JP2010126591A - ポリカーボネートジオールの製造方法 - Google Patents
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一方、−〔O−R−O(CO)〕−(式中、Rは二価の炭化水素基を示す)で表される繰り返し単位を有するポリカーボネートジオールは、上記の欠点がなく、このポリカーボネートジオールを用いて製造されるポリウレタンは、耐加水分解性、耐候性、耐熱性等に優れ、工業的にも製造が容易であるという利点を有している。
例えば、特許文献1及び2には、低級アルカンジオールを用いたポリカーボネートジオール共重合体が開示されている。
また、特許文献4には、1,4−ブタンジオール、脂肪族グリコール、及びカーボネートを、3,5−ジ−tert−ブチル−ヒドロキシフェニル骨格を有する化合物の存在下で、常圧で反応させるポリカーボネートジオール共重合体の製造方法が提案されている。
上記の特許文献3では、酸性化合物を添加するまでに1,4−ブタンジオールに対して4mol%のテトラヒドロフランの副生が確認されており、特許文献4では、反応初期から副生したテトラヒドロフランの全量は1,4−ブタンジオールに対して1.6〜2.3mol%であることが確認されている。また、特許文献3及び4では、上記の添加剤がポリカーボネートジオール共重合体中に含まれることになり、ポリウレタン製造原料として使用する場合は、処方によっては悪影響を及ぼす可能性もある。
また、本発明のポリカーボネートジオール共重合体の製造方法は、環状エーテルであるテトラヒドロフランの副生成が少なく工業生産性に優れており、ポリウレタン樹脂やポリカーボネート樹脂等の製造原料として好適である。
ポリカーボネートジオール共重合体において、[(式(1)で表される繰り返し単位)/(式(2)で表される繰り返し単位)]のモル比は1/9〜9/1が好ましく、3/7〜9/1がより好ましく、7/3〜3/7が更に好ましい。
式(1)で表される繰り返し単位の割合が少なすぎると、得られるポリカーボネートジオール共重合体の融点や粘度が高く取り扱い性が悪くなる傾向がある。また、式(2)で表される繰り返し単位の割合が少なすぎると、得られるポリカーボネートジオール共重合体の融点や粘度が高く取り扱い性が悪くなる傾向がある。
下記反応式で示されるように、グリコール類としては、1,4−ブタンジオール(b)とそれ以外の脂肪族ジオール化合物(c)(以下、単に「脂肪族ジオール化合物(c)」ともいう)を用いることが好ましい。
上記エステル交換反応時に、炭酸ジアルキル(a)に由来するアルコールが副生するので、これを蒸留等により抜き出しながら反応を進めることが好ましい。また、炭酸ジアルキル(a)以外の炭酸エステルを一部併用することもできるが、この場合は、炭酸アルキレンに由来するグリコール類も副生するので、これらを蒸留等により抜き出しながら反応を進めることが好ましい。
上記式においては、反応式を簡便に表記するため、ポリカーボネートジオール共重合体(d)として、両末端に1,4−ブタンジオール(b)由来の構成単位が存在する場合のみを記載している。しかし、該末端は1,4−ブタンジオール(b)由来の構成単位に限定されるものではない。
1,4−ブタンジオール(b)は安価に入手できるグリコール原料であり、本発明においては主原料として使用される。1,4−ブタンジオール(b)は、ポリカーボネートジオール共重合体中において、式(1)で表される繰り返し単位を構成する。
脂肪族ジオール化合物(c)は、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の二価の炭化水素基(但し、テトラメチレン基を除く)の両末端に水酸基を有するジオール化合物である。例えば、炭素数3又は炭素数5〜20のアルカンジオール、アルケニル基部分の炭素鎖が分岐しているもの、アルケニル基部分の炭素鎖が脂環式構造やエーテル結合を含むもの等が挙げられる。
炭素数3又は炭素数5〜20、好ましくは炭素数3又は炭素数5〜15のアルカンジオールとしては、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール等が挙げられる。
アルケニル基部分の炭素鎖が分岐しているものとしては、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、2−エチルヘキサン−1,6−ジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等が挙げられる。
アルケニル基部分の炭素鎖がエーテル結合を含むものとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
上記の中でも、取扱い性及び入手のしやすさから、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の炭素数5〜8、特に炭素数5〜6のアルカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の炭素数5〜8の脂環式構造を含む脂肪族ジオールがより好ましい。
本発明で使用できる触媒としては、通常のエステル交換反応で使用される触媒(エステル交換触媒)が挙げられる。例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物、ニッケル化合物、アンチモン化合物、ジルコニウム化合物、チタン化合物、有機スズ化合物が好ましく挙げられる。
アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のカルボン酸塩(酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等)、アルカリ金属アルコキシド(リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等)等が挙げられ、アルカリ土類金属化合物としては、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化マグネシウム等)、アルカリ土類金属アルコキシド(マグネシウムメトキシド等)等が挙げられる。
亜鉛化合物としては、亜鉛のカルボン酸塩(酢酸亜鉛等)、亜鉛アセチルアセトナート等が挙げられ、マンガン化合物としては、マンガンのカルボン酸塩(酢酸マンガン等)、マンガンアセチルアセトナート等が挙げられ、ニッケル化合物としては、ニッケルのカルボン酸塩(酢酸ニッケル等)、ニッケルアセチルアセトナート等が挙げられる。
アンチモン化合物としては、アンチモンのカルボン酸塩(酢酸アンチモン等)、アンチモンアルコキシド等が挙げられ、ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムアルコキシド(ジルコニウムプロポキシド、ジルコニウムブトキシド等)、ジルコニウムアセチルアセトナート等が挙げられる。
有機スズ化合物としては、ジブチルチンオキシド、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート等が挙げられる。
なお、各カルボン酸塩は、炭素数2〜30のものが好ましく、炭素数2〜18のものがより好ましく、各アルコキシドは、アルコキシ基の炭素数1〜30のものが好ましく、炭素数2〜18のものがより好ましい。
上記の触媒の中では、チタン化合物、有機スズ化合物が好ましく、チタン化合物がより好ましく、チタンアルコキシドが更に好ましい。チタンアルコキシドの中では、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトラブトキシドがより好ましく、チタンテトラブトキシドが特に好ましい。
上記の触媒は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法における反応温度は90〜175℃であり、好ましくは100〜173℃、より好ましくは120〜172℃、更に好ましくは140〜171℃である。反応温度が175℃を超えると、副生するテトラヒドロフランの量が増えるので好ましくない。
本発明の製造方法においては、炭酸ジアルキルとグリコール類とのエステル交換反応を常圧で行なった後、減圧してエステル交換反応の少なくとも一部を減圧下で行うことが好ましい。その際の減圧度は、好ましくは4〜70kPa、より好ましくは5〜40kPa、更に好ましくは6〜30kPaである。前記エステル交換反応の少なくとも一部を減圧下で行うことにより、副生成するアルキルアルコールを系外に抜き出しやすくし、ポリカーボネートジオール共重合体の反応を促進することができる。
触媒を用いる場合の使用量は、反応性の観点から、反応開始時における炭酸ジアルキル(a)、1,4−ブタンジオール(b)、及び脂肪族ジオール化合物(c)の合計仕込み量に対して、触媒の重量基準で1〜20,000ppmが好ましく、10〜5,000ppmがより好ましく、100〜4,000ppmが更に好ましい。
なお反応は、空気、炭酸ガス、又は不活性ガス(窒素、アルゴン、ヘリウム等)の雰囲気下又は気流中で行なうことができるが、不活性ガス雰囲気下又は気流中で行なうことが好ましい。
さらに、炭酸ジアルキル(a)と1,4−ブタンジオール(b)とを反応させて得られる高分子量のポリカーボネートジオールと、脂肪族ジオール化合物(c)とを存在下又は不存在下でエステル交換反応させて、ポリカーボネートジオール共重合体(d)を得ることもできる。
なお、生成したポリカーボネートジオール共重合体の平均分子量が目的とする平均分子量よりも小さい場合は、更に減圧下で1,4−ブタンジオール(b)及び/又は脂肪族ジオール化合物(c)を留出させ、逆に平均分子量が目的とする平均分子量よりも大きい場合は、1,4−ブタンジオール(b)及び/又は脂肪族ジオール化合物(c)を添加して更にエステル交換反応させて、目的とする平均分子量のポリカーボネートジオール共重合体を得ることができる。
また、本発明のポリカーボネートジオール共重合体の繰り返し単位の構成モル比率は、1,4−ブタンジオール(b)と脂肪族ジヒドロキシル化合物(d)とのモル比の変更等によって調製することができる。
式(1)で表される繰り返し単位と、式(2)で表される繰り返し単位とは、ブロック共重合されていてもよいし、ランダム共重合されていてもよい。
ポリカーボネートジオール共重合体1分子中において、式(1)で表される繰り返し単位の平均の数は、好ましくは1〜20であり、より好ましくは2〜15であり、該繰り返し単位の含有量は、ポリカーボネートジオール共重合体中、好ましくは10〜90モル%、より好ましくは25〜75モル%である。
ポリカーボネートジオール共重合体1分子中において、式(2)で表される繰り返し単位の平均の数は、好ましくは1〜30であり、より好ましくは2〜20であり、該繰り返し単位の含有量は、ポリカーボネートジオール共重合体中、好ましくは10〜90モル%、より好ましくは25〜75モル%である。
本発明のポリカーボネートジオール共重合体の数平均分子量は、好ましくは200〜3,000、より好ましくは300〜2,000、更に好ましくは900〜1,500である。
水酸基価は、好ましくは35〜600mgKOH/g、より好ましくは50〜400mgKOH/g、更に好ましくは100〜150mgKOH/g、特に好ましくは110〜130mgKOH/gである。
酸価は、好ましくは1mgKOH/g以下、より好ましくは0.1mgKOH/g以下、更に好ましくは0.01〜0.05mgKOH/gである。
融点は、好ましくは−100〜+250℃、より好ましくは−80〜+200℃、更に好ましくは−20〜+170℃、特に好ましくは0〜160℃である。
ガラス転移点は、好ましくは−80〜+50℃、より好ましくは−60〜+20℃であり、更に好ましくは−55〜−20℃である。
粘度は、好ましくは10〜10,000cp(75℃)、より好ましくは50〜5,000cp(75℃)、更に好ましくは100〜1,500cp(75℃)である。
なお、ポリカーボネートジオール共重合体の物性の測定は、以下のとおり行った。
(1)水酸基価:JIS K 1557のB法に準拠して測定した。
(2)酸価:JIS K 1557の指示薬滴定法に準拠して測定した。
(3)水分:カールフィッシャー水分計を使用した電量滴定法で測定した。
(4)融点、ガラス転移温度:示差走査熱量分析法(測定温度範囲:−100〜200℃)により測定した。
(5)粘度:E型粘度計を用いて75℃で測定した。
(6)APHAの測定(JIS K 1557に基づき、JIS K 0071−1に準拠して下記のようにハーゼン単位色数(APHA)を測定した。)
(標準液の調製)
塩化白金酸カリウム1.245g、塩化コバルト・6水塩1.000g、水500m1及び塩酸100mlを1Lのメスフラスコに入れ、完全に溶解したのち、水を標線まで加えた溶液を準備する。この溶液はAPHA標準液No.500に相当し、各種標準液はこのNo.500標準液を水で希釈して調製した。例えばAPHA標準液No.100は、No.500標準液20.0mlを水80.0mlで希釈して調製した。
(測定方法)
無色透明で底の肉厚が等しく内径約23mmの同質同径の共栓付平底ガラス管で、液量が約100mlになるように底部から同じ高さのところに標線を刻んだ比色管に、泡の入らないように注意して標線までサンプルを入れた。ついで白色板上に適当なAPHA標準液と並べて上方から見て比較し、試料に最も近似した濃度の標準液を求め、その標準液No.をAPHAとした。
精留塔、攪拌機、温度計、窒素導入管を備えた500mlのガラス製丸底フラスコに、ジメチルカーボネート220.1g(2.44mol)、1,4−ブタンジオール153.4g(1.70mol)、1,6−ヘキサンジオール22.1g(0.19mol)、チタンテトラブトキサイド0.02gを仕込み、常圧、攪拌下、窒素気流中でメタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しながら、エステル交換反応を10時間行った。この間、反応温度は95℃から170℃まで徐々に昇温させ、留出物の組成はメタノールとジメチルカーボネートの共沸組成ないしはその近傍となるように調節した。
この後徐々に13.3kPa(100mmHg)まで減圧し、攪拌下、メタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しながら、170℃でエステル交換反応をさらに10時間行った。反応終了後(メタノールとジメチルカーボネートの留去終了後)、反応液を室温まで冷却し、ポリカーボネートジオール共重合体225gを得た。
得られたポリカーボネートジオール共重合体は、数平均分子量が1917、APHAが30、水酸基価が58.5mgKOH/g、酸価が0.03mgKOH/g、水分が62ppm、融点が47℃、ガラス転移点が−48℃、粘度が3880cp/75℃、であった。また副生したテトラヒドロフランは、仕込みの1,4−ブタンジオールに対して0.89mol%であった。1H−NMRの積分値の結果から、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールの比率が目的通りの9:1であることが確認された。
ジメチルカーボネート247.8g(2.75mol)、1,4−ブタンジオール174.1g(1.93mol)、1,6−ヘキサンジオール25.3g(0.21mol)、チタンテトラブトキサイド0.02gを仕込んだ以外は実施例1と同じ方法で操作し、ポリカーボネートジオール共重合体250gを得た。得られたポリカーボネートジオール共重合体に1,4−ブタンジオール1.61g(0.018mol)、1,6−ヘキサンジオール0.23g(0.002mol)をさらに添加して、26.6kPa(200mmHg)、170℃でエステル交換反応を行ない、ポリカーボネートジオール共重合体252gを得た。得られたポリカーボネートジオール共重合体は、数平均分子量が2051、APHAが30、水酸基価が54.7mgKOH/g、酸価が0.02mgKOH/g、水分が58ppm、融点が47℃、ガラス転移点が−49℃、粘度が4300cp/75℃であった。また副生したテトラヒドロフランは、仕込みの1,4−ブタンジオールに対して0.90mol%であった。1H−NMRの積分値の結果から、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールの比率が目的通りの9:1であることが確認された。
ジメチルカーボネート216.4g(2.40mol)、1,4−ブタンジオール125.6g(1.39mol)、1,6−ヘキサンジオール70.5g(0.60mol)、チタンテトラブトキサイド0.03gを仕込んだ以外は実施例1と同じ方法で操作し、ポリカーボネートジオール共重合体245gを得た。得られたポリカーボネートジオール共重合体に1,4−ブタンジオール0.85g(0.009mol)、1,6−ヘキサンジオール0.47g(0.004mol)をさらに添加して、26.6kPa(200mmHg)、170℃でエステル交換反応を行ない、ポリカーボネートジオール共重合体246gを得た。得られたポリカーボネートジオール共重合体は、数平均分子量が1014、APHAが20、水酸基価が110.6mgKOH/g、酸価が0.01mgKOH/g、水分が127ppm、ガラス転移点が−59℃、粘度が630cp/75℃であった。また副生したテトラヒドロフランは、仕込みの1,4−ブタンジオールに対して0.83mol%であった。1H−NMRの積分値の結果から、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールの比率が目的通りの7:3であることが確認された。
精留塔、攪拌機、温度計、窒素導入管を備えた500mlのガラス製丸底フラスコに、ジメチルカーボネート246.1g(2.73mol)、1,4−ブタンジオール172.4g(1.91mol)、1,6−ヘキサンジオール25.3g(0.21mol)、チタンテトラブトキサイド0.02gを仕込み、常圧、攪拌下、窒素気流中でメタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しながら、エステル交換反応を10時間行った。この間、反応温度は95℃から190℃まで徐々に昇温させ、留出物の組成はメタノールとジメチルカーボネートの共沸組成ないしはその近傍となるように調節した。
この後徐々に13.3kPa(100mmHg)まで減圧し、攪拌下、メタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しながら、190℃でエステル交換反応をさらに10時間行った。反応終了後(メタノールとジメチルカーボネートの留去終了後)、反応液を室温まで冷却し、ポリカーボネートジオール共重合体240gを得た。
得られたポリカーボネートジオール共重合体は、数平均分子量が1667、APHAが30、水酸基価が67.3mgKOH/g、酸価が0.03mgKOH/g、水分が82ppmであった。また副生したテトラヒドロフランは、仕込みの1,4−ブタンジオールに対して6.42mol%であった。1H−NMRの積分値の結果から、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールの比率が目的通りの9:1ではなく、8.5:1であった。
ジメチルカーボネート216.4g(2.40mol)、1,4−ブタンジオール125.6g(1.39mol)、1,6−ヘキサンジオール70.5g(0.60mol)、チタンテトラブトキサイド0.03gを仕込み、常圧、攪拌下、窒素気流中でメタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しながら、エステル交換反応を14時間行った。この間、反応温度は98℃から170℃まで徐々に昇温させ、留出物の組成はメタノールとジメチルカーボネートの共沸組成ないしはその近傍となるように調節した。得られたポリカーボネートジオールの1H−NMRの積分値の結果から、末端OH基純度が68.5%であり、末端カーボネートメチル基が31.5%残っていることが分かった。また、得られたポリカーボネートジオールに対してメタノールが1.9mol%含まれていることが確認された。
Claims (5)
- [(式(1)で表される繰り返し単位)/(式(2)で表される繰り返し単位)]のモル比が1/9〜9/1である、請求項1に記載のポリカーボネートジオール共重合体の製造方法。
- グリコール類が、炭素数3又は炭素数5〜20の脂肪族ジオール化合物である、請求項1又は2に記載のポリカーボネートジオール共重合体の製造方法。
- エステル交換反応を常圧で行なった後、4〜70kPaの減圧下でさらにエステル交換反応を行う、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリカーボネートジオール共重合体の製造方法。
- 炭酸ジアルキルが炭酸ジメチルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリカーボネートジオール共重合体の製造方法。
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