JP2010125698A - ヘッドキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップを確実に固定しつつ小型化を図る。
【解決手段】キャップ76が、上方に突出した略矩形状の環状突起76aと、環状突起76aの基端部が外周縁部に接続されている底板部76bとを有している。キャップ76の外筒部76dが、キャップチップ78の嵌合穴78aに挿入されることによって、当該嵌合穴78aと嵌合している。ホルダ89の内筒部89aが、キャップ76の外筒部76dに挿入されることによって、当該外筒部76dと嵌合している。これにより、外筒部76dは、その径方向について嵌合穴78aの内壁面と内筒部89aの外周面との間に挟み込まれている。
【選択図】図5

Description

本発明は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの吐出面を覆うヘッドキャップに関する。
特許文献1には、インクジェットヘッドと、インクジェットヘッドのメンテナンスを行うメンテナンスユニットとを含むインクジェット記録装置について記載されている。このインクジェット記録装置のメンテナンスユニットは、インクジェットヘッドのノズル面(吐出面)を覆うゴムなどの弾性部材からなるキャップを有している。キャップがノズル面を覆うことによって、ノズル内のインクが乾燥するのを防止することができる。
特開2004−142450号公報(図2)
上述した特許文献1に記載のインクジェット記録装置によると、キャップに凹部を画定する環状突起が形成されている。メンテナンスユニットは、インクジェットヘッドのノズル面がキャップの凹部に覆われるように、キャップの環状突起をノズル面に当接させる。キャップの環状突起を、長期間ノズル面に当接させていると、ノズル面に残留したインクによって、環状突起がノズル面に張り付いてしまうことがある。この状態で、キャップをノズル面から強制的に離隔させようとすると、ホルダからキャップが脱落することがある。これを防止するため。キャップの側面に形成された突起とホルダとを嵌合させることが考えられる。しかしながら、突起がキャップの外側に突出するため、キャップが大型化してしまう。
そこで、本発明の目的は、キャップを確実に固定しつつ小型化を図ることができるヘッドキャップを提供することである。
本発明のヘッドキャップは、液滴吐出ヘッドの吐出面に先端が当接することによって前記吐出面に形成された液滴吐出領域を包囲する環状突起、及び、前記環状突起の基端が接続されており、前記環状突起と共に凹部を画定する底板部を有するキャップ本体と、前記底板部を保持するホルダと、前記凹部の底面に配置されており、前記底板部を介して前記ホルダと嵌合することによって、前記キャップ本体を前記ホルダに固定する固定部材とを備えている。前記固定部材と前記ホルダとが、前記環状突起の突出方向に交差する方向について、前記底板部を挟み込んでいる。
本発明によると、凹部の底面に配置された固定部材とホルダとが底板部を介して嵌合することによって、キャップ本体がホルダに固定されるため、キャップ本体とホルダとの嵌合部が環状突起より外側に突出しない。これにより、ヘッドキャップの小型化を図ることができる。
本発明においては、前記固定部材が前記凹部の底面の中央に配置されていることが好ましい。これによると、キャップ本体をホルダにバランスよく固定することができる。
また、本発明においては、前記凹部の底面に複数の前記固定部材が配置されていることがより好ましい。これによると、複数箇所でキャップ本体をホルダに固定するため、大型のキャップ本体をホルダに確実に固定することができる。
このとき、複数の前記固定部材が、前記凹部の底面の長手方向に沿って配列されていることがより一層好ましい。これによると、大型のキャップ本体をホルダにより確実に固定することができる。また、キャップ本体の長手方向に関する反りを抑制することができる。
また、本発明においては、前記底板部及び前記ホルダに、前記凹部と外部とを連通させる排出流路が形成されており、前記固定部材と一体となって前記凹部の底面に配置された板状部材であって、前記凹部の底面との間で、前記排出流路に連通する誘導流路を画定する溝、及び、前記誘導流路と前記板状部材の上面とを連通させる連通流路が形成された液体誘導部材をさらに備えていることが好ましい。これによると、固定部材によって、液体誘導部材が凹部の底面に固定されるため、溝と凹部の底面とを確実に接触させることができる。これにより、誘導流路が確実に形成され、キャップ本体の凹部内の液体を誘導流路及びこれに連通する排出流路を介して確実に外部に排出することができる。
このとき、前記固定部材は、前記凹部の底面側の面に嵌合穴が形成されており、前記底板部が、前記凹部の底面から立設され、前記嵌合穴に挿入されることによって前記嵌合穴と嵌合する中空状の外筒部を有しており、前記ホルダが、前記底板部側の面から立設され、前記外筒部に挿入されることによって前記外筒部と嵌合する中空状の内筒部を有しており、前記外筒部は径方向について前記嵌合穴の内壁面と前記内筒部の外周面との間に挟み込まれており、前記排出流路が、前記内筒部の内部空間を含んでいることがより好ましい。これによると、嵌合穴に外筒部を挿入させつつ、外筒部に内筒部を挿入させるという簡単な構成で、固定部材とホルダとを底板部を介して嵌合させることができる。
さらに、このとき、前記固定部材が前記嵌合穴の中央から突出した突出部を有しており、前記突出部が、前記ホルダの前記内筒部に挿入されることによって前記内筒部と嵌合していることがより一層好ましい。これによると、内筒部の壁面が内側に倒れるのを防止することができる。
また、このとき、前記内筒部の先端付近が、前記内筒部の軸方向に延びたスリットによって複数に分割されていることがさらにより一層好ましい。これによると、内筒部が突出部と嵌合することによって、内筒部の先端が径方向に広がるため、外筒部が嵌合穴と内筒部とによって強く挟み込まれる。
加えて、このとき、前記外筒部が、前記軸方向に延びたスリットによって複数に分割されており、前記外筒部のスリットが、前記内筒部のスリットにそれぞれ連通していることが好ましい。これによると、外筒部を径方向に関して変形し易くすると共に、外筒部と内筒部とを確実に対向させることができる。このため、嵌合穴と内筒部とによって外筒部をさらに効率よく挟み込ませることができる。
さらに、このとき、前記排出流路が、前記外筒部のスリット及び前記内筒部のスリットを含んでおり、前記外筒部のスリットが前記誘導流路に連通していることが好ましい。これによると、誘導流路によって誘導された液体が、スリットから排出流路を通過して効率よく外部に排出される。
本発明においては、前記液体誘導部材が、前記固定部材を被覆していることが好ましい。これによると、キャップ本体に対して排出された液体が、固定部材、底板部及びホルダの嵌合箇所に直接付着するのを抑制することができる。これにより、液体が嵌合箇所から外部に漏れ出るのを防止することができる。
本発明によると、凹部の底面に配置された固定部材とホルダとが底板部を介して嵌合することによって、キャップ本体がホルダに固定されるため、キャップ本体とホルダとの嵌合部が環状突起より外側に突出しない。これにより、ヘッドキャップの小型化を図ることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の好適な形態のインクジェットプリンタの内部構成を示す断面図である。図2は、インクジェットプリンタ1の内部構成を示す概略平面である。図3は、図2に示すIII−III線に沿った断面図である。図4は、4つのインクジェットヘッド2を下方から見た図である。
インクジェットプリンタ1は、図1〜図3に示すように、直方体形状の筐体1aを有している。筐体1aの上部には、排紙部31が設けられている。筐体1a内は、上から順に3つの空間A、B、Cに区分されている。空間Aには、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド2、搬送ユニット20、及び、メンテナンスユニット70(搬送ユニット20の図1中紙面奥側)が配置されている。空間B、Cはそれぞれ、筐体1aに対して着脱可能な給紙ユニット1b及びインクタンクユニット1cが配置される空間である。なお、本実施形態において、副走査方向とは搬送ユニット20で用紙Pを搬送するときの搬送方向と平行な方向であり、主走査方向とは副走査方向に直交する方向であって水平面に沿った方向である。
インクジェットプリンタ1の内部には、給紙ユニット1bから排紙部31に向けて、用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている(図1中太矢印)。給紙ユニット1bは、複数枚の用紙Pを収納することが可能な給紙トレイ23と、給紙トレイ23に取り付けられた給紙ローラ25とを有している。給紙ローラ25は、給紙トレイ23に積層して収納された複数の用紙Pのうち、最も上方にある用紙Pを送り出す。給紙ローラ25によって送り出された用紙Pは、ガイド27a,27bによりガイドされ且つ送りローラ対26によって挟持されつつ搬送ユニット20へと送られる。
搬送ユニット20は、2つのベルトローラ6,7と、両ローラ6,7間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8と、テンションローラ10とを有している。テンションローラ10は、搬送ベルト8の下側ループにおいて、その内周面に接触しつつ下方に付勢されることで搬送ベルト8にテンションを付加している。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、搬送モータMから2つのギアを介して駆動力が与えられることで、図1中時計回りに回転する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、ベルトローラ7の回転により搬送ベルト8が走行するのに伴って、図1中時計回りに回転する。
搬送ベルト8の外周面8aにはシリコーン処理が施されており、粘着性を有している。用紙搬送経路上において搬送ベルト8を挟んでベルトローラ6と対向する位置には、ニップローラ5が配置されている。ニップローラ5は、給紙ユニット1bから送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付ける。外周面8aに押さえ付けられた用紙Pは、その粘着力によって外周面8a上に保持されつつ、図1右方へと搬送される。
また、用紙搬送経路上において搬送ベルト8を挟んでベルトローラ7と対向する位置には、剥離プレート13が設けられている。剥離プレート13は、搬送ベルト8の外周面8aに保持されている用紙Pを外周面8aから剥離する。剥離プレート13によって剥離された用紙Pは、ガイド29a,29bによりガイドされ且つ二組の送りローラ対28によって挟持されつつ搬送され、筐体1a上部に形成された開口30から排紙部31へと排出される。
図2〜図4に示すように、4つのインクジェットヘッド2は、それぞれ主走査方向に沿って延在し、用紙搬送方向Bに沿って互いに隣接配置された状態で、枠状のフレーム4に固定されている。フレーム4は、インクジェットヘッド2の長手方向両端部の下面と対向する位置まで突出した支持部4aを有している。そして、支持部4aとインクジェットヘッド2の両端部とがネジ50で固定されている。各インクジェットヘッド2の下面は、インク滴が吐出される吐出面3aとなっている。すなわち、インクジェットプリンタ1は、主走査方向に延びた吐出領域が形成されたライン式のカラーインクジェットプリンタである。
図1に示すように、搬送ベルト8のループ内には、4つのインクジェットヘッド2と対向するように、プラテン9が配置されている。プラテン9の上面は、搬送ベルト8の上側ループの内周面と接触しており、搬送ベルト8の内周側からこれを支持している。これにより、搬送ベルト8の上側ループの外周面8aとインクジェットヘッド2の下面、即ち吐出面3aとが対向しつつ平行になり、且つ、吐出面3aと搬送ベルト8の外周面8aとの間に僅かな隙間が形成されている。当該隙間は、用紙搬送経路の一部を構成している。搬送ベルト8の外周面8a上に保持されつつ搬送されてきた用紙Pが4つのインクジェットヘッド2のすぐ下方を通過する際に、各インクジェットヘッド2から用紙Pの上面に向けて各色のインクが順に吐出され、用紙P上に所望のカラー画像が形成される。
また、図2及び図3に示すように、フレーム4は、インクジェットプリンタ1に設けられたフレーム移動機構51により、上下に移動可能に支持されている。フレーム移動機構51は、4つのインクジェットヘッド2の並びの外側(図2中上下)に配設されている。各フレーム移動機構51は、フレーム4を上下動する駆動源としての駆動モータ52と、各駆動モータ52の軸に固定されたピニオンギヤ53と、各ピニオンギヤ53と噛合されるようにフレーム4に立設されたラックギヤ54と、ピニオンギヤ53とでラックギヤ54を挟む位置に配置されたガイド56とを含んでいる。
2つの駆動モータ52は、インクジェットプリンタ1の本体フレーム1dに固定されており、用紙搬送方向Bに関して互いに対向して配置されている。2つのラックギヤ54は、上下方向に延在しており、下端部がフレーム4の側面にそれぞれ固定されている。また、ラックギヤ54のピニオンギヤ53とは反対側の側面は、ガイド56と摺動可能に接している。ガイド56は、本体フレーム1dに固定されている。
この構成において、2つの駆動モータ52を同調させて各ピニオンギヤ53を正及び逆方向に回転させると、ラックギヤ54が上下方向に移動する。このラックギヤ54の上下動に伴ってフレーム4及び4つのインクジェットヘッド2が上下方向に移動する。
また、ガイド部59が、インクジェットヘッド2の長手方向の両側に配設されている。各ガイド部59は、棒状部材58とこれを挟む一対のガイド57とから構成されている。このうち、一対のガイド57は、図3に示すように上下方向に延在し、用紙搬送方向Bと直交する方向に関して、互いに対向する本体フレーム1eにそれぞれ固定されている。一方、棒状部材58は、ガイド57と同様に上下方向に延在し、本体フレーム1eと平行に対向配置されたフレーム4の側面にそれぞれ固定されている。さらに、棒状部材58は、一対のガイド57間にそれぞれ摺動可能に挟まれている。このガイド部59により、フレーム移動機構51によってフレーム4が上下方向に移動したときに、インクジェットヘッド2の吐出面3aが外周面8aに対して傾くのを防ぐことができる。
通常、フレーム4は、4つのインクジェットヘッド2が用紙に対してインクを吐出し印刷する「印刷位置」(図3に示す位置)に配置されている。インクジェットヘッド2のメンテナンス時には、フレーム移動機構51によって移動されて、4つのインクジェットヘッド2が「印刷位置」よりも上方(例えば、後述する「ヘッドメンテナンス位置」)に配置される。
各インクジェットヘッド2は、空間Cに装着されたインクタンクユニット1c内のインクタンク49と接続されている。すなわち、4つのインクタンク49には、それぞれ対応するインクジェットヘッド2が吐出するインクが貯留されている。そして、各インクタンク49からチューブ(図示せず)等を介してインクジェットヘッド2にインクが供給される。
次に、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うメンテナンスユニット70について詳細に説明する。インクジェットプリンタ1には、図2及び図3に示すように、インクジェットヘッド2に対するメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット70がインクジェットヘッド2の図2中左側に配置されている。メンテナンスユニット70は、水平移動可能な2つのトレイ71、75を有している。このうち、トレイ71は、上方に開口したほぼ方形の箱形状を有し、トレイ75を内包可能となっている。トレイ71とトレイ75とは、後述の係合手段によって着脱可能に結合されている。両者は、メンテナンス処理の内容に応じて着脱される。
トレイ71のインクジェットヘッド2側には、ワイパー72が保持された保持部材74が固定されている。保持部材74は、平面形状がU字形状となっており、保持部材74の用紙搬送方向Bに沿って延びた部分にワイパー72が保持されている。一方、保持部材74の用紙搬送方向Bと直交する方向に延在した部分の端部には、係合手段を構成する凹部74aが形成されている。
係合手段は、トレイ71、75の図2中上下の各辺近傍にそれぞれ設置され、主には、保持部材74に設けられた凹部74aと、トレイ75に支持された引っ掛け部材83とから構成されている。引っ掛け部材83は、用紙搬送方向Bと直交する方向に延在しており、中央において回動可能に支持されている。また、引っ掛け部材83のインクジェットヘッド2側の端部には、凹部74aに係合する引っ掛け部83aが形成されている。メンテナンスユニット70の上方には、各引っ掛け部材83のインクジェットヘッド2と最も離れた端部83bに当接可能な当接部材84がそれぞれ回動可能に支持されている。これら当接部材84が回動し、端部83bに当接すると、引っ掛け部83aと凹部74aとの係合が解除される。一方、当接部材84が端部83bから離れると、引っ掛け部83aが凹部74aと係合し、図3に示す状態に戻る。
トレイ71は、インクジェットヘッド2とは反対側の側面が開放されており、例えばワイプ動作時のように両者の係合が解かれているとき、トレイ75を残して、トレイ71のみが移動可能となる。また、係合手段の係合状態に係わらず、メンテナンスユニット70が後述のように水平移動する際には、予めフレーム4が「印刷位置」より上方(図3中矢印C方向)の「ヘッドメンテナンス位置」まで移動され、4つの吐出面3aと外周面8aとの間にメンテナンスユニット70用のスペースが確保される。この後、メンテナンスユニット70が、図3中矢印D方向に水平移動されることになる。
また、メンテナンスユニット70のすぐ下方には、廃インク受けトレイ77が配置されている。この廃インク受けトレイ77は、平面視でトレイ71を内包するサイズを有し、トレイ71が図2において右端まで移動したときでも、トレイ71のインクジェットヘッド2と反対側の辺縁部が重なる形状を有している。廃インク受けトレイ77のインクジェットヘッド2側の端部には、上下方向に貫通したインク排出孔77aが形成されている。インク排出孔77aは、廃インク受けトレイ77上に流れ込んだインクを図示しない廃インク溜めに流通させる。
トレイ71内には、インクジェットヘッド2に近い側から順に、ワイパー72及びトレイ75が配置されている。ワイパー72は、ワイプ動作において、吐出面3aを払拭するための平板状の弾性材料からなるものであり、用紙搬送方向Bと平行に延在するように配設されている。トレイ75内には、図2に示すように、各インクジェットヘッド2の吐出面3aに対応して、矩形平面形状を有した4つのヘッドキャップ90が並べて設けられている。各ヘッドキャップ90は、その長手方向をインクジェットヘッド2の長手方向に平行とされ、用紙搬送方向Bにインクジェットヘッド2と同じピッチで配置されている。
ヘッドキャップ90について、図5〜図9をさらに参照しつつ詳細に説明する。図5(a)は、ヘッドキャップ90の平面図であり、図5(b)は、図5(a)のVB-VB線に関するヘッドキャップ90の断面図である。図6(a)は、キャップ76の平面図であり、図6(b)は、図6(a)のVIB-VIB線に関するキャップ76の断面図である。図7(a)は、キャップチップ78の下面側の平面図であり、図7(b)は、図7(a)のVIIB-VIIB線に関するキャップチップ78の断面図である。図8(a)は、ホルダ89の平面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIB-VIIIB線に関するホルダ89の断面図である。図9は、ヘッドキャップ90の部分拡大断面図である。なお、図9においては、スリット78b、89bが現れない断面図が描かれている。
図5に示すように、ヘッドキャップ90は、キャップ76、キャップチップ78及びホルダ89を有している。図5、図6及び図9に示すように、キャップ76は、上方に突出した略矩形状の環状突起76aと、環状突起76aの基端部が接続されていると共に細長い略矩形状の底板部76bとを有している。環状突起76a及び底板部76bは、ゴムや樹脂などの弾性材料からなり、両者が一体となって上方に開口した凹部76cを画定している。この凹部76cは、後述するキャップ動作において、環状突起76aの先端が吐出面3aに当接することによって、吐出面3aにおけるノズル3bが開口したインク吐出領域を包囲しつつノズル3bを封止する。凹部76cの底面(底板部76bの上面)には、中空状の外筒部76dが立設されている。外筒部76dは、軸方向に延びたスリット76eによって4つに分割されている。スリット76aは、外筒部76dの先端部から基端(底板部76bの上面)にかけて形成されている。
図5、図7及び図9に示すように、キャップチップ78は、キャップ76の凹部76cの底面に配置された板状部材である。キャップチップ78の厚さは、環状突起76aの突出高さの1/2以下とされている。キャップチップ78の下面(凹部76cの底面側の面)には、長手方向に沿って配列された3つの固定部材79が、キャップチップ78と一体的に形成されている。このとき、キャップチップ78が3つの固定部材79、を被覆している。固定部材79は、下方に開口する嵌合穴78aと、各嵌合穴78aの底面の中央から突出している円筒形状を有する突出部78bとを有している。3つの固定部材79は、凹部76cの底面に配置されており、キャップチップ78の長手方向に関して等間隔に配列されている。3つの固定部材79のうち中央に配置された固定部材79は、凹部76cの底面の中央に配置されている。なお、嵌合穴78aの開口端部から底面までの高さは、上述の外筒部76dの突出高さ以上とされている。
さらに、キャップチップ78の下面には、図7(a)における上下左右方向に延在する格子状の細溝78cと、各嵌合穴78aの周縁に沿って延在しつつ細溝78cに接続された環状溝78dとが形成されている。細溝78c及び環状溝78dは、凹部76cの底面との間で誘導流路81を画定している。キャップチップ78には、キャップチップ78を厚み方向に貫通する複数の連通流路78eが形成されており、キャップチップ78の上面と細溝78cの各交差部とが連通されている。このように、連通流路78eと誘導流路81とが連通している。
図5、図8及び図9に示すように、ホルダ89は、キャップ76の底板部76bを下方から保持する板状部材である。ホルダ89には、上面(底板部76b側の面)及び下面に突出するように立設された中空状の内筒部89aが形成されている。内筒部89aの上面から突出している部分の先端付近が、内筒部89aの軸方向に延びたスリット89bによって4つに分割されている。スリット89bは、内筒部89aの先端から内筒部89aの途中部まで延在し、この途中部から基端までをキャップ76の底板部76bの厚み以下に残している。これによって、外筒部76dのスリット76eと確実な連通を可能にしている。
ホルダ89は、2つのバネ(弾性部材)88を介してトレイ75に支持されていると共に上方に向かって付勢されている。これにより、環状突起76aと吐出面3aとが当接したときに、バネ88がその衝撃力を緩和する。さらに、吐出面3aに対する環状突起76aの平行度に多少誤差が生じていても、吐出面3aに対する傾きに環状突起76aが追従することが可能となる。
図9に示すように、キャップ76の外筒部76dが、キャップチップ78の嵌合穴78aに挿入されることによって、当該嵌合穴78aと嵌合している。ホルダ89の内筒部89aが、キャップ76の外筒部76dに挿入されることによって、当該外筒部76dと嵌合している。このとき、外筒部76dのスリット76eと内筒部89aのスリット89bとが互いに連通している。外筒部76dは、その径方向について嵌合穴78aの内壁面と内筒部89aの外周面との間に(環状突起76aの突出方向に交差する方向について)挟み込まれている。ここで、嵌合穴78aの内径が、開口縁部に近づくに伴って狭くなっており、外筒部76d及び内筒部89aが、若干先細りとなっている。これにより、外筒部76dが嵌合穴78aの内壁面と内筒部89aの外周面との間に水密状に強く挟み込まれる。さらに、キャップチップ78の突出部78bが、ホルダ89の内筒部89aに挿入されることによって、当該内筒部89aと嵌合している。
このように、固定部材79が、キャップ76の底板部76bを介してホルダ89と嵌合することによって、キャップ76がホルダ89に固定されている。また、固定部材79の突出部78bが、ホルダ89の内筒部89aに挿入されているため、嵌合穴78a、外筒部76d及び内筒部89aが嵌合したときの圧力によって、内筒部89aの壁面が内側に倒れるのを防止している。
外筒部76dのスリット76eと、内筒部89aのスリット89b及び内部空間89cとが、排出流路82を形成している。また、外筒部76dのスリット76eがキャップチップ78の環状溝78dと連通している。つまり、排出流路82は、連通流路78e及び誘導流路81を介して凹部76cに連通していると共に、内筒部89aの下方端の開口を介して外部と連通している。凹部76cに吐出されたインクは、キャップチップ78の上面に開口する連通流路78eから誘導流路81を通過して排出流路82に誘導される。排出流路82に誘導されたインクは、内筒部89aの下方端の開口から外部に排出される。内筒部89aの下方端には、図示しないインクチューブが接続されており、排出されたインクがインクチューブを介して図示しない廃インク溜めに排出される。
図2及び図3に戻って、メンテナンスユニット70は、後述のメンテナンスが行われないとき、図3に示すように、インクジェットヘッド2から離れた「退避位置」(図2において、インクジェットヘッド2と対向しない左側位置)にて静止している。そして、メンテナンスが行われるときに、この「退避位置」からメンテナンスユニット70がインクジェットヘッド2の吐出面3aに対向した「メンテナンス位置」へ水平移動される。このとき、インクジェットヘッド2は「ヘッドメンテナンス位置」に配置されているので、ワイパー72や環状突起76aの先端が、吐出面3aに接触しない。
なお、ワイプ動作時には、トレイ75は残してトレイ71だけが「退避位置」からヘッド下部に移動し、ワイパー72によって払拭されたインクを受け取る。また、待機時やパージ動作時において、吐出面3aをキャップ76で覆うときには、トレイ71とトレイ75が係合手段によって結合されて、「メンテナンス位置」に移動されることになる。
各トレイ71、75は、図2に示すように、用紙搬送方向Bに直交する方向に延びた一対のガイド軸96a、96bに移動可能に支持されている。トレイ71には、2つの軸受け部材97a、97bが設けられており、保持部材74の上下両側面から突出している。トレイ75には、2つの軸受け部材98a、98bが設けられており、トレイ75の上下両側面から突出している。また、一対のガイド軸96a、96bは、それぞれの両端が本体フレーム1e、1gに固定されており、両フレーム1e、1g間に互いに平行に配置されている。ここでは、それぞれネジで固定されている。このような構成で、各トレイ71、75がこのガイド軸96a、96bに沿って図中左右方向(矢印D方向)に移動される。
ここで、トレイ71、75を水平移動させる水平移動機構91について説明する。水平移動機構91は、図2に示すように、モータ92、モータプーリ93、アイドルプーリ94、タイミングベルト95、及び、ガイド軸96a、96b等を有する。モータ92は、用紙搬送方向Bに平行に延びる本体フレーム1eの端部に形成された取り付け部1fにネジなどで固定されている。モータプーリ93は、モータ92に接続されており、モータ92の駆動に伴って回転する。アイドルプーリ94は、図2中最も左側の本体フレーム1gに回転可能に支持されている。タイミングベルト95は、ガイド軸96aと平行に配設され、モータプーリ93とこれと対になったアイドルプーリ94との間に架け渡されるように巻回されている。また、タイミングベルト95は、保持部材74に設けられた軸受け部材97aが接続されている。
この構成において、モータ92を駆動すると、モータプーリ93が正又は逆方向に回転するに伴ってタイミングベルト95が走行する。このタイミングベルト95の走行により、タイミングベルト95に軸受け部材97aを介して接続されたトレイ71が、図2左又は右方向に、即ち「退避位置」又は「メンテナンス位置」に向かう方向に移動する。なお、保持部材74の凹部74aと引っ掛け部83aとが係合しているときは、トレイ71内のワイパー72と、トレイ75内のキャップ76とが一緒に、引っ掛け部83aが凹部74aから離隔しているときは、トレイ71内のワイパー72のみが移動する。
次に、メンテナンスユニット70の動作について、図10及び図11を参照しつつ以下に説明する。図10はキャップ76の環状突起76aと吐出面3aとが接しているときの状況図である。図11(a)はインクジェットヘッド2が「印刷位置」から「ヘッドメンテナンス位置」に移動しメンテナンスユニット70のトレイ71が「メンテナンス位置」に移動したときの状況図であり、図11(b)はワイパー72により吐出面3aに付着したインクを払拭しているときの状況図である。
吐出不良などに陥っていたインクジェットヘッド2を回復させるパージ動作を行う場合は、まず、キャップ76で吐出面3aを封止するキャップ動作を行う。フレーム移動機構51によりフレーム4を上方に移動させて、インクジェットヘッド2を、「ヘッドメンテナンス位置」に配置する。これにより、吐出面3aと搬送ベルト8との間にメンテナンスユニット70が配置可能なスペースが形成される。
そして、水平移動機構91により、図10に示すように、トレイ71とトレイ75とが引っ掛け部材83によって連結された状態で、トレイ71及びトレイ75を「退避位置」から「メンテナンス位置」に移動させる。このとき、キャップ76の凹部76cがノズル3bが開口するインク吐出領域の周囲と対向する位置に配置される。さらに、フレーム移動機構51によりインクジェットヘッド2を下方の「キャッピング位置」まで移動させ、環状突起76aを吐出面3aに当接させる。こうして、吐出面3aのインク吐出領域がキャップ76の凹部76cに覆われ、ノズル3bが封止される。これで、キャップ動作が完了する。これにより、待機状態が続いても、ノズル3bの乾燥を防止することができる。
続いて、パージ動作を行う場合は、この状態で、インクタンク49内のインクをインクジェットヘッド2へ強制的に送るポンプ(ともに図示せず)を駆動し、インクジェットヘッド2のノズル3bからキャップ76内にインクを排出するパージ動作を行う。このパージ動作によって、吐出不良に陥っていたノズル3bの詰まりやノズル3b内のインクの増粘が解消される。
このとき、キャップ76内に排出されたインクが、キャップチップ78の上面に開口する連通流路78eから誘導流路81を通過して排出流路82に誘導される。排出流路82に誘導されたインクは、内筒部89aの下方端の開口から外部に排出される。内筒部89aの下方端には、図示しないインクチューブが接続されており、排出されたインクがインクチューブを介して図示しない廃インク溜めに排出される。しかし、一部のインクは、インク滴となって吐出面3aに残留する。
次にワイプ動作を行うため、再び、フレーム移動機構51によりフレーム4を上方に移動させて、インクジェットヘッド2を、「ヘッドメンテナンス位置」に配置する。その後、水平移動機構91により、トレイ71及びトレイ75を「メンテナンス位置」から「退避位置」に移動させる。そして、当接部材84を引っ掛け部材83の端部83bに当接させて引っ掛け部83aを凹部74aから離隔させ、凹部74aと引っ掛け部83aとの係合を解除させる。つまり、トレイ71とトレイ75との連結が解除された状態となる。この状態で、水平移動機構91により、図11(a)に示すように、トレイ71を「退避位置」から「メンテナンス位置」に移動させる。
次に、フレーム移動機構51によってインクジェットヘッド2を下方に移動させる。このとき、インクジェットヘッド2は、トレイ71が図11中左方(すなわち、「メンテナンス位置」から「退避位置」に向かう方向)に移動するときに、ワイパー72の先端が吐出面3aと当接可能な「ワイピング位置」に配置される。そして、図11(b)に示すように、水平移動機構91によって、トレイ71を「メンテナンス位置」から「退避位置」に移動させる。
このワイプ動作において、ワイパー72は、その上端が吐出面3aより上側にあるので、吐出面3aと撓みながら接触し、パージ動作によって吐出面3aに付着したインクを払拭する。ワイパー72に払拭されたインクは、ワイパー72の表面を伝って廃インク受けトレイ77に流れ込む。そして、廃インク受けトレイ77のインク排出孔77aからインクが排出される。
こうして、インク吐出不良などに陥っていたインクジェットヘッド2をキャップ動作及びパージ動作で回復し、ワイプ動作によって吐出面3aに付着したインクを払拭するメンテナンス動作が終了する。
この後、待機状態あるいはインクジェットプリンタ1を停止状態とする場合、インクジェットヘッド2を「ヘッドメンテナンス位置」に配置し、トレイ75を伴ってトレイ71を再び「メンテナンス位置」に移動し、インクジェットヘッド2を「キャッピング位置」まで下ろす。あるいは、画像形成を再開する場合には、2つのトレイ71、75を「退避位置」に止めたまま、インクジェットヘッド2を「印刷位置」まで下ろすことになる。
以上のような本実施の形態によるインクジェットプリンタ1によると、キャップ76の凹部76cの底面に配置された固定部材79が、キャップ76の底板部76bを介してホルダ89と嵌合することによって、キャップ76がホルダ89に固定される。ここでは、固定部材79の厚さは、環状突起76aの高さの数分の1以下である。このため、キャップ76とホルダ89との嵌合部が環状突起76aより外側に突出することがなく、ヘッドキャップ90の小型化を図ることができる。
また、固定部材79が凹部76cの底面の中央に配置されているため、キャップ76をホルダ89にバランスよく固定することができる。
さらに、3つの固定部材79が、キャップチップ78の長手方向に関して等間隔に配列されているため、キャップ76がホルダ89に対して3箇所で固定され、長尺のキャップ76をホルダ89に確実に固定することができる。また、キャップ76の長手方向に関する反りを抑制することができる。
加えて、固定部材79によって、キャップチップ78が凹部76cの底面に正確に固定されるため、細溝78c及び環状溝78dと凹部76cの底面とを確実に接触させることができる。これにより、誘導流路81が確実に形成され、キャップ76の凹部76cに排出された液体を誘導流路81及びこれに連通する排出流路82を介して確実に外部に排出することができる。
また、外筒部76dが、その径方向について嵌合穴78aの内壁面と内筒部89aの外周面との間に挟み込まれるように、嵌合穴78aに外筒部76dを挿入させつつ、外筒部76dに内筒部89aを挿入させるという簡単な構成で、キャップチップ78とホルダ89とを、底板部76bを介して嵌合させることができる。
さらに、キャップチップ78の突出部78bが、ホルダ89の内筒部89aに挿入されているため、嵌合穴78a、外筒部76d及び内筒部89aが嵌合したときの圧力によって、内筒部89aの壁面が内側に倒れるのを防止することができる。これにより、外筒部76dが、その径方向について嵌合穴78aの内壁面と内筒部89aの外周面との間に所定の圧力で挟み込まれ、キャップ76をホルダ89に強固に固定することができる。
このとき、内筒部89aの上面から突出している部分の先端付近が、内筒部89aの軸方向に延びたスリット89bによって4つに分割されている。これにより、内筒部89aが突出部78bと嵌合することによって、内筒部89aの先端が径方向に広がり、外筒部76dが嵌合穴78aと内筒部89aとによって強く挟み込まれる。
また、このとき、外筒部76dが、スリット76eによって4つに分割されており、スリット76eと内筒部89aのスリット89bとが互いに連通しているため、外筒部76dを径方向に関して変形し易くすると共に、外筒部76dと内筒部89aとを効率よく対向させることができる。このため、嵌合穴78aと内筒部89aとによって外筒部76dを効率よく挟み込ませることができる。
さらに、このとき、排出流路82が、外筒部76dのスリット76e及び内筒部89aのスリット89bを含んでおり、スリット76eが誘導流路81と連通しているため、誘導流路81によって誘導されたインクが、スリット76eから排出流路82を通過して効率よく外部に排出される。
また、キャップチップ78は、固定部材79を被覆するように、これらと一体となっている。これにより、凹部76c内のインクが、嵌合箇所(嵌合穴78aと外筒部76dとの間、及び、外筒部76dと内筒部89aとの間)から外部に漏れ出るのを防止することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した実施形態においては、キャップチップ78の3つの固定部材(79が、凹部76cの底面の中央に配列している構成であるが、固定部材79の数及び位置は任意のものであってよい。例えば、1つの固定部材79が、凹部76cの底面の中央のみに配置されていてもよいし、2つの固定部材79が、凹部76cの底面の両端近傍に配置されていてもよい。
また、上述の実施形態においては、キャップチップ78に固定部材79が一体になっている構成であるが、固定部材79が独立した部材で形成されていてもよい。例えば、各固定部材79がそれぞれ独立していてもよいし、複数の固定部材79が一体となっていてもよい。このとき、ヘッドキャップがキャップチップを備えない構成であってもよい。
このとき、ヘッドキャップ90においては、キャップ76の凹部76cに吐出されたインクを、連通流路78e、誘導流路81及び排出流路82を介して外部に排出する構成であるが、パージ動作において、凹部76cにインクを吐出しないのであれば、ヘッドキャップが、連通流路78e、誘導流路81及び排出流路82を有さず、凹部76c内のインクを外部に排出しない構成であってもよい。
また、上述の実施形態においては、ホルダ89の内筒部89aの上面から突出している部分の先端付近が、スリット89bによって4つに分割されている構成であるが、内筒部89aの当該先端付近が、2つ又は5つ以上に分割されていてもよい。
さらに、上述の実施形態においては、キャップ76の外筒部76dが、スリット89bによって4つに分割されている構成であるが、外筒部76dが、2つ又は5つ以上に分割されていてもよい。
また、上述の実施形態においては、嵌合穴78aに外筒部76dを挿入させつつ、外筒部76dに内筒部89aを挿入させることによって、嵌合穴78a(固定部材)が、底板部76bを介してホルダ89と嵌合する構成であるが、少なくとも、固定部材とホルダとが、環状突起76aの突出方向に交差する方向について、底板部を挟み込むのであれば、他の構成で、固定部材が、底板部を介してホルダと嵌合してもよい。例えば、ホルダの内筒部89aの替わりに、ホルダの上面に立設された円柱状の突出部が形成されていてもよい。
さらに、上述の実施形態においては、インクジェットプリンタ1に本発明を適用した例について説明したが、他の液体を吐出する液滴ヘッドを有する装置にも本発明は適用可能である。また、インクジェットプリンタ1が4つのヘッドキャップ90を有する構成であるが、キャップ90のみが独立した構成であってもよい。
本発明の一実施形態によるインクジェットプリンタの概略側断面図である。 図1に示すインクジェットプリンタ要部の概略平面図である。 図2に示すIII−III線に沿った断面図である。 図2に示す4つのインクジェットヘッドを下方から見たときの図である。 (a)は図2に示すヘッドキャップの平面図である。(b)はキャップの断面図である。 (a)は図5に示すキャップの平面図である。(b)はキャップの断面図である。 (a)は図5に示すキャップチップの平面図である。(b)はキャップチップの断面図である。 (a)は図5に示すホルダの平面図である。(b)はホルダの断面図である。 図5に示すヘッドキャップの部分拡大断面図である。 図5に示すキャップの環状突起と吐出面とが当接しているときの状況図である。 (a)は図2に示すインクジェットヘッドが「印刷位置」から「ヘッドメンテナンス位置」に移動しメンテナンスユニットのトレイが「メンテナンス位置」に移動したときの状況図であり、(b)は図2に示すワイパーにより吐出面に付着したインクを払拭しているときの状況図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
2 インクジェットヘッド
3a 吐出面
3b ノズル
70 メンテナンスユニット
76 キャップ
76a 環状突起
76b 底板部
76c 凹部
76d 外筒部
76e スリット
78 キャップチップ
78a 嵌合穴
78b 突出部
78c 細溝
78d 環状溝
78e 連通流路
79 固定部材
81 誘導流路
82 排出流路
88 バネ
89 ホルダ
89a 内筒部
89b スリット
89c 内部空間
90 ヘッドキャップ

Claims (11)

  1. 液滴吐出ヘッドの吐出面に先端が当接することによって前記吐出面に形成された液滴吐出領域を包囲する環状突起、及び、前記環状突起の基端が接続されており、前記環状突起と共に凹部を画定する底板部を有するキャップ本体と、
    前記底板部を保持するホルダと、
    前記凹部の底面に配置されており、前記底板部を介して前記ホルダと嵌合することによって、前記キャップ本体を前記ホルダに固定する固定部材とを備えており、
    前記固定部材と前記ホルダとが、前記環状突起の突出方向に交差する方向について、前記底板部を挟み込んでいることを特徴とするヘッドキャップ。
  2. 前記固定部材が前記凹部の底面の中央に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドキャップ。
  3. 前記凹部の底面に複数の前記固定部材が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヘッドキャップ。
  4. 複数の前記固定部材が、前記凹部の底面の長手方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項3に記載のヘッドキャップ。
  5. 前記底板部及び前記ホルダに、前記凹部と外部とを連通させる排出流路が形成されており、
    前記固定部材と一体となって前記凹部の底面に配置された板状部材であって、前記凹部の底面との間で、前記排出流路に連通する誘導流路を画定する溝、及び、前記誘導流路と前記板状部材の上面とを連通させる連通流路が形成された液体誘導部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドキャップ。
  6. 前記固定部材は、前記凹部の底面側の面に嵌合穴が形成されており、
    前記底板部が、前記凹部の底面から立設され、前記嵌合穴に挿入されることによって前記嵌合穴と嵌合する中空状の外筒部を有しており、
    前記ホルダが、前記底板部側の面から立設され、前記外筒部に挿入されることによって前記外筒部と嵌合する中空状の内筒部を有しており、
    前記外筒部は径方向について前記嵌合穴の内壁面と前記内筒部の外周面との間に挟み込まれており、
    前記排出流路が、前記内筒部の内部空間を含んでいることを特徴とする請求項5に記載のヘッドキャップ。
  7. 前記固定部材が前記嵌合穴の中央から突出した突出部を有しており、
    前記突出部が、前記ホルダの前記内筒部に挿入されることによって前記内筒部と嵌合していることを特徴とする請求項6に記載のヘッドキャップ。
  8. 前記内筒部の先端付近が、前記内筒部の軸方向に延びたスリットによって複数に分割されていることを特徴とする請求項7に記載のヘッドキャップ。
  9. 前記外筒部が、前記軸方向に延びたスリットによって複数に分割されており、
    前記外筒部のスリットが、前記内筒部のスリットにそれぞれ連通していることを特徴とする請求項8に記載のヘッドキャップ。
  10. 前記排出流路が、前記外筒部のスリット及び前記内筒部のスリットを含んでおり、前記外筒部のスリットが前記誘導流路に連通していることを特徴とする請求項9に記載のヘッドキャップ。
  11. 前記液体誘導部材が、前記固定部材を被覆していることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載のヘッドキャップ。
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