JP2010134476A - 平版印刷版の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】平版印刷版の製造方法を開示する。
【解決手段】平版印刷版前駆体として有用な画像化されたポジ型の熱画像形成可能な多層画像形成要素を、溶媒系現像液を用いて現像する。現像は、画像化された画像形成要素を該現像液に浸漬することによって行なうことができる。
【選択図】なし
【解決手段】平版印刷版前駆体として有用な画像化されたポジ型の熱画像形成可能な多層画像形成要素を、溶媒系現像液を用いて現像する。現像は、画像化された画像形成要素を該現像液に浸漬することによって行なうことができる。
【選択図】なし
Description
本発明は平版印刷に関する。詳細には、本発明は、平版印刷版前駆体として有用な、画像化されたポジ型の熱画像形成性である多層画像形成要素を、溶媒系現像液を利用して現像する方法に関する。
平版印刷では、画像領域として知られているインク受理領域が親水性表面に形成される。表面が水で濡らされ、インクが塗布されると、親水性領域は水を保持しインクをはじき、インク受理領域はインクを受理し水をはじく。インクは、画像が再生されるべき物質の表面に転写される。典型的には、インクは、まず中間のブランケットに転写され、次にそれが、画像が再生されるべき物質の表面にインクを転写する。
印刷版前駆体とも呼ばれる平版印刷版として有用な画像形成要素は、通常、親水性支持体の表面上に塗布された画像形成層を含んでなる。画像形成層は、1種または複数の放射感受性成分を含み、それらは好適なバインダー中に分散していてもよい。または、放射感受性成分がバインダー物質でもよい。
現像後、画像化領域(画像化放射が照射された領域)が現像工程で除去され、下にある支持体の親水性表面を露出する場合、その版はポジ型印刷版と呼ばれる。反対に、非画像化領域(画像化放射が照射されていない領域)が現像工程で除去され画像化領域が残る場合、その版はネガ型印刷版と呼ばれる。それぞれの場合、残る放射感受性層の領域(すなわち画像領域)は水をはじきインクを受理し、現像工程により露出される親水性表面の領域は、通常湿し水である水を受理する。
画像形成要素の紫外線および/または可視線による画像化は、透明領域と不透明領域を有するマスクを通して通常行われる。画像化はマスクの透明領域の下にある領域では起こるが、マスクの不透明領域の下にある領域では起こらない。マスクは、通常、所望の画像の写真的な陰画である。最終画像において修正が必要な場合、新しいマスクをつくらなければならない。これは時間のかかる工程である。さらに、マスクは温度および湿度の変化によりその寸法がわずかに変わることがある。したがって、異なる時および異なる環境で使用される場合、同じマスクが異なる結果を与えることがあり、見当合わせの問題が起こりかねない。
画像形成要素の直接デジタル画像化は、陰画を通した画像化の必要性をなくすものであり、印刷産業においてますます重要になりつつある。平版印刷版の調製用の多層ポジ型画像形成要素は、赤外線レーザーによる使用のために開発されてきた。これらの要素は少なくとも2つの層、下層および画像形成層を、親水性表面を持つ支持体上に含んでなる。これらの要素は、例えば、Shimazuの米国特許第6,294,311号および第6,352,812号;Patelの米国特許第6,352,811号;およびSavariar−Hauckの米国特許第6,358,669号および米国特許第6,528,228号に記載されている。
印刷領域の像様分布を持つ印刷版を得るには、画像化された画像形成要素を好適な現像液に接触させることにより、画像形成要素の画像化領域を除去することが必要である。高pH現像液が多層ポジ型画像形成要素に使用されてきた。高pH現像液は、典型的には少なくとも約11、より典型的には少なくとも約12、さらにより典型的には約12から約14のpHを有する。高pH現像液は、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウムおよび/またはケイ酸カリウムなど、少なくとも1種のアルカリ金属ケイ酸塩を通常含んでなり、通常実質的に有機溶媒を含まない。そのアルカリ性は、水酸化物またはアルカリ金属ケイ酸塩あるいは混合物を使用して提供できる。好ましい水酸化物は、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、特に水酸化カリウムである。アルカリ金属ケイ酸塩は、少なくとも0.3のSiO2対M2O質量比(Mはアルカリ金属)を有し、好ましくはこの比は0.3から1.2、より好ましくは0.6から1.1、最も好ましくは0.7から1.0である。現像液中のアルカリ金属ケイ酸塩の量は、組成物100gあたり少なくとも20gのSiO2、好ましくは20から80g、最も好ましくは40から65gである。
その高pHのため、環境問題を起こさずにこれらの現像液を廃棄するのは困難である。さらに、これらの現像液は空気中から二酸化炭素を吸収し、使用中にその活性が変化する。
現像液スプレーおよびブラシの力により要素の画像化領域を取り除くスプレーオンプロセッサ(spray−on processor)が通常使用されてきた。これらのプロセッサでは、現像液が画像化された画像形成要素上に噴射されるが、要素は現像液中に浸漬されない。したがって、現像液の温度を制御することが困難である。
したがって、これらの不都合な点を欠点として持たない、画像化された多層ポジ型画像形成要素を調製する方法の必要性が存在する。
本発明は平版印刷版として有用な画像を形成する方法である。前記方法は以下の工程:
(a)画像形成要素を熱的に画像化し、画像化領域および非画像化領域を含んでなる画像化された画像形成要素を製造する工程;
(b)該画像化された画像形成要素を現像液により現像し、画像化領域を除去する工程;
を含んでなり、
画像形成要素は、順に:
画像形成層;
下層;および
支持体を含んでなり;
下層は第一ポリマー物質を含んでなり;
画像形成層は第二ポリマー物質を含んでなり;
下層は現像液により除去可能であり;
画像形成層はインク受理性であり;
前記要素は光熱変換物質を含んでなり;
画像形成層は画像化に先立ち現像液により除去可能ではなく;
現像液は、現像液の質量に対し約0.5質量%から約15質量%の有機溶媒または複数の有機溶媒を含んでなる溶媒系現像液であり;
工程(b)は現像液中に画像化された画像形成要素を浸漬することにより実施される。
(a)画像形成要素を熱的に画像化し、画像化領域および非画像化領域を含んでなる画像化された画像形成要素を製造する工程;
(b)該画像化された画像形成要素を現像液により現像し、画像化領域を除去する工程;
を含んでなり、
画像形成要素は、順に:
画像形成層;
下層;および
支持体を含んでなり;
下層は第一ポリマー物質を含んでなり;
画像形成層は第二ポリマー物質を含んでなり;
下層は現像液により除去可能であり;
画像形成層はインク受理性であり;
前記要素は光熱変換物質を含んでなり;
画像形成層は画像化に先立ち現像液により除去可能ではなく;
現像液は、現像液の質量に対し約0.5質量%から約15質量%の有機溶媒または複数の有機溶媒を含んでなる溶媒系現像液であり;
工程(b)は現像液中に画像化された画像形成要素を浸漬することにより実施される。
得られる画像化され現像された画像形成要素は平版印刷版として有用である。
文脈により他の場合を示すことのない限り、本明細書および特許請求の範囲において、第一ポリマー物質、第二ポリマー物質、溶解阻害剤、フェノールポリマー、有機溶媒、光熱変化物質という用語および類似の用語は、そのような物質の混合物を含む。他に断りのない限り、パーセンテージは全て質量パーセンテージである。「熱画像形成」とは、赤外線レーザーなど赤外線による画像化あるいはサーマルヘッドまたはサーマルヘッドのアレイなどの発熱体による画像化を意味する。
画像形成要素は、支持体、下層および画像形成層を含んでなる多層ポジ型画像形成要素である。任意に、バリア層および/または吸収剤層を下層と画像形成層の間に存在してもよい。前記要素は、光熱変換物質を含んでいてもよく、それは画像形成層、下層および/または吸収剤層中でよい。
支持体は、少なくとも1つの親水性表面を有する。支持体は基材を含んでなるが、それは平版印刷版として有用な画像形成要素の調製に従来使用されているものならばいかなる物質でもよい。基材は、強固で安定性および柔軟性のあることが好ましい。基材は、カラー記録がフルカラー画像で見当が合うように、使用条件下で寸法変化に耐えなければならない。典型的には、基材は、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリマーフィルム、セラミックス、金属または薄板紙あるいはこれらの材料のいずれかの積層など、いかなる自立性物質でもよい。金属基材には、アルミニウム、亜鉛、チタンおよびこれらの合金がある。
典型的には、ポリマーフィルムは、表面特性を変えて表面の親水性を増加させ、その次の層への接着性を向上させ、紙支持体の平坦性を向上させるなどのために下塗り(sub−coating)を片面または両面に含む。この層または複数の層の性質は、支持体およびその次に塗布される層の組成に依存する。下塗り層(subbing layer)物質の例は、アルコキシシラン類、アミノプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシランおよびエポキシ官能化ポリマーなどの接着促進物質ならびに写真フィルムのポリエステル基板に使用されている従来の下塗り物質である。
アルミニウム基材の表面は、物理的砂目立て、電気化学的砂目立て、化学的砂目立ておよび陽極酸化などの当業界に公知の技術により、処理してよい。支持体は、印刷による摩耗に耐えるに十分なほど厚くなければならないが、印刷版(printing form)周囲に巻き付くに十分なほど薄くなければならず、典型的には約100μmから約600μmである。典型的には、支持体は、アルミニウム基材と画像形成層との間に中間層を含んでなる。中間層は、例えば、ケイ酸塩、デキストリン、ヘキサフルオロケイ酸、ホスフェート/フルオライド、ポリビニルホスホン酸(PVPA)またはポリビニルホスホン酸コポリマーにより基板を処理して形成できる。
支持体の裏面(すなわち下層および画像形成層の反対面)に、帯電防止剤および/またはスリップ層またはマット層を塗布し、画像形成要素の取扱いおよび「感触」を向上させることができる。
下層は、支持体の親水性表面と画像形成層の間にある。画像化の後、下層は現像液により除去され、下にある支持体の親水性表面が露出する。下層は、現像液のスラッジ化を防ぐため現像液に可溶性であることが好ましい。
下層は第一ポリマー物質を含んでなる。第一ポリマー物質は現像液に可溶性であることが好ましい。さらに、第一ポリマー物質は、下層を溶解することなく下層上に画像形成層が塗布できるよう、画像形成層の塗布に使用される溶媒に不溶性であることが好ましい。
有用なポリマー物質には、カルボキシ官能化アクリル、ビニルアセテート/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、スチレン無水マレイン酸コポリマー、フェノール樹脂、マレイン酸化ウッドロジン(maleated wood rosin)およびそれらの組み合わせがある。湿し水および強力洗浄(aggressive wash)の両方に対する耐性を与える下層は、Shimazuの米国特許第6,294,311号に開示されている。
特に有用なポリマー物質は、ポリビニルアセタール類ならびに以下を含んでなるコポリマーである:N−置換マレイミド類、特にN−フェニルマレイミド;メタクリルアミド類、特にメタクリルアミド;およびアクリル酸および/またはメタクリル酸、特にメタクリル酸。N−置換マレイミド、メタクリルアミドおよびアクリル酸および/またはメタクリル酸から選択される2種の官能基がポリマー物質に存在することがより好ましく、3種全ての官能基がポリマー物質に存在することが最も好ましい。この種の好ましいポリマー物質は、N−フェニルマレイミド、メタクリルアミドおよびメタクリル酸のコポリマー、より好ましくは、約25から約75モル%、好ましくは約35から約60モル%のN−フェニルマレイミド;約10から約50モル%、好ましくは約15から約40モル%のメタクリルアミド;および約5から約30モル%、好ましくは約10から約30モル%のメタクリル酸を含むコポリマーである。ヒドロキシエチルメタクリレートなどの他の親水性モノマーを、メタクリルアミドの一部または全ての代わりに使用してもよい。アクリル酸などの他のアルカリ可溶性モノマーを、メタクリル酸の一部または全ての代わりに使用してもよい。
これらのポリマー物質は、下層の塗布溶媒として使用可能な、メチルラクテート/メタノール/ジオキソラン(15:42.5:42.5質量%)混合物に可溶である。しかし、これらのポリマー物質はアセトンおよびトルエンなどの溶媒には溶解度が低いので、これらの溶媒は、下層を溶解させずに下層上に画像形成層を塗布する溶媒として使用できる。これらのポリマー物質は、80質量%のジアセトンアルコール/20質量%の水による洗浄に通常耐えられる。
第一ポリマー物質に好ましいポリマー物質の他の群は、Ishizukaの米国特許第5,731,127号に開示されている、側鎖に尿素結合を持つ(すなわち尿素側基)を有するモノマーを含んでなるコポリマーである。これらのコポリマーは、一般式:
CH2=C(R)−CO2−X−NH−CO−NH−Y−Z
により表される1種または複数のモノマーを約10から80質量%、好ましくは約20から80質量%含んでなるが、
上式において、Rは−Hまたは−CH3であり;Xは二価の結合基であり;Yは置換または非置換二価芳香族基であり;Zは−OH、−COOHまたは−SO2NH2である。
CH2=C(R)−CO2−X−NH−CO−NH−Y−Z
により表される1種または複数のモノマーを約10から80質量%、好ましくは約20から80質量%含んでなるが、
上式において、Rは−Hまたは−CH3であり;Xは二価の結合基であり;Yは置換または非置換二価芳香族基であり;Zは−OH、−COOHまたは−SO2NH2である。
Rは、好ましくは−CH3である。Xは、好ましくは、nが2から8である−(CH2)n−;1,2−、1,3−および1,4−フェニレン;および1,4−、2,7−および1,8−ナフタレンなど、置換または非置換のアルキレン基、置換または非置換のフェニレン[−(C6H4)−]基あるいは置換または非置換のナフタレン[−(C10H6)−]基である。より好ましくは、Xは非置換であり、さらにより好ましくはnは2または3であり;最も好ましくは、Xは−(CH2CH2)−である。好ましくは、Yは、1,2−、1,3−および1,4−フェニレン;および1,4−、2,7−および1,8−ナフタレンなど、置換または非置換フェニレン基あるいは置換または非置換ナフタレン基である。より好ましくは、Yは非置換であり、最も好ましくは非置換1,4−フェニレンである。Zは−OH、−COOHまたは−SO2NH2、好ましくは−OHである。
好ましいモノマーは以下のものであり:
CH2=C(CH3)−CO2−CH2CH2−NH−CO−NH−p−C6H4−Z、
上式において、Zは−OH、−COOHまたは−SO2NH2、好ましくは−OHである。
CH2=C(CH3)−CO2−CH2CH2−NH−CO−NH−p−C6H4−Z、
上式において、Zは−OH、−COOHまたは−SO2NH2、好ましくは−OHである。
コポリマーの合成において、尿素基含有モノマーを1種または複数使用してもよい。コポリマーは、マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドおよびメタクリルアミドなどの他の重合性モノマーも20から90質量%含んでなる。アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミドに加え、60モル%を超え90モル%未満のアクリロニトリルおよび/またはメタクリロニトリルを含んでなるコポリマーは、優れた物性を提供する。より好ましくは、コポリマーは、30から70質量%の尿素基含有モノマー;20から60質量%のアクリロニトリルまたはメタクリロニトリル、好ましくはアクリロニトリル;および5から25質量%のアクリルアミドまたはメタクリルアミド、好ましくはメタクリルアミドを含んでなる。これらのポリマー物質は、80質量%の2−ブトキシエタノール/20質量%の水による洗浄に通常耐えられる。
上述のポリマー物質は、下層用の塗布溶媒として使用可能なエチレングリコールモノメチルエーテルなどの極性溶媒に可溶性である。しかし、下層を溶解させずに下層上に画像形成層を塗布する溶媒として使用可能な、2−ブタノン(メチルエチルケトン)などの極性の低い溶媒に対する溶解度が低い。
これら両群のポリマー物質は、当業者に公知のフリーラジカル重合などの方法により調製できる。側鎖に尿素結合を持つコポリマーの合成は、例えば、Ishizukaの米国特許第5,731,127号に開示されている。
下層に有用なポリマー物質の他の群には、約10から90モル%のスルホンアミドモノマーユニットを含んでなるコポリマーがあり、特にN−(p−アミノスルホニルフェニル)−メタクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドおよび/または対応するアクリルアミドを含んでなるものがある。スルホンアミド側基を含んでなる有用な物質、その調製方法およびその調製に有用なモノマーは、Aoshimaの米国特許第5,141,838号に開示されている。特に有用なポリマー物質は、(1)スルホンアミドモノマーユニット、特にN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド;(2)アクリロニトリルおよび/またはメタクリロニトリル;および(3)メチルメタクリレートおよび/またはメチルアクリレートを含んでなる。これらのポリマー物質は、80質量%の2−ブトキシエタノール/20質量%の水による洗浄に通常耐えられる。
(1)N−置換マレイミド類、特にN−フェニルマレイミド;メタクリルアミド類、特にメタクリルアミド;およびアクリル酸および/またはメタクリル酸、特にメタクリル酸を含んでなるコポリマーと(2)側鎖に尿素を含んでなるコポリマーまたは10から90モル%のスルホンアミドモノマーユニットを含んでなるコポリマー、特にN−(p−アミノスルホニルフェニル)−メタクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドおよび/または対応するアクリルアミドを含んでなるものを組み合わせて使用できる。ノボラック樹脂などの他のポリマー物質の1種または複数が、前記組み合わせ中に存在してもよい。存在する場合、好ましい他のポリマー物質はノボラック樹脂である。
画像形成要素は光熱変換物質を含んでもよい。存在する場合、光熱変換物質は、画像形成層、下層、独立した吸収剤層、またはこれらの組み合わせに存在してよい。赤外線レーザーでの画像化の間の画像形成層のアブレーションを最小限にするため、光熱変換物質が下層および/または独立の吸収剤層にあることが好ましく、画像形成層は実質的に光熱変換物質を含まないことが好ましい。すなわち、画像形成層中の光熱変換物質がもしあるとしても、それは約10%未満の画像化放射を吸収し、画像形成層により吸収される画像化放射の量がもしあるとしても、画像形成層のアブレーションを起こすに十分ではない。
光熱変換物質は放射を吸収しそれを熱に変換する。光熱変換物質は紫外線、可視線および/または赤外線を吸収し、それを熱に変換する。ノボラック樹脂は吸収性部分を含むことがあり、すなわち光熱変換物質であることもあるが、光熱変換物質は通常独立した化合物である。
光熱変換物質は染料または顔料でもよく、スクアリリウム、メロシアニン、インドリジン、ピリリウム、シアニンまたは金属ジオチオレンクラスの染料または顔料などがある。吸収顔料の例は、Projet 900、Projet 860およびProjet 830(全てZeneca Corporationから市販)およびカーボンブラックである。染料、特に750nmから1200nmの範囲の吸光係数が高い染料が好ましい。吸収染料は、多くの刊行物、例えばNagasakaの欧州特許第0,823,327号;DeBoerの米国特許第4,973,572号;Jandrueの米国特許第5,244,771号;およびChapmanの米国特許第5,401,618号に開示されている。有用な染料の例には以下のものがある:2−(2−(2−フェニルチオ−3−((1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−2H−インドール−2−イリデン)エチリデン)−1−シクロヘキセン−1−イル)エテニル)−1,3,3−トリメチル−3H−インドリウムクロライド;2−(2−(2−フェニルスルホニル−3−(2−(1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−2H−インドール−2−イリデン)−エチリデン)−1−シクロヘキセン−1−イル)−エテニル)−1,3,3−トリメチル−3H−インドリウムクロライド;2−(2−(2−チオフェニル−3−(2−(1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−2H−インドール−2−イリデン)−エチリデン)−1−シクロヘキセン−1−イル)−エテニル)−1,3,3−トリメチル−3H−インドリウムクロライド;2−(2−(2−チオフェニル−3−(2−(1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−2H−インドール−2−イリデン)−エチリデン)−1−シクロペンテン−1−イル)−エテニル)−1,3,3−トリメチル−3H−インドリウムトシレート;2−(2−(2−クロロ−3−(2−エチル−(3H−ベンゾチアゾール−2−イリデン)−エチリデン)−1−シクロヘキセン−1−イル)−エテニル)−3−エチル−ベンゾチアゾリウムトシレート;および2−(2−(2−クロロ−3−(2−(1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−2H−インドール−2−イリデン)−エチリデン)−1−シクロヘキセン−1−イル)−エテニル)−1,3,3−トリメチル−3H−インドリウムトシレート。有用な吸収染料の他の例には以下のものがある:ADS−830AおよびADS−1064(カナダ国、モントリオール、American Dye Source)、EC2117(ドイツ連邦、ウルフェン、FEW)、Cyasorb IR 99およびCyasorb IR 165(Glendale Protective Technology)、Epolite IV−62BおよびEpolite III−178(Epoline)、PINA−780(Allied Signal)、SpectralR 830AおよびSpectralR 840A(Spectra Colors)および構造を以下に示すIR色素AおよびIR色素B。
要素中の光熱変換物質の量は、通常、画像化波長で少なくとも0.05の光学濃度、好ましくは約0.5から約2の光学濃度を与えるに十分である。特定の光学濃度を生じるのに必要な吸収剤の量は、層の厚さおよび画像化に利用する波長での吸収剤の吸光係数からベールの法則を用いて決定できる。光熱変換物質を含んでなる要素はサーマルヘッドにより画像化されることがあるが、画像化がサーマルヘッドにより行われるべき場合、要素が光熱変換物質を含んでなる必要はない。
画像形成層はインク受理性であり、下の層または複数の下の層を現像液から保護する。画像化の前は、画像形成層は現像液中に除去可能ではない。しかし、画像形成層の画像化領域は、画像化の後に現像液により除去可能である。これにより、現像液が画像形成層および下の層または複数の下の層に浸透し、画像化領域におけるそれらの層を除去することが可能となり、下にある支持体の親水性表面が露出する。
画像形成層は第二ポリマー物質を含んでなる。フェノール性ヒドロキシル基を含むポリマー、すなわちフェノール樹脂は、これらの画像形成層に好ましい第二ポリマー物質である。好ましくは、前記ポリマー物質は、光安定性で、水に不溶性で、現像液に可溶性な皮膜形成性ポリマー物質であり、ポリマー骨格または側基のいずれかに多数のフェノール性ヒドロキシル基を有するものである。ノボラック樹脂、レゾール樹脂、フェノール側基を含むアクリル樹脂およびポリビニルフェノール樹脂は好ましいフェノール樹脂である。
好ましくは、第二ポリマー物質は、ノボラック樹脂、官能化ノボラック樹脂またはこれらの混合物である。ノボラック樹脂は、通常、フェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、p−クレゾールなどのフェノール類と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒドまたはアセトンなどのケトンとを酸触媒の存在下で縮合させて調製される。2つの方法、溶媒縮合法およびホットメルト縮合法のいずれかが通常利用される。典型的なノボラック樹脂には、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂およびピロガロール−アセトン樹脂がある。
ノボラック樹脂は好ましくは溶媒可溶性であり、すなわち、画像形成層製造のために塗布可能である塗布溶液をつくる塗布溶媒に十分に可溶性であることが好ましい。一般的な塗布溶媒には、例えば、アセトン、テトラヒドロフランおよび1−メトキシプロパン−2−オールがある。ある態様において、第二ポリマー物質は、以下から選択してよい:重量平均分子量が少なくとも10,000である溶媒可溶性ノボラック樹脂;重量平均分子量が少なくとも10,000であり、極性基で官能化されている溶媒可溶性ノボラック樹脂;少なくとも10モル%のp−クレゾールを含んでなり、重量平均分子量が少なくとも8,000である溶媒可溶性m−クレゾール/p−クレゾールノボラック樹脂;少なくとも10モル%のp−クレゾールを含んでなり、重量平均分子量が少なくとも8,000であり、o−ベンゾキノンジアジドまたはo−ジアゾナフトキノン部分を含む基で官能化されている溶媒可溶性m−クレゾール/p−クレゾールノボラック樹脂;およびこれらの混合物。ある態様において、ノボラック樹脂は溶媒縮合法により調製される。
溶解阻害剤に有用な極性基には、例えば、ジアゾ基;ジアゾニウム基;ケト基;スルホン酸エステル基;リン酸エステル基;トリアリールメタン基;スルホニウム、ヨードニウムおよびホスホニウムなどのオニウム基;窒素原子が複素環に取り込まれている基;および正の電荷を持つ原子、特に正の電荷を持つ窒素原子を含む基、典型的には四級窒素原子、すなわちアンモニウム基がある。溶解阻害剤として有用な、正の電荷を持つ(すなわち四級)窒素原子を含む化合物には、例えば、テトラアルキルアンモニウム化合物ならびにキノリニウム化合物、ベンゾチアゾリウム化合物、ピリジニウム化合物およびイミダゾリウム化合物などの四級複素環化合物がある。エーテル、アミン、アゾ、ニトロ、フェロセニウム、スルホキシド、スルホンおよびジスルホンなど他の極性基を含む化合物も溶解阻害剤として有用である。
好ましい群の溶解阻害剤は、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン、ブリリアントグリーン、Victoria blue B、Victoria blue R、Victoria blue BOおよびD11(フランス共和国、Longjumeau、PCAS)などのトリアリールメタン染料である。これらの化合物は対比染料としても働き、現像された画像形成要素における画像化領域から非画像化領域を識別する。溶解阻害剤は、o−ジアゾナフトキノン部分を含んでなるモノマー性および/またはポリマー性化合物でもよい。
溶解阻害剤が画像形成層に存在する場合、前記層の乾燥質量に対して、通常少なくとも約0.1質量%、通常約0.5質量%から約30質量%、好ましくは約1質量%から15質量%を含んでなる。
別法としては、あるいはさらに、画像形成層中のポリマー物質は、ポリマー物質中に存在するヒドロキシ基との水素結合の受容部位として働く極性基を含んでもよく、したがってポリマー物質および溶解阻害剤の両方として働く。誘導体化の程度は、ポリマー物質が溶解阻害剤として働くほど高くなくてはいけないが、熱画像形成後、ポリマー物質が現像液中に可溶性でないほどに高すぎてもいけない。必要な誘導体化の程度は、ポリマー物質の性質およびポリマー物質中に導入される極性基を含む部分の性質に依存するだろうが、通常約0.5モル%から約5モル%、好ましくは約1モル%から約3モル%のヒドロキシル基が誘導体化されるであろう。ジアゾナフトキノン部分を含む化合物によるフェノール樹脂の誘導体化は公知であり、例えば、Westの米国特許第5,705,308号および第5,705,322号に記載されている。
極性基を含んでなり溶解阻害剤として機能するポリマー物質の1つの群は、フェノール性ヒドロキシル基の一部がスルホン酸エステル、好ましくはフェニルスルホナートまたはp−トルエンスルホナートに変換されている誘導体化されたフェノール性ポリマー物質である。誘導化は、第三アミンなどの塩基の存在下で、ポリマー物質と、例えばp−トルエンスルホニルクロライドなどのスルホニルクロライドとを反応させて実施することができる。有用な物質は、約1モル%から3モル%、好ましくは約1.5モル%から約2.5モル%のヒドロキシル基がフェニルスルホナートまたはp−トルエンスルホナート(トシル)基に変換されているノボラック樹脂である。
他の層が画像形成要素に存在してもよい。存在する場合、吸収剤層は、画像形成層と下層の間にある。吸収剤層は、基本的に光熱変換物質からなるか、複数の光熱変換物質の混合物と、任意にポリエトキシ化ジメチルポリシロキサンコポリマーなどの界面活性剤または複数の界面活性剤との混合物からなる。特に、吸収剤層は実質的に第一ポリマー物質を含まない。塗布溶媒中への光熱変換物質の分散を助けるために、界面活性剤が存在してもよい。吸収剤層が存在する場合、画像形成層および下層の両方が、実質的に光熱変換物質を含まない。
吸収剤層の厚さは、一般的に、画像化放射の少なくとも90%、好ましくは少なくとも99%を吸収するに十分である。特定量の放射を吸収するのに要する吸収剤の量は、吸収剤層の厚さおよび画像化波長における吸収剤の吸光係数からベールの法則を利用して決定できる。通常、吸収剤層は、0.02g/m2から約2g/m2、好ましくは約0.05g/m2から約1.5g/m2の塗布量を有する。
画像形成要素の製造および保存の間に光熱変換物質が下層から画像形成層に移動するのを最小限にするため、前記要素は下層と画像形成層の間にバリア層を含んでもよい。バリア層は、現像液に可溶であるポリマー物質を含んでなる。このポリマー物質が第一ポリマー物質とは異なる場合、このポリマー物質は、第一ポリマー物質が不溶である有機溶媒の少なくとも1種に可溶であることが好ましい。バリア層に好ましいポリマー物質はポリビニルアルコールである。バリア層中のポリマー物質が下層中のポリマー物質とは異なる場合、バリア層は下層の厚さの約5分の1より薄く、好ましくは下層の厚さの10分の1より薄くなくてはならない。
第一ポリマー物質およびバリア層中のポリマー物質は同じポリマー物質でもよい。バリア層と下層が同じポリマー物質を含んでなる場合、バリア層は、少なくとも下層の半分の厚さでなくてはならず、より好ましくは下層と同じ厚さである。
画像形成要素は、連続的に、支持体の親水性表面上に下層を塗布し;もし存在する場合吸収剤層またはバリア層を下層上に塗布し;次いで従来技術を利用して画像形成層を塗布することにより調製可能である。
「溶媒」および「塗布溶媒」という用語には、溶媒の混合物を含む。これらの用語は、物質の一部または全てが溶媒中に溶解するのではなく懸濁または分散していても使用される。塗布溶媒の選択は、種々の層に存在する成分の性質に依存する。
下層は、コーティングまたはラミネーションなどの従来法のいずれによっても親水性表面上に塗布可能である。通常、原料が好適な塗布溶媒中に分散または溶解しており、得られる混合物は、スピンコーティング、バーコーティング、グラビアコーティング、ダイコーティングまたはローラーコーティングなどの従来法により塗布される。
存在する場合、吸収剤層は、下層上に、通常下層の表面に、上に列記したものなどの従来法のいずれによっても塗布可能である。吸収剤層が下層上に塗布されるときに下層の溶解および吸収剤層との混合を防ぐため、吸収剤層は、第一ポリマー物質が基本的に不溶性である溶媒から塗布されることが好ましい。したがって、光熱変換物質が染料である場合、吸収剤層用の塗布溶媒は、吸収剤層が形成可能で下層の成分が基本的に不溶性であるような光熱変換物質が十分に可溶である溶媒でなくてはならない。光熱変換物質が顔料である場合、下層の成分が基本的に不溶性である水などの溶媒中の顔料の分散液を下層上に塗布し、吸収剤層を形成できる。光熱変換物質が昇華性染料である場合、吸収剤層は、光熱変換物質の下層上への昇華により堆積できる。
画像形成層は、下層上に、あるいは吸収剤層またはバリア層が存在する場合にはその上に塗布される。画像形成層が塗布されるときにこれらの層が溶解および画像形成層と混合するのを防ぐため、画像形成層は、これらの層が基本的に不溶性である溶媒から塗布しなければならない。したがって、画像形成層用の塗布溶媒は、画像形成層が形成可能で他の層の物質が基本的に不溶性であるような画像形成層の成分が十分に可溶である溶媒でなくてはならない。通常、これらの層の物質は極性のより高い溶媒に可溶であり、極性の低い溶媒には不溶であるので、これらの層の塗布に使用される溶媒または複数の溶媒は、画像形成層の塗布に使用される溶媒より極性が高い。したがって、画像形成層は、通常、トルエンまたは2−ブタノンなどの従来の有機溶媒から塗布可能である。中間の乾燥工程、すなわち、画像形成層の塗布に先立つ、下層または存在する場合には吸収剤層の乾燥および塗布溶媒の除去も、層の混合を防止するために利用してよい。別法として、下層、画像形成層または両方の層を、層の成分の溶融混合物から従来の押出コーティング法により塗布することもできる。通常、そのような溶融混合物は揮発性有機溶媒を全く含まない。
熱的な直接デジタル画像化は公知の方法により実施できる。画像形成要素により吸収される波長領域での変調された近赤外線または赤外線を発するレーザーまたはレーザーのアレイにより、要素を熱的に画像化できる。赤外線、特に約800nmから約1200nmの範囲の赤外線が画像化に通常使用される。画像化は、約830nm、約1056nmまたは約1064nmで発光するレーザーにより都合よく実施される。市販の好適な画像化装置には、Creo Trendsetter(カナダ国、ブリティッシュコロンビア州、バーナビー、Creo Products)、Gerber Crescent 42T(アメリカ合衆国、コネチカット州、サウスウィンザー、Gerber)およびScreen PlateRite 4300およびPlateRite 8600(アメリカ合衆国、イリノイ州、シカゴ、ローリングメドウズ、Screen)などのイメージセッターがある。あるいは、サーマル印刷ヘッドを含む従来の装置などの発熱体を用いて、画像形成要素を画像化してもよい。好適な装置は少なくとも1つのサーマルヘッドを含むが、感熱式ファックス機および昇華型プリンターまたはGS618−400サーマルプロッター(アメリカ合衆国、テキサス州、ヒューストン、Oyo Instruments)に使用されるTDK LV5416型などのサーマルヘッドアレイを通常含むであろう。
画像化により画像化された要素が生じるが、これは画像化領域と非画像化領域の潜像を含んでなる。画像化された要素を現像して画像を形成すると、画像化領域を除去し下の支持体の親水性表面を露出することにより、潜像が画像に変換される。
現像液は、画像化されていない相補領域を実質的に損なうことなく、画像形成層およびその下にある層または複数の層の画像化領域に浸透し、それらを除去する。いかなる理論または説明にもとらわれるものではないが、画像識別は速度論的効果に基づくと考えられている。画像形成層の画像化領域は、非画像化領域よりも速く現像液中に除去される。現像が実施されるのは、画像形成層の画像化領域、要素の他の層または複数の層の下にある領域を除去するには十分長い時間であるが、画像形成層の非画像化領域を除去するには十分長くない時間である。したがって、画像形成層は、画像化の前は、現像液により「除去されない」または現像液に「不溶性である」と称され、画像化領域は現像液に「可溶性である」または現像液により「除去可能である」と称されるが、その理由は、画像化領域が非画像化領域より速く現像液中に除去、溶解および/または分散するからである。通常、下層は現像液に溶解し、画像形成層は現像液に溶解および/または分散する。
多層ポジ型画像形成要素には、高pH現像液が使用されてきた。しかし、画像化された多層ポジ型画像形成要素が、溶媒系現像液中でも現像できることが見いだされた。ネガ現像液としても知られる溶媒系現像液は、ポジ型画像形成要素よりもネガ型画像形成要素の現像に使用されてきた。
溶媒系アルカリ現像液は、通常約10.5未満のpH、特に10.2未満のpH(25℃で測定)を有する。溶媒系現像液は、有機溶媒または有機溶媒の混合物を含んでなり、通常、ケイ酸塩、アルカリ金属水酸化物およびケイ酸塩とアルカリ金属水酸化物の混合物を含まない。この現像液は単相である。したがって、有機溶媒または有機溶媒の混合物は、水と混和性であるか、または相分離が起こらないほど十分に現像液に可溶でなくてはならない。任意成分には、アニオン性、カチオン性および両性界面活性剤(全組成物質量の3%まで)および殺生物剤(抗菌剤および/または抗真菌剤)がある。
以下の溶媒およびその混合物は現像液中に使用するのに好適である:フェノールとエチレンオキシドの反応生成物(フェノールエトキシレート)およびフェノールとプロピレンオキシドの反応生成物(フェノールプロポキシレート)、エチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)など;ベンジルアルコール;エチレングリコールと炭素原子数6以下の酸とのエステルおよびプロピレングリコールと前記酸とのエステルならびに炭素原子数6以下のアルキル基を持つ、エチレングリコール、ジエチレングリコールおよびプロピレングリコールのエーテル、2−エトキシエタノール、2−(2−エトキシ)エトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールなどである。現像液は、現像液の質量に対し、通常約0.5質量%から約15質量%の、好ましくは約3質量%から約5質量%の有機溶媒または複数の有機溶媒を含んでなる。典型的な市販の溶媒系現像液には、AQUA−IMAGE(登録商標)Developer、PRONEG(登録商標) D501 Developer、MX 1725 Developer、MX 1587 Developer、956 Developer、955 DeveloperおよびSP200があり、すべてアメリカ合衆国、コネチカット州、ノーウォーク、Kodak Polychrome Graphicsから市販されている。
画像化された要素は浸漬プロセッサ(immersion processor)により現像できる。浸漬プロセッサでは、画像化された画像形成要素は現像液に浸漬され、現像液は要素の周囲を循環する。典型的な浸漬プロセッサでは、画像化された画像形成要素は現像液タンク中の現像液に入り、短いソーク(soak)時間の間現像液に浸漬される。次いで、ブラシまたはプラッシュが要素の画像化領域を取り除く。プロセッサの中には、1つでなく2つのブラシまたはプラッシュを持つものもある。現像液中での短いさらなる「すすぎ」のあと、要素は水洗区画に入る。Mercury 850プロセッサでは、例えば、画像化された要素は750mm/分の速度で移動し、画像化された要素は現像液中に約43秒いるが、以下のとおり分かれる:28秒ソーク、5秒間ブラッシングおよび浸漬および10秒間現像液すすぎ。典型的な「迅速処理」プロセッサでは、速度は1500mm/分であり、要素は現像液中に約23秒いるが、そのうち15秒はソーク時間である。典型的な「低速」プロセッサでは、速度は500mm/分であり、要素は現像液中に約65秒いるが、そのうち42秒がソーク時間である。
それに対し、スプレーオンプロセッサでは、現像液は画像化された画像形成要素上に噴射されるが、要素は現像液に浸漬されない。浸漬プロセッサでは、スプレーオン機よりもはるかに正確に現像液の温度を制御することができる。
現像後、画像化され現像された要素、典型的には平版印刷板は水ですすがれ、乾燥される。乾燥は、赤外線放熱器により、または熱風で都合よく実施できる。乾燥後、要素をゴム化溶液(gumming solution)で処理してよい。ゴム化溶液は、1種または複数の水溶性ポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸、ポリメタクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルメチルエーテル、ゼラチンならびにデキストラン、プルラン、セルロース、アラビアゴムおよびアルギン酸などの多糖類を含んでなる。好ましい物質はアラビアゴムである。
現像されゴム化された版をベーキングして、版のランレングスを増加させることもできる。ベーキングは、例えば、約220℃から約240℃で、約7から10分または120℃の温度で30分実施できる。
本発明の方法により調製された版は、平版印刷版として有用である。画像形成要素がいったん画像化され現像されると、湿し水を、次いで平版印刷インクをその表面上の画像に塗布すれば印刷が実行できる。湿し水は、画像化領域、すなわち画像化および現像工程により露出した親水性支持体の表面に受け取られ、インクは非画像化領域、すなわち現像工程により除去されなかった画像形成層の領域に受け取られる。ついで、インクは好適な受理材料(布、紙、金属、ガラスまたはプラスティックなど)に直接またはオフセット印刷ブランケットにより間接的に転写され、その上の画像の所望の印刷を提供する。
本発明の利点は、以下の実施例を参照して認めることができるが、実施例は本発明を説明するが限定はしない。
以下の実施例において、「塗布溶液」とは、添加剤の一部が溶解状態でなく懸濁状態であるとしても、塗布される溶媒または複数の溶媒と添加剤の混合物を意味し、「全固形分」とは、添加剤の一部が室温で非揮発性液体であるとしても、塗布溶液中の非揮発性物質の全量を意味する。特に断りのない限り、示されているパーセンテージは、塗布溶液中の全固形分に対する質量パーセンテージである。
用語集
956Developer : 溶媒系(フェノキシエタノール)アルカリ現像液(アメリカ合衆国、コネチカット州、ノーウォーク、Kodak Polychrome Graphics)
BYK 307 : ポリエトキシ化ジメチルポリシロキサンコポリマー(アメリカ合衆国、コネチカット州、ウォリングフォード、Byk−Chemie)
コポリマーA : N−フェニルマレイミド、メタクリルアミドおよびメタクリル酸(40.2:34.9:24.9モル%)のコポリマー
エチルバイオレット : C.I.42600;CAS 2390−59−2(λmax=596nm)[(p−(CH3CH2)2NC6H4)3C+Cl-]
IR色素A : 赤外吸収染料(λmax=830nm)(上記構造式参照)(アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ロチェスター、Eastman Kodak)
N13 : ノボラック樹脂;100%m−クレゾール;MW 13,000、溶媒縮合により製造(アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ロチェスター、Eastman Kodak)
P3000 : 1,2−ナフトキノン−5−スルホニルクロライドとピロガロールアセトン縮合物の反応生成物(フランス共和国、Longjumeau、PCAS)
PD−140A : ノボラック樹脂(75:25 m−クレゾール/p−クレゾール);MW 1,000(アメリカ合衆国、ケンタッキー州、ルイヴィル、Borden Chemical)
PD−494A : ノボラック樹脂(53%のm−クレゾール/47%のp−クレゾール);MW 8,000(アメリカ合衆国、ケンタッキー州、ルイヴィル、Borden Chemical)
支持体A : 0.3ゲージアルミニウムシート、電気的砂目立て、陽極酸化およびポリビニルホスホン酸溶液で処理済み
実施例1−3
これらの実施例は、ポジ型多層画像形成要素の調製および処理を説明する。
下層
85質量部のコポリマーAおよび15質量部のIR Dye Aを、15:20:5:60(w:w)のブチロラクトン:メチルエチルケトン:水:1−メトキシプロパン−2−オール中に含む塗布溶液を、線巻きバーで支持体A上に塗布した。下層および支持体を含んでなる、得られた要素を100℃で90秒間乾燥した。得られた下層の塗布量は1.5g/m2であった。
画像形成層
表1に示す成分をジエチルケトン中に含む塗布溶液を、線巻きバーで下層上に塗布した。得られた画像形成要素を100℃で90秒間乾燥した。得られた画像形成層の塗布量は0.7g/m2であった。
用語集
956Developer : 溶媒系(フェノキシエタノール)アルカリ現像液(アメリカ合衆国、コネチカット州、ノーウォーク、Kodak Polychrome Graphics)
BYK 307 : ポリエトキシ化ジメチルポリシロキサンコポリマー(アメリカ合衆国、コネチカット州、ウォリングフォード、Byk−Chemie)
コポリマーA : N−フェニルマレイミド、メタクリルアミドおよびメタクリル酸(40.2:34.9:24.9モル%)のコポリマー
エチルバイオレット : C.I.42600;CAS 2390−59−2(λmax=596nm)[(p−(CH3CH2)2NC6H4)3C+Cl-]
IR色素A : 赤外吸収染料(λmax=830nm)(上記構造式参照)(アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ロチェスター、Eastman Kodak)
N13 : ノボラック樹脂;100%m−クレゾール;MW 13,000、溶媒縮合により製造(アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ロチェスター、Eastman Kodak)
P3000 : 1,2−ナフトキノン−5−スルホニルクロライドとピロガロールアセトン縮合物の反応生成物(フランス共和国、Longjumeau、PCAS)
PD−140A : ノボラック樹脂(75:25 m−クレゾール/p−クレゾール);MW 1,000(アメリカ合衆国、ケンタッキー州、ルイヴィル、Borden Chemical)
PD−494A : ノボラック樹脂(53%のm−クレゾール/47%のp−クレゾール);MW 8,000(アメリカ合衆国、ケンタッキー州、ルイヴィル、Borden Chemical)
支持体A : 0.3ゲージアルミニウムシート、電気的砂目立て、陽極酸化およびポリビニルホスホン酸溶液で処理済み
実施例1−3
これらの実施例は、ポジ型多層画像形成要素の調製および処理を説明する。
下層
85質量部のコポリマーAおよび15質量部のIR Dye Aを、15:20:5:60(w:w)のブチロラクトン:メチルエチルケトン:水:1−メトキシプロパン−2−オール中に含む塗布溶液を、線巻きバーで支持体A上に塗布した。下層および支持体を含んでなる、得られた要素を100℃で90秒間乾燥した。得られた下層の塗布量は1.5g/m2であった。
画像形成層
表1に示す成分をジエチルケトン中に含む塗布溶液を、線巻きバーで下層上に塗布した。得られた画像形成要素を100℃で90秒間乾燥した。得られた画像形成層の塗布量は0.7g/m2であった。
画像形成要素を、Creo 3230 Trendsetter(118mJ/cm2、250rpmおよびレーザー出力13W)で内部テストパターンを利用して830nmの放射により画像化した。Creo Trendsetter 3230は、Procom Plusソフトウェアを利用し波長830nmで運転する市販のプレートセッターである(カナダ国、ブリティッシュコロンビア州、バーナビー、Creo Products)
得られた画像化された画像形成要素を、全てプラッシュローラーを含む下に示すプロセッサ中で956 Developerにより機械処理した。以下の浸漬プロセッサを用いた:KPG Mercury Mark Vプロセッサ(アメリカ合衆国、コネチカット州、ノーウォーク、Kodak Polychrome Graphics);Global Graphics Titaniumプロセッサ(アメリカ合衆国、ニュージャージー州、トレントン、Global Graphics);およびGlunz and Jensen Quartz 85プロセッサ(アメリカ合衆国、バージニア州、エルクウッド、Glunz and Jensen)。
得られた画像化された画像形成要素を、全てプラッシュローラーを含む下に示すプロセッサ中で956 Developerにより機械処理した。以下の浸漬プロセッサを用いた:KPG Mercury Mark Vプロセッサ(アメリカ合衆国、コネチカット州、ノーウォーク、Kodak Polychrome Graphics);Global Graphics Titaniumプロセッサ(アメリカ合衆国、ニュージャージー州、トレントン、Global Graphics);およびGlunz and Jensen Quartz 85プロセッサ(アメリカ合衆国、バージニア州、エルクウッド、Glunz and Jensen)。
得られた画像の解像度を、Gretag MacBeth D19Cデンシトメーター(英国、ウィラル、Gretag MacBeth Color Data Systems)を用いて測定した。
本発明を説明したので、以下のものおよびその均等物の特許請求をする。
Claims (6)
- 以下の工程:
(a)画像形成要素を熱的に画像化し、画像化領域および非画像化領域を含んでなる画像化された画像形成要素を製造する工程;
(b)該画像化された画像形成要素を現像液により現像し、該画像化領域を除去する工程;
を含んでなる画像形成法であって、
該画像形成要素が、順に:
画像形成層;
下層;および
支持体を含んでなり;
該下層が第一ポリマー物質を含んでなり;
該画像形成層が第二ポリマー物質を含んでなり;
該下層が該現像液により除去可能であり;
該画像形成層がインク受理性であり;
該要素が光熱変換物質を含んでなり;
該画像形成層が画像化に先立ち該現像液により除去可能ではなく;
該現像液が、該現像液の質量に対し0.5質量%から15質量%の有機溶媒または複数の有機溶媒を含んでなる溶媒系現像液であり;
工程(b)が、該現像液中に該画像化された画像形成要素を浸漬することにより実施されることを特徴とする方法。 - 画像化が赤外線により実施される、請求項1に記載の方法。
- 前記有機溶媒が、フェノールエトキシレート;フェノールプロポキシレート;ベンジルアルコール;エチレングリコールと炭素原子数6以下の酸とのエステル;プロピレングリコールと炭素原子数6以下の酸とのエステル;炭素原子数6以下のアルキル基を持つエチレングリコールのエーテル;炭素原子数6以下のアルキル基を持つジエチレングリコールのエーテル;および炭素原子数6以下のアルキル基を持つプロピレングリコールのエーテルからなる群から選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記有機溶媒が、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、2−エトキシエタノール、2−(2−エトキシ)エトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールからなる群から選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記第一ポリマー物質が、(1)ポリビニルアセタールおよび(2)N−置換マレイミド、メタクリルアミド、アクリル酸またはメタクリル酸を含んでなるコポリマーからなる群から選択され;
前記第二ポリマー物質がノボラック樹脂であり;
前記光熱変換物質が、下層中または下層と最上層の間の吸収剤層中にある、前記請求項のいずれかに記載の方法。 - 前記第一ポリマー物質が、25から75モル%のN−フェニルマレイミド、10から50モル%のメタクリルアミドおよび5から30モル%のメタクリル酸を含んでなるコポリマーである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
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