JP2010128235A - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】転写効率を向上させることができる転写装置及びそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明の転写装置は、第1面と第2面とを有し、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を前記第1面で担持する転写ベルト40と、前記転写ベルト40の前記第2面に接すると共に、前記転写ベルト40を移動させる力を付与する駆動ローラ(第1ローラ)41と、前記転写ベルト40の前記第2面に接する第2ローラ42と、前記第1面と当接し前記転写ベルト40を介して前記駆動ローラ(第1ローラ)41を押圧すると共に、前記第1面との当接位置で前記転写ベルト40が移動する速さとは異なる速さで周囲部が移動する2次転写ローラ(第3ローラ)61と、を有し、前記駆動ローラ(第1ローラ)41と前記2次転写ローラ(第3ローラ)61とで形成されるニップに挿通させた記録媒体は、前記第2ローラ42が前記転写ベルト40と接触する領域まで、前記転写ベルト40に添着させつつ移動させることを特徴とする転写装置。
【選択図】図3
【解決手段】本発明の転写装置は、第1面と第2面とを有し、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を前記第1面で担持する転写ベルト40と、前記転写ベルト40の前記第2面に接すると共に、前記転写ベルト40を移動させる力を付与する駆動ローラ(第1ローラ)41と、前記転写ベルト40の前記第2面に接する第2ローラ42と、前記第1面と当接し前記転写ベルト40を介して前記駆動ローラ(第1ローラ)41を押圧すると共に、前記第1面との当接位置で前記転写ベルト40が移動する速さとは異なる速さで周囲部が移動する2次転写ローラ(第3ローラ)61と、を有し、前記駆動ローラ(第1ローラ)41と前記2次転写ローラ(第3ローラ)61とで形成されるニップに挿通させた記録媒体は、前記第2ローラ42が前記転写ベルト40と接触する領域まで、前記転写ベルト40に添着させつつ移動させることを特徴とする転写装置。
【選択図】図3
Description
本発明は、感光体上に形成した潜像をトナー及びキャリアからなる液体現像剤によって現像し、これによる現像像をさらに記録紙などの媒体に転写する転写装置に関する。また、本発明はこのような転写装置を用いた画像形成装置に関するものである。
液体溶媒中に固体成分からなるトナー粒子を分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
ところで、液体現像剤を用いた画像形成装置においては、液体現像剤を用いる印刷方式において、特に中間転写ベルト上に複数色を重ねてから一度に用紙(記録媒体)に転写する方式では、用紙への転写(2次転写)効率の低下が問題になる。
そこで、このような問題に対処するために、例えば、特許文献1(特開2001−166611号公報)の記載の発明では、2次転写ローラに転写ベルトを巻きかけることで2次転写部におけるニップ長さをある程度かせいでやり、記録媒体と転写ベルトとの間の圧接力および転写電界が作用する時間を長くし、さらに中間転写ベルトに弾性体を用いてベルト表面を弾性変形させ紙の表面に追従させることで転写率を高める方式が提案されている。
特開2001−166611号公報
特許文献1に記載の発明は、2次転写部においてニップ長としてある程度の長さを確保しつつ、さらに中間転写ベルトの弾性によって用紙表面への追従性を向上しつつ転写率を高めているが、例えばその表面に塗工層を持たない非塗工紙(いわゆる普通紙)を用いるような場合においては、用紙の表面の微細凹凸が数十umにもなるために、中間転写ベルトとして弾性ベルトを用いたとしても、用紙の微細凹凸に対して十分な追従性が得られず、結果トナー粒子が微細凹部に完全に入り込まないような現象が発生して、転写効率が低減してしまう、という問題があった。なお、このような転写効率低減に伴い、用紙にはスポット状の微小な画像ムラ(転写抜け)が発生してしまうこととなる。
本発明は上記のような問題を解決するために、本発明に係る転写装置は、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を第1面で担持する転写ベルトと、前記転写ベルトの第2面に接すると共に、前記転写ベルトを駆動させる第1ローラと、前記転写ベルトの前記第2面に接する第2ローラと、前記第1面と当接し前記転写ベルトを介して前記第1ローラを押圧すると共に、前記転写ベルトが移動する速さとは異なる周速で回転するする第3ローラと、を有し、前記第1ローラと前記第3ローラとで形成されるニップに挿通させた記録媒体を、前記第2ローラが前記転写ベルトと接触する領位置まで、前記転写ベルトとともに移動させることを特徴とする。
また、本発明に係る転写装置は、前記転写ベルトで担持された前記液体現像剤からキャリア液を除去するスクイーズ部を有する。
また、本発明に係る転写装置は、前記第1ローラと前記第3ローラとで形成されるニップ部で、前記転写ベルトが移動する速さは、前記第3ローラの前記周速より速い。
また、本発明に係る転写装置は、前記第3ローラは、前記第1ローラと前記第2ローラとで張架された前記転写ベルトを巻き掛ける。
また、本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成される像担持体と、前記潜像担持体を帯電する帯電部と、前記帯電部で帯電された前記潜像担持体に潜像を形成する露光部と、前記露光部で前記潜像担持体により形成された前記潜像を、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤で現像する現像部と、前記現像部で現像された像が第1面に転写される転写ベルトと、前記転写ベルトの第2面に接すると共に、前記転写ベルトを駆動させる第1ローラと、前記転写ベルトの前記第2面に接する第2ローラと、前記第1面と当接し前記転写ベルトを介して前記第1ローラを押圧すると共に、前記転写ベルトが移動する速さとは異なる周速で回転する第3ローラと、を有し、前記転写ベルトに転写された前記像を、前記第2ローラと前記第3ローラとで形成されるニップ部に挿通させて、記録媒体に転写し、前記記録媒体を、前記第2ローラが前記転写ベルトと接触する位置まで、前記転写ベルトとともに移動させることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記転写ベルトに転写された前記像からキャリア液を除去するスクイーズ部を有する。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記第2ローラが前記転写ベルトと接触する位置で前記転写ベルトから前記記録媒体を剥離する剥離部材を有する。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記第3ローラはワンウェイクラッチを介して駆動力が付与される。
以上、本発明の転写装置及び画像形成装置は、第1ローラと第3ローラとの当接位置において、転写ベルト40が移動する速さと第3ローラ表面が移動する速さが異なるように構成されており、これによれば、ローラ間ニップ部で電界を形成した状態でズリせん断を与えることができるようになっている。このため、転写ベルト上に付着しているトナー粒子層の転写ベルトとの付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルトから剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
ニップ進入部において、トナー粒子層を記録媒体側に付着させるとき、記録媒体とトナー粒子表層界面に僅かに存在するキャリアのために記録媒体とトナー粒子表層面の付着力が十分でないことがある。このような現象に対して、本発明の転写装置及び画像形成装置では、第1ローラと第3ローラとで形成されるニップに挿通させた記録媒体を、第2ローラが転写ベルトと接触する領域まで、転写ベルトに添着させつつ移動させるようにしているので、記録媒体とトナー粒子層の接触状態を濡れ時間以上維持することでき、キャリア液を記録媒体へと十分に浸透させ、トナー粒子表層面と記録媒体との十分な接着力を確保することができるようになり、良好な転写効率を得ることが可能となる。
また、本発明の転写装置及び画像形成装置は、転写ベルトで担持された液体現像剤からキャリア液を除去するスクイーズ部を有するので、これによれば、トナー粒子層の固形分率(固形分重量/(固形分重量+キャリア液重量))を増加させることができ、トナー粒子層の粘着性を増加する。これによって、ローラ間ニップ部でのズリせん断効果による転
写性が高まる。なお、転写ベルトで担持された液体現像剤からキャリア液を除去するスクイーズ部としては、転写ベルトスクイーズ装置に限らず、その他の感光体スクイーズ装置などのスクイーズ装置も含まれるものである。
写性が高まる。なお、転写ベルトで担持された液体現像剤からキャリア液を除去するスクイーズ部としては、転写ベルトスクイーズ装置に限らず、その他の感光体スクイーズ装置などのスクイーズ装置も含まれるものである。
また、本発明の転写装置及び画像形成装置は、第1ローラと第3ローラとで形成されるニップで、転写ベルトが移動する速さは、第3ローラ周囲部が移動する速さより速く設定されているので、これによれば、記録媒体が転写ベルト上のトナー粒子層を掻き取る効果が発生し、良好な転写性を得ることができる。
また、本発明の転写装置及び画像形成装置は、第3ローラは、第1ローラと第2ローラの双方に接する平面上に配されており、転写ベルトが第3ローラ61に巻きかけられる構成となる。これによれば、第3ローラは、ニップ長Aの領域以外の領域で、周速度が転写ベルトと等速になるように回転することとなる。すなわち、ローラ間ニップ部(第1ローラと第3ローラとがベルトを介して当接している部分)では、第3ローラのゴム層が凹状に弾性変形することで、第3ローラの表面自体は、転写ベルトの表面よりも早く移動する。これによって、ローラニップ部でズリせん断力が得られ、転写ベルト上に付着しているトナー粒子層の転写ベルトとの付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルトから剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
また、本発明の画像形成装置は、第2ローラが転写ベルトと接触する領域で転写ベルトから記録媒体を剥離する剥離手段を有する構成となっており、これによれば、安定して転写ベルト40から記録媒体を剥離できる。
また、本発明の画像形成装置は、第3ローラはワンウェイクラッチを介して駆動力が付与されるようになっている。
定常動作状態では第3ローラに駆動力がかからずに、第3ローラは転写ベルト巻きかけ部において転写ベルトにより駆動され、周速度が転写ベルトと等速になるように回転する。
ところが、記録媒体が二次転写ニップに進入した瞬間には、転写ベルトの駆動ローラである第1ローラに負荷がかかる。この負荷に対して第1ローラのトルクが不足すると、転写ベルトの速度が一瞬低下し、感光体と転写ベルトの速度不整合が発生し画像不良となる。
そこで、上記のように本発明の画像形成装置では、第3ローラにワンウェイクラッチを介した駆動機構を持たせることで、転写ベルト40の速度が遅くなった瞬間に、すなわち転写ベルトによって駆動されていた第3ローラの速度が遅くなった瞬間に、第3ローラはワンウェイクラッチが作動して自身の駆動機構により駆動され転写ベルトの駆動を補助するように構成する。これによって、転写ベルト速度の低下とそれに伴う画像不良を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置1を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置1の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、転写ベルト40、2次転写部(2次転写ユニット)60は、画像形成装置の上部に配置されている。
画像形成部は、感光体10Y、10M、10C、10K、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、有機EL素子アレイ(或いはLEDアレイ)、ドライバIC、配線基板を有し、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11Kにより、感光体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて、制御を行い、帯電された感光体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラ20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラ20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラであるアニロックスローラ32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により感光体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
転写ベルト40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラ41とテンションローラ52、53などに張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、感光体10Y、10M、10C、10Kと転写ベルト40を挟んで一次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー現像像を転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー現像像を形成する。転写ベルト40は第1面と第2面を有しており、第1面側でトナー現像像を担持するようになっている。
2次転写ユニット60においては、2次転写ローラ61が転写ベルト40を挟んで駆動ローラ41と対向配置され、さらに2次転写ローラクリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラ61を配置した転写位置及びそれに続くニップ領域において、転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
画像形成装置1において、給紙カセット5にセットされたシート材は、所定のタイミングにて一枚ごとピックアップローラ6によってシート材搬送経路Lに送り出されるようになっている。シート材搬送経路Lでは、搬送ローラ対7、7’によってシート材を2次転写位置まで搬送し、転写ベルト40上に形成された単色のトナー現像像やフルカラーのトナー現像像をシート材に転写する。2次転写されたシート材は搬送ローラ対7’’によって、さらに定着部90に搬送される。定着部90は、加熱ローラ91と、この加熱ローラ91側に所定の圧力で付勢された加圧ローラ92とから構成されており、これらのニップ間にシート材を挿通させ、シート上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等のシート材に融着し定着させる。
また、テンションローラ52は、駆動ローラ41などと共に転写ベルト40を張架しており、転写ベルト40のテンションローラ52に張架されている箇所で、転写ベルトクリーニングローラ46からなるクリーニング装置が当接・配置されている。
2次転写ユニット60を経た転写ベルト40は、再び一次転写部50で転写像を受けるために周回するが、一次転写部50が実行される上流側において転写ベルト40は、転写ベルトクリーニングローラ46などによってクリーニングが実施される。
次に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の画像形成部及び現像装置について説明する。図2は画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
画像形成部は、感光体10Yの外周の回転方向に沿って、感光体クリーニングローラ16Y、感光体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラ20Y、第1感光体スクイーズローラ13Y、第2感光体スクイーズローラ13Y’が配置されている。
感光体クリーニングローラ16Yはウレタンゴム表層を有するローラであり、感光体10Yに当接しつつ反時計回りに回転することによって、感光体10Y上の転写残り液体現像剤や未転写液体現像剤をクリーニングする。感光体クリーニングローラ16Yには、液体現像剤中のトナー粒子を誘引するようなバイアス電圧が印加される。このため、感光体クリーニングローラ16Yで回収されるのは、トナー粒子が多く含まれる液体現像剤となる。このような感光体クリーニングローラ16Yで回収された固形分リッチな液体現像剤は、感光体クリーニングローラ16Yに当接する感光体クリーニングローラクリーニングブレード17Yによって掻き取られ、鉛直下方に落下する。
これに対して、感光体クリーニングローラ16Yの下流側において、感光体10Yと当接している感光体クリーニングブレード18Yは、感光体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤を、クリーニングブレード保持部材73Yを通じて下方に落下させる。
なお、固形分リッチとは、現像装置30Yに補給される液体現像剤と比較して固形分を多く含む液体現像剤の状態のことをいう。これに対して、キャリア成分リッチとは、現像装置30Yに補給される液体現像剤と比較してキャリア成分を多く含む液体現像剤の状態のことをいう。また、液体現像剤(トナー)は、固形分(トナー粒子)がキャリア中に分散しているものとして定義することができる。
クリーニングブレード保持部材73Yには、感光体クリーニングローラクリーニングブレード17Yから落下した固形分リッチな液体現像剤と、感光体クリーニングブレード18Yで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤の双方が混ざり合うことによって搬送性がよくなる。また、このような搬送性の向上は、装置の小型化にも寄与することができる。
感光体回収貯留部80Yは、感光体クリーニングローラクリーニングブレード17Yで掻き取られた固形分リッチな液体現像剤、感光体クリーニングブレード18Yで掻き取られたキャリア成分リッチな液体現像剤、の双方を受ける凹状部を有している。
感光体回収貯留部80Yの凹状部には、回収スクリュー81Yが設けられており、この回収スクリュー81Yが回転することによって、そのスパイラル羽根が凹状部で受けた液体現像剤を回収スクリュー81Y回転軸方向へと搬送する。回収スクリュー81Yで搬送された液体現像剤は、不図示の回収機構へと送り出される。
70Y、71Y、72Y、73Yは各クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。
現像装置30Yにおける現像ローラ20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、アニロックスローラ32Y、コンパクションコロナ発生器22Yが配置されている。アニ
ロックスローラ32Yには、現像ローラ20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。75Yは規制ブレード33Yを保持するブレード保持部材である。液体現像剤容器31Yの中にはオーガ34Y、回収スクリュー321Yが収容されている。
ロックスローラ32Yには、現像ローラ20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。75Yは規制ブレード33Yを保持するブレード保持部材である。液体現像剤容器31Yの中にはオーガ34Y、回収スクリュー321Yが収容されている。
また、転写ベルト40に沿って、感光体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラ51Yが配置されている。
感光体10Yは、現像ローラ20Yの幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該感光体10Yの表層の感光層は、アモルファスシリコン感光体で構成される。コロナ帯電器11Yは、感光体10Yと現像ローラ20Yとのニップ部より感光体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより感光体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された感光体10Y上にレーザ光を照射し、感光体10Y上に潜像を形成する。
なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラなどの構成は、後段に配置されるローラなどの構成より上流にあるものと定義する。
現像装置30Yは、コンパクション作用を施すコンパクションコロナ発生器22Y、キャリア内にトナー粒子を概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yを有する。この現像剤容器31Yには、アニロックスローラ32Yに供給されなかった液体現像剤などを回収する回収スクリュー321Yも備えられている。
また現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラ20Y、液体現像剤を現像ローラ20Yに塗布するための塗布ローラであるアニロックスローラ32Yと、現像ローラ20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックローラ32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラ20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするコンパクションコロナ発生器22Y、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレード21Yを有する。76Yは現像ローラクリーニングブレード21Yを保持するクリーニングブレード保持部材である。
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。本実施形態では、トナー粒子は正帯電するトナー粒子を例に説明するが、本発明は負帯電するトナー粒子を用いることも可能である。その場合は、印加するバイアス電圧等の極性を反転させればよい。
液体現像剤容器31Yの中にオーガ34Yはアニロックスローラ32Yと離間するように設けられているが、このオーガ34Yが図2で反時計回りに回転することによって液体現像剤がアニロックスローラ32Yに供給されるようになっている。
現像容器31Y内の空間は仕切り部330Yによって2つに分け隔てられている。この
仕切り部330Yによって分けられる空間の一方は、液体現像剤を供給するための供給貯留部310Yとして利用され、他方は液体現像剤を回収するための回収貯留部320Yとして利用される。供給貯留部310Yと回収貯留部320Yは、互いに軸方向に並列するように仕切り部330Yにより隔てられる。
仕切り部330Yによって分けられる空間の一方は、液体現像剤を供給するための供給貯留部310Yとして利用され、他方は液体現像剤を回収するための回収貯留部320Yとして利用される。供給貯留部310Yと回収貯留部320Yは、互いに軸方向に並列するように仕切り部330Yにより隔てられる。
供給貯留部310Yには、オーガ34Yが回転可能に設けられており、このオーガ34Yが装置動作時に回転することで、供給貯留部310Yに溜まっている液体現像剤がアニロックスローラ32Yに供給される。供給貯留部310Yと液体現像剤供給管370Yは連結しており、供給貯留部310Yに対する液体現像剤の供給は液体現像剤供給管370Yにより行われる。
また、回収貯留部320Yには回収スクリュー321Yが回転可能に設けられており、回収スクリュー321Yが装置動作時に回転することで、現像に利用されなかった液体現像剤や、感光体スクイーズローラクリーニングブレード14Y、14Y’などのクリーニングブレードから滴下したキャリアなどを回収する。
回収貯留部320Yと液体現像剤回収管371Yとは連結されており、回収スクリュー321Yが回転することで、液体現像剤回収管371Yが連結されている回収貯留部320Yの一方端に液体現像剤を搬送するようになっている。このようにして回収貯留部320Yで回収された液体現像剤は、液体現像剤回収管371Yによって不図示の液体現像剤リサイクル機構へと導かれる。
アニロックスローラ32Yは、現像ローラ20Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラとして機能するものである。このアニロックスローラ32Yは、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラである。このアニロックスローラ32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラ20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図2に示すように、オーガ34Yが時計回り回転し、アニロックローラ32Yに液体現像剤を供給し、アニロックローラ32Yは反時計回りに回転して、現像ローラ20Yに液体現像剤を塗布する。
規制ブレード33Yは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレードであり、アニロックスローラ32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、アニロックスローラ32Yによって担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
現像ローラクリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラ20Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
コンパクションコロナ発生器22Yは、現像ローラ20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、現像ローラ20Yによって搬送される液体現像剤は、図2に示すようにコンパクションコロナ発生器22Yによって、コンパクション部位でコンパクションコロナ発生器22Y側から現像ローラ20Yに向かって電界が印加される。
なお、このコンパクションのための電界印加手段は、図2に示すコロナ放電器のコロナ放電に代えて、コンパクションローラなどを用いても良い。このようなコンパクションローラは、円筒状の部材とし、現像ローラ20Yと同様に弾性体を被覆して構成した弾性ロ
ーラの形態とし、金属ローラ基材の表層に導電性の樹脂層やゴム層を備えた構造とし、例えば現像ローラ20Yと反対方向の時計回りに回転させるようにするとよい。
ーラの形態とし、金属ローラ基材の表層に導電性の樹脂層やゴム層を備えた構造とし、例えば現像ローラ20Yと反対方向の時計回りに回転させるようにするとよい。
一方、現像ローラ20Yに担持されてコンパクションされた現像剤は、現像ローラ20Yが感光体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電界印加によって、感光体10Yの潜像に対応して現像される。なお、現像ローラ20Yによって、液体現像剤により現像された感光体10上において、この現像像が存在する箇所を画像部、存在しない箇所を非画像部と称する。
現像残りの現像剤は、現像ローラクリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収部に滴下して再利用される。尚、このようにして再利用されるキャリア及びトナーは混色状態ではない。
一次転写の上流側に配置される感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに対向して現像ローラ20Yの下流側に配置して感光体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2に示すように表面に弾性体を被覆して感光体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成る第1感光体スクイーズローラ13Y、第2感光体スクイーズローラ13Y’と、該第1感光体スクイーズローラ13Y、第2感光体スクイーズローラ13Y’に押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Y、14Y’とから構成され、感光体10Yに現像された現像剤から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。一次転写前の感光体スクイーズ装置として、本実施形態では複数の感光体スクイーズローラ13Y、13Y’を設けているが、ひとつの感光体スクイーズローラによって構成しても良い。また、液体現像剤の状態などに応じて、複数の感光体スクイーズローラ13Y、13Y’のうち一方が当離接するように構成しても良い。
上記の第1感光体スクイーズローラ13Y、第2感光体スクイーズローラ13Y’のそれぞれには適切なバイアス電圧値が印加されることによって不要なカブリトナーを回収する。
一次転写部50Yでは、感光体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより転写ベルト40へ転写する。この一次転写部においては、一次転写バックアップローラ51に印加される転写バイアスVtの作用によって、感光体10上のトナー像は転写ベルト40側に転写される。ここで、感光体10Yと転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
転写ベルト40はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色の一次転写部50のニップを通過し、各色の感光体の現像像が転写され、色重ねさがなされる。
各色の現像像が転写された転写ベルト40は、2次転写ユニット60のニップ部に進入する前段に配されている転写ベルトスクイーズ装置によってスクイーズが施される。転写ベルトスクイーズ装置は、転写ベルト40上の現像像から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、転写ベルト40上の現像像内のトナー粒子比率を上げるように機能する。
このような転写ベルトスクイーズ装置は、現像装置30Kの転写ベルト40の移動方向下流側に転写ベルトスクイーズローラ55、バックアップローラ56、転写ベルトスクイーズローラクリーニングブレード57からなる構成されている。
58は転写ベルトスクイーズローラクリーニングブレード57から滴下する液体現像剤を受けるための転写ベルト現像剤回収部であり、転写ベルト現像剤回収部84Kの下部にはブレードから受けた液体現像剤を流すための配管(不図示)が接続されている。
転写ベルト40上の現像像は、上記のような転写ベルトスクイーズ装置でトナー粒子比率が上げられた上で、2次転写ユニット60のニップ部に進入する。
このように本実施形態では、転写ベルト40で担持された液体現像剤からキャリア液を除去する転写ベルトスクイーズ装置を有するので、これによれば、2次転写時におけるトナー粒子層の固形分率(固形分重量/(固形分重量+キャリア液重量))を増加させることができ、トナー粒子層の粘着性を増加する。これによって、ローラ間ニップ部(駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とがベルトを介して当接している部分、ニップ長Aの領域)でのズリせん断効果による転写性が高まる。なお、ズリせん断効果による転写性の向上については後述する。また、このような効果は転写ベルトスクイーズ装置から得られるのみならず、感光体スクイーズ装置からも得られるものである。すなわち、本発明においては、トナー粒子層の固形分率(固形分重量/(固形分重量+キャリア液重量))を増加させることが可能な構成として、転写ベルトスクイーズ装置に限らず、その他の感光体スクイーズ装置などのスクイーズ装置を用いることもできる。
ここで、本発明の実施形態に係る転写装置の構成について説明する。図3は本発明の実施形態に係る転写装置である2次転写ユニット60の主要構成要素を示した図である。本実施形態に係る転写装置において特徴的であるは、駆動ローラ41(「第1ローラ」とも称する)と2次転写ローラ61(「第3ローラ」とも称する)とが形成するニップ長さAの領域において、2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面が移動する速さvaと、転写
ベルト40第1面(或いは、駆動ローラ(第1ローラ)41)が移動する速さvbと異な
っており、特にva<vbの関係
を有するようになっている点である。
ベルト40第1面(或いは、駆動ローラ(第1ローラ)41)が移動する速さvbと異な
っており、特にva<vbの関係
を有するようになっている点である。
2次転写ローラ(第3ローラ)61は金属芯材にゴムの表層を設けて構成するものであり、これに対して、駆動ローラ(第1ローラ)41は金属芯材から構成されるものであるので、転写ベルト40を介して駆動ローラ(第1ローラ)41と当接する2次転写ローラ(第3ローラ)61のゴム表層部は、駆動ローラ(第1ローラ)41が凹状に食い込んだような形状にゴムが弾性変形する。
また、本実施形態に係る2次転写ユニット60においては、駆動ローラ(第1ローラ)41は接地され、グランド電位に保たれる。一方、2次転写ローラ(第3ローラ)61は、第1電圧源101によって所定のバイアス電圧―例えば、−2000V―が印加され、ニップ長Aの領域で、現像像中の正帯電されたトナー粒子を転写ベルト40から記録媒体側に誘引する。
前述したように、駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61との当接位置において、転写ベルト40が移動する速さ(vb)と2次転写ローラ(第3
ローラ)61表面が移動する速さ(va)が異なるように構成されており、ローラ間ニッ
プ部(駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とがベルトを介して当接している部分、ニップ長Aの領域)で電界を形成した状態でズリ(せん断効果)を与えることができるようになっている。このため、転写ベルト40上に付着しているトナー粒子層の転写ベルト40との付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルト40から剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
ローラ)61表面が移動する速さ(va)が異なるように構成されており、ローラ間ニッ
プ部(駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とがベルトを介して当接している部分、ニップ長Aの領域)で電界を形成した状態でズリ(せん断効果)を与えることができるようになっている。このため、転写ベルト40上に付着しているトナー粒子層の転写ベルト40との付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルト40から剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
また、ニップ進入部において、トナー粒子層を記録媒体側に付着させるとき、記録媒体とトナー粒子表層界面に僅かに存在するキャリアのために記録媒体とトナー粒子表層面の付着力が十分でないことがある。このような現象に対して、本実施形態では、駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とで形成されるニップに挿通させた記録媒体を、第2ローラ42が転写ベルト40と接触する領域まで、転写ベルト40に添着させつつ移動させるようにしているので、記録媒体とトナー粒子層の接触状態を濡れ時間以上維持することでき、キャリア液を記録媒体へと十分に浸透させ、トナー粒子表層面と記録媒体との十分な接着力を確保することができるようになり、良好な転写効率を得ることが可能となる。なお、この際、トナー粒子層に圧力を印加し続けると、トナー粒子が記録媒体側および転写ベルト40側の両側へ押付けられることとなり、再びトナー粒子と転写ベルト40の付着力が発生し転写不良を引き起こすため、圧力を低い状態に保つようにしている。
また、転写ベルト40が移動する速さ(vb)は、2次転写ローラ(第3ローラ)61
周囲部が移動する速さ(va)より速く設定されているので、これによれば、記録媒体が
転写ベルト40上のトナー粒子層を掻き取る効果が発生し、良好な転写性を得ることができる。
周囲部が移動する速さ(va)より速く設定されているので、これによれば、記録媒体が
転写ベルト40上のトナー粒子層を掻き取る効果が発生し、良好な転写性を得ることができる。
以上のような本発明の構成によれば、ローラ間ニップ部で電界を形成した状態でズリを与えることができるようになっている。このため、転写ベルト40上に付着しているトナー粒子層の転写ベルト40との付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルト40から剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
ここで、転写ベルト40についてより詳細に説明する。本実施形態における転写ベルト40は、ポリイミド基材層140上にポリウレタンの弾性層141の中間層を設け、さらにその上にフッ素系樹脂の表層142が設けられている多層ベルト構造となっている。このような転写ベルト40では、ポリイミド基材層側(第2面側)において駆動ローラ41、第2ローラ42、テンションローラ52で張架され、フッ素系樹脂表層142側(第1面側)においてトナー像が転写されるようにして用いられる。このように形成された弾性を有する転写ベルト40は、記録媒体表面への追従性、応答性がよいために、2次転写時において、特に粒子径が小さいトナー粒子を記録媒体の微細な凹部に対して送り込み転写させるのに有効である。
本実施形態においては、上記のように転写ベルト40を3層構造とし、基材層140のヤング率を高くすることで転写ベルト40の伸びを防止して、感光体から画像を転写する際のレジストズレを防止する。また、弾性層141を設けることで、駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61のニップ部で転写ベルト40表面が記録媒体微細凹凸に追従しやすくなり、トナー粒子と記録媒体表面が接触しやすくなるため転写性が向上する。また、表層142を設けることで、トナー粒子の転写ベルト40からの離型性を高め、また、トナー粒子が接する側の転写ベルト40表面抵抗を適切に設定することが出来る。
次に本発明の他の実施形態について説明する。図5は本発明の実施形態に係る転写装置である2次転写ユニット60’の主要構成要素を示した図である。本実施形態に係る転写装置において特徴的であるのは、駆動ローラ41(「第1ローラ」とも称する)と2次転写ローラ61(「第3ローラ」とも称する)とが形成するニップ領域に続く、転写ベルト40と2次転写ローラ(第3ローラ)61とが形成するニップ領域を有する点である。本実施形態では、駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とが
形成するニップに引き続いてニップ領域が存在することが重要となる。このような2次転写ユニット60における一連のニップをロングニップと称することもある。
形成するニップに引き続いてニップ領域が存在することが重要となる。このような2次転写ユニット60における一連のニップをロングニップと称することもある。
このようなロングニップについてより詳細にみてみる。本実施形態の2次転写ユニット60は、駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とが形成するニップ長Aの領域と、転写ベルト40と2次転写ローラ(第3ローラ)61とが形成するニップ長Bの領域の一連のニップ領域を有しており、これらのニップ領域の全長はWとなっている。このようなロングニップ領域を形成するために、本発明に係る転写装置においては、駆動ローラ(第1ローラ)41と第2ローラ42とに接する仮想的な平面Pに、2次転写ローラ(第3ローラ)61がかかるようして、2次転写ローラ(第3ローラ)61が配置されるレイアウトをとっている。
以上、本実施形態によれば、2次転写部におけるニップ長が比較的長くされ、ロングニップとなっているおり、記録媒体と転写ベルトとの間に圧力がかかる時間をある程度確保でき、その分転写効率を向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係る2次転写ユニット60においては、駆動ローラ(第1ローラ)41は接地され、グランド電位に保たれる。一方、2次転写ローラ(第3ローラ)61は、第1電圧源101によって所定のバイアス電圧―例えば、−2000V―が印加され、ニップ長Aの領域で、現像像中の正帯電されたトナー粒子を転写ベルト40から記録媒体側に誘引する。
本実施形態においても、駆動ローラ41(「第1ローラ」とも称する)と2次転写ローラ61(「第3ローラ」とも称する)とが形成するニップ長さAの領域において、2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面が移動する速さvaと、転写ベルト40第1面(或い
は、駆動ローラ(第1ローラ)41)が移動する速さvbと異なっており、特にva<vb
の関係を有するようになっている点である。
は、駆動ローラ(第1ローラ)41)が移動する速さvbと異なっており、特にva<vb
の関係を有するようになっている点である。
ただし、転写ベルト40と2次転写ローラ(第3ローラ)61とが形成するニップ長Bの領域では、2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面の速さはvbとなる。これは、駆
動ローラ(第1ローラ)41との当接部(ニップ長Aの領域)で凹状にゴム表層部が弾性変形していた2次転写ローラ(第3ローラ)61が、ニップ長Bの領域では復元するからである。
動ローラ(第1ローラ)41との当接部(ニップ長Aの領域)で凹状にゴム表層部が弾性変形していた2次転写ローラ(第3ローラ)61が、ニップ長Bの領域では復元するからである。
本実施形態においても、駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61との当接位置において、転写ベルト40が移動する速さ(vb)と2次転写ローラ
(第3ローラ)61表面が移動する速さ(va)が異なるように構成されており、ローラ
間ニップ部(駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とがベルトを介して当接している部分、ニップ長Aの領域)で電界を形成した状態でズリ(せん断効果)を与えることができるようになっている。このため、転写ベルト40上に付着しているトナー粒子層の転写ベルト40との付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルト40から剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
(第3ローラ)61表面が移動する速さ(va)が異なるように構成されており、ローラ
間ニップ部(駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とがベルトを介して当接している部分、ニップ長Aの領域)で電界を形成した状態でズリ(せん断効果)を与えることができるようになっている。このため、転写ベルト40上に付着しているトナー粒子層の転写ベルト40との付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルト40から剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
以上のような他の実施形態の構成によれば、ローラ間ニップ部で電界を形成した状態でズリを与えることができるようになっている。このため、転写ベルト40上に付着しているトナー粒子層の転写ベルト40との付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルト40から剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
また、他の実施形態の構成においては、2次転写ローラ(第3ローラ)61は、駆動ローラ(第1ローラ)41と第2ローラ42の双方に接する平面上に配されており、転写ベルト40が2次転写ローラ(第3ローラ)61に巻きかけられる構成となる。これによれば、2次転写ローラ(第3ローラ)61は、ニップ長Aの領域以外の領域で、周速度が転写ベルト40と等速になるように回転することとなる。すなわち、ローラ間ニップ部(駆動ローラ(第1ローラ)41と2次転写ローラ(第3ローラ)61とがベルトを介して当接している部分)では、2次転写ローラ(第3ローラ)61のゴム層が凹状に弾性変形することで、2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面自体は、転写ベルト40の表面よりも早く移動する。これによって、ローラニップ部でズリせん断力が得られ、転写ベルト40上に付着しているトナー粒子層の転写ベルト40との付着力を弱めことができ、トナー粒子を転写ベルト40から剥離させ記録媒体側へと付着させることが可能となり、転写効率を向上させることができる。
次に本発明の他の実施形態について説明する。図6は本発明の他の実施形態に係る転写装置である2次転写ユニット60’’の主要構成要素を示した図である。図6において先の実施形態と同じ参照番号が付されている構成については、先のものと同様の構成であることを示している。
なお、本実施形態は基本構成としては1番最初に説明した実施形態(図3のもの)と同様である。ただ、本実施形態においては、第2ローラ42が転写ベルト40と接触する領域で、転写ベルト40から記録媒体を剥離する剥離手段である記録媒体分離装置217が設けられている。このような記録媒体分離装置217が設けられているので、先の実施形態と同様の効果に加えて、転写ベルト40から記録媒体を確実に分離することができる、という効果をも有するものである。すなわち、二次転写ニップ通過後(Bの領域通過後)記録媒体が転写ベルト40に対して張り付いてしまうことがあるが、上記のような剥離手段を、第2ローラ42が転写ベルト40と接触する領域に設けることで、安定して記録媒体の剥離を行うことができるのである。
また、図7は本発明の他の実施形態に係る転写装置である2次転写ユニット60’’の主要構成要素を示した図である。図7に示す構成は、図5において説明した実施形態に、転写ベルト40から記録媒体を剥離する剥離手段である記録媒体分離装置217が設けられている。図7に示す実施形態においても、記録媒体分離装置217が設けられているので、先の実施形態と同様の効果に加えて、転写ベルト40から記録媒体を確実に分離することができる、という効果をも有するものである。
なお、図3、図5、図6、図7のいずれの実施形態においても、2次転写ローラ(第3ローラ)61が、ワンウェイクラッチを介して駆動力が付与されるように構成することもできる。
画像形成装置における定常動作状態(各ローラ類が定常的に回転動作などしている状態)では2次転写ローラ(第3ローラ)61に駆動力がかからずに、2次転写ローラ(第3ローラ)61は転写ベルト40巻きかけ部において転写ベルト40により駆動され、周速度が転写ベルト40と等速になるように回転するようになっている。
ところが、記録媒体が二次転写ニップに進入した瞬間には、転写ベルト40の駆動ローラである駆動ローラ(第1ローラ)41に負荷がかかる。この負荷に対して駆動ローラ(第1ローラ)41のトルクが不足すると、転写ベルト40の速度が一瞬低下し、感光体と転写ベルト40の速度不整合が発生し画像不良となる。
そこで、上記のように、2次転写ローラ(第3ローラ)61にワンウェイクラッチを介
した駆動機構を持たせることで、転写ベルト40の速度が遅くなった瞬間に、すなわち転写ベルト40によって駆動されていた2次転写ローラ(第3ローラ)61の速度が遅くなった瞬間に、2次転写ローラ(第3ローラ)61はワンウェイクラッチが作動して自身の駆動機構により駆動され転写ベルト40の駆動を補助するように構成する。これによって、転写ベルト40速度の低下とそれに伴う画像不良を防止できる。
した駆動機構を持たせることで、転写ベルト40の速度が遅くなった瞬間に、すなわち転写ベルト40によって駆動されていた2次転写ローラ(第3ローラ)61の速度が遅くなった瞬間に、2次転写ローラ(第3ローラ)61はワンウェイクラッチが作動して自身の駆動機構により駆動され転写ベルト40の駆動を補助するように構成する。これによって、転写ベルト40速度の低下とそれに伴う画像不良を防止できる。
次に記録媒体分離装置217についてより詳細に説明する。図8は記録媒体分離装置217の構成を示す図であり、図9は記録媒体分離装置217の動作を説明する図である。図8(A)は記録媒体分離装置217の断面構造を示す図であり、図8(B)は記録媒体分離装置217を構成するノズル225の構造を示す図である。記録媒体分離装置217においては、吸引車218が軸220に対して回転可能に配設されている。この吸引車218は、回転可能に設けられた第2の筒状回転部材である円筒状の細長い吸引車外輪226を有している。この吸引車外輪226の外周面は、転写ベルト40に対して、微小な間隙をおいて対向配置される。
ノズル225は吸引車外輪226の内径と略同じ外径の円弧状の外周面を有している。ノズル225の円弧状の凹部223の周方向の幅Sが形成されている。図示例では、凹部223の周方向の幅Sは、吸引車外輪226の貫通孔217の直径より大きく設定されている。また、図8(B)に示すようにノズル225は軸方向に延びる細長い形状に形成されているとともに、3個のノズル225が軸220の軸方向に一直線上に配設されている。なお、ノズル225は図示例より細長い1個のノズルに形成することもできる。
軸220を回転するために不図示のモーターなどの駆動源が設けられており、軸220の回転に伴いノズル225も一体に回転する。ただし、軸220は不図示のギア構造などによって、所定角度(例えば、略30°)だけ往復回転するようになっている。また、吸引車外輪226を回転する外輪回転用モータ(不図示)によって、吸引車外輪226が回転するようになっている。
図8(B)に示すように、軸220は、その一端が閉塞されていると共にその他端が開放されている。そして、軸220の開放端部は不図示のホースに接続され、このホースが吸引部である真空ポンプ(不図示)の吸気口に接続されている。
次に、ノズル225による記録媒体の吸引動作について説明する。
図9(A)はノズル225の凹部223が待機位置にある状態を示している。記録媒体の先端が、転写ベルト40と吸引車外輪226との間に挟持される手前の所定位置にくると、軸220及びノズル225を回転するモーターが始動する。
図9(A)はノズル225の凹部223が待機位置にある状態を示している。記録媒体の先端が、転写ベルト40と吸引車外輪226との間に挟持される手前の所定位置にくると、軸220及びノズル225を回転するモーターが始動する。
図9(B)に示すように、記録媒体の先端が転写ベルト40と吸引車外輪226との間に挟持された後、記録媒体の先端が転写ベルト40から乖離開始する乖離部にきたとき、ちょうどノズル225が吸引位置となる。したがって、ノズル225によって記録媒体の先端部の吸引が開始される。
その後、吸引車218による記録媒体の先端部の吸引が保持されながら吸引車外輪226が回転するが、ノズル225も吸引車外輪226と同速でさらにオーバーランして回転する。このノズルのオーバーラン回転により吸引車18による記録媒体の吸引が安定し、記録媒体が確実に保持される。そして、図9(C)に示すように、ノズル225が吸引解除位置にくると、軸220及びノズル225の回転が停止されるとともに、吸引車外輪226の回転は継続される。すると、記録媒体の先端部がノズル225の凹部223の位置から外れるので、記録媒体の先端部はノズル225によって吸引されなくなる。これにより、吸引車外輪226の回転が停止される。このため、記録媒体は搬送に伴いその先端部
が吸引車218から剥離されて、次工程へと搬送される。
が吸引車218から剥離されて、次工程へと搬送される。
次に、本発明の転写装置及びそれを用いた画像形成装置の実施例ついて説明する。
(転写装置のローラ構成について)
次に、2次転写ユニット60における各ローラの構成について説明する。駆動ローラ(第1ローラ)41、第2ローラ42、2次転写ローラ(第3ローラ)61の材質、寸法等のパラメーターとしては、以下の表1に示すものを用いた。なお、駆動ローラ(第1ローラ)41をベルト駆動ローラとする場合は、金属の表面に導電性の樹脂層またはゴム層を設けることでベルトに対する摩擦係数を高めることが好ましい。この場合、樹脂層(またはゴム層)はゴム硬度JIS−A80°以上、厚みを3mm以下として、2次転写ローラ(第3ローラ)61の当接圧力によって樹脂層があまり変形しないようにすることが好ましい。
(転写装置のローラ構成について)
次に、2次転写ユニット60における各ローラの構成について説明する。駆動ローラ(第1ローラ)41、第2ローラ42、2次転写ローラ(第3ローラ)61の材質、寸法等のパラメーターとしては、以下の表1に示すものを用いた。なお、駆動ローラ(第1ローラ)41をベルト駆動ローラとする場合は、金属の表面に導電性の樹脂層またはゴム層を設けることでベルトに対する摩擦係数を高めることが好ましい。この場合、樹脂層(またはゴム層)はゴム硬度JIS−A80°以上、厚みを3mm以下として、2次転写ローラ(第3ローラ)61の当接圧力によって樹脂層があまり変形しないようにすることが好ましい。
次に、転写ベルト40の具体的構成例について説明する。転写ベルト40は、基材層140+弾性層141+表層142の3層構造を有する表2に示す多層弾性ベルトを準備した。なお、転写ベルト40の抵抗は、体積抵抗率が108〜1012Ω・cmが好ましい。実
施例および比較例では、109.5Ω・cmのベルトを用いた。
実施例1は、図3の転写装置を用いた。実施例1における転写ベルト40の駆動としては、駆動ローラ(第1ローラ)41に駆動機構をもたせ、ベルトの速度が250.0mm/sとなるように駆動した。また、2次転写ローラ(第3ローラ)61にも駆動機構を持たせ、周速度252.0mm/sで駆動した。
また、実施例1のバイアス電圧の印加関係としては、駆動ローラ(第1ローラ)41および2次転写ローラ(第3ローラ)61をアースし、2次転写ローラ(第3ローラ)61に負の電圧を印加するようにした。
また、記録媒体としては、富士ゼロックス製J紙を用い、ローラ類の構成は表1に示すとおりとした。また、2次転写ローラ(第3ローラ)61については、PFAの表層を設けた。これは、ロール間ニップで記録媒体が2次転写ローラ(第3ローラ)61側にまきついて転写ベルト40から離れてしまうのを防止するためである。なお、表層はPFAに限らず、他のフッ素化合物を含有する材料、ナイロン系樹脂などを用いることができる。
2次転写ローラ(第3ローラ)61は、駆動ローラ(第1ローラ)41に対して30kgfの荷重で押付けた。また、また、ローラニップ出口部から記録媒体の剥離部までは約40mmとした。転写ベルト40の構成は表2に示すとおりである。
以上の条件で二次転写効率を求めたところ、図11の結果を得た。図11に示すように、実施例1の二次転写効率のピーク効率は98%であった。
<比較例1(図3の構成による)>
比較例1は、図3の転写装置を用いた。実施例1における転写ベルト40の駆動としては、駆動ローラ(第1ローラ)41に駆動機構をもたせ、ベルトの速度が250.0mm/sとなるように駆動した。また、2次転写ローラ(第3ローラ)61には駆動機構を持たせず、転写ベルト40によるつれまわりで回転させた。これによって、ローラニップ部での2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面の速さと転写ベルト40の速さが同等になるような構成とした。
比較例1は、図3の転写装置を用いた。実施例1における転写ベルト40の駆動としては、駆動ローラ(第1ローラ)41に駆動機構をもたせ、ベルトの速度が250.0mm/sとなるように駆動した。また、2次転写ローラ(第3ローラ)61には駆動機構を持たせず、転写ベルト40によるつれまわりで回転させた。これによって、ローラニップ部での2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面の速さと転写ベルト40の速さが同等になるような構成とした。
バイアス電圧に係る設定は、実施例1と同じとした。
以上の条件で二次転写効率を求めたところ、図11の結果を得た。図11に示すように、比較例1の二次転写効率のピーク効率は84%であった。
<実施例2(図5の構成による)>
実施例2は、図5の転写装置を用いた。実施例2における転写ベルト40の駆動としては、駆動ローラ(第1ローラ)41に駆動機構をもたせ、転写ベルト40の速度が250.0mm/sとなるように駆動した。また、2次転写ローラ(第3ローラ)61は、通常状態(転写時含む)では、ワンウェイクラッチによって駆動力がかからないようにした。ただし、以下の方法で、厚紙がニップに進入した瞬間などにベルトの速度が一瞬遅くなる場合に、2次転写ローラ(第3ローラ)61に駆動力がかかり、駆動ローラ(第1ローラ)41の駆動を補助するような機構とした。2次転写ローラ(第3ローラ)61にはワンウェイクラッチを介して駆動モーターをした。駆動モーターは、2次転写ローラ(第3ローラ)61の周速度が245.0mm/sとなる速度に設定し、通常状態では2次転写ローラ(第3ローラ)61に本モーターによる駆動力がかからないようにした。
実施例2は、図5の転写装置を用いた。実施例2における転写ベルト40の駆動としては、駆動ローラ(第1ローラ)41に駆動機構をもたせ、転写ベルト40の速度が250.0mm/sとなるように駆動した。また、2次転写ローラ(第3ローラ)61は、通常状態(転写時含む)では、ワンウェイクラッチによって駆動力がかからないようにした。ただし、以下の方法で、厚紙がニップに進入した瞬間などにベルトの速度が一瞬遅くなる場合に、2次転写ローラ(第3ローラ)61に駆動力がかかり、駆動ローラ(第1ローラ)41の駆動を補助するような機構とした。2次転写ローラ(第3ローラ)61にはワンウェイクラッチを介して駆動モーターをした。駆動モーターは、2次転写ローラ(第3ローラ)61の周速度が245.0mm/sとなる速度に設定し、通常状態では2次転写ローラ(第3ローラ)61に本モーターによる駆動力がかからないようにした。
また、実施例1のバイアス電圧の印加関係としては、駆動ローラ(第1ローラ)41および2次転写ローラ(第3ローラ)61をアースし、2次転写ローラ(第3ローラ)61に負の電圧を印加するようにした。
また、記録媒体としては、富士ゼロックス製J紙を用い、ローラ類の構成は表1に示すとおりとした。また、2次転写ローラ(第3ローラ)61については、フッ素系樹脂の表層を設けた。これは非通紙時に、2次転写ローラ(第3ローラ)61と転写ベルト40が直接接触した状態でこすれることで、両部材が磨耗することを防止することを目的としている。
2次転写ローラ(第3ローラ)61は、駆動ローラ(第1ローラ)41に対して30kgfの荷重で押付けた。また、巻きかけ部(ニップ長Bの領域)の周長は約10mmとした。転写ベルト40の構成は表2に示すとおりである。
以上の条件で二次転写効率を求めたところ、図12の結果を得た。図12に示すように、実施例1の二次転写効率のピーク効率は94%であった。
(実施例2における各部の速さについて)
図5に示す構成では、2次転写ローラ(第3ローラ)61は転写ベルト40巻きかけ部での摩擦力により、転写ベルト40と同じ周速度で回転させられる。一方で、ローラニップ部では2次転写ローラ(第3ローラ)61が凹形状に変形しており、このため2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面速度が転写ベルト40に対して相対的に速くなる。
これは、2次転写ローラ(第3ローラ)61の従動速度を測定することで確認できる。
(図5の構成で、2次転写ローラ(第3ローラ)61の第1転写ベルト40内ローラに対する荷重が60kgf、巻きかけ周長が10mm、転写ベルト40を250.0mm/sで回転した場合)
(1)まきかけない場合(図10)、転写ベルト40により連れ回りさせられる2次転写ローラ(第3ローラ)61の周速は248.1mm/sと転写ベルト40より遅い速度であった
(2)10mm巻きかけた場合のローラ周速は、250.3mm/sと転写ベルト40とほぼ等速であった
上記のように、2次転写ローラ(第3ローラ)61が転写ベルト40によって駆動される速度は、“巻きかけた場合の速度”>“巻きかけがない場合の速度”となる。巻きかけない場合、ローラニップ部での転写ベルト40表面速度と2次転写ローラ(第3ローラ)61表面速度は等速となっているのだから、巻きかけることで2次転写ローラ(第3ローラ)61の周速が速くなった場合、ローラニップ部では転写ベルト40表面速度に対して2次転写ローラ(第3ローラ)61表面速度が速くなっていることが分かる。
このように、図5の構成では、ローラニップ部で2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面が、転写ベルト40表面よりも速く動いており、用紙は2次転写ローラ(第3ローラ)61に追従するため、転写ベルト40上のトナーと紙の間にズリせん断力が発生する。
(実施例2における各部の速さについて)
図5に示す構成では、2次転写ローラ(第3ローラ)61は転写ベルト40巻きかけ部での摩擦力により、転写ベルト40と同じ周速度で回転させられる。一方で、ローラニップ部では2次転写ローラ(第3ローラ)61が凹形状に変形しており、このため2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面速度が転写ベルト40に対して相対的に速くなる。
これは、2次転写ローラ(第3ローラ)61の従動速度を測定することで確認できる。
(図5の構成で、2次転写ローラ(第3ローラ)61の第1転写ベルト40内ローラに対する荷重が60kgf、巻きかけ周長が10mm、転写ベルト40を250.0mm/sで回転した場合)
(1)まきかけない場合(図10)、転写ベルト40により連れ回りさせられる2次転写ローラ(第3ローラ)61の周速は248.1mm/sと転写ベルト40より遅い速度であった
(2)10mm巻きかけた場合のローラ周速は、250.3mm/sと転写ベルト40とほぼ等速であった
上記のように、2次転写ローラ(第3ローラ)61が転写ベルト40によって駆動される速度は、“巻きかけた場合の速度”>“巻きかけがない場合の速度”となる。巻きかけない場合、ローラニップ部での転写ベルト40表面速度と2次転写ローラ(第3ローラ)61表面速度は等速となっているのだから、巻きかけることで2次転写ローラ(第3ローラ)61の周速が速くなった場合、ローラニップ部では転写ベルト40表面速度に対して2次転写ローラ(第3ローラ)61表面速度が速くなっていることが分かる。
このように、図5の構成では、ローラニップ部で2次転写ローラ(第3ローラ)61の表面が、転写ベルト40表面よりも速く動いており、用紙は2次転写ローラ(第3ローラ)61に追従するため、転写ベルト40上のトナーと紙の間にズリせん断力が発生する。
<比較例2(図10の構成による)>
比較例2は、2次転写ローラ(第3ローラ)61への転写ベルト40の巻きかけがない構成である。転写ベルト40の駆動やバイアス電圧の印加関係は実施例2と同様とした。
比較例2は、2次転写ローラ(第3ローラ)61への転写ベルト40の巻きかけがない構成である。転写ベルト40の駆動やバイアス電圧の印加関係は実施例2と同様とした。
以上の条件で二次転写効率を求めたところ、図12の結果を得た。図12に示すように、実施例1の二次転写効率のピーク効率は74%であった。
なお、本明細書においては、種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施の形態の構成を適宜組み合わせて構成された実施形態も本発明の範疇となるものである。
1・・・画像形成装置、5・・・給紙カセット、6・・・ピックアップローラ、7、7’、7’’・・・搬送ローラ対、10Y、10M、10C、10K・・・感光体、11Y、11M、11C、11K・・・コロナ帯電器、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y・・・第1感光体スクイーズローラ、13Y’・・・第2感光体スクイーズローラ、14Y、14Y’・・・感光体スクイーズローラクリーニングブレード、16Y・・・感光体クリーニングローラ、17Y・・・感光体クリーニングローラクリーニングブレード、18Y・・・感光体クリーニングブレード、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラ、21Y・・・現像ローラクリーニングブレード、22Y・・・コンパクションコロナ発生器、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラ、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、33Y・・・規制ブレード、34Y・・・オーガ(供給ローラ)、40・・・転写ベルト、41・・・駆動ローラ(第1ローラ)、42・・・第2ローラ(第2ローラ)、45・・・現像剤回収部、46・・・転写ベルトクリーニングローラ、47・・転写ベルトクリーニングローラクリーニングブレード、49・・・転写ベルトクリーニングブレード、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラ、52、53・・・テンションローラ、55・・・転写ベルトスクイーズローラ、56・・・バックアップローラ、57・・・転写ベルトスクイーズローラクリーニングブレード、58・・・転写ベルト現像剤回収部、60・・・2次転写ユニット、61・・・2次転写ローラ(第3ローラ)、62・・・2次転写ローラクリーニングブレード、70Y、71Y、72Y、73Y、74、76Y・・・(クリーニング)ブレード保持部材、75Y・・・規制ブレード保持部材、77、78・・・クリーニングブレード保持部材、80Y・・・感光体回収貯留部、81Y・・・回収スクリュー、85・・・2次転写ユニット回収貯留部、86・・・回収スクリュー、87・・・転写ベルト回収貯留部、88・・・回収スクリュー、90・・・定着部、91・・・加熱ローラ、92・・・加圧ローラ、101・・・第1電圧源、140・・・基材層、141・・・弾性層、142・・・表層、217・・・記録媒体分離装置、218・・・吸引車、220・・・軸、221、222・・・隔壁、223・・・凹部、225・・・ノズル、226・・・吸引車外輪、310Y・・・供給貯留部、320Y・・・回収貯留部、321Y・・・回収スクリュー、330Y・・・仕切り部、360Y・・・液体現像剤供給部材、365Y・・・液体現像剤供給口、370Y・・・液体現像剤供給管、371Y・・・液体現像剤回収管
Claims (8)
- キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤を第1面で担持する転写ベルトと、
前記転写ベルトの第2面に接すると共に、前記転写ベルトを駆動させる第1ローラと、
前記転写ベルトの前記第2面に接する第2ローラと、
前記第1面と当接し前記転写ベルトを介して前記第1ローラを押圧すると共に、前記転写ベルトが移動する速さとは異なる周速で回転するする第3ローラと、
を有し、
前記第1ローラと前記第3ローラとで形成されるニップに挿通させた記録媒体を、前記第2ローラが前記転写ベルトと接触する領位置まで、前記転写ベルトとともに移動させることを特徴とする転写装置。 - 前記転写ベルトで担持された前記液体現像剤からキャリア液を除去するスクイーズ部を有する請求項1に記載の転写装置。
- 前記第1ローラと前記第3ローラとで形成されるニップ部で、前記転写ベルトが移動する速さは、前記第3ローラの前記周速より速い請求項1又は請求項2に記載の転写装置。
- 前記第3ローラは、前記第1ローラと前記第2ローラとで張架された前記転写ベルトを巻き掛ける請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の転写装置。
- 潜像が形成される像担持体と、
前記潜像担持体を帯電する帯電部と、
前記帯電部で帯電された前記潜像担持体に潜像を形成する露光部と、
前記露光部で前記潜像担持体により形成された前記潜像を、キャリア液とトナー粒子とを含む液体現像剤で現像する現像部と、
前記現像部で現像された像が第1面に転写される転写ベルトと、
前記転写ベルトの第2面に接すると共に、前記転写ベルトを駆動させる第1ローラと、
前記転写ベルトの前記第2面に接する第2ローラと、
前記第1面と当接し前記転写ベルトを介して前記第1ローラを押圧すると共に、前記転写ベルトが移動する速さとは異なる周速で回転する第3ローラと、
を有し、
前記転写ベルトに転写された前記像を、前記第2ローラと前記第3ローラとで形成されるニップ部に挿通させて、記録媒体に転写し、前記記録媒体を、前記第2ローラが前記転写ベルトと接触する位置まで、前記転写ベルトとともに移動させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記転写ベルトに転写された前記像からキャリア液を除去するスクイーズ部を有する請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第2ローラが前記転写ベルトと接触する位置で前記転写ベルトから前記記録媒体を剥離する剥離部材を有する請求項5又は請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記第3ローラはワンウェイクラッチを介して駆動力が付与される請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008303582A JP2010128235A (ja) | 2008-11-28 | 2008-11-28 | 転写装置及び画像形成装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012042655A (ja) * | 2010-08-18 | 2012-03-01 | Ricoh Co Ltd | 中間転写ベルト及びこれを備えた画像形成装置 |
JP2013213972A (ja) * | 2012-04-03 | 2013-10-17 | Konica Minolta Inc | 画像形成装置 |
US8874015B2 (en) | 2011-05-02 | 2014-10-28 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
US8909080B2 (en) | 2011-04-28 | 2014-12-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus having transfer voltage setting portion |
US9081334B2 (en) | 2011-04-28 | 2015-07-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
-
2008
- 2008-11-28 JP JP2008303582A patent/JP2010128235A/ja active Pending
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