JP2010155894A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】変成シリコーンポリマーを硬化成分として含み、耐久性に優れた硬化性組成物を提供する。
【解決手段】ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ分子末端に加水分解性シリル基を有する重合体(P)、および炭素数3以上の直鎖状または分岐状の炭素原子鎖と、1個以上の炭化水素基と、2個以上の水酸基を有し、炭化水素基が結合している炭素原子に隣り合う少なくとも2個の炭素原子にそれぞれ水酸基が結合している構造を有する化合物(A)を含む硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物に関する。
ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ分子末端に加水分解性シリル基を有する重合体(以下、変成シリコーンポリマーともいう。)は、加水分解反応により硬化して、高耐久性のゴム状硬化物を形成する。変成シリコーンポリマーを含む硬化性組成物は、シーリング材、接着剤、コーティング剤、等として広く使用されている。
近年では、作業性と経済性を向上させる観点から、ガラスバルーン、有機樹脂バルーン等の充填材を多く含む硬化性組成物が知られている。しかし、前記硬化性組成物の硬化物は、建築部材の分野においては、耐久性が悪くなる傾向があり改善する必要がある。
前記硬化物の耐久性を改善するために、エポキシ基を有する可塑剤を硬化性組成物に含有させることが提案されている(特許文献1および特許文献2参照。)。
特に硬化物の復元率に関する耐久性を向上する技術として、特定のエポキシ化合物を添加した硬化性組成物(特許文献3)が提案されている。
また、復元性を損なうことなく伸張性を改善させる技術として特定のアルコール化合物を添加した硬化性組成物(特許文献4)が提案されている。
特開昭57−155249号公報 特開平05−132616号公報 特開2008−050533号公報 特開平11−080533号公報
しかし、特許文献1、2に記載の方法では、硬化物の耐久性を充分に改善するために、硬化性組成物にエポキシ基を含有する可塑剤を多く配合する必要がある。この場合、物性面での低下や、硬化物表面を塗装したときに塗膜を汚染するという問題がある。
また特許文献3,4に記載の方法では、耐久性が充分に得られない場合があり、さらなる改善が求められる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、変成シリコーンポリマーを硬化成分として含み、耐久性に優れた硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明の硬化性組成物は、ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ分子末端に加水分解性シリル基を有する重合体(P)、および炭素数3以上の直鎖状または分岐状の炭素原子鎖と、1個以上の炭化水素基と、2個以上の水酸基を有し、炭化水素基が結合している炭素原子に隣り合う少なくとも2個の炭素原子にそれぞれ水酸基が結合している構造を有する化合物(A)を含むことを特徴とする。
前記化合物(A)が、下式(I)で表される基を有することが好ましい。
Figure 2010155894
(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
前記化合物(A)が、ジオール類、トリオール類、トリオール類のモノカルボン酸エステル化合物、およびトリオール類のモノエーテル化合物からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
前記化合物(A)がトリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、およびトリメチロールエタンからなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
前記重合体(P)の数平均分子量が5,000〜50,000であることが好ましい。
本発明によれば、変成シリコーンポリマーを硬化成分として含み、耐久性に優れた硬化性組成物が得られる。
<重合体(P)>
本発明の硬化性組成物は、ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ分子末端に加水分解性シリル基を有する重合体(P)を含む。重合体(P)はいわゆる変成シリコーンポリマーであり、加水分解反応し、その後脱水縮合することで硬化する。
重合体(P)がポリオキシアルキレン鎖を有するとは、重合体(P)がアルキレンオキシドの開環重合により形成されたアルキレンオキシドに由来する繰り返し単位(以下、オキシアルキレン単位ともいう。)からなる分子構造を有することをいう。
重合体(P)が分子末端に加水分解性シリル基を有するとは、重合体(P)のオキシアルキレン単位の末端に加水分解性シリル基を有することをいう。加水分解性シリル基は、特に限定されず、トリアルコキシシリル基、またはジアルコキシアルキルシリル基が好ましく、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、またはジエトキシエチルシリル基が特に好ましい。
ポリオキシアルキレン鎖は、1種のオキシアルキレン単位からなっていてもよく、2種以上のオキシアルキレン単位からなっていてもよい。後者の場合、それぞれのオキシアルキレン単位の並び方は、ランダム状であってもよく、ブロック状であってもよい。
アルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、およびヘキシレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上のアルキレンオキシドが好ましく、プロピレンオキシドが特に好ましい。
重合体(P)の製造方法は、特に限定されず、開環重合触媒の存在下、活性水素原子を有する化合物(開始剤)にアルキレンオキシドを開環重合させて得られた、オキシアルキレン鎖を有し、かつ分子末端にヒドロキシ基を有する重合体(以下、重合体(H)ともいう。)から調製されるのが好ましい。
開環重合触媒は、特に限定されず、複合金属シアン化物錯体が好ましく、亜鉛ヘキサシアノコバルテートがより好ましく、有機配位子を有する亜鉛ヘキサシアノコバルテートが特に好ましい。
有機配位子としては、エーテル系配位子(グライム、ジグライム等。)またはアルコール系配位子(tert−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、iso−ペンチルアルコール、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル等。)が挙げられる。
活性水素原子を有する化合物(開始剤)は、特に限定されず、活性水素原子を有する有機化合物が好ましく、ヒドロキシ基、またはアミノ基を有する有機化合物がより好ましく、ヒドロキシ基を有する有機化合物が特に好ましい。活性水素原子を有する化合物中の活性水素原子数は、特に限定されず、1〜4個が好ましい。
活性水素原子を有する有機化合物の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、水素化ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、、アリルアルコール、メタリルアルコール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の非重合体状アルコール類;ポリオキシプロピレンモノオール、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレンモノオール、ポリオキシエチレンジオール、およびポリオキシエチレントリオールからなる群から選ばれる重合体状アルコールが挙げられる。重合体状アルコールの水酸基換算重量平均分子量は、300〜30,000が好ましく、2,000〜10,000が特に好ましい。
重合体(H)から重合体(P)を調製する方法は、特に限定されず、下記方法1、下記方法2、または下記方法3によるのが好ましい。
[方法1]重合体(H)とアルカリ金属水酸化物を反応させて重合体(H)中のヒドロキシ基をアルコラートした後に重合体(H)とアルケニルハライドを反応させて、ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ分子末端にアルケニル基を有する重合体(以下、重合体(V)ともいう。)を得て、つぎに、白金触媒の存在下、該重合体とトリアルコキシシランまたはジアルコキシアルキルシランとを反応させて、重合体(P)を得る方法。
[方法2]ラジカル開始剤の存在下、重合体(V)と、メルカプト基および加水分解性シリル基を有する化合物とを反応させて、重合体(P)を得る方法。
[方法3]重合体(H)と、イソシアナト基および加水分解性シリル基を有する化合物とを反応させて、重合体(P)を得る方法。
重合体(P)の1分子あたり平均の加水分解性シリル基の数は、特に限定されず、1.0〜4.0個が好ましく、1.5〜2.5個が特に好ましい。
重合体(P)の数平均分子量(Mn)は、耐久性に優れるという点から5,000以上が好ましい。とりわけ5,000〜50,000が好ましく、15,000〜40,000がさらに好ましく、19,000〜30,000が特に好ましい。
重合体(P)の25℃における粘度は、特に限定されず、5〜40Pa・sが好ましく、8〜30Pa・sが特に好ましい。
本発明の硬化性組成物においては、1種の重合体(P)を用いてもよく、2種以上の重合体(P)を用いてもよい。
<化合物(A)>
本発明の硬化性組成物に含有される化合物(A)は、炭素数3以上の直鎖状または分岐状の炭素原子鎖と、1個以上の炭化水素基と、2個以上の水酸基を有し、炭化水素基が結合している炭素原子(β位)に隣り合う少なくとも2個の炭素原子(α位およびγ位)にそれぞれ水酸基が結合している構造を有する化合物である。
化合物(A)は上式(I)で表される基(以下、「基(I)」ということがある。)を有することが好ましい。
式(I)において、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を示す。該炭化水素基は直鎖状でもよく、分岐状でもよく、芳香環を有していてもよい。具体的には、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられる。炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。
としての炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖でも分岐状でも良く、例えば直鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。また、分岐状のアルキル基としては、イソプロピル基、tert−ブチル基、イソヘキシル基等が挙げられる。これらのうちでもメチル基、エチル基が好ましい。
としての炭素数6〜20のアリール基は、例えばフェニル基、トリル基等が挙げられる。これらのうちでもフェニル基が好ましい。
としての炭素数7〜20のアラルキル基は、例えばベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。これらのうちでもベンジル基が好ましい。
アルキル基、アリール基、アラルキル基のなかではアルキル基が特に好ましく、さらにメチル基、エチル基が最も好ましい。
化合物(A)における水酸基の数は2〜8が好ましい。また化合物(A)はエステル結合、エーテル結合を有していてもよい。化合物(A)は1種でもよく2種以上を併用してもよい。
化合物(A)は、ジオール類、トリオール類、トリオール類のモノカルボン酸エステル化合物、およびトリオール類のモノエーテル化合物からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
ここでのジオール類、トリオール類は、エステル結合およびエーテル結合のいずれも含まないものとする。
化合物(A)は、ジオール類、トリオール類、およびジオール類のモノエーテル化合物からなる群から選ばれる1種以上であることがより好ましい。
化合物(A)における炭素数は4〜40が好ましく、5〜30がより好ましく、5〜20がさらに好ましい。
基(I)を有するジオール類の例としては、ネオペンチルグリコール(下式(I−3))、2,2−ジヒドロキシメチルブタンが挙げられる。
基(I)を有するトリオール類の例としては、トリメチロールプロパン(下式(I−1))、トリメチロールエタン(下式(I−4))、1,1,1−トリヒドロキシメチルブタンが挙げられる。
基(I)を有するトリオール類のモノカルボン酸エステル化合物の例としては、2,2−ジヒドロキシメチルブチルアセテート等が挙げられる。
基(I)を有するトリオール類のモノエーテル化合物の例としては、ジトリメチロールプロパン(下式(I−2))、ジトリメチロールエタン、ジトリメチロールブタン、2,2−ジヒドロキシメチルブチル メチル エーテルが挙げられる。
これらのうちでも下式(I−1)〜(I−4)で表される化合物が好ましい。
Figure 2010155894
本発明の硬化性組成物における化合物(A)の含有量は、重合体(P)の100質量部に対し、0.01〜100質量部が好ましい。0.01質量部未満であると、目的とする効果が得られず、100質量部を超えると、硬化物の機械強度が不足するという問題点を生じるため好ましくない。より好ましくは0.1〜20質量部であり、0.5〜10質量部がさらに好ましい。
<エポキシ化合物(E)>
本発明の硬化性組成物は、エポキシ基を1個有し、ケイ素原子を含まない、分子量300以下のエポキシ化合物(E)を添加してもよい。
エポキシ化合物(E)は、少量の添加剤で効果を発現でき、硬化性組成物の硬化物における復元率に関する耐久性の向上に寄与する。またエポキシ化合物(E)は低分子量のモノエポキシ化合物であるため、少量の添加で硬化物中のエポキシ基濃度を効率よく増大させることができる。したがって、ブリードアウトを抑制するうえで好ましい。
エポキシ化合物(E)の分子量は、90〜300が好ましく、特に200以下が、添加量の割に耐久性向上の効果が高い点で好ましい。
エポキシ化合物(E)は、特に、炭素原子、水素原子および酸素原子のみからなる化合物であることが好ましい。グリシジルオキシ基を1個有する化合物が最も好ましい。この場合、少量の添加量で著しい効果がある。その理由は必ずしも明確ではないが、分子量が小さく、硬化物中で反応しやすいと考えられる。
エポキシ化合物(E)の具体例としては、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、オルソクレジルグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物においてエポキシ化合物(E)は必須成分ではないが、これを含有させる場合の含有量は、重合体(P)の100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1〜7質量部がより好ましい。上記範囲より少ないと添加効果が充分
得られない場合があり、上記範囲を超えると物性面での低下や、硬化物表面を塗装したときに塗膜を汚染するという問題が生じる
<硬化触媒>
本発明の硬化性組成物は、硬化触媒を、重合体(P)の100質量部に対して、0.01〜15.0質量部含むのが好ましく、0.1〜10質量部含むのが特に好ましい。
硬化触媒は、重合体(P)の加水分解反応を触媒する化合物であれば特に限定されず、有機金属錯体が好ましい。
有機金属錯体は、中心金属がSn(II)である有機金属錯体、中心金属がSn(IV)である有機金属錯体、または中心金属がBi(II)である有機金属錯体が好ましく、中心金属がSn(II)である有機金属錯体が特に好ましい。
中心金属がSn(II)である有機金属錯体の具体例としては、ビス(2−エチルヘキサン酸)スズ、ジナフテン酸スズ、ジステアリン酸スズ等が挙げられる。
<助触媒>
本発明の硬化性組成物は、硬化触媒に加えて助触媒をさらに含んでいてもよい。助触媒は、アミン、カルボン酸、またはリン酸が好ましく、硬化性組成物の速硬化性と硬化物の機械物性との観点から、アミンが特に好ましい。助触媒は、1種を用いてもよく2種以上を用いてもよい。
助触媒は、重合体(P)の100質量部に対して、0.01〜15質量部を用いるのが好ましく、0.1〜5質量部を用いるのが特に好ましい。
アミンは、特に限定されず、第1級アミンが好ましい。アミンの具体例としては、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、N、N−ジメチルオクチルアミン等の脂肪族モノアミン;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族ポリアミン;芳香族アミン;アルカノールアミン;N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するアミンが挙げられる。
カルボン酸は、特に限定されず、炭素数1〜20のカルボン酸が好ましく、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、ステアリン酸、アジピン酸、シュウ酸、クエン酸、アクリル酸、メタクリル酸、または安息香酸が好ましい。
触媒と助触媒の好ましい態様としては、中心金属がSn(II)である有機金属錯体とアミンからなる態様、中心金属がBi(II)である有機金属錯体とアミンまたはカルボン酸からなる態様が挙げられる。
<充填材>
本発明の硬化性組成物は、作業性と経済性の観点から、充填材を含むのが特に好ましい。充填材は、従来シーリング、接着剤に使用していたものを使用することができる。特に限定されず、重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム;サランバルーン、フェノールバルーンの有機樹脂バルーン、またはガラスバルーンの無機バルーン、酸化チタン等が挙げられる。1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物は、重合体(P)の100質量部に対して、充填材を1〜1000質量部含むのが好ましく、10〜700質量部含むのがより好ましく、100〜500質量部含むのが特に好ましい。本発明の硬化性組成物は充填材を多量含んでいても、硬化物の優れた耐久性が得られる。
<光硬化性化合物>
重合体(P)を含有する硬化性組成物に、分子内に複数のアクリロイルオキシ基および/またはメタクリロイルオキシ基(以下、(メタ)アクリロイルオキシ基という場合がある)を有する光硬化性化合物を含有させてもよい。該化合物は耐候性の向上に寄与する。
該光硬化性化合物としては、光硬化性を有する公知の多官能(メタ)アクリレート化合物を適宜用いることができる。
例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリペンタエリスリトール−カプロラクトン付加物のアクリル酸エステル化合物またはメタクリル酸エステル化合物等を用いることができる。
これらのうち、ポリペンタエリスリトール−カプロラクトン付加物のアクリル酸エステル化合物またはメタクリル酸エステル化合物が好ましく、具体例としては、カヤラッドDPCA−20、カヤラッドDPCA−30、カヤラッドDPCA−60、カヤラッドDPCA−120(いずれも日本化薬社製)などが例示できる。
これらは単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。かかる光硬化性化合物の使用量としては、重合体(P)の100質量部に対し、0.1〜20質量部が好ましい。該使用量が0.1質量部より小さいと、顕著な耐候性効果が見られず、20質量部を超えると、硬化性が遅くなる傾向があり好ましくない。該使用量は、0.1〜20質量部がより好ましく、1〜10質量部が更に好ましい。
<添加剤>
本発明の硬化性組成物は、上記に挙げた成分以外に、さらにモジュラス調整剤、可塑剤、接着性付与剤、脱水剤、チキソ付与剤、老化防止剤および顔料などを含有させてもよい。
モジュラス調整剤としては、加水分解によりトリメチルシラノールを発生する化合物が用いられる。具体例としては、フェノキシトリメチルシラン、2,2−ビス[(トリメチルシロキシ)メチル]−1−(トリメチルシロキシ)ブタン等が挙げられる。1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
可塑剤の具体例としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテル系可塑剤;前記エポキシ化合物(E)よりも分子量が高いエポキシ系可塑剤等が挙げられる。1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明の硬化性組成物が可塑剤を含む場合、重合体(P)100質量部に対して、可塑剤100質量部以下を含むのが好ましい。
接着性付与剤の具体例としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシラン、アミノ基を有するシラン、エポキシ基を有するシラン、カルボキシル基を有するシラン等の有機シランカップリング剤;イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)プロピルトリメトキシチタネート、3−メルカプトプロピルトリメトキチタネート等の有機金属カップリング剤が挙げられる。
本発明の硬化性組成物がシランカップリング剤を含む場合、重合体(P)100質量部に対して、シランカップリング剤を30質量部以下含むのが好ましい。
脱水剤の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オルトケイ酸テトラメチル(テトラメトキシシランないしはメチルシリケート)、オルトケイ酸テトラエチル、オルトケイ酸テトラプロピル、オルトケイ酸テトラブチル等のシラン類;オルトぎ酸トリメチル、オルトぎ酸トリエチル、オルトぎ酸トリプロピル、オルトぎ酸トリブチル等のオルトぎ酸トリアルキル;オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリプロピル、オルト酢酸トリブチル等のオルト酢酸酸トリアルキルが挙げられる。本発明の硬化性組成物が脱水剤を含む場合、重合体(P)100質量部に対して、脱水剤の0.001〜30質量部を含むのが好ましい。
チキソ性付与剤の具体例としては、水添ひまし油、脂肪酸アミドが挙げられる。
老化防止剤の具体例としては、ポリウレタン樹脂用の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤が挙げられる。老化防止剤の具体例としては、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエ−ト系、シアノアクリレート系、アクリレート系、ヒンダードフェノール系、リン系、または硫黄系の老化防止剤が挙げられる。
顔料の具体例としては、酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン等の無機顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料が挙げられる。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、湿分硬化してゴム弾性に優れた硬化物を形成する。
本発明の硬化性組成物は、全成分を含有する液を、水分の入らない条件下で製造し、密閉容器に入れ保存し、使用時に容器から出し、大気中に曝すことにより湿気硬化させる一液型の硬化性組成物であってもよい。または重合体(P)を含有する主剤と、硬化触媒を含有する硬化剤とを別個に調製、保管する二液型の硬化性組成物(硬化システム)であってもよい。二液型の場合は、使用に際して、主剤と硬化剤を混合し、常温で、または必要に応じて加熱して硬化させる。主剤は、水分の入らない条件下で製造し、密閉容器に入れ保存し、使用時に容器から出して硬化剤と混合することが好ましい。また硬化反応時は密閉容器中や窒素等の不活性ガス流通化等で大気中の水分を吸収しないような条件で行うのが好ましい。
以下に本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されない。
本明細書において、数平均分子量をMnと、重量平均分子量をMwと、分子量分布をMw/Mnと、記す。数平均分子量と、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(内部標準ポリスチレン)を用いて測定した値である。また、水酸基量から換算した重量平均分子量を水酸基換算Mwと、記す。また、重合体に含まれるヒドロキシ基の量は、水酸基換算Mwから算出した。
<製造例1:重合体(p1)の製造>
グリセリンにプロピレンオキシドを開環重合させて得られたポリオキシプロピレントリオール(水酸基換算Mw5,000)(開始剤Aという。)と、ジプロピレングリコールにプロピレンオキシドを開環重合させて得られたポリオキシプロピレンジオール(水酸基換算Mw3,200)(開始剤Bという。)を、開始剤として用いた。
亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体触媒(0.23g)の存在下、開始剤A(64.1g)に、プロピレンオキシド(435.9g)を、120℃にて反応系の圧力が下がらなくなるまで反応させた。つぎに、開始剤A(58.3g)を添加し、プロピレンオキシド(291.7g)を、反応系の圧力が下がらなくなるまで反応させた。つづいて、開始剤B(57.6g)を添加し、プロピレンオキシド(392.4g)を、反応系の圧力が下がらなくなるまで反応させた。
さらに、開始剤B(44.4g)を添加し、プロピレンオキシド(205.6g)を、反応系の圧力が下がらなくなるまで反応させた。これにより、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にヒドロキシ基を1分子あたり2.4個有する重合体(h1)を得た。重合体(h1)は、25℃における粘度は17.4Pa・sであった。GPCで測定したMnは19,000、Mwは29,000、よってMw/Mnは1.54であった。
得られた重合体(h1)に、重合体(h1)のヒドロキシ基量に対して1.05倍モルのナトリウムメトキシドを含むメタノール溶液を添加して、重合体(h1)をアルコラート化した。つぎに、加熱減圧によりメタノールを留去した後に、重合体(h1)のヒドロキシ基量に対して過剰量の塩化アリルを添加した。これにより、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にアリル基を有する重合体(v1)を得た。
次に、1,1,3,3−テトラメチルジビニルシロキサン白金錯体の存在下、得られた重合体(v1)とジメトキシメチルシランを、70℃にて5時間反応させた。これにより、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にジメトキシメチルシリル基を有する重合体(p1)を得た。重合体(p1)は、25℃における粘度が18.5Pa・sであった。GPCで測定したMnは20,000、Mwは32,000、よってMw/Mnは1.60であった。また、重合体(p1)は、重合体(v1)の分子末端のアリル基の80%にジメトキシメチルシリル基が導入された重合体であった。
<製造例2:重合体(p2)の製造>
亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下、開始剤A(100g)にプロピレンオキシド(320g)を開環重合させて、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にヒドロキシ基を1分子あたり3個有する重合体(h2)(水酸基換算Mw21,000)を得た。
また、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下、開始剤B(200g)にプロピレンオキシド(863g)を開環重合させて、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にヒドロキシ基を1分子あたり2個有する重合体(h3)(水酸基換算Mw17,000)を得た。
得られた重合体(h2)300gと、重合体(h3)700gとを混合し、分子末端にヒドロキシ基を1分子あたり2.3個有する重合体(h4)とした。これのヒドロキシ基量に対して1.05倍モルのナトリウムメトキシドを含むメタノール溶液を添加し、その後加熱減圧によりメタノールを留去して、重合体(h4)をアルコラート化した。つぎに、重合体(h4)のヒドロキシ基量に対して過剰量の塩化アリルを添加して、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にアリル基を有する重合体(v2)を得た。
次に、1,1,3,3−テトラメチルジビニルシロキサン白金錯体の存在下、得られた重合体(v2)とジメトキシメチルシランを、70℃にて5時間反応させた。これにより、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にジメトキシメチルシリル基を有する重合体(p2)を得た。重合体(p2)は、25℃における粘度が18.0Pa・sであった。GPCで測定したMnは20,000、Mwは28,000、よってMw/Mn1.44であった。また、重合体(p2)は、重合体(v2)の分子末端のアリル基の80%にジメトキシメチルシリル基が導入された重合体であった。
<製造例3:重合体(p3)の製造>
亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下、開始剤Aにプロピレンオキシドを開環重合させて、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にヒドロキシ基を1分子あたり3.0個有する重合体(h5)(水酸基換算Mw30,000)を得た。
また、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下、開始剤Bにプロピレンオキシドを開環重合させて、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にヒドロキシ基を1分子あたり2個有する重合体(h6)(水酸基換算Mw20,000)を得た。
得られた重合体(h5)230gと、重合体(h6)200gを混合し、分子末端にヒドロキシ基を1分子あたり2.4個有する重合体(h7)とした。これのヒドロキシ基量に対して1.05倍モルのナトリウムメトキシドを含むメタノール溶液を添加し、その後加熱減圧によりメタノールを留去して、重合体(h7)をアルコラート化した。つぎに、重合体(h7)のヒドロキシ基量に対して過剰量の塩化アリルを添加して、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にアリル基を有する重合体(v3)を得た。
次に、塩化白金酸六水和物の存在下、得られた重合体(v3)とジメトキシメチルシランを、70℃にて5時間反応させた。これにより、ポリオキシプロピレン鎖を有し、かつ分子末端にジメトキシメチルシリル基を有する重合体(p3)を得た。重合体(p3)は、25℃における粘度が27.0Pa・sであった。GPCで測定したMnは27,000、Mwは35,000、よってMw/Mn1.32であった。また、重合体(p3)は、重合体(v3)の分子末端のアリル基の80%にジメトキシメチルシリル基が導入された重合体であった。
<実施例および比較例>
上記製造例で得た重合体(p1)、(p2)、(p3)および下記の成分を用い、表1、2に示す配合で成分を混合して主剤と硬化剤をそれぞれ調製し、二液型の硬化性組成物を製造した。硬化性組成物(1)〜(8)は実施例、比較組成物(1)〜(12)は比較例である。表における配合割合の単位は「質量部」である。
[化合物(A)]
・トリメチロールプロパン(三菱ガス化学社製)。
・ジトリメチロールプロパン(三菱ガス化学社製)。
・ネオペンチルグリコール(三菱ガス化学社製)。
・トリメチロールエタン(三菱ガス化学社製)。
[比較化合物]
・グリセリン(日油社製)、下式(1)。
・ジプロピレングリコール(旭硝子社製)、下式(2)。
・1,3−ブタンジオール(協和発酵社製)、下式(3)。
・1,4−ブタンジオール(三菱化学社製)、下式(4)。
・1,6−ヘキサンジオール(宇部興産社製)、下式(5)。
・ペンタエリスリトール(三菱ガス化学社製)、下式(6)。
・フェニルグリシジルエーテル(阪本薬品工業社製)、下式(7)。
Figure 2010155894
[充填材]
・膠質炭酸カルシウム(白石工業社製、商品名:白艶華CCR)。
・重質炭酸カルシウム(白石カルシウム工業、商品名:ホワイトンSB)。
・有機樹脂バルーン(松本油脂製薬社製、商品名:MFL−80GCA)。
・カオリンクレー(竹原化学工業株式会社、商品名:グロマックスLL)
[充填材・耐候性付与剤]
・酸化チタン(石原産業社製、商品名R820)。
[モジュラス調整剤]
・TMP−3TMS(2,2−ビス[(トリメチルシロキシ)メチル]−1−(トリメチルシロキシ)ブタン)と、フェノキシトリメチルシランとを質量比3対1で混合したもの。
[可塑剤]
・ジイソノニルフタレート(略称:DINP)(花王社製:商品名ビニサイザー90)。
・エポキシ系可塑剤(エポキシ基を1個有する分子量379のモノエポキシ化合物、新日本理化社製、商品名:サンソサイザーE−PS)。
[チクソ性付与剤]
・水添ひまし油系チクソ性付与剤(楠本化成社製、商品名:ディスパロン#305)。
[光硬化性化合物]
・DPCA20:多官能アクリル基含有化合物(日本化薬社製、商品名カラヤッド DPCA20)。
・M−309:多官能アクリル基含有化合物(トリメチロールプロパントリアクリレート、東亞合成社製、商品名:アロニックス M−309)。
[チクソ性付与剤]
・水添ひまし油系チクソ性付与剤(楠本化成社製、商品名:ディスパロン#305)。
[紫外線吸収剤]
・ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバ・スペチャルテイー・ケミカル社製、商品名:チヌビン326)。
[酸化防止剤]
・ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペチャルテイー・ケミカル社製、商品名:イルガノックス1135)。
[接着性付与剤]
・シランカップリング剤(信越化学工業社製:KBM403)。
[硬化剤]
下記(1)4質量部と、(2)6質量部と、(3)15質量部と、(4)5質量部とを混合して硬化剤を調製した。
(1)硬化触媒としてのビス(2−エチルヘキサン酸)スズ(エーピーアイコーポレーション社製)と、助触媒としてのラウリルアミン(和光純薬工業社製)とを質量比(硬化触媒:助触媒)6:1で混合したもの。
(2)ジイソノニルフタレート(上記DINP)。
(3)重質炭酸カルシウム(上記ホワイトンSB)。
(4)カオリンクレー(竹原化学工業社製、商品名:グロマックスLL)。
Figure 2010155894
Figure 2010155894
<評価>
[引張試験]
硬化性組成物(1)〜(8)および比較組成物(1)〜(12)のそれぞれを用いJIS A5758(2004)に準拠する方法でH型試験体を作成した。
得られた硬化物のH型試験体を用い、その硬化物の50%引張応力(N/mm)(以下、E50ともいう。)、最大引張応力(N/mm)(以下、Tmaxともいう。)、および破断時の伸度の伸び率(%)(以下、破断伸度ともいう。)を測定した。
また破断した硬化物の破断形成を目視で観察し、硬化物が破断している場合を凝集破壊、硬化物と被着体の接着界面が剥離した場合を界面剥離として評価した。界面剥離は硬化物の接着性が低いことを意味する。
[耐久性試験]
それぞれの硬化物の耐久性をJIS A5758(2004)に記載されている耐久性区分9030に準拠した方法で測定した。
耐久性評価については、耐久性試験後の被着体と硬化物との接着界面の亀裂を確認し、その亀裂がないものを◎とし、一部に亀裂があるが非常に小さくかつ0.5mm未満程度の極浅い場合を○とし、全面に渡っておよそ1mm程度の浅い亀裂があるものを△、全面に渡って1mm以上の深い亀裂があるものを×とした。
これらの試験結果を表3に示す。
[耐熱試験]
耐熱試験として、それぞれの硬化物のH型試験体を90℃で2週間加熱養生したものを用いて、E50、Tmax、破断伸度、および破断形態を調べた。その結果を表4に示す。
またE50、Tmaxおよび破断伸度のそれぞれについて、加熱養生する前の値(表3の(1))と、加熱養生後の値(表4の(2))との差((2)−(1))の値を、表4に合わせて示す。
Figure 2010155894
Figure 2010155894
表3、4の結果より、硬化性組成物(1)〜(8)は、引張試験におけるE50、Tmax、破断伸度および破壊形態(接着性)がいずれも良好であり、かつ耐久性も優れていた。また加熱養生による引張特性の劣化も小さい。
比較組成物(1)〜(3)、は、化合物(A)および比較化合物のいずれも添加しない例であるが、耐久性が悪く、加熱養生による引張特性の劣化が比較的大きい。
比較組成物(4)〜(9)は、化合物(A)に含まれない、水酸基を2個以上有する化合物を添加した例であるが、良好な耐久性が得られなかった。また、加熱養生による引張特性の劣化が比較的大きい。
重合体(p2)を用い、化合物(A)および比較化合物のいずれも添加しない比較組成物(10)、および重合体(p2)を用いグリセリンを添加した比較組成物(11)は、特に加熱養生前の接着性が低く、耐久性も悪い。
比較組成物(12)は、化合物(A)を添加せず、特許文献3に記載されているエポキシ基を有する可塑剤であるフェニルグリシジルエーテルを添加した例である。硬化性組成物(1)〜(8)は、この比較組成物(12)と比べると、耐久性が向上しており、引張試験における結果はほぼ同等であった。
本発明の硬化性組成物の硬化物は、耐久性に優れ、機械強度も良好である。本発明の硬化性組成物は、シーリング材(建築用弾性シーリング材シーラント、複層ガラス用シーリング材等。)、封止剤(ガラス端部の防錆・防水用封止剤、太陽電池裏面封止剤等。)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆剤。)等の分野に用いられる接着剤として有用である。また、本発明の硬化性組成物は、粘着剤、塗料材料、フィルム材料、ガスケット材料、注型材料等の用途にもとしても使用できる。

Claims (5)

  1. ポリオキシアルキレン鎖を有し、かつ分子末端に加水分解性シリル基を有する重合体(P)、および炭素数3以上の直鎖状または分岐状の炭素原子鎖と、1個以上の炭化水素基と、2個以上の水酸基を有し、炭化水素基が結合している炭素原子に隣り合う少なくとも2個の炭素原子にそれぞれ水酸基が結合している構造を有する化合物(A)を含むことを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記化合物(A)が、下式(I)で表される基を有する、請求項1記載の硬化性組成物。
    Figure 2010155894
    (式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
  3. 前記化合物(A)が、ジオール類、トリオール類、トリオール類のモノカルボン酸アルキルエステル化合物、およびトリオール類のモノエーテル化合物からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 前記化合物(A)がトリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、およびトリメチロールエタンからなる群から選ばれる1種以上である、請求項3に記載の硬化性組成物。
  5. 前記重合体(P)の数平均分子量が5,000〜50,000である、請求項4に記載の硬化性組成物。
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