JP2010136833A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】装着していることが第三者にわかりにくく、且つ***物の隠蔽性に優れ、装着時に違和感を生じにくい吸収性物品を提供すること。
【解決手段】本発明の吸収性物品1は、表面シート2、裏面シート3及び吸収体4を具備する実質的に縦長の吸収性本体6と、該吸収性本体6の長手方向の両側縁6a,6aから延出する一対のウイング部8,8とを有している。表面シート2が非透明であり、裏面シート3が透明であり、且つ裏面シート3と吸収体4との間に、不織布からなる非透明の中間シート10が該吸収体4を幅方向に横断するように配されている。各ウイング部8は、吸収性本体6から延出する裏面シート3を含んで構成されており、且つその基端部80における肌当接面には中間シート10が配されている。各ウイング部8における基端部80以外の部分は、背黒色明度LBが50以下であり、且つ背白色明度LWが70以上である。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の吸収性物品1は、表面シート2、裏面シート3及び吸収体4を具備する実質的に縦長の吸収性本体6と、該吸収性本体6の長手方向の両側縁6a,6aから延出する一対のウイング部8,8とを有している。表面シート2が非透明であり、裏面シート3が透明であり、且つ裏面シート3と吸収体4との間に、不織布からなる非透明の中間シート10が該吸収体4を幅方向に横断するように配されている。各ウイング部8は、吸収性本体6から延出する裏面シート3を含んで構成されており、且つその基端部80における肌当接面には中間シート10が配されている。各ウイング部8における基端部80以外の部分は、背黒色明度LBが50以下であり、且つ背白色明度LWが70以上である。
【選択図】図2
Description
本発明は、失禁パッド、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)等の吸収性物品に関する。
従来、生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品としては、肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在された吸収体を具備する吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部とを有しているものが知られている。斯かる構成の吸収性物品におけるウイング部は、通常、その片面に粘着部が設けられ、該物品の使用の際にショーツ等の下着の股下部側縁に沿って折り曲げられ、該粘着部を介して該下着の外表面に固定される。例えば特許文献1には、裏面シートを吸収体の両側部から延出させると共に、吸収性物品の肌当接面側の両側部に配された一対のサイド不織布それぞれを該吸収体の両側部から延出させ、これらの延出部からウイング部を構成することが記載されている。
また、特許文献2及び3には、ウイング部の透明性を高めることが記載されている。ウイング部の透明性が高いと、ウイング部が下着の外表面に固定されたときに、該ウイング部を通して下着の色が透けて見えるため、吸収性物品を装着していることが第三者にわかりにくいという利点がある。
特許文献2に記載の吸収性物品は、ウイング部のみならず、表面シート及び裏面シートも透明であるため、***物の隠蔽性が低いという問題がある。また、特許文献3に記載の吸収性物品においては、ウイング部を透明性の高い透明フィルムなどで形成すると、装着時にウイング部の基端部が肌に当接して違和感を与えるおそれがある。
従って、本発明の目的は、装着していることが第三者にわかりにくく、且つ***物の隠蔽性に優れ、装着時に違和感を生じにくい吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在された吸収体を具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部とを有している吸収性物品であって、前記表面シートが非透明であり、且つ前記裏面シートと前記吸収体との間に、不織布からなる中間シートが該吸収体を幅方向に横断するように配されており、一対の前記ウイング部それぞれは、前記吸収性本体から延出する前記裏面シートを含んで構成されており、且つ該ウイング部の基端部における肌当接面には前記中間シートが配されており、一対の前記ウイング部それぞれにおける前記基端部以外の部分は、該基端部よりも透明性が高い吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また本発明は、肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在された吸収体を具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部とを有している吸収性物品であって、前記表面シートが非透明であり、前記裏面シートが透明であり、且つ該裏面シートと前記吸収体との間に、不織布からなる非透明の中間シートが該吸収体を幅方向に横断するように配されており、一対の前記ウイング部それぞれは、前記吸収性本体から延出する前記裏面シートを含んで構成されており、且つ該ウイング部の基端部における肌当接面には前記中間シートが配されており、一対の前記ウイング部それぞれにおける前記基端部以外の部分は、背黒色明度LBが50以下であり、且つ背白色明度LWが70以上である吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明によれば、装着していることが第三者にわかりにくく、且つ***物の隠蔽性に優れ、装着時に違和感を生じにくい吸収性物品を提供することができる。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である失禁パッドの肌当接面側(表面シート側)を模式的に示す平面図、図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す断面図である。
本実施形態の失禁パッド1は、図1及び図2に示すように、肌当接面を形成する液透過性の表面シート2、非肌当接面を形成する液不透過性又は液難透過性の裏面シート3、及び両シート2,3間に介在された液保持性の吸収体4を具備する実質的に縦長の吸収性本体6と、該吸収性本体6の長手方向の両側縁6a,6aから延出する一対のウイング部7,7とを有している。吸収性本体6の非肌当接面には、該吸収性本体6をショーツに固定するための本体粘着部(図示せず)が設けられている。
尚、本明細書において、肌当接面は、吸収性物品の装着時に装着者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、吸収性物品の装着時に装着者の肌側とは反対側に向けられる面である。また、長手方向は、吸収性物品又はその構成部材の長手方向に沿う方向であり、幅方向は、該長手方向と直交する方向である。
表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4よりも大きな寸法を有し、吸収体4の長手方向両端から延出し、それらの延出部の端部において互いにヒートシール等により接合されてエンドシール部を形成している。表面シート2の一部(表面シート2の長手方向に沿った両側縁部)は、吸収体4と後述する中間シート10との間に配されている。即ち、表面シート2は、吸収体4の肌当接面の全域を被覆しており、更に吸収体4の長手方向に沿った両側部を被覆し、吸収体4の非肌当接面における左右両側部にまで達している。吸収体4としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、解繊パルプ等の親水性繊維からなる繊維集合体、又は該繊維集合体に粒子状の吸収性ポリマーを保持させたもの等を用いることができる。また、吸収体4は、図2に示すように、1枚の液透過性のコアラップシート5によってその肌当接面及び非肌当接面が覆われている。このように、吸収体4をコアラップシート5で被覆することは、吸収体4の形状安定性の向上や、吸収体4に粒子状の吸収性ポリマーを含ませた場合にはその担持状態の維持に有効である。コアラップシート5としては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、開孔フィルム等を用いることができる。
裏面シート3は、吸収性本体6の長手方向の両側縁6a,6aから幅方向外方に延出して一対のフラップ部7,7を形成している。一対のフラップ部7,7それぞれは、失禁パッド1の長手方向中央部(パッド装着者の***部と対抗する部位)において幅方向の外方に更に延出し、一対のウイング部8,8を形成している。ウイング部8はフラップ部7の一部である。このように、一対のウイング部8,8それぞれは、吸収性本体6からその幅方向外方に延出する裏面シート3を含んで構成されている。各ウイング部8は、失禁パッド1の装着時にその非肌当接面がショーツ等の下着のクロッチ部の外表面側に折り返されて用いられ、ウイング部8の非肌当接面には、失禁パッド1を下着に固定する粘着部9が設けられている。
表面シート2は非透明であり、裏面シート3は透明である。ここでいう透明とは、当該シートをその一面側から目視で観察したときに、該一面とは反対側の他面側に位置している物体を視認できることを意味し、非透明とは、該物体を視認できないこと意味する。ここでいう「視認できる」とは、当該シートの他面側から光を当てたときにできる物体の影を確認できるだけでは足らず、物体自体が見えること、即ち物体の輪郭線よりも内方に位置する該物体の形態(例えば物体の表面形状、模様、色彩など)を視認できることを意味する。肌当接面を形成する表面シート2が非透明であると、吸収体4に保持されている***物の隠蔽性が高まる。また、ウイング部8の構成部材である裏面シート3が透明であると、透明の裏面シート3から構成されたウイング部8が、下着の股下部側縁に沿って折り曲げられて該下着の外表面に固定されたときに、該ウイング部8を通して下着の色が透けて見えるため、失禁パッド1を装着していることが第三者にわかりにくくなる。裏面シート3は、透明であれば、無色であっても着色であっても良いが、無色透明が特に好ましい。
透明の裏面シート3は、背黒色明度LBが好ましくは50以下、更に好ましくは30以下であり、且つ背白色明度LWが好ましくは70以上、更に好ましくは80以上である。LBについては0に近いほど、LWについては100に近いほど、当該部位の透明性が高い。特に、LBが0に近く且つLWが100に近いシートは、透明性が高く、シースルー効果が高い。LB及びLWはそれぞれ次のようにして測定される。
<背黒色明度LB及び背白色明度LWの測定方法>
測定サンプルにおける明度測定部分の一面側に標準黒色板(L値4)を当て、その状態での該部分の明度L値を、分光色差計(日本電色工業(株)製、型式:SE−2000、使用レンズ:Φ30mm)を用い、反射モードで3回測定し、その平均値を背黒色明度LBとした。同様に、測定サンプルにおける明度測定部分の一面側に標準白色板(L値100)を当て、その状態での該部分の明度L値を、前記分光色差計を用い、反射モードで3回測定し、その平均値を背白色明度LWとした。
測定サンプルにおける明度測定部分の一面側に標準黒色板(L値4)を当て、その状態での該部分の明度L値を、分光色差計(日本電色工業(株)製、型式:SE−2000、使用レンズ:Φ30mm)を用い、反射モードで3回測定し、その平均値を背黒色明度LBとした。同様に、測定サンプルにおける明度測定部分の一面側に標準白色板(L値100)を当て、その状態での該部分の明度L値を、前記分光色差計を用い、反射モードで3回測定し、その平均値を背白色明度LWとした。
裏面シート3としては、透明で且つ液不透過性又は液難透過性のシートを用いることができ、例えば、透明フィルムを用いることができる。該透明フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂からなる透明フィルム、あるいはこれらの透明フィルムを貼り合わせてなる複合フィルムで、且つ着色剤を含まないものを用いることができる。裏面シート3の坪量は、好ましくは15〜70g/m2、更に好ましくは25〜50g/m2である。
非透明の表面シート2は、背黒色明度LBが30以上か又は背白色明度LWが80以下であることが好ましい。特に背黒色明度LBが50より大きいか又は背白色明度LWが70未満であることが更に好ましい。但し、非透明の表面シート2は、透明の裏面シート3よりも、LBが大きい(0から遠い)か又はLWが小さい(100から遠い)ことが好ましい。表面シート2としては、非透明で且つ液透過性のシートを用いることができ、例えば、非透明の不織布や開孔フィルム等を用いることができる。表面シート2の坪量は、好ましくは10〜50g/m2、更に好ましくは20〜40g/m2である。
本実施形態においては、上述したウイング部8のシースルー効果をより確実に奏させるようにする観点から、該ウイング部8の非肌当接面に設けられている粘着部9が透明である。ここでいう透明とは、上述した通りである。透明の粘着部9は、背黒色明度LBが好ましくは50以下、更に好ましくは30以下であり、且つ背白色明度LWが好ましくは70以上、更に好ましくは80以上である。
透明の粘着部9は、透明の被膜を形成するホットメルト粘着剤等を塗布することにより形成することができる。透明の粘着部9の形成材料となる粘着剤としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)系、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン(SEBS)系、オレフィン系ホットメルト等を用いることができる。粘着部9における粘着剤の塗布量は、好ましくは10〜70g/m2である。尚、粘着部9及び前記本体粘着部(図示せず)は、失禁パッド1の使用前においてはフィルム、不織布、紙などからなる図示しない剥離シートによって被覆されている。前記本体粘着部は、透明であっても良く、非透明であっても良い。
本実施形態において、裏面シート3と吸収体4との間には、図2に示すように、不織布からなる非透明の中間シート10が該吸収体4を幅方向に横断するように配されている。より具体的には、中間シート10は、平面視して吸収体4と略同形状をしており且つ吸収体4よりも大きな寸法を有しており、吸収体4の非肌当接面の全域を被覆している。中間シート10と裏面シート3との間は、接着剤(図示せず)により接合されている。このように、非透明の中間シート10が吸収体4を幅方向に横断するように配されていることにより、透明の裏面シート3を採用することによる非肌当接面側からの***物の隠蔽性の低下を防止することができる。ここでいう非透明とは、上述した通りである。非透明の中間シート10は、背黒色明度LBが50より大きいか又は背白色明度LWが70未満であることが好ましい。特に背黒色明度LBが60以上か又は背白色明度LWが60以下であることが更に好ましい。但し、非透明の中間シート10は、透明の裏面シート3よりも、LBが大きい(0から遠い)か又はLWが小さい(100から遠い)ことが好ましい。
中間シート10と表面シート2の一部〔表面シート2における吸収体4の非肌当接面側に位置する部分(表面シート2の長手方向に沿った両側縁部)〕とは、防漏性の一層の向上の観点から、疎水性の接着剤11によって接合されている。接着剤11は、表面シート2における中間シート10との対向部の略全面に均一に塗布されている。疎水性の粘着剤11としては、例えば、SBS系、SEBS系、オレフィン系ホットメルト等を用いることができる。
一対のウイング部8,8それぞれの基端部80における肌当接面には、図1及び図2に示すように、中間シート10が配されている。即ち、非透明の中間シート10は、吸収性本体6の長手方向の両側縁6a,6aから幅方向外方に延出しており、その延出部が、一対のフラップ部7,7及び一対のウイング部8,8それぞれの基端部80を形成している、裏面シート3の肌当接面上に配されている。この非透明の中間シート10の延出部は露出しており、図1に示す如き失禁パッド1の肌当接面側の平面視において、該延出部を視認することができる。ウイング部8の基端部80は、該基端部80に近接する吸収性本体6の長手方向の側縁6aから幅方向外方に概ね5〜20mm以内の部分である。
また中間シート10は、上述したように吸収性本体6の長手方向の側縁6aから延出してウイング部8の基端部80を被覆しているものの、図1及び図2に示すように、該基端部80よりも幅方向外方に位置する粘着部9の配置箇所には到達していない。即ち、中間シート10の長手方向の側縁10aは、粘着部9よりも吸収性本体6の幅方向内方に位置している。
このように、ウイング部8の基端部80における肌当接面に不織布からなる中間シート10が配されていると、装着時の違和感が低減される。即ち、失禁パッド1の使用時において、常法通りにウイング部8の先端側を下着の股下部側縁に沿って折り曲げて該下着の外表面に固定したとき、ウイング部8の基端部80は、その略全域が折り曲げられずに、パッド装着者の肌と当接する、該下着の内表面側に位置する。従って、基端部80の肌当接面が不織布からなる中間シート10で被覆されていると、該肌当接面が樹脂フィルム等の比較的硬い素材で形成されている場合に比して、中間シート10からなる該肌当接面が肌に対して柔軟で優しく当たるため、装着時の肌への違和感が低減される。また、ウイング部8の基端部80における肌当接面に非透明の中間シート10が配されていると、失禁パッド1を下着に装着するときに、ウイング部8の折り返し位置(中間シート10の長手方向の側縁10aと略同位置)を容易に視認することができるため、パッド装着時の操作性が向上する。
本実施形態においては、上述したようにウイング部8において基端部80のみに非透明の中間シート10が配されていることにより、基端部80は、ウイング部8における、中間シート10が配されていない基端部80以外の部分よりも透明性が低くなっている。即ち、一対のウイング部8,8それぞれにおける基端部80以外の部分(以下、非基端部ともいう)は、基端部80よりも透明性が高い。ウイング部8における非基端部と基端部80との透明性の差は、パッド1が通常使用される環境下において両部分を目視で見比べたときに、非基端部の方が基端部80よりも相対的に透明性が高い(基端部80の方が非基端部よりも相対的に透明性が低い)と認識し得る程度であれば良い。特に好ましいのは、非基端部と基端部80との背黒色明度LBの差の絶対値が5以上、好ましくは10以上であるか、又は非基端部と基端部80との背白色明度LWの差の絶対値が5以上、好ましくは10以上である。非基端部は、基端部80よりも背黒色明度LBが小さく(0に近い)、また、基端部80よりも背白色明度LWが大きい(100に近い)。
一対のウイング部8,8それぞれにおける基端部80以外の部分(前記非基端部)、即ち、ウイング部8における中間シート10の長手方向の側縁10aよりも吸収性本体6の幅方向外方に位置する部分(粘着部9を含む)は、背黒色明度LBが50以下、好ましくは30以下であり、且つ背白色明度LWが70以上、好ましくは80以上である。ウイング部8における非基端部は、下着の外表面に固定されて使用される部分であり、斯かる部分のLB及びLWがそれぞれ前記範囲にあることにより、種々の色の着衣(下着)に対してシースルー効果を発現することが可能となる。LB及びLWを前記範囲に調整することは、例えばウイング部8を上述したように構成することで達成することができる。
前記非基端部及び基端部80それぞれのLB,LWは、前記測定方法に従って測定することができる。その際、前記標準黒色板及び前記標準白色板は、前記非基端部の非肌当接面(粘着部9の配置面)あるいは基端部80の非肌当接面に当てる。また、基端部80における吸収性本体6の幅方向に沿った長さが短いため、LB,LWの測定器(分光色差計)では該基端部80についての測定が困難な場合は、吸収性本体6の長手方向に延びる該基端部80の数箇所を切り取り、それらの切片を組み合わせて、測定器の観測視野を覆うような面積の切片として、該基端部80のLB,LWを測定することができる。
また、一対のウイング部8,8それぞれにおける基端部80以外の部分(前記非基端部)は、JIS−Z−8741で規定する測定角度60°での光沢度が70以下であることが好ましく、特に、測定角度60°での光沢度が70以下で且つ測定角度85°での光沢度が70以下であることが好ましい。これらの光沢度は、その値が小さいほど、低光沢である。ウイング部8における非基端部の前記光沢度が前記範囲にあることにより、該非基端部の視認性が低下する。非基端部の前記光沢度を前記範囲に調整することは、例えば非基端部を構成する裏面シート3として、エンボス加工により表面に凹凸形状が付与されたシートや表面に反射防止剤が塗布されたシート等の、各種表面加工が施されたシートを用いることで、達成することができる。前記光沢度は次のようにして測定される。
<光沢度の測定方法>
測定サンプルにおける光沢度測定部分(ウイング部8における基端部80以外の部分)に光沢度計(MINOLTA:GM−268)の光沢標準板を当て、JIS−Z−8741に従って測定角度60°で光沢度を3回測定し、その平均値を測定角度60°での光沢度とした。同様に、JIS−Z−8741に従って測定角度85°で光沢度を3回測定し、その平均値を測定角度85°での光沢度とした。
測定サンプルにおける光沢度測定部分(ウイング部8における基端部80以外の部分)に光沢度計(MINOLTA:GM−268)の光沢標準板を当て、JIS−Z−8741に従って測定角度60°で光沢度を3回測定し、その平均値を測定角度60°での光沢度とした。同様に、JIS−Z−8741に従って測定角度85°で光沢度を3回測定し、その平均値を測定角度85°での光沢度とした。
中間シート10を構成する非透明の不織布としては、例えば、スパンレース不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、レジンボンド不織布、ヒートボンド不織布等を用いることができる。これらの中でも特に、エアスルー不織布が、肌に対して柔軟で優しく当たる点で好ましい。
また、中間シート10におけるウイング部8の基端部80に配されている部分は、撥水性であることが、防漏性の一層の向上の点で好ましい。特に、中間シート10全体が撥水性である、即ち中間シート10が撥水性の不織布からなることが好ましい。撥水性の不織布を構成する繊維としては、合成樹脂を好ましく用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、2種類以上の合成樹脂からなる芯鞘型やサイドバイサイド型等の複合繊維等が挙げられる。これらの繊維は1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
中間シート10を構成する不織布の坪量は、中間シート10が肌に対して柔軟で優しく当たることができ、また、防漏性を一層向上させることができる観点から、好ましくは10〜50g/m2、更に好ましくは15〜30g/m2である。
上述の如き構成を有する本実施形態の失禁パッド1は、この種の失禁パッドあるいは生理用ナプキンと同様に、一対のウイング部8,8をショーツ等の下着の股下部側縁に沿って折り曲げ、粘着部9を介して各ウイング部8を該下着の外表面に固定して使用する。本実施形態の失禁パッド1によれば、各ウイング部8における下着の外表面に固定された部分の背黒色明度LB及び背白色明度LWがそれぞれ前記範囲内にあり、該下着の外表面の色を透かすように構成されているため、装着中に失禁パッド1の存在が目立たない。また、ウイング部8の基端部80の肌当接面に非透明の不織布からなる中間シート8が配されていることにより、パッド1を下着に装着する際には、ウイング部8の折り返し位置を容易に視認できるため操作性に優れ、またパッド1の装着中においては、肌への違和感を生じにくい。また、***物を保持する吸収体4を挟持している表面シート2及び中間シート10が何れも非透明であるため、***物の隠蔽性に優れる。また、一対のウイング部8,8それぞれの基端部80が、吸収体4を幅方向に横断する1枚の連続シートである中間シート10を含んで構成されていることにより、これら一対の基端部80,80が複数枚のシートを組み合わせて構成されている場合に比して、ウイング部8の折り返し部位の強度が高く、パッド1の生産効率も高い。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、失禁パッド1の肌当接面側の長手方向に沿った両側部に、該長手方向に延びる一対の立体ギャザーが配されていても良い。立体ギャザーは、例えば、失禁パッド1の幅方向の一端部が固定された帯状シートと、該帯状シートの該幅方向の他端部(自由端部)に伸長状態で固定された1本又は複数本の立体ギャザー形成用弾性部材とを具備する構成とすることができる。また、前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして失禁パッドを挙げたが、例えば生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)等にも適用できる。
また、前記実施形態では、中間シート10として非透明の不織布(背黒色明度LBが50より大きいか、又は背白色明度LWが70未満である不織布)を用いたが、これに換えて、「不織布単体では透明であるが、透明の裏面シートと重ね合わせたときにその重ね合わせ部分が非透明である不織布」(以下、準非透明不織布ともいう)を中間シート10として用いることができる。準非透明不織布の具体例としては、該不織布単体では、背黒色明度LBが25〜50であり、且つ背白色明度LWが70〜80であり(即ち透明であり)、透明の裏面シート3と重ね合わせたときの該不織布と該裏面シートとの積層部分においては、背黒色明度LBが50より大きい(好ましくは60より大きい)か又は背白色明度LWが70未満(好ましくは60未満)である(即ち非透明である)ものが挙げられる。また、準非透明不織布を中間シート10として用いる場合、該準非透明不織布としては、非透明の不織布よりも若干厚みが大きいものが有効である。中間シート10として用いられる非透明の不織布の厚み(無荷重下における厚み)は、好ましくは0.1〜0.5 mmであるのに対し、中間シート10として用いられる準非透明不織布の厚み(無荷重下における厚み)は、好ましくは0.5〜3 mmである。
また、中間シート10として、ウイング部8の基端部80を構成する裏面シート3とは異なる光沢度を有する不織布を用いても良く、そうすることによって基端部80の視認性が一層高まる。
1 失禁パッド(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 コアラップシート
6 吸収性本体
6a 吸収性本体の長手方向の側縁
7 フラップ部
8 ウイング部
80 ウイング部の基端部
9 粘着部
10 中間シート
10a 中間シートの長手方向の側縁
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 コアラップシート
6 吸収性本体
6a 吸収性本体の長手方向の側縁
7 フラップ部
8 ウイング部
80 ウイング部の基端部
9 粘着部
10 中間シート
10a 中間シートの長手方向の側縁
Claims (6)
- 肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在された吸収体を具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部とを有している吸収性物品であって、
前記表面シートが非透明であり、且つ前記裏面シートと前記吸収体との間に、不織布からなる中間シートが該吸収体を幅方向に横断するように配されており、
一対の前記ウイング部それぞれは、前記吸収性本体から延出する前記裏面シートを含んで構成されており、且つ該ウイング部の基端部における肌当接面には前記中間シートが配されており、
一対の前記ウイング部それぞれにおける前記基端部以外の部分は、該基端部よりも透明性が高い吸収性物品。 - 肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在された吸収体を具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部とを有している吸収性物品であって、
前記表面シートが非透明であり、前記裏面シートが透明であり、且つ該裏面シートと前記吸収体との間に、不織布からなる非透明の中間シートが該吸収体を幅方向に横断するように配されており、
一対の前記ウイング部それぞれは、前記吸収性本体から延出する前記裏面シートを含んで構成されており、且つ該ウイング部の基端部における肌当接面には前記中間シートが配されており、
一対の前記ウイング部それぞれにおける前記基端部以外の部分は、背黒色明度LBが50以下であり、且つ背白色明度LWが70以上である吸収性物品。 - 一対の前記ウイング部それぞれの非肌当接面に、前記吸収性物品を着衣に固定する透明な粘着部が設けられている請求項1又は2記載の吸収性物品。
- 一対の前記ウイング部それぞれにおける前記基端部以外の部分は、JIS−Z−8741で規定する測定角度60°での光沢度が70以下である請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
- 前記中間シートにおける前記ウイング部の基端部に配されている部分は撥水性である請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
- 前記表面シートの一部が前記吸収体と前記中間シートとの間に配されており、該表面シートの一部と該中間シートとは疎水性の接着剤によって接合されている請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。
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