JP2010120816A - 溶融ガラス滴の製造方法及び製造装置、ガラスゴブの製造方法及び製造装置、並びに、ガラス成形体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

溶融ガラス滴の製造方法及び製造装置、ガラスゴブの製造方法及び製造装置、並びに、ガラス成形体の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】微小な溶融ガラス滴を得ることができ、かつ、溶融ガラス滴の質量を容易に調整することができる溶融ガラス滴の製造方法及び製造装置等を提供する。
【解決手段】流出ノズルから溶融ガラスを液線状に流出させ、流出した液線状の溶融ガラスを冷却してガラス線を形成し、液線状の溶融ガラスとつながった状態で降下させる。そして、降下するガラス線の先端部を加熱して溶融し、溶融した先端部からなる溶融ガラス滴を滴下する。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶融ガラス滴の製造方法及び製造装置、該溶融ガラス滴を用いたガラスゴブの製造方法及び製造装置、並びに、該溶融ガラス滴を用いたガラス成形体の製造方法及び製造装置に関する。
近年、デジタルカメラ用レンズ、DVDやBD等の光ピックアップレンズ、携帯電話用カメラレンズ、光通信用のカップリングレンズ等として、ガラス素材を成形金型で加圧成形して製造したガラス成形体が広く用いられている。このような微小な光学素子として使用するガラス成形体を効率的に製造するための方法として、例えば、次の2つの方法が知られている。1つは、予め下型に溶融ガラス滴を滴下してガラスゴブ(ガラス塊)を作製しておき、得られたガラスゴブを成形型と共に加熱して加圧成形してガラス成形体を得る方法(再加熱成形法)である。もう1つは、所定温度に加熱した下型に溶融ガラス滴を滴下し、下型と上型とで加圧成形してガラス成形体を得る方法(液滴成形法)である。
上記のいずれの方法においても、先ず、製造するガラス成形体に対応した適切な大きさの溶融ガラス滴を得る必要がある。このような溶融ガラス滴の製造方法として、パイプ状のノズルから溶融ガラス滴を直接滴下する方法(例えば、特許文献1参照)や、ガラスファイバーの先端部を加熱して液状化し、液状化された先端部を滴下する方法(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開昭61−146721号公報 特開2002−87828号公報
特許文献1に記載されているノズルから溶融ガラス滴を直接滴下する方法の場合、得られる溶融ガラス滴の質量は、ノズル先端部の外径によってほぼ決定される。そのため、製造するガラス成形体に応じて溶融ガラス滴の質量を変更したり、製造条件に応じて溶融ガラス滴の質量を微調整したりするためには、ノズルの交換が必要となり、生産効率が悪いという問題があった。更に、ノズルの外径を小さくすることによる溶融ガラス滴の小型化には限界があり、近年需要が急増している小型の光学素子に対応するための微小な溶融ガラス滴を製造できないという問題があった。
また、特許文献2に記載されている方法の場合、得られる溶融ガラス滴の質量は、使用するガラスファイバーの線径によって決定される。そのため、溶融ガラス滴の質量を微調整するためには、線径が僅かに異なる多種のガラスファイバーを予め準備しておき、その都度使用するガラスファイバーを交換する必要があるため、生産効率が悪いという問題があった。
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、微小な溶融ガラス滴を得ることができ、かつ、溶融ガラス滴の質量を容易に調整することができる溶融ガラス滴の製造方法及び製造装置、該溶融ガラス滴を用いたガラスゴブの製造方法及び製造装置、並びに、該溶融ガラス滴を用いたガラス成形体の製造方法及び製造装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1. 流出ノズルから溶融ガラスを連続的に流出させる工程と、
前記流出ノズルから流出した前記溶融ガラスを冷却してガラス線を形成し、前記溶融ガラスとつながった状態で降下させる工程と、
降下する前記ガラス線の先端部を加熱して溶融し、溶融した前記先端部からなる溶融ガラス滴を滴下する工程と、を有することを特徴とする溶融ガラス滴の製造方法。
2. 前記ガラス線の直径を変化させ、前記溶融ガラス滴の質量を調整する工程を有することを特徴とする前記1に記載の溶融ガラス滴の製造方法。
3. 前記流出ノズルの温度によって、前記ガラス線の直径を変化させることを特徴とする前記2に記載の溶融ガラス滴の製造方法。
4. 降下する前記ガラス線を位置決め部材に当接させることを特徴とする前記1から3の何れか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法。
5. 前記溶融ガラス滴の質量は、0.1mg〜500mgの範囲であることを特徴とする前記1から4の何れか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法。
6. 前記1から5のいずれか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法によって溶融ガラス滴を滴下する工程と、
滴下した前記溶融ガラス滴を下型で受けて冷却する工程と、を有することを特徴とするガラスゴブの製造方法。
7. 前記1から5のいずれか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法によって溶融ガラス滴を滴下する工程と、
滴下した前記溶融ガラス滴を気流で浮上させた状態で冷却する工程と、を有することを特徴とするガラスゴブの製造方法。
8. 前記1から5のいずれか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法によって溶融ガラス滴を滴下する工程と、
滴下した前記溶融ガラス滴を下型で受け、該下型と、該下型に対向する上型とで加圧成形する工程と、を有することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
9. 溶融ガラスを収容する溶融槽に接続され、前記溶融ガラスを連続的に流出させるための流出ノズルと、
前記流出ノズルから流出した前記溶融ガラスを冷却してガラス線を形成するための冷却手段と、
前記ガラス線の先端部を加熱して溶融するための加熱手段と、
を有することを特徴とする溶融ガラス滴の製造装置。
10. 前記流出ノズルの温度を制御するための温度制御手段を有することを特徴とする前記9に記載の溶融ガラス滴の製造装置。
11. 前記ガラス線を当接する位置決め部材を有することを特徴とする前記9又は10に記載の溶融ガラス滴の製造装置。
12. 前記9から11の何れか1項に記載の溶融ガラス滴の製造装置に加え、
滴下した前記溶融ガラス滴を受けるための下型を有することを特徴とするガラスゴブの製造装置。
13. 前記12に記載のガラスゴブの製造装置に加え、
前記下型に対向する位置に配置可能な上型と、
前記下型及び前記上型の少なくとも一方を駆動して、前記下型及び前記上型により前記溶融ガラス滴を加圧成形するための駆動手段と、を有することを特徴とするガラス成形体の製造装置。
本発明によれば、流出ノズルから流出した溶融ガラスを冷却し、形成されたガラス線の先端部を加熱することで、溶融した先端部からなる溶融ガラス滴を滴下する。この場合、得られる溶融ガラス滴の質量はガラス線の線径によって定まる。そのため、ガラス線の線径を小さくすることで、微小な溶融ガラス滴を製造することができる。また、ガラス線の線径は、流出ノズルの温度等の条件によって容易に調整が可能であるため、溶融ガラス滴の質量を容易に調整することができる。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図8を参照しつつ詳細に説明する。
(溶融ガラス滴の製造方法及び製造装置)
(第1の実施形態)
先ず、本発明の溶融ガラス滴の製造方法及び製造装置について、図1、図2を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態である溶融ガラス滴の製造方法のフローチャートであり、図2は本実施形態の溶融ガラス滴の製造装置の模式図である。
図2に示すように、溶融ガラス30を収容する溶融槽11の下部には、溶融ガラスを連続した液線状に流出させるための流出ノズル12が接続されている。溶融槽11及び流出ノズル12は、ヒータ16及び17によって、それぞれ所定温度に加熱できるように構成されている。流出ノズル12の下方には、液線状の溶融ガラス31を冷却してガラス線32を形成するための冷却手段13が配置されている。さらに下方には、ガラス線32を当接する位置決め部材14と、ガラス線32の先端部33を加熱して溶融するための加熱手段15とが配置されている。
以下、図1に示したフローチャートに従って、各工程を順に説明する。
先ず、流出ノズル12から溶融ガラスを液線状に流出させる(工程S101)。流出ノズル12は、ガラスと反応しにくい材質(例えば、白金等の貴金属)からなる筒状体である。ヒータ17によって流出ノズル12を所定温度に加熱すると、溶融槽11に収容された溶融ガラスが流出ノズル12の先端部に供給され、溶融ガラスが自重によって液線状に流出する。この工程で、流出ノズル12から流出する溶融ガラスの流量を調整することによって、後述のガラス線32の線径を変化させることができ、得られる溶融ガラス滴34の質量を調整することができる。流出する溶融ガラスの流量は、溶融槽11や流出ノズル12の温度等によって溶融ガラスの粘度を変化させることにより、流出ノズル12を変更(取り替え)することなく、容易に調整することができる。中でも、流出ノズル12の温度による影響が大きいため、流出ノズル12の温度を精密に制御することによって、得られる溶融ガラス滴34の質量を高い精度で調整することができる。
使用できるガラスの種類に特に制限はなく、公知のガラスを用途に応じて選択して用いることができる。例えば、ホウケイ酸塩ガラス、ケイ酸塩ガラス、リン酸ガラス、ランタン系ガラス等の光学ガラスなどが挙げられる。
次に、流出した液線状の溶融ガラス31を冷却手段13によって冷却し、ガラス線32を形成する(工程S102)。冷却によって固化したガラス線32は、液線状の溶融ガラス31とつながったままの状態で降下を続ける。冷却手段13に特に制限はなく、例えば、冷風を吹き付ける冷却ファンなどを好ましく用いることができる。
また、滴下する溶融ガラス滴34の位置ばらつきを抑えるため、降下するガラス線32を、位置決め部材14に当接させることが好ましい。位置決め部材14の形状に特に制限はないが、溶融ガラス滴34の滴下位置を十分に安定させるためには、位置決め部材14をVブロック等で構成し、ガラス線32の外周の2点以上を当接させることが好ましい。冷却手段13として冷却ファンを用いる場合は、吹き付ける冷風の方向や強さを適切に調整することで、ガラス線32を位置決め部材14に確実に当接させることができる。位置決め部材14の材質としては、各種の金属やセラミック等を使用することができるが、耐熱性が高く、酸化等によって劣化しにくいものが好ましい。
次に、降下するガラス線32の先端部33を加熱して溶融し(工程S103)、溶融した先端部33からなる溶融ガラス滴34を滴下する(工程S104)。ガラス線32の先端部33を加熱する加熱手段15は、ガラス線32の先端部33が溶融し、溶融ガラス滴34として滴下可能な粘度になる温度まで昇温可能であればよい。溶融ガラス滴34が滴下する際の粘度は、およそ、1ポアズ〜30ポアズの範囲が好適である。そのときの温度は、ガラスの種類によって異なるが、通常1200℃〜750℃の範囲となる場合が多い。加熱の方式に制限はなく、例えば、リングヒータ、高周波誘導加熱、赤外線加熱等の各種の方式を採用できる。なお、ガラス線32の先端部33の高さが変化しても効率よく加熱を行うため、加熱手段15を上下方向に移動させて加熱位置を調整するための手段を設けることも好ましい。
滴下する溶融ガラス滴34の質量は、基本的には下記の式1に従う。そのため、流出ノズル12から流出する溶融ガラスの流量を小さくしてガラス線32の線径を小さくすることにより、微小な溶融ガラス滴34を製造することができる。また、流出ノズル12の温度等の条件によってガラス線32の線径を変更することで、溶融ガラス滴34の質量を容易に調整することができる。ガラス線32の線径が小さすぎると降下の途中で切断されやすくなる。一方、線径を大きくしすぎると、先端部で溶融したガラスがガラス線の外周まで十分に回り込まないために式1が成立しなくなり、溶融ガラス滴の質量はあまり大きくならなくなる。これらの観点から、製造する溶融ガラス滴の質量は、0.1mg〜500mgの範囲とすることが好ましい。
mg=2πrγ(式1)
但し、m:溶融ガラス滴の質量、g:重力加速度
r:ガラス線の線径(半径)、γ:溶融ガラス滴の表面張力
(ガラスゴブの製造方法及び製造装置)
次に、本発明のガラスゴブの製造方法及び製造装置について、図3〜図5を参照しながら説明する。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態であるガラスゴブの製造方法を示すフローチャートである。また、図4は本実施形態のガラスゴブの製造装置の模式図である。図4に示すように、本実施形態のガラスゴブの製造装置は、図2で説明した溶融ガラス滴の製造装置10に加え、滴下した溶融ガラス滴を受けるための下型21を備えている。
下型21は、所定の形状の受け面22を有している。受け面22の形状は、製造するガラスゴブ35の形状に応じて決定すればよく、凹面の他、平面や凸面であってもよい。また、下型21の材質は、溶融ガラスの受け型や成形型の材料として公知の材質の中から、適宜選択して用いることができる。好ましく用いることができる材料として、例えば、各種耐熱合金(ステンレス等)、炭化タングステンを主成分とする超硬材料、各種セラミックス(炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等)、カーボンを含んだ複合材料等が挙げられる。更に、下型21の更なる耐久性向上やガラスとの融着防止などのため、表面に被覆層を設けておくことも好ましい。被覆層の材料にも特に制限はなく、例えば、種々の金属(クロム、アルミニウム、チタン等)、窒化物(窒化クロム、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化硼素等)、酸化物(酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化チタン等)等を用いることができる。被覆層の成膜方法にも制限はなく、公知の成膜方法の中から適宜選択して用いればよい。例えば、真空蒸着、スパッタ、CVD等が挙げられる。
また、下型21は、図示しない加熱手段によって所定温度に加熱できるように構成されている。加熱手段は、公知の加熱手段の中から適宜選択して用いることができる。例えば、下型21の内部に埋め込んで使用するカートリッジヒータや、下型21の外側に接触させて使用するシート状のヒータ、赤外線加熱装置、高周波誘導加熱装置等を用いることができる。
以下、図3に示したフローチャートに従って、各工程を順に説明する。
先ず、下型21を所定温度に加熱する(工程S201)。下型21の温度が低すぎると、ガラスゴブ35の下面(下型21との接触面)に大きなしわが発生しやすく、また、急速に冷却されることによってガラスゴブにワレやクラックが発生する場合がある。逆に、必要以上に温度を高くしすぎると、ガラスと下型21との間に融着が発生したり、下型21の寿命が短くなったりするおそれがある。実際には、ガラスの種類や、形状、大きさ、下型21の材質、大きさ等種々の条件によって適正な温度が異なるため、実験的に適正な温度を求めておくことが好ましい。通常は、ガラスのガラス転移温度をTgとしたとき、Tg−100℃からTg+100℃程度の温度に設定することが好ましい。
次に、溶融ガラス滴を滴下し(工程S202)、滴下した溶融ガラス滴を下型21で受ける(工程S203)。溶融ガラス滴の滴下は、上述の第1の実施形態の工程S101〜工程S104によって行う。そのため、微小なガラスゴブ35を製造することができると共に、流出ノズル12の温度等の条件によってガラス線32の線径を変更することで、ガラスゴブ35の質量を容易に調整することができる。下型21で受けられた溶融ガラス滴は、下型21の上で所定時間放置される間に、下型21との接触面や、周囲への放熱等によって冷却・固化し(工程S204)、ガラスゴブとなる。その後、下型21の上に残されたガラスゴブ35を回収して(工程S205)、ガラスゴブ35の製造が完成する。その後、更に引き続いてガラスゴブの製造を行う場合は、工程S202〜工程S205を繰り返せばよい。
なお、本実施形態の製造方法により製造されたガラスゴブは、上述の再加熱成形法によって微小なガラス成形体を製造するためのガラス素材(ガラスプリフォーム)などとして用いることができる。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態のガラスゴブの製造装置を示す模式図である。図5に示すように、本実施形態のガラスゴブの製造装置は、図2で説明した溶融ガラス滴の製造装置10に加え、滴下した溶融ガラス滴を気流で浮上させて冷却するための受け部材26を備えている。受け部材26は開口27を有し、開口27から気体を送り込むことで、上向きの気流38が発生するように構成されている。
第1の実施形態の方法で滴下した溶融ガラス滴を気流38の中に導き、溶融ガラス滴を気流38で浮上させた状態で冷却してガラスゴブ35を得る。この方法によれば、溶融ガラスが冷却してガラスゴブ35となるまでの間、他の部材に接触することがないため、表面欠陥の少ないガラスゴブ35を得ることができるというメリットがある。
なお、気流38を発生させるための受け部材26の構成は図5に示したものに限られるものではない。例えば、開口を多数配置して気流を発生させる構成や、多孔質の材料から気体を噴出させて気流を発生させる構成を採用してもよい。
(ガラス成形体の製造方法及び製造装置)
(第4の実施形態)
次に、本発明のガラス成形体の製造方法及び製造装置について図6〜図8を参照しながら説明する。図6は、本発明の第4の実施形態であるガラス成形体の製造方法を示すフローチャートである。また、図7、図8は本実施形態のガラス成形体の製造装置の模式図である。図7は、下型で溶融ガラス滴を受ける工程(工程S304)における状態を、図8は、下型と上型とで溶融ガラス滴を加圧成形する工程(工程S306)における状態を、それぞれ示している。
図7、図8に示すガラス成形体の製造装置は、図4に示したガラスゴブの製造装置の構成に加え、下型21に対向する位置に配置可能な上型23と、上型23を上下方向に駆動し、下型21と上型23とで溶融ガラス滴34を加圧成形するための駆動手段であるサーボモータ28及びボールネジ29とを備えている。上型23は、所定の形状の加圧面24を有している。加圧面24の形状は、製造するガラス成形体36の形状に応じて決定すればよく、平面の他、凹面や凸面であってもよい。上型23の材質は、下型21と同様の材質の中から適宜選択することができる。下型21と上型23の材質は同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、上型23は、下型21と同様に、図示しない加熱手段によって所定温度に加熱できるように構成されている。下型21と上型23とをそれぞれ独立して温度制御することができる構成であることが好ましい。
駆動手段はサーボモータ28及びボールネジ29に限られず、ステッピングモーター、油圧シリンダ、空圧シリンダ等の公知の手段を適宜選択して用いることができる。また、ここでは上型23のみを駆動手段によって駆動する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、下型21のみを駆動する構成としてもよいし、上型23と下型21の両方を上下方向に駆動する構成としてもよい。
また、下型21は、図示しない水平方向の駆動手段により、溶融ガラス滴34を受けるための位置(滴下位置P1)と、上型23と対向して加圧成形を行うための位置(加圧位置P2)との間を、ガイド25に沿って移動可能に構成されている。
以下、図6に示したフローチャートに従って、各工程を順に説明する。なお、上述のガラスゴブの製造方法の場合と同様の工程については、詳しい説明を省略する。
先ず、下型21及び上型23を所定温度に加熱する(工程S301)。所定温度とは、加圧成形によってガラス成形体に良好な転写面を形成できる温度を適宜選択すればよい。第2の実施形態の場合と同様、種々の条件によって適正な温度が異なるが、通常は、ガラスのガラス転移温度をTgとしたとき、Tg−100℃からTg+100℃程度の温度に設定することが好ましい。下型21と上型23の加熱温度は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、下型21を滴下位置P1に移動した後(工程S302)、溶融ガラス滴34を滴下し(工程S303)、滴下した溶融ガラス滴34を下型21で受ける(工程S304)。溶融ガラス滴の滴下は、上述の第1の実施形態の工程S101〜工程S104によって行う。そのため、微小なガラス成形体36を製造することができると共に、流出ノズル12の温度等の条件によってガラス線32の線径を変更することで、ガラス成形体36の質量を容易に調整することができる。
次に、下型21を加圧位置P2に移動し(工程S305)、上型23を下方に移動して、下型21と上型23とで溶融ガラス滴34を加圧成形する(工程S306)。下型21に滴下された溶融ガラス滴34は、加圧成形される間に下型21や上型23との接触面からの放熱によって冷却され、固化する。固化して得られたガラス成形体36が所定の温度にまで冷却された後、加圧を解除する。ガラスの種類や、ガラス成形体36の大きさや形状、必要な精度等によるが、通常は、ガラスのTg近傍の温度まで冷却してから加圧を解除することが好ましい。加圧成形の際に負荷する荷重は、常に一定であってもよいし、時間的に変化させてもよい。負荷する荷重の大きさは、製造するガラス成形体36のサイズ等に応じて適宜設定すればよい。
次に、上型23を退避させてガラス成形体36を回収して(工程S307)、ガラス成形体36の製造が完成する。その後、引き続いてガラス成形体36の製造を行う場合は、下型21を再び滴下位置P1に移動し(工程S302)、工程S302〜工程S307を繰り返せばよい。
なお、本発明のガラス成形体の製造方法は、ここで説明した以外の別の工程を含んでいてもよい。例えば、ガラス成形体を回収する前にガラス成形体の形状を検査する工程や、ガラス成形体を回収した後に下型21や上型23をクリーニングする工程等を設けてもよい。
本実施形態の製造方法により製造されたガラス成形体は、デジタルカメラ等の撮像レンズ、DVD等の光ピックアップレンズ、光通信用のカップリングレンズ等の光学素子として用いることができる。また、再加熱成形法により光学素子を製造するためのプリフォームとして用いることもできる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図4に示したガラスゴブの製造装置を用いて、図3に示したフローチャートの工程に従って、ガラスゴブを作製した。ガラス材料には、ランタン・フリントガラス(LaF71)を使用した。溶融槽11と流出ノズル12は白金製とし、流出ノズル12の内径(溶融ガラスの流路の径)をφ1.6mm、外径をφ6mmとした。ヒータ16、17によって溶融槽11を1100℃、流出ノズル12を1050℃にそれぞれ加熱し、流出ノズル12から液線状の溶融ガラス31を流出させた。
流出した液線状の溶融ガラス31を、冷却ファン(冷却手段13)によって冷却してガラス線32を形成し、Vブロックからなる位置決め部材14に当接させながら降下させた。そして、ガラス線32の先端部33をリングヒータ(加熱手段15)で加熱し、溶融した先端部を溶融ガラス滴34として滴下した。リングヒータは、ヒータ温度が1100℃となるように設定した。滴下した溶融ガラス滴34を、予め580℃に加熱した下型21で受け、そのまま固化してガラスゴブ35とした。溶融ガラス滴34の落下距離は70mmであった。
得られた、ガラスゴブ35の質量は2mgであり、非常に小さいガラスゴブ(溶融ガラス滴)が得られることが確認された。なお、このときのガラス線32の線径(直径)は、φ0.05mmであった。
(実施例2〜6)
ガラス線32の線径が、0.10mm(実施例2)、0.15mm(実施例3)、0.20mm(実施例4)、0.50mm(実施例5)、0.80mm(実施例6)になるように流出ノズル12の温度を調整してガラスゴブを作成し、得られたガラスゴブの質量を測定した。他の条件は実施例1と同じとした。各条件におけるガラス線32の線径、流出ノズル12の温度、及びガラスゴブの質量を表1に示す。
Figure 2010120816
表1に示したように、流出ノズル12の温度によってガラス線32の線径を変更することにより、ガラスゴブ35(溶融ガラス滴34)の質量を容易に調整することができることが確認された。
第1の実施形態の溶融ガラス滴の製造方法を示すフローチャートである。 第1の実施形態の溶融ガラス滴の製造装置の模式図である。 第2の実施形態のガラスゴブの製造方法を示すフローチャートである。 第2の実施形態のガラスゴブの製造装置の模式図である。 第3の実施形態のガラスゴブの製造装置の模式図である。 第4の実施形態のガラス成形体の製造方法を示すフローチャートである。 第4の実施形態のガラス成形体の製造装置の模式図(工程S304における状態)である。 第4の実施形態のガラス成形体の製造装置の模式図(工程S306における状態)である。
符号の説明
10 溶融ガラス滴の製造装置
11 溶融槽
12 流出ノズル
13 冷却手段(冷却ファン)
14 位置決め部材
15 加熱手段(リングヒータ)
21 下型
23 上型
26 受け部材
28 サーボモータ
29 ボールネジ
30 溶融ガラス
31 液線状の溶融ガラス
32 ガラス線
33 先端部
34 溶融ガラス滴
35 ガラスゴブ
36 ガラス成形体
38 気流

Claims (13)

  1. 流出ノズルから溶融ガラスを連続的に流出させる工程と、
    前記流出ノズルから流出した前記溶融ガラスを冷却してガラス線を形成し、前記溶融ガラスとつながった状態で降下させる工程と、
    降下する前記ガラス線の先端部を加熱して溶融し、溶融した前記先端部からなる溶融ガラス滴を滴下する工程と、を有することを特徴とする溶融ガラス滴の製造方法。
  2. 前記ガラス線の直径を変化させ、前記溶融ガラス滴の質量を調整する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の溶融ガラス滴の製造方法。
  3. 前記流出ノズルの温度によって、前記ガラス線の直径を変化させることを特徴とする請求項2に記載の溶融ガラス滴の製造方法。
  4. 降下する前記ガラス線を位置決め部材に当接させることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法。
  5. 前記溶融ガラス滴の質量は、0.1mg〜500mgの範囲であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法によって溶融ガラス滴を滴下する工程と、
    滴下した前記溶融ガラス滴を下型で受けて冷却する工程と、を有することを特徴とするガラスゴブの製造方法。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法によって溶融ガラス滴を滴下する工程と、
    滴下した前記溶融ガラス滴を気流で浮上させた状態で冷却する工程と、を有することを特徴とするガラスゴブの製造方法。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載の溶融ガラス滴の製造方法によって溶融ガラス滴を滴下する工程と、
    滴下した前記溶融ガラス滴を下型で受け、該下型と、該下型に対向する上型とで加圧成形する工程と、を有することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  9. 溶融ガラスを収容する溶融槽に接続され、前記溶融ガラスを連続的に流出させるための流出ノズルと、
    前記流出ノズルから流出した前記溶融ガラスを冷却してガラス線を形成するための冷却手段と、
    前記ガラス線の先端部を加熱して溶融するための加熱手段と、
    を有することを特徴とする溶融ガラス滴の製造装置。
  10. 前記流出ノズルの温度を制御するための温度制御手段を有することを特徴とする請求項9に記載の溶融ガラス滴の製造装置。
  11. 前記ガラス線を当接する位置決め部材を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の溶融ガラス滴の製造装置。
  12. 請求項9から11の何れか1項に記載の溶融ガラス滴の製造装置に加え、
    滴下した前記溶融ガラス滴を受けるための下型を有することを特徴とするガラスゴブの製造装置。
  13. 請求項12に記載のガラスゴブの製造装置に加え、
    前記下型に対向する位置に配置可能な上型と、
    前記下型及び前記上型の少なくとも一方を駆動して、前記下型及び前記上型により前記溶融ガラス滴を加圧成形するための駆動手段と、を有することを特徴とするガラス成形体の製造装置。
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