JP2010124661A - 回転電機 - Google Patents

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知香 園原
Yasuhiro Endo
康浩 遠藤
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一裕 後藤
Tomohiko Miyamoto
知彦 宮本
Eiji Yamada
英治 山田
Afu Arakawa
亜富 荒川
Masao Okumura
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Abstract

【課題】ケースへの振動伝達を容易に抑制できる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機100は、回転可能に設けられた回転シャフト110と、回転シャフト110に固設されたロータ120と、ロータ120の周囲に配置されたステータ140とを備える。回転電機100はまた、回転シャフト110、ロータ120およびステータ140を収容するケース10,20,30を備える。回転電機100はまた、ステータ140をケース10,20,30へ固定するリング40を備える。リング40は、ステータ140が変位したとき弾性変形する曲折部44,45を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転電機に関する。
ロータおよびステータを備える回転電機では、ステータは通常、ステータを収容するケースに固定される。ステータとケースとを直接固定すると、ステータの振動が直接ケースに伝わり、回転電機の駆動時の振動や騒音が増大することが懸念される。そのため従来、回転電機の振動を低減させるための種々の技術が提案されている(たとえば、特許文献1〜6参照)。
特開2003−88013号公報 特開2006−166554号公報 特開2007−306751号公報 特開平9−65606号公報 実開平6−41369号公報 特開平11−215750号公報
上記技術では、ステータからケースへの振動伝達を抑制するために振動抑制部材を設ける例が開示されているが、振動抑制部材を設けると部品点数が増加し、材料コストおよび製造コストが増加するという問題があった。また、振動抑制部材としてゴムなどの樹脂材料を設けた場合には、モータが高温になったときの樹脂材料の耐熱性が不十分であるために、振動を抑制する機能を十分に果たすことができないという問題があった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、ケースへの振動伝達を容易に抑制することのできる、回転電機を提供することである。
本発明に係る回転電機は、回転可能に設けられた回転シャフトと、回転シャフトに固設されたロータと、ロータの周囲に配置されたステータとを備える。回転電機はまた、回転シャフト、ロータおよびステータを収容するケースを備える。回転電機はまた、ステータをケースへ固定する固定部を備える。固定部は、ステータが変位したとき弾性変形するばね部を有する。
上記回転電機において、固定部は、ステータに結合されたステータ結合部と、ケースに結合されたケース結合部とを有し、ステータ結合部とケース結合部との中間部が曲折されてばね部が形成されていてもよい。
上記回転電機において、固定部には貫通孔が形成されており、貫通孔を貫通部材が貫通して固定部をケースへ結合させるものであって、貫通孔の周縁部が曲折されてばね部が形成されていてもよい。
上記回転電機において、ケースは、ステータに対向する面が突起した突起部を有し、ステータおよび突起部によって固定部が挟持されていてもよい。
本発明の回転電機によると、ステータの振動をばね部で吸収することにより振動を低減させることができるので、ステータからケースへの振動伝達を抑制することができる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
なお、以下に説明する実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、上記個数などは例示であり、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る回転電機100の概略構成を示す側断面図である。図1に示すように、回転電機100は、回転中心線Oを中心に回転可能に設けられた回転シャフト110と、回転シャフト110に固設され回転シャフト110と共に回転可能に設けられたロータ120と、ロータ120の周囲に配置された環状のステータ140とを備える。この回転電機100は、典型的には、ハイブリッド車両に搭載され、車輪を駆動する駆動源や、エンジンなどの動力によって電気を発電する発電機として機能する。さらには、電気自動車などにも搭載可能であり、車輪を駆動する駆動源としても利用される。
ロータ120は、複数の電磁鋼板などを積層して構成されたロータコア125と、ロータコア125に形成された磁石挿入孔126内に挿入された永久磁石123と、ロータコア125の軸方向の端面に設けられたエンドプレート122とを備えている。永久磁石123は、磁石挿入孔126内に充填された樹脂124によって固定されている。
ステータ140は、環状に形成されており、ロータ120の周囲を取り囲むように環状に形成されたステータコア141と、このステータコア141に装着されたコイル180(U相コイル180U、V相コイル180VおよびW相コイル180W)とを備えている。このステータ140(ステータコア141)の軸方向端面177,178には、絶縁性のモールド樹脂172が形成されている。ステータ140の軸方向端面177,178は、モールド樹脂172により被覆されている。このモールド樹脂172は、たとえばBMC(Bulk Molding Compound)、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂や、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)などの熱可塑性樹脂などを含んでいる。
ステータコア141は、環状に延びるヨーク部176と、このヨーク部176の内周面から径方向内方に向けて突出する複数のステータティース171とを備えている。
図2は、図1に示すII−II線に沿った、ステータ140の断面図である。図2に示すように、ステータ140は、複数の分割ステータコア175と、分割ステータコア175に装着されたインシュレータ160とを備える。またステータ140は、インシュレータ160を介在させて分割ステータコア175に装着されたコイル180(U相コイル180U、V相コイル180VおよびW相コイル180W)と、環状に配列された分割ステータコア175の外周側に装着され、分割ステータコア175を固定するリング40とを備える。
各分割ステータコア175は、ステータ140の周方向に延びる円環状のヨーク部176と、このヨーク部176からステータ140の径方向内方に向けて突出するステータティース171とを備えている。ステータティース171は、ステータ140の円周方向に沿って等間隔に形成されている。
ここで、ヨーク部176の表面のうち、環状のステータ140の周方向に配列する周方向端面190,191は、当該分割ステータコア175に対してステータ140の周方向に隣接する、他の分割ステータコア175の周方向端面190,191と、当接している。そして、各分割ステータコア175のヨーク部176が周方向に配列されることで、環状のヨーク部本体170が構成されている。
図3は、実施の形態1のステータ140をケース20に固定する固定部の構成を示す断面模式図である。図3に示すように、回転シャフト110、ロータ120およびステータ140は、ステータ140の径方向外側に設けられたケース10,20,30の内部に収容されている。回転シャフト110は、図示しない軸受を介在させて、ケース10,30によって回転可能に支持されている。
ステータコア141の外周部に装着された金属製のリング40には、ステータ140の径方向外方へ突出する張出部41,42が形成されている。張出部41はケース10,20の間に挟持され、張出部42はケース20,30の間に挟持されている。
ケース10に形成されたボルト穴11、張出部41に形成された図示しない貫通孔およびケース20に形成されたボルト穴21を貫通して、ボルト51がケース10,20に螺着されている。これにより、張出部41がケース10,20に固定されている。また、ケース30に形成されたボルト穴32、張出部42に形成された図示しない貫通孔およびケース20に形成されたボルト穴22を貫通して、ボルト52がケース20,30に螺着されている。これにより、張出部42がケース20,30に固定されている。
リング40は、ステータ140の外周部に固定された円筒形状の円筒部43を有する。張出部41,42は、円筒部43の一箇所または複数箇所が径方向外側へ張り出して形成されている。張出部41,42は円筒部43の両端部の一部が径方向外側へ折り曲げられて形成されている。
ステータ140は、リング40を介在させてケース10,20,30に固定されている。リング40は、複数の分割ステータコア175を固定し一体化する機能を有するとともに、ステータ140をケース10,20,30へ固定する固定部としての機能を有している。リング40は、ステータ140に結合されたステータ結合部としての円筒部43と、ケース10,20,30に結合されたケース結合部としての張出部41,42を有する。リング40は、円筒部43においてステータ140に結合され、張出部41,42においてケース10,20,30に結合されている。リング40には、リング40を介在させてステータ140をケース10,20,30に結合するための結合片の一例である、張出部41,42が形成されている。
張出部41と円筒部43との中間部には、曲線状に折り曲げられた曲折部44が形成されている。同様に、張出部42と円筒部43との中間部には、曲線状に折り曲げられた曲折部45が形成されている。リング40は、曲折部44,45において、直角に折り曲げられず、たとえば円弧形状を一例とする曲線形状を含むように折り曲げられている。そのため、R形状を有する曲折部44,45において、リング40は弾性変形可能に形成されている。
曲折部44,45において弾性変形可能であるようにリング40を形成することにより、ステータ140の振動をリング40で吸収することができる。つまり、回転電機100の駆動時にステータ140が振動して変位したとき、リング40の円筒部43はステータ140に従動して変位する。円筒部43の変位は曲折部44,45を経由して張出部41,42へ伝達される。このとき、円筒部43の変位に伴って力が曲折部44,45に加えられると、曲折部44,45は変形して弾性エネルギーを蓄積し、円筒部43を経由してステータ140に弾性力を作用させてステータ140を元の位置へ復元させる、ばね作用を奏する。
曲折部44,45が弾性変形してばね効果を発揮することにより、円筒部43の変位は曲折部44,45において吸収される。ステータ140の振動は、曲折部44,45において減衰して、張出部41,42を経由してケース10,20,30に伝達される。リング40は、リング40の一部を構成する円筒部43が変位したとき弾性変形してステータ140の移動を規制する、ばね部としての曲折部44,45を有する。リング40の円筒部43と張出部41,42との中間が曲折されて、ばね部としての曲折部44,45が形成されている。
このようにすれば、回転電機100の駆動時に発生するステータ140の振動を、ばね効果を持つ曲折部44,45で吸収して、振動を減衰させて張出部41,42へ伝達させることができる。そのため、張出部41,42へ伝達される振動を低減させ、ケース10,20,30へ振動を伝えにくくすることができる。したがって、ステータ140からケース10,20,30への振動の伝達を抑制することができるので、ケース10,20,30の振動および振動に伴って発生する騒音を低減させることができる。ステータ140をケース10,20,30に対して固定するリング40が、ステータ140からケース10,20,30への振動の伝達を抑制する振動抑制部材としての機能を有しているために、別途振動抑制部材を設ける必要がない。そのため、部品点数の増加および回転電機100のコスト増大を回避することができる。
曲折部44,45は、ステータ140の軸方向(すなわち回転中心線Oに沿う方向)に延びる円筒部43と、ステータ140の径方向に延びる張出部41,42とを連結する箇所に形成されている。曲折部44,45は、略直交する方向に延在する円筒部43と張出部41,42との結合部に設けられている。ステータ140の振動をリング40を経由させてケース10,20,30へ伝達する力学系を考えると、ステータ140に固定された円筒部43に力点があり、ケース10,20,30に固定された張出部41,42に支点があることとなり、曲折部44,45は作用点として機能する。
そのため、ステータ140の振動に伴ってケース10,20,30側へ伝達される応力は、曲折部44,45において極大値をとる。このような応力が高くなる箇所にばね要素を形成し、防振効果を持たせることによって、より効果的にステータ140からケース10,20,30への振動の伝達を抑制することができる。
また、ステータ140から直接振動を伝達される円筒部43に対し、ケース10,20,30に固定された張出部41,42は、ステータ140の径方向外側へ向けて曲げられて形成されている。このように張出部41,42を形成することにより、一層効果的にステータ140からケース10,20,30への振動の伝達を抑制することができる。また、金属製のリング40にばね効果を持たせることによりケース10,20,30への振動を抑制しているので、ロータ120が回転駆動時に温度上昇し、その熱がリング40に伝達されても、リング40は十分な耐熱性を有している。そのため、実施の形態1の回転電機100では、樹脂材料を振動抑制部材として用いた場合と異なり、回転電機100の駆動時に振動を抑制する機能が低下することを回避することができる。
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2のステータ140をケース20に固定する固定部の構成を示す断面模式図である。実施の形態2では、ケース20が図4に示すような形状となっている点で実施の形態1とは異なっている。具体的には、ケース20は、ステータ140に対向する側の内周面の一部がステータ140に向かって突起した、突起部23を有する。突起部23の先端を形成する先端部24は、リング40の円筒部43の外周側に当接している。ステータ140をケース10,20,30へ固定する固定部としてのリング40は、ステータ140および突起部23によって、挟持されている。
このようにすれば、リング40の円筒部43を介在させてステータ140の外周部を突起部23の先端部24へ当接させることによって、ケース10,20,30の内部において、環状のステータ140の中心を回転中心線Oと一致させるステータ140の位置決め(センタリング)を容易に行なうことができる。したがって、ステータ140の組み付け性を向上させることができ、ステータ140をケース10,20,30の内部に容易に組み付けることができる。
ケース20の内周面が円筒形状ではない異形の形状に加工され、突起部23が設けられることにより、ケース20とリング40との当接部が設けられている。ケース20は、通常ダイカストなどの鋳造により概略形状とされ、鋳造後の粗加工品に対してさらに切削加工などが施されることにより形成される。つまり、ケース20を最終形状に仕上げるために従来から必要とされていた切削加工の際に、突起部23を同時に形成することができるので、突起部23を形成するための新たな工程は必要でなく、製造コストの増加は回避されている。したがって、回転電機100の製造コストを増加させることなく、ステータ140の組み付け性を向上させることが可能である。
実施の形態2のリング40には、実施の形態1で説明した曲折部44,45が形成されている。突起部23がリング40の円筒部43と当接しており、円筒部43の変位は突起部23に直接伝わるものの、先端部24の円筒部43と接触する接触面積は小さい。そのため、突起部23を経由してケース20へ伝達されるステータ140の振動は少なく抑えられている。したがって、実施の形態1で説明したように、曲折部44,45のばね効果によってステータ140からケース10,20,30への振動の伝達を抑制することができる。
突起部23は、円筒状のリング40の軸方向における中間点において円筒部43と接触するように、形成されている。突起部23は、ばね部としての曲折部44,45から離れた、2箇所の曲折部44,45の中間の位置において、リング40と接触している。そのため、突起部23のリング40との接触によって曲折部44,45のばね作用が妨げられない構成とされている。したがって、一層効果的にステータ140からケース10,20,30への振動の伝達を抑制することができる。
(実施の形態3)
図5は、実施の形態3のステータ140をケース60に固定する固定部の構成を示す断面模式図である。実施の形態3では、ステータコア141の外周側に装着されたリング70が図5に示すような形状となっている点で、実施の形態1とは異なっている。具体的には、リング70は、ステータ140の径方向外方へ突出する張出部71,72と、ステータ140の外周部に固定された円筒形状の円筒部73とを有する。張出部71,72は、円筒部73の両端部の一部が径方向外側へ折り曲げられ、円筒部73の一箇所または複数箇所が径方向外側へ張り出すように形成されている。
張出部71,72には、それぞれ貫通孔71a,72aが形成されている。張出部71の貫通孔71aを貫通して、ケース60に形成されたボルト穴61にボルト81が螺着されることにより、張出部71がケース60に固定されている。同様に、張出部72の貫通孔72aを貫通して、ケース60に形成されたボルト穴62にボルト82が螺着されることにより、張出部72がケース60に固定されている。リング70の一部を構成する張出部71,72には、それぞれ貫通孔71a,72aが形成されており、貫通孔71a,72aを貫通部材の一例としてのボルト81,82が貫通してケース60へ固定されることにより、リング70をケース60へ結合させている。リング70には、リング70を介在させてステータ140をケース60に結合するための結合片の一例である、張出部71,72が形成されている。
張出部71には、貫通孔71aの周縁部において、曲線状に折り曲げられた曲折部74が形成されている。同様に、張出部72には、貫通孔72aの周縁部において、曲線状に折り曲げられた曲折部75が形成されている。曲折部74,75が形成されているために、張出部71,72は、たとえば円弧形状を一例とする曲線形状を含むように折り曲げられている。そのため、張出部71,72は皿ばね形状に形成されており、R形状を有する曲折部74,75において、リング70は弾性変形可能に形成されている。
実施の形態1と同様に、曲折部74,75において弾性変形可能であるようにリング70を形成することにより、ステータ140の振動をリング70で吸収することができる。つまり、回転電機100の駆動時にステータ140が振動したときの円筒部73の変位は、曲折部74,75を経由してケース60へ伝達される。このとき、円筒部73の変位に伴って力が曲折部74,75に加えられると、曲折部74,75は変形して弾性エネルギーを蓄積し、円筒部73を経由してステータ140に弾性力を作用させてステータ140を元の位置へ復元させる、ばね作用を奏する。
曲折部74,75が弾性変形してばね効果を発揮することにより、円筒部73の変位は曲折部74,75において吸収される。ステータ140の振動は、曲折部74,75において減衰して、張出部71,72を経由してケース60に伝達される。リング70は、リング70の一部を構成する円筒部73が変位したとき弾性変形してステータ140の移動を規制する、ばね部としての曲折部74,75を有する。張出部71,72の貫通孔71a,72aの周縁部が曲折されて、ばね部としての曲折部74,75が形成され、張出部71,72は皿ばね状に形成されている。
このようにすれば、回転電機100の駆動時に発生するステータ140の振動を、ばね効果を持つ曲折部74,75で吸収して、振動を減衰させてケース60へ伝達させることができる。そのため、ケース60へ振動を伝えにくくし、ステータ140からケース60への振動の伝達を抑制することができるので、ケース60の振動および振動に伴って発生する騒音を低減させることができる。ステータ140をケース60に対して固定するリング70が、ステータ140からケース60への振動の伝達を抑制する振動抑制部材としての機能を有しているために、別途振動抑制部材を設ける必要がない。そのため、部品点数の増加および回転電機100のコスト増大を回避することができる。
また、ステータ140のケース60への固定と、ステータ140からケース60への振動の伝達抑制とを、曲折部74,75を有するリング70をボルト81,82を用いてケース60へ固定するだけの、簡単な組立工程で実施することができる。
ステータ140の振動をリング70を経由させてケース60へ伝達する力学系を考えると、ステータ140に固定された円筒部73に力点があり、ケース60に固定された張出部71,72は支点として機能する。そのため、ステータ140の振動に伴ってケース60側へ伝達される応力は、曲折部74,75において極大値をとる。このような応力が高くなる箇所にばね要素を形成し、防振効果を持たせることによって、より効果的にステータ140からケース60への振動の伝達を抑制することができる。
(実施の形態4)
図6は、実施の形態4のステータ140をケース60に固定する固定部の構成を示す断面模式図である。実施の形態4では、ケース60が図6に示すような形状となっている点で実施の形態3とは異なっている。具体的には、ケース60は、ステータ140に対向する側の内周面の一部がステータ140に向かって突起した、突起部63を有する。突起部63の先端を形成する先端部64は、リング70の円筒部73の外周側に当接している。ステータ140をケース60へ固定する固定部としてのリング40は、ステータ140および突起部63によって、挟持されている。
実施の形態2と同様に、リング70の円筒部73を介在させてステータ140の外周部を突起部63の先端部64へ当接させることによって、ケース60の内部においてステータ140の位置決め(センタリング)を容易に行なうことができる。したがって、ステータ140の組み付け性を向上させることができ、ステータ140をケース60の内部に容易に組み付けることができる。
なお、実施の形態1〜4の説明においては、環状に配列された分割ステータコア175の外周側に装着されたリングが、ステータ140をケースに固定する固定部の機能を有している。このようにすれば、分割ステータコア175を有するステータ140をケースに固定するために、部材を追加する必要がなく、材料コストおよび製造コストの増加を回避することができるので望ましい。
但し、本発明の固定部はリングに限られるものではない。たとえば、一体の環状形状のステータコアを有しておりリングを必要としないステータの場合、ステータとケースとを連結する任意の連結部材を本発明の固定部とすることができる。この固定部にばね部を設けることによって、ステータからケースへの振動伝達を抑制できる効果を、同様に得ることができる。
また、ばね部の形状は、実施の形態1〜4で説明した形状に限られるものではない。ステータ140が振動して変位したとき、ステータ140に弾性力を作用させてステータ140を元の位置へ復元できるものであれば、ばね部は、たとえばジグザグばね、U字型ばねなどの、任意のばね形状に形成されてもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、各実施の形態の構成を適宜組合せてもよい。また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1に係る回転電機の概略構成を示す側断面図である。 図1に示すII−II線に沿った、ステータ140の断面図である。 実施の形態1のステータをケースに固定する固定部の構成を示す断面模式図である。 実施の形態2のステータをケースに固定する固定部の構成を示す断面模式図である。 実施の形態3のステータをケースに固定する固定部の構成を示す断面模式図である。 実施の形態4のステータをケースに固定する固定部の構成を示す断面模式図である。
符号の説明
10,20,30,60 ケース、11,21,22,32,61,62 ボルト穴、23,63 突起部、24,64 先端部、40,70 リング、41,42,71,72 張出部、43,73 円筒部、44,45,74,75 曲折部、51,52,81,82 ボルト、71a,72a 貫通孔、100 回転電機、110 回転シャフト、120 ロータ、140 ステータ、141 ステータコア、175 分割ステータコア。

Claims (4)

  1. 回転可能に設けられた回転シャフトと、
    前記回転シャフトに固設されたロータと、
    前記ロータの周囲に配置されたステータと、
    前記回転シャフト、前記ロータおよび前記ステータを収容するケースと、
    前記ステータを前記ケースへ固定する固定部とを備え、
    前記固定部は、前記ステータが変位したとき弾性変形するばね部を有する、回転電機。
  2. 前記固定部は、前記ステータに結合されたステータ結合部と、前記ケースに結合されたケース結合部とを有し、
    前記ステータ結合部と前記ケース結合部との中間部が曲折されて、前記ばね部が形成されている、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記固定部には、貫通孔が形成されており、前記貫通孔を貫通部材が貫通して前記固定部を前記ケースへ結合させ、
    前記貫通孔の周縁部が曲折されて前記ばね部が形成されている、請求項1に記載の回転電機。
  4. 前記ケースは、前記ステータに対向する面が突起した突起部を有し、
    前記ステータおよび前記突起部によって前記固定部が挟持されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機。
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