JP2010155206A - 耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜 - Google Patents

耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜 Download PDF

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Abstract

【課題】水蒸気が含まれる混合ガスであっても特定のガス種を分離することが可能な耐水性に優れるガス分離膜用複合膜を提供する。
【解決手段】シリル基を0.01〜5モル%含有するビニルアルコール系重合体(A)および水溶性アミン化合物(B)が多官能性の架橋剤(C)で架橋されてなる複合膜であって、該複合膜を60℃の蒸留水に3時間浸漬させた時の該複合膜の重量保持率が50〜100重量%で、かつ該複合膜100重量部に対する吸水量が30〜1000重量部であることを特徴とする耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜である。
【選択図】なし

Description

本発明は、水蒸気の含まれる混合ガスから特定のガス種を分離するガス分離膜用複合膜に関する。
近年、分離膜を用いた分離技術がめざましく進展している。このような分離技術には、例えば飲料水を得るために不純物を分離するといった液体と固体の分離から、選択透過性を有する分離膜を用いて二酸化炭素と水素、あるいは二酸化炭素とメタンの分離といった気体の分離まで、種々のものが含まれる。特に、気体の分離技術は、油田のオフガスや火力発電の排ガス、天然ガスからの二酸化炭素分離などに広く応用されるので、二酸化炭素を選択的に分離する技術が精力的に検討されている。
しかしながら、従来の高分子膜では二酸化炭素の選択性(二酸化炭素の膜透過速度/分離対象ガスの膜透過速度)が不十分で、目的とする濃度で二酸化炭素を回収することが出来なかった。そのため、二酸化炭素選択性に優れた分離膜の開発が望まれていた。このような膜を得るために、二酸化炭素に対して選択的に親和性が高い素材を用いることが提案されている。たとえば、室温で液状物質であるポリアミドアミンデンドリマーを、微多孔質の支持体に含浸させた分離膜が提案されている(非特許文献1および2)。この含浸膜の分離性能は、膜に圧力差を設けない状況では1000を超える優れた二酸化炭素選択性を示すものの、この膜に圧力を掛けると、含浸させたポリアミドアミンデンドリマーが時間と共に支持体から抜け出して、性能を維持できないため、実用に供することが困難であった。
この問題を解決する方法として、架橋剤で架橋された吸水性高分子材料のマトリックス中に特定のアミン化合物を包含させた気体分離層を多孔質性の支持膜の表面部分に形成させた複合膜が提案されている(特許文献1)。この複合膜の分離性能は、高い選択性を有すると共に、圧力差に耐え実用に供することが可能な分離膜である。しかしながら、気体分離膜ではその分離対象となる混合ガスに水蒸気が含まれる場合が多いため、混合ガスと膜表面との親和性を発現するための適度な親水性と、一方で水蒸気に対して経時的に分離性能が低下することのない耐水性という相反する性能を持ち合わせることが要求される。前記の複合膜の分離性能は、水蒸気を含む混合ガスを用いると、包含させたアミン化合物が時間と共に複合膜から抜け出して、性能を維持できないため、実用に供することが困難であり、水蒸気が含まれる混合ガスでも使用可能な耐水性に優れる分離膜の開発が切望されていた。
特開2008−68238号公報 J.Am.Chem.Soc.122(2000)7594〜7595 Ind.Eng.Chem.Res.40(2001)2502〜2511
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、水蒸気が含まれる混合ガスであっても特定のガス種を分離することが可能な耐水性に優れるガス分離膜用複合膜を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、シリル基を特定量含有するビニルアルコール系重合体と特定の水溶性アミン化合物が特定の架橋剤で架橋された複合膜であって、該複合膜を一定温度の蒸留水に一定時間浸漬させた時の該複合膜の重量保持率が特定の範囲にあり、かつ該複合膜の吸水量を特定のものにすることによって、高い選択性を有すると共に、水蒸気の含まれる混合ガスに耐え実用に供することが可能な耐水性に優れるガス分離膜用複合膜を得ることを見出し、本発明に至った。
すなわち上記課題は、シリル基を0.01〜5モル%含有するビニルアルコール系重合体(A)および水溶性アミン化合物(B)が多官能性の架橋剤(C)で架橋されてなる複合膜であって、該複合膜を60℃の蒸留水に3時間浸漬させた時の該複合膜の重量保持率が50〜100重量%で、かつ該複合膜100重量部に対する吸水量が30〜1000重量部であることを特徴とする耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜を提供することによって解決される。
このとき、ビニルアルコール系重合体(A)の重合度が300〜2500であり、けん化度が95〜99.9モル%であることが好適であり、水溶性アミン化合物(B)が、ポリアミドアミン系デンドリマーであることが好適である。また、ビニルアルコール系重合体(A)のエチレン単位の含有量が1〜20モル%であることが好適であり、ビニルアルコール系重合体(A)と多官能性の架橋剤(C)の重量配合比率(A)/(C)が99.9/0.1〜50/50であることが好適である。また、多官能性の架橋剤(C)が、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤、コロイダルシリカ、および官能基としてエポキシ基またはアルデヒド基を有する架橋剤からなる群から選択される少なくとも1種であることが好適であり、多官能性の架橋剤(C)が、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤、コロイダルシリカ、および官能基としてエポキシ基またはアルデヒド基を有する架橋剤からなる群から選択される少なくとも2種以上であることも好適である。
本発明により、水蒸気が含まれる混合ガスであっても高い選択性をもって実用に供することが可能な耐水性に優れるガス分離膜用複合膜が提供される。
本発明の耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜は、シリル基を0.01〜5モル%含有するビニルアルコール系重合体(A)および水溶性アミン化合物(B)が多官能性の架橋剤(C)で架橋されてなる複合膜であって、該複合膜を60℃の蒸留水に3時間浸漬させた時の該複合膜の重量保持率が50〜100重量%であり、かつ該複合膜100重量部に対する吸水量が30〜1000重量部であることを特徴とする。
本発明に用いられるビニルアルコール系重合体(A)のシリル単位の含有量は0.01〜5モル%である。シリル単位の含有量が0.01モル%未満の場合には、本発明の複合膜の効果が発現されず耐水性が低下するおそれがあり、0.05モル%以上であることが好ましく、0.1モル%以上であることがより好ましい。一方、シリル単位の含有量が5モル%を超える場合には、ビニルアルコール系重合体(A)溶液の安定性が低下したり、均質な複合膜が得られにくく、目的とする耐水性に優れる複合膜が得られないおそれがあり、3.5モル%以下であることが好ましく、2.5モル%以下であることがより好ましい。
シリル基含有のビニルアルコール系重合体(A)の粘度平均重合度(以下、重合度と略記することがある)は300〜2500が好ましく、330〜2200がより好ましく、360〜2000が特に好ましい。重合度(P)は、JIS−K6726に準じて測定される。すなわち、ビニルアルコール系重合体(A)を再けん化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度[η]から次式により求められる。
P=([η]×10/8.29)(1/0.62)
重合度が300未満の場合には、複合膜のマトリックスを構成する機能が低下して複合膜の耐水性が低下するおそれがある。重合度が2500を超える場合には、複合膜を作成する際のビニルアルコール系重合体(A)と水溶性アミン化合物(B)からなる溶液の粘度が高くなりすぎる場合があり、作業性が低下するのみならず均質な複合膜が得られないおそれがある。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(A)のけん化度は95〜99.9モル%であることが好ましい。けん化度が95モル%未満の場合には、複合膜の耐水性が低下するおそれがあり、96モル%以上であることがより好ましい。一方、けん化度が99.9モル%を超える場合には、製膜時の作業性が低下したり、複合膜を作成する際のビニルアルコール系重合体(A)と水溶性アミン化合物(B)からなる溶液の粘度安定性が低下するおそれがある。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(A)の中でも、下記の化1または化2の構造単位を有するビニルアルコール系重合体(A)が好ましい。
Figure 2010155206
Figure 2010155206
上記の化1および化2において、R、R、RおよびRは水素原子または炭素数8以下の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜40のアルコキシル基またはアシロキシル基(ここで、アルコキシル基、アシロキシル基は酸素を含有する置換基を有していてもよい。)を表し、Rは炭素数5以下のアルキレン基または連鎖炭素原子が酸素もしくは窒素で中断された2価の有機残基を表し、nは0〜4の整数を表し、kは0〜2の整数およびmは0〜3の整数であってk+mは3以下であることを表し、Xは1価の金属または水素原子を表す。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(A)は、好適には上記の化1または化2の構造単位に変換しうるオレフィン性不飽和単量体とビニルエステルとの共重合体をけん化することにより得られる。また、本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(A)は、その原料である変性ビニルエステル系重合体中のアルコキシシラン基がけん化反応時に加水分解されてシラノール基またはその塩基に変換されていても差し支えない。また、本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(A)は、シリル基を含有する構造単位が重合体の分子中にランダムに、導入されているもののほかに、重合体の分子末端に導入されているものでもよい。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(A)としては、分子中にシリル基を含有すると共にさらにエチレン単位を含有するPVAが好ましい。エチレン単位の含有量としては、1〜20モル%が好ましい。エチレン単位の含有量が1モル%未満の場合には耐水性が不充分となるおそれがあり、1.5モル%以上であることがより好ましく、2モル%以上であることがさらに好ましい。一方、エチレン単位の含有量が20モル%を超える場合には水溶性が低下して作業効率が低下するおそれがあり、18モル%以下であることがより好ましく、15モル%以下であることがさらに好ましい。
前記の化1に変換しうるオレフィン性不飽和単量体の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリアセトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルジメチルアセトキシシラン、ビニルイソブチルジメトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリヘキシロキシシラン、ビニルメトキシジヘキシロキシシラン、ビニルジメトキシオクチロキシシラン、ビニルメトキシジオクチロキシシラン、ビニルトリオクチロキシシラン、ビニルメトキシジラウリロキシシラン、ビニルジメトキシラウリロキシシラン、ビニルメトキシジオレイロキシシラン、ビニルジメトキシオレイロキシシランなどが挙げられる。
前記の化2に変換しうるオレフィン性不飽和単量体の具体例としては、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルエチルトリメトキシシラン、N−(2−(メタ)アクリルアミド−エチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリアセトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−エチルトリメトキシシラン、1−(メタ)アクリルアミド−メチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルジメチルメトキシシラン、3−(N−メチル−(メタ)アクリルアミド)−プロピルトリメトキシシラン、3−((メタ)アクリルアミド−メトキシ)−3−ハイドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−((メタ)アクリルアミド−メトキシ)−プロピルトリメトキシシラン、ジメチル−3−(メタ)アクリルアミド−プロピル−3−(トリメトキシシリル)−プロピルアンモニウムクロライド、ジメチル−2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピル−3−(トリメトキシシリル)−プロピルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
また、本発明において使用される前記の化1または化2の構造単位を有するビニルアルコール系重合体(A)は、好適には前記の化1または化2に変換しうるオレフィン性不飽和単量体とビニルエステルとの共重合体をけん化することにより得られる。共重合の方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法を採用することができる。その中でも、無溶媒あるいはアルコールなどの溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が通常採用される。また、高重合度のものを得る場合には、乳化重合法が採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げられる。共重合に使用される開始剤としては、例えば、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシカーボネートなどのアゾ系開始剤または過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられる。重合温度については特に制限はないが、−30〜150℃の範囲が適当である。
上述の方法で用いるビニルエステルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等が挙げられる。これらの中でも酢酸ビニルが好ましい。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(A)は、さらに、アニオン基もしくはカチオン基を含有していてもよい。これらアニオン基もしくはカチオン基を有する単量体としては、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸または無水イタコン酸等に由来するカルボキシル基を有する単量体;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等に由来するスルホン酸基を有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミン等に由来するカチオン基を有する単量体が挙げられる。これらの単量体の中でも、入手のし易さおよび共重合性の観点から、無水マレイン酸、無水マレイン酸のハーフエステル、イタコン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライドに由来する単量体が好ましい。これらの単量体単位の含有量は、通常10モル%以下であり、0.1〜8モル%がより好ましい。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(A)は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、ビニルアルコール単位およびビニルエステル単位以外の単量体単位を含有していても良い。このような単量体単位としては、アクリル酸およびその塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸およびその塩;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル等のメタクリル酸エステル;アクリルアミド;N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド;N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物;マレイン酸、その塩またはそのエステル;イタコン酸、その塩またはそのエステル;ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;酢酸イソプロペニル等の単量体由来の単位が挙げられる。これらの単量体単位の含有量としては、10モル%以下が好ましく、5モル%以下がより好ましく、3モル%以下がさらに好ましい。
本発明において使用されるビニルアルコール系重合体(A)を水に溶解するには、通常ビニルアルコール系重合体(A)を水に分散後、場合によっては水酸化ナトリウムなどのアルカリを添加し、撹拌しながら加温することによって均一な水溶液を得ることができる。
次に、水溶性アミン化合物(B)について説明する。水溶性アミン化合物(B)は、分離対象のガスによって自由に選択することができる。ただし、本発明においては、シリル基含有のビニルアルコール系重合体(A)と親和性を有すことが必要であるために、水溶性であることが必須である。本発明で用いられる水溶性アミン化合物(B)としては、注目度の高い二酸化炭素の分離を念頭において例示すれば、ポリアミドアミン系デンドリマー、その他の化合物としてモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2,3−ジアミノプロピオン酸、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンなど、1級のアミノ基を有する化合物が挙げられるが、アミノ基の数が多く二酸化炭素の吸着能力の点でポリアミドアミン系デンドリマーが好ましく用いられる。
シリル基含有のビニルアルコール系重合体(A)と水溶性アミン化合物(B)の質量比率(A/B)には特に制限はないが、通常は20/80〜80/20の質量比で、より好ましくは30/70〜60/40の質量比で用いられる。
次に、多官能性の架橋剤(C)について説明する。本発明に用いられる架橋剤(C)は、シリル基含有のビニルアルコール系重合体(A)同士や、あるいはシリル基含有のビニルアルコール系重合体(A)と水溶性アミン化合物(B)を架橋するのに用いられる架橋剤であって、特に限定されるものでなく、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤、コロイダルシリカ、および官能基としてエポキシ基、アルデヒド基、ハロゲン原子などの官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。中でも、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤、コロイダルシリカ、および官能基としてエポキシ基またはアルデヒド基を有する架橋剤からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
チタン系架橋剤としては、チタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンラクテートアンモニウム塩など、チタンのアルコシキド系架橋剤が好ましい。また、ジルコニウム系架橋剤としては、酸塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、ステアリン酸ジルコニウム、オクチル酸ジルコニウム、珪酸ジルコニウムなどが挙げられる。これらのジルコニウム化合物のなかでも水溶性のものが好ましく、塩素を持たないものがさらに好ましい。具体的には硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウムが挙げられる。エポキシ基を有する架橋剤としては、たとえば、エポキシクロロヒドリン、ジエポキシアルカン、ジエポキシアルケン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテルなどのジグリシジルエーテル化合物が挙げられ、とくにエチレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。また、アルデヒド基を有する架橋剤としては、グルタルアルデヒド、スクシンアルデヒド、マロンジアルデヒド、テレフタルアルデヒド、イソフタルアルデヒドなどのジアルデヒド化合物が挙げられ、とくにグルタルアルデヒドが好ましい。
上記の多官能性の架橋剤(C)は単独で使用しても性能は発現するが、異なる系の多官能性の架橋剤(C)を2種以上混合して用いる方が効果は高い。すなわち、多官能性の架橋剤(C)が、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤、コロイダルシリカ、および官能基としてエポキシ基またはアルデヒド基を有する架橋剤からなる群から選択される少なくとも2種以上であることが好適な実施態様である。
本発明の複合膜において、該複合膜100重量部(乾燥重量)当りの吸水量は、30〜1000重量部の範囲である。吸水量がこの範囲にあることにより、混合ガスに水蒸気が含まれた場合であっても適度な親和性を有することとなる。吸水量が30重量部未満であると、水蒸気の含まれる混合ガスにおいてガス分離の選択性が低下するおそれがあり、50重量部以上であることが好ましく、70重量部以上であることがより好ましい。一方、吸水量が1000重量部を超えると耐水性が発現しないため、水溶性アミン化合物(B)に固有の高い分離性能を発揮させることができなくなるおそれがあり、800重量部以下であることが好ましく、500重量部以下であることがより好ましい。
また、本発明において、該複合膜を60℃の蒸留水に3時間浸漬させた時の該複合膜の重量保持率は、50〜100重量%の範囲である。重量保持率がこの範囲にあることにより、耐水性を有し分離性能が低下することのない本発明の複合膜が得られることとなる。重量保持率が50重量%未満であると、シリル基含有のビニルアルコール系重合体(A)マトリックスに水溶性アミン化合物(B)を固定化する目的が達成されず耐水性が低下するおそれがあり、60重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。
本発明の複合膜における吸水量と重量保持率を上記の範囲になるようにするには、シリル基含有のビニルアルコール系重合体(A)と水溶性アミン化合物(B)と多官能性の架橋剤(C)との種類および使用比率を適宜選択することにより行うことができる。
本発明の複合膜において、ビニルアルコール系重合体(A)と多官能性の架橋剤(C)との重量配合比率(A)/(C)は、99.9/0.1〜50/50であることが好ましく、99.5/0.5〜60/40であることがより好ましく、99/1〜70/30であることがさらに好ましい。重量配合比率(A)/(C)が99.9/0.1を超える場合には得られる複合膜の耐水性が充分でないおそれがある。一方、重量配合比率(A)/(C)が50/50未満の場合には製膜時の作業性が低下したり、複合膜を作成する際のビニルアルコール系重合体(A)と水溶性アミン化合物(B)および多官能性の架橋剤(C)からなる溶液の粘度安定性が低下するおそれがある。
本発明の耐水性に優れるガス分離膜用ビニルアルコール系重合体複合膜を得る点から、該複合膜の熱処理は重要である。多官能性の架橋剤(C)によるマトリックスの架橋のみならず、熱処理によるビニルアルコール系重合体(A)の結晶化を促進することで耐水性を更に向上させることができる。熱処理の温度としては、60〜200℃が好ましく、90〜180℃が更に好ましい。60℃未満である場合、熱処理の効果が不十分となるおそれがある。200℃を超えるとビニルアルコール系重合体(A)や水溶性アミン化合物(B)が分解する場合があり好ましくない。熱処理の時間としては条件や設備によって異なるために特に制限はないが、1秒から1時間の範囲にあることが好ましい。1秒未満である場合、熱処理の効果が不十分となるおそれがある。1時間を超えると工業的な実施に難があるのみならず、ビニルアルコール系重合体(A)や水溶性アミン化合物(B)が分解する場合があり好ましくない。
本発明の耐水性に優れるビニルアルコール系重合体複合膜は、水蒸気の含まれる混合ガスに耐え実用に供することが可能なガス分離膜に好適に使用される。ガス分離膜は支持膜と本発明の複合膜から構成され、公知の支持膜の表面に本発明の複合膜が形成される。支持膜を構成する疎水性高分子としては従来公知の膜形成用の樹脂が使用できる。かかる疎水性樹脂としては、例えばポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル等が例示できる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。なお、実施例中で特に断りのない限り、「%」および「部」はそれぞれ「重量%」および「重量部」を意味する。
[複合膜の耐水性評価]
シート状物の吸水量、重量保持率はそれぞれ次式で求めた。
吸水量(部)=[(W1/W2)−1]×100
重量保持率(%)={1−[(W3−W2)/W3]}×100
上記の式において、記号は下記の意味を有する。
W1:膨潤後の試料の重量
W2:膨潤後さらに乾燥した後の試料重量
W3:膨潤前の試料重量
合成例1
[シリル基とエチレン単位を有するビニルアルコール系重合体(A)の合成例]
撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応槽に酢酸ビニル56kg、メタノール5.8kgおよびビニルトリメトキシシラン121gを仕込み、60℃に昇温した後、30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が7.0kg/cmになるようにエチレンを導入仕込みした。開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)をメタノールに溶解した濃度2.8g/L溶液を調製し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。上記の反応槽内温を60℃に調整した後、上記の開始剤溶液50mLを注入し、重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を7.0kg/cmに、重合温度を60℃に維持し、上記の開始剤溶液を170mL/hrで連続添加した。6時間後に重合率が40%に達したところで冷却して重合を停止した。反応槽を解放して脱エチレンしたあと窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下に未反応酢酸ビニルモノマーを除去し、ポリ酢酸ビニル(以下、PVAcと略記する。)のメタノール溶液とした。20%に調整した該溶液にモル比(NaOHのモル数/ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニル単位のモル数)0.05のNaOHメタノール溶液(10%濃度)を添加してけん化した。得られたPVA(PVA−1)のけん化度は99.4モル%であった。
重合後、未反応酢酸ビニルモノマーを除去して得られたPVAcのメタノール溶液をn−ヘキサンに沈殿、アセトンで溶解する再沈精製を3回行った後、60℃で減圧乾燥して精製PVAcを得た。該PVAcのアルカリ消費量を測定して求めたエチレン変性量は6.5モル%であった。上記のPVAcのメタノール溶液をアルカリモル比0.2でけん化した後、メタノールソックスレーを3日間実施し、次いで乾燥して精製PVAを得た。常法のJIS K6726に準じて、該PVAの平均重合度を測定したところ1480であった。また該PVAについてH−NMRからビニルトリメトキシシランの含有量を測定したところ0.26モル%であった。
実施例1
ビニルトリメトキシシランと酢酸ビニルとの共重合体をけん化してシリル基をビニルシラン単位として0.25モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化度98.6モル%、重合度1650の分子内にシリル基を含むPVAを得た。このPVAを水に溶解し、PVAの3%水溶液を作成した。その水溶液100重量部に対し、水溶性アミン化合物(B)としてPAMAMデンドリマー(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個)の20%メタノール溶液(アルドリッチ社製)を15重量部と、ジルコゾールZC−2(第一稀元素化学工業(株)製)を酸化ジルコニウム換算で濃度0.2%の水溶液45部を攪拌しながら徐々に加えて調整した。この溶液を流延し、20℃で乾燥して厚さ100μmのシート状物を得た。得られたシート状物を枠に固定して熱風乾燥機で150℃、10分間熱処理をした。この熱処理したシート状物を温水(60℃)に3時間浸漬した後、吸水量および重量保持率を測定した。シート状物の吸水量は650重量部、重量保持率は76%であり、しっかりとした皮膜状態を維持していた。結果を表1に示す。
比較例1
分子量50万のキトサン(商品名:キトサンH、キミカ株式会社製)/分子量5万のキトサン(商品名:キトサンLL、キミカ株式会社製)=100/10の混合キトサンを酢酸2重量%水溶液に徐々に加え、60分攪拌して0.5重量%のキトサン溶液を調製した。その後、1.0μmのろ紙でろ過したキトサンの酢酸水溶液100重量部に対し、架橋剤(C)としてエチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDGE)(東京化成工業株式会社製)を20重量部攪拌しながら徐々に加えて調整した。この溶液を流延し、20℃で乾燥して厚さ100μmのシート状物を得た。得られたシート状物を枠に固定して大過剰の0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液に10分間浸漬した。引き続き、蒸留水とエタノール1:1の混合溶媒に60分間浸漬した後に、60℃で8時間乾燥した。
さらに、得た枠に固定された乾燥シート状物を、水溶性アミン化合物(B)として実施例1で使用されたものと同じPAMAMデンドリマーの20%メタノール溶液(アルドリッチ社製)を水で2倍希釈した大過剰の溶液中に30分間浸漬した。その後60℃で8時間乾燥した。重量測定から該シート状物には、キトサン100重量部に対してPAMAMデンドリマーは100重量部包含されていた。さらに、120℃、10分間熱処理をした。この熱処理したシート状物を温水(60℃)に3時間浸漬した後、吸水量および重量保持率を測定した。シート状物の吸水量は170重量部、重量保持率は36%であり、皮膜状態はしっかりとしていたが、重量保持率は低いものであった。結果を表1に示す。
比較例2
比較例1で用いた架橋剤(C)であるEGDGEに代えて、グルタルアルデヒド(GA;和光純薬製)を3重量部用いた以外は、比較例1と同様にして熱処理したシート状物を得た。重量保持率は低いものであった。結果を表1に示す。
実施例2〜4
実施例1で用いた変性PVAの種類およびPAMAMデンドリマーの量、架橋剤(C)の種類および量、熱処理温度を表1に示すものに代えた以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例3
シリル基を含有しないPVA−120(株式会社クラレ製)を使用する以外は、実施例1と同様にして熱処理したシート状物を得た。得られたシート状物を枠に固定してグルタルアルデヒドと等量の硫酸水溶液に60℃で10分間浸漬した。引き続き、蒸留水とエタノール1:1の混合溶媒に60分間浸漬した後に、60℃で8時間乾燥した。シリル基を含有しないシート状物は、60℃の温水に浸漬したところ溶解した。
実施例5〜7
実施例1で用いたシリル基含有PVAを用いて架橋剤(C)の種類および量、熱処理温度を表1に示すものに代えた以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例8
合成例1で示したシリル基とエチレン単位を有するPVAを用いて、架橋剤(C)の種類および量を表1に示すものに代えた以外は、実施例1と同様に行った。得られたシート状物は重量保持率が高く耐水性が向上していた。結果を表1に示す。
実施例9〜13
実施例8で用いたシリル基とエチレン単位を有するPVAの種類およびPAMAMデンドリマーの量、架橋剤(C)の種類および量、熱処理温度を表1に示すものに代えた以外は、実施例8と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例4〜5
実施例1および8において、架橋剤(C)を用いず熱処理温度を120℃で行った以外は実施例1および8と同様に行った。架橋剤(C)を用いないシート状物は、水に浸漬したところ溶解した。結果を表1に示す。
実施例14
実施例1で用いたシリル基含有PVAのコモノマー種、PAMAMデンドリマーの量、架橋剤(C)の量を表1に示すものに代えた以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例15〜16
実施例1で用いたPVAを用いて、架橋剤(C)を2種類使用することに加えて、架橋剤(C)の量を表1に示すものに代えた以外は、実施例1と同様に行って熱処理シートを得た。さらに、比較例3と同様にして酸処理および洗浄、乾燥を行った。結果を表1に示す。
実施例17〜19
実施例8において、架橋剤(C)を2種類使用することに加えて、架橋剤(C)の量を表1に示すものに代えた以外は、実施例8と同様に行った。架橋剤(C)を2種類使用することによって重量保持率は高く耐水性に優れるものであった。結果を表1に示す。
比較例6
実施例1で用いた変性PVAに代えてシリル含量が7.2mol%のシリル基含有PVAを用いて、実施例1と同様にシート作成用の溶液を調整したが、ジルコゾールZC−2を添加すると溶液がゲル化してシートが得られなかった。
比較例7
比較例3で用いたPVAに代えて実施例1で用いた変性PVAを用い、得られたシートの熱処理を行わなかった以外は、比較例3と同様に行った。結果を表1に示す。
Figure 2010155206

Claims (7)

  1. シリル基を0.01〜5モル%含有するビニルアルコール系重合体(A)および水溶性アミン化合物(B)が多官能性の架橋剤(C)で架橋されてなる複合膜であって、該複合膜を60℃の蒸留水に3時間浸漬させた時の該複合膜の重量保持率が50〜100重量%で、かつ該複合膜100重量部に対する吸水量が30〜1000重量部であることを特徴とする耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜。
  2. ビニルアルコール系重合体(A)の重合度が300〜2500であり、けん化度が95〜99.9モル%である請求項1に記載の耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜。
  3. 水溶性アミン化合物(B)が、ポリアミドアミン系デンドリマーである請求項1または2に記載の耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜。
  4. ビニルアルコール系重合体(A)のエチレン単位の含有量が1〜20モル%である請求項1〜3のいずれかに記載の耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜。
  5. ビニルアルコール系重合体(A)と多官能性の架橋剤(C)の重量配合比率(A)/(C)が99.9/0.1〜50/50である請求項1〜4のいずれかに記載の耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜。
  6. 多官能性の架橋剤(C)が、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤、コロイダルシリカ、および官能基としてエポキシ基またはアルデヒド基を有する架橋剤からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系重合体複合膜。
  7. 多官能性の架橋剤(C)が、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤、コロイダルシリカ、および官能基としてエポキシ基またはアルデヒド基を有する架橋剤からなる群から選択される少なくとも2種以上である請求項1〜6のいずれかに記載の耐水性に優れるガス分離膜用シリル基含有ビニルアルコール系複合膜。
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