JP2010142497A - 睡眠時呼吸補助・改善、鼾抑制用のマウスピース - Google Patents

睡眠時呼吸補助・改善、鼾抑制用のマウスピース Download PDF

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Abstract

【課題】舌根沈下による上気道の閉塞を防止できるのみならず、睡眠時でも常に気道を確保することができ、しかも吸気を充分に加湿できるマウスピースを提供する。
【解決手段】マウスピース1の本体2に、これを口腔A内に所定の状態に装着したときに左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分に左右一対の貫通孔6・7を設け、これらの貫通孔6・7に、一方の貫通孔6から本体2の外周面2b側の前方を通って他方の貫通孔7に至るように平面視で略U字状のチューブ8を接続する。そして、口を閉じたときにもチューブ8の中央前側部分が***外に露出する構成とし、その露出することとなる部分に呼吸用の孔としての開口部8cを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鼾の抑制や睡眠時呼吸の補助・改善に使用されるマウスピースに関する。
鼾は、睡眠中に咽頭や舌の筋肉の緊張が低下して舌根が気道を塞いでしまう(舌根沈下)等の理由により気道が狭くなったとき、あるいは鼻疾患、咽頭部の障害により気道が狭くなったときに、その狭くなった気道を空気が通る際に粘膜が振動することによって起きると言われている。一方、睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返される病気であり、治療をせずに放置しておくと生命に危険が及ぶ場合もあると言われているものである。
このような鼾や睡眠時無呼吸症候群の治療・改善用の手段として、従来においては例えば特許文献1〜3に記載されたようなマウスピースが提案されている。このうち、特許文献1に記載のものは、使用時に上歯側に当てられる上部アーチと下歯側に当てられる下部アーチとを有するマウスピースにおいて、上部アーチの前部側から下方に延びる柱状体を設け、この柱状体を下部アーチに接触させることで使用者の下顎を延ばすことができるようにしたものである。これによれば、下顎が前方に移動して上気道が拡がるので鼾を防止することができる。
上記特許文献1には、上部アーチの前部側に管固着用のループを設けて、このループに酸素供給等用の管を取り付け得るようにしたもの(同文献1中の図4)や、前記柱状体に呼吸溝を設けて使用中の呼吸通路が確保されるようにしたもの(同文献1中の図6)も記載されている。前者によれば、睡眠時等において前記管を通じて酸素を強制的に供給することができ、後者によれば睡眠中の呼気および吸気の通路が前記呼吸溝によって確保されることになる。
特許文献2に記載のマウスピースは、上面に沿って上顎の歯列に補合する凹所を有する略馬蹄形の上側モールドと、下面に沿って下顎の歯列に補合する凹所を有し且つ上側モールドに対して通常の噛み合わせ位置よりも顔前面側にずらして固定されている略馬蹄形の下側モールドとからなるものである。この特許文献2には、好ましい実施例として、前記上下一対のモールドにおける合わせ部分の前部側に当該モールドの外側から内側に貫通する空気通路を設けたマウスピースが記載されている。これによれば、特許文献1記載の呼吸溝を設けたマウスピースと同様、下顎の前方移動による上気道の拡開とともに、前記空気通路による睡眠中の呼気および吸気の流通路の確保が可能となる。
特許文献3に記載のマウスピースは、弾力性のある素材でほぼ全体が作成され、上顎の歯茎および下顎の歯茎の前面および後面に密着可能な保持部を備え、この保持部の前歯部分を所定の範囲で切り欠いた構造としたものである。これによれば、マウスピースの前歯部分が切り欠かれているので、鼻が詰まり気味である等の場合にも当該切欠部を通じて比較的楽に呼吸をすることができ、結果として睡眠中の呼吸困難や鼾が予防ないし緩和されることとなる。
特表平9−502910号(第13〜14頁、図4、図6) 特開平7−241341号(段落番号0014、0022、図1) 特開平10−174697号(段落番号0014、図1、図2)
ところが、上記のような従来のマウスピースにおいては、空気の通路となるべき管や呼吸溝(特許文献1)、空気通路(特許文献2)、切欠部(特許文献3)等の部分(以下、適宜、このような部分を「呼吸気道孔」と総称する)が上下の***間の中央部(上下切歯間)付近に形成される構造であるため、睡眠中、無意識に***を閉じたときに呼吸気道孔を塞いでしまうおそれがある。また、マウスピースを装着した際に呼吸気道孔の口腔内側の開口端が舌尖部側に位置するようになることから、睡眠時に無意識に舌尖部を前記呼吸気道孔の開口端に押し付けてしまって当該開口端を塞いでしまうおそれもある。実際、鼾の大きい人や睡眠時無呼吸症候群の患者の中には、舌そのものが口腔容積と比較して大きい人(小下顎症、巨舌症、またはその傾向にある人など)が多く存在するが、これらの人の場合、舌尖部側に位置することとなる上記のよう呼吸気道孔では、これに舌の一部が入り込んで塞いでしまうといったことが起こり易くなる。
さらに、口から吸った息が上下切歯間に位置する呼吸気道孔を通ってそのまま直ぐに口腔内に入り込む上記のようなマウスピースでは、鼻から吸った場合のように吸気が鼻腔を通ることによって加湿されるということがなく、乾燥した吸気が気管や肺にそのまま供給されてしまうという問題がある。口の中が渇いて喉が痛くなるおそれもある。
本発明は、上記のような問題に対処するもので、鼾の抑制や睡眠時呼吸の補助・改善を図るためのマウスピースとして、舌根沈下による上気道の閉塞を防止できるのみならず、睡眠時でも常に気道を確保することができ、しかも鼻孔のごとく吸気を充分に加湿できるマウスピースを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、鼾の抑制や睡眠時呼吸の補助・改善に使用されるマウスピースにおいて、次のように構成したことを特徴とする。
すなわち、平面視で歯列に対応する略馬蹄形または略U字状の形状に形成された本体2を備え、この本体2を噛んで口腔A内に所定の状態に装着したときに下顎Bが所定量だけ前方に移動した状態で固定されるように、本体2の上面側および下面側に、溝状の上歯咬合用の凹部3および溝状の下歯咬合用の凹部4をそれぞれ形成する。
本体2には、これを口腔A内に所定の状態に装着して***を閉じたときにも口から呼吸ができるように、一部が口腔A外に露出するように形成されて口腔Aの内外を連通させる呼吸気道孔形成用の連通手段5を設ける。そして、この連通手段5の口腔内側の呼吸用の孔として、左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分の内周面2a側に一対の開口部6a・7aを設けるとともに、口腔外側の呼吸用の孔として、当該連通手段5における口腔外側の露出部分に開口部8cを設ける。
本発明における連通手段5は、具体的には、本体2を口腔A内に所定の状態に装着したときに左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分に形成されて本体2の内側から外側にそれぞれ貫通する左右一対の貫通孔6・7と、そのうちの一方の貫通孔6から本体2の外側の前方を通って他方の貫通孔7に至るように設けられた管(例えばチューブ)8とで構成することができる。管8の少なくとも一部分は、本体2を口腔A内に所定の状態に装着したときに口もしくは***の外側に露出するように形成し、その露出することとなる管部分に口腔外側の呼吸用の孔としての開口部8cを設ける。なお、本発明でいう管(くだ)8は、ある程度の保形性を有しつつも常温で弾性変形可能な軟質状のチューブやホース、常温での弾性変形が困難な硬質状のパイプのいずれをも含む。
前記管8は、平面視で略U字状に形成することができ、その中央前側部分に口腔外側の呼吸用の孔としての開口部8cを設けることができる。
本発明のマウスピース1によれば、本体2を噛んで口腔A内に所定の状態に装着したときに、本体2の上面側に形成した溝状の上歯咬合用の凹部3に上歯Dが咬合するとともに、本体2の下面側に形成した溝状の下歯咬合用の凹部4に下歯Eが咬合することによって、下顎Bが所定量(数ミリ)だけ前方に移動した状態(切端咬合状態)となる。その結果、上気道Fが拡がり、舌根沈下による閉塞が解消されて、鼾を防止することができる。
本体2には、これを口腔A内に所定の状態に装着して***C・Cを閉じたときにも口腔Aの内外を連通させる呼吸気道孔形成用の連通手段5が設けられているので、睡眠中、無意識に口を閉じていても当該連通手段5を介して口で呼吸することができる。その場合、連通手段5における口腔外側の呼吸用の孔として、当該連通手段5における口腔外側の露出部分に開口部8cが設けられているので、鼻と同様に、睡眠中、無意識に口を閉じていても前記開口部8c、つまり口腔外側の呼吸用の孔を塞いでしまうことがない。
連通手段5の口腔外側の開口部8cから吸い込まれた吸気は、唾液により濡れた連通手段5の内部を通って本体左右部分の内周面2a側に設けられた左右一対の開口部6a・7aに至り、そこから口腔A内に流入する。この場合の連通手段5は、従来のマウスピースにおける呼吸気道孔のようにマウスピースの口腔外側から取り込んだ吸気を直後方の口腔内側に流入させるのではなく、口腔外側の露出部分に設けられた開口部8cから本体左右部分の内周面2a側に設けられた左右一対の開口部6a・7aに至る比較的長い通路(しかも唾液により濡れた通路)を通って口腔A内側に流入させるようになっているので、鼻孔のごとく吸入した空気は口腔A内に至るまでに充分に加湿されることとなる。したがって、咽頭部、気管、肺等を乾燥から守ることができる。
吸気は呼吸気道孔を形成する連通手段5の内部を通ってその口腔内側の呼吸用の孔から口腔A内に流入する。その際、舌尖部に対応位置する部分に口腔内側の呼吸用の孔が配置されていた従来のマウスピースでは、当該呼吸用の孔が舌尖部によって塞がれてしまうことがあった。しかし、本発明において口腔内側の呼吸用の孔を構成している左右一対の開口部6a・7aは、口腔A内への装着時に左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分の内周面2a側に設けられているので、口腔容積のわりに大きな舌を持つ人の場合でも、前記左右一対の開口部6a・7aを左右同時に塞いでしまうという事態の生じる可能性は極めて低い。したがって、睡眠時でも常に気道を確保することができる。
図1〜図5に示すように、本発明のマウスピース1は、平面視で歯列に対応する略馬蹄形または略U字状の形状に形成された本体2を有する。この本体2の上面側および下面側には、本体2を噛んで口腔A内に所定の状態に装着したときに下顎Bが所定量だけ前方に移動した状態で固定されるように、溝状の上歯咬合用の凹部3および溝状の下歯咬合用の凹部4をそれぞれ形成する。これらの溝状の凹部3・4の左右両端部には、当該凹部を形成している壁が有ってもよいし(図1および図3参照)、無くてもよい(図4および図5参照)。
本体2の材料としては、所定温度以上の湯などに入れて所定時間加熱することにより変形可能な材料、例えば米国デュポン社が「エルバックス(ELVAX):登録商標」のブランド名で販売しているエチレン−酢酸ビニル共重合体などを用いることができ、その他歯科用のマウスピースに使用されているものも使用できる。
本体2には、これを口腔A内に所定の状態に装着して***C・Cを閉じたときにも口から呼吸ができるように、一部が口腔A外に露出するように形成されて口腔Aの内外を連通させる呼吸気道孔形成用の連通手段5を設ける。このような連通手段5は、具体的には、本体2を口腔A内に所定の状態に装着したときに左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分に形成されて本体2の内周面2a側から外周面2b側にそれぞれ貫通する左右一対の貫通孔6・7と、そのうちの一方の貫通孔6から本体2の外周面2b側の前方(外周面2bと密着していてもよいし離れていてもよい)を通って他方の貫通孔7に至るように設けられた管8とで構成することができる。この場合、左右一対の貫通孔6・7の部分を管の一方の端部で形成するようにすれば、連通手段5を管8のみによって構成することも可能である。これらの場合に使用できる管8としては、例えば、或る程度の保形性を有する軟質プラスチック製のチューブ、硬質プラスチック製あるいは金属製のパイプ、シリコーンゴムなどのゴム製のチューブを挙げることができる。
上述した左右一対の貫通孔6・7と管8の両端部8a・8bとを隙間が生じないようにそれぞれ接続するために、各貫通孔6・7の内径と管8の外径とは略等しい寸法とし、左右の貫通孔6・7内の一部または全部に管8の一端部をそれぞれ挿入した状態で両者を接合する。接合には、熱融着性の樹脂や接着剤を使用する。
連通手段5の口腔内側の呼吸用の孔として、左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分の内周面2a側に一対の開口部6a・7aを設ける。また、連通手段5の口腔外側の呼吸用の孔として、当該連通手段5における口腔外側の露出部分に開口部8cを設ける。上述した左右一対の貫通孔6・7と管8とで連通手段5を構成する場合には、管8の少なくとも一部分を、本体2を口腔A内に所定の状態に装着したときに口もしくは***の外側に露出するように形成し、その露出することとなる管部分に口腔外側の呼吸用の孔としての開口部8cを設ける。
上記の連通手段5を構成する管8は、少なくともその一部分が口もしくは***の外側に露出するようになっていれば形状は限定されないが、通常は製作のしやすさ、デザイン、使用感等を考慮して平面視で略U字状のシンプルな形状に形成する。また呼吸用の孔も、本体を口内に所定の状態に装着したときに少なくとも口もしくは***の外側に露出することとなる管部分に形成されていれば足りるが、通常はその中央前側部分に設ける。
図1〜図3に本発明の実施例に係るマウスピース1を示す。このマウスピース1は、平面視で歯列に対応する略馬蹄形または略U字状の形状に湾曲形成された本体2を有する。この本体2は、本実施例ではエチレン−酢酸ビニル共重合体で形成されている。
本体2の上面側および下面側には、本体2を噛んで口腔A内に所定の状態に装着したときに下顎Bが所定量だけ前方に移動した状態(図2に実線で示す)で固定されるように、溝状の上歯咬合用の凹部3および溝状の下歯咬合用の凹部4がそれぞれ形成されている。これらの溝状の凹部3・4は、図示例では当該凹部3・4を形成している壁3a・4aが本体2の左右両端部において連続した構造とされている。
本体2には、これを口腔A内に所定の状態に装着して***C・Cを閉じたときにも口から呼吸ができるように、一部が口腔A外に露出するように形成されて口腔Aの内外を連通させる呼吸気道孔形成用の連通手段5が設けられている。この連通手段5は、本実施例では、本体2を口腔A内に所定の状態に装着したときに左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分に形成されて本体2の内周面2a側から外周面2b側にそれぞれ貫通する左右一対の貫通孔6・7と、そのうちの一方の貫通孔6から本体2の外周面2b側の前方を通って他方の貫通孔7に至るように設けられたシリコーンゴム製のチューブ(管)8とで構成されている。
左右一対の貫通孔6・7の内径はチューブ8の外径と略等しい寸法に設定されており、これらの貫通孔6・7とチューブ8との間に隙間が生じないように本体2の口腔外側からチューブ8の一端部8aが一方の貫通孔6内に挿入された状態で接続され、チューブ8の他端部8bが他方の貫通孔7内に挿入された状態で接続されている。この場合のチューブ8は、本体2を口腔A内に含んで所定の状態に装着したときに当該チューブ8の少なくとも一部分が口もしくは***C・Cの外側に露出するように平面視で略U字状の形状とされており、その露出することとなる中央前側部分に口腔外側の呼吸用の孔である開口部8cが設けられている。そして、このチューブ8の両端部8a・8bが接続された前記左右一対の貫通孔6・7の口腔内側の各端の開口部6a・7aがそれぞれ口腔内側の呼吸用の孔とされている。
上記のマウスピース1によれば、次のようにして舌根沈下による上気道の閉塞ひいては鼾の発生を防止でき、睡眠時でも常に気道を確保できるのみならず、第2の鼻孔のごとく吸気を充分に加湿したうえで気管や肺等に流入させることができる。
まず、マウスピース1の本体2を口に含み、その上面側および下面側にそれぞれ形成された溝状の上歯咬合用の凹部3および下歯咬合用の凹部4に上歯Dおよび下歯Eの歯先をそれぞれ密着させるようにして本体2を噛む。このようにすると、上歯咬合用の凹部3および下歯咬合用の凹部4に上歯Dおよび下歯Eが咬合することによって切端咬合状態(受け口の状態)に誘導され、下顎Bが所定量(5mm程度)だけ前方に移動する。これにより上気道(咽頭)Fが拡がり、舌根沈下によって咽頭Fが閉鎖されていた状態(図2に2点鎖線で示す)から、咽頭Fが開放された状態(図2の実線で示す)に変えられる。その結果、上気道Fの空気抵抗が減少し、空気が上気道Fを容易に通過するようになって、当該上気道部分(咽頭部分)の粘膜の振動による鼾の発生が防止されることとなる。なお、睡眠中においては、本体2を常時噛んでいれば上記のような下顎Bの前方移動による切端咬合状態への誘導効果は確実に得られるが、唾液を飲み込むときに本体2を噛み締めるだけでも、下顎Bを前方に移動させて上気道Fを拡げることができる。
上記のようにしてマウスピース1の本体2を口腔A内に含んで所定の状態に装着すると、図2に示すように、本体2に設けられたチューブ8、すなわち呼吸気道孔形成用の連通手段5を構成しているチューブ8の中央前側部分は、***C・Cを閉じたときにもその外側に露出することとなる。そして、このチューブ8の露出部分には口腔外側の呼吸用の孔である開口部8cが設けられており、さらにこのチューブ8の両端部8a・8bが、左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分に形成され且つ一端の開口部6a・7aが口腔内側の呼吸用の孔とされた左右一対の貫通孔6・7に接続されていることにより、これらのチューブ8および貫通孔6・7を介して口腔Aの内外が連通した状態となる。この場合、口腔内側の呼吸用の孔を構成している左右一対の開口部6a・7aは、図3に示すように、口腔a内への装着時に左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分の内周面2a側に存在する。したがって、口腔容積のわりに大きな舌Gを持つ人の場合でも、左右一対の開口部6a・7aを左右同時に塞いでしまう可能性は極めて低い。これにより、睡眠時でも常に気道を確保することができる。
また、上記のようにチューブ8および貫通孔6・7を介して口の内外が連通した状態となっていると、睡眠中、口を閉じていても、チューブ8の露出部分に設けられた開口部8c、すなわち口腔外側の呼吸用の孔から吸い込まれた空気(吸気)は、チューブ8内および左右の貫通孔内6・7を通って口腔内側の呼吸用の孔である左右一対の開口部6a・7aから口腔A内に流入する。このとき、左右一対の開口部6a・7aからは貫通孔6・7内や更にはチューブ8内に口腔A内の唾液による湿気が入り込むことにより、当該貫通孔6・7内やチューブ8内が或る程度湿った状態あるいは濡れた状態に保たれている。しかも、吸気は上記口腔外側の開口部8cから本体左右部分の内周面2a側に設けられた左右一対の開口部6a・7aに至る比較的長い通路を通って口腔A内に流入する。したがって、チューブ8の開口部8cから吸い込まれた空気すなわち吸気は、口腔A内に至るまでに充分に加湿されるので、咽頭部、気管、肺等を乾燥から守ることができる。
このように本発明のマウスピース1によれば加湿された吸気を気管や肺や流入させることができるが、これに加えて肺からの呼気を連通手段5であるチューブ8等を介してスムーズに外部に排出することも可能となる。すなわち、本発明のマウスピース1は、鼻づまりや軟口蓋後方(鼻咽腔部)の狭窄による呼気の排出障害に対しても優れた呼吸改善効果を発揮する。呼気の排出障害については、未だあまり問題とされていないが、無呼吸症にとっては吸気と同じくらい重要であり、鼾音も呼気によるものが吸気によるものより顕著であることが観察されている。このような呼気の排出障害の治療・改善にも本発明のマウスピースは役立つものと思われる。
図4および図5に、本発明の他の実施例に係るマウスピース1を示す。このマウスピース1においては、本体2の上面側および下面側にそれぞれ形成された溝状の凹部の左右両端部に当該凹部を形成している壁が連続していない(つまり左右両端部には壁がない)点が上記の実施例の場合と異なっている。これ以外の点、すなわちマウスピース1の本体2が平面視で歯列に対応する略馬蹄形または略U字状の形状に形成されている点、この本体2の上面側および下面側に、本体2を噛んで口腔内に所定の状態に装着したときに下顎が所定量だけ前方に移動した状態で固定されるように、溝状の上歯咬合用の凹部3および溝状の下歯咬合用の凹部がそれぞれ形成されている点、連通手段として、本体2に左右一対の貫通孔6・7と、これらの貫通孔6・7に両端部8a・8bが接続されたチューブ8とを有する点等は、上述した第1実施例に係るマウスピース1の場合と同様である。したがって、両者の共通部分には共通の符号を付して詳しい説明を省略する。
本発明の一実施例に係るマウスピースを示す斜視図である。 上記マウスピースを口腔内に装着した状態を示す縦断面図である。 上記マウスピースを口腔内に装着した状態において本体における左右の貫通孔と舌との位置関係等を説明するために使用したマウスピースの横断面図である。 本発明の他の実施例に係るマウスピースを示す斜視図である。 本発明の他の実施例に係るマウスピースの断面構造を示す横断面図である。
符号の説明
1 マウスピース
2 本体
2a 本体の内周面
2b 本体の外周面
3 上歯咬合用の凹部
4 下歯咬合用の凹部
5 連通手段
6・7 左右一対の貫通孔
6a・7a 口腔内側の呼吸用の孔としての一対の開口部
8 管(チューブ)
8c 口腔外側の呼吸用の孔としての開口部
A 口腔

Claims (3)

  1. 鼾の抑制や睡眠時呼吸の補助・改善に使用されるマウスピースであって、
    平面視で歯列に対応する略馬蹄形または略U字状の形状に形成された本体を有し、
    この本体を噛んで口腔内に所定の状態に装着したときに下顎が所定量だけ前方に移動した状態で固定されるように、本体の上面側および下面側に、溝状の上歯咬合用の凹部および溝状の下歯咬合用の凹部がそれぞれ形成されており、
    本体には、これを口腔内に所定の状態に装着して***を閉じたときにも口から呼吸ができるように、一部が口腔外に露出するように形成されて口腔の内外を連通させる呼吸気道孔形成用の連通手段が設けられており、
    この連通手段の口腔内側の呼吸用の孔として、左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分の内周面側に一対の開口部が設けられているとともに、口腔外側の呼吸用の孔として、当該連通手段における口腔外側の露出部分に開口部が設けられていることを特徴とする睡眠時呼吸補助・改善、鼾抑制用のマウスピース。
  2. 連通手段は、本体を口腔内に所定の状態に装着したときに左右の臼歯部に対応位置する本体左右部分に形成されて本体の内周面側から外周面側にそれぞれ貫通する左右一対の貫通孔と、そのうちの一方の貫通孔から本体の外側の前方を通って他方の貫通孔に至るように設けられた管とで構成されており、
    前記管の少なくとも一部分が、本体を口腔内に所定の状態に装着したときに口もしくは***の外側に露出するように形成されているとともに、その露出することとなる管部分に口腔外側の呼吸用の孔としての開口部が設けられている、請求項1記載の睡眠時呼吸補助・改善、鼾抑制用のマウスピース。
  3. 呼吸気道孔形成用の連通手段を構成する管は、平面視で略U字状に形成されており、その中央前側部分に口腔外側の呼吸用の孔としての開口部が設けられている、請求項2記載の睡眠時呼吸補助・改善、鼾抑制用のマウスピース。
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