラスラン16が設けられている。このガラスラン16は、例えば、対候性や耐食性を有するEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)等の各種のゴム材で形成され、ディビジョンバー14からドアフレーム11に亘って逆U字状に折り曲げられている。一方、第2のガラスガイド部144は、車体Aの後方側に開口されており、昇降ガラス13における車体Aの前方側の緑部が係合されている。
なお、ディビジョンバー14は、前述のような略H字状に形成されている限り、図3に示すように一対のアウタ側フランジ140及びインナ側フランジ141とウェブ142とが必ずしも直角に連結されていなくともよい。また、略コ字状としては、図3の形状に限定されるものではなく、その開口方向が広狭されていてもよい。さらに、一対のアウタ側フランジ140及びインナ側フランジ141とウェブ142とは、H字鋼のような一体構造でなくともよく、例えば、一対のアウタ側フランジ140及びインナ側フランジ141とウェブ142とがそれぞれ別体であって、既存の結合手段で連結される構造であってもよい。
パネル材15は、例えば、ポリカーボーネートやメタクリル等の(硬質)合成樹脂材がその材質とされ、全体に透明性を有する強化プラスチックから成る平面板材が好適とされる。なお、パネル材15としては、透明性を有する平面板材であれば、その材質は前述の材質に限定されるものではなく、各種の樹脂材を適用することもできる。
また、図3において、ディビジョンバー14のアウタ側フランジ140は、パネル部材15を面接触で取り付けるための接合面(以下、バー接合面という。)14aを有している。このバー接合面14aは、パネル部材15の接合面(以下、パネル接合面という。)15aと密接するように形成され高い剛性を有しており、具体的な取り付け方法としては、例えば、強力な接着力を有する両面テープを使用した接着や、強力な接着剤を使用した接着が好適とされ、その作業を高い精度で行うことができる。
ここで、パネル接合面15aにおける車体Aの前後方向の長さL150は、バー接合面14aにおける車体Aの前後方向の長さL140と同一となる値を最小値として、例えば、「L150≧L140」の関係(なお、図3においては「L150=L140」の態様で図示。)を有するように形成することができる。この構造によれば、パネル材15がディビジョンバー14から容易に剥がれ落ちることはない。
さらに、パネル材15において、略コ形状であって車体Aの後方向に開口された内周面15bの上方端部、下方端部はそれぞれ、図1(B)に示すように、ドアフレーム11の周縁面、ドア本体10の周緑面に沿うように形成されている。また、同パネル材15において、その外周部における上方面、下方面はそれぞれ、図1(B)に示すように、その形状がドアフレーム11の周縁面、ドア本体10の周緑面に沿うように形成されている。
前述のような形状のパネル材15をディビジョンバー14に面接触で取り付けることにより、図1(B)に示すように、フロントドア1全体の意匠として、既存のドア本体10やドアフレーム11の形状(周縁形状)と同一にすることができ統一感を有することになり、その美観性が高められる。また、パネル材15は、透明性を有していることから、図2に示すように、運転者による固定ガラス13を介した車室内からの斜め前方視界を十分に確保することができる。
図4は、パネル材15の拡大(要部拡大)図である。このパネル材15において、前述のパネル接合面15aにおける車体Aの前後方向の長さL150と、ドアフレーム11の形状(周縁形状)に沿うように形成される外周部における上方面の長さL151とは、「L151>L150」の関係を有するように形成されている。
ここで、パネル材15の外周部における上方面の長さL151の値は、ドアフレーム11の形状(周縁形状)に対応させて可変できるため、この値の相違により、略コ字形状の開放端面150から底平面151までの深さ方向の長さL152が変化することになる。
前述までのウィンドスロップ防止構造によれば、昇降ガラス13を開放させた状態であり所定の速度で走行中、例えば、35〜60km/hの比較的低速で走行している場合において、車体Aの側面に流れる空気流は、パネル材15に直角に当たり、そこから剥離して車室内側に流れ込むことになる。ここで、パネル材15の内周面15bは、図4に示すように略コ形状であって、車体Aの上下方向でその深さ(深さ方向の長さ)L152が異なるため、図1(B)に示すように、周期的に発生する渦が不均一に規制された後、車体Aの後方側に飛ばされ、これにより発生した音が車室内で共鳴する音圧レベルを低く抑えることができ、この作用によって、ウィンドスロップの発生が防止されることになる。
また、パネル材15の外周部における上方面の長さL151を、図5のグラフに示す「0mm、10mm、20mm」のように異なる値とする各テストにおいて、昇降ガラス13を開放させた状態であり所定の速度で走行中、例えば、35〜60km/hの比較的低速で走行中に車室内の運転者が快適/不快と感じ得る指数を示す官能評価点を算出することにより、ドアフレーム11の形状(周縁形状)との統一感を損なわない「長さL151=20mm」の設定・形成条件のもと、運転者が快適と感じ得る良好な官能評価点を得ることができる。この官能評価は、運転者が抱く運転のし易さ、すなわち、運転性に関しての指標とされ、その評価点を高めるべく長さL151の値を設定するように、パネル材15を形成する際の有効な条件となるものである。
なお、本発明による自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造においては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、この形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成のウィンドスロップ防止構造であっても採用できるということはいうまでもないことである。すなわち、本発明と同様な作用・効果を奏する形状のパネル材15が取り付けられるディビジョンバー14を備えたフロントドア1を有する限り、セダンタイプ、ワゴンタイプ、SUVタイプ、ワンボックスタイプのように、多種・多様な形状の自動車に適用することができる。
また、本発明の実施例においては、図2に示すように、左右対称で設けられるフロントドア1のディビジョンバー14にそれぞれ、同一形状のパネル材15を取り付けたが、この態様に限定されるものではない。例えば、本発明と同様な作用・効果を奏する形状である限り、左右のフロントドア1毎で異なる形状のパネル材15をディビジョンバー14に取り付けることができるばかりでなく、何れか一方のフロントドア1のディビジョンバー14のみに同様な仕様のパネル材15を取り付けることもできる。
A……車体
1……フロントドア
10……ドア本体
11……ドアフレーム
12……固定ガラス
13……昇降ガラス
14……ディビジョンバー
15……パネル材
15a……パネル接合面(接合面)
15b……内周面
L150……パネル接合面における車体の前後方向の長さ
L151……パネル材における外周部の上方面の長さ

Claims (6)

  1. ドア本体と、前記ドア本体に固定されるドアフレームと、前記ドア本体及び前記ドアフレームにより固定される固定ガラスと、前記ドア本体内に収納可能な昇降ガラスと、前記固定ガラス及び前記昇降ガラスの間に設けられ、上方の端部、下方の端部がそれぞれ前記ドアフレーム、前記ドア本体に固定されるディビジョンバーとを備え、
    前記ディビジョンバーには、車体の後方側に開口された略コ字形状のパネル材が取り付けられ、
    前記パネル材は、前記ディビジョンバーに取り付けられる接合面を有することを特徴とする自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造。
  2. 前記パネル材は、その内周面の上方端部、下方端部がそれぞれ、前記ドアフレームの周縁面、前記ドア本体の周緑面に沿うように形成されることを特徴とする請求項1記載の自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造。
  3. 前記パネル材は、その外周部の上方面、下方面がそれぞれ、前記ドアフレームの周縁面、前記ドア本体の周緑面に沿うように形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造。
  4. 前記パネル材は、その外周部の上方面の長さが前記接合面における前記車体の前後方向の長さと比較して大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れか1項記載の自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造。
  5. 前記上方面の長さは、前記ドアフレームの周縁面に沿う長さに対応させて可変であることを特徴とする請求項4記載の自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造。
  6. 前記パネル材は、透明性を有する平面板材で形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れか1項記載の自動車用フロントドアのウィンドスロップ防止構造。
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