JP2010137698A - 車両の運転支援装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 障害物が検知されたときの警告表示をより適切に行い、運転者が障害物を迅速に視認できるようにした運転支援装置を提供する。
【解決手段】 車両のフロントバンパに設けられたソナー１１〜１４により、障害物の検知が行われる。ソナー１１〜１４の検知範囲の外縁を示す外縁虚像１０１〜１０４が生成され、ヘッドアップディスプレイ２１，２２に表示される。障害物１１０が検知されたときに対応する外縁虚像１０１の表示態様が変更される。運転者は表示態様の変更によって障害物１１０の方向を認識し、視線を向けたときに外縁虚像１０１の位置で目の焦点が合っているため、障害物１１０を即座に視認することができる。
【選択図】 図５

Description

本発明は、車両の運転支援装置に関し、特に車両周辺の障害物を検知し、運転者に警告する表示を行うものに関する。

特許文献１は、テレビカメラにより車両後方を撮影し、テレビモニタに表示する車両後方監視装置を開示する。テレビモニタには、テレビカメラの映像とともに、距離マーカａ〜ｈが表示され、さらに３個の表示エリアｉ，ｊ，ｋが画面の下部に設けられている。表示エリアｉ，ｊ，ｋはぞれぞれ、車両左後方に取り付けられたコーナーソナー、車両後方中央部に取り付けられたバックソナー、及び車両右後方に取り付けられたコーナーソナーに対応して設けられている。表示エリアｉ，ｊ，ｋは、車両後方の障害物との距離に応じて、その表示形態（色、点滅の有無）が変化するように制御される。

特開平１０−３２２６８７号公報

上記従来の装置によれば、運転者はテレビモニタの表示形態の変化によって障害物の接近を認識し、その障害物の方向に視線を向けるが、目の焦点が合うまでの時間を要し、障害物を視認するまでの時間が長くなる傾向がある。

本発明はこの点に着目してなされたものであり、障害物が検知されたときの警告表示をより適切に行い、運転者が障害物を迅速に視認できるようにした運転支援装置を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため請求項１に記載の発明は、車両の周辺に存在する障害物を検知する複数の障害物検知手段（１１〜１４，３１）と、該障害物検知手段により障害物が検知されたときに対応する表示を行う表示手段（２１，２２）とを備える、車両の運転支援装置において、前記表示手段（２１，２２）はヘッドアップディスプレイであり、前記複数の障害物検知手段による検知範囲の外縁を示す外縁虚像（１０１〜１０４）の画像信号（ＳＶＩ）を生成する虚像生成手段と、前記外縁虚像の画像信号（ＳＶＩ）を前記表示手段に供給し、前記外縁虚像（１０１〜１０４）を表示する表示制御手段とを備え、表示制御手段は、前記障害物検知手段が障害物を検知したときに、対応する外縁虚像の表示態様を変化させることを特徴とする。

請求項１に記載の発明によれば、ヘッドアップディスプレイにより検知範囲の外縁を示す外縁虚像が表示され、障害物が検知されたときに対応する外縁虚像の表示態様が変更される。したがって、運転者は障害物の方向を認識し、視線を向けたときに外縁虚像の位置で目の焦点が合っているため、障害物を即座に視認することができる。

以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図１は本発明の一実施形態にかかる運転支援装置のブロック図である。この装置は、図２に示すように車両１のフロントバンパに設けられた４個のソナー１１，１２，１３，１４と、制御部１０と、車両１の走行速度（車速）ＶＰを検出する車速センサ１５と、運転者が操作するためのスイッチ１６と、２つのヘッドアップディスプレイ（以下「ＨＵＤ」という）２１，２２とを備えている。

４個のソナー１１〜１４は、超音波によって障害物を検知するものであり、各ソナー１１〜１４は、図２に破線及び太い実線で示す検知範囲に障害物が存在するときにその出力信号ＳＳ１〜ＳＳ４が変化し、障害物の存在を検知することができる。

制御部１０は、図２に太い実線で示される検知範囲の外縁を示す虚像１０１〜１０４の画像信号（「外縁虚像信号」という）ＳＶＩを生成し、外縁虚像信号ＳＶＩに基づく表示信号ＳＤ１，ＳＤ２をそれぞれＨＵＤ２１及び２２に供給する。外縁虚像１０１〜１０４は、図４に示すように各ソナー１１〜１４に対応する検知範囲の外縁を立体的に示す像であり、ＨＵＤ２１，２２に表示した状態で、運転者からの実際の距離（運転者の目の位置から検知範囲外縁までの実距離）が反映されるように生成される。この場合、像を無地で示したが、柄があると、より立体感を感じやすく、例えば格子模様のような柄をつけるとなお良い。

ＨＵＤ２１は外縁虚像１０１及び１０２を表示し、ＨＵＤ２２は外縁虚像１０３及び１０４を表示する。

図３は、制御部１０の構成を示すブロック図であり、制御部１０は、ソナー出力信号ＳＳ１〜ＳＳ４が入力される障害物検知部３１と、外縁虚像信号ＳＶＩを生成する虚像生成部３２と、ＨＵＤ２１，２２の表示制御を行う表示制御部３３とを備えている。

障害物検知部３１は、ソナー出力信号ＳＳ１〜ＳＳ４に基づいて検知範囲内に障害物が存在するときに障害物検出信号ＳＯＤを表示制御部３３に供給する。虚像生成部３２は、外縁虚像信号ＳＶＩを生成し、表示制御部３３に供給する。表示制御部３３は、車速ＶＰが所定車速ＶＰＬ（例えば１２ｋｍ／ｈ）以下であるとき、または運転者がスイッチ１６を操作し、外縁虚像の表示を指示したときに、外縁虚像信号ＳＶＩに応じた表示信号ＳＤ１及びＳＤ２を出力する。表示制御部３３は、各ソナーの検知範囲内において障害物が検知されときは、検知されたソナーに対応する外縁虚像の表示態様を変更する。例えば、表示色を周期的に変更する、あるいは表示を点滅させるといったことを行い、運転者に警告する。

図５は、ソナー１１の検知範囲内に障害物１１０が存在する例を示す図であり、この例では外縁虚像１０１の表示態様が変更される。

以上のように本実施形態では、ＨＵＤ２１，２２によりソナー１１〜１４の検知範囲の外縁を示す外縁虚像１０１〜１０４が表示され、障害物が検知されたときに対応する外縁虚像の表示態様が変更される。したがって、運転者は障害物の方向を認識し、視線を向けたときに外縁虚像の位置で目の焦点が合っているため、障害物を即座に視認することができる。

本実施形態では、ソナー１１〜１４及び障害物検知部３１が障害物検知手段に相当し、ＨＵＤ２１，２２が表示手段に相当し、虚像生成部３２が虚像生成手段に相当し、表示制御部３３が表示制御手段に相当する。

なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態ではソナーは４個設けられているが、これに限るものではなく、２個、３個あるいは５個以上であってもよい。

本発明の一実施形態にかかる運転支援装置の構成を示すブロック図である。 ソナーの設置位置及び検知範囲を示す平面図である。 図１に示す制御部の構成を示すブロック図である。 表示される外縁虚像を説明するための斜視図である。 外縁虚像が表示された状態を示す図である。

符号の説明

１ 車両
１０ 制御部
１１〜１４ ソナー（障害物検知手段）
２１，２２ ヘッドアップディスプレイ（表示手段）
３１ 障害物検知部（障害物検知手段）
３２ 虚像生成部（虚像生成手段）
３３ 表示制御部（表示制御手段）

Claims (1)

1. 車両の周辺に存在する障害物を検知する複数の障害物検知手段と、該障害物検知手段により障害物が検知されたときに対応する表示を行う表示手段とを備える、車両の運転支援装置において、
   前記表示手段はヘッドアップディスプレイであり、
   前記複数の障害物検知手段による検知範囲の外縁を示す外縁虚像の画像信号を生成する虚像生成手段と、
   前記外縁虚像の画像信号を前記表示手段に供給し、前記外縁虚像を表示する表示制御手段とを備え、
   表示制御手段は、前記障害物検知手段が障害物を検知したときに、対応する外縁虚像の表示態様を変化させることを特徴とする車両の運転支援装置。

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