JP2010134052A - 画像表示装置 - Google Patents

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JP2010134052A JP2008307953A JP2008307953A JP2010134052A JP 2010134052 A JP2010134052 A JP 2010134052A JP 2008307953 A JP2008307953 A JP 2008307953A JP 2008307953 A JP2008307953 A JP 2008307953A JP 2010134052 A JP2010134052 A JP 2010134052A
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Abstract

【課題】オートフォーカス機能を有する画像表示装置において、利用者の眼に入射する光のロスやハーフミラーによる収差を抑制すること。
【解決手段】画像情報に応じた強度の光を出射する光出射手段から出射された光を走査する光走査素子44aと、光走査素子44aにより走査され、射出瞳径が利用者の眼80の瞳孔径よりも小さい光を、利用者の瞳孔81に入射する接眼レンズ50と、網膜82によって反射され接眼レンズ50を通過した光のうち、光走査素子44aに入射する光Lbの周囲にある光Lrにより形成される網膜に形成された所定像を撮像手段61に結像させるレンズ64と、レンズ64による結像位置に配置され、網膜82に形成された所定像を撮像する撮像手段61と、撮像手段61による撮像結果に応じてフォーカス制御を行う制御手段とを備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像表示装置に関し、特に、画像情報に応じた強度の光を走査して瞳孔に入射し、その入射光により網膜上に画像を投影し、利用者に画像情報に応じた画像を視認させる画像表示装置に関する。
近年、画像情報に応じた強度の光を走査して瞳孔に入射し、その入射した光により網膜上に画像を投影することにより、利用者に画像情報に応じた画像を表示画像として視認させる画像表示装置、いわゆる網膜走査ディスプレイが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この網膜走査ディスプレイは、例えば、画像情報に応じた強度の光を出射する光出射手段、この光出射手段から出射された光を2次元方向に走査する走査手段、この走査手段により走査された光を観察者である利用者の瞳孔に入射させるための接眼レンズなどを有している。
そして、走査手段により走査された光が利用者の眼の瞳孔に入射することによって、利用者の網膜上に画像情報に応じた画像が直接に投影され、利用者は、その瞳孔前方に虚像として画像情報に応じた表示画像を表示画像として視認できる。
使用者の眼に入射する光が平行光である場合には、表示画像は無限遠に浮かんでいるように認識され、使用者の眼に入射する光束が拡散光である場合には、表示画像は所定距離に浮かんでいるように認識される。
かかる距離を調整するために、光出射手段に向けて光を出射する初段光学系と、この初段光学系に光を入射させる光出射手段との間の位置関係を変化させる変位手段を備えた網膜走査ディスプレイが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−178941号公報 特開2007−178943号公報
上記従来の網膜走査ディスプレイでは、利用者が表示画像を視認する焦点距離を調整することができるが、利用者の眼の焦点位置に表示画像を調整するものではない。網膜走査ディスプレイをより高品質にするためには、オートフォーカス制御機能を持たせることが望ましい。オートフォーカス制御のためには、利用者の眼の網膜に所定像を投影し、その所定像を撮像する必要がある。
網膜走査ディスプレイではなく、オートフォーカス制御を有さず、しかもLCDからの光を利用者の眼に導く表示装置であるが、特開平6−324283号公報には、利用者の眼の網膜に所定像を投影し、その所定像を撮像するために、光学系と利用者の眼との間にハーフミラーを配置する技術が開示されている。
しかしながら、光学系と利用者の眼との間にハーフミラーを配置すると、利用者の眼に入射する光にロスが発生する。また、ハーフミラーによる収差が発生することにもなる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、利用者の眼に入射する光のロスやハーフミラーによる収差を抑制することができる画像表示装置を提供することを目的とする。
そこで、上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画像情報に応じた強度の光を出射する光出射手段と、前記光出射手段から出射された光を走査する走査手段と、前記走査手段により走査され、射出瞳径が利用者の眼の瞳孔径よりも小さい光を、前記利用者の瞳孔に入射する接眼レンズと、前記利用者の眼の網膜によって反射され前記接眼レンズを通過した光のうち、前記走査手段に入射する光の周囲にある光により形成される前記網膜に形成された所定像を結像させる結像手段と、前記結像手段による結像位置に配置され、前記網膜に形成された前記所定像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段による撮像結果に応じてフォーカス制御を行う制御手段と、を備えたものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像表示装置において、前記結像手段は、前記走査手段に入射する光の周囲にある光が前記走査手段の周囲を通過した後の位置に設けられたものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像表示装置において、前記走査手段に入射する光の周囲にある光を反射する反射手段を設け、前記反射手段によって反射された光の光軸上に前記結像手段を設けたものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置において、前記制御部は、前記撮像手段による撮像画像のコントラストと前記画像情報に応じた表示画像のコントラストとを比較した結果に基づいて、前記フォーカス制御の実行及び停止を行うものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置において、前記網膜と共役な位置に配置され、前記所定像を形成する光を出射する光源を備え、前記制御手段は、前記撮像手段によって撮像した前記所定像の状態に応じて前記フォーカス制御を行うものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像表示装置において、前記光源は前記所定像を形成する光を赤外線で出射する赤外線光源であるものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像表示装置において、前記接眼レンズの位置を光軸方向に移動可能とする接眼レンズ移動機構を備え、前記制御手段は、前記接眼レンズ移動機構を制御して前記接眼レンズを光軸方向に沿って移動させることにより前記フォーカス制御を行うものである。
請求項1に記載の発明によれば、利用者の眼の網膜によって反射され接眼レンズを通過した光のうち、走査手段に入射する光の周囲にある光により形成される網膜に形成された所定像を結像して撮像し、さらに、射出瞳径が利用者の眼の瞳孔径よりも小さくなる画像光を利用者の瞳孔に入射している。これにより、利用者の眼の網膜によって反射され接眼レンズを通過した光の一部を反射し一部を透過するハーフミラーを設けることなく、撮像手段に結像することができる。従って、ハーフミラーによる光のロスや収差の発生を回避することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、結像手段が走査手段に入射する光の周囲にある光が走査手段の周囲を通過した後の位置に設けられているので、ミラーが不要となり低コスト化を図ることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、走査手段に入射する光の周囲にある光を反射する反射手段を設け、この反射手段によって反射された光の光軸上に結像手段を設けたので、直線上に光路をのばしたくない場合に有効である。
また、請求項4に記載の発明によれば、撮像手段による撮像画像と表示画像のコントラストに基づいて、フォーカス制御の実行及び停止を行うので、網膜に焦点検出用の像を形成する別途光源を設ける必要がなく、装置の小型化を図ることができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、網膜と共役な位置に配置され、所定像を形成する光を出射する光源を備けることにより、フォーカス制御に適した画像を利用者の網膜に投影することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、所定像を形成する光を出射する光源として赤外線光源を用いることにより、外光が利用者の眼に入射するような場合であっても、精度よく焦点検出を行うことができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、接眼レンズ移動機構を制御して接眼レンズを光軸方向に沿って移動させることによりフォーカス制御を行うようにしており、これによりフォーカス機構の小型化が可能となる。
以下に、本発明の画像表示装置について好適な実施形態について説明する。ここでは、画像表示装置の一例として、走査した画像光を利用者の少なくとも一方の眼の網膜に投射して利用者に画像を視認させる網膜走査ディスプレイについて説明する。
〔1.第1実施形態〕
〔1.1.第1実施形態の網膜走査ディスプレイの全体構成〕
以下、第1実施形態における網膜走査ディスプレイについて図面を参照して説明する。図1は第1実施形態における網膜走査ディスプレイの構成を示す説明図である。
図1に示すように、第1実施形態における網膜走査ディスプレイ1には、表示制御部10、光源部20(光出射手段の一例)、光ファイバ30、光走査部40(走査手段の一例)、接眼レンズ50、フォーカス部60が設けられる。そして、光源部20から出射された光を光走査部40で走査し、接眼レンズ50を介して利用者の少なくとも一方の眼80の瞳孔81を投射対象として投射することで、利用者の網膜82上に画像が投影表示され、利用者に表示画像を視認させる。
表示制御部10には、外部からの画像信号Sが入力される。この画像信号Sには、複数の画素を行列状に配列した2次元画像を生成するための各画素の情報(輝度、色彩などの情報)が含まれる。表示制御部10には、画像信号Sに基づいて画像を合成するための要素となる各信号を発生する画像信号供給回路11と、Rレーザドライバ13R,Gレーザドライバ13G,Bレーザドライバ13Bとが設けられる。画像信号供給回路11は、赤(R),緑(G),青(B)の各画像信号12R,12G,12B、水平駆動信号18、垂直駆動信号19などを出力して、光源部20や光走査部40を制御している。この画像信号12R,12G,12Bは画像信号供給回路11からそれぞれ出力される。また、画像信号供給回路11から出力される各画像信号12R,12G,12Bに応じた強度の光となるようにRレーザドライバ13R,Gレーザドライバ13G,Bレーザドライバ13Bにより光源部20の各レーザを駆動する。
光源部20は、Rレーザ21,Gレーザ22,Bレーザ23を有しており、画像信号12R,12G,12Bに応じた強度のレーザ光を出射する。すなわち、Rレーザ21,Gレーザ22,Bレーザ23は、Rレーザドライバ13R,Gレーザドライバ13G,Bレーザドライバ13Bから出力される駆動信号により画像信号12R,12G,12Bに応じて強度変調されたレーザ光を出射する。さらに、光源部20には、各レーザ21〜23より出射されたレーザ光を平行光にコリメートするように設けられたコリメート光学系24と、それぞれコリメートされたレーザ光を合波するダイクロイックミラー25と、合波されたレーザ光を光ファイバ30に導く結合光学系26とが設けられている。
光源部20から光ファイバ30に導かれたレーザ光は光走査部40に入射される。この光走査部40には、光ファイバ30から出射されたレーザ光をコリメートするコリメート光学系41、このコリメートされたレーザ光を水平方向(第1走査方向)に走査する水平走査部42と、この水平方向に走査されたレーザ光を後述の垂直走査部44に導くリレー光学系43と、リレー光学系43を介して入射されたレーザ光を水平方向と略直交する垂直方向(第2走査方向)に走査する垂直走査部44とを有している。
水平駆動回路42cは、表示制御部10から出力される水平駆動信号18に基づいて、光走査素子42aの反射ミラー42bを駆動する。光走査素子42aは共振型光走査素子とし、表示制御部10から出力される水平駆動信号18は、例えば、正弦波形状の信号としており、水平駆動回路42cは反射ミラー42bを共振状態で駆動して、光源部20から出射されたレーザ光を水平有効走査範囲で走査する。
垂直駆動回路44cは、表示制御部10から出力される垂直駆動信号19に基づいて、光走査素子44aの反射ミラー44bを駆動する。表示制御部10から出力される垂直駆動信号19は、例えば、鋸歯形状の信号としており、垂直駆動回路44cは反射ミラー44bを非共振状態で強制駆動して、水平走査部42で水平方向に走査されたレーザ光を垂直有効走査範囲で走査する。
そして、このように光走査部40で走査されたレーザ光は2次元画像を形成する光(以下、「画像光」とも呼ぶ。)として、接眼レンズ50を介して利用者の眼80の瞳孔81に入射され、画像光により形成される2次元画像が利用者の眼80の網膜82上に投影される。
また、表示制御部10には、制御部14、画像信号入力I/F15,操作部16が設けられる。
制御部14は、CPU(Central Processing Unit)100、ROM(Read Only Memory)101、RAM(Random Access Memory)102、表示させる画像データを記憶しておくVRAM(Video Random Access Memory)103を備えている。
そして、これらCPU100、ROM101、RAM102、VRAM103は、データ通信用のバスにそれぞれ接続されており、このデータ通信用のバスを介して各種情報の送受信を行う。
CPU100は、ROM101に記憶されている情報処理プログラムを実行することにより、制御部14としての各種機能を実行する。例えば、制御部14は、画像信号入力I/F15を介して入力した画像信号Sから画像を構成する各画素の画像データを内部のVRAM103に展開し、水平駆動信号18に同期したタイミングでVRAM103に展開した画像データを順次読み出して画像信号供給回路11へ出力する。
〔1.2.フォーカス部60〕
第1実施形態における網膜走査ディスプレイ1は、フォーカス部60によりフォーカス制御しており、以下においてこのフォーカス部60の構成を具体的に説明する。図2は光走査素子44aと利用者の瞳孔81との光学的関係の説明図である。なお、以下においては説明の都合上、各光路上の光のうち一部の光のみを記載しており、残りの光は省略している。
〔1.2.1.フォーカス部60の構成〕
フォーカス部60は、図1に示すように、瞳孔81に入射した画像光により網膜82上に形成された網膜投影像を撮像する撮像手段61と、この撮像手段61の撮像結果に基づいて、フォーカス制御を行うフォーカス制御部62(制御手段の一例)を備えている。
また、フォーカス部60は、網膜82によって反射され、接眼レンズ50を通過した画像光のうち、光走査素子44a(走査手段の一例)に入射する画像光の周囲にある画像光を反射するミラー63(反射手段の一例)と、ミラー63からの入射する画像光を集光するレンズ64(結像手段の一例)と、接眼レンズ50の位置を光軸Ls方向に移動可能とする接眼レンズ移動機構65とを備えている。
以上のように構成されたフォーカス部60の動作について説明する。
まず、網膜走査ディスプレイ1が網膜82へ表示画像Mを投影する点につき説明する。図2は光走査素子44aと利用者の網膜82との光学的関係の説明図である。
表示制御部10は、入力される画像信号Sに応じた強度の光を画像信号Sに応じた表示画像Mの画素単位で順次光源部20から出射し、光走査部40で走査して接眼レンズ50へ出射する。接眼レンズ50は、図2に示すように、光走査素子44aの反射ミラー44bと利用者の瞳孔81とが共役の関係となるように配置されており、接眼レンズ50の射出瞳は利用者の瞳孔81の位置になる。従って、表示画像Mは接眼レンズ50により第1の利用者の眼80の網膜82に結像する。このときに利用者の網膜82に投影される像を「網膜投影像M1」と呼ぶこととする。なお、光走査素子44aの反射ミラー44bと利用者の瞳孔81との関係のような共役を、ここでは「瞳共役」とも呼ぶ。
次に、網膜82上に投影された網膜投影像M1を撮像手段61により撮像する点につき説明する。図3は撮像手段61と利用者の網膜82との光学的関係の説明図、図4は利用者の瞳孔位置EPPにおける撮像手段61の射出瞳径と画像光の射出瞳との関係を示す図である。
図3に示すように、網膜82上に網膜投影像M1を形成する画像光は、網膜82で反射して瞳孔81から出射する。このように出射する光を以下、「反射画像光」と呼ぶ。
ミラー63は、利用者の眼80の網膜82によって反射され瞳孔81及び接眼レンズ50を通過した反射画像光のうち、光走査素子44aに入射する反射画像光Lbの周囲にある反射画像光Lrをレンズ64に向けて反射する。利用者の網膜82と撮像手段61とが共役(像共役)な関係となるようにレンズ64が配置されており、網膜投影像M1がレンズ64により撮像手段61に結像される。撮像手段61は、網膜82上に形成される網膜投影像M1を撮像して、この撮像結果をフォーカス制御部62へ出力する。
ここで、利用者の眼80の瞳孔位置EPPにおいて、図4に示すように、画像光の射出瞳径を瞳孔81の径(瞳孔径)よりも小さくしており、これにより瞳孔81及び接眼レンズ50を通過した反射画像光をレンズ64を介して撮像手段61に結像できるようにしている。すなわち、網膜82で散乱・反射された光のうち、出射瞳の周囲を通過する反射画像光Lrを撮像手段61に結像する。なお、人間の瞳孔径は通常2.5〜4mm程度であり、ここでは利用者の眼80の瞳孔位置EPPにおける画像光の射出瞳径を1〜1.5mm程度に設定している。
フォーカス制御部62は、撮像手段61で撮像された網膜投影像M1に基づいて、利用者の眼80の現在の焦点位置を判定する。すなわち、利用者の眼80の焦点位置が予め規定した焦点位置にないときには、表示制御部10が表示しようとしている表示画像Mに比べてコントラストが悪化した網膜投影像M1が撮像される。従って、フォーカス制御部62は、表示制御部10が表示しようとしている表示画像Mのコントラストと網膜投影像M1のコントラストとの比較を行い、利用者の眼80の現在の焦点位置を判定する。なお、「規定した焦点位置」とは、光走査部40から利用者の眼80に入射される画像光の焦点位置であり、換言すれば、利用者が画像光による画像を視認しているときの眼80の焦点位置である。
〔2.2.フォーカス部60の制御処理〕
上記のように構成されたフォーカス部60のフォーカス制御部62による制御処理について説明する。図5はフォーカス制御部62による制御処理のフローチャートである。なお、フォーカス制御部62による以下の処理は、網膜走査ディスプレイ1への電源投入操作やリセット操作によりその処理を開始する。また、表示制御部10は、操作部16への利用者の操作などにより動作し、動作開始指示の情報、画像表示中か否かの情報、動作終了指示の情報、表示画像Mの情報などを制御信号110によりフォーカス制御部62へ通知する。ここで、「画像表示中」とは、表示制御部10の制御に応じて光源部20から画像信号に応じたレーザ光を出射し光走査部40で走査している状態を意味する。
フォーカス制御部62は、表示制御部10からの制御信号110に動作開始指示の情報が含まれているとき、図5に示すステップS10〜S13の処理を開始する。
この処理を開始すると、フォーカス制御部62は、まず表示制御部10からの制御信号110に基づいて画像表示中か否かを判定する(ステップS10)。この処理において、画像表示中であると判定すると(ステップS10:YES)、処理をステップS11に移行する。
ステップS11の処理において、フォーカス制御部62は、網膜投影像M1のコントラストが表示画像Mのコントラストよりも所定値以上低いか否かを判定する。なお、網膜投影像M1と表示画像Mのコントラストは厳密に一致する必要はなく、利用者の焦点距離がおおよそ表示画像Mの位置にある程度の差は許容することが望ましく、ここでは、上記所定値によって対応可能としている。
ステップS11の処理において、網膜投影像M1のコントラストが表示画像Mのコントラストよりも所定値以上低いと判定すると(ステップS11:YES)、フォーカス制御部62は、フォーカス制御を実行する(ステップS12)。
フォーカス制御部62が実行するフォーカス制御は、撮像手段61で撮像された網膜投影像M1に基づいて、利用者の眼80の現在の焦点位置を判定し、画像光の焦点位置が利用者の眼80の現在の焦点位置となるように、接眼レンズ移動機構65を制御して接眼レンズ50の位置を光軸Ls方向に移動する。
ステップS12の処理が終了したとき、ステップS11において画像表示中ではないと判定したとき(ステップS11:NO)、ステップS12において網膜投影像M1のコントラストが表示画像Mのコントラストよりも所定値以上低くないと判定したとき(ステップS12:NO)、フォーカス制御部62は、表示制御部10からの制御信号110に基づいて動作終了指示があったか否かを判定する(ステップS13)。この処理において、動作終了指示があったと判定すると(ステップS13:YES)、制御処理を終了し、動作終了指示がないと判定すると(ステップS13:NO)、ステップS10からの処理を繰り返す。
以上のように、本実施形態における網膜走査ディスプレイ1では、光走査部40から出射する画像光の接眼レンズ50までの光路上に、利用者の眼80の網膜82上の像を撮像するための撮像手段61に網膜82からの反射画像光を導くためのハーフミラーを設けていない。すなわち、光走査部40に入射する反射画像光の周囲にある反射画像光を反射する反射手段であるミラー63と、このミラー63によって反射された反射画像光の光軸上に結像手段であるレンズ64を設けるようにし、さらに、射出瞳径が利用者の眼80の瞳孔径よりも小さくなる画像光を利用者の瞳孔81に入射している。これにより、網膜82からの反射画像光をハーフミラーを設けることなく、撮像手段61に結像することができる。従って、ハーフミラーによる光のロスや収差の発生を回避することができる。
また、第1実施形態における網膜走査ディスプレイ1では、フォーカス制御部62を撮像手段61で撮像した網膜投影像M1のコントラストと表示画像Mのコントラストとを比較するコントラスト比較手段として機能させ、コントラスト比較手段で比較した結果に基づいて、前記フォーカス制御の実行及び停止を行うようにしている。具体的には、網膜投影像M1のコントラストが表示画像Mのコントラストよりも所定値以上低いときにフォーカス制御を行い、所定値以上低くないときにはフォーカス制御を行わない。このようにすることで、別途フォーカス制御用の光源を設ける必要がなく、装置の小型化を図ることができる。
また、第1実施形態における網膜走査ディスプレイ1では、接眼レンズ移動機構65を制御して接眼レンズ50を光軸Ls方向に沿って移動させることによりフォーカス制御を行うようにしており、これによりフォーカス機構の小型化が可能となる。
なお、上記実施形態では、フォーカス制御部62を撮像手段61で撮像した網膜投影像M1のコントラストと表示画像Mのコントラストとを比較するコントラスト比較手段として機能させたが、フォーカス制御部62を撮像手段61で撮像した網膜投影像M1のエッジ量と表示画像Mのエッジ量とを比較するエッジ量比較手段として機能させてもよい。焦点が合っていないときには網膜投影像M1がぼけてエッジ量が少なくなるからである。このとき、フォーカス制御部62は、エッジ量比較手段で判定した結果に基づいて、前記フォーカス制御の実行及び停止を行う。
〔2.第2実施形態〕
次に、第2実施形態の網膜走査ディスプレイについて説明する。第1実施形態の網膜走査ディスプレイと異なる点は、ミラー63を用いることなくレンズ64で撮像手段61に反射画像光を結像させる点である。図6は撮像手段61と利用者の網膜82との光学的関係の説明図である。
図6に示すように、網膜82上に網膜投影像M1を形成する画像光は、網膜82で反射して瞳孔81から反射画像光として出射する。
ミラー63は、利用者の眼80の網膜82によって反射され瞳孔81及び接眼レンズ50を通過した反射画像光のうち、光走査素子44aに入射する反射画像光Lbの周囲にあり、かつ光走査素子44aの周囲を通過した反射画像光Lrをレンズ64に入射する。レンズ64は、利用者の網膜82と撮像手段61とが共役(像共役)な関係となるように配置されており、網膜投影像M1がレンズ64により撮像手段61に結像される。撮像手段61は、網膜上に形成される網膜投影像M1を撮像して、この撮像データをフォーカス制御部62へ出力する。
第1実施形態と同様に、フォーカス制御部62は、撮像手段61で撮像された網膜投影像M1に基づいて、利用者の眼80の現在の焦点位置を判定する。すなわち、利用者の眼80の焦点位置が予め規定した焦点位置にないときには、表示制御部10が表示しようとしている表示画像Mに比べてコントラストが悪化した網膜投影像M1が撮像される。従って、フォーカス制御部62は、表示制御部10が表示しようとしている表示画像Mのコントラストと網膜投影像M1との比較を行い、利用者の眼80の現在の焦点位置を判定する。
このように第2実施形態の網膜走査ディスプレイ1では、光走査素子44aに入射する反射画像光Lbの周囲にある反射画像光Lrをミラーで反射せずに、光走査素子44aの周囲を通過せることにより、ミラーが不要となり低コスト化を図ることができる。
〔3.第3実施形態〕
第1及び第2実施形態では、網膜投影像M1を画像光で形成することしたが、第3実施形態の網膜走査ディスプレイでは、別光源を用いて網膜投影像M1を形成することとしている。図7は第3実施形態における網膜走査ディスプレイの構成を示す説明図である。
図7に示すように、第3実施形態の網膜走査ディスプレイ1’は、第1及び第2実施形態の網膜走査ディスプレイ1に対して、赤外線光源66と第2ミラー67とを設け、撮像手段61を赤外線撮像手段(赤外線カメラ)とした点で異なる。
赤外線光源66から網膜82へ所定像を投影する点につき説明する。図8は赤外線光源66と利用者の網膜82との光学的関係の説明図、図9は赤外線光源66の赤外線出射パターンの説明図、図10は第2ミラーの構成を示す図である。
赤外線光源66は図9に示す所定のパターン90(ここでは、十字形状)で赤外線を出射し、図8に示すように、この赤外線はレンズ64及び図10に示す形状の第2ミラー67を介してミラー63に入射する。第2ミラー67では一部の光のみが透過される。ミラー63は、赤外線光源66から入射した光をその入射角度に応じて反射する。赤外線光源66からの赤外線はミラー63により利用者の網膜82に向けて反射され、接眼レンズ50を介して利用者の瞳孔81に入射する。これにより、赤外線光源66から出射する赤外線によるパターン90の像(以下、「フォーカス用画像」とも呼ぶ。)が利用者の網膜82に網膜投影像M1として投影される。
このように、赤外線光源66は、レンズ64、第2ミラー67、ミラー63及び接眼レンズ50を介して利用者の瞳孔81と共役(像共役)な関係となっており、赤外線光源66によるフォーカス用画像が利用者の網膜82に網膜投影像M1として投影される。
第1及び第2実施形態と同様に、網膜投影像M1を撮像手段61により撮像して、この撮像データをフォーカス制御部62へ出力する。なお、第2ミラー67では一部の光のみが撮像手段61へ反射され、残りの光は赤外線光源66へ向けて通過する。これにより、利用者の眼80の水晶体からの反射ノイズが撮像手段61へ入射されることを防止することができる。
フォーカス制御部62は、赤外線撮像手段である撮像手段61で撮像された網膜投影像M1に基づいて、利用者の眼80の現在の焦点位置を判定する。すなわち、利用者の眼80の焦点位置が予め規定した焦点位置にないときには、複数のフォーカス用画像が網膜投影像M1として網膜82上に現れることから、網膜82上のフォーカス用画像間の離れ具合などから眼80の現在の焦点位置を判定する。なお、「規定した焦点位置」とは、光走査部40から利用者の眼80に入射される画像光の焦点位置であり、換言すれば、利用者が画像光による画像を視認しているときの眼80の焦点位置である。
このように第3実施形態の網膜走査ディスプレイ1’では、網膜投影像M1を網膜上に形成するための光源として赤外線光源66を用いることとしており、網膜走査ディスプレイ1’がシースルー型などの場合に有効となる。すなわち、赤外線光源66に代えて可視光源を用いてもよいが、シースルー型の場合には、外光が入射するため網膜投影像M1が外界情景と重なってしまい、コントラストやエッジ判断が困難になることがあるが、赤外線光源66を用い撮像手段61を赤外線撮像手段とすることで、かかる課題を解決することができる。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
第1実施形態におけるヘッドマウントディスプレイの構成を示す説明図である。 第1実施形態における垂直走査部の光走査素子と利用者の瞳孔との光学的関係の説明図である。 第1実施形態における撮像手段と利用者の網膜との光学的関係の説明図である。 利用者の瞳孔位置EPPにおける撮像手段の射出瞳径と画像光の射出瞳との関係を示す図である。 制御部による制御処理のフローチャートである。 第2実施形態における撮像手段と利用者の網膜との光学的関係の説明図である。 第3実施形態におけるヘッドマウントディスプレイの構成を示す説明図である。 第3実施形態における垂直走査部の光走査素子と利用者の瞳孔との光学的関係の説明図である。 第3実施形態における赤外線光源の赤外線出射パターンの説明図である。 第3実施形態における第2ミラーの構成を示す図である。
符号の説明
1 網膜走査ディスプレイ
10 表示制御部
11 画像信号供給回路
14 制御部
20 光源部
30 光ファイバ
40 光走査部
50 接眼レンズ
60 フォーカス部
61 撮像手段
62 フォーカス制御部
63 ミラー
64 凸レンズ
65 接眼レンズ移動機構
66 赤外線光源
67 第2ミラー
80 利用者の眼
81 利用者の眼の瞳孔
82 利用者の眼の網膜

Claims (7)

  1. 画像情報に応じた強度の光を出射する光出射手段と、
    前記光出射手段から出射された光を走査する走査手段と、
    前記走査手段により走査され、射出瞳径が利用者の眼の瞳孔径よりも小さい光を、前記利用者の瞳孔に入射する接眼レンズと、
    前記利用者の眼の網膜によって反射され前記接眼レンズを通過した光のうち、前記走査手段に入射する光の周囲にある光により形成される前記網膜に形成された所定像を結像させる結像手段と、
    前記結像手段による結像位置に配置され、前記網膜に形成された前記所定像を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段による撮像結果に応じてフォーカス制御を行う制御手段と、を備えた画像表示装置。
  2. 前記結像手段は、前記走査手段に入射する光の周囲にある光が前記走査手段の周囲を通過した後の位置に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記走査手段に入射する光の周囲にある光を反射する反射手段を設け、
    前記反射手段によって反射された光の光軸上に前記結像手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記制御部は、前記撮像手段による撮像画像のコントラストと前記画像情報に応じた表示画像のコントラストとを比較した結果に基づいて、前記フォーカス制御の実行及び停止を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  5. 前記網膜と共役な位置に配置され、前記所定像を形成する光を出射する光源を備え、
    前記制御手段は、前記撮像手段によって撮像した前記所定像の状態に応じて前記フォーカス制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  6. 前記光源は前記所定像を形成する光を赤外線で出射する赤外線光源であることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 前記接眼レンズの位置を光軸方向に移動可能とする接眼レンズ移動機構を備え、
    前記制御手段は、前記接眼レンズ移動機構を制御して前記接眼レンズを光軸方向に沿って移動させることにより前記フォーカス制御を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
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