JP2010154262A - セルラ移動通信システム、基地局制御装置及び基地局連携通信制御方法 - Google Patents

セルラ移動通信システム、基地局制御装置及び基地局連携通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セルラ移動通信システムにおいて、複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信が可能な範囲を拡充すると共に、無線通信の状況に応じた基地局連携通信を行うことを図る。
【解決手段】基地局毎に基地局連携部を設け、基地局連携部は、ある移動局に対する基地局連携通信に係る各基地局の無線通信の状態を表す情報を取得し、該情報に基づいて各基地局の基地局連携通信の可否を判断し、この判断の結果に基づいて当該移動局に係る通信方法P1〜P8を決定する。
【選択図】図32

Description

本発明は、セルラ移動通信システム、基地局制御装置及び基地局連携通信制御方法に関する。
近年、日本国内の携帯電話サービスにおいては、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)およびCDMA2000(Code Division Multiple Access 2000)に代表されるIMT−2000(International Mobile Telecommunications 2000)と称される第3世代移動通信システムが普及してきている。さらに、そのIMT−2000の高度化システムおよびIMT−2000の次世代システムとして、IMT−Advancedと称される第4世代移動通信システムに関する標準規格が策定されつつある。
IMT−Advancedは、低速移動時に1Gbpsの伝送速度を、高速移動時には100Mbpsの伝送速度をそれぞれ実現することを目標としている。このような高速通信を実現するためには、広帯域な周波数帯を使用した通信方式を利用することが必要になるが、そのような通信方式の一つとして、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:OFDMA)方式が知られている。OFDMA方式は、広帯域の周波数帯をサブキャリアと称する直交した狭帯域に分割し、各サブキャリアで情報を伝送する方式である。このOFDMA方式によれば、無線装置で生じる周波数特性をサブキャリア毎に補正したり、又、伝送路で生じる周波数特性の時間変動に対して適応的に周波数多重伝送および周波数分割多元接続を行ったりすることができることから、広帯域通信を実現する有力な伝送方式の一つとして注目されている。
また、複数のアンテナを用いた伝送路マルチ化(Multiple Input Multiple Output:MIMO)技術は、送信側の複数のアンテナから個別に送信された信号を受信側の複数のアンテナで受信し、その受信信号から空間信号分離することで周波数利用効率の向上を図る技術として注目されている。
セルラ移動通信システムは、複数の基地局を配置し、各基地局の通信エリア(セル)によって連続的な通信サービスエリアを構築するものであるが、セルラ移動通信システムに対し、OFDMA方式やMIMO技術を用いた通信方式を適用する場合、使用可能な周波数領域の制限により、全周波数帯域を各セルに割当てる指針が考えられる。この場合、基地局近傍に位置する移動局については、通信基地局からの所望信号が高いレベルで受信できると共に、隣接する基地局からの無線信号が距離減衰によりレベル低下するため、高い通信品質を確保でき、広帯域通信の効果としてユーザスループットの高速化が期待できる。しかし、セル境界に位置する移動局については、所望信号のレベルが距離減衰により低下するだけでなく、隣接基地局の無線信号が通信信号と同レベルの干渉信号となり、通信品質を大きく劣化させるため、広帯域通信の効果が十分に得られないという課題がある。この課題は、移動局よりも基地局の送信電力が大きいため、特に下り回線(基地局から移動局方向の回線)で顕著になる。
その課題に対し、例えば特許文献1,2,3に対処方法が開示されている。図33はその従来のセルラ移動通信システムの概略構成図である。図33において、従来のセルラ移動通信システムは、各々セル103を提供する複数の基地局101、基地局101に無線接続して通信する移動局(ユーザ端末)102、複数の基地局101を集中的に制御するための基地局コントローラ107を有する。各基地局101は、バックボーンネットワーク104を介してコアネットワーク105に接続される。バックボーンネットワーク104及びコアネットワーク105は、それぞれルータ106を有する。基地局コントローラ107は、バックボーンネットワーク104内に設けられ、各基地局101と有線で接続される。基地局コントローラ107は、セル境界にいるユーザ端末102に対し複数の基地局101が連携してMIMO技術等を用いた通信を行うように、複数の基地局101を制御する。
特開2007−134844号公報 特開2007−043332号公報 国際公開第2006/016485号パンフレット
しかし、上述した従来のセルラ移動通信システムでは、基地局コントローラが制御する基地局の数が増加するほど、基地局コントローラにかかる処理の負荷が大きくなるという問題がある。このため、複数の基地局コントローラで一定数ずつの基地局を制御することが考えられるが、この場合、異なる基地局コントローラに接続された基地局間では連携した通信を行うことができない。また、セルラ移動通信システム内の一部の基地局のみを制御対象として非制御対象の基地局や中継局を設けると、非制御対象の基地局は基地局間で連携した通信を行うことができないので、移動局の在圏セルにより通信サービスに差が生じてしまう。
IMT−Advancedのように広帯域通信を行うセルラ移動通信システムでは、従来のマクロセルよりもセル範囲が小さいマイクロセルなどを用いることが想定されていることから、基地局数が多くなるので、上記した課題を軽視できなくなる。
なお、セルラ移動通信システムでは、ユーザ端末の接続状態を維持しつつ、安定した通信状態を得るため、異なる基地局へ接続を切替えるハンドオーバ技術が利用されている。ハンドオーバとしては、ハードハンドオフ及びソフトハンドオフがある。ハードハンドオフは、通信が瞬断されるものであり、基地局間で連携した送信を行わない。ソフトハンドオフでは、ハンドオーバ時に複数の基地局から同時送信が行われるが、無線通信の状況に応じた基地局間の連携は行わない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信が可能な範囲を拡充すると共に、無線通信の状況に応じた基地局連携通信を行うことのできるセルラ移動通信システムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係るセルラ移動通信システムは、複数の基地局を配置し、各基地局の通信エリアによって連続的な通信サービスエリアを構築するセルラ移動通信システムにおいて、基地局毎に基地局連携部を設け、各基地局連携部が通信ネットワークを介して相互に通信可能なように構成されてなり、複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信の制御を、該基地局連携通信に係る基地局の基地局連携部同士が協調して行うものであって、前記基地局連携部は、ある移動局に対する基地局連携通信に係る各基地局の無線通信の状態を表す情報を取得する手段と、該情報に基づいて各基地局の基地局連携通信の可否を判断する手段と、この判断の結果に基づいて当該移動局に係る通信方法を決定する手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記基地局連携部は、基地局連携通信を行う移動局に対し、空間多重することが可能な移動局を調べる手段を有することを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記基地局連携部は、移動局が希望する基地局候補によるマルチサイト接続を行うことができないと判断した場合、当該移動局に係る通信方法としてシングルサイト接続を選択することを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記基地局連携部は、移動局がシングルサイト接続で基地局と通信を行うことを、該シングルサイト接続対象の基地局以外の基地局候補へ通知し、該基地局候補は、該通知されたシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるように動作することを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記基地局候補は、前記通知されたシングルサイト接続対象の移動局が通信を行う無線リソーススロットにおいて、他の移動局とシングルサイト接続を行うと共に、該通知されたシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるために、送信電力を抑制することを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記基地局候補は、前記通知されたシングルサイト接続対象の移動局の方向にヌルを向けるようにビームフォーミングを行うと共に、当該ビーム形状により他の移動局と通信を行うことを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記移動局は、自己が所属する基地局のみに対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信する手段を有し、前記基地局連携部は、自基地局に所属する移動局から受信した連携通信制御情報を該移動局に対する基地局連携通信に係る基地局へ転送する手段と、基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせる手段と、該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断する手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記移動局は、基地局連携通信に係る全ての基地局に対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信する手段を有し、前記基地局連携部は、自基地局の基地局連携通信に係る基地局の中から、当該基地局連携通信に係る制御を主となって行うマスター基地局を決定する手段と、自基地局がマスター基地局である場合に、当該基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせる手段と、該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断する手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記移動局は、基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求する手段を有することを特徴とする。
本発明に係るセルラ移動通信システムにおいては、前記基地局連携部は、移動局及び基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求する手段を有することを特徴とする。
本発明に係る基地局制御装置は、複数の基地局を配置し、各基地局の通信エリアによって連続的な通信サービスエリアを構築するセルラ移動通信システムにおいて、基地局毎に設けられる基地局制御装置であって、各基地局制御装置が通信ネットワークを介して相互に通信可能なように構成されてなり、複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信の制御を、該基地局連携通信に係る基地局の基地局制御装置同士が協調して行うものであり、前記基地局制御装置は、ある移動局に対する基地局連携通信に係る各基地局の無線通信の状態を表す情報を取得する手段と、該情報に基づいて各基地局の基地局連携通信の可否を判断する手段と、この判断の結果に基づいて当該移動局に係る通信方法を決定する手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る基地局制御装置においては、基地局連携通信を行う移動局に対し、空間多重することが可能な移動局を調べる手段を有することを特徴とする。
本発明に係る基地局制御装置においては、移動局が希望する基地局候補によるマルチサイト接続を行うことができないと判断した場合、当該移動局に係る通信方法としてシングルサイト接続を選択することを特徴とする。
本発明に係る基地局制御装置においては、移動局がシングルサイト接続で基地局と通信を行うことを、該シングルサイト接続対象の基地局以外の基地局候補へ通知し、該基地局候補に対し、該通知したシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるように動作させることを特徴とする。
本発明に係る基地局制御装置においては、前記移動局は、自己が所属する基地局のみに対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信するものであり、前記基地局制御装置は、自基地局に所属する移動局から受信した連携通信制御情報を該移動局に対する基地局連携通信に係る基地局へ転送する手段と、基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせる手段と、該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断する手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る基地局制御装置においては、前記移動局は、基地局連携通信に係る全ての基地局に対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信するものであり、前記基地局制御装置は、自基地局の基地局連携通信に係る基地局の中から、当該基地局連携通信に係る制御を主となって行うマスター基地局を決定する手段と、自基地局がマスター基地局である場合に、当該基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせる手段と、該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断する手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る基地局制御装置においては、移動局及び基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求する手段を有することを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法は、複数の基地局を配置し、各基地局の通信エリアによって連続的な通信サービスエリアを構築するセルラ移動通信システムにおいて、基地局毎に基地局連携部を設け、各基地局連携部が通信ネットワークを介して相互に通信可能なように構成されてなり、複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信の制御を、該基地局連携通信に係る基地局の基地局連携部同士が協調して行う基地局連携通信制御方法であって、前記基地局連携部が、ある移動局に対する基地局連携通信に係る各基地局の無線通信の状態を表す情報を取得するステップと、前記基地局連携部が、該情報に基づいて各基地局の基地局連携通信の可否を判断するステップと、前記基地局連携部が、この判断の結果に基づいて当該移動局に係る通信方法を決定するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記基地局連携部が、基地局連携通信を行う移動局に対し、空間多重することが可能な移動局を調べるステップをさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記基地局連携部が、移動局が希望する基地局候補によるマルチサイト接続を行うことができないと判断した場合、当該移動局に係る通信方法としてシングルサイト接続を選択することを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記基地局連携部が、移動局がシングルサイト接続で基地局と通信を行うことを、該シングルサイト接続対象の基地局以外の基地局候補へ通知し、該基地局候補が、該通知されたシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるように動作することを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記基地局候補が、前記通知されたシングルサイト接続対象の移動局が通信を行う無線リソーススロットにおいて、他の移動局とシングルサイト接続を行うと共に、該通知されたシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるために、送信電力を抑制することを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記基地局候補が、前記通知されたシングルサイト接続対象の移動局の方向にヌルを向けるようにビームフォーミングを行うと共に、当該ビーム形状により他の移動局と通信を行うことを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記移動局が、自己が所属する基地局のみに対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信するステップと、前記基地局連携部が、自基地局に所属する移動局から受信した連携通信制御情報を該移動局に対する基地局連携通信に係る基地局へ転送するステップと、前記基地局連携部が、基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせるステップと、前記基地局連携部が、該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断するステップと、をさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記移動局が、基地局連携通信に係る全ての基地局に対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信するステップと、前記基地局連携部が、自基地局の基地局連携通信に係る基地局の中から、当該基地局連携通信に係る制御を主となって行うマスター基地局を決定するステップと、前記基地局連携部が、自基地局がマスター基地局である場合に、当該基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせるステップと、前記基地局連携部が、該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断するステップと、をさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記移動局が、基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求するステップをさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る基地局連携通信制御方法においては、前記基地局連携部が、移動局及び基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求するステップをさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、セルラ移動通信システムにおいて、複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信が可能な範囲を拡充すると共に、無線通信の状況に応じた基地局連携通信を行うことができるという効果が得られる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るセルラ移動通信システムの概略構成図である。図1において、セルラ移動通信システムは、各々セルを提供する複数の基地局1と、基地局1に無線接続して通信する移動局(ユーザ端末)2を有する。図1には、2台の基地局1(基地局識別子がA,Bであるもの)並びに、基地局1(A)が提供するセル3A及び基地局1(B)が提供するセル3Bが、例示されている。各基地局1は基地局連携部10を有する。基地局連携部10は、基地局連携通信を制御するための機能を有する。
各基地局1は、バックボーンネットワーク4を介してコアネットワーク5に接続される。バックボーンネットワーク4及びコアネットワーク5は、それぞれルータ6を有する。各基地局1の基地局連携部10は、バックボーンネットワーク4を介して相互に通信する。図2に、本実施形態に係るセルラ移動通信システムの通信構成の概念図を示す。図2において、実プレーンは、基地局1とユーザ端末2間の通信構成を示す。連携プレーンは、基地局連携通信を制御するための通信構成であり、バックボーンネットワーク4内の論理的な接続関係を示している。連携プレーンにおいて、各基地局連携部10は、論理的にフラットなフルメッシュ状に相互に接続されており、任意の基地局連携部10との間でデータを送受することができる。バックボーンネットワーク4内の通信回線は、有線であり、基地局連携部10間で送受されるデータ量に比して十分な通信帯域を有する。なお、図2の通信構成は、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルとは独立したものである。
本実施形態に係るセルラ移動通信システムにおいて、基地局1とユーザ端末2間の多元接続方式は限定されない。多元接続方式としては、例えば、OFDMA方式、時分割多元接続(Time Division Multiple Access:TDMA)などが利用可能である。
本実施形態に係るセルラ移動通信システムにおいて、基地局1及びユーザ端末2は複数のアンテナを備え、基地局1とユーザ端末2が、1対1で通信する場合も、複数の基地局1が連携してユーザ端末2と通信する場合も、MIMO技術を用いた伝送(MIMO伝送)を行う。
図3は、本実施形態に係る基地局1の概略構成を示すブロック図である。図3において、無線部11は、ユーザ端末2との間で無線接続し、ユーザデータ及び制御メッセージ等のデータを送受する。ユーザデータ・制御メッセージ処理部12は、ユーザ端末2との間、他の基地局1の基地局連携部10との間、及び、コアネットワーク5との間で、それぞれ送受されるデータ(ユーザデータ、制御メッセージ)の処理を行う。上位レイヤ部13は、バックボーンネットワーク4との間で有線接続し、ユーザデータ及び制御メッセージ等のデータを送受する。
処理負荷量計測部14は、自基地局1内で行う処理の負荷量を計測する。該計測結果の処理負荷量は、基地局連携部10に送られる。端末情報保持部15は、ユーザ端末2毎に、無線通信の状況を示す情報を記憶する。端末情報保持部15に記憶される情報は、ユーザ端末2に対する基地局連携通信の適用の有無、基地局連携通信が適用されているユーザ端末2に対して割当てられた無線リソース領域、MIMO伝送の方法(MIMOモード)、などの情報である。MIMOモードとしては、例えば、最大比合成送信ダイバーシチ等の送信ダイバーシチ、時空間符号、及び、固有ビーム空間多重方式等の空間多重、並びに、それらの組合せがある。端末情報保持部15は、基地局連携部10からデータの書き込みおよび読み出しが行われる。
基地局連携部10は、ユーザデータ・制御メッセージ処理部12を介して、ユーザ端末2との間、及び、他の基地局1の基地局連携部10との間で、それぞれ制御メッセージを送受する。基地局連携部10は、その制御メッセージのやり取りによって、基地局連携通信の制御を行う。
図4は、本実施形態に係るユーザ端末2の概略構成を示すブロック図である。図4において、無線部21は、基地局1との間で無線接続し、ユーザデータ及び制御メッセージ等のデータを送受する。ユーザデータ・制御メッセージ処理部22は、基地局1との間で送受されるデータ(ユーザデータ、制御メッセージ)の処理を行う。上位レイヤ部23は、自ユーザ端末2に具備されるアプリケーションなどから構成され、ユーザデータ・制御メッセージ処理部22を介して基地局1との間でユーザデータ及び制御メッセージを送受する。
処理負荷量計測部24は、自ユーザ端末2内で行う処理の負荷量を計測する。該計測結果の処理負荷量は、連携処理部20に送られる。無線環境認識部25は、自ユーザ端末2のアンテナ(図示せず)で受信した無線信号に基づいて、無線信号の送信元の基地局1毎に、無線品質を表す無線品質情報を定期的に測定する。この測定は、自ユーザ端末2との接続の有無とは無関係に、測定可能な全基地局1を対象とする。測定結果の無線品質情報は、連携処理部20に送られる。無線品質情報は、例えば、搬送波対干渉波及び雑音電力比(Carrier to Interference and Noise power Ratio:CINR)、受信信号強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)などである。なお、CINRの測定においては、所望基地局を決める際、各基地局1に係るRSSI及び基地局1間のRSSIの差に対してそれぞれ基準値を設定し、基準値を満たすRSSI及びRSSI差を持つ基地局1を所望基地局とする。そして、所望基地局とそれ以外の基地局1の組毎に、CINRの測定を行う。
連携処理部20は、ユーザデータ・制御メッセージ処理部22を介して、基地局1との間で制御メッセージを送受する。連携処理部20は、基地局連携通信に係る処理を行う。
次に、本実施形態のセルラ移動通信システムにおける基地局連携通信に係る動作を順次、詳細に説明する。以下に示す各実施例では、基地局1のアンテナ数およびユーザ端末2のアンテナ数はともに2であるとするが、アンテナ数が3以上であっても同様である。
なお、以下では説明の便宜上、基地局の符号「1」およびユーザ端末の符号「2」の表記を省略する。また、基地局識別子がAである基地局1を基地局A、基地局識別子がBである基地局1を基地局Bというように、「基地局」と「基地局識別子」を連結して表記する。
実施例1は、最大2台の基地局による基地局連携通信の開始手順である。なお、本実施例1では、セルラ移動通信システム内に設けられる基地局は、2台のみではなく、3台以上が設けられているものとする。
[基地局連携通信の開始手順]
図5は、基地局連携通信の開始手順を示すシーケンス図である。図5の例は、基地局Aとのみ通信しているユーザ端末が、基地局Aのセルと基地局Bのセルとのセル境界へ移動することにより、基地局A,Bによる基地局連携通信を開始するときの手順である。以下、図5を参照して、基地局連携通信の開始手順に係る動作を説明する。
ステップS0:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS1:ユーザ端末が、各基地局の無線品質情報に基づいて、基地局A,Bによる基地局連携通信を要求することを判断する。この判断基準としては、例えば、接続している基地局(接続基地局)のRSSIが減少し、且つ、接続基地局とこれ以外の接続していないある基地局(非接続基地局)とのRSSIの差が基準値以内であれば、接続基地局と該非接続基地局との基地局連携通信を要求すると判断する。又は、接続基地局のみに接続する場合に得られる伝送速度の推定値と、接続基地局とある非接続基地局との基地局連携通信により得られる伝送速度の推定値とを算出し、それら算出値の比較結果からより良い伝送速度が得られる場合に、基地局連携通信を要求すると判断してもよい。
ステップS2:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信リクエストを送信する。連携通信リクエストには、基地局連携通信を行う基地局の組、基地局連携通信で使用するMIMOモード、各基地局(基地局連携通信の対象と非対象の基地局を含む)の無線品質情報、自端末の処理負荷量などの情報を含める。ここでは、基地局連携通信を行う基地局の組は、基地局A,Bである。
ステップS3:基地局Aが、基地局Bへ連携通信情報の問い合わせを行う。連携通信情報の問い合わせでは、ユーザ端末から受け取った、MIMOモード、各基地局の無線品質情報及び処理負荷量などの情報を、問い合わせ先の基地局へ送る。
ステップS4:基地局A,Bが、それぞれに、連携通信情報を取得する。連携通信情報は、基地局連携通信に使用可能な空きスロット、既に基地局連携通信が決定しているユーザ端末の数とそのユーザ端末が基地局連携通信を行う基地局の組、自基地局の処理負荷量、などの情報である。
ステップS5:基地局Bが、取得した連携通信情報を基地局Aへ返信する。
ステップS6:、基地局Aの連携通信情報と基地局Bの連携通信情報とを用いて、基地局Aとユーザ端末の間で連携通信判断・調整処理を行い、連携通信リクエストの送信元のユーザ端末の通信方法を決定する。
ステップS7:ステップS6で決定された通信方法に従って、当該ユーザ端末と基地局との通信を開始する。
図6は、基地局連携通信の他の開始手順を示すシーケンス図である。図6の例は、図5と同様に、基地局Aとのみ通信しているユーザ端末が、基地局Aのセルと基地局Bのセルとのセル境界へ移動することにより、基地局A,Bによる基地局連携通信を開始するときの手順である。図6の開始手順は図5とほぼ同様であるが、図5の開始手順ではユーザ端末が基地局連携通信を要求するのに対し、図6の開始手順では基地局が基地局連携通信を要求する。以下、図6を参照して、基地局連携通信の他の開始手順に係る動作を説明する。
ステップS10−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS10−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS11:基地局Aが、各基地局の無線品質情報に基づいて、ユーザ端末との基地局連携通信の候補として基地局A,Bを要求することを判断する。この判断基準は、図5のステップS1と同様である。
ステップS12:基地局Aが、基地局連携通信の要求に係るユーザ端末及び基地局Bへそれぞれ連携通信情報の問い合わせを行う。基地局Bへの連携通信情報の問い合わせでは、各基地局の無線品質情報、MIMOモードなどの情報を基地局Bへ送る。ユーザ端末への連携通信情報の問い合わせでは、基地局連携通信を行う基地局の組(ここでは、基地局A,B)、MIMOモードなどの情報をユーザ端末へ送る。
ステップS13:ユーザ端末、基地局A,Bが、それぞれに、連携通信情報を取得する。ユーザ端末に係る連携通信情報は、自端末の処理負荷量、基地局連携通信の対象の各基地局(ここでは、基地局A,B)に係る最新の無線品質情報などである。基地局A,Bに係る連携通信情報は、基地局連携通信に使用可能な空きスロット、既に基地局連携通信が決定しているユーザ端末の数とそのユーザ端末が基地局連携通信を行う基地局の組、自基地局の処理負荷量、などの情報である。
ステップS14:ユーザ端末、基地局Bが、それぞれに、取得した連携通信情報を基地局Aへ返信する。ステップS6,S7は図5と同様である。
[基地局連携通信の連携通信判断・調整処理(図5及び図6のステップS6)]
ここで、図5及び図6のステップS6に対応する、最大2台の基地局による基地局連携通信の連携通信判断・調整処理を説明する。
基地局Aは、基地局A及び基地局Bの連携通信情報に基づいて、表1に示す4通りの基地局連携通信の可否の組合せ(連携可否パターン(ア),(イ),(ウ),(エ))の中から、該当する連携可否パターンを1つ選択する。基地局Aは、選択した連携可否パターンに係る調整処理を行う。
Figure 2010154262
以下、各連携可否パターンに係る動作を順次、説明する。
(ア)基地局A:連携可、基地局B:連携可
ユーザ端末に対して、各基地局A,Bの空きスロット情報及び処理負荷量から基地局A,B共に連携可である場合、基地局Aは図7に示す処理を行う。図7は、基地局連携通信の連携通信判断・調整に係る一処理のフローチャートである。以下、図7を参照して、表1の連携可否パターン(ア)に係る連携通信判断・調整処理の動作を説明する。
ステップSP1:基地局Aが、基地局A,Bの各連携通信情報に基づいて、ユーザ端末に対し、基地局A,Bによる基地局連携通信が可能であると判断する。
ステップSP2:基地局Aが、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,Bの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末があるかを調べる。
ステップSP3:基地局Aは、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,Bの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末がある場合(ステップSP2、YES)、MU−MIMO(Multi-User MIMO)技術を用いて、当該ユーザ端末と該他ユーザ端末とを空間多重により同時通信を行うことを決定する。
ステップSP4:基地局Aは、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,Bの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末がない場合(ステップSP2、NO)、基地局Aのセル内又は基地局Bのセル内(あるいは、基地局Aと基地局Bのセルの重複部分)のエリアに在る他ユーザ端末の中から、MU−MIMO技術を用いて当該ユーザ端末と同時通信が可能な他ユーザ端末があるかを調べる。図8は、この同時通信調整処理のシーケンス図である。
ここで、図8を参照して、同時通信調整処理を説明する。
ステップS20−1:各ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS20−2:各ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS21:基地局Aが、基地局Bに対し、近傍に在る基地局の情報(近傍BS情報)を問い合わせる。近傍BS情報は、各ユーザ端末から受信した各基地局の無線品質情報であり、送信元のユーザ端末が特定可能な情報と対応付けられている
ステップS22:基地局Bが、自基地局が保持している近傍BS情報を基地局Aへ返信する。
ステップS23:基地局Aが、自基地局の近傍BS情報と基地局Bから受信した近傍BS情報とに基づいて、基地局連携通信の対象の当該ユーザ端末と同時通信を行う他ユーザ端末を選択する。例えば、基地局A,Bからの受信電力が当該ユーザ端末と大きな差がなく、且つ、基地局A,Bによる基地局連携通信が可能であることを条件にして、同時通信する他ユーザ端末を選択する。
ステップS24:基地局Aが、ステップS23で選択した他ユーザ端末に対し、連携通信情報を問い合わせる。
ステップS25:連携通信情報の問い合わせを受信した他ユーザ端末が、連携通信情報を取得する。
ステップS26:該他ユーザ端末が、取得した連携通信情報を基地局Aへ返信する。
ステップS27:基地局Aが、他ユーザ端末からの連携通信情報に基づいて、当該ユーザ端末との同時通信の可否を判断する。この判断の結果、同時通信が否と判断された場合、ステップS23に戻り、基地局Aは更に他ユーザ端末を選択し、ステップS24以降の処理を繰り返してもよい。
なお、ステップS23で選択された他ユーザ端末が基地局Bとのみ通信可能である場合には、本ステップS24の前に基地局Bに対し、該他ユーザ端末の情報と共にステップS24以降の連携通信可否判断の処理を依頼する。
説明を図7に戻す。
ステップSP5:基地局Aは、当該ユーザ端末と同時通信可能な他ユーザ端末が発見された場合(ステップSP4、YES)、MU−MIMO技術を用いて当該ユーザ端末と該他ユーザ端末とを空間多重により同時通信を行うことを決定する。
ステップS6:基地局Aは、当該ユーザ端末と同時通信可能な他ユーザ端末が発見されなかった場合(ステップSP4、NO)、MU−MIMO技術を使用せず、当該ユーザ端末に対してのみ基地局連携通信を行うことを決定する。
(イ)基地局A:連携可、基地局B:連携否
ユーザ端末に対して、各基地局A,Bの空きスロット情報及び処理負荷量から、基地局Aは連携可、基地局Bは連携否である場合、基地局Aは、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,Bの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末があるか否かにかかわらず、当該ユーザ端末と自基地局Aで1対1の通信を行うと決定する。
なお、以下、一ユーザ端末と一基地局で1対1の通信を行うことを「シングルサイト接続」と称し、一ユーザ端末と複数の基地局で1対多の通信を行うことを「マルチサイト接続」と称する場合がある。
基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局Bへ伝える。これにより、基地局Bは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局Bは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において基地局Bとシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
(ウ)基地局A:連携否、基地局B:連携可
ユーザ端末に対して、各基地局A,Bの空きスロット情報及び処理負荷量から、基地局Aは連携否、基地局Bは連携可である場合、基地局Aは、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,Bの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末があるか否かにかかわらず、次の処理(ウ−1),(ウ−2)のいずれかを行う。
処理(ウ−1):基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うと決定する。基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局Bへ伝える。これにより、基地局Bは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局Bは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において基地局Bとシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
処理(ウ−2):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局Bとがシングルサイト接続を行うと決定する。これは、基地局Aが連携否であることから、当該ユーザ端末の所属基地局である基地局Aの処理負荷量が大きいことなどが考えられ、当該ユーザ端末は基地局Bとシングルサイト接続を行ったほうが通信品質の向上が期待できるからである。基地局Aは、基地局Bに対し、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うことを要求する。基地局Bは、基地局Aからの要求に応じて、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局Aへ伝える。これにより、基地局Aは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Bとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局Aは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Bとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において基地局Aとシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
(エ)基地局A:連携否、基地局B:連携否
ユーザ端末に対して、各基地局A,Bの空きスロット情報及び処理負荷量から、基地局A,B共に連携否である場合、基地局Aは、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,Bの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末があるか否かにかかわらず、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うと決定する。基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局Bへ伝える。これにより、基地局Bは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局Bは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において基地局Bとシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
なお、基地局A,Bが共に連携否となる場合としては、両基地局の処理負荷量が大きい場合や既に基地局A,B間での基地局連携通信が他ユーザ端末に対して行われており、当該ユーザ端末との基地局連携通信をさらに追加することができない場合などが挙げられる。図9に、既に基地局A,B間での基地局連携通信が他ユーザ端末に対して行われており、当該ユーザ端末との基地局連携通信をさらに追加することができない場合の概念図を示す。
上述した基地局連携通信の連携通信判断・調整処理により、当該ユーザ端末と基地局連携通信を行うことに決定した場合、基地局連携通信を行う基地局間(ここでは、基地局A,B)で協調して、空きスロット情報やMIMOモード等から無線リソース割当領域を決定する。このマルチサイト接続を行う場合、基地局A,Bで同一のスロットが割当てられる。一方、当該ユーザ端末に対して、何れかの基地局とのシングルサイト接続を行う場合には、当該シングルサイト接続を行う基地局の空きスロット情報やMIMOモード等から、当該基地局の無線リソース割当領域を決定する。
実施例2は、最大3台の基地局による基地局連携通信の開始手順である。なお、本実施例2では、セルラ移動通信システム内に設けられる基地局は、3台のみではなく、4台以上が設けられているものとする。基地局連携通信を行う基地局数を制限する理由は、基地局連携通信のための制御処理が広範囲に及ぶことを防ぐためである。なお、本実施例2では、基地局連携通信を行う基地局数を3台に制限するが、最大4台以上の基地局による基地局連携通信についても同様の開始手順が適用可能である。
[基地局連携通信の開始手順]
図10は、基地局連携通信の開始手順を示すシーケンス図である。図10の例は、基地局Aとのみ通信しているユーザ端末が、基地局A,B,C,の3つのセルの共通のセル境界へ移動することにより、基地局A,B,Cによる基地局連携通信を開始するときの手順である。以下、図10を参照して、基地局連携通信の開始手順に係る動作を説明する。
ステップS30:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS31:ユーザ端末が、各基地局の無線品質情報に基づいて、基地局A,B,Cによる基地局連携通信を要求することを判断する。この判断基準は、図5のステップS1と同様である。
ステップS32:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信リクエストを送信する。連携通信リクエストには、基地局連携通信を行う基地局の組、基地局連携通信で使用するMIMOモード、各基地局(基地局連携通信の対象と非対象の基地局を含む)の無線品質情報、自端末の処理負荷量などの情報を含める。ここでは、基地局連携通信を行う基地局の組は、基地局A,B,Cである。
ステップS33:基地局Aが、基地局B,Cのそれぞれへ連携通信情報の問い合わせを行う。連携通信情報の問い合わせでは、ユーザ端末から受け取った、MIMOモード、各基地局の無線品質情報及び処理負荷量などの情報を、問い合わせ先の基地局へ送る。
ステップS34:基地局A,B,Cが、それぞれに、連携通信情報を取得する。連携通信情報は、基地局連携通信に使用可能な空きスロット、既に基地局連携通信が決定しているユーザ端末の数とそのユーザ端末が基地局連携通信を行う基地局の組、自基地局の処理負荷量、などの情報である。
ステップS35:基地局B,Cが、それぞれに取得した連携通信情報を基地局Aへ返信する。
ステップS6:基地局A,B,Cの各連携通信情報を用いて、基地局Aとユーザ端末の間で連携通信判断・調整処理を行い、連携通信リクエストの送信元のユーザ端末の通信方法を決定する。
ステップS7:ステップS6で決定された通信方法に従って、当該ユーザ端末と基地局との通信を開始する。
図11は、基地局連携通信の他の開始手順を示すシーケンス図である。図11の例は、図10と同様に、基地局Aとのみ通信しているユーザ端末が、基地局A,B,C,の3つのセルの共通のセル境界へ移動することにより、基地局A,B,Cによる基地局連携通信を開始するときの手順である。図11の開始手順は図10とほぼ同様であるが、図10の開始手順ではユーザ端末が基地局連携通信を要求するのに対し、図11の開始手順では基地局が基地局連携通信を要求する。以下、図11を参照して、基地局連携通信の他の開始手順に係る動作を説明する。
ステップS40−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS40−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS41:基地局Aが、各基地局の無線品質情報に基づいて、ユーザ端末との基地局連携通信の候補として基地局A,B,Cを要求することを判断する。この判断基準は、図5のステップS1と同様である。
ステップS42:基地局Aが、基地局連携通信の要求に係るユーザ端末及び基地局B,Cへそれぞれ連携通信情報の問い合わせを行う。基地局B,Cへの連携通信情報の問い合わせでは、各基地局の無線品質情報、MIMOモードなどの情報を基地局B,Cへ送る。ユーザ端末への連携通信情報の問い合わせでは、基地局連携通信を行う基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、MIMOモードなどの情報をユーザ端末へ送る。
ステップS43:ユーザ端末、基地局A,B,Cが、それぞれに、連携通信情報を取得する。ユーザ端末に係る連携通信情報は、自端末の処理負荷量、基地局連携通信の対象の各基地局(ここでは、基地局A,B,C)に係る最新の無線品質情報などである。基地局A,B,Cに係る連携通信情報は、基地局連携通信に使用可能な空きスロット、既に基地局連携通信が決定しているユーザ端末の数とそのユーザ端末が基地局連携通信を行う基地局の組、自基地局の処理負荷量、などの情報である。
ステップS44:ユーザ端末、基地局B,Cが、それぞれに、取得した連携通信情報を基地局Aへ返信する。ステップS6,S7は図10と同様である。
[基地局連携通信の連携通信判断・調整処理(図10及び図11のステップS6)]
ここで、図10及び図11のステップS6に対応する、最大3台の基地局による基地局連携通信の連携通信判断・調整処理を説明する。図12は、基地局Aにおける連携通信判断・調整処理のフローチャートである。以下、図12を参照して、連携通信判断・調整に係る動作を説明する。
ステップSP11:基地局連携通信に係る各基地局の連携通信情報を取得する。
ステップSP12:取得した連携通信情報に基づいて各基地局の連携可否を判断する。
ステップS13:その連携可否の判断結果に基づいて、通信方法を決定する。このとき、必要に応じて、他ユーザ端末との調整を行う。
ここで、図12のステップSP12について詳細に説明する。
基地局Aは、各基地局A,B,Cの連携通信情報に基づいて、所定の判定基準により、基地局連携通信の可否を判定する。次の判定基準(1),(2),(3),(4)のいずれかを満たす場合、基地局連携通信が不可であると判定する。
(1)基地局連携通信の同時制御対象の基地局数が、4台以上となる。
(2)既に基地局連携通信が他ユーザ端末に対して行われており、当該ユーザ端末の基地局連携通信に係る処理を追加することができない。
(3)基地局間で共通の空きスロット(無線リソース)を割り当てることができない。
(4)当該基地局の処理負荷量が大きい。
上記判定基準(1)について、図13を参照して説明する。はじめに、基地局A,B間、及び、基地局A,C間で、それぞれユーザ端末に対し、既に基地局連携通信が行われているとする。このとき、基地局Aは、基地局A,B間と基地局A,C間の基地局連携通信における共通の基地局である。このため、これらの基地局連携通信は独立に処理することができないので、基地局A,B,Cで基地局連携通信に係る制御を行う必要がある。ここで、基地局C,D間の基地局連携通信を希望するユーザ端末が現れた場合、新たに基地局Dが基地局連携通信に係る制御の対象となるので、基地局連携通信の同時制御対象の基地局数が4台となる。これにより、上記判定基準(1)に該当し、基地局C,D間の基地局連携通信を希望するユーザ端末に対しては、連携否と判定される。また、上記判定基準(2)に該当する状態は、実施例1の図9と同様の状態である。
次に、図12のステップSP13について詳細に説明する。
基地局Aは、上記ステップSP12の結果から、表2に示す8通りの基地局連携通信の可否の組合せ(連携可否パターン(ア),(イ),(ウ),(エ),(オ),(カ),(キ),(ク))の中から、該当する連携可否パターンを1つ選択する。基地局Aは、選択した連携可否パターンに係る調整処理を行う。
Figure 2010154262
以下、各連携可否パターンに係る動作を順次、説明する。
(ア)基地局A:連携可、基地局B:連携可、基地局C:連携可
ユーザ端末に対して、基地局A,B,C共に連携可である場合、基地局Aは図14に示す処理を行う。図14は、基地局連携通信の連携通信判断・調整に係る一処理のフローチャートである。以下、図14を参照して、表2の連携可否パターン(ア)に係る連携通信判断・調整処理の動作を説明する。
ステップSP21:基地局Aが、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,B,Cの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末があるかを調べる。
ステップSP22:基地局Aは、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,B,Cの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末がある場合(ステップSP21、YES)、MU−MIMO技術を用いて、当該ユーザ端末と該他ユーザ端末とを空間多重により同時通信を行うことを決定する。
ステップSP23:基地局Aは、さらに同時通信を行うことが可能な他ユーザ端末があるかを調べる。この結果、さらに同時通信を行うことが可能な他ユーザ端末がある場合(ステップSP23、YES)、ステップS22に戻る。一方、さらに同時通信を行うことが可能な他ユーザ端末がない場合(ステップSP23、NO)、図14の処理を終了する。
ステップSP24:基地局Aは、当該ユーザ端末以外に、既に決定している基地局A,B,Cの各基地局連携通信の対象の他ユーザ端末がない場合(ステップSP21、NO)、基地局A,B,Cのいずれかのセル内(あるいは、基地局A,B,Cのセルのいずれかの重複部分)のエリアに在る他ユーザ端末の中から、MU−MIMO技術を用いて当該ユーザ端末と同時通信が可能な他ユーザ端末があるかを調べる。
ステップSP25:基地局Aは、当該ユーザ端末と同時通信可能な他ユーザ端末が発見された場合(ステップSP24、YES)、MU−MIMO技術を用いて当該ユーザ端末と該他ユーザ端末とを空間多重により同時通信を行うことを決定する。
ステップSP26:基地局Aは、さらに同時通信を行うことが可能な他ユーザ端末があるかを調べる。この結果、さらに同時通信を行うことが可能な他ユーザ端末がある場合(ステップSP26、YES)、ステップS25に戻る。一方、さらに同時通信を行うことが可能な他ユーザ端末がない場合(ステップSP26、NO)、図14の処理を終了する。
ステップSP27:基地局Aは、当該ユーザ端末と同時通信可能な他ユーザ端末が発見されなかった場合(ステップSP24、NO)、MU−MIMO技術を使用せず、当該ユーザ端末に対してのみ基地局連携通信を行うことを決定する。
図15は、図14のステップSP23,SP24,SP26の同時通信調整処理のシーケンス図である。図15を参照して、同時通信調整処理を説明する。
ステップS50−1:各ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS50−2:各ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS51:基地局Aが、基地局B,Cに対し、近傍BS情報を問い合わせる。
ステップS52:基地局B,Cが、それぞれ自基地局が保持している近傍BS情報を基地局Aへ返信する。
ステップS53:基地局Aが、自基地局の近傍BS情報と基地局B,Cから受信した各近傍BS情報とに基づいて、基地局連携通信の対象の当該ユーザ端末と同時通信を行う他ユーザ端末を選択する。例えば、基地局A,B,Cからの受信電力が当該ユーザ端末と大きな差がなく、且つ、基地局A,B,Cによる基地局連携通信が可能であることを条件にして、同時通信する他ユーザ端末を選択する。
ステップS54:基地局Aが、ステップS53で選択した他ユーザ端末に対し、連携通信情報を問い合わせる。
ステップS55:連携通信情報の問い合わせを受信した他ユーザ端末が、連携通信情報を取得する。
ステップS56:該他ユーザ端末が、取得した連携通信情報を基地局Aへ返信する。
ステップS57:基地局Aが、他ユーザ端末からの連携通信情報に基づいて、当該ユーザ端末との同時通信の可否を判断する。
なお、ステップS53で選択された他ユーザ端末が基地局B又は基地局Cとのみ通信可能である場合には、本ステップS54の前に該通信可能な基地局に対し、該他ユーザ端末の情報と共にステップS54以降の連携通信可否判断の処理を依頼する。
(イ)基地局A:連携可、基地局B:連携可、基地局C:連携否
ユーザ端末に対して、基地局Aは連携可、基地局Bは連携可、基地局Cは連携否である場合、次の処理(イ−1),(イ−2)のいずれかを行う。
処理(イ−1):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局A,Bの2台によるマルチサイト接続により基地局連携通信を行うと決定する。基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局A,Bの2台によるマルチサイト接続により基地局連携通信を行う旨を基地局Cへ伝える。これにより、基地局Cは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局A,Bとマルチサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局Cは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局A,Bとマルチサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において自基地局とシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
処理(イ−2):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局A,Bのいずれかがシングルサイト接続を行うと決定する。例えば、基地局Aとシングルサイト接続を行うとする。この場合、基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局B,Cへ伝える。これにより、基地局B,Cは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局B,Cは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において自基地局とシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
(ウ)基地局A:連携可、基地局B:連携否、基地局C:連携可
ユーザ端末に対して、基地局Aは連携可、基地局Bは連携否、基地局Cは連携可である場合、次の処理(ウ−1),(ウ−2)のいずれかを行う。
処理(ウ−1):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局A,Cの2台によるマルチサイト接続により基地局連携通信を行うと決定する。基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局A,Cの2台によるマルチサイト接続により基地局連携通信を行う旨を基地局Bへ伝える。これにより、基地局Bは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局A,Cとマルチサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局Bは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局A,Cとマルチサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において自基地局とシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
処理(ウ−2):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局A,Cのいずれかがシングルサイト接続を行うと決定する。例えば、基地局Aとシングルサイト接続を行うとする。この場合、基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局B,Cへ伝える。これにより、基地局B,Cは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局B,Cは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において自基地局とシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
(エ)基地局A:連携可、基地局B:連携否、基地局C:連携否
ユーザ端末に対して、基地局Aは連携可、基地局Bは連携否、基地局Cは連携否である場合、基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うと決定する。基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局B,Cへ伝える。これにより、基地局B,Cは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局B,Cは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において自基地局とシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
(オ)基地局A:連携否、基地局B:連携可、基地局C:連携可
ユーザ端末に対して、基地局Aは連携否、基地局Bは連携可、基地局Cは連携可である場合、次の処理(オ−1),(オ−2),(オ−3)のいずれかを行う。
処理(オ−1):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局B,Cの2台によるマルチサイト接続により基地局連携通信を行うと決定する。これにより、基地局Aは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局B,Cとマルチサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局Aは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局B,Cとマルチサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において自基地局とシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
処理(オ−2):基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うと決定する。基地局Aは、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局B,Cへ伝える。これにより、基地局B,Cは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局B,Cは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Aとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において自基地局とシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
処理(オ−3):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局B,Cのいずれかがシングルサイト接続を行うと決定する。これは、基地局Aが連携否であることから、当該ユーザ端末の所属基地局である基地局Aの処理負荷量が大きいことなどが考えられ、当該ユーザ端末は基地局B又は基地局Cとシングルサイト接続を行ったほうが通信品質の向上が期待できるからである。例えば、基地局Bとシングルサイト接続を行うとする。この場合、基地局Aは、基地局Bに対し、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うことを要求する。基地局Bは、基地局Aからの要求に応じて、当該ユーザ端末とシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局Aへ伝える。基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局Bがシングルサイト接続により通信を行う旨を基地局Cへ伝える。これにより、基地局A,Cは、当該ユーザ端末が通信を行う無線リソーススロットにおいて、自基地局の近傍に存在する他ユーザ端末とシングルサイト接続を行い、且つ、基地局Bとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末への干渉を抑えるため、送信電力を下げて通信を行う。あるいは、基地局A,Cは、ビームフォーミング技術を用いて、基地局Bとシングルサイト接続を行う当該ユーザ端末の方向にヌルを向け、さらに当該ビーム形状において自基地局とシングルサイト接続可能な他ユーザ端末と通信を行う。
(カ)基地局A:連携否、基地局B:連携可、基地局C:連携否
ユーザ端末に対して、基地局Aは連携否、基地局Bは連携可、基地局Cは連携否である場合、次の処理(カ−1),(カ−2)のいずれかを行う。
処理(カ−1):基地局Aは、上記処理(オ−2)と同様に、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うと決定する。当該処理は上記処理(オ−2)と同様である。
処理(カ−2):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局Bがシングルサイト接続を行うと決定する。これ以降の処理は、上記処理(オ−3)と同様である。
(キ)基地局A:連携否、基地局B:連携否、基地局C:連携可
ユーザ端末に対して、基地局Aは連携否、基地局Bは連携否、基地局Cは連携可である場合、次の処理(キ−1),(キ−2)のいずれかを行う。
処理(キ−1):基地局Aは、上記処理(オ−2)と同様に、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うと決定する。当該処理は上記処理(オ−2)と同様である。
処理(キ−2):基地局Aは、当該ユーザ端末と基地局Cがシングルサイト接続を行うと決定する。これ以降の処理は、上記処理(オ−3)と同様である。また、上記処理(カ−2)と比較した場合、シングルサイト接続を行う基地局が基地局Cである点が異なるのみである。
(ク)基地局A:連携否、基地局B:連携否、基地局C:連携否
ユーザ端末に対して、基地局A,B,C全てが連携否である場合、基地局Aは、上記処理(オ−2)と同様に、当該ユーザ端末とシングルサイト接続を行うと決定する。当該処理は上記処理(オ−2)と同様である。
上述した実施例2では、3台の基地局A,B,Cにより基地局連携通信を行ったが、本構成により、例えば2台の基地局により基地局連携通信を行うことも可能である。図16,図17は、基地局Aに所属するユーザ端末が2台の基地局B,Cによる基地局連携通信を希望する場合の基地局連携通信の開始手順を示すシーケンス図である。図16はユーザ端末が基地局連携通信を要求する場合のシーケンス図、図17は基地局Aが基地局連携通信を要求する場合のシーケンス図である。
図16において、上記図10と異なる点は、ステップS62においてユーザ端末が基地局B,Cによる基地局連携通信を要求し、以降、該要求に基づいた処理が行われる点であり、図16に係る処理は上記図10と同様であるのでその説明を省略する。また、図17において、上記図11と異なる点は、ステップS71においてユーザ端末との基地局連携通信の候補として基地局B,Cを要求し、以降、該要求に基づいた処理が行われる点であり、図17に係る処理は上記図11と同様であるのでその説明を省略する。
実施例3は、実施例1,2における通信開始後(ステップS7)の基地局連携通信処理である。ステップS7では、連携通信判断・調整処理(ステップS6)で決定された通信方法に従ってユーザ端末と基地局との通信を開始するが、本実施例3ではその通信方法が基地局連携通信である場合に対応する。ここでは、該連携通信判断・調整処理で決定された無線リソース(スロット)を継続して使用する(予約される)ものとするが、無線リソースの利用方法はこれに限定されない。なお、本実施例3では、基地局連携通信を行うユーザ端末が1台である場合を例に挙げるが、基地局連携通信を行うユーザ端末は複数台の場合にも同様に適用可能である。以下、実施例3の各手順を順次説明する。
[基地局連携通信の継続手順]
図18は、基地局連携通信の継続手順を示すシーケンス図である。図18の例は、基地局A,Bと基地局連携通信を行うユーザ端末が、当該基地局連携通信をそのまま継続するときの手順である。以下、図18を参照して、基地局連携通信の継続手順に係る動作を説明する。
ステップS80−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS80−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。この送信周期は、後述する基地局連携通信の継続に必要となるチャネル行列等の連携通信制御情報を送信する周期とは独立である。
ステップS81:基地局Aが、ユーザ端末及び基地局Bに対し、連携通信可否通知を送信する。連携通信可否通知には、基地局連携通信を行う旨、基地局連携通信を行うユーザ端末及び基地局Bを特定する情報、割り当てる無線リソースの情報などが含まれる。
ステップS82:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。連携通信制御情報には、基地局連携通信を行うために必要となるチャネル行列等の無線通信情報が含まれている。
ステップS83:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局Bへ転送する。
ステップS84:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。その基地局Bへ転送されるデータは、MIMOモードに応じたものである。具体的には、MIMOモードが送信タイバーシチや時空間符号である場合、基地局Aは、基地局連携通信で送信する送信データのコピーを基地局Bへ送信する。MIMOモードが空間多重方式である場合には、基地局A,Bからそれぞれ別のデータを送信するため、基地局Aは、空間多重させる送信データを基地局Bへ転送する。
なお、本実施例3では、基地局Aから基地局Bへ直接的にデータ転送しているが、データ転送方法はこれに限定されない。例えば、基地局Aがバックボーンネットワーク4に設置されたルータ6へ基地局連携通信を行う旨を伝え、当該ルータ6が当該ユーザ端末宛の送信データをコピーして基地局A,Bにバイキャストしたり、空間多重化する送信データを基地局A,Bへそれぞれ送信したりしてもよい。
ステップS85:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
以降、ステップS82からステップS85を繰り返すことにより、基地局連携通信がそのまま継続される。
[連携基地局数の減少手順]
図19は、基地局連携通信を行う基地局の数が減少するときの手順を示すシーケンス図である。図19の例は、基地局A,B,Cの3台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、基地局A,Bの2台に連携基地局数が減少した基地局連携通信に変更するときの手順である。以下、図19を参照して、連携基地局数の減少手順に係る動作を説明する。
ステップS90:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS91:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS92:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局B,Cへ転送する。
ステップS93:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局B,Cへ転送する。
ステップS94:基地局A,B,Cが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS95:ユーザ端末が、無線品質情報に基づいて、基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信から基地局A,Bの2台による基地局連携通信へ変更することを判断する。この判断基準としては、例えば、基地局CからのRSSIやCINR等が他基地局A,Bに比べて大きく劣化した場合に、基地局Cを基地局連携通信から外すと判断する。なお、CINRの算出において、連携基地局からの信号は搬送波成分とすべきであるから、連携させる基地局の組合せ毎にCINRを計算する。
ステップS96:ユーザ端末が、基地局A,Bの2台による基地局連携通信へ変更する旨の連携通信変更リクエストを基地局Aへ送信する。連携通信変更リクエストには、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、現在のMIMOモード、新たに希望する連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、新たな連携基地局の組でのMIMOモード等の情報が含まれる。
ステップS97:連携通信変更リクエストを受信した基地局Aが、基地局B,Cに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、連携通信変更リクエストに含まれる情報、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先の基地局へ送る。
ステップS98:連携通信変更問い合わせを受けた基地局B,Cが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Aへ応答する。
ステップS99:基地局Aが、自基地局の状況および基地局B,Cからの連携通信変更問い合わせ応答の内容に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。
ステップS100:基地局Aが、基地局連携通信の変更の可否の判断結果をユーザ端末および基地局B,Cへ連携通信変更応答として通知する。連携通信変更応答には、新しい連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、MIMOモード、割当てるスロット(無線リソース領域)等の情報が含まれる。
ステップS101:ステップS91と同様に、ユーザ端末が基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS102:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局Bへ転送する。
ステップS103:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS104:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
図20は、基地局連携通信を行う基地局の数が減少するときの手順を示すシーケンス図である。図20の例は、基地局A,Bの2台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、移動等の理由により、基地局Bとのシングルサイト接続に変更するときの手順である。以下、図20を参照して、連携基地局数の減少手順に係る動作を説明する。
ステップS110:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS111:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS112:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局Bへ転送する。
ステップS113:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS114:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS115:ユーザ端末が、無線品質情報に基づいて、基地局A,Bの2台による基地局連携通信から基地局Bとのシングルサイト接続へ変更することを判断する。この判断基準としては、例えば、基地局AからのRSSIやCINR等が基地局Bに比べて大きく劣化した場合に、基地局Bとのシングルサイト接続に変更すると判断する。なお、CINRの算出において、連携基地局からの信号は搬送波成分とすべきであるから、連携させる基地局の組合せ毎にCINRを計算する。
ステップS116:ユーザ端末が、基地局Bとのシングルサイト接続へ変更する旨の連携通信変更リクエストを基地局Aへ送信する。連携通信変更リクエストには、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、現在のMIMOモード、新たに希望する接続基地局(ここでは、基地局B)、新たな接続基地局でのMIMOモード等の情報が含まれる。
ステップS117:連携通信変更リクエストを受信した基地局Aが、基地局Bに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、連携通信変更リクエストに含まれる情報、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先の基地局へ送る。
ステップS118:連携通信変更問い合わせを受けた基地局Bが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Aへ応答する。
ステップS119:基地局Aが、自基地局の状況および基地局Bからの連携通信変更問い合わせ応答の内容に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。
ステップS120:基地局Aが、基地局連携通信の変更の可否の判断結果をユーザ端末および基地局Bへ連携通信変更応答として通知する。連携通信変更応答には、新しい接続基地局(ここでは、基地局B)、MIMOモード、割当てるスロット(無線リソース領域)等の情報が含まれる。
ステップS121:ユーザ端末が、シングルサイト接続先の基地局Bへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS122:基地局Bが、ユーザ端末に対し、シングルサイト接続での通信を行う。
以降、ステップS121,S122が繰り返される(S123,S124,・・・)。
図20の連携基地局数の減少手順では、ユーザ端末の所属が基地局Aから基地局Bへ変更されるハンドオーバが発生しており、当該ユーザ端末の所属基地局の変更処理がバックボーンネットワークに対して行われる。従って、シングルサイト接続に変更後は、ユーザ端末は基地局Bに所属するものとなり、ユーザ端末宛の送信データは、基地局Aを経由することなく、基地局Bから直接的にユーザ端末へ送信される。
図21は、基地局連携通信を行う基地局の数が減少するときの他の手順を示すシーケンス図である。図21の例は、図19と同様に、基地局A,B,Cの3台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、基地局A,Bの2台に連携基地局数が減少した基地局連携通信に変更するときの手順である。図21の開始手順は図19とほぼ同様であるが、図19の手順ではユーザ端末が基地局連携通信の変更を要求するのに対し、図21の手順では基地局が基地局連携通信の変更を要求する。以下、図21を参照して、連携基地局数の他の減少手順に係る動作を説明する。
ステップS130−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS130−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS131:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS132:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局B,Cへ転送する。
ステップS133:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局B,Cへ転送する。
ステップS134:基地局A,B,Cが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS135:基地局Aが、無線品質情報に基づいて、基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信から基地局A,Bの2台による基地局連携通信へ変更することを判断する。この判断基準は、図19のステップS95と同様である。
ステップS136:基地局Aが、ユーザ端末及び基地局B,Cに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、
現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、現在のMIMOモード、新たに希望する連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、新たな連携基地局の組でのMIMOモード、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先のユーザ端末及び基地局へ送る。
ステップS137:連携通信変更問い合わせを受けたユーザ端末及び基地局B,Cが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Aへ応答する。
ステップS138:基地局Aが、自基地局の状況、並びに、ユーザ端末および基地局B,Cからの連携通信変更問い合わせ応答の内容に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。
以降、ステップS139からS143は図19のステップS100からS104と同様である。
図22は、基地局連携通信を行う基地局の数が減少するときの他の手順を示すシーケンス図である。図22の例は、基地局A,Bの2台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、移動等の理由により、基地局Bとのシングルサイト接続に変更するときの手順である。以下、図22を参照して、連携基地局数の他の減少手順に係る動作を説明する。
ステップS150−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS150−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS151:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS152:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局Bへ転送する。
ステップS153:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS154:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS155:基地局Aが、無線品質情報に基づいて、基地局A,Bの2台による基地局連携通信から基地局Bとのシングルサイト接続へ変更することを判断する。この判断基準は、図20のステップS115と同様である。
ステップS156:基地局Aが、ユーザ端末及び基地局Bに対し、基地局Bとのシングルサイト接続へ変更する旨の連携通信変更問い合わせを行う。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、現在のMIMOモード、新たに希望する接続基地局(ここでは、基地局B)、新たな接続基地局でのMIMOモード、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先のユーザ端末及び基地局へ送る。
ステップS157:連携通信変更問い合わせを受けたユーザ端末及び基地局Bが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Aへ応答する。
ステップS158:基地局Aが、自基地局の状況、並びに、ユーザ端末および基地局Bからの連携通信変更問い合わせ応答の内容に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。
以降、ステップS159からS163は図20のステップS120からS124と同様である。
図22の連携基地局数の減少手順では、ユーザ端末の所属が基地局Aから基地局Bへ変更されるハンドオーバが発生しており、当該ユーザ端末の所属基地局の変更処理がバックボーンネットワークに対して行われる。従って、シングルサイト接続に変更後は、ユーザ端末は基地局Bに所属するものとなり、ユーザ端末宛の送信データは、基地局Aを経由することなく、基地局Bから直接的にユーザ端末へ送信される。
[連携基地局数の増加手順]
図23は、基地局連携通信を行う基地局の数が増加するときの手順を示すシーケンス図である。図23の例は、基地局A,Bの2台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、基地局A,B,Cの3台に連携基地局数が増加した基地局連携通信に変更するときの手順である。以下、図23を参照して、連携基地局数の増加手順に係る動作を説明する。
ステップS170:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS171:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS172:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局Bへ転送する。
ステップS173:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS174:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS175:ユーザ端末が、無線品質情報に基づいて、基地局A,Bの2台による基地局連携通信から基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信へ変更することを判断する。この判断基準としては、例えば、基地局CからのRSSIやCINR等が良くなり、他基地局A,Bに比べて差異がなくなった場合に、基地局Cを基地局連携通信に追加すると判断する。なお、CINRの算出において、連携基地局からの信号は搬送波成分とすべきであるから、連携させる基地局の組合せ毎にCINRを計算する。
ステップS176:ユーザ端末が、基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信へ変更する旨の連携通信変更リクエストを基地局Aへ送信する。連携通信変更リクエストには、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、現在のMIMOモード、新たに希望する連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、新たな連携基地局の組でのMIMOモード等の情報が含まれる。
ステップS177:連携通信変更リクエストを受信した基地局Aが、基地局Bに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、連携通信変更リクエストに含まれる情報、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先の基地局へ送る。
ステップS178:基地局Aが、基地局Cに対し、連携通信情報を問い合わせる。連携通信情報の問い合わせでは、ユーザ端末から受け取った、MIMOモード、各基地局の無線品質情報及び処理負荷量などの情報を、問い合わせ先の基地局へ送る。
ステップS179:連携通信変更問い合わせを受けた基地局Bが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Aへ応答する。
ステップS180:基地局Cが、連携通信情報を基地局Aへ返信する。連携通信情報は、基地局連携通信に使用可能な空きスロット、既に基地局連携通信が決定しているユーザ端末の数とそのユーザ端末が基地局連携通信を行う基地局の組、自基地局の処理負荷量、などの情報である。
ステップS181:基地局Aが、自基地局の状況、基地局Bからの連携通信変更問い合わせ応答の内容、及び基地局Cからの連携通信情報に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。なお、このとき、無線リソース割当において、基地局Cの空きスロットと基地局連携通信で既に使用中のスロットとが異なっている場合、使用するスロットを調整するようにしてもよい。
ステップS182:基地局Aが、基地局連携通信の変更の可否の判断結果をユーザ端末および基地局B,Cへ連携通信変更応答として通知する。連携通信変更応答には、新しい連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、MIMOモード、割当てるスロット(無線リソース領域)等の情報が含まれる。
ステップS183:ステップS171と同様に、ユーザ端末が基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS184:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局B,Cへ転送する。
ステップS185:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局B,Cへ転送する。
ステップS186:基地局A,B,Cが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
図24は、基地局連携通信を行う基地局の数が増加するときの他の手順を示すシーケンス図である。図24の例は、図23と同様に、基地局A,Bの2台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、基地局A,B,Cの3台に連携基地局数が増加した基地局連携通信に変更するときの手順である。図24の開始手順は図23とほぼ同様であるが、図23の開始手順ではユーザ端末が基地局連携通信の変更を要求するのに対し、図24の開始手順では基地局が基地局連携通信の変更を要求する。以下、図24を参照して、連携基地局数の他の増加手順に係る動作を説明する。
ステップS190−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS190−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS191:ユーザ端末が、基地局Aへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS192:基地局Aが、ユーザ端末から受信した連携通信制御情報を基地局Bへ転送する。
ステップS193:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS194:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS195:基地局Aが、無線品質情報に基づいて、基地局A,Bの2台による基地局連携通信から基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信へ変更することを判断する。この判断基準は、図23のステップS175と同様である。
ステップS196:基地局Aが、ユーザ端末及び基地局Bに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、現在のMIMOモード、新たに希望する連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、新たな連携基地局の組でのMIMOモード、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先のユーザ端末及び基地局へ送る。
ステップS197:基地局Aが、基地局Cに対し、連携通信情報を問い合わせる。連携通信情報の問い合わせでは、ユーザ端末から受け取った、MIMOモード、各基地局の無線品質情報及び処理負荷量などの情報を、問い合わせ先の基地局へ送る。
ステップS198:連携通信変更問い合わせを受けたユーザ端末が、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Aへ応答する。
ステップS199:連携通信変更問い合わせを受けた基地局Bが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Aへ応答する。
ステップS200:基地局Cが、連携通信情報を基地局Aへ返信する。連携通信情報は、基地局連携通信に使用可能な空きスロット、既に基地局連携通信が決定しているユーザ端末の数とそのユーザ端末が基地局連携通信を行う基地局の組、自基地局の処理負荷量、などの情報である。
以降、ステップS201からS206は図23のステップS181からS186と同様である。
実施例4は、実施例1,2における通信開始後(ステップS7)の基地局連携通信処理の他の実施例である。ステップS7では、連携通信判断・調整処理(ステップS6)で決定された通信方法に従ってユーザ端末と基地局との通信を開始するが、本実施例4ではその通信方法が基地局連携通信である場合に対応する。ここでは、該連携通信判断・調整処理で決定された無線リソース(スロット)を継続して使用する(予約される)ものとするが、無線リソースの利用方法はこれに限定されない。なお、本実施例4では、基地局連携通信を行うユーザ端末が1台である場合を例に挙げるが、基地局連携通信を行うユーザ端末は複数台の場合にも同様に適用可能である。以下、実施例4の各手順を順次説明する。
[基地局連携通信の継続手順]
図25は、基地局連携通信の継続手順を示すシーケンス図である。図25の例は、基地局A,Bと基地局連携通信を行うユーザ端末が、当該基地局連携通信をそのまま継続するときの手順である。以下、図25を参照して、基地局連携通信の継続手順に係る動作を説明する。
ステップS210−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS210−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。この送信周期は、後述する基地局連携通信の継続に必要となるチャネル行列等の連携通信制御情報を送信する周期とは独立である。
ステップS211:基地局Aが、ユーザ端末及び基地局Bに対し、連携通信可否通知を送信する。連携通信可否通知には、基地局連携通信を行う旨、基地局連携通信を行うユーザ端末及び基地局Bを特定する情報、割り当てる無線リソースの情報などが含まれる。
ステップS212:ユーザ端末が、基地局A,Bへ連携通信制御情報を送信する。連携通信制御情報には、基地局連携通信を行うために必要となるチャネル行列等の無線通信情報が含まれている。
ステップS213:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。その基地局Bへ転送されるデータは、MIMOモードに応じたものである。具体的には、MIMOモードが送信タイバーシチや時空間符号である場合、基地局Aは、基地局連携通信で送信する送信データのコピーを基地局Bへ送信する。MIMOモードが空間多重方式である場合には、基地局A,Bからそれぞれ別のデータを送信するため、基地局Aは、空間多重させる送信データを基地局Bへ転送する。
なお、本実施例4では、基地局Aから基地局Bへ直接的にデータ転送しているが、データ転送方法はこれに限定されない。例えば、基地局Aがバックボーンネットワーク4に設置されたルータ6へ基地局連携通信を行う旨を伝え、当該ルータ6が当該ユーザ端末宛の送信データをコピーして基地局A,Bにバイキャストしたり、空間多重化する送信データを基地局A,Bへそれぞれ送信したりしてもよい。
ステップS214:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
以降、ステップS212からステップS214を繰り返すことにより、基地局連携通信がそのまま継続される。
[連携基地局数の減少手順]
図26は、基地局連携通信を行う基地局の数が減少するときの手順を示すシーケンス図である。図26の例は、基地局A,B,Cの3台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、基地局A,Bの2台に連携基地局数が減少した基地局連携通信に変更するときの手順である。以下、図26を参照して、連携基地局数の減少手順に係る動作を説明する。
ステップS220:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS221:ユーザ端末が、基地局A,B,Cへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS222:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局B,Cへ転送する。
ステップS223:基地局A,B,Cが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS224:ユーザ端末が、無線品質情報に基づいて、基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信から基地局A,Bの2台による基地局連携通信へ変更することを判断する。この判断基準としては、例えば、基地局CからのRSSIやCINR等が他基地局A,Bに比べて大きく劣化した場合に、基地局Cを基地局連携通信から外すと判断する。なお、CINRの算出において、連携基地局からの信号は搬送波成分とすべきであるから、連携させる基地局の組合せ毎にCINRを計算する。
ステップS225:ユーザ端末が、基地局A,Bの2台による基地局連携通信へ変更する旨の連携通信変更リクエストを基地局A,B,Cへ送信する。連携通信変更リクエストには、連携通信変更リクエストを特定するための識別子(例えば、シーケンス番号)、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、現在のMIMOモード、新たに希望する連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、新たな連携基地局の組でのMIMOモード等の情報が含まれる。なお、連携通信変更リクエストは各基地局へ、ユニキャストされても良いし、或いはマルチキャストされても良い。
ステップS226:基地局A,B,Cは、ユーザ端末から受信した連携通信変更リクエストに応じて、基地局連携通信に係る制御を主となって行う基地局を決定する処理(連携制御マスター基地局決定処理)を行う。基地局連携通信に係る制御を主となって行う基地局のことを「マスター基地局」と称する。
ここで、連携制御マスター基地局決定処理を説明する。
はじめに、同じ識別子の連携通信変更リクエストを受信した各基地局(ここでは、基地局A,B,C)は、現在の連携基地局の組の情報に従って、相互に、マスター基地局決定メッセージを交換する。マスター基地局決定メッセージには、連携通信変更リクエスト識別子、自基地局識別子、自基地局から連携通信変更リクエスト送信元のユーザ端末へのRSSIやCINR等の無線品質情報、自基地局の処理負荷量、本連携通信変更リクエストの処理に関わる他の基地局リストなどが含まれる。
次いで、基地局A,B,Cは、マスター基地局決定メッセージおよび連携通信変更リクエストに含まれる情報、並びに共通の判定基準を用いて、それぞれ独立に、自基地局がマスター基地局であるかどうかを判定する。その判定基準としては、例えば、次の(1),(2),(3)が挙げられる。
(1)基地局識別子が、最も大きい基地局(若しくは、最も小さい基地局)
(2)基地局の処理負荷量が最も少ない基地局
(3)通信変更リクエスト送信元のユーザ端末に対し、最も良い無線環境をもつ基地局
なお、マスター基地局の候補を選択する方法には、次に示すようないくつかの方法(1),(2),(3)が挙げられる。
(1)連携通信変更リクエスト内の情報(現在の連携基地局の組、新たに希望する連携基地局の組)により特定される全基地局
(2)引き続き基地局連携通信を行うことを希望する基地局
(3)基地局連携通信から外す基地局
また、ユーザ端末が所属する基地局をマスター基地局としてもよいが、この場合には、連携制御マスター基地局決定処理は不要となる。
説明を図26に戻す。
ここでは、連携制御マスター基地局決定処理によって、基地局Bがマスター基地局に決定されたとする。
ステップS227:基地局Bが、基地局A,Cに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、連携通信変更リクエスト識別子、ユーザ端末の識別子、連携通信変更リクエストに含まれる情報、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先の基地局へ送る。
ステップS228:連携通信変更問い合わせを受けた基地局A,Cが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Bへ応答する。
ステップS229:基地局Bが、自基地局の状況および基地局A,Cからの連携通信変更問い合わせ応答の内容に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。
ステップS230:基地局Bが、基地局連携通信の変更の可否の判断結果をユーザ端末および基地局A,Cへ連携通信変更応答として通知する。連携通信変更応答には、連携通信変更リクエスト識別子、新しい連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、MIMOモード、割当てるスロット(無線リソース領域)等の情報が含まれる。
ステップS231:ユーザ端末が基地局A,Bへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS232:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS233:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
図26の連携基地局数の減少手順では、基地局Bがマスター基地局であるが、ユーザ端末が所属する基地局は基地局Aのまま変わらないので、ユーザ端末宛の送信データは基地局Aから基地局Bへ転送されている。
図27は、基地局連携通信を行う基地局の数が減少するときの手順を示すシーケンス図である。図27の例は、基地局A,Bの2台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、移動等の理由により、基地局Bとのシングルサイト接続に変更するときの手順である。以下、図27を参照して、連携基地局数の減少手順に係る動作を説明する。
ステップS240:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS241:ユーザ端末が、基地局A,Bへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS242:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS243:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS244:ユーザ端末が、無線品質情報に基づいて、基地局A,Bの2台による基地局連携通信から基地局Bとのシングルサイト接続へ変更することを判断する。この判断基準としては、例えば、基地局AからのRSSIやCINR等が基地局Bに比べて大きく劣化した場合に、基地局Bとのシングルサイト接続に変更すると判断する。なお、CINRの算出において、連携基地局からの信号は搬送波成分とすべきであるから、連携させる基地局の組合せ毎にCINRを計算する。
ステップS245:ユーザ端末が、基地局Bとのシングルサイト接続へ変更する旨の連携通信変更リクエストを基地局A,Bへ送信する。連携通信変更リクエストには、連携通信変更リクエストを特定するための識別子(例えば、シーケンス番号)、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、現在のMIMOモード、新たに希望する接続基地局(ここでは、基地局B)、新たな接続基地局でのMIMOモード等の情報が含まれる。なお、連携通信変更リクエストは各基地局へ、ユニキャストされても良いし、或いはマルチキャストされても良い。
ステップS246:基地局A,Bは、ユーザ端末から受信した連携通信変更リクエストに応じて、図26のステップS226と同様に連携制御マスター基地局決定処理を行う。ここでは、基地局Bがマスター基地局に決定されたとする。
ステップS247:基地局Bが、基地局Aに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、連携通信変更リクエスト識別子、ユーザ端末の識別子、連携通信変更リクエストに含まれる情報、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先の基地局へ送る。
ステップS248:連携通信変更問い合わせを受けた基地局Aが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Bへ応答する。
ステップS249:基地局Bが、自基地局の状況および基地局Aからの連携通信変更問い合わせ応答の内容に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。
ステップS250:基地局Bが、基地局連携通信の変更の可否の判断結果をユーザ端末および基地局Aへ連携通信変更応答として通知する。連携通信変更応答には、連携通信変更リクエスト識別子、新しい接続基地局(ここでは、基地局B)、MIMOモード、割当てるスロット(無線リソース領域)等の情報が含まれる。
ステップS251:ユーザ端末が、シングルサイト接続先の基地局Bへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS252:基地局Bが、ユーザ端末に対し、シングルサイト接続での通信を行う。
以降、ステップS251,S252が繰り返される。
図27の連携基地局数の減少手順では、ユーザ端末の所属が基地局Aから基地局Bへ変更されるハンドオーバが発生しており、当該ユーザ端末の所属基地局の変更処理がバックボーンネットワークに対して行われる。従って、シングルサイト接続に変更後は、ユーザ端末は基地局Bに所属するものとなり、ユーザ端末宛の送信データは、基地局Aを経由することなく、基地局Bから直接的にユーザ端末へ送信される。
図28は、基地局連携通信を行う基地局の数が減少するときの他の手順を示すシーケンス図である。図28の例は、図26と同様に、基地局A,B,Cの3台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、基地局A,Bの2台に連携基地局数が減少した基地局連携通信に変更するときの手順である。図28の開始手順は図26とほぼ同様であるが、図26の手順ではユーザ端末が基地局連携通信の変更を要求するのに対し、図28の手順では基地局が基地局連携通信の変更を要求する。以下、図28を参照して、連携基地局数の他の減少手順に係る動作を説明する。
ステップS260−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS260−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS261:ユーザ端末が、基地局A,B,Cへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS262:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局B,Cへ転送する。
ステップS263:基地局A,B,Cが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS264:基地局A,B,Cが、無線品質情報に基づいて、基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信から基地局A,Bの2台による基地局連携通信へ変更することを判断する。この判断基準は、図26のステップS224と同様である。なお、基地局A,B,Cのうち、少なくともいずれか1台の基地局が、基地局A,Bの2台による基地局連携通信へ変更することを判断すればよい。
ステップS265:基地局A,B,Cは、連携制御マスター基地局決定処理を行う。
ここで、連携制御マスター基地局決定処理を説明する。
はじめに、基地局A,Bの2台による基地局連携通信へ変更することを判断した基地局が、現在の各連携基地局(ここでは、基地局A,B,C)間で、相互に、マスター基地局決定メッセージを交換するように各連携基地局へ指示し、マスター基地局決定メッセージを交換する。マスター基地局決定メッセージには、基地局連携通信対象のユーザ端末の識別子、自基地局識別子、自基地局から基地局連携通信対象のユーザ端末へのRSSIやCINR等の無線品質情報、自基地局の処理負荷量、本基地局連携通信の制御処理に関わる他の基地局リストなどが含まれる。
次いで、基地局A,B,Cは、マスター基地局決定メッセージに含まれる情報、並びに共通の判定基準を用いて、それぞれ独立に、自基地局がマスター基地局であるかどうかを判定する。その判定基準は、上述したものと同様である。
説明を図28に戻す。
ここでは、連携制御マスター基地局決定処理によって、基地局Bがマスター基地局に決定されたとする。
ステップS266:基地局Bが、ユーザ端末及び基地局A,Cに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、
現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、現在のMIMOモード、新たに希望する連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、新たな連携基地局の組でのMIMOモード、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先のユーザ端末及び基地局へ送る。
ステップS267:連携通信変更問い合わせを受けたユーザ端末及び基地局A,Cが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Bへ応答する。
ステップS268:基地局Bが、自基地局の状況、並びに、ユーザ端末および基地局A,Cからの連携通信変更問い合わせ応答の内容に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。
以降、ステップS269からS272は図26のステップS230からS233と同様である。
図29は、基地局連携通信を行う基地局の数が減少するときの他の手順を示すシーケンス図である。図29の例は、基地局A,Bの2台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、移動等の理由により、基地局Bとのシングルサイト接続に変更するときの手順である。以下、図29を参照して、連携基地局数の他の減少手順に係る動作を説明する。
ステップS280−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS280−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS281:ユーザ端末が、基地局A,Bへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS282:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS283:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS284:基地局A,Bが、無線品質情報に基づいて、基地局A,Bの2台による基地局連携通信から基地局Bとのシングルサイト接続へ変更することを判断する。この判断基準は、図27のステップS244と同様である。なお、基地局A,Bのうち、少なくともいずれか1台の基地局が、基地局Bとのシングルサイト接続へ変更することを判断すればよい。
ステップS285:基地局A,Bは、図28のステップS265と同様に連携制御マスター基地局決定処理を行う。ここでは、基地局Bがマスター基地局に決定されたとする。
ステップS286:基地局Bが、ユーザ端末及び基地局Aに対し、基地局Bとのシングルサイト接続へ変更する旨の連携通信変更問い合わせを行う。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、現在のMIMOモード、新たに希望する接続基地局(ここでは、基地局B)、新たな接続基地局でのMIMOモード、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先のユーザ端末及び基地局へ送る。
ステップS287:連携通信変更問い合わせを受けたユーザ端末及び基地局Aが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Bへ応答する。
ステップS288:基地局Bが、自基地局の状況、並びに、ユーザ端末および基地局Aからの連携通信変更問い合わせ応答の内容に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。
以降、ステップS289からS291は図27のステップS250からS252と同様である。
図29の連携基地局数の減少手順では、ユーザ端末の所属が基地局Aから基地局Bへ変更されるハンドオーバが発生しており、当該ユーザ端末の所属基地局の変更処理がバックボーンネットワークに対して行われる。従って、シングルサイト接続に変更後は、ユーザ端末は基地局Bに所属するものとなり、ユーザ端末宛の送信データは、基地局Aを経由することなく、基地局Bから直接的にユーザ端末へ送信される。
[連携基地局数の増加手順]
図30は、基地局連携通信を行う基地局の数が増加するときの手順を示すシーケンス図である。図30の例は、基地局A,Bの2台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、基地局A,B,Cの3台に連携基地局数が増加した基地局連携通信に変更するときの手順である。以下、図30を参照して、連携基地局数の増加手順に係る動作を説明する。
ステップS300:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS301:ユーザ端末が、基地局A,Bへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS302:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS303:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS304:ユーザ端末が、無線品質情報に基づいて、基地局A,Bの2台による基地局連携通信から基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信へ変更することを判断する。この判断基準としては、例えば、基地局CからのRSSIやCINR等が良くなり、他基地局A,Bに比べて差異がなくなった場合に、基地局Cを基地局連携通信に追加すると判断する。なお、CINRの算出において、連携基地局からの信号は搬送波成分とすべきであるから、連携させる基地局の組合せ毎にCINRを計算する。
ステップS305:ユーザ端末が、基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信へ変更する旨の連携通信変更リクエストを基地局A,Bへ送信する。連携通信変更リクエストには、連携通信変更リクエスト識別子、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、現在のMIMOモード、新たに希望する連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、新たな連携基地局の組でのMIMOモード等の情報が含まれる。
ステップS306:基地局A,Bは、ユーザ端末から受信した連携通信変更リクエストに応じて、図26のステップS226と同様に連携制御マスター基地局決定処理を行う。ここでは、基地局Bがマスター基地局に決定されたとする。
ステップS307:基地局Bが、基地局Aに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、連携通信変更リクエスト識別子、ユーザ端末の識別子、連携通信変更リクエストに含まれる情報、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先の基地局へ送る。
ステップS308:基地局Bが、基地局Cに対し、連携通信情報を問い合わせる。連携通信情報の問い合わせでは、連携通信変更リクエスト識別子、ユーザ端末から受け取った、MIMOモード、各基地局の無線品質情報及び処理負荷量などの情報を、問い合わせ先の基地局へ送る。
ステップS309:連携通信変更問い合わせを受けた基地局Aが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Bへ応答する。
ステップS310:基地局Cが、連携通信情報を基地局Bへ返信する。連携通信情報は、連携通信変更リクエスト識別子、基地局連携通信に使用可能な空きスロット、既に基地局連携通信が決定しているユーザ端末の数とそのユーザ端末が基地局連携通信を行う基地局の組、自基地局の処理負荷量、などの情報である。
ステップS311:基地局Bが、自基地局の状況、基地局Aからの連携通信変更問い合わせ応答の内容、及び基地局Cからの連携通信情報に基づいて、基地局連携通信の変更の可否を判断する。なお、このとき、無線リソース割当において、基地局Cの空きスロットと基地局連携通信で既に使用中のスロットとが異なっている場合、使用するスロットを調整するようにしてもよい。
ステップS312:基地局Bが、基地局連携通信の変更の可否の判断結果をユーザ端末および基地局A,Cへ連携通信変更応答として通知する。連携通信変更応答には、連携通信変更リクエスト識別子、新しい連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、MIMOモード、割当てるスロット(無線リソース領域)等の情報が含まれる。
ステップS313:ユーザ端末が基地局A,B,Cへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS314:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局B,Cへ転送する。
ステップS315:基地局A,B,Cが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
図30の連携基地局数の増加手順では、基地局Bがマスター基地局であるが、ユーザ端末が所属する基地局は基地局Aのまま変わらないので、ユーザ端末宛の送信データは基地局Aから基地局B,Cへ転送されている。
図31は、基地局連携通信を行う基地局の数が増加するときの他の手順を示すシーケンス図である。図31の例は、図30と同様に、基地局A,Bの2台と基地局連携通信を行っているユーザ端末が、基地局A,B,Cの3台に連携基地局数が増加した基地局連携通信に変更するときの手順である。図31の開始手順は図30とほぼ同様であるが、図30の開始手順ではユーザ端末が基地局連携通信の変更を要求するのに対し、図31の開始手順では基地局が基地局連携通信の変更を要求する。以下、図31を参照して、連携基地局数の他の増加手順に係る動作を説明する。
ステップS320−1:ユーザ端末が、定期的に、基地局毎に無線品質情報を測定する。
ステップS320−2:ユーザ端末が、定期的に、無線品質情報を基地局Aへ送信する。
ステップS321:ユーザ端末が、基地局A,Bへ連携通信制御情報を送信する。
ステップS322:基地局Aが、ユーザ端末宛の送信データを基地局Bへ転送する。
ステップS323:基地局A,Bが、ユーザ端末に対し、基地局連携通信を行う。
ステップS324:基地局A,Bが、無線品質情報に基づいて、基地局A,Bの2台による基地局連携通信から基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信へ変更することを判断する。この判断基準は、図30のステップS304と同様である。なお、基地局A,Bのうち、少なくともいずれか1台の基地局が、基地局A,B,Cの3台による基地局連携通信へ変更することを判断すればよい。
ステップS325:基地局A,Bは、図28のステップS265と同様に連携制御マスター基地局決定処理を行う。ここでは、基地局Bがマスター基地局に決定されたとする。
ステップS326:基地局Bが、ユーザ端末及び基地局Aに対し、連携通信変更を問い合わせる。連携通信変更の問い合わせでは、ユーザ端末の識別子、現在の連携基地局の組(ここでは、基地局A,B)、現在のMIMOモード、新たに希望する連携基地局の組(ここでは、基地局A,B,C)、新たな連携基地局の組でのMIMOモード、現在の割当スロット(無線リソース領域)等の情報を問合せ先のユーザ端末及び基地局へ送る。
ステップS327:基地局Bが、基地局Cに対し、連携通信情報を問い合わせる。連携通信情報の問い合わせでは、ユーザ端末から受け取った、MIMOモード、各基地局の無線品質情報及び処理負荷量などの情報を、問い合わせ先の基地局へ送る。
ステップS328:連携通信変更問い合わせを受けたユーザ端末が、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Bへ応答する。
ステップS329:連携通信変更問い合わせを受けた基地局Aが、当該基地局連携通信の変更が可能であるかを判断し、基地局Bへ応答する。
ステップS330:基地局Cが、連携通信情報を基地局Bへ返信する。連携通信情報は、基地局連携通信に使用可能な空きスロット、既に基地局連携通信が決定しているユーザ端末の数とそのユーザ端末が基地局連携通信を行う基地局の組、自基地局の処理負荷量、などの情報である。
以降、ステップS332からS335は図30のステップS312からS315と同様である。
図32は、本実施形態に係るセルラ移動通信システムにおける、基地局連携通信の連携状態の例である。本実施形態に係るセルラ移動通信システムでは、基地局連携通信を実行している連携基地局間で、基地局連携通信の状況および基地局連携通信の対象のユーザ端末の状況に適した連携方法を決定するので、セルラ移動通信システム全体では、様々な連携方法を用いた基地局間連携通信が行われることになる。以下、図32を参照して、基地局連携通信の連携状態の例を説明する。
[連携状態P1]
連携状態P1は、シングルサイト接続である。このとき、ユーザ端末は、送信ダイバーシチや時空間符号、あるいは、空間多重方式等を用いて基地局とシングルサイト接続を行う。
[連携状態P2]
連携状態P2は、1台のユーザ端末に対して3台の基地局による基地局連携通信を行う場合の接続形態である。これは、MU−MIMO技術を用いて複数のユーザ端末を空間多重することができない場合などに利用される。
[連携状態P3]
連携状態P3は、MU−MIMO技術を用いて複数のユーザ端末を空間多重すると共に、該ユーザ端末に対して3台の基地局による基地局連携通信を行う場合の接続形態である。連携状態P3は、3台の基地局と3台のユーザ端末がそれぞれに通信可能である場合に利用される。連携状態P3では、全体として、3台の基地局と3台のユーザ端末により、6×6のMIMO通信を行うことになる。
[連携状態P4]
連携状態P4は、MU−MIMO技術を用いて複数のユーザ端末を空間多重すると共に、該ユーザ端末に対して3台の基地局による基地局連携通信を行う場合の接続形態である。連携状態P4は、連携状態P3と異なり、各ユーザ端末はそれぞれ2台の基地局とデータを送受する。このとき、MU−MIMO技術により3台の基地局と3台のユーザ端末による6×6のMIMO通信が行われるが、そのMIMO通信においてプリコーディング(前処理)が行われ、データを送受しない他の基地局からの干渉を受けないように処理される。
[連携状態P5]
連携状態P5は、MU−MIMO技術を用いて複数のユーザ端末を空間多重すると共に、該ユーザ端末に対して3台の基地局による基地局連携通信を行う場合の接続形態である。連携状態P5は、連携状態P4と基本的に同じ接続形態であるが、連携する基地局が直線状に配置されているため、両端の基地局を用いた基地局連携通信を行うことができない。
[連携状態P6]
連携状態P6は、2台の基地局による基地局連携通信である。連携状態P6では、MU−MIMO技術を用いて2台のユーザ端末を空間多重しており、同一のタイミングで各ユーザ端末に対してデータ通信が行われる。
[連携状態P7]
連携状態P7は、2台の基地局による基地局連携通信である。連携状態P7では、MU−MIMO技術を用いて3台のユーザ端末を空間多重しているが、MU−MIMO技術により同時に通信するユーザ端末のうち、両基地局のセルの重複エリアに位置しない2台のユーザ端末は、それぞれ、1台の基地局と1本のアンテナを用いて通信する。
[連携状態P8]
連携状態P8は、2台の基地局による基地局連携通信である。連携状態P8では、両基地局のセルの重複エリアに位置するユーザ端末に対してマルチサイト接続を行わず、一方の基地局とシングルサイト接続を行う。このとき、他方の基地局では、自基地局の近傍に位置するユーザ端末に対して、送信電力を下げてシングルサイトサイト接続による通信を行う。あるいは、該他方の基地局では、ビームフォーミング技術を用いて、両基地局のセルの重複エリアに位置するユーザ端末の方向へアンテナパターンのヌルを向け、当該アンテナパターンでシングルサイト接続が可能なユーザ端末との通信を行う。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本実施形態によれば、基地局毎に基地局連携部を設け、各基地局連携部が、バックボーンネットワークを介して相互に通信し、基地局連携通信の制御を該基地局連携通信に係る基地局の基地局連携部同士が協調して行う。これにより、セルラ移動通信システム全体で基地局連携通信を提供することが可能になる。この結果、どのセル境界においても基地局連携通信が可能となり、セルラ移動通信システム内で均一の通信サービスを提供することに寄与することができる。
また、基地局連携部が、あるユーザ端末に対する基地局連携通信に係る各基地局の無線通信の状態を表す情報を取得し、該情報に基づいて各基地局の基地局連携通信の可否を判断し、この判断の結果に基づいて当該ユーザ端末に係る通信方法を決定する。これにより、無線通信の状況に応じた基地局連携通信を行うことが可能になる。
本発明の一実施形態に係るセルラ移動通信システムの概略構成図である。 同実施形態に係るセルラ移動通信システムの通信構成の概念図である。 同実施形態に係る基地局1の概略構成を示すブロック図である。 同実施形態に係るユーザ端末2(移動局)の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係る基地局連携通信の開始手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例1に係る基地局連携通信の他の開始手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例1に係る連携通信判断・調整に係る一処理のフローチャートである。 本発明の実施例1に係る同時通信調整処理のシーケンス図である。 本発明の実施例1に係る連携通信判断・調整処理を説明するための基地局連携通信の例である。 本発明の実施例2に係る基地局連携通信の開始手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例2に係る基地局連携通信の他の開始手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例2に係る連携通信判断・調整処理のフローチャートである。 本発明の実施例2に係る連携通信判断・調整処理を説明するための基地局連携通信の例である。 本発明の実施例2に係る連携通信判断・調整に係る一処理のフローチャートである。 本発明の実施例2に係る同時通信調整処理のシーケンス図である。 本発明の実施例2に係る基地局連携通信の開始手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例2に係る基地局連携通信の開始手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例3に係る基地局連携通信の継続手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例3に係る基地局連携通信の連携基地局数の減少手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例3に係る基地局連携通信の連携基地局数の減少手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例3に係る基地局連携通信の連携基地局数の他の減少手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例3に係る基地局連携通信の連携基地局数の他の減少手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例3に係る基地局連携通信の連携基地局数の増加手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例3に係る基地局連携通信の連携基地局数の他の増加手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例4に係る基地局連携通信の継続手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例4に係る基地局連携通信の連携基地局数の減少手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例4に係る基地局連携通信の連携基地局数の減少手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例4に係る基地局連携通信の連携基地局数の他の減少手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例4に係る基地局連携通信の連携基地局数の他の減少手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例4に係る基地局連携通信の連携基地局数の増加手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例4に係る基地局連携通信の連携基地局数の他の増加手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施例5に係る基地局連携通信の連携状態の例である。 従来のセルラ移動通信システムの概略構成図である。
符号の説明
1…基地局、2…移動局(ユーザ端末)、3,3A,3B…セル、4…バックボーンネットワーク、5…コアネットワーク、6…ルータ、10…基地局連携部(基地局制御装置)、11,21…無線部、12,22…ユーザデータ・制御メッセージ処理部、13,23…上位レイヤ部、14,24…処理負荷量計測部、15…端末情報保持部、20…連携処理部、25…無線環境認識部

Claims (27)

  1. 複数の基地局を配置し、各基地局の通信エリアによって連続的な通信サービスエリアを構築するセルラ移動通信システムにおいて、
    基地局毎に基地局連携部を設け、各基地局連携部が通信ネットワークを介して相互に通信可能なように構成されてなり、
    複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信の制御を、該基地局連携通信に係る基地局の基地局連携部同士が協調して行うものであって、
    前記基地局連携部は、
    ある移動局に対する基地局連携通信に係る各基地局の無線通信の状態を表す情報を取得する手段と、
    該情報に基づいて各基地局の基地局連携通信の可否を判断する手段と、
    この判断の結果に基づいて当該移動局に係る通信方法を決定する手段と、を有する、
    ことを特徴とするセルラ移動通信システム。
  2. 前記基地局連携部は、基地局連携通信を行う移動局に対し、空間多重することが可能な移動局を調べる手段を有することを特徴とする請求項1に記載のセルラ移動通信システム。
  3. 前記基地局連携部は、移動局が希望する基地局候補によるマルチサイト接続を行うことができないと判断した場合、当該移動局に係る通信方法としてシングルサイト接続を選択することを特徴とする請求項1に記載のセルラ移動通信システム。
  4. 前記基地局連携部は、移動局がシングルサイト接続で基地局と通信を行うことを、該シングルサイト接続対象の基地局以外の基地局候補へ通知し、
    該基地局候補は、該通知されたシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるように動作する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のセルラ移動通信システム。
  5. 前記基地局候補は、前記通知されたシングルサイト接続対象の移動局が通信を行う無線リソーススロットにおいて、他の移動局とシングルサイト接続を行うと共に、該通知されたシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるために、送信電力を抑制することを特徴とする請求項4に記載のセルラ移動通信システム。
  6. 前記基地局候補は、前記通知されたシングルサイト接続対象の移動局の方向にヌルを向けるようにビームフォーミングを行うと共に、当該ビーム形状により他の移動局と通信を行うことを特徴とする請求項4に記載のセルラ移動通信システム。
  7. 前記移動局は、自己が所属する基地局のみに対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信する手段を有し、
    前記基地局連携部は、
    自基地局に所属する移動局から受信した連携通信制御情報を該移動局に対する基地局連携通信に係る基地局へ転送する手段と、
    基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせる手段と、
    該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断する手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のセルラ移動通信システム。
  8. 前記移動局は、基地局連携通信に係る全ての基地局に対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信する手段を有し、
    前記基地局連携部は、
    自基地局の基地局連携通信に係る基地局の中から、当該基地局連携通信に係る制御を主となって行うマスター基地局を決定する手段と、
    自基地局がマスター基地局である場合に、当該基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせる手段と、
    該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断する手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のセルラ移動通信システム。
  9. 前記移動局は、基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求する手段を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のセルラ移動通信システム。
  10. 前記基地局連携部は、移動局及び基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求する手段を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のセルラ移動通信システム。
  11. 複数の基地局を配置し、各基地局の通信エリアによって連続的な通信サービスエリアを構築するセルラ移動通信システムにおいて、基地局毎に設けられる基地局制御装置であって、
    各基地局制御装置が通信ネットワークを介して相互に通信可能なように構成されてなり、
    複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信の制御を、該基地局連携通信に係る基地局の基地局制御装置同士が協調して行うものであり、
    前記基地局制御装置は、
    ある移動局に対する基地局連携通信に係る各基地局の無線通信の状態を表す情報を取得する手段と、
    該情報に基づいて各基地局の基地局連携通信の可否を判断する手段と、
    この判断の結果に基づいて当該移動局に係る通信方法を決定する手段と、を有する、
    ことを特徴とする基地局制御装置。
  12. 基地局連携通信を行う移動局に対し、空間多重することが可能な移動局を調べる手段を有することを特徴とする請求項11に記載の基地局制御装置。
  13. 移動局が希望する基地局候補によるマルチサイト接続を行うことができないと判断した場合、当該移動局に係る通信方法としてシングルサイト接続を選択することを特徴とする請求項11に記載の基地局制御装置。
  14. 移動局がシングルサイト接続で基地局と通信を行うことを、該シングルサイト接続対象の基地局以外の基地局候補へ通知し、
    該基地局候補に対し、該通知したシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるように動作させる、
    ことを特徴とする請求項13に記載の基地局制御装置。
  15. 前記移動局は、自己が所属する基地局のみに対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信するものであり、
    前記基地局制御装置は、
    自基地局に所属する移動局から受信した連携通信制御情報を該移動局に対する基地局連携通信に係る基地局へ転送する手段と、
    基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせる手段と、
    該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断する手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の基地局制御装置。
  16. 前記移動局は、基地局連携通信に係る全ての基地局に対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信するものであり、
    前記基地局制御装置は、
    自基地局の基地局連携通信に係る基地局の中から、当該基地局連携通信に係る制御を主となって行うマスター基地局を決定する手段と、
    自基地局がマスター基地局である場合に、当該基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせる手段と、
    該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断する手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の基地局制御装置。
  17. 移動局及び基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求する手段を有することを特徴とする請求項11から16のいずれか1項に記載の基地局制御装置。
  18. 複数の基地局を配置し、各基地局の通信エリアによって連続的な通信サービスエリアを構築するセルラ移動通信システムにおいて、
    基地局毎に基地局連携部を設け、各基地局連携部が通信ネットワークを介して相互に通信可能なように構成されてなり、
    複数の基地局が連携して移動局と通信を行う基地局連携通信の制御を、該基地局連携通信に係る基地局の基地局連携部同士が協調して行う基地局連携通信制御方法であって、
    前記基地局連携部が、ある移動局に対する基地局連携通信に係る各基地局の無線通信の状態を表す情報を取得するステップと、
    前記基地局連携部が、該情報に基づいて各基地局の基地局連携通信の可否を判断するステップと、
    前記基地局連携部が、この判断の結果に基づいて当該移動局に係る通信方法を決定するステップと、を含む、
    ことを特徴とする基地局連携通信制御方法。
  19. 前記基地局連携部が、基地局連携通信を行う移動局に対し、空間多重することが可能な移動局を調べるステップをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の基地局連携通信制御方法。
  20. 前記基地局連携部が、移動局が希望する基地局候補によるマルチサイト接続を行うことができないと判断した場合、当該移動局に係る通信方法としてシングルサイト接続を選択することを特徴とする請求項18に記載の基地局連携通信制御方法。
  21. 前記基地局連携部が、移動局がシングルサイト接続で基地局と通信を行うことを、該シングルサイト接続対象の基地局以外の基地局候補へ通知し、
    該基地局候補が、該通知されたシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるように動作する、
    ことを特徴とする請求項20に記載の基地局連携通信制御方法。
  22. 前記基地局候補が、前記通知されたシングルサイト接続対象の移動局が通信を行う無線リソーススロットにおいて、他の移動局とシングルサイト接続を行うと共に、該通知されたシングルサイト接続対象の移動局に対する干渉を抑えるために、送信電力を抑制することを特徴とする請求項21に記載の基地局連携通信制御方法。
  23. 前記基地局候補が、前記通知されたシングルサイト接続対象の移動局の方向にヌルを向けるようにビームフォーミングを行うと共に、当該ビーム形状により他の移動局と通信を行うことを特徴とする請求項21に記載の基地局連携通信制御方法。
  24. 前記移動局が、自己が所属する基地局のみに対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信するステップと、
    前記基地局連携部が、自基地局に所属する移動局から受信した連携通信制御情報を該移動局に対する基地局連携通信に係る基地局へ転送するステップと、
    前記基地局連携部が、基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせるステップと、
    前記基地局連携部が、該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の基地局連携通信制御方法。
  25. 前記移動局が、基地局連携通信に係る全ての基地局に対し、基地局連携通信を行うために必要な連携通信制御情報を送信するステップと、
    前記基地局連携部が、自基地局の基地局連携通信に係る基地局の中から、当該基地局連携通信に係る制御を主となって行うマスター基地局を決定するステップと、
    前記基地局連携部が、自基地局がマスター基地局である場合に、当該基地局連携通信を行っている各基地局に対し、通信方法の変更を問い合わせるステップと、
    前記基地局連携部が、該応答に基づいて通信方法の変更の可否を判断するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の基地局連携通信制御方法。
  26. 前記移動局が、基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求するステップをさらに含むことを特徴とする請求項18から25のいずれか1項に記載の基地局連携通信制御方法。
  27. 前記基地局連携部が、移動局及び基地局に対し、基地局連携通信の開始又は変更を要求するステップをさらに含むことを特徴とする請求項18から25のいずれか1項に記載の基地局連携通信制御方法。
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