JP2010161356A - 有機電界発光素子及び発光装置 - Google Patents

有機電界発光素子及び発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】同じ発光層に含まれる2種以上の発光材料によってそれぞれ発光するとともに、安定して製造することができる有機電界発光素子及び発光装置を提供する。
【解決手段】一対の電極14,16と、該一対の電極間に挟まれた少なくとも一層の発光層30を有し、前記発光層の少なくとも一層が、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料のうち2種以上の燐光発光材料と、電気的に不活性な材料と、電荷輸送材料とを含むことを特徴とする有機電界発光素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機電界発光素子及び発光装置に関する。
近年、有機電界発光素子(有機EL素子)を用いた装置が開発されている。例えば、ガラス等の基板上に、陽極、有機層(例えば、正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層)、陰極等が積層され、両極の引出配線(端子)を介して外部の配線と接続する。電極間に電圧を印加することにより電極間に挟まれた領域の発光層において正孔と電子が再結合することで励起子が生成し、励起状態から基底状態に戻るときに余分なエネルギーを光として放出する。
このような有機電界発光素子を用いた装置は、例えば液晶を用いた表示装置に比べて薄型化が可能であり、テレビや携帯電話などのディスプレイのほか、白色に発光させることで液晶用のバックライトや照明などに応用することが可能である。
有機電界発光素子を用いて白色に発光させる場合には、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色にそれぞれ発光する発光層を三層積層させる方法、一層の発光層中にRGBにそれぞれ対応した発光材料を分散させる方法がある。
例えば、白色光源として発光効率及び発光輝度の向上を図るため、少なくとも1種がオルトメタル化錯体である2種以上の発光材料を含む発光層を有する発光素子が提案されている(特許文献1参照)。
また、白色発光における発光効率と色純度を向上させるため、発光材料とホスト材料を含む発光層を有し、最大発光ピーク波長が500nmであり、且つ、ホスト材料の最低励起三重項エネルギー準位が発光材料の最低励起三重項エネルギー準位よりも高い発光素子が提案されている(特許文献2参照)。
また、発光効率の向上と長寿命化を図るため、青色発光層と、緑色と赤色の混合発光層を形成し、緑色と赤色の混合発光層には正孔輸送性材料、電子輸送性材料、及び燐光材料を含有させる白色有機発光素子が提案されている(特許文献3参照)。
特開2001−319780号公報 特開2002−100476号公報 特開2007−27092号公報
本発明は、同じ発光層に含まれる2種以上の発光材料によってそれぞれ発光するとともに、安定して製造することができる有機電界発光素子及び発光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下の有機電界発光素子及び発光装置が提供される。
<1> 一対の電極と、該一対の電極間に挟まれた少なくとも一層の発光層を有し、前記発光層の少なくとも一層が、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料のうち2種以上の燐光発光材料と、電気的に不活性な材料と、電荷輸送材料とを含むことを特徴とする有機電界発光素子。
<2> 前記電気的に不活性な材料の最低励起三重項エネルギー準位が2.7eV以上であることを特徴とする<1>に記載の有機電界発光素子。
<3> 前記発光層として、前記一対の電極間に第1の発光層と第2の発光層を有し、前記第1の発光層は、前記420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料を含み、前記第2の発光層は、前記500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、前記570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、前記電気的に不活性な材料と、前記電荷輸送材料を含むことを特徴とする<1>又は<2>に記載の有機電界発光素子。
<4> 前記発光層として、前記一対の電極間に第1の発光層と第2の発光層を有し、前記第1の発光層は、前記420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、前記500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料と、前記電気的に不活性な材料を含み、前記第2の発光層は、前記570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料を含むことを特徴とする<1>又は<2>に記載の有機電界発光素子。
<5> 前記発光層として、前記一対の電極間に第1の発光層と第2の発光層を有し、前記第1の発光層は、前記420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、前記570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料と、前記電気的に不活性な材料を含み、前記第2の発光層は、前記500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料を含むことを特徴とする<1>又は<2>に記載の有機電界発光素子。
<6> 前記発光層に含まれる燐光発光材料の濃度がそれぞれ0.2質量%以上であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれかに記載の有機電界発光素子。
<7> 白色発光することを特徴とする<1>〜<6>のいずれかに記載の有機電界発光素子。
<8> 前記電気的に不活性な材料が、下記一般式(1)で表されるアダマンタン系化合物であることを特徴とする<1>〜<7>のいずれかに記載の有機電界発光素子。


(一般式(1)において、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、シリル基を表し、該R〜Rの少なくとも1つは、二重結合、あるいは三重結合を有する基である。X〜X12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、シリル基を表す。)
<9> 前記電気的に不活性な材料が、炭素数が7以上のアルキル基を有する炭化水素化合物であることを特徴とする<1>〜<7>のいずれかに記載の有機電界発光素子。
<10> 前記炭素数が7以上のアルキル基を有する炭化水素化合物が、直鎖飽和炭化水素化合物であることを特徴とする<9>に記載の有機電界発光素子。
<11> 前記炭素数が7以上のアルキル基を有する炭化水素化合物が、室温において固体であることを特徴とする<9>又は<10>に記載の有機電界発光素子。
<12> 前記電気的に不活性な材料が、下記一般式(x)で示される化合物であることを特徴とする<1>〜<7>のいずれかに記載の有機電界発光素子。
一般式(x) L−(Ar)m
(一般式(x)中、Arは下記一般式(y)で表される基を表し、Lは3価以上のベンゼン骨格を表し、mは3以上の整数を表す。)


(一般式(y)中、Rは置換基を表し、Rが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。n1は0〜9の整数を表す。)
<13> 前記電気的に不活性な材料が、下記一般式(z)で示される化合物であることを特徴とする<1>〜<7>のいずれかに記載の有機電界発光素子。


(一般式(z)中、Rは置換基を表し、Rが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。n2は0〜20の整数を表す。)
<14> <1>〜<13>のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えていることを特徴とする発光装置。
本発明によれば、同じ発光層に含まれる2種以上の発光材料によってそれぞれ発光するとともに、安定して製造することができる有機電界発光素子及び発光装置が提供される。
本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例(第1の実施形態)を示す概略図である。 本発明に係る有機電界発光素子の構成の他の例(第2の実施形態)を示す概略図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る有機電界発光素子について説明する。
一般的に、発光層中にRGBの各色に対応した発光材料を含ませて白色発光する有機電界発光素子を製造する場合、最低励起三重項エネルギー準位(T1)が高い青色発光材料から、T1が低い緑色発光材料又は赤色発光材料に励起子のエネルギー移動が生じるため、例えば各発光材料のドープ濃度を同程度にすると、青色がほとんど発光せず、白色発光が得られない。そのため、例えば、蒸着によって発光層を形成する場合は、RGBの各発光材料のドープ濃度が、B:15%、G:0.13%、R:0.13%となるように共蒸着を行う。この場合、青色発光材料に関しては、ドープ濃度が多少変動しても影響は少ないが、緑色と赤色の各発光材料は特に低レートで蒸着する必要があり、蒸着レートの変動によりドープ濃度がアンバランスになると、色バランスが崩れて所望の白色発光が得られない。
このような色バランスの問題は、発光層に2種の発光材料を添加する場合や、4種以上の発光材料を添加する場合も同様である。例えば、青色発光材料と緑色発光材料を含む発光層を形成する場合、BとGが混ざった発光層を形成するには緑色発光材料のドープ濃度を高精度に制御する必要があり、緑色発光材料のドープ濃度がわずかに上昇しただけでもほとんど緑色発光となってしまう場合がある。
そこで、本発明者らは、一層の発光層に2種以上の発光材料を含ませてそれぞれ発光させる場合、発光材料間の励起子のエネルギー移動は、電荷輸送性材料(ホスト材料)を経由すると考えられることから、最低励起三重項エネルギー準位(T1)が異なる2種以上の燐光発光材料と電荷輸送材料のほかに、励起子のエネルギー移動を抑制する電気的に不活性な材料、好ましくは、電気的に不活性な有機化合物で、最高占有軌道と最低非占有軌道とのエネルギー差(Egと表記する)が4.0eV以上、三重項最低励起準位(T1と表記する)が2.7eV以上、電子親和力(Eaと表記する)が2.3eV以下、イオン化ポテンシャル(Ipと表記する)が6.1eV以上であるものを含ませれば、励起子のエネルギー移動が抑制されるので各燐光発光材料に基づく発光が得られることを見出した。すなわち、電気的に不活性な材料を用いるとともに、T1が最も高い燐光発光材料に対してT1の低い他の燐光発光材料のドープ濃度を増加させることで、色バランスが良好な有機電界発光素子を安定して製造することができる。
本発明に係る有機電界発光素子は、一対の電極と、該一対の電極間に挟まれた少なくとも一層の発光層を有し、前記発光層の少なくとも一層が、最低励起三重項エネルギー準位が異なる2種以上の燐光発光材料と、電気的に不活性な材料と、電荷輸送材料とを含み、発光スペクトルが前記2種以上の燐光発光材料にそれぞれ基づくピーク波長を有する。
なお、本発明に係る有機電界発光素子は、必要に応じて他の機能層を有してもよい。例えば以下のような層構成を採用することができるが、これらに限定されず、目的等に応じて適宜決めればよい。
・陽極/発光層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極
・陽極/正孔輸送層/ブロック層/発光層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔輸送層/ブロック層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
・陽極/正孔注入層/ブロック層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔注入層/ブロック層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例(第1の実施形態)を概略的に示している。本実施形態に係る有機電界発光素子10は支持基板12上に形成されており、対向配置された一対の電極14,16と、これらの電極14,16に挟まれた有機層(正孔輸送層20、発光層30、及び電子輸送層40)とを有している。以下の説明においては、適宜、支持基板12上に下部電極14として陽極を形成する構成について説明するが、支持基板12上に陰極から逆に形成することも可能である。
−発光層−
まず、本発明に係る発光層30について説明する。発光層30は電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。本実施形態に係る有機電界発光素子10では、発光層30が、最低励起三重項エネルギー準位が異なる2種以上の燐光発光材料と、電気的に不活性な材料と、電荷輸送材料とを含んでいる。
発光層30に含まれる最低励起三重項エネルギー準位(T1)が異なる2種以上の燐光発光材料は、目的、用途等に応じて選択すればよい。
例えば、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ燐光発光材料(適宜「青色燐光発光材料」という)、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ燐光発光材料(適宜「緑色燐光発光材料」という)、及び570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ燐光発光材料(適宜「赤色燐光発光材料」という)のうち少なくとも2種の燐光発光材料を含ませることが挙げられる。例えば発光色の混色によって白色光を得る場合には、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料を含ませることが好ましい。
通常、混色によって白色光を呈する発光層を形成する場合、T1が高い青色燐光発光材料から、T1が低い緑色燐光発光材料及び赤色燐光発光材料に励起子のエネルギー移動が生じるため、青色燐光発光材料に対して、緑色燐光発光材料と赤色燐光発光材料の各ドープ濃度を極端に小さくする必要があるが、これらの発光材料のドープ濃度がアンバランスになると、色バランスの崩れにより白色光にならない。一方、本発明では発光層30が電気的に不活性な材料を含むことで、T1が高い燐光発光材料からT1が低い燐光発光材料への励起子のエネルギー移動が抑制され、電気的に不活性な材料を含まない場合に比べて、T1が小さい発光材料を比較的高い濃度でドープすることができる。従って、発光材料のドープ濃度のぶれによる色バランスの影響を小さく抑えることができ、白色発光の有機電界発光素子が安定して得られることになる。
本発明において発光層30を構成する各材料の濃度(含有量)は、材料の種類等によって異なるが、製造安定性、エネルギー移動の抑制、色バランス等の観点から、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料は5質量%以上30質量%以下、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料は0.2質量%以上5質量%以下、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料は0.2質量%以上5質量%以下、電荷輸送材濃度は50質量%以上90質量%以下、電気的に不活性な材料が3質量%以上40質量%以下でそれぞれ含有することが好ましい。
また、燐光発光材料の他の組み合わせとしては、例えば以下のような組み合わせも挙げられるが、これらに限定されるものではない。
・420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料との組み合わせ。
・500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料との組み合わせ。
発光層30が、T1が異なる2種類の燐光発光材料を含む場合も、発光層30を構成する各材料の濃度(含有量)は、材料の種類、発光色の組み合わせ等によって異なるが、製造安定性、励起子のエネルギー移動の抑制、色バランス等の観点から、短波長側に発光ピークを持つ発光材料は5質量%以上30質量%以下、長波長側に発光ピークを持つ発光材料は0.2質量%以上5質量%以下、電荷輸送材料は50質量%以上90質量%以下、電気的に不活性な材料は3質量%以上40質量%以下それぞれ含有することが好ましい。
いずれにせよ、有機電界発光素子の発光スペクトルが発光層に含まれる2種以上の燐光発光材料にそれぞれ基づくピーク波長を有するように各材料の含有量を調整すればよいが、各発光材料の発光色を混色させて、良好な色バランスを得る観点から、発光層に含まれる2種以上の燐光発光材料にそれぞれ基づくピーク波長の最小発光強度と最大発光強度との比が5:95〜50:50の範囲にあることが好ましく、20:80〜50:50の範囲にあることがより好ましく、30:70〜50:50の範囲にあることが特に好ましい。
ただし、発光層30に含まれる各燐光発光材料のT1の差が大き過ぎると、T1が高い燐光発光材料からT1が低い燐光発光材料への励起子のエネルギー移動がある程度生じて、発光色が偏ってしまう可能性がある。このような発光色の偏りを小さく抑えるため、発光層に含まれる2種以上の燐光発光材料のそれぞれの最低励起三重項エネルギー準位の最大値と最小値の差は、1.5eV以下であることが好ましく、1.0eV以下であることがより好ましく、0.8eV以下であることがさらに好ましい。
一方、本発明では、発光層30に含まれる各燐光発光材料間のエネルギー移動を抑制してそれぞれの発光色を得るという本発明の効果を十分発揮させるため、発光層30に含まれる2種以上の燐光発光材料のそれぞれの最低励起三重項エネルギー準位の最大値と最小値の差は、0.2eV以上であることが好ましく、0.5eV以上であることがより好ましく、0.7eV以上であることがさらに好ましい。
次に、発光層30を構成する各材料等について具体的に説明する。
−燐光発光材料−
発光層に含まれる燐光発光材料としては、例えば、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体が挙げられる。
遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金である。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer-Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、発光材料の具体例としては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、特開2001−247859、特願2000−33561、特開2002−117978、特開2002−225352、特開2002−235076、特願2001−239281、特開2002−170684、EP 1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特願2005−75341等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられる。
本発明に用いられる燐光発光材料は、好ましくは、その電子親和力(Ea)が2.5eV以上3.5eV以下であり、イオン化ポテンシャル(Ip)が5.7eV以上7.0eV以下の電子輸送性の燐光発光材料である。
具体的には、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、及びルテシウム錯体が挙げられ、より好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、イリジウム、又は白金錯体であり、最も好ましくはイリジウム、白金錯体である。
本発明に用いられる燐光発光材料として特に好ましくは、3座以上の配位子を有する金属錯体である。本発明における3座以上の配位子を有する金属錯体について説明する。
1)金属イオン
前記3座以上の配位子を有する金属錯体において金属イオンに配位する原子は特に限定されないが、酸素原子、窒素原子、炭素原子、硫黄原子又はリン原子が好ましく、酸素原子、窒素原子又は炭素原子がより好ましく、窒素原子又は炭素原子が更に好ましい。
金属錯体中の金属イオンは、特に限定されないが、発光効率向上、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、遷移金属イオン、希土類金属イオンであることが好ましく、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、ロジウムイオン、ルテニウムイオン、オスミウムイオン、パラジウムイオン、銀イオン、銅イオン、コバルトイオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、鉛イオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、または希土類金属イオン(例えば、ユーロピウムイオン、カドリニウムイオン、またはテルビウムイオンなど)が挙げられ、好ましくは、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、パラジウムイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、ユーロピウムイオン、カドリニウムイオン、またはテルビウムイオンであり、より好ましくは、イリジウムイオン、白金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、ユーロピウムイオン、カドリニウムイオン、またはテルビウムイオンであり、さらに好ましくは、イリジウムイオン、白金イオン、パラジウムイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、またはガリウムイオンであり、最も好ましくは白金イオンである。
2)配位数
前記3座以上の配位子を有する金属錯体としては、発光効率向上、耐久性向上の観点から、3座以上6座以下の配位子を有する金属錯体が好ましく、イリジウムイオンに代表される6配位型錯体を形成しやすい金属イオンの場合には、3座、4座、または6座の配位子を有する金属錯体がより好ましく、白金イオンに代表される4配位型錯体を形成しやすい金属イオンの場合には、3座または4座の配位子を有する金属錯体がより好ましく、4座の配位子を有する金属錯体が更に好ましい。
3)配位子
前記金属錯体の配位子は発光効率向上、耐久性向上の観点から、鎖状、又は、環状であることが好ましく、中心金属(例えば、後述する一般式(A)で表される化合物の場合であればM11を表す。)に窒素で配位する含窒素へテロ環(例えば、ピリジン環、キノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、またはトリアゾール環など)を少なくとも一つ有することが好ましい。該含窒素ヘテロ環としては、含窒素6員ヘテロ環、含窒素5員ヘテロ環であることがより好ましい。これらのヘテロ環は他の環と縮合環を形成してもよい。
なお、金属錯体の配位子が鎖状であるとは、金属錯体の配位子が環状構造をとらないことを意味する(例えば、ターピリジル配位子など。)。また、金属錯体の配位子が環状であるとは、金属錯体中の複数の配位子が互いに結合して、閉じた構造形成することを意味する(例えば、フタロシアニン配位子、クラウンエーテル配位子など。)。
4)好ましい金属錯体の構造
本発明において燐光発光材料として用いる金属錯体は、以下に詳述する一般式(A)で表される有機化合物であることが好ましい。

一般式(A)中、M11は金属イオンを表し、L11〜L15はそれぞれM11に配位する配位子を表す。L11とL14との間に原子群がさらに存在して環状配位子を形成してもよい。L15はL11及びL14の両方と結合して環状配位子を形成してもよい。
11、Y12、およびY13はそれぞれ連結基、単結合、または二重結合を表す。また、Y11、Y12、又はY13が連結基である場合、L11とY12、Y12とL12、L12とY11、Y11とL13、L13とY13、Y13とL14の間の結合は、それぞれ独立に、単結合又は二重結合を表す。n11は0〜4を表す。M11とL11〜L15との結合は、それぞれ配位結合、イオン結合、共有結合のいずれでもよい。
一般式(A)中、M11で表される金属イオンは特に限定されないが、2価または3価の金属イオンが好ましい。2価または3価の金属イオンとしては、金イオン、白金イオン、イリジウムイオン、レニウムイオン、パラジウムイオン、ロジウムイオン、ルテニウムイオン、銅イオン、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、テルビウムイオンが好ましく、白金イオン、イリジウムイオン、またはユーロピウムイオンがより好ましく、白金イオン、イリジウムイオンがさらに好ましく、白金イオンが特に好ましい。
一般式(A)中、L11、L12、L13、及びL14は、それぞれ独立に、M11に配位する配位子を表す。L11、L12、L13、及びL14に含まれ、かつ、M11に配位する原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、炭素原子、又はリン原子が好ましく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、又は炭素原子がより好ましく、窒素原子、酸素原子、又は炭素原子が更に好ましい。
11とL11、L12、L13、及びL14でそれぞれ形成される結合は、それぞれ独立に、共有結合であってもイオン結合であっても配位結合であってもよい。本発明における配位子とは、説明の便宜上、配位結合のみならず他のイオン結合、共有結合により形成された場合においても用いるものとする。
11、Y12、L12、Y11、L13、Y13、及びL14から成る配位子は、アニオン性配位子(少なくとも一つのアニオンが金属と結合する配位子)であることが好ましい。アニオン性配位子中のアニオンの数は、1〜3が好ましく、1〜2がより好ましく、2がさらに好ましい。
11に炭素原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては、特に限定されないが、それぞれ独立にイミノ配位子、芳香族炭素環配位子(例えばベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、またはフェナントラセン配位子など)、ヘテロ環配位子(例えばチオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、及び、それらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾチアゾール配位子など)およびこれらの互変異性体)が挙げられる。
11に窒素原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては特に限定されないが、それぞれ独立に、含窒素へテロ環配位子(例えば、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサジアゾール配位子、チアジアゾール配位子、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン配位子、ベンズオキサゾール配位子、ベンズイミダゾール配位子など)、及び、これらの互変異性体(なお、本発明では通常の異性体以外に次のような例も互変異性体と定義する。例えば、後述する化合物(24)の5員ヘテロ環配位子、化合物(64)の末端5員ヘテロ環配位子もピロール互変異性体と定義する。)など、アミノ配位子(アルキルアミノ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばメチルアミノなどが挙げられる。)、アリールアミノ配位子(例えばフェニルアミノなどが挙げられる。)、アシルアミノ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ配位子(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、イミノ配位子など)が挙げられる。これらの配位子はさらに置換されていてもよい。
11に酸素原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては特に限定されないが、それぞれ独立に、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシルオキシ配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、シリルオキシ配位子(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、カルボニル配位子(例えばケトン配位子、エステル配位子、アミド配位子など)、エーテル配位子(例えばジアルキルエーテル配位子、ジアリールエーテル配位子、フリル配位子など)などが挙げられる。
11に硫黄原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては特に限定されないが、それぞれ独立に、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、チオカルボニル配位子(例えばチオケトン配位子、チオエステル配位子など)、又はチオエーテル配位子(例えばジアルキルチオエーテル配位子、ジアリールチオエーテル配位子、チオフリル配位子など)などが挙げられる。これらの置換配位子は更に置換されてもよい。
11にリン原子で配位するL11、L12、L13、及びL14としては特に限定されないが、それぞれ独立に、ジアルキルホスフィノ基、ジアリールホスフィノ基、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン、およびホスフィニン基等が挙げられる。これらの基は更に置換されてもよい。
11及びL14は、それぞれ独立に、芳香族炭素環配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、エーテル配位子、アルキルチオ配位子、アリールチオ配位子、アルキルアミノ配位子、アリールアミノ配位子、アシルアミノ配位子、含窒素へテロ環配位子(例えばピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサジアゾール配位子、チアジアゾール配位子、又は、それらを含む縮配位子体(例えば、キノリン配位子、ベンズオキサゾール配位子、ベンズイミダゾール配位子など)、又は、これらの互変異性体など)が好ましく、芳香族炭素環配位子、アリールオキシ配位子、アリールチオ配位子、アリールアミノ配位子、並びにピリジン配位子、ピラジン配位子、イミダゾール配位子、又は、それらを含む縮配位子体(例えば、キノリン配位子、キノキサリン配位子、ベンズイミダゾール配位子など)、又は、これらの互変異性体がより好ましく、芳香族炭素環配位子、アリールオキシ配位子、アリールチオ配位子、又はアリールアミノ配位子がさらに好ましく、芳香族炭素環配位子、又はアリールオキシ配位子が特に好ましい。
12及びL13は、それぞれ独立に、M11と配位結合を形成する配位子が好ましく、M11と配位結合を形成する配位子としては、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、トリアジン環、チアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、トリアゾール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環、ベンズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、またはインドレニン環など)及び、これらの互変異性体が好ましく、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピロール環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環、ベンズピロールなど)、及び、これらの互変異性体がより好ましく、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、及び、それらを含む縮環体(例えば、キノリン環など)がさらに好ましく、ピリジン環、及び、ピリジン環を含む縮環体(例えば、キノリン環など)が特に好ましい。
一般式(A)中、L15はM11に配位する配位子を表す。L15は1〜4座の配位子が好ましく、1〜4座のアニオン性配位子がより好ましい。1〜4座のアニオン性配位子としては特に限定されないが、ハロゲン配位子、1,3−ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトン配位子など)、ピリジン配位子を含有するモノアニオン性2座配位子(例えば、ピコリン酸配位子、2−(2−ヒドロキシフェニル)−ピリジン配位子など)、L11、Y12、L12、Y11、L13、Y13、L14で形成される4座配位子が好ましく、1,3−ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトン配位子など)、ピリジン配位子を含有するモノアニオン性2座配位子(例えばピコリン酸配位子、2−(2−ヒドロキシフェニル)−ピリジン配位子など)、L11、Y12、L12、Y11、L13、Y13、L14で形成される4座配位子がより好ましく、1,3−ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトン配位子など)、ピリジン配位子を含有するモノアニオン性2座配位子(例えば、ピコリン酸配位子、2−(2−ヒドロキシフェニル)−ピリジン配位子など)がさらに好ましく、1,3−ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトン配位子など)が特に好ましい。配位座の数、及び配位子の数が、金属の配位数を上回ることはない。但し、L15はL11及びL14の両方と結合して環状配位子を形成することはない。
一般式(A)中、Y11、Y12、及びY13は、それぞれ独立に、連結基、単結合、または二重結合を表す。連結基としては、特に限定されないが、例えば、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、及びリン原子から選択される原子を含んで構成される連結基が好ましい。このような連結基の具体例としては、例えば下記のものが挙げられる。


また、Y11、Y12、又はY13が連結基である場合、L11とY12、Y12とL12、L12とY11、Y11とL13、L13とY13、Y13とL14の間の結合は、それぞれ独立に、単結合又は二重結合を表す。
11、Y12、及びY13は、それぞれ独立に、単結合、二重結合、カルボニル連結基、アルキレン連結基、またはアルケニレン基が好ましい。Y11は、単結合、アルキレン基がより好ましく、アルキレン基がさらに好ましい。Y12及びY13は、単結合、アルケニレン基がより好ましく、単結合がさらに好ましい。
12、L11、L12、及びM11で形成される環、Y11、L12、L13、及びM11で形成される環、Y13、L13、L14、及びM11で形成される環は、それぞれ環員数4〜10が好ましく、環員数5〜7がより好ましく、環員数5又は6がさらに好ましい。
一般式(A)中、n11は0〜4を表す。M11が配位数4の金属の場合、n11は0であり、M11が配位数6の金属の場合、n11は1、2が好ましく、1がより好ましい。M11が配位数6でn11が1の場合L15は2座配位子を表し、M11が配位数6でn11が2の場合L15は単座配位子を表す。M11が配位数8の金属の場合、n11は1〜4が好ましく、1、2がより好ましく、1がより好ましい。M11が配位数8でn11が1の場合L15は4座配位子を表し、M11が配位数8でn11が2の場合L15は2座配位子を表す。n11が複数のときは、複数のL15は同じであっても異なっていてもよい。
以下、本発明で用いることができる燐光発光材料の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
























燐光発光材料としてイリジウム錯体の例を以下に例示するが、本発明はこれらに限定されものではない。



−電気的に不活性な材料−
本発明において発光層30に含まれる電気的に不活性な材料とは、電荷輸送性を有さず、かつ、発光には直接寄与しないが、励起子のエネルギー移動を抑制する材料である。このような電気的に不活性な材料は、バインダー材料とも呼ばれ、好ましくは、最高占有軌道と最低非占有軌道とのエネルギー差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物である。Egが4.0eV以上となる有機化合物は、一般に電気的に不活性で、正孔及び/又は電子のブロッキング効果を発揮することができる。本発明で用いる電気的に不活性な材料(以下、適宜、バインダー材料という。)のEgは4.1eV以上がより好ましく、4.2eV以上が特に好ましい。
また、バインダー材料の最低励起三重項エネルギー準位(T1)は、同じ発光層に含まれる燐光発光材料のT1より高いことが好ましい。例えば、青色燐光発光材料のT1は2.6eV前後であり、これからの三重項励起子の拡散抑制のためには、バインダー材料のT1はそれ以上、すなわち、好ましくは2.7eV以上であり、より好ましくは2.9eV以上である。これにより、同じ発光層内に、青色燐光発光材料のほか、T1がより小さい緑色燐光発光材料又は赤色燐光発光材料が含まれる場合でも、青色燐光発光材料から緑色燐光発光材料又は赤色燐光発光材料への励起子のエネルギー移動がより効果的に抑制され、色バランスの崩れをより確実に抑制することができる。
また、バインダー材料のイオン化ポテンシャル(Ip)は6.1eV以上であることが好ましい。このようなIpを有するバインダー材料を含むことにより、発光層の発光材料からの正孔の移動が抑制され、発光効率を一層向上させることができる点で好ましい。さらにバインダー材料のIpは6.2eV以上がより好ましく、6.3eV以上が特に好ましい。特に、発光材料が青色燐光発光材料の場合、そのイオン化ポテンシャルは5.8〜5.9eVであり、この青色燐光発光材料から電気的に不活性な有機化合物へ正孔を移動させないためには、電気的に不活性な有機化合物のイオン化ポテンシャルはそれ以上、すなわち6.0eV以上であることが好ましい。これにより、発光層30が青色燐光発光材料を含む場合でも、青色の発光効率を一層向上させることができる。特に、燐光発光材料を用いる場合、発光層にホスト材料として広く用いられるN,N’−ジカルバゾリル−1,3−ベンゼン(mCPと略記する)のイオン化ポテンシャルは5.9eVであり、mCPから発光層の陰極側隣接層への正孔の筒抜けを抑制するためには、バインダー材料のIpは、mCPのIpよりも大きいことが好ましく、6.1eV以上とすることにより、上記のような正孔の筒抜けを抑制することができ、発光効率を一層向上することができる。
また、バインダー材料の電子親和力(Ea)は2.3eV以下であることが好ましい。このようなEaを有するバインダー材料であれば、発光層からの電子の筒抜け(主に発光層のホスト材料からの電子の筒抜け)が抑制され、発光効率を一層向上させることができる点で好ましい。発光層にホスト材料として広く用いられるmCPの電子親和力は2.4eVであり、mCPから発光層の陽極側隣接層への電子の筒抜けを抑制するためには、バインダー材料のEaは、mCPのEaよりも小さいことが好ましく、2.3eV以下とすることにより、電子筒抜けを抑制することができ発光効率を一層向上することができる。
本発明における発光層を構成するバインダー材料としては、1種類の材料を用いてもよいし、複数種の材料を用いても良い。2種のバインダー材料を混合して用いる場合、その混合比率は好ましくは質量比で1:99〜50:50の範囲であり、より好ましくは、20:80〜50:50の範囲である。バインダー材料を複数種混合して用いることにより、励起子の移動の抑制のほか、発光効率の向上と駆動耐久性の向上も図ることができる。
以下に、本発明に係るバインダー材料の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
(アダマンタン系化合物)
本発明に係る有機電界発光素子の発光層を構成する電気的に不活性な材料としては、例えば、下記一般式(1)で表されるアダマンタン系化合物が挙げられる。

一般式(1)において、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、シリル基を表し、該R〜Rの少なくとも1つは、二重結合、あるいは三重結合を有する基である。X〜X12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、シリル基を表す。
〜R、および、X〜X12で表される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル(すなわち、2−ブチル)、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表される炭素数2〜6のアルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル(すなわち、1−(2−プロペニル))、1−(1−プロペニル)、2−プロペニル、1−(1−ブテニル)、1−(2−ブテニル)、1−(3−ブテニル)、1−(1,3−ブタジエニル)、2−(2−ブテニル)、1−(1−ペンテニル)、5−(シクロペンタジエニル)、1−(1−シクロヘキセニル)などが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表される炭素数2〜6のアルキニル基としては、例えば、エチニル、プロパルギル(すなわち、1−(2−プロピニル))、1−(1−プロピニル)、1−ブタジイニル、1−(1,3−ペンタジイニル)などが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表されるアリール基としては、例えば、フェニル、o−トリル(すなわち、1−(2−メチルフェニル))、m−トリル、p−トリル、1−(2,3−ジメチルフェニル)、1−(3,4−ジメチルフェニル)、2−(1,3−ジメチルフェニル)、1−(3,5−ジメチルフェニル)、1−(2,5−ジメチルフェニル)、p−クメニル、メシチル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントラニル、2−アントラニル、9−アントラニル、および、4−ビフェニリル(すなわち、1−(4−フェニル)フェニル)、3−ビフェニリル、2−ビフェニリルなどのビフェニリル類、4−p−テルフェニリル(すなわち、1−4−(4−ビフェニリル)フェニル)、4−m−テルフェニリル(すなわち、1−4−(3−ビフェニリル)フェニル)などのテルフェニリル類などが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表されるヘテロアリール基としては、含まれるヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などが挙げられ、具体的には、例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、トリアジニル、キノリル、イソキノリニル、ピロリル、インドリル、フリル、チエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル、アゼピニルなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表される炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、シクロヘキシロキシ、フェノキシなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表されるアシル基としては、例えば、アセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表されるアシロキシ基としては、例えば、アセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表されるアミノ基としては、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、ピロリジノ、ピペリジノ、モルフォリノなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表されるエステル基としては、例えば、メチルエステル(すなわち、メトキシカルボニル)、エチルエステル、イソプロピルエステル、フェニルエステル、ベンジルエステルなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表されるアミド基としては、例えば、アミドの炭素原子で連結した、N,N−ジメチルアミド(すなわち、ジメチルアミノカルボニル)、N−フェニルアミド、N,N−ジフェニルアミドや、アミドの窒素原子で連結した、N−メチルアセトアミド(すなわち、アセチルメチルアミノ)、N−フェニルアセトアミド、N−フェニルベンズアミドなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表されるハロゲンとしては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表される炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1−パーフルオロプロピル、2−パーフルオロプロピル、パーフルオロペンチルなどが挙げられる。
〜R、および、X〜X12で表される炭素数1〜18のシリル基としては、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、トリフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリルなどが挙げられる。
上記のR〜R、および、X〜X12は、更に他の置換基で置換されていてもよい。例えば、アルキル基にアリール基が置換したものとしては、ベンジル、9−フルオレニル、1−(2−フェニルエチル)、1−(4−フェニル)シクロヘキシルなどが挙げられ、アリール基にヘテロアリール基が置換されたものとしては、1−(4−Nーカルバゾリル)フェニル、1−(3,5−ジ(Nーカルバゾリル))フェニル、1−(4−(2−ピリジル)フェニル)などが挙げられる。
上記のR〜Rとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アミノ基、エステル基、シリル基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アミノ基、シリル基であり、特に好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基である。
上記のX〜X12として好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アミノ基、エステル基、シリル基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基であり、特に好ましくは、水素原子である。
〜R、および、X〜X12で表される炭素数1〜6のアルキル基としては好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシルであり、より好ましくは、メチル、エチル、tert−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルであり、特に好ましくは、メチル、エチルである。
〜R、および、X〜X12で表されるアリール基として好ましくは、フェニル、o−トリル、1−(3,4−ジメチルフェニル)、1−(3,5−ジメチルフェニル)、1−ナフチル、2−ナフチル、9−アントラニル、および、ビフェニルリル類、テルフェニリル類であり、より好ましくは、フェニル、ビフェニルリル類、テルフェニリル類であり、より好ましくは、フェニルである。
〜R、および、X〜X12で表される水素原子は、重水素原子であってもよく、重水素原子である方が好ましい。
一般式(1)で表される化合物に含まれる水素原子は、その一部、もしくは、すべてが重水素原子で置換されていても良い。
〜Rの少なくとも1つは、二重結合、あるいは三重結合を有する基であるが、二重結合としては、例えば、C=C、C=O、C=S,C=N、N=N、S=O、P=Oなどが挙げられ、好ましくはC=C、C=O、C=N、S=O、P=Oであり、より好ましくはC=C、C=O、C=Nであり、特に好ましくはC=Cである。三重結合としては、C≡C、C≡Nが挙げられ、好ましくはC≡Cである。
〜Rの二重結合あるいは三重結合を有する基としては、アリール基が好ましく、なかでも、下記で表されるフェニル基、ビフェニリル基、テルフェニリル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。

〜Rの少なくとも1つは、二重結合、あるいは三重結合を有する基であるが、R〜Rで二重結合、あるいは三重結合を有するものの数は2〜4が好ましく、3〜4がより好ましく、4が特に好ましい。
〜Rで二重結合、あるいは三重結合を有するものの数が1〜3の場合、残りの単結合のみからなるR〜Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、シリル基が好ましく、水素原子、アルキル基、シリル基が好ましく、水素原子、アルキル基が特に好ましい。
〜R、および、X〜X12は互いに連結して環構造を形成していても良い。たとえば、下記のように、X、X、Xが互いに連結して、ジアマンタン構造を形成していてもよく、さらに、X、X、X12が互いに連結して、トリアマンタン構造を形成していてもよい。これらのジアマンタン構造、トリアマンタン構造は、更に置換基で置換されていてもよい。

本発明に於いては、一般式(1)で表される化合物は、好ましくは複数混合して含有される。好ましくは、二重結合を有する基が互いに異なる化合物、もしくはその置換数が互いに異なる化合物を混合して用いることができる。例えば、二重結合を有する基として上記のフェニル基、ビフェニリル基、テルフェニリル基が挙げられ、それらの置換数が1〜4の化合物が挙げられる。例えば、これらの二重結合を有する基の置換数が1のモノ置換体と置換数が4のテトラ置換体を混合して用いることができる。
以下に本発明に用いられる一般式(1)で表されるアダマンタン系化合物の具体例を挙げるが、本発明の化合物がこれらに限定されるものではない。






一般式(1)で表されるアダマンタン系化合物は、Eg及びIpが大きく、かつ、Eaは小さいといった特性を有し、電子輸送、正孔輸送、励起子クエンチ、及び励起子散逸に寄与しないため、ホスト材料経由の発光材料間のエネルギー移動を抑制する効果を示すと考えられる。
(アルキル構造を有する炭化水素化合物)
発光層30に含まれる電気的に不活性な材料として炭素数が7以上のアルキル基を有する炭化水素化合物(アルキル構造を有する炭化水素化合物)を使用することもできる。このようなアルキル構造を有する炭化水素化合物としては、蒸着によって比較的低温で成膜できる観点から、二重結合を含まず、エチレン(−CHCH−)構造を含む飽和炭化水素化合物であることが好ましく、直鎖飽和炭化水素化合物であることがより好ましい。また、成膜後、有機層(発光層)を構成する観点から、室温(25℃)において固体であることが好ましい。
具体的には、以下の構造式1−1〜7−5で示されるものが好ましい。






発光層に含まれる電気的に不活性な材料は、下記一般式(x)または一般式(z)で表される芳香族炭化水素も好ましく、例えば以下のような化合物も使用することができる。
一般式(x) L−(Ar)m
一般式(x)中、Arは下記一般式(y)で表される基を表し、Lは3価以上のベンゼン骨格を表し、mは3以上の整数を表す。

一般式(y)中、Rは置換基を表し、Rが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。n1は0〜9の整数を表す。

一般式(z)中、Rは置換基を表し、Rが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。n2は0〜20の整数を表す。
まず、一般式(x)について詳細に説明する。
一般式(x)に含まれるLは3価以上のベンゼン骨格を表す。Arは一般式(y)で表される基を表し、mは3以上の整数を表す。mは好ましくは3以上6以下であり、さらに好ましくは3または4である。
次に、一般式(y)で表される基について説明する。
一般式(y)に含まれるRは置換基を表す。ここで置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる)、
アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる)、ヘテロアリールオキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる)、
アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる)、
スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる)、ヘテロアリールチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチ
アゾリルチオなどが挙げられる)、
スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる)、
ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子として、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子などを有し、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられる)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる)などが挙げられる。
は、複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよく、これらは互いに結合
して環を形成してもよい。また、Rは更に置換されてもよい。
n1は0から9の整数を表す。n1として好ましくは0から6の整数であり、さらに好ましくは0から3である。
続いて、一般式(z)について説明する。
一般式(z)におけるRは置換基を表す。置換基Rは、前記置換基Rと好ましい態様を含めて同義である。
n2は0から20の整数を表す。n2の好ましい範囲は0から10であり、さらに好ましくは0から5である。
以下に、一般式(x)または一般式(z)の化合物例を示すが、本発明はこれらに限定されない。












−電荷輸送材料−
発光層30に含まれる電荷輸送材料は、好ましくはホール輸送性電荷輸送材料である。本発明の発光層に用いられるホール輸送性電荷輸送材料としては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.1eV以上6.4eV以下であることが好ましく、5.4eV以上6.2eV以下であることがより好ましく、5.6eV以上6.0eV以下であることが更に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが1.2eV以上3.1eV以下であることが好ましく、1.4eV以上3.0eV以下であることがより好ましく、1.8eV以上2.8eV以下であることが更に好ましい。
このようなホール輸送性電荷輸送材料としては、具体的には、例えば、ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、ピラゾール、イミダゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマチオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、及びそれらの誘導体等が挙げられる。
中でも、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、アザインドール誘導体、アザカルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体が好ましく、特に分子内にインドール骨格、カルバゾール骨格、アザインドール骨格、アザカルバゾール骨格および芳香族第三級アミン骨格の少なくとも一方を複数個有するものが好ましい。
このようなホール輸送性電荷輸送材料の具体的化合物としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。







上記H−28において、Dは重水素を表す。

発光層30の形成方法は特に限定されず、蒸着法やスパッタ法等の乾式成膜法のほか、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット法、スプレー法等の公知の方法によって形成することができる。
例えば、混色により発光させる色に応じて、最低励起三重項エネルギー準位(T1)が異なる2種以上の燐光発光材料と、バインダー材料と、電荷輸送材料を選択し、それぞれ所定のレートで共蒸着を行うことで発光層を形成する。このように発光層を形成すれば、バインダー材料が燐光発光材料間のエネルギー移動を抑制するため、例えばRGBの各燐光発光材料を用いても、バインダー材料を含まない場合に比べて、T1が小さいGRの各燐光発光材料のドープ濃度を増加させることができる。特に製造安定性の観点から、発光層30に含まれる各燐光発光材料のドープ濃度は、それぞれ0.2質量%以上とすることが好ましく、1質量%以上とすることがより好ましく、2質量%以上とすることが特に好まし。これにより、各発光材料に基づくピーク波長を有し、色バランスが良好な発光層を安定して形成することができる。
発光層30の厚みは特に限定されるものではないが、発光効率の向上、駆動電圧の低下などの観点から、1nm〜500nmであることが好ましく、5nm〜200nmであることがより好ましく、10nm〜100nmであることが更に好ましい。
本発明の有機電界発光素子10は、電極14,16と発光層30との間に他の有機層を設けることができ、例えば正孔輸送層20と発光層30との間、又は、発光層30と電子輸送層40との間に、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極14と正孔輸送層20との間に正孔注入層を有してもよく、陰極16と電子輸送層40との間には電子注入層を有してもよい。また、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
発光層30以外の有機層、電極、支持基板等については後述する。
<第2の実施形態>
図2は、本発明に係る有機電界発光素子の構成の他の例(第2の実施形態)を概略的に示している。本実施形態に係る有機電界発光素子11は、発光層30として、隣接して積層した二層の発光層(第1の発光層32と第2の発光層34)を有している。このような二層の発光層32,34を有する場合、少なくとも一層の発光層が、最低励起三重項エネルギー準位が異なる2種以上の燐光発光材料と、バインダー材料と、電荷輸送材料とを含み、発光スペクトルが前記2種以上の燐光発光材料にそれぞれ基づくピーク波長を有するように構成すればよい。
各発光層32,34にそれぞれ含まれる燐光発光材料は用途等に応じて選択すればよいが、例えば、RGBの各発光色の混色によって白色発光させる場合は、第1の発光層は、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、電荷輸送材料を含み、第2の発光層は、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、バインダー材料と、電荷輸送材料を含むことが好ましい。なお、第1の発光層32と第2の発光層34は、位置を逆にするか、材料構成を逆にしてもよい。
−第1の発光層−
第1の発光層32は、420nm以上500nm以下に発光ピークを持つ燐光発光材料(青色燐光発光材料)と、電荷輸送材料を含み、青色光を発する。このようなピーク波長を持つ青色燐光発光材料としては、例えば以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

第1の発光層32は、電荷輸送材料(ホスト材料)に青色燐光発光材料をドープすることによって形成することが好ましい。なお、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ燐光発光材料であれば、2種以上併用しても良い。
また、電荷輸送材料は、第1の実施形態で挙げた材料と同様であり、1種でも2種以上併用しても良い。また、第1の実施形態で挙げた電気的に不活性な材料(バインダー材料)を含んでもよい。
青色燐光発光材料は、第1の発光層32に5〜30質量%含有されることが好ましく、5〜20質量%含有されることがより好ましい。第1の発光層32中における青色燐光発光材料の濃度が5質量%以上であれば、青色光を確実に発することができるとともに、成膜の際にドープ量の調整も容易である。一方、第1の発光層32中における青色燐光発光材料の濃度が30質量%以下、特に20質量%以下であれば、第2の発光層34による発光色(緑及び赤)に比べて青色が強くなり過ぎることが抑制され、混色によってより確実に白色光を発する有機電界発光素子となる。
第1の発光層32の厚みは特に限定されるものではないが、発光効率の向上、駆動電圧の低下などの観点から、1nm〜200nmであることが好ましく、5nm〜100nmであることがより好ましく、10nm〜70nmであることが更に好ましい。
−第2の発光層−
第2の発光層34は、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ燐光発光材料(緑色燐光発光材料)と、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ燐光発光材料(赤色燐光発光材料)と、電気的に不活性な材料と、電荷輸送材料を含み、緑色光と赤色光とが混ざった光を発する。
500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料としては、例えば以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

第2の発光層34における緑色燐光発光材料の濃度は、0.2〜5質量%であることが好ましく、0.2〜2質量%であることがより好ましい。第2の発光層34における緑色燐光発光材料の濃度が0.2質量%以上であれば、緑色光を確実に発することができるとともに、成膜の際にドープ量の調整が容易となり、安定して成膜することができる。一方、第2の発光層34中における緑色燐光発光材料の濃度が2質量%以下であれば、他の色(青及び赤)に比べて緑色が強くなり過ぎることが抑制され、混色によってより確実に白色光を発する有機電界発光素子となる。
570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料としては、例えば以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

第2の発光層34における赤色燐光発光材料の濃度は、0.2〜5質量%であることが好ましく、0.2〜2質量%であることがより好ましい。第2の発光層34における赤色燐光発光材料の濃度が0.2質量%以上であれば、赤色光を確実に発することができるとともに、成膜の際にドープ量の調整が容易であり、安定して成膜することができる。一方、第2の発光層34中における赤色燐光発光材料の濃度が2質量%以下であれば、他の色(青及び緑)に比べて赤色が強くなり過ぎることが抑制され、混色によって白色光を発する有機電界発光素子をより確実に製造することができる。
第2の発光層34に含まれる電気的に不活性な材料と電荷輸送材料としては、それぞれ第1の実施形態で挙げた材料と同様であり、それらの含有量についても第1の実施形態における発光層と同様である。そして、第2の発光層34に、電気的に不活性な材料が含まれていることで、緑色燐光発光材料と赤色燐光発光材料との間での励起子の移動のほか、隣接する第1の発光層32からの励起子の移動も抑制される効果が得られる。
第2の発光層34の厚みは特に限定されるものではないが、発光効率の向上、駆動電圧の低下などの観点から、1nm〜200nmであることが好ましく、5nm〜100nmであることがより好ましく、10nm〜70nmであることが更に好ましい。
また、第1の発光層32と第2の発光層34を合わせた発光層30全体として総厚は、発光効率の向上、駆動電圧の低下などの観点から、好ましくは1nm以上500nm以下であり、より好ましくは5nm以上200nm以下、更に好ましくは、10nm以上100nm以下である。特に、発光層30全体の総厚が25nm以上であれば、発光効率及び耐久性の向上を図ることができ、35nm以下であれば駆動電圧の上昇を抑制することができる。
また、第1の発光層32の厚み(X)と第2の発光層34の厚み(Y)の比は、好ましくは、X/Y=1〜8、より好ましくは、2〜5である。X/Yが2以上5以下の範囲であれば耐久性、色度の点で好ましい。
なお、発光層30全体の発光スペクトルにおけるピーク強度比、すなわち、各発光層32,34に含まれる燐光発光材料にそれぞれ基づくピーク波長の最小発光強度と最大発光強度との比は、第1の実施形態に係る有機電界発光素子10の場合と同様の範囲が好ましい。
各発光層32,34は、蒸着法やスパッタ法等の乾式成膜法のほか、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット法、スプレー法等の公知の方法によって形成することができる。
各発光層32,34を構成する各材料の濃度(含有量)は、有機電界発光素子11の用途等に応じて選択すればよいが、例えば、RGBの各燐光発光材料による発光色の混色によって白色発光させる場合は、第1の発光層32が、420nm以上470nm未満に発光ピークを持つ燐光発光材料を5質量%以上20質量%以下、電荷輸送材料を50質量%以上95質量%以下でそれぞれ含有し、第2の発光層34が、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ燐光発光材料を0.2質量%以上5質量%以下、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ燐光発光材料を0.2質量%以上5質量%以下、電気的に不活性な材料を3質量%以上40質量%以下、電荷輸送材料を50質量%以上95質量%以下でそれぞれ含有することが好ましい。上記のような含有量であれば、第1の発光層32は青色発光し、第2の発光層34は、電気的に不活性な材料によって励起子のエネルギー移動が抑制され、緑色発光と赤色発光が生じ、有機電界発光素子全体としてはRGBの色バランスが取れた白色発光となる。
なお、本実施形態に係る有機電界発光素子11のように複数の発光層32,34を含む場合も、電極14,16と発光層30との間などに他の有機層を設けることができる。例えば正孔輸送層20と第1の発光層32との間、又は、第2の発光層34と電子輸送層40との間に、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極14と正孔輸送層20との間に正孔注入層を有してもよく、陰極16と電子輸送層40との間には電子注入層を有してもよい。また、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
また、第1の発光層32と第2の発光層34に含まれる材料の組み合わせは上記の形態に限定されず、例えば、以下のような組み合わせとすることもできる。
例えば、第1の発光層32は、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、電荷輸送材料と、電気的に不活性な材料を含み、第2の発光層34は、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、電荷輸送材料を含んでもよい。
また、第1の発光層32は、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、電荷輸送材料と、電気的に不活性な材料を含み、第2の発光層34は、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、電荷輸送材料を含でもよい。
次に、本発明に係る有機電界発光素子10,11における発光層30以外の有機層、電極、支持基板等について説明する。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、フェニルアゾールやフェニルアジンを配位子に有するIr錯体に代表される各種金属錯体等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜200nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜200nmであるのがより好ましく、1nm〜200nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層30に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。発光層30と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
上記のような発光層30以外の有機層も、発光層30と同様、蒸着法やスパッタ法等の乾式成膜法のほか、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット法、スプレー法等の公知の方法によって形成することができる。
−陽極−
発光層30で生じた光が透過するように、一対の電極14,16のうち少なくとも一方は透明の電極とする。通常は、支持基板12側の電極(下部電極)14を陽極とし、封止基板(不図示)側の電極(上部電極)16を陰極とするが、下部電極14を陰極、上部電極16を陽極とすることもできる。
陽極は、有機EL層に正孔を供給する電極としての機能を有するものであれば、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的等に応じて公知の電極材料から適宜選択することができる。
陽極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。具体例として、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極を形成する方法としては、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式が挙げられ、陽極を構成する材料との適性等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、陽極材料としてITOを用いる場合には、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って陽極を形成することができる。
陽極を形成する位置は、有機電界発光素子10,11の用途、目的等に応じて適宜選択することができ、支持基板12の全体に形成してもよいし、一部に形成してもよい。
陽極を形成する際のパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよい。また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等を行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みは、陽極を構成する材料等に応じて適宜選択すればよいが、通常は10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
また、陽極の抵抗値は、有機EL層に確実に正孔を供給するために、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。
陽極側から光を取り出す場合は、その光透過率は60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載されている事項を本発明でも適用することができる。例えば、耐熱性の低いプラスチック製の支持基板を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
−陰極−
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有し、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的等に応じて公知の電極材料の中から適宜選択することができる。陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点から、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点でアルミニウムを主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。なお、陰極の材料については、例えば、特開平2−15595号公報及び特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの公報に記載の材料は本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については特に制限はなく、公知の方法に従って形成することができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD法、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時に又は順次、スパッタ法等に従って陰極を形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料や光の取り出し方向に応じて適宜選択すればよく、通常は1nm〜5μm程度である。陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。例えば、透明な陰極とする場合は、陰極の材料を1nm〜10nm程度の厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよい。また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等によって行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陰極の形成位置は特に制限はなく、有機層上の全体に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
陰極と有機層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで形成してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と解することもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
−支持基板−
支持基板12は、有機電界発光素子全体を支持することができる耐熱性、強度、光透過性等を有するものであれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。例えば、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
支持基板12としてガラスを用いる場合、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。
有機材料からなる支持基板12を用いる場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。特にプラスチック製の支持基板を用いる場合には、水分や酸素の透過を抑制するため、支持基板12の片面又は両面に透湿防止層又はガスバリア層を設けることが好ましい。透湿防止層又はガスバリア層の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物を好適に用いることができる。透湿防止層又はガスバリア層は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
また、熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
支持基板12の形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機電界発光素子10の用途、目的等に応じて適宜選択すればよい。一般的には、支持基板12の形状としては、取り扱い性、有機電界発光素子の形成容易性等の観点から、板状であることが好ましい。支持基板12の構造は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。また、支持基板12は、単一部材で構成されていてもよいし、2つ以上の部材で構成されていてもよい。
なお、支持基板12とは反対側から光を取り出す、いわゆるトップエミッションタイプとする場合には、基板12側から発光を取り出す必要がないため、例えば、ステンレス、Fe、Al、Ni、Co、Cuやこれらの合金等の金属基板やシリコン基板を用いることもできる。金属製の支持基板であれば、厚みが薄くても、強度が高く、大気中の水分や酸素に対して高いガスバリア性を有するものとなる。金属基板を用いる場合には、基板12と下部電極14との間に電気絶縁性を確保するための絶縁膜を設ければよい。
−保護層−
本発明の有機電界発光素子10,11は、保護層によって保護されていてもよい。保護層を構成する材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、またはNi等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、またはTiO等の金属酸化物、SiN、SiN等の金属窒化物、MgF、LiF、AlF、またはCaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、または転写法を適用できる。
−封止−
支持基板12上の有機電界発光素子10,11は、封止容器などの封止部材によって封止されてもよい。また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。
水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子10,11を発光させる場合は、各電極14,16にそれぞれ制御配線、信号配線等の外部配線を接続する。これにより、本発明の有機電界発光素子を備えた発光装置を製造することができる。なお、本発明に係る有機電界発光素子を備えた発光装置の駆動方式は限定されず、パッシブマトリクス方式及びアクティブマトリクス方式のいずれも採用することができる。
本発明の有機電界発光素子10,11は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子10,11の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
−用途−
本発明の有機電界発光素子10,11の用途は限定されるものではないが、例えば、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等に好適に利用することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例では、ガラス基板上に下記の標準構成を有する有機電界発光素子を形成した。なお、各有機層は真空蒸着装置(1×10−6torr)を用いて形成した。
−有機EL素子の標準構成−
ITO(100nm)/2−TNATA+1.0%F4−TCNQ(160nm)/NPD(10nm)/発光層/BAlq(39nm)/BCP(1nm)/LiF(1nm)/Al(100nm)
ITOが陽極、Alが陰極である。また、「%」は各層における濃度(質量%)を表し、括弧内は厚みを表している。各層は概ね以下のようにして形成した。
1)陽極の形成
25mm×25mm×0.7mmのガラス基板上に酸化インジウム錫(以後、ITOと略記)を100nmの厚さで蒸着し成膜したもの(東京三容真空(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持基板のITO膜をエッチングによりパターニングした後、洗浄した。
2)正孔注入・輸送層の形成
正孔注入層:4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATAと略記する)および2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F4−TCNQと略記する)を、2−TNATAに対してF4−TCNQが1.0質量%となるように共蒸着した。厚みは160nmとした。
正孔輸送層:N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(α−NPDと略記する)により形成した。厚みは10nmとした。
3)発光層の形成
発光層:正孔輸送層上に、発光層を共蒸着によって成膜した。
4)電子輸送・注入層の形成
続いて、発光層の上に、下記の電子輸送層、および電子注入層を設けた。
電子輸送層:Aluminum(III)bis(2−methyl−8−quinolato)−4−phenylphenolate(BAlqと略記する)を厚みが39nmとなるように蒸着した。
電子注入層:バソクプロイン(BCPと略記する)を厚みが1nmとなるように蒸着した。
5)陰極等の形成
さらに、LiFを厚み1nmに蒸着後、シャドウマスクによりパターニングして陰極として厚み100nmのAlを設けた。各層はいずれも抵抗加熱真空蒸着により設けた。
作製した積層体を、窒素ガスで置換したグロ−ブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶および紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ社製)を用いて封止した。
前記標準構成において、発光層の構成を種々変更して有機電界発光素子を作製した。下記実施例及び比較例における発光層に用いた材料の構造式、T1等を以下に示す。








<実施例1>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+25%A−1+15%B−1+5%G−1+1%R−1(30nm)
東陽テクニカ(株)製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を素子に印加して発光させ、測定した。また、その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長及び色度は、浜松ホトニクス(株)製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。
色度はCIE1931色度座標において、(x,y)=(0.31、0.36)であった。また、456nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.72:1:0.79であり、全体としては白色光であった。
<実施例2>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−4+15%B−1(20nm)
第2の発光層:H−4+25%A−1+5%G−1+1%R−1(10nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.32、0.36)であった。また、456nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.7:1:0.8であり、全体としては白色光であった。
<実施例3>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−27+25%A−2+15%B−2+5%G−1+1%R−1(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.32、0.36)であった。また、466.8nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.68:1:0.75であり、全体としては白光であった。
<実施例4>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−27+15%B−2(20nm)
第2の発光層:H−27+25%A−2+5%G−1+1%R−1(10nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.31、0.36)であった。また、466.8nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.92:1:0.6であり、全体としては白色光であった。
<実施例5>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−4+15%B−1(20nm)
第2の発光層:H−4+25%A−3+5%G−1+1%R−1(10nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.31、0.36)であった。また、456nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.7:1:0.8であり、全体としては白色光であった。
<比較例1>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+15%B−1+0.13%G−1+0.13%R−1(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.31、0.35)であった。また、456nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.7:1:0.8であり、全体としては白色発光であった。
<比較例2>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+15%B−1+5%G−1+1%R−1(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.59、0.39)であった。また、456nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.2:0.15:1であり、全体としては赤色の発光であった。
<比較例3>
前記標準構成において、第1及び第2の発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−4+15%B−1(20nm)
第2の発光層:H−4+5%G−1+1%R−1(10nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.55、0.39)であった。また、456nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.3:0.2:1であり、全体としては赤色発光であった。
<比較例4>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−27+15%B−2+5%G−1+1%R−1(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.58、0.42)であった。また、466.8nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.2:0.2:1であり、全体としては赤色の発光であった。
<比較例5>
前記標準構成において、第1及び第2の発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−27+15%B−2(20nm)
第2の発光層:H−27+5%G−1+1%R−1(10nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.57、0.41)であった。また、466.8nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.17:0.2:1であり、全体としては赤色発光であった。
<実施例6>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−28+25%A−2+15%B−2+5%G−1+1%R−1(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.31、0.35)であった。また、466.8nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.7:1:0.76であり、全体としては白光であった。
<実施例7>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−28+15%B−2(20nm)
第2の発光層:H−28+25%A−2+5%G−1+1%R−1(10nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.31、0.35)であった。また、466.8nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.9:1:0.63であり、全体としては白色光であった。
<比較例6>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−28+15%B−2+5%G−1+1%R−1(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.61、0.39)であった。また、466.8nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.20:0.18:1であり、全体としては赤色の発光であった。
<比較例7>
前記標準構成において、第1及び第2の発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−28+15%B−2(20nm)
第2の発光層:H−28+5%G−1+1%R−1(10nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.59、0.40)であった。また、466.8nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.19:0.21:1であり、全体としては赤色発光であった。
<実施例9>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+25%A−4+15%B−1+2%G−1+1%R−1(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.32、0.36)であった。また、456nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.7:1:0.73であり、全体としては白色発光であった。
<比較例9>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+15%B−1+2%G−1+1%R−1(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.61、0.39)であった。また、456nm/503nm/620nmにおける発光強度比は、0.05:0.15:1であり、全体としては赤色の発光であった。
<実施例10>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+25%A−5+15%B−3+2%G−2+1%R−2(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.34、0.37)であった。また、463nm/517nm/620nmにおける発光強度比は、0.6:1:0.83であり、全体としては白色発光であった。
<比較例10>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+15%B−3+2%G−2+1%R−2(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.60、0.42)であった。また、463nm/517nm/620nmにおける発光強度比は、0.1:0.20:1であり、全体としては赤色の発光であった。
<実施例11>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+25%A−5+15%B−4+2%G−3+1%R−3(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.34、0.37)であった。また、465nm/522nm/635nmにおける発光強度比は、0.7:1:0.8であり、全体としては白色発光であった。
<比較例11>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
発光層:H−4+15%B−4+2%G−3+1%R−3(30nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.62、0.32)であった。また、465nm/522nm/635nmにおける発光強度比は、0.05:0.10:1であり、全体としては赤色の発光であった。
<実施例12>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−29+25%A−5+2%G−3+1%R−3(10nm)
第2の発光層:H−4+15%B−4(20nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.31、0.34)であった。また、465nm/522nm/635nmにおける発光強度比は、0.9:1:0.75であり、全体としては白色発光であった。
<比較例12>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−29+2%G−3+1%R−3(10nm)
第2の発光層:H−4+15%B−4(20nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.56、0.33)であった。また、465nm/522nm/635nmにおける発光強度比は、0.20:0.05:1であり、全体としては赤色の発光であった。
<実施例13>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−29+2%R−3(10nm)
第2の発光層:H−4+25%A−5+10%B−4+1%G−3(20nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.31、0.40)であった。また、465nm/522nm/635nmにおける発光強度比は、0.7:1:0.75であり、全体としては白色発光であった。
<比較例13>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−29+2%R−3(10nm)
第2の発光層:H−4+10%B−4+1%G−3(20nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.40、0.43)であった。また、465nm/522nm/635nmにおける発光強度比は、0.20:0.6:1であり、全体としては黄色の発光であった。
<実施例14>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−29+2%G−3(10nm)
第2の発光層:H−4+25%A−5+10%B−4+1%R−3(20nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.35、0.38)であった。また、465nm/522nm/635nmにおける発光強度比は、0.6:1:0.85であり、全体としては白色発光であった。
<比較例14>
前記標準構成において、発光層を以下の構成として有機電界発光素子を作製した。
第1の発光層:H−29+2%G−3(10nm)
第2の発光層:H−4+10%B−4+1%R−3(20nm)
実施例1と同様にして素子に直流電圧を印加し発光させたところ、色度は(x,y)=(0.43、0.46)であった。また、465nm/522nm/635nmにおける発光強度比は、0.10:0.7:1であり、全体としては黄色の発光であった。
−製造安定性の評価−
<比較例8>
比較例1の素子構成を有する有機電界発光素子を3回製造した。各々の素子の色度はそれぞれ以下の通りである。
1回目:(x,y)=(0.31、0.32)
2回目:(x,y)=(0.24、0.32)
3回目:(x,y)=(0.33、0.37)
発光層の形成において、特に緑色及び赤色の各燐光発光材料に関する狙いのドープ濃度(G−1:0.13%、R−1:0.13%)での共蒸着が厳しく、素子ごとに発光材料の濃度比がずれた結果、色度も大きくずれたと考えられる。
<実施例8>
実施例1の素子構成において、発光層におけるアダマンタン化合物(A−1)の濃度は25%に固定し、緑色燐光発光材料(G−1)及び赤色燐光発光材料(R−1)のドープ濃度をそれぞれ0.26%に狙って発光層を形成した。同様のドープ濃度で素子を3回作製した。また、発光層におけるG−1とR−1の狙いのドープ濃度をそれぞれ0.5%、1%、1.5%、2%に変更し、各ドープ濃度での素子を3回ずつ作製した。
各有機電界発光素子について色度を測定したところ、G−1とR−1の狙いのドープ濃度をそれぞれ0.26%、0.5%、又は1%とした素子では、いずれも色度のずれがx、y共に0.03以内であり、白色発光が得られた。
一方、G−1とR−1の狙いのドープ濃度をそれぞれ1.5%又は2%とした素子では素子間の色度のずれはx、y共に0.01以内であり、ばらつきは小さかった。
以上、本発明について説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。例えば、本発明の有機電界発光素子は、トップエミッションタイプでもよいし、両面から発光するタイプとしてもよい。また、発光層を三層以上形成してもよい。
10,11 有機電界発光素子
12 支持基板
14 下部電極
16 上部電極
20 正孔輸送層
24 電子輸送層
30 発光層
32 第1の発光層
34 第2の発光層
40 電子輸送層

Claims (14)

  1. 一対の電極と、該一対の電極間に挟まれた少なくとも一層の発光層を有し、前記発光層の少なくとも一層が、420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料のうち2種以上の燐光発光材料と、電気的に不活性な材料と、電荷輸送材料とを含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 前記電気的に不活性な材料の最低励起三重項エネルギー準位が2.7eV以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記発光層として、前記一対の電極間に第1の発光層と第2の発光層を有し、前記第1の発光層は、前記420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料を含み、前記第2の発光層は、前記500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、前記570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、前記電気的に不活性な材料と、前記電荷輸送材料を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記発光層として、前記一対の電極間に第1の発光層と第2の発光層を有し、前記第1の発光層は、前記420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、前記500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料と、前記電気的に不活性な材料を含み、前記第2の発光層は、前記570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記発光層として、前記一対の電極間に第1の発光層と第2の発光層を有し、前記第1の発光層は、前記420nm以上500nm未満に発光ピークを持つ青色燐光発光材料と、前記570nm以上650nm以下に発光ピークを持つ赤色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料と、前記電気的に不活性な材料を含み、前記第2の発光層は、前記500nm以上570nm未満に発光ピークを持つ緑色燐光発光材料と、前記電荷輸送材料を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記発光層に含まれる燐光発光材料の濃度がそれぞれ0.2質量%以上であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  7. 白色発光することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  8. 前記電気的に不活性な材料が、下記一般式(1)で表されるアダマンタン系化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。


    (一般式(1)において、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、シリル基を表し、該R〜Rの少なくとも1つは、二重結合、あるいは三重結合を有する基である。X〜X12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、シリル基を表す。)
  9. 前記電気的に不活性な材料が、炭素数が7以上のアルキル基を有する炭化水素化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  10. 前記炭素数が7以上のアルキル基を有する炭化水素化合物が、直鎖飽和炭化水素化合物であることを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光素子。
  11. 前記炭素数が7以上のアルキル基を有する炭化水素化合物が、室温において固体であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の有機電界発光素子。
  12. 前記電気的に不活性な材料が、下記一般式(x)で示される化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
    一般式(x) L−(Ar)m
    (一般式(x)中、Arは下記一般式(y)で表される基を表し、Lは3価以上のベンゼン骨格を表し、mは3以上の整数を表す。)


    (一般式(y)中、Rは置換基を表し、Rが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。n1は0〜9の整数を表す。)
  13. 前記電気的に不活性な材料が、下記一般式(z)で示される化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。


    (一般式(z)中、Rは置換基を表し、Rが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。n2は0〜20の整数を表す。)
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を備えていることを特徴とする発光装置。
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