JP2010116272A - ガラス基板切断装置およびガラス基板切断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス基板を加熱および冷却により切断する際の切断終端部分において未切断部が発生しないガラス基板切断方法を提供すること。
【解決手段】ガラス基板の表面の切断予定ラインの始端に切断開始溝および該切断予定ラインの終端に切断終了溝を形成する溝形成工程と、前記ガラス基板の表面を走査しながら該ガラス基板を局部的に加熱および冷却することにより、前記ガラス基板の厚み方向に生じた亀裂が前記切断予定ラインの始端から終端にかけて延びた亀裂ラインを形成する亀裂ライン形成工程とを備えている。
【選択図】図3
【解決手段】ガラス基板の表面の切断予定ラインの始端に切断開始溝および該切断予定ラインの終端に切断終了溝を形成する溝形成工程と、前記ガラス基板の表面を走査しながら該ガラス基板を局部的に加熱および冷却することにより、前記ガラス基板の厚み方向に生じた亀裂が前記切断予定ラインの始端から終端にかけて延びた亀裂ラインを形成する亀裂ライン形成工程とを備えている。
【選択図】図3
Description
本発明は、ガラス基板切断装置およびガラス基板切断方法に関し、更に詳しくは、ガラス基板にレーザ光を照射してガラス基板を切断する切断装置および切断方法に関する。
近年、コンピュータやテレビなどの家電製品の表示部として、液晶表示パネルが広く用いられている。液晶表示パネルは、一般には薄膜トランジスタ(TFT)アレイ基板とカラーフィルタ(CF)基板とからなる一対のガラス基板が所定の間隔を置いて平行に対向して貼り合わせられ、両ガラス基板間に液晶が封止された構成をなしている。
通常、TFTアレイ基板には複数の画素電極がマトリクス状に形成され、CF基板にはほぼ全面に共通電極が形成されており、これら電極間に印加する電圧を変化させることで、液晶を配向制御することができるようになっている。
このような液晶表示パネルを製造するにあたっては、大きなマザーガラス基板(液晶表示パネル複数個取り用の大型のガラス基板)に対して複数の液晶表示パネル分の配線パターンを形成するなど、製造工程の途中までは、マザーガラス基板のままで処理が行われている。
そして、その後マザーガラス基板同士を貼り合わせて大判パネルとした後に個々に切断する方法か、または個々に切断(大型の液晶表示装置などは通常2〜6分割程度)してから貼り合わす方法が用いられている(図5(a)および図5(b)参照)。
前者の貼り合わせ後切断する方法は、携帯電話などに用いられる小型の液晶表示パネル、後者の切断後貼り合わせる方法は、液晶テレビなどに用いられる大型の液晶表示パネルに採用されている。
このようなガラス基板を切断する方法としては、ガラス基板表面に硬く鋭いもので溝(筋状の傷)をつけ、この溝を起点としてガラス基板の裏面にまで延びる亀裂を生じさせるように応力をかけて割る方法がある。
例えば、図6(a)に示されるようなホイールカッター31をガラス基板32の表面に所定の力で当接させたまま、ホイールカッター31を切断予定ライン32aに沿って走査させることによりガラス基板32に溝33を形成し、その後、ガラス基板32に曲げ応力を加え、この応力によって切断する。
このような方法により切断したガラス基板32には、図6(b)に示されるように、切断面34の稜線部34aにチッピング35やマイクロクラック36が発生してしまう場合がある。このようなマイクロクラック36等が発生するのは、切断面34に生じるガラスの微小塑性変形領域の残留応力が原因であると考えられている。
このようなマイクロクラック36等がガラス基板32の端部である切断面34に存在すると、ガラス基板32は大型になるほど撓みが大きいことから、搬送時などにおける接触や衝撃により、このマイクロクラック36等を起点に簡単に割れてしまうという問題がある(図7(a)参照)。
このようなガラス基板32の割れを防止するには、切断面34のマイクロクラック36等の発生部分、つまり稜線部34aに沿って面取り加工を行い、このようなマイクロクラック36等を除去してしまうのが好ましい。
図7(b)はこのような面取り加工の一例を示した図である。図示されるように回転軸37に適切な角度に成形された研削砥石38を取り付け、回転方向39に研削砥石38を回転させる。ガラス基板32の切断面34の稜線部34aに研削砥石38を当てながら相対移動させて、適度な大きさの面取り40を形成することで、マイクロクラック36等を除去し、割れに対する切断面34の強度を確保することができる。
しかしながら、ガラス基板32の切断面34に対してこのような面取り加工を行うことは、生産性を著しく低下させることになる。例えば、ガラス基板32の稜線部34aが削られて細かな研削粉が発生し、この研削粉がガラス基板32へ付着するため、面取り加工後は洗浄工程を必要としている。場合によっては、強固に付着した研削粉を洗浄により除去できず、製品の不良発生の原因になっていた。
また、研削砥石38は加工が進むにつれ摩耗し、面取り40の加工形状が損なわれるなどの不具合があるため、研削砥石38を定期的に交換するメンテナンス等を必要としていた。
そこで、近年では、ガラス基板にレーザ光を照射して局部的に加熱すると共に、レーザ光が照射された領域に冷却水を噴出して冷却することにより、ガラス基板を切断する方法が提案されている。ガラス基板に局部的な加熱と冷却を加えると、その部分に熱歪み(熱膨張および熱収縮)が発生し、この熱歪みによる応力がガラス分子の結合力を超えると、ガラス分子の結合が破壊されて、ガラス基板の厚み方向への亀裂が生じる。
このようなガラス基板への加熱・冷却による切断方法によりガラス基板の厚み方向への亀裂を生じさせて切断させた場合は、ガラス分子の結合のみが切断されることになるので、切断面には、上述したホイールカッターにより溝を形成し、その後、応力を加えて亀裂を所持させて切断した場合のような微小塑性変形領域の残留応力が存在しない。
したがって、このようなガラス基板への局部的な加熱および冷却を用いた切断方法により、切断後のガラス基板の切断面にマイクロクラック等が発生することを抑えることができ、その結果、マイクロクラック等を起点にしたガラス基板の割れが防止されるようになっている。
例えば、下記特許文献1には、図8(a)に示されるようにガラス基板32の切断予定ライン32aの始端に、所定長さの切断開始溝41を図6(a)のホイールカッター31を用いて予め形成しておき、その後、図8(b)に示されるようなレーザ光42による加熱と冷却水43による冷却を切断予定ライン32aに沿って走査することで、ガラス基板32に亀裂ライン44を形成して切断する切断方法が開示されている。
この場合、切断開始溝41予め形成しておくことで、この切断開始溝41への局部的な加熱および冷却によって切断開始溝41を起点としたガラス基板32の厚み方向への最初の亀裂を生じさせ易くなっている。したがって、この切断開始溝41部分に発生した最初の亀裂を起点にして、これを切断予定ライン32aに沿って延ばしたのが亀裂ライン44である。
しかしながら、近年、液晶表示パネル等の表示パネルに用いられるマザーガラス基板は、大型化(第8世代:2160mm×2460mm)されてきていることから、ガラス基板の切断終端部分では、加熱と冷却によって生じる熱歪みが発生し難いため、図9に示されるような数ミリの未切断部45が発生することがあった。
これを防止するために、通常、切断終端部分ではレーザ光42と冷却水43による加熱と冷却の走査スピードを落とすことが行われるのであるが、それでも、図示されるように亀裂ライン44がガラス基板42の終端部まで延びず、未切断部45が発生してしまう場合があり、ガラス基板32を完全に切断できないという問題があった。
そこで、本発明が解決する課題は、ガラス基板を加熱および冷却により切断する際の切断終端部分において未切断部が発生しないガラス基板切断方法およびガラス基板切断装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明に係るガラス基板切断装置は、ガラス基板の表面の切断予定ラインの始端および終端を検知する検知部を有し、該検知部により検知された前記切断予定ラインの始端に切断開始溝および前記切断予定ラインの終端に切断終了溝を形成する溝形成手段と、前記ガラス基板を局部的に加熱する加熱部と、該加熱部により加熱された領域を冷却する冷却部とを有し、前記ガラス基板の表面を前記加熱部および前記冷却部によって走査することにより、前記ガラス基板の厚み方向に生じた亀裂が前記切断予定ラインの始端から終端にかけて延びた亀裂ラインを形成する亀裂ライン形成手段とを備えたことを要旨とするものである
この場合、前記走査方向に沿って前記溝形成手段、前記亀裂ライン形成手段がこの順に設けられている構成にすると良い。また、前記溝形成手段は、ホイールカッターを備えている構成にすると良い。更に、前記亀裂ライン形成手段の前記加熱部は、前記ガラス基板にレーザ光を照射するように構成されていると良い。そして、前記亀裂ライン形成手段の前記冷却部は、前記ガラス基板に冷却水を噴出するように構成されていると良い。
また、上記課題を解決するために、本発明に係るガラス基板切断方法は、ガラス基板の表面の切断予定ラインの始端に切断開始溝および該切断予定ラインの終端に切断終了溝を形成する溝形成工程と、前記ガラス基板の表面を走査しながら該ガラス基板を局部的に加熱および冷却することにより、前記ガラス基板の厚み方向に生じた亀裂が前記切断予定ラインの始端から終端にかけて延びた亀裂ラインを形成する亀裂ライン形成工程とを備えていることを要旨とするものである。
この場合、前記溝形成工程においては、先に前記切断予定ラインの始端に切断開始溝を形成し、その後の前記亀裂ライン工程が終了する前に、前記切断予定ラインの終端に切断終了溝を形成する構成にすると良い。
上記構成を有するガラス基板切断装置およびガラス基板切断方法によれば、ガラス基板の切断予定ラインの終端にも切断終了溝が形成されているので、この切断終了溝にも加熱を冷却が施されることによってこの切断終了溝を起点とした亀裂を生じさせることができ、この亀裂に切断予定ラインに沿って延びてきた亀裂ラインが繋がることになって、確実にガラス基板の切断予定ラインの終端部を切断することができる。これにより従来技術で説明したようなガラス基板の切断終端部分に未切断部が発生することがなくなり、ガラス基板を完全に切断することが可能になる。
また、上記構成を有するガラス基板切断装置において、走査方向に向かって手前から溝形成手段、亀裂ライン形成手段が順に設けられている構成、つまり、検知部、ホイールカッター、加熱部、冷却部を走査方向に沿ってこの順に設けた構成にすれば、先ず検知部がガラス基板の表面の切断予定ラインの始端を検知してホイールカッターがその始端に切断開始溝を形成し、次いで加熱部と冷却部により切断開始溝部分に生じる亀裂を起点にして延びる亀裂ラインを形成してガラス基板を切断しつつ、次に検知部がガラス基板の表面の切断予定ラインの終端を検知して、ホイールカッターがその終端に切断終了溝を形成し、最後に延びてきた亀裂ラインを切断終了溝部分に生じる亀裂に繋げるというように、簡便にガラス基板を完全に切断することができると共に、ガラス基板切断装置を簡易な構造にすることができる。
以下に、本発明に係るガラス基板切断装置およびガラス基板切断方法の一実施形態について図面を参照して説明する。図1はガラス基板切断装置の概略構成を示した図、図2および図3はガラス基板切断装置を用いてガラス基板を切断する手順を順に示した図である。
図示されるように、ガラス基板切断装置1は、ガラス基板20が載置される基板ステージ2と、図2(a)および図3(a)に示されるようなガラス基板20の切断予定ライン20aの両端部に切断開始溝21および切断終了溝23を形成する溝形成ユニット3と、亀裂ライン22を形成してガラス基板20を切断する亀裂ライン形成ユニット4と、これらユニットの動作をコントロールする制御部5とを備えている。
ガラス基板20は、四角形状を有した脆性材料からなる板材で、例えば液晶表示パネルに使用される厚さ0.7mmのノンアルカリ系ガラス基板が用いられる。基板ステージ2は、載置されたガラス基板20を吸着保持することできるようになっており、この場合、切断されて取り除かれる部分を除くようにガラス基板20の裏面を吸着している。
基板ステージ2は、駆動部6によって切断予定ライン20aが延びる方向(X方向)および切断予定ライン20aに直交する方向(Y方向)への移動が可能であると共に、ガラス基板20と各ユニット3,4との距離の調整ができるように垂直方向(Z方向)への移動が可能である。ガラス基板20を切断する際には、駆動部6は、ガラス基板20を切断するために最適な速度で、基板ステージ2をX方向に移動させる。
溝形成ユニット3は、基板ステージ2の上方位置で図示しない装置フレームに固定されており、前方に検知部7と後方にホイールカッター8を備えている。検知部7は、基板ステージ2によってX方向(走査方向)に移動されるガラス基板20の左右の端部を検知して、その検知信号を制御部5に出力する。この検知部7としては、測距離センサや磁気センサなどが適用される。
ホイールカッター8は、人工ダイヤモンドの単結晶体や焼結体などの材料から成形されたもので、ホイールの外周縁が先細状に形成されている。この場合、ホイールカッター8は昇降部9の下端に固定されて、この昇降部9によって上下に昇降可能に設けられている。
図2(a)および図3(a)に示されるように、ホイールカッター8は昇降部9によって、ガラス基板20の切断予定ライン20aの左右の始端および終端に切断開始溝21および切断終了溝23を形成する際には下降し、それ以外は所定の位置にまで上昇して待機するように制御部5によってその昇降動作が制御されている。
この場合、ホイールカッター8によって形成される切断開始溝21は、切断予定ライン20aの始端に約10mmの長さで筋状の傷のようにガラス基板20表面の左端部に形成される。また、切断終了溝23は、切断予定ライン20aの終端に同じく約10mmの長さで筋状の傷のようにガラス基板20表面の右端部に形成される。
亀裂ライン形成ユニット4も上述した溝形成ユニット3と同様に基板ステージ2の上方位置で図示しない装置フレームに固定されており、前方に加熱部10と後方に冷却部11を備えている。
これら加熱部10と冷却部11を備えた亀裂ライン形成ユニット4をガラス基板20表面の切断予定ライン20aに沿ってX方向に走査することによって、ガラス基板20を加熱して直後に冷却することを行い、ガラス基板20表面から裏面に至る垂直状の亀裂を切断予定ライン20aに沿って直線状に延ばしてガラス基板20を切断する亀裂ライン22を形成する。
加熱部10は、制御部5からの制御信号に基づいて、ガラス基板20に対して吸収特性の優れた波長のレーザを発生し、集光レンズ12を介して集光されたレーザ光13をガラス基板20の表面に照射して加熱する。このようなレーザ光13としてはCO2レーザ光やYAGレーザ光が用いられる。この場合、ガラス基板20に照射する際のレーザ光13の焦点位置は、ガラス基板20の裏面からやや下方位置に設定されている。
冷却部11は、制御部5からの制御信号に基づいて、ガラス基板20の表面に常温の水などの冷却水14を噴出して、レーザ光13が照射されて加熱されたガラス基板20を冷却する。冷却部11の先端にはスプレーノズルが設けられており、冷却水14はガラス基板20に対して霧状に噴出されるようになっている。
この場合、ガラス基板20のレーザ光13が照射された領域が通過した直後のその領域が冷却水14によって積極的に冷却されることで、ガラス基板20の内部に熱歪み(熱膨張および熱収縮)を発生させて、その熱歪みによる応力によってガラス基板20表面から裏面に至る亀裂を生じさせることができるようになっている。
この亀裂が切断予定ライン20aに沿って延びたものが亀裂ライン22となり、この亀裂ライン22からガラス基板20は2つに分断されることになる。
次に、このようなガラス基板切断装置1を用いてガラス基板20を切断する手順について図2〜図4を用いて説明する。
先ず、溝形成ユニット3の検知部7がガラス基板20の左端部、つまり切断予定ライン20aの始端を検知する。検知部7は検知信号を制御部5に出力する。このとき溝形成ユニット3のホイールカッター8は上方位置で待機している。
そして、制御部5は検知部7からの出力信号に基づいて、ホイールカッター8を下降させる。下降されたホイールカッター8は、図2(a)に示されるように、ガラス基板20の左端部に所定長さの切断開始溝21を形成し、その後、上昇して所定の位置に待機する。
次いで、亀裂ライン形成ユニット4の加熱部10のレーザ光13が切断開始溝21の後端から前端にかけて照射されて、この部分が急激に加熱される。その直後に亀裂ライン形成ユニット4の冷却部10の冷却水14が同じく切断開始溝21の後端から前端にかけて噴出されて、この部分が急激に冷却される。
このとき、この切断開始溝21への局部的な加熱および冷却によって切断開始溝21を起点としたガラス基板20の厚み方向への最初の亀裂が生じる。
そして、その後も亀裂ライン形成ユニット4の加熱部10および冷却部11により加熱・冷却を切断予定ライン20aに沿ってガラス基板20に加えることで、図2(b)に示されるように、切断開始溝41部分に発生した最初の亀裂を起点にして、これを切断予定ライン20aに沿って延ばすように亀裂ライン22が形成される。
次に、このような亀裂ライン22を切断予定ライン20aに沿って延ばすように形成しつつ、溝形成ユニット3が切断予定ライン20aの終端、つまりガラス基板20の右端部付近に近づくと、溝形成ユニット3の検知部7がガラス基板20の右端部を検知する。
そして、制御部5は検知部7からの出力信号に基づいて、ホイールカッター8を下降させる。下降されたホイールカッター8は、図3(a)に示されるように、ガラス基板20の左端部に所定長さの切断終了溝23を形成する。
その後、亀裂ライン形成ユニット4が亀裂ライン22を形成しつつ、切断終了溝21に到達すると、切断終了溝23への局部的な加熱および冷却によって切断終了溝23を起点としたガラス基板20の厚み方向への最後の亀裂を生じさせ、これが切断終了溝23の後端にまで延びた亀裂ライン22と繋がることで、図3(b)に示されるように、亀裂ライン22がガラス基板20の切断予定ライン20a全てに形成される。これによりガラス基板20は、図4に示されるように2つに分断されて切断が完了する。
上述したガラス基板切断方法によれば、ガラス基板20の切断予定ライン20aの終端にも切断終了溝23が形成されているので、この切断終了溝23にも加熱を冷却が施されることによってこの切断終了溝23を起点とした亀裂を生じさせることができ、この亀裂に切断予定ライン20aに沿って延びてきた亀裂ライン22が繋がることになって、確実にガラス基板20の切断予定ライン20aの終端部を切断することができる。
これにより従来技術で説明したようなガラス基板の切断終端部分に未切断部が発生することがなくなり、ガラス基板を完全に切断することが可能になる。
また、上述したガラス基板切断装置1は、走査方向に沿って溝形成ユニット3、亀裂ライン形成ユニット4がこの順に設けられている構成なので、装置を簡易な構造とすることが可能である。
つまり、ガラス基板切断装置1には、基板ステージ2の上方に検知部7、ホイールカッター8、加熱部10、冷却部11が走査方向に沿ってこの順に設けられた構成になっているので、先ず検知部7がガラス基板20の表面の切断予定ライン20aの始端を検知してホイールカッター8がその始端に切断開始溝21を形成し、次いで加熱部10と冷却部11により切断開始溝21部分に生じる亀裂を起点にして延びる亀裂ライン22を形成してガラス基板20を切断しつつ、再び検知部7がガラス基板20の表面の切断予定ライン20aの終端を検知してホイールカッター8がその終端に切断終了溝23を形成し、最後に延びてきた亀裂ライン22を切断終了溝21部分にも生じる亀裂に繋げるというように、簡便にガラス基板20を完全に切断することができると共に、ガラス基板切断装置1を簡易な構造とすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。
例えば、検知部7とホイールカッター8からなる溝形成ユニット3と、加熱部10と冷却部11からなる亀裂ライン形成ユニット4というように各ユニットを別々にした構成について説明したが、これらを一体的にした構成にしても良く、上述した実施形態には限定されない。
また、溝形成ユニット3と亀裂ライン形成ユニット4に対してガラス基板20を基板ステージ2よって移動させる構成について説明したが、溝形成ユニット3と亀裂ライン形成ユニット4をガラス基板20に対して移動させる構成でも良い。
1 ガラス基板切断装置
2 基板ステージ
3 溝形成ユニット
4 亀裂ライン形成ユニット
5 制御部
6 駆動部
7 検知部
8 ホイールカッター
9 昇降部
10 加熱部
11 冷却部
12 集光レンズ
13 レーザ光
14 冷却水
20 ガラス基板
20a 切断予定ライン
21 切断開始溝
22 亀裂ライン
23 切断終了溝
2 基板ステージ
3 溝形成ユニット
4 亀裂ライン形成ユニット
5 制御部
6 駆動部
7 検知部
8 ホイールカッター
9 昇降部
10 加熱部
11 冷却部
12 集光レンズ
13 レーザ光
14 冷却水
20 ガラス基板
20a 切断予定ライン
21 切断開始溝
22 亀裂ライン
23 切断終了溝
Claims (7)
- ガラス基板の表面の切断予定ラインの始端および終端を検知する検知部を有し、該検知部により検知された前記切断予定ラインの始端に切断開始溝および前記切断予定ラインの終端に切断終了溝を形成する溝形成手段と、前記ガラス基板を局部的に加熱する加熱部と、該加熱部により加熱された領域を冷却する冷却部とを有し、前記ガラス基板の表面を前記加熱部および前記冷却部によって走査することにより、前記ガラス基板の厚み方向に生じた亀裂が前記切断予定ラインの始端から終端にかけて延びた亀裂ラインを形成する亀裂ライン形成手段とを備えたことを特徴とするガラス基板切断装置。
- 前記走査方向に沿って前記溝形成手段、前記亀裂ライン形成手段がこの順に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板切断装置。
- 前記溝形成手段は、ホイールカッターを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のガラス基板切断装置。
- 前記亀裂ライン形成手段の前記加熱部は、前記ガラス基板にレーザ光を照射するように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のガラス基板切断装置。
- 前記亀裂ライン形成手段の前記冷却部は、前記ガラス基板に冷却水を噴出するように構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のガラス基板切断装置。
- ガラス基板の表面の切断予定ラインの始端に切断開始溝および該切断予定ラインの終端に切断終了溝を形成する溝形成工程と、前記ガラス基板の表面を走査しながら該ガラス基板を局部的に加熱および冷却することにより、前記ガラス基板の厚み方向に生じた亀裂が前記切断予定ラインの始端から終端にかけて延びた亀裂ラインを形成する亀裂ライン形成工程とを備えていることを特徴とするガラス基板切断方法。
- 前記溝形成工程においては、先に前記切断予定ラインの始端に切断開始溝を形成し、その後の前記亀裂ライン工程が終了する前に、前記切断予定ラインの終端に切断終了溝を形成することを特徴とする請求項6に記載のガラス基板切断方法。
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