JP2010126792A - 耐食導電材の製造方法 - Google Patents

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憲一 鈴木
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Abstract

【課題】耐食導電性に優れる耐食導電材を効率的に製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の耐食導電材の製造方法は、Ti系基材の少なくとも一部を、Niを主成分とするNiメッキ液中に浸漬して、そのTi系基材の表面にNiメッキ層を形成するメッキ工程と、このメッキ工程後のTi系基材を窒化処理を施す窒化工程とを備えてなり、前記Ti系基材の少なくとも一部の表面にTi、NiおよびNを必須構成元素とする耐食性または導電性に優れる耐食導電性皮膜が形成された耐食導電材が得られることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、チタン(Ti)をベースとした耐食性または導電性に優れる耐食導電性皮膜を表面に有する耐食導電材の製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池用の金属セパレータ等に代表されるように、最近では、耐食性と導電性とを高次元で両立できる部材が求められている。
もっとも、種々のことが要求される工業レベルで、それらを両立させる耐食導電性のある部材(耐食導電材)を得ることは容易ではない。例えば、Ti系またはステンレス系の金属材料は、表面に強固で安定な不働態皮膜を形成して優れた耐食性を発揮する。しかし、その不働態皮膜は安定な絶縁性化合物からなるため、通常は非常に抵抗が大きく導電性に乏しい。そこで、実用性のある耐食導電材を得るために、下記特許文献にあるような種々の提案がされている。
特開2005−336551号公報 特開2004−273370号公報 特開2000−353531号公報 特開2000−123850号公報
特許文献1は、Ti材に熱処理を施してFe濃化相を形成し、そのTi材の耐食性を向上させることを提案している。もっとも、特許文献1にはそのTi材の導電性に関する開示がない。また、そのようなFe濃化相を形成するには複雑な加工熱処理が必要となる。
特許文献2は、Ti系基材中にTiB系ホウ化物粒子を晶出させたセパレータを提案している。このセパレータは、基材上の不働態皮膜によって耐食性が確保されると共に表面に晶出したホウ化物によって導電性が発現される。
もっとも、ホウ化物は非常に硬いため、そのセパレータは圧延性および成形性に劣る。勿論、ホウ化物の分散量を減らせば、成形性や圧延性は改善されるものの導電性が低下する。また、ホウ化物が脱離した部分から腐食が進行する恐れもあり得る。
特許文献3は、Ti系基材の表面に金属窒化物層を形成したセパレータを提案している。このセパレータを本発明者が試験したところ、確かに電解腐食試験前における接触抵抗は低減されるものの、電解腐食試験後の接触抵抗が大きく増加することがわかった。
特許文献4は、ステンレス鋼またはチタン合金等からなる基材に化学的に非常に安定な貴金属めっき層を設けたセパレータを提案している。
しかし、このような貴金属の使用は高コストである。また、貴金属の使用量を低減すると、密着性の悪化やめっき層の剥離などのおそれがある。さらに、基材がAl等の場合、めっき層のピンホール部分で局部電池が形成され、基材に孔食などの局部腐食が生じるおそれもある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、比較的低コストで形成可能であり、耐食性または導電性の少なくとも一方が安定して得られる耐食導電性皮膜を提供することを目的とする。
また、その耐食導電性皮膜を基材表面に有する耐食導電材およびその製造方法並びにその耐食導電材からなる固体高分子型燃料電池用セパレータとそのセパレータを用いた固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、Ti系基材の表面上に、TiとFeとPとNとからなり、安定した高い耐食性および導電性が得られる耐食導電性皮膜(Ti−Fe−P−N系皮膜)を形成することに成功した。
さらに本発明者は、その後も鋭意研究を続けることにより、Ni−Pメッキを施した基材に窒化処理をすることで、前記Ti−Fe−P−N系皮膜と同等以上の性能を発揮する新たな耐食導電性皮膜(Ti−Ni−(P)−N系皮膜)を得ることに成功した。
加えて、Ni−Bメッキを施した基材に窒化処理をしても、それら皮膜と同等以上の耐食導電性を示す新たな耐食導電性皮膜(Ti−B−P−N系皮膜)を得ることに成功した。
本発明者はこのような経緯を踏まえて、それらの成果を発展させることで、本発明の耐食導電材の製造方法を完成させるに至った。
《耐食導電材の製造方法(Niメッキ法)》
(1)すなわち本発明の耐食導電材の製造方法は、純チタン(Ti)またはTi合金からなるTi系基材の少なくとも一部を、ニッケル(Ni)を主成分とするNiメッキ液中に浸漬して該Ti系基材の表面にNiメッキ層を形成するメッキ工程と、該メッキ工程後のTi系基材を加熱する加熱工程とを備えてなり、前記Ti系基材の少なくとも一部の表面にTiおよびNiを必須構成元素とする耐食性または導電性に優れる耐食導電性皮膜が形成された耐食導電材が得られることを特徴とする。
このNiメッキ法によると、後に具体的に説明する優れた耐食導電性を発揮する耐食導電性皮膜をもつ耐食導電材や固体高分子型燃料電池用セパレータなどを、比較的容易に安定して得ることができる。なお、本明細書では上記の耐食導電材の製造方法をNiメッキ法とよぶ。
(2)上記Niメッキ法により、優れた耐食導電性皮膜が比較的容易に形成される理由やメカニズム等は、現在のところ調査研究中であり、その詳細は必ずしも定かではない。但し、本発明者が調査研究したところでは、Pを含むNi−Pメッキ(Ni−P−Feメッキを含む)、Bを含むNi−Bメッキが、特性や実用性等の点で、上記のNiメッキとして有効であることが解っている。
《上記発明に至る経緯》
上記した本発明の耐食導電材の製造方法(Niメッキ法)に至る前に、本発明者が完成させた発明を以下に具体的に説明する。
〈耐食導電性皮膜〉
(1)先ず基本となる本発明の耐食導電性皮膜は、Tiと、該Tiとは異なる元素であり酸化数が+α(α:自然数)となり得る元素から構成される第1元素群に含まれる一種以上の第1元素と、酸化数が−αとなり得る元素から構成される第2元素群に含まれる一種以上の第2元素とを必須構成元素とし、耐食性または導電性に優れることを特徴とする。
(2)本発明の耐食導電性皮膜は、単に耐食性または導電性に優れるだけではなく、それらの特性が長期的に安定しており、従来の皮膜よりも遙かに現実的である。そして、必ずしも高価な貴金属等を使用する必要がなく、また、比較的安価な材料や工程により形成可能であるので、工業的にも好ましく実用性が高い。
もっとも、本発明の耐食導電性皮膜が優れた耐食性または導電性を発揮する詳細なメカニズムや理由は、必ずしも定かではなく、本発明者が鋭意究明中ではある。そこで以降では、本発明の開発の経緯を踏まえつつ、現状考えられる範囲内で本発明について説明する。
Tiはそもそも酸化数が+4または0で安定であり、その酸化数が+4以外のときに導電性を発現する。このため、例えば、TiN、TiB、TiOなどは、比較的安定な導電性化合物である。逆にいえば、Tiの(平均)酸化数が+4または0になると、導電性が失われて、化学的に安定で耐食性に優れるチタン化合物が形成されるようになる。このため、例えば、上記の電導性を有するチタン化合物であっても、さらに酸化されてTiの平均酸化数が+4または0になると(例えば、TiO等になると)、Tiは導電性の替わりに安定した耐食性を示すようになる。
ここでTi合金中またはチタン化合物中にFeなどの不純物が存在する場合、その耐食性が劣化する。本発明者はこの点から、Tiの酸化数を+4以外にする元素を皮膜中に積極的に導入すれば導電性が発現されるようになるのではないかという新たな発想をするに至った。さらに、Ti系基材の表面に形成される皮膜の酸化数が平均で、+4または0となるように調整されれば、被膜の耐食性も確保されるのではないかとも新たに発想した。こうして種々の試験を繰返し、試行錯誤を経て本発明を完成するに至った。
すなわち、先ず本発明の耐食導電性皮膜には、酸化数が正負対照的な第1元素および第2元素が導入されている。これにより、完全ではないにしろ、皮膜のベースとなるTiの平均酸化数が安定な+4または0に近い状態となり得るか、またはなり易い状況にあり、皮膜の耐蝕性が確保されるようになったと思われる。その一方で、Tiとは別に、酸化数の等しい第1元素と第2元素が導入されたため、皮膜中のTiとそれらの導入元素とは、伝導帯に電子の存在し得る新たな結晶構造をとるようになり、本発明の皮膜の導電性が確保されるようになったと思われる。こうして本発明の耐食導電性皮膜は、耐食性と導電性の本来背反する特性を高次元で発現するようになったのではないかと考えられる。
〈耐食導電材〉
(1)本発明は、耐食導電性皮膜としてのみならず、基材の表面上にその耐食導電性皮膜を設けた耐食導電材としても把握される。
すなわち、本発明は、基材と、該基材の少なくとも一部の表面に形成された上記の耐食導電性皮膜とからなることを特徴とする耐食導電材であってもよい。
ここで基材は、材質、形状、大きさ等を問わない。例えば、所定形状をした部材であってもよいし、これから加工、成形等される素材、粉末などでもよい。従って、本発明でいう耐食導電材は、本発明の耐食導電性皮膜を有する部材のみならず、素材または原料となるような材料自体をも含み得る。
(2)ところで、本発明の耐食導電材は、耐食性と導電性とを同時に高次元で満足させ得るが、その場合には限らず、耐食性または導電性の一方のみに特化している場合であっても良い。
例えば、高耐食性のみ要求される部材等にも高導電性のみ要求される部材等にも、本発明の耐食導電材は好適である。本発明の耐食導電性皮膜または耐食導電材を利用することで、従来よりも安価な純度の低いTi系原料を用いることができたり、製造コストの削減等を図れたりする。そして部材の要求仕様に応じて、本発明の耐食導電性皮膜の組成や形成方法を適宜変更して、その耐食性または導電性のいずれか一方を他方に優先して高めることも可能である。
なお、本発明でいう基材は、必ずしも全体がTiベースである必要はない。被覆される表層部分にTiが存在して本発明の耐食導電性皮膜が形成される限り、基材のベース(中核部分)は、Al、Fe(ステンレスを含む)、Mgなどの他の金属でも良いし、さらには樹脂、セラミック等でも良い。
(3)本発明の耐食導電性皮膜は、例えば、後述するNiメッキ法により効率的に得ることが可能である。そこで本発明の耐食導電材は次のようにも把握される。
(i)すなわち本発明は、純TiまたはTi合金からなるTi系基材と、該Ti系基材の少なくとも一部の表面に形成されたTi、Ni、NおよびPからなる耐食性または導電性に優れる耐食導電性皮膜と、からなることを特徴とする耐食導電材であってもよい。
この耐食導電性皮膜は、被膜全体を100質量%としたときに3〜20質量%(以下適宜単に「%」という。)のPを含むと好ましい。さらに、上記の耐食導電性皮膜はFeを含むものでもよい。
(ii)また本発明は、純TiまたはTi合金からなるTi系基材と、該Ti系基材の少なくとも一部の表面に形成されたTi、Ni、NおよびBからなる耐食性または導電性に優れる耐食導電性皮膜と、からなることを特徴とする耐食導電材であってもよい。
この耐食導電性皮膜は、被膜全体を100質量%としたときに0.1〜2質量%のBを含むと好ましい。
〈固体高分子型燃料電池およびそのセパレータ〉
本発明は、上記の耐食導電材の代表的な一形態である固体高分子型燃料電池用セパレータとしても把握される。
すなわち、本発明は、中央に設けられた固体高分子電解質膜と該固体高分子電解質膜の一方側に接して設けられた燃料電極と該固体高分子電解質膜の他方側に接して設けられた酸化電極と該燃料電極および該酸化電極の外側に設けられたセパレータとからなる単位電池を積層してなり、該セパレータと該燃料電極との間に燃料ガスを供給すると共に該セパレータと該酸化電極との間に酸化剤ガスを供給して直流電力を発生させる固体高分子型燃料電池において、前記セパレータは、少なくとも一部の表面に上記の耐食導電性皮膜を有し、少なくとも該耐食導電性皮膜上で耐食性および導電性に優れることを特徴とする固体高分子型燃料電池用セパレータであると、好適である。
さらに本発明は、そのセパレータを用いた固体高分子型燃料電池としても把握される。
〈耐食導電材の製造方法〉
本発明の耐食導電性皮膜や耐食導電材等は、その形成方法や製造方法等を問わないが、例えば、次のような本発明に係る方法により耐食導電性皮膜の形成または耐食導電材等の製造が可能である。なお以下では、耐食導電材の製造方法を代表的に取り上げるが、耐食導電性皮膜の形成方法としても同様に把握される。また以下では、Ti系基材上に耐食導電性皮膜が形成される場合を取上げるが、本発明の基材がTiベースである必要は必ずしもない。
本発明の耐食導電材の製造方法として、例えば、反応液処理法、粉末処理法、メッキ法がある。
(1)反応液処理法
本発明の反応液処理法は、純TiまたはTi合金からなるTi系基材の少なくとも一部を、Tiとは異なる元素であり酸化数が+α(α:自然数)となり得る元素から構成される第1元素群に含まれる一種以上の第1元素と酸化数が−αとなり得る元素から構成される第2元素群に含まれる一種以上の第2元素とを含む反応液中に少なくとも浸漬する浸漬工程を備えてなり、上記の耐食導電材が得られることを特徴とする。
(2)粉末処理法
本発明の粉末処理法は、純TiまたはTi合金からなるTi系基材の少なくとも一部の表面に、Tiとは異なる元素であり酸化数が+α(α:自然数)となり得る元素から構成される第1元素群に含まれる一種以上の第1元素と酸化数が−α(α:自然数)となり得る元素から構成される第2元素群に含まれる一種以上の第2元素とを含む処理粉末を付着させる付着工程と、該付着工程後のTi系基材を加熱する加熱工程とを備えてなり、上記の耐食導電材が得られることを特徴とする。
(3)メッキ法
(i)本発明のメッキ法は、純TiまたはTi合金からなるTi系基材の少なくとも一部を、Tiとは異なる元素であり酸化数が+α(α:自然数)となり得る元素から構成される第1元素群に含まれる一種以上の第1元素と酸化数が−αとなり得る元素から構成される第2元素群に含まれる一種以上の第2元素とを含むメッキ液中に浸漬して該Ti系基材の表面にメッキ層を形成するメッキ工程と、該メッキ工程後のTi系基材を加熱する加熱工程とを備えてなり、上記の耐食導電材が得られることを特徴とする。
(ii)このメッキ法と前述のNiメッキ法との関係を考えると、Niの酸化数は一般的に+2または+3であり、Pの酸化数は一般的に±3、+4および+5であり、Bの酸化数は一般的に+3である。
そうすると、前述した酸化数が+αの第1元素と酸化数が−αの第2元素を含むメッキ液を用いるメッキ法に、例えば、上記のNi−Pメッキ液またはNi−P−Feメッキ液を用いるメッキ法を含めて考えることも可能である。この場合、例えば、第1元素はNiであり、第2元素はPとなる。
(4)その他の方法
上記した方法以外に、第1元素または第2元素のどちらか一方の元素を上述した反応液処理法、粉末処理法またはメッキ法で導入し、他方の元素を加熱処理法で導入して、耐食導電性皮膜を形成してもよい。特に、窒化を用いる場合、Nの酸化数を−3とすると、酸化数が+3のBも候補になる。
〈付加的構成〉
本発明の耐食導電性皮膜、耐食導電材、固体高分子型燃料電池およびそのセパレータ並びに耐食導電材等の製造方法は、上述した構成に加えて、次に列挙する構成中から任意に選択した一つまたは二つ以上がさらに付加されるものであってもよい。
なお、下記から選択された構成は、複数の発明に重畳的かつ任意的に付加可能であることを断っておく。また、便宜上、耐食導電材(耐食導電性皮膜等を含む)自体とその製造方法とを区別して記載するが、下記に示したいずれの構成も、カテゴリーを越えて相互に適宜組合わせ可能である。例えば、耐食導電性皮膜の構成元素であれば、耐食導電材にも、その製造方法にも関連することはいうまでもない。また、一見、「方法」に関する構成のように見えても、プロダクトバイプロセスとして理解すれば、「物」に関する構成ともなり得る。
(1)Niメッキ法
Niメッキ法の場合、付加的構成として例えば、次のような構成がある。
(i)前記Niメッキ液はPを含むNi−Pメッキ液であり、Niメッキ層はNi−Pメッキ層である。このNi−Pメッキ液中のP濃度は0.5〜20%である。例えば、Ni−Pメッキ液にPを次亜リン酸ナトリウムの形で0.01〜0.2mol/lで加えるとよい。
(ii)前記Ni−Pメッキ層は、メッキ層全体を100質量%としたときに7〜20質量%のPを含む。
(iii)前記Ni−Pメッキ液は、さらにFeを含むNi−P−Feメッキ液である。
(iv)前記Ni−Pメッキ層は、Ni−P−Feメッキ層である。
(v)前記Niメッキ液は、さらにBを含むNi−Bメッキ液であり、前記Niメッキ層は、Ni−Bメッキ層である。このNi−Bメッキ液中のB濃度は0.1〜1%である。
(vi)前記加熱工程は窒化処理を施す窒化工程である。この場合、耐食導電性皮膜を構成する必須構成元素にNがさらに含まれる。
(2)耐食導電性皮膜または耐食導電材(セパレータ等を含む)
(i)酸化数を示すαは3である。
(ii)前記第1元素群は、遷移金属元素から構成される遷移金属元素群である。
(iii)前記第2元素群は、PおよびNからなる。この場合、第2元素はPのみ、Nのみ、PとNの両方のいずれでもよい。
(iv)前記第1元素はFe、Niである。
(v)前記第1元素群は、酸化数が+3となり得る典型元素から構成される典型元素群であり、前記第2元素はPである。
(3)耐食導電材の製造方法(耐食導電性皮膜の形成方法を含む)
(i)反応液処理法の場合、前記浸漬工程は、前記反応液に浸漬したTi系基材を陰極として該Ti系基材を負に帯電させる帯電工程を含む。
(ii)前記反応液は、少なくとも前記第2元素を含む溶融塩からなる。
なお、溶融塩を入れる容器は純鉄または鉄合金(鉄鋼を含む)製であると好ましい。この容器から溶出したFeが取り込まれて耐食導電性皮膜が形成される。
(iii)前記溶融塩は、リン酸塩とホウ酸塩との混合溶融塩である。
(iv)さらに前記浸漬工程後のTi系基材に窒化処理を施す窒化工程を備える。
(v)前記窒化工程は、Nを含むガス中に前記Ti系基材を保持するガス窒化工程である。
(vi)粉末処理法の場合、前記付着工程は、前記処理粉末を溶媒に分散させたスラリーを塗布する塗布工程と、該塗布工程後のTi系基材を乾燥させる乾燥工程とからなる。
(vii)さらに前記付着工程後のTi系基材に窒化処理を施す窒化工程を備える。
(viii)前記処理粉末は、金属リン化物またはリン酸塩からなる粉末である。
(ix)メッキ法の場合、前記メッキ液は、前記第1元素であるFeと前記第2元素であるPとを含むNi−Fe−Pメッキ液である。
(x)さらに前記メッキ工程後のTi系基材に窒化処理を施す窒化工程を備える。
(xi)前記加熱工程は、窒化工程である。
(xii) 前記窒化工程は、Nを含む窒化ガス中に前記Ti系基材を保持するガス窒化工程である。
(xiii)窒化ガスは窒素(N)ガスまたはアンモニアガス(NH)である。
〈その他〉
(1)本明細書でいう「耐食導電材」は前述したように、その形態を問わない。製品形状またはそれに近い形状の部材のみならず、例えば、インゴット状、棒状、管状、板状等の素材であっても良いし、さらには粉末等の原料的なものであってもよい。
(2)非常に薄い耐食導電性皮膜の組成を厳密に特定することは困難であるから、本発明に係る耐食導電性皮膜は、Ti、第1元素および第2元素を必須構成元素とするもの、または、TiおよびNi(さらにN)を必須構成元素とするものであって、少なくとも耐食性または導電性の少なくとも一方を発現するものであれば足りる。
もっとも本発明の耐食導電性皮膜は、上記の元素以外にも、その耐食導電性皮膜の特性を改善し、または劣化させない改質元素などの任意元素を多少含んでもよい。例えば、このような元素として、Cr、Mn、Co、B、Al、希土類元素(Sc、Y、ラインタノイド、アクチノイド)などがあり、酸化数が+3となり得る元素が好ましい。
また、本発明の耐食導電性皮膜は、改質元素以外に「不可避不純物」の含有も許容し得る。不可避不純物は、コスト的または技術的な理由等により除去することが困難な元素である。このような不可避不純物は、基材などに元々含まれる場合の他、耐食導電性皮膜の形成時に不可避に混入等し得る。不可避不純物として、例えば、Li、Na、Mg、K、Ca、V、Ni、Cu、O、Cl等がある。
但し、本発明の場合、耐食導電性皮膜が形成される基材から観れば不可避不純物であっても、耐食導電性皮膜自体から観ると不可避不純物でないもの、または耐食導電性皮膜の特性改善に有効なもの、さらには耐食導電性皮膜の必須構成元素となるものも存在する。例えば、Ti系基材の不純物であるFeなどは、本発明の耐食導電性皮膜から観ると必須構成元素となり得る。
耐食導電性皮膜全体を100質量%としたときに、改質元素は80%以下さらには70%以下であるとよい。また、不可避不純物は15%未満さらには10%未満であるとよい。なお、ここでいう割合は不可避不純物の合計量である。
通常、不可避不純物の割合は必須構成元素の割合よりも少ない場合が多い。もっとも、不可避不純物は、耐食導電性皮膜の耐食性または導電性の向上を阻害するものだけには限られず、耐食導電性皮膜の特性を劣化させないが向上もさせない、害の少ない元素も不可避不純物に含まれる。このような元素が不可避不純物である場合、その存在割合が比較的多くなる場合もあり得る。また、不可避不純物が多種、少量である場合、その存在割合は検出機器の精度や特性にも影響され易い。例えば、XPSデータにより算出した場合、不可避不純物量が多くなることもある。
(3)本明細書でいう「耐食性」は、酸雰囲気下でも腐食しない耐酸性、酸素雰囲気下でも酸化されない耐酸化性など、少なくともいずれか一つの特性で優れていればよい。「導電性」は、皮膜自体の電気抵抗が小さい場合、他の導電材と接触したときに問題となる接触抵抗が小さい場合など、少なくともいずれか一つの特性で優れていればよい。
また、特に断らない限り、本明細書でいう「x〜y」は、下限xおよび上限yを含む。また、本明細書に記載した下限および上限は任意に組合わせて、「a〜b」のような範囲を構成し得ることを断っておく。
発明の実施形態を挙げて本発明をより詳しく説明する。
なお、本明細書ではNiメッキ法について主に述べるが、その基本となる耐食導電性皮膜、耐食導電材、種々の耐食導電材の製造方法さらには耐食導電材の適用例等についても詳述し、それらを踏まえて本発明のNiメッキ法の内容を明らかにする。また、いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
〈耐食導電性皮膜の組成〉
本発明に係る耐食導電性皮膜の組成を一義的に明確にすることは容易ではないが、皮膜中に含まれる必須構成元素は少なくとも明確である。
なお、皮膜の成分組成が明確でないとしても、必ずしも本発明の内容が不明確ということにはならない。すなわち、皮膜中の必須構成元素やその製造方法等が明確であれば、本発明は技術的思想として充分に明確であるといい得る。
(1)先ず、本発明の耐食導電性皮膜の必須構成元素は、Tiと第1元素と第2元素である。第1元素として、酸化数が+αとなり得る遷移金属元素と典型元素がある。ここでαは、1、2または3などがある。もっとも、本発明の耐食導電性皮膜はTiがベースであるから、αが3のときが耐食導電性皮膜の形成が容易となり好ましい。
第1元素群が遷移金属元素群である場合、第1元素は、長周期表の3族〜12族に属する元素が該当する。つまり、3d遷移元素であるSc、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、(Zn)、4d遷移元素であるY、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、(Cd)および4f遷移元素であるランタノイド、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Auなどがある。
もっとも、これら遷移金属元素の中でも、5〜9族に属する元素、特に、Cr、Fe、CoおよびNiが有効である。さらに原料コスト等を考慮するなら、第1元素としてFeまたはNiが好適である。
このFeを第1元素とする場合、本発明の耐食導電性皮膜を形成するTi系基材が本来は不純物であるFeを含有していても良いかまたは好ましいことになり得る。とすると、純度の低い安価なTi系材料を基材に使用でき、より一層、耐食導電材の低コスト化を図れる。
(2)第1元素群が典型元素群である場合、第1元素は、長周期表の1族、2族または13族に属する元素が該当する。つまり、1族元素であるLi、Na、K、Rb、Cs、Fr、2族元素であるBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Raおよび13族元素であるB、Al、Ga、In、Tlなどがある。これらの中でも特に、αが3となり得るBまたはAlが有望である。
(3)第2元素群は、通常、長周期表の15族〜17族に属する典型元素群である。つまり、15族元素であるN、P、As、Sb、Bi、16族元素であるO、S、Se、Te、Poおよび17族元素であるF、Cl、Br、I、Atなどがある。これらの中でも特に、αが3となり得るNおよびPが有望である。
〈耐食導電材の製造方法または耐食導電性皮膜の形成方法〉
本発明の耐食導電性皮膜の形成や耐食導電材の製造は、その方法が特に限定さあれるものではないが、以下では、反応液処理法、粉末処理法およびメッキ法を例に挙げて説明する。
(1)反応液処理法
反応液処理法は、耐食導電性皮膜の形成に必要な元素を少なくとも一種以上含む反応液に基材を浸漬する浸漬工程を備える。基材がTi系基材である場合、反応液中に第1元素および第2元素の両元素が含まれているか、少なくともそれら元素の一方が含まれている。
もっとも、結果的に反応液中に第1元素および第2元素の両方が存在する場合であっても、必ずしも、元々の反応液の原料中に両元素が含まれている必要はない。例えば、反応液が溶融塩である場合を考えると、その原料となる塩中に第2元素のみが含まれ、もう一方の第1元素は使用する坩堝等から供給、補充される場合もある。具体的には、耐食導電性皮膜の第1元素の一つがFeで第2元素の一つがPという本発明の典型例の場合を考えると、鉄製坩堝で溶融させたリン酸塩中には、第2元素であるP以外に、鉄製坩堝から溶出した第1元素となるFeも含まれることになる。
また、反応液中に第1元素または第2元素の一方しか含まれない場合であっても、欠ける他方の元素が基材から供給される場合もあり得る。例えば、第2元素であるPは上記のようなリン酸塩から供給されるとしても、第1元素であるFeは基材に含まれる合金元素または不純物元素として供給され得る。特に、不純物元素を第1元素として利用すると、純度または精錬度合の低い、安価な低グレード素材を基材に使用できるようにもなる。
反応液として溶融塩を用いる場合、溶融塩は単種の塩を溶融したものでもよいが、複数種の塩を溶融したものでもよい。また、溶融塩中に塩以外の物質や溶液を添加したものでもよい。
代表的なリン酸塩には、例えば、NaPO、KPO、CaHPO等がある。このリン酸塩に混合するものとして、例えば、ホウ酸またはホウ酸塩がある。より具体的には、BO、Na等である。混合塩を用いる理由は、必須構成元素の調整の他、溶融塩の粘度、融解温度を低下させ、作業性を向上させるためである。
本発明者の研究によると、反応液としてリン酸溶融塩を用いた場合、基材表面にはリン化物またはリン酸塩が形成され得る。このようなリン化物として例えばFeP等があり、リン酸塩にはFePO等がある。
反応液の温度や浸漬時間は、使用する反応液の種類や形成する耐食導電性皮膜の膜厚などにより適宜調整される。
さらに、反応液に浸漬するのみならず、基材が還元されるように電流を流したり電圧を印加してもよい。これにより基材表面における耐食導電性皮膜の形成が促進されたり、また、基材に印加する電圧の正負により耐食導電性皮膜中の構成元素や組成が調整され得る。
(2)粉末処理法
粉末処理法は、耐食導電性皮膜の形成に必要な元素を少なくとも一種以上含む粉末を基材に付着させる付着工程を備える。この粉末は単種でも複数種でもよい。さらに、第1元素および第2元素の両方が必ずしも粉末として提供される必要はない。他方の元素が基材側、溶媒側などから供給されてもよい。
粉末を基材へ均一にまたは効率的に付着させるために、細かな粉末を溶媒に分散させたスラリーを用いてもよい。この場合、付着工程はそのスラリーを基材上に塗布する塗布工程と、塗布後にスラリーを乾燥させる乾燥工程とからなる。塗布工程は、刷毛塗り、スプレー、浸漬などにより行える。乾燥は、加熱乾燥の他、自然乾燥などでもよい。使用する粉末の粒径、溶媒などは、粉末の組成などに応じて適宜調整されればよい。例えば、金属リン化物(FeP等)またはリン酸塩(FePO等)であれば、平均粒径が1〜100μmのものを、エタノール等の溶媒に分散させると良い。両者の混合割合は、塗布工程の種類に応じて調整されるとよい。
(3)メッキ法
メッキ法は、耐食導電性皮膜の形成に必要な元素を少なくとも一種以上含むめっき液に、基材を浸漬して基材表面にメッキ層を形成するメッキ工程を備える。メッキは電解メッキでも無電解メッキでもよい。メッキ層の厚さは耐食導電性皮膜の厚さに応じて適宜調整される。
この場合も前述の方法と同様に、第1元素および第2元素の両方が必ずしもメッキ液から供給される必要はない。一方の元素が基材側などから供給されてもよい。本発明の耐食導電性皮膜に典型的なメッキ液は、第1元素であるFeと第2元素であるPを含むFe−Pメッキ液である。このメッキ液は、例えば、硫酸鉄、硫酸アンモニウム、ホスホン酸および水により得られる。
特にNiメッキ法を行う場合は、前述したようにNi−Pメッキ液、Ni−P−Feメッキ液さらにはNi−Bメッキ液などを用いるとよい。
(4)加熱工程
加熱工程は、基材表面に形成された化合物や塩などの反応を促進して、特性に優れた耐食導電性皮膜を形成するためになされる。例えば、Ti系基材の表面に形成された化合物(FeP等)や塩(FePO等)等と、基材側のTiとを反応させることで、必須構成元素の結晶構造等からなる耐食導電性皮膜が形成される。なお、それ以前の工程で充分な特性を発揮する耐食導電性皮膜が形成されているならば、敢て加熱工程を行う必要はない。
加熱工程を行う雰囲気は非酸化雰囲気が好ましく、加熱時間などは耐食導電性皮膜の組成や膜厚などによって適宜調整される。なお、この加熱工程は、後述するガス窒化工程を兼ねてて行われると、効率的で好ましい。
(5)窒化工程
窒化工程により、耐食導電性皮膜中へ第2元素の一つであるNが導入されたり、そうでなくても、前処理工程の段階で耐食導電性皮膜中に導入されたOが還元等により除去されたりする。皮膜中からOを排除する目的は前述した通りである。
この窒化方法には、ガス窒化(ガス軟窒化を含む)、イオン窒化、塩浴窒化(塩浴軟窒化(タフトライド)を含む)等がある。もっとも、本発明の耐食導電性皮膜の形成にはガス窒化が好ましい。比較的容易な装置または工程で、耐食導電性皮膜へNの導入が可能だからである。
ガス窒化は、Nガス、NHガスまたはそれらの混合ガスなどで満たされた高温雰囲気下に、上述した前処理後の基材を保持することで行われる。なお、それら窒化ガス自体は流動していてもよい。
処理温度や処理時間は、ガス組成や導入するN量により適宜調整される。もっとも、Nガスにより窒化する場合であれば、処理温度950〜1050℃、処理時間0.5〜2時間が好ましい。
ところで、本発明者の研究により、窒化工程を施すことで、本発明の耐食導電性皮膜は、腐食環境下でも酸化されない(酸素が皮膜に化合しない)ことがわかっている。従って、窒化を施した耐食導電性皮膜は、優れた耐酸化性のみならず、酸化雰囲気下でも安定した導電性を発揮し得る。さらには、その耐食導電性皮膜は、高温窒素雰囲気下で酸素を放出する傾向を持つため、本発明の耐食導電材は、高温耐酸化材としても利用され得る。
〈用途〉
本発明の耐食導電性皮膜または耐食導電材は、固体高分子型燃料電池用セパレータ、通電部材などの他、Tiの耐食被膜等にも利用され得る。
実施例(基本例を含む)を挙げて本発明をより具体的に説明する。
《基本例》
〈試験片の製造〉
純チタン(JIS1種)からなるTi基板(Ti系基材)に、次に示すような各種の処理を施した。
(1)溶融塩浸漬処理
NaPOとBの混合塩をSUS430からなる鉄製坩堝に入れて加熱し溶融させた。この溶融塩中にTi基板を浸漬した(浸漬工程)。このときの溶融塩の温度は950℃で、浸漬時間は5分間とした。
得られたTi基板にNガス雰囲気でガス窒化を施した(ガス窒化工程)。このガス窒化は、ガス組成:N>99.999%、温度:1000℃、時間:2hrで行った。こうして試験片1を得た。
(2)溶融塩電解処理
上記の溶融塩浸漬処理を行う際に、Ti基板をマイナス側に、鉄製坩堝をプラス側に帯電させた(帯電工程)。このときの電流密度は0.1A/dm2とした。ここでTi基板側をマイナス側に帯電させた理由は、形成される被膜中に酸素(O)を可能な限り寄せ付けないようにするためである。このTi基板に前述のガス窒化を施して試験片2を得た。
(3)メッキ処理
Ti基板を硫酸鉄450g/l、亜リン酸3g/lおよび硫酸アンモニウム50g/lからなる60℃でpH2のFe−Pメッキ水溶液中に浸漬した(メッキ工程)。このときのメッキ条件は5A/dmとし、これを4分間継続した。このTi基板に前述のガス窒化を施して試験片3を得た。
(4)粉末塗布処理
FeP粉末(AlfaAeason社製)エタノールからなる溶媒に混合してスラリーを得た。このスラリーをTi基板の表面に刷毛で数回塗布した(塗布工程)。このTi基板を50℃で30分間加熱して乾燥させた(乾燥工程、付着工程)。さらに得られたTi基板を1000℃の0.5 l/minのN 気流中に120分間保持して窒化処理を行い、試験片4を得た。
〈試験片の測定〉
(1)EDX分析
エネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いて、得られた各試験片の表面にある元素分析を行った。この結果を表1に示す。試験片3および試験片4では、FeまたはPの検出がなかった。しかし、それら試験片の製造方法からして、FeおよびPがTi基板上に存在しないとは考えられないため、測定装置上の問題により測定できなかったに過ぎないと思われる。
(2)接触抵抗
(a)電解腐食試験前後の接触抵抗の変化
上記試験片2の接触抵抗と、この試験片2を腐食溶液中に浸漬した後の接触抵抗とを測定した。用いた腐食溶液は希硫酸(pH2)に50ppmF−を添加し、80℃に保持したものである。印加した腐食電圧は1V(vs.SHE)、腐食試験時間は100時間とした。
接触抵抗は図1に示すようにして測定した。すなわち、各試験片Sとカーボンペーパー105とを積層状態で2枚の金メッキ銅板161、162間に挟み込み、金メッキ銅板161、162間へ、定電流DC電源107から1Aの定常電流を流した。このとき、金メッキ銅板61、62間に空気圧1.47MPaの荷重Fを印加した。この状態で60秒間保持した後に、金メッキ銅板161、162間の電位差Vを測定した。これに基づき、接触抵抗R(=V/A)を算出した。
なお、比較例として、Ti基板を同様に1000℃、2hr加熱窒化して、TiN被覆した試験片C1についても、電解腐食試験前後の接触抵抗を測定した。これらの結果を表2に示す。
(b)電解腐食試験時間と接触抵抗との関係
上記試験片2〜4と、Ti基板へ直接的に前述のガス窒化処理を施して製造した試験片C2(比較例)とを電解腐食試験に供した。このとき得られた電解腐食試験時間と接触抵抗との関係を図2に示す。
なお、用いた腐食溶液は希硫酸(pH4)に5ppmF−および10ppmCl−を添加し、80℃に保持したものである。印加した腐食電圧は1V(vs.SHE)とした。また、接触抵抗は前述した方法で求めた。
(3)腐食電流
上記試験片2を用いて、強酸雰囲気での腐食電流密度と試験時間との関係を測定した。ここで用いた腐食溶液は希硫酸(pH2)に50ppmF−を添加し、80℃に保持したものである。印加した腐食電圧は1V(vs.SHE)とした。腐食電流密度は、0.05μA/cm により求めた。これにより得られた腐食試験時間と腐食電流密度との関係を図3に示す。
〈評価〉
(1)皮膜組成
表1に示したEDX分析の結果から、Ti基板上に形成された本実施例に係る皮膜は、Tiと、酸化数が+3のFe(遷移金属元素)と、酸化数が−3のPおよびNから構成されることがわかった。
(2)耐食性および導電性
(a)表2に示す腐食試験の結果から、本実施例(試験片2)にかかるTi基板上の皮膜は、導電性を有することは勿論のこと、長時間の強酸雰囲気下においても接触抵抗がほとんど変化せず、著しく優れた接触抵抗の安定性または耐食性を有することがわかった。
(b)本実施例にかかるTi基板上に形成された皮膜が優れた接触抵抗の安定性または耐食性を備えることは、図2または図3からもわかる。
図2から、溶融塩電解処理して形成された皮膜(試験片2)が現状もっとも接触抵抗が小さく(つまり高導電性であり)、かつ、強酸雰囲気下でも著しく導電性が安定していることがわかった。このことは図3からも同様にわかる。すなわち、その試験片2に係る耐食導電性皮膜は腐食溶液下でも腐食電流が0.05μA/cm2以下と非常に小さく、長期間にわたって著しく安定していることが確認された。
(3)処理方法と皮膜の特性との関係
(a)前述した試験片2の表面をさらに、X線マイクロアナライザー(EPMA)で分析した。溶融塩電解処理後でガス窒化処理前の試験片の表面皮膜をEPMA分析したところ、Oが存在した。しかし、ガス窒化処理後の試験片の表面皮膜中にはOが存在しいことがわかった。これは、窒化処理により、浸漬工程(リン化工程)後に形成された皮膜中からOが還元反応等により除去されたためと思われる。そして、このようにして形成された表面皮膜には、その後の腐食試験後でも、Oが化合しないことも確認している。
(b)表1および図2に示した結果から、表面皮膜中にFeを多く含む程、接触抵抗が小さく、また、腐食環境下でもその導電性が安定していることがわかる。上述した処理方法でいえば、粉末塗布処理>メッキ処理>溶融塩電解処理の順番で接触抵抗が小さくかつ安定する結果となった。
《実施例1》
〈試験片の製造〉
純チタン(JIS1種)からなるTi基板(Ti系基材)に、次に示す各種のNiメッキ処理を施した。
(1)Ni−Pメッキ処理
P濃度が9質量%(以下単に「%」という。)のNi−9%Pメッキ液と、P濃度が13%のNi−13%Pメッキ液を用意した。なお、本実施例2で行ったNiメッキは、いずれも無電解メッキである。
Ni−9%Pメッキ液は、トップニコロン(奥野製薬製)を用いて調製した。Ni−13%Pメッキ液は、トップニコロンP−13(奥野製薬製)を用いた。
これらのNi−Pメッキ液に、前述したTi基板を浸漬して、表面に約5μmのNi−Pメッキ層を形成した。
このNi−PメッキしたTi基板へ、Nガス雰囲気によるガス窒化を施した(ガス窒化工程)。このガス窒化は、ガス組成:N>99.999%、温度:1000℃、時間:0.5hrで行った。
こうして試験片5(Ni−9%Pメッキ液)および試験片6(Ni−13%Pメッキ液)を得た。
さらに、Ni−13%Pメッキ液を用いてNi−Pメッキ層を形成したTi基板を、N:98Vol%、H:2Vol%の混合ガスの気流中に載置して、温度:1000℃、時間:2hrでガス窒化した試験片D1も用意した。
(2)Ni−Bメッキ処理
B濃度が0.4%のNi−0.4%Bメッキ液を用意した。このメッキ液は、トップケミアロイ(奥野製薬製)を用いた。
このNi−0.4%Bメッキ液に前述したTi基板を浸漬して、表面に約5μmのNi−Bメッキ層を形成した。
このNi−BメッキしたTi基板へ、Nガス雰囲気によるガス窒化を施した(ガス窒化工程)。このガス窒化は、ガス組成:N>99.999%、温度:1000℃、時間:0.5hrで行った。こうして試験片7を得た。
《実施例2》
(3)Ni−P−Feメッキ処理
硝酸ニッケルと硫酸鉄と次亜リン酸ソーダを用いて、濃度の異なる2種のNi−P−Feメッキ液を調製した。これを用いてFe/(Ni+Fe)が0.2または0.5となるようなメッキ膜を作製した。
このメッキ液に前述したTi基板を浸漬して、それぞれ表面に約2.5μmのNi−P−Feメッキ層を形成した。
このNi−P−FeメッキしたTi基板を、窒素と水素の混合ガスの気流中に載置して、ガス窒化を施した(ガス窒化工程)。このときのガス組成はN:98Vol%、H:2Vol%、温度:1000℃、時間:2hrで行った。
こうして試験片8および試験片9を得た。
〈試験片の測定〉
(1)EDX分析
エネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いて、試験片5および試験片6の表面について元素分析を行ったところ、試験片5では皮膜全体を100質量%としたときにP:4.98%であり、試験片6では皮膜全体を100質量%としたときにP:16%であった。
(2)接触抵抗
(a)電解腐食試験時間と接触抵抗との関係
上記の試験片5〜7と、Niメッキを施さなかった前述の試験片D1について、電解腐食試験時間と接触抵抗との関係を測定した。この結果を図5に示す。
ここで腐食溶液には、希硫酸(pH4)に5ppmF−および10ppmCl−を添加して80℃に保持したもの(「第1腐食溶液」という。)を用いた。このとき印加した腐食電圧は0.26V(vs.Pt)であった。接触抵抗は前述した図1に示す方法で測定した。
(b)電解腐食試験前後の接触抵抗の変化
上記の試験片6について、腐食試験前の接触抵抗と、第1腐食溶液に浸漬して、0.26V(vs.Pt)の腐食電圧を96時間印加した後の接触抵抗とを測定した。
また、希硫酸(pH2)に50ppmF−および10ppmCl−を添加して80℃に保持した腐食溶液(第2腐食溶液)を用いて、同様の腐食試験を行った。接触抵抗は前述した図1に示す方法で測定した。これらについて得られた結果を図6に併せて示した。
(c)電解腐食試験時間と接触抵抗との関係
上記の試験片8および9と、試験片D1について、電解腐食試験時間と接触抵抗との関係を測定した。得られた結果を図7に示した。用いた腐食溶液は前述した第1腐食溶液であり、このとき印加した腐食電圧は0.26V(vs.Pt)であった。接触抵抗は前述した図1に示す方法で測定した。
〈評価〉
(1)試験片5〜7について
図5から、試験片5〜7および試験片D1はいずれも、試験開始から50時間程度であれば、優れた耐食導電性を示すことが確認された。
もっとも、試験片5ではそれ以降に接触抵抗が増大しているのに対して、試験片6では100時間でも接触抵抗が安定して低い値となった。つまり試験片6は、長時間の強酸雰囲気下においても接触抵抗が低いままほとんど変化せず、著しく優れた耐食性を有することがわかった。
このような試験片5と試験片6の耐食導電性が相違する理由として、前述したEDX分析の結果から、皮膜中に含有されるP量の相違が考えられる。つまり、Niメッキして得られた耐食導電性皮膜中のP量が、比較的多い方が耐食性に優れるといえる。そして分析結果から、皮膜中のPは10質量%以上あると好ましいと思われる。
また試験片7から、耐食導電性皮膜中にBが少量でも含まれると、長時間の強酸雰囲気下においても著しく優れた耐食導電性を示すことがわかった。耐食導電性皮膜中のBが0%では効果が期待できないが、Bは0.2質量%以上あれば十分な効果が期待される。
ちなみに、メッキの作業性(析出速度、メッキ浴の安定性)などを考慮すると、皮膜中のPは20%未満さらには15%未満、皮膜中のBは2%未満が好ましい。
(2)試験片6
図6から試験片6は長時間の強酸雰囲気下においても接触抵抗が非常に安定しており著しく優れた耐食性を示すことが解る。ここで特筆すべきことは、この試験片の場合、酸性度がpH4のときよりもpH2の強酸雰囲気のときの方が、試験後の接触抵抗の方が低くなったことである。このように酸性度が強い程、優れた耐食導電性を示すということは、通常の技術常識ではあまり考えられないことであり、製造等によるバラツキと考えられ、これら2種の腐食溶液での耐食導電性はあまり変わらないと考えられる。
(3)試験片8および9について
図7から、皮膜中にFeを含む試験片8および9はいずれも、長時間の強酸雰囲気下においても接触抵抗が低いままほとんど変化せず、著しく優れた耐食性を示し、Fe濃度が高くなる程、この傾向は顕著であった。この理由は、FeによりP含有TiNの化学的安定性が向上するためと考えられる。
《固体高分子型燃料電池》
本発明に係る耐食導電性皮膜または耐食導電材の一実施形態として、Ti基板の表面に耐食導電性皮膜を形成した固体高分子型燃料電池用セパレータを備える固体高分子型燃料電池を図4Aおよび図4Bに示す。
固体高分子型燃料電池は、分子中にプロトン交換基をもつ固体高分子電解質膜がプロトン導電性電解質として機能することを利用したものである。具体的には図4A、図4Bに示すように、固体高分子型燃料電池Fは、固体高分子電解質膜1の両側にそれぞれ酸化電極2と燃料電極3が接合されている。さらに、それら電極の外側に、ガスケット4を介しセパレータ5が配置される。酸化電極2側のセパレータ5には空気供給口6と空気排出口7が設けられ、燃料電極3側のセパレータ5には水素供給口8と水素排出口9が設けられる。
セパレータ5には、水素g及び空気oの導通及び均一分配のため、水素g及び空気oの流動方向に延びる複数の溝10が形成されている。また、給水口11から送り込んだ冷却水wはセパレータ5の内部を循環した後、排水口12から排出させる。このセパレータ5に内蔵された水冷機構により、発電時の発熱に依る固体高分子電解質膜等の過熱が抑制される。
水素供給口8から燃料電極3とセパレータ5との間隙に送り込まれた水素gは、電子を放出したプロトンとなって固体高分子電解質膜1を透過し、酸化電極2とセパレータ5との間隙を通過する空気o中の酸素と反応してによって燃焼する。そして、酸化電極2と燃料電極3との間の負荷に電力が供給され得る。
一般的に燃料電池は、1セル当りの発電量が極く僅かである。このため、一対のセパレータ5、5間を1単位としたセルを複数積層することで、所望の出力(電力量)が確保される。もっとも、多数のセルを積層した場合、セパレータ5と各電極2、3との間の接触抵抗が大きくなり、電力損失も大きくなって、固体高分子型燃料電池Fの発電効率が低下し易い。
ここで本実施例のセパレータ5は、その表層に導電性に優れた耐食導電性皮膜を有するため、その耐食性が確保されつつも、酸化電極2および燃料電極3との間の接触抵抗が低減される。従って、本実施例に係る耐食導電材を用いれば、加工性や耐衝撃性等に優れると共に、耐食性と導電性の両立を図った固体高分子型燃料電池用セパレータが容易に得られる。
Figure 2010126792
Figure 2010126792
接触抵抗の測定装置を示す模式図である。 各試験片に関する電解腐食試験と接触抵抗との関係を示すグラフである。 各試験片に関する電解腐食試験と腐食電流密度との関係を示すグラフである。 本実施例に係る固体高分子型燃料電池の1セルを示す断面図である。 本実施例に係る固体高分子型燃料電池の1セルの分解斜視図である。 Niメッキした試験片の電解腐食試験と接触抵抗との関係を示すグラフである。 Niメッキ試験片の電解腐食試験前後の接触抵抗を、pHの異なる2種の腐食溶液を用いて測定した結果を示す棒グラフである。 皮膜中のFe含有量が異なる試験片について測定した電解腐食試験と接触抵抗との関係を示すグラフである。
符号の説明
S 試験片
F 固体高分子型燃料電池
1 固体高分子電解質膜
2 燃料電極
3 酸化電極
5 セパレータ

Claims (6)

  1. 純チタン(Ti)またはTi合金からなるTi系基材の少なくとも一部を、ニッケル(Ni)を主成分とするNiメッキ液中に浸漬して該Ti系基材の表面にNiメッキ層を形成するメッキ工程と、
    該メッキ工程後のTi系基材を窒化処理を施す窒化工程とを備えてなり、
    前記Ti系基材の少なくとも一部の表面にTi、NiおよびNを必須構成元素とする耐食性または導電性に優れる耐食導電性皮膜が形成された耐食導電材が得られることを特徴とする耐食導電材の製造方法。
  2. 前記Niメッキ液は、さらにリン(P)を含むNi−Pメッキ液であり、
    前記Niメッキ層は、Ni−Pメッキ層である請求項1に記載の耐食導電材の製造方法。
  3. 前記Ni−Pメッキ層は、メッキ層全体を100質量%としたときに7〜20質量%のPを含む請求項2に記載の耐食導電材の製造方法。
  4. 前記Ni−Pメッキ液は、さらに鉄(Fe)を含むNi−P−Feメッキ液であり、
    前記Ni−Pメッキ層は、Ni−P−Feメッキ層である請求項2または3に記載の耐食導電材の製造方法。
  5. 前記Niメッキ液は、さらにホウ素(B)を含むNi−Bメッキ液であり、
    前記Niメッキ層は、Ni−Bメッキ層である請求項1に記載の耐食導電材の製造方法。
  6. 前記Ni−Bメッキ層は、メッキ層全体を100質量%としたときに0.1〜2質量%のBを含む請求項5に記載の耐食導電材の製造方法。
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