JP2010121482A - 点火装置 - Google Patents

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彰浩 安藤
Takayuki Inohara
孝之 猪原
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伸一 岡部
Naoki Kido
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Abstract

【課題】希薄燃焼機関や低負荷燃焼時などの難着火性機関においても優れた着火性を示し、かつ、優れた耐久性と製造容易性とを兼ね備えた点火装置の提供を目的とする。
【解決手段】内燃機関60に装着され、内燃機関60の点火を行う点火装置1であって、少なくとも、燃焼室600内で放電を行う放電手段として放電電極110と絶縁体120を介して放電電極110に対向する接地電極130とからなる放電部11と、レーザ光を発振するレーザ発振手段として、レーザ発振回路40とレーザ集光部15とを具備し、レーザ光を放電手段により発生した放電経路上に集光せしめる。放電により発生したプラズマがレーザ光を効率よく吸収し、さらなるプラズマの発生が誘発され低いエネルギで火炎核を発生させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に装着され該内燃機関の点火を行う点火装置に関する。
自動車エンジン等の内燃機関において燃焼排気中に含まれる環境負荷物質の低減やさらなる燃費の向上のため、燃料の希薄化、高過給気化等が図られている。一般に、希薄燃焼機関や、高過給気混合燃焼機関は難着火性であるため、より着火性に優れた点火装置が望まれている。
このような難着火性機関においても優れた着火性を発揮できる点火装置として、機関燃焼室内に高エネルギのレーザ光を燃焼室に面した集光レンズによって集光して火炎核を発生させ混合気の着火を行うレーザ点火装置について種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−42591号公報
ところが、レーザ光を密度の低い混合気内の空間に集光させ、火炎核を発生させるレーザブレイクを引き起こすためには、例えば、数十mJというような高いエネルギを供給し、数〜数百GW/cm程度の高いエネルギ密度に集光する必要があるとされている。このため、装置が大型化したり、レーザ光を集光する集光レンズを損傷したりする虞がある。
また、このようなレーザ光を内燃機関の点火に利用するためにはレーザ発振器に使用される集光レンズに対して高い精度、性能、耐久性が要求されている。さらに、レーザ発振器より出力されたレーザビームの集光性を示すM値を代表とするレーザ品質への要求も高い。このような高品位のレーザ発振器を用いることにより点火装置の製造コストが増大する虞もある。
また、空間中にレーザ光を集光するため、希薄燃焼時のように集光点の周囲にエネルギを吸収する気体が少ない場合には、一旦集光したエネルギが気体に吸収されることなく集光点を通過し、機関燃焼室内で放散して、投入したエネルギが無駄となる虞もある。
そこで、本願発明は、かかる実情に鑑み、希薄燃焼機関や低負荷燃焼時などの難着火性機関においても優れた着火性を示し、小型化が容易で、かつ、優れた耐久性と製造容易性とを兼ね備えた点火装置の提供を目的とするものである。
請求項1の発明では、内燃機関に装着され、該内燃機関の点火を行う点火装置であって、少なくとも、上記内燃機関の燃焼室内で放電を行う放電手段と、レーザ光を発振するレーザ発振手段とを具備し、上記レーザ発振手段は、レーザ光を上記放電手段の放電経路上に集光せしめる集光手段を具備する。
従来の内燃機関燃焼室の空間内にレーザ光を集光して行う点火を行った場合、集光点の存在する気体密度が低い場合、レーザ光のエネルギが吸収されず集光点を通過して上記燃焼室内に放散し、点火に至らない虞があるが、請求項1の発明によれば、通常の気体に比べ、レーザ光の吸収性の良いプラズマが存在することによって、上記レーザ発振手段から発振されたレーザ光のエネルギが集光点の周囲に存在するプラズマに吸収され、さらなるプラズマの発生を促し、速やかに火炎核の成長が進む。
したがって、従来より低いエネルギ密度であっても、燃焼室内に集光したレーザ光のエネルギが有効に火炎核の成長に利用され、確実に上記内燃機関の点火を行うことができる。また、点火に必要なエネルギが低くできるので、上記放電手段及び上記レーザ発振手段の体格を小さくできる。
さらに、発振されるレーザ光のエネルギが小さいので上記レーザ発振手段と上記集光手段とが発振されたレーザ光から受けるダメージも小さくなり、上記レーザ発振手段と上記集光手段の耐久性も向上する。また、従来より低いエネルギー密度で点火可能となるので、M値等のレーザ品質に対する要求も下げることが可能となり。したがって、上記放電手段及び上記レーザ光発振手段の製造が容易となり、製造コストの削減も可能となる。
具体的には、上記放電手段は、請求項2の発明のように、放電電極と絶縁体を介して該放電電極に対向せしめた接地電極と、電源と、該電源の電圧を高電圧に昇圧し上記放電電極と上記接地電極との間に印加する高電圧印加回路とによって構成する。
請求項2の発明によれば、発明によれば、放電により発生したプラズマに、レーザ光の集光点に集光された高密度のレーザエネルギを効率的に吸収させ火炎核の速やかな発生と成長を促して、優れた着火性を示す点火装置が実現可能となる。
また、従来のアーク放電によって点火を行うスパークプラグを用いた点火装置のように火花放電によって燃焼室内の混合気に直接点火するのではなく、本発明にの放電手段では、放電経路に集光されたレーザ光のエネルギ吸収を向上させるためのプラズマを発生させるのに必要な最小限の放電を行えばよいので、必要な電源容量を小さくすることができる。したがって、上記電源及び高電圧印加回路の体格も小さくできる。
また、上記レーザ発振手段は、請求項3の発明のように、電源と、該電源からの電気エネルギをレーザ光に変換して発振するレーザ発振回路とによって構成する。
請求項3の発明によれば、発明によれば、放電により発生したプラズマに、レーザ光の集光点に集光された高密度のレーザエネルギを効率的に吸収させ火炎核の速やかな発生と成長を促して、優れた着火性を示す点火装置が実現可能となる。
請求項4の発明では、上記内燃機関の運転状況に応じて上記放電手段と上記レーザ発振手段とを制御する電子制御装置を具備し、該電子制御装置は、上記レーザ発振手段からのレーザ光の発振に先んじて、上記放電手段からの放電を行うと共に、放電後所定の期間内にレーザ光を発振する制御を行う。
請求項4の発明によれば、予め上記放電手段によりプラズマが発生した状態に対して高いエネルギのレーザ光を高密度で集光させることができるので、速やかに火炎核が発生、成長し、上記内燃機関が難着火性の運転状況であっても確実に点火をすることができる。したがって、優れた着火性を示す点火装置が実現可能となる。
本発明の点火装置は、自動車エンジン等の点火に用いられる点火装置であって、空燃比を高くした希薄燃焼機関や、低負荷による希薄燃焼時や、過給器によって空燃比及び圧縮比を高くした高過給気混合燃焼機関等の難着火性機関においても良好な着火性を示す点火装置である。
本発明の点火装置は、レーザ発振に先んじて、レーザ集光点近傍に放電によりプラズマを発生させ、レーザエネルギの吸収効率を上げ、レーザブレイクに必要なエネルギを低減しつつ、レンズの損傷を抑制すると共に、レンズ性能、レーザ品質への要求軽減による低コスト化を実現可能としたことを最大の特徴とする。
図1を参照して、本発明の第1に実施形態における点火装置1の概要を説明する。点火装置1は、内燃機関60に装着され、本発明の要部である点火プラグ10と、電源20と、電源20に接続され電源20の電圧を高電圧に昇圧して点火プラグ10に印加する高電圧印加回路30と、電源20に接続され電源20からの電気エネルギをレーザ光に変換して点火プラグ10に発振するレーザ発振回路30と内燃機関60の運転状況に応じて高電圧印加回路20とレーザ発振回路30とを制御する電子制御装置ECU50とによって構成されている。
点火プラグ10は、放電部11と、レーザ発振部15と、これらを収納し、内燃機関60に固定するハウジング部14とによって構成されている。
放電部11は、高電圧印加回路30に接続される放電電極端子部112と放電電極端子部112に連なる略長軸状の放電電極中軸部111と放電電極中軸部111に連なる放電電極110と、放電電極中軸部111と放電電極110の一部とを覆いつつ、放電電極中軸部111と放電電極110とハウジング部14とを絶縁する略筒状の絶縁体120と、ハウジング部14の先端に延設した接地電極130とによって構成されている。
放電電極110と接地電極130とは、所定の放電距離を設けて対向している。接地電極130は、ハウジング部14を介して、内燃機関60のシリンダヘッド61と接地状態となっている。
なお、本実施形態においては、放電電極110と接地電極130とを一対設けた場合を示したが、放電電極110と接地電極130とを複数対設けても良い。
レーザ発振部15は、レーザ発振回路40から発振されるレーザ光を伝送する光ファイバ等のレーザ光伝送手段150と、レーザ光伝送手段150に連なり、レーザ光をレーザ発振部15の軸心に対して平行光とすべく複数のレンズを組み合わせてなる群レンズ151と群レンズ151を経由してレーザ発振部15の軸心に対して平行に発振されたレーザ光のエネルギを機関燃焼室600内の集光点FPに集光する集光レンズ152と、集光レンズ152を保護する保護カバー153と、これらを収納する略筒状のレンズ収納部160とによって構成され、放電部11と共にハウジング部14内に収納されている。
なお、集光レンズ152に代えて回折格子を用いても良い。
高電圧印加回路30は、例えば、電源電圧20の電圧を高電圧に昇圧する点火コイルと該点火コイルを開閉するスイッチング素子を含むイグナイタとによって構成されている。
レーザ発振回路40は、公知のレーザ発振回路を適宜採用することができる。例えば、レーザ発振回路40は、レーザ発振源となる半導体レーザ等のレーザ媒質と、このレーザ媒質にエネルギを与える励起源と、発振されたレーザ光を増幅するレーザ増幅部とを含んでいる。
レーザ媒質としては、半導体レーザの他、固体レーザを用いることができる。
レーザ増幅部は、シャッタ素子(Qスイッチ)と、反射鏡と、出力鏡とを具備し、励起用半導体レーザから発振されたレーザ光により、固体レーザとシャッタ素子が共に励起され、シャッタ素子内のエネルギが、そのシャッタ素子自身の物性によって決定されるある閾値を超えた瞬間にシャッタが開き、レーザ光が反射鏡と出力鏡との間を往復する毎に共振し、増幅され、瞬間的にエネルギ密度の高いレーザ光を取り出すことができる。
内燃機関60には、シリンダヘッド61と略筒状のシリンダ63とシリンダ63内に自在に昇降するピストン64とによって燃焼室600が区画されている。シリンダヘッド61には、吸気筒610と排気筒620とが設けられ、それぞれ吸気バルブ611と排気バルブ621とによって開閉されている。燃焼室600内に吸気筒610から導入された空気と図略の燃料噴射装置によって燃料室600内に供給された燃料とを混合し、ピストン64によって圧縮し、所定のクランク角において、本発明の点火装置1によって燃焼室600内に極めてエネルギ密度の高いレーザブレイクが発生すると、火炎核により混合気の燃焼・爆発が誘発され、燃焼室600内の圧力PCYLが一気に上昇し、その圧力によってピストン64が押下げられ内燃機関60の動力が得られる。
図2を参照して、本発明の第1の実施形態における点火装置1の作用効果について説明する。本図(a)は、本実施形態における点火装置1の点火時における放電電圧VDC、放電電流IDC、レーザ発振エネルギELZR、筒内圧力PCYLの変化を模式的に示すタイムチャートであり、本図(b)は、アーク放電VARCとレーザ発振とが発生した状態を模式的に示す要部断面図である。
図2(a)に示すように、内燃機関60の運転状況に応じてECU50から点火信号が発信されると、高電圧印加回路20から点火プラグ10の放電電極110に高電圧が印加され、放電電圧VDC(kV)が放電電極110と接地電極130との間の絶縁耐圧を超える所定の要求電圧に達すると絶縁が破壊され、図2(b)に示すように、放電電極110と接地電極130との間にアーク放電VARCが起こり、微少領域にプラズマ領域APLZが形成される。
アーク放電VARCは、放電電極110と接地電極130との間に形成された放電経路を放電電流IDCが流れる1μsから数十μs程度継続する。
この間、ECU50からの発振指令に従って、レーザ発振回路40からレーザ光が発振されると、0.1nsから20ns程度の極めて短い時間に、瞬間的にレーザ発振回路40から発振されたエネルギELZRが集光点FPに集中する。集光点FPは、放電電極110と接地電極130との間に形成される放電経路上に位置している。
なお、集光点FPのスポット径はφ10μm程度であり、アーク放電VARCの放電径路はφ数十μm程度あり、発生するプラズマ領域APLZの大きさは放電経路の周囲φ1mm程度の範囲となるので放電位置が変動しても集光点FPは必ず放電経路上に位置することとなる。
プラズマ状態となった気体は、通常の空気に比べてレーザエネルギの吸収が良く、集光点FPに集光された極めてエネルギ密度の高いレーザ光がプラズマ状態となった気体に効率よく吸収され、極めて高いエネルギ状態の火炎核が生成されるレーザブレイクが発生する。
なお、本実発明において、放電電極110の端縁とハウジング部14との間で放電を回避し、確実に放電電極110と接地電極130との間で放電が発生するよう、図2(b)に示すように、放電電極110の端縁から接地電極130の端縁までの距離DGPは、放電電極110とハウジング部14の端縁との距離Dよりも短く設定するのが望ましい。
図3を参照して、本発明の効果について説明する。
従来のレーザ点火装置においては、レーザの照射対象が気体であるため、集光点FPに、レーザエネルギを吸収するだけの十分な気体が存在しないと、レーザブレイクが発生せず、レーザ光が集光点FPを通過し、燃焼室600内に放散されて無駄となってしまう虞がある。
また、比較例1として示す従来の放電無しでレーザ発振を行った場合のレーザブレイクに必要なエネルギEBRK2とし、実施例1として示す本発明の点火装置1を用いて、レーザ発振に先んじて放電を行った場合のレーザブレイクに必要なエネルギEBRK1としたとき、従来と同等のエネルギを入射すれば、その差(ΔEBRK=EBRK2−EBRK1)が、レーザブレイク後の火炎核の成長に利用可能となる。
したがって、本発明によれば、集光点FP近傍にプラズマが発生することにより、レーザエネルギを吸収し易くし、確実にレーザブレイクによる火炎核を発生させることができる。加えて、レーザブレイク後の火炎核の成長に入射エネルギの一部を利用できるので速やかに火炎核が成長し、さらに混合気の点火が容易となる。
本発明者等の鋭意試験により、従来のレーザ発振のみによりレーザブレイクを発生させようとした場合、4.6GW/cm程度のエネルギ密度が必要であったが、本発明の点火装置1によれば、従来よりも24%程度低い、3.5GW/cm程度のエネルギ密度でレーザブレイクを発生させることができることが判明した。
したがって、レーザ発振回路40に用いられるレンズ精度、性能、耐久性、M値を初めとするレーザ品質等への要求が軽減でき、低コスト化を図ることが可能となる。
また、従来のレーザ発振のみによる点火装置では、集光点FPの集光径をできるだけ小さくしてエネルギ密度を高くするため、集光レンズに高価な非球面レンズを用いる必要があったが、本発明の点火装置1では、集光点FP近傍に発生させたプラズマに低いエネルギ密度でも効率よく吸収させることができるので、より安価な球面レンズを用いることも可能となる。
さらに、レーザ強度を小さくできるので、集光レンズ152のレンズ表面へのコーティングを省いたり、保護カバー153が設けられている場合には、集光レンズ152として耐熱性の低いレンズを使用したり、レーザのビーム平行度、強度分布性能の低いものを用いたりすることもできると期待される。
特に、希薄燃焼時や低負荷燃焼時には、集光点FPの周辺の気体密度が低く、レーザ光の吸収がさらに悪くなる。したがって、本発明の点火装置1によれば、このような難着火性の内燃機関においても、集光点FP周囲の気体をプラズマ領域APLZとしてレーザエネルギの吸収性を高めることにより、確実に点火することができる。
また、従来のスパークプラグを用いた点火装置では、中心電極と接地電極との間に発生するアーク放電によって火炎核を発生させ混合気の着火を行うので、放電経路ができるだけ太く、寿命の長いアーク放電が必要とされている。
このため、従来のスパークプラグを用いた点火装置では、30mJ程度の高いエネルギを必要とし、放電時間を長くすべく、印加電圧を昇圧する点火コイルには大きなインダクタンスを有するコイルが用いられている。
一方、本発明の点火装置に用いられる高電圧回路30及び放電部11では、アーク放電VARCにより直接混合気の点火を行うのではなく、レーザ発振部15から発振され燃焼室600内に集光されるレーザ光を吸収するきっかけとなるプラズマを集光点FP近傍に発生させるだけでよいので、従来のスパークプラグによる点火のような高いエネルギを供給する必要はない。
したがって、高電圧印加回路30を、例えば点火コイルを用いた回路で形成する場合には、インダクタンスの小さいコイルを用いることができるので、高電圧印加回路30の体格も小さくできる。
さらに、放電部11に印加される高電圧もエネルギ量が小さいので、放電時における放電電極110や接地電極130のスパッタリングによる消耗も抑制され、耐久性の高い点火装置1が実現できる。
図4を参照して、本発明の第2の実施形態における点火装置1aについて説明する。なお、上記実施形態と同様な部分については、同一の符号を付したので説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分についてのみ説明する。
本実施形態においてレーザ発振部15aを集光距離の長い群レンズ151a、集光レンズ152aを用い、さらに、ピストン64aの頂面に鏡面641を設け、鏡面641で反射されたレーザ光が、放電電極110と接地電極130との間に位置する集光点FPで集光する構成となっている。
このような構成であっても上記実施形態と同様にレーザ発振に先んじて、放電電極110と接地電極130との間に高電圧が印加され、放電電極110と接地電極130との間にアーク放電VARCが発生し、集光点FP近傍の気体をプラズマ化し、レーザエネルギが吸収され易くなった状態でレーザ発振がなされ、より低いエネルギでレーザブレイクを発生させることができる。
なお、鏡面641は、本図に示すように、平面状に形成してもよいし、ピストン64aの頂面を窪ませて凹面状に形成しても良い。この場合、集光点FPの位置は、鏡面641により近い位置となる。
図5を参照して、本発明の第3の実施形態における点火装置1bについて説明する。上記実施形態においては、放電部とレーザ発振部とが一体的にハウジング部内に収納されている場合を示したが、本実施形態においては、放電部11bとレーザ発振部15bとを別体に設けた点が異なる。
放電部とレーザ発振部とを別体に設けた場合には、放電部をシリンダヘッドに装着するために、放電電極を放電部の外径よりも短く形成する必要がある。このため、放電部の中心軸とレーザ発振部の中心軸とが平行になるように配設すると、放電電極と接地電極との距離が長くなり、接地電極と等電位のハウジング部やシリンダヘッドと放電電極との間でアーク放電がおきて、集光点近傍の気体がプラズマ化されない虞がある。
したがって、本実施形態においては、放電電極110bの先端と接地電極130bとの距離を可及的に短くし、かつ、集光点FPが、放電経路上に位置するように、放電電極110bを放電部11bの軸心に対して、直角ではなく、鈍角となるように、燃焼室600側に向かって傾けて屈曲させて設けてある。
このような構成においても上記実施形態と同様にレーザ発振に先んじて、放電電極110と接地電極130との間に高電圧が印加され、放電電極110と接地電極130との間にアーク放電VARCが発生し、集光点FP近傍の気体をプラズマ化し、レーザエネルギが吸収され易くなった状態でレーザ発振がなされ、より低いエネルギでレーザブレイクを発生させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定するものではなく、例えば上記実施形態においては、集光レンズ又は回折格子を保護すべく、保護カバーが設けられた構成を示したが、耐熱性の高い集光レンズ又は回折格子を使用した場合には、保護カバーを設けない構成としても良い。
また、本発明の点火装置は、適用する内燃機関に噴射される燃料の種類、燃料噴射方式を限定するものではない。
本発明の第1の実施形態における点火装置の概要を示す構成図。 本発明の第1の実施形態における点火装置の作動を示し、(a)は、タイムチャート図、(b)は、レーザ発振時の様子を模式的に示す要部断面図。 本発明の効果を比較例と共に示す特性図。 本発明の第2の実施形態における点火装置の概要を示す要部断面図。 本発明の第3の実施形態における点火装置の概要を示す要部断面図。
符号の説明
1 点火装置
10 点火プラグ
11 放電部
110 放電電極
111 放電電極中軸部
112 放電電極端子部
120 絶縁体
130 接地電極
140 ハウジング
141 ハウジング六角部
142 ハウジングネジ部
15 レーザ発振部
150 レーザ光伝送手段
151 群レンズ
152 集光レンズ
153 保護カバー
160 レンズ収納部
20 電源
30 高電圧印加回路
40 レーザ発振回路
50 電子制御装置(ECU)
60 内燃機関
600 燃焼室
61 シリンダヘッド
610 吸気筒
611 吸気バルブ
620 排気筒
621 排気バルブ
63 シリンダ
64 ピストン

Claims (4)

  1. 内燃機関に装着され、該内燃機関の点火を行う点火装置であって、
    少なくとも、上記内燃機関の燃焼室内で放電を行う放電手段と、
    レーザ光を発振するレーザ発振手段とを具備し、
    上記レーザ発振手段は、レーザ光を上記放電手段の放電経路上に集光せしめる集光手段を具備することを特徴とする点火装置。
  2. 上記放電手段は、放電電極と絶縁体を介して該放電電極に対向せしめた接地電極と、電源と、該電源の電圧を高電圧に昇圧し上記放電電極と上記接地電極との間に印加する高電圧印加回路とを具備することを特徴とする請求項1に記載の点火装置。
  3. 上記レーザ発振手段は、電源と、該電源からの電気エネルギをレーザ光に変換して発振するレーザ発振回路とを具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の点火装置。
  4. 上記内燃機関の運転状況に応じて上記放電手段と上記レーザ発振手段とを制御する電子制御装置を具備し、
    該電子制御装置は、上記レーザ発振手段からのレーザ光の発振に先んじて、上記放電手段からの放電を行うと共に、放電後所定の期間内にレーザ光を発振する制御を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の点火装置。
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