JP2010115637A - 塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗液パン内での塗液の滞留を低減し、塗液に含まれる微粒子や顔料の沈降及び凝集をなくし、塗液に含まれる樹脂や溶媒なども分散させることができる塗布装置を提供する。
【解決手段】塗液4を貯留する塗液パン1と、塗液4を基材8に転写する転写用のロール5と、塗液パン1の底壁1aに塗液パン1内と連通するように設けられた撹拌室13と、撹拌室13に配設され塗液4を撹拌する撹拌機2と、塗液パン1内の塗液4を塗液排出口12aから塗液パン1外に排出して塗液供給口3から攪拌室13に供給することで塗液4を循環させる塗液循環手段とを備える構成にした。
【選択図】図2
【解決手段】塗液4を貯留する塗液パン1と、塗液4を基材8に転写する転写用のロール5と、塗液パン1の底壁1aに塗液パン1内と連通するように設けられた撹拌室13と、撹拌室13に配設され塗液4を撹拌する撹拌機2と、塗液パン1内の塗液4を塗液排出口12aから塗液パン1外に排出して塗液供給口3から攪拌室13に供給することで塗液4を循環させる塗液循環手段とを備える構成にした。
【選択図】図2
Description
本発明は、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、バーコーターなどのロールを使用する塗布装置に関し、さらに詳しくは、インキパンなどの塗液パンに塗液の沈降や凝集を防ぎ、さらに塗液に含まれる樹脂や溶媒なども分散させるための攪拌機を有する塗布装置に関するものである。
従来から、連続走行している帯状の基材に塗液を塗布する方法として、特にロールを用いるアプリケーターには、ロールコーター、グラビアコーターなどが用いられている。
このようなコーターは、インキパンからロールで塗液を汲み上げて基材に転写させる方式であるが、塗液中にアルミナやシリカなどの微粒子を含んでいたり、顔料を含んでいたりすると、これらは塗液中の樹脂や溶剤に比べて比重が重いことにより、また凝集するということもあり、インキパン内の滞留しやすい部分、例えばエッジ部やインキパン底に沈降してしまう。このようなことが起きると塗液の組成が経時変化してしまう。例えば防眩フィルムにおいては、光学特性へイズや光沢度が経時変化することで、光学特性や外観が初期と異なってきてしまう。
このようなコーターは、インキパンからロールで塗液を汲み上げて基材に転写させる方式であるが、塗液中にアルミナやシリカなどの微粒子を含んでいたり、顔料を含んでいたりすると、これらは塗液中の樹脂や溶剤に比べて比重が重いことにより、また凝集するということもあり、インキパン内の滞留しやすい部分、例えばエッジ部やインキパン底に沈降してしまう。このようなことが起きると塗液の組成が経時変化してしまう。例えば防眩フィルムにおいては、光学特性へイズや光沢度が経時変化することで、光学特性や外観が初期と異なってきてしまう。
そこで、上記のような問題の解決方法としては、分散混合した塗液を底壁に漏斗部および収集部を有する第1沈降槽に供給し静置して第1沈降槽で凝集物および沈降物を除去するステップと、塗液を底壁に漏斗部および収集部を有する第2沈降槽に供給し静置してグラビア印刷前に、第2沈降槽で凝集物および沈降物を除去するステップを踏むことにより、予め凝集物や沈降物が除去された塗液をグラビアロールの回転で攪拌し、時間の経過とともに発生するフィラーの再凝集を防止する技術が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記のような2つの沈降槽で除去を繰り返すことにより、塗液の組成が初期組成と異なってきたり、諸特性変化が生じてしまう。特に、沈降しやすいあるいは凝集しやすい塗液においては、顕著になり特性管理が困難になってくる。また、上記の除去ステップを繰り返すことによる工程数の増加でコストアップにもつながってくる問題がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、塗液パン内での塗液の滞留を低減するとともに、塗液に含まれる微粒子や顔料の沈降及び凝集をなくし、さらに塗液に含まれる樹脂や溶媒なども分散させることができる塗布装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明の塗布装置は、塗液を貯留する塗液パンと、前記塗液を基材に転写する転写用のロールと、前記塗液パンの底壁に前記塗液パン内と連通するように設けられた撹拌室と、前記撹拌室に配設され前記塗液を撹拌する撹拌機と、前記撹拌室に設けた塗液供給口と、前記塗液パン内の塗液の液面付近に位置するように前記塗液パンに設けた塗液排出口と、前記塗液パン内の塗液を前記塗液排出口から前記塗液パン外に排出して前記塗液供給口から前記攪拌室に供給することで塗液を循環させる塗液循環手段とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の塗布装置において、前記塗液パンは、前記撹拌室に連通する開口が形成された底壁と、前記底壁の周縁から起立する側壁を有し、前記底壁は前記周縁から前記開口に至るにしたがい次第に下方に位置する傾斜面で構成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2記載の塗布装置において、前記ロールの一部は前記塗液パンの塗液中に浸漬して配置され、前記塗液パン及び前記攪拌室は前記ロールの軸方向の全長に亘り延在して形成され、前記撹拌機は前記撹拌室の全長に亘り延在していることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2記載の塗布装置において、前記ロールの一部は前記塗液パンの塗液中に浸漬して配置され、前記塗液パン及び前記攪拌室は前記ロールの軸方向の全長に亘り延在して形成され、前記撹拌機は前記撹拌室の全長に亘り延在していることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3に何れか1項記載の塗布装置において、前記塗液循環手段は、前記塗液排出口に配管を介して接続され前記塗液排出口から排出される塗液を貯留する塗液タンクと、前記塗液タンクで貯留した塗液を吸引して前記塗液供給口から前記撹拌室に送給する送液用ポンプとを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4記載の塗布装置において、前記塗液循環手段は、前記送液用ポンプと前記塗液供給口とを接続する流路に設けられたフィルターを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4記載の塗布装置において、前記塗液循環手段は、前記送液用ポンプと前記塗液供給口とを接続する流路に設けられたフィルターを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5に何れか1項記載の塗布装置において、前記塗液パンは、前記撹拌室に連通する開口が形成された底壁と、前記底壁の周縁から起立する側壁を有し、前記塗液排出口は、前記側壁の周方向に間隔をおいて複数設けられていることを特徴とする。
請求項7の発明は、基材上に塗膜を備える塗布物の製造方法であって、
請求項1乃至6のいずれかに記載の塗布装置を用い連続走行する基材上に塗液を塗布し、塗膜を形成したことを特徴とする。
請求項1乃至6のいずれかに記載の塗布装置を用い連続走行する基材上に塗液を塗布し、塗膜を形成したことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7記載の塗布物の製造方法において、前記塗液が粒子を含むことを特徴とする。
本発明の塗布装置においては、塗液循環手段により塗液を塗液供給口から撹拌室に送給することで塗液を塗液パンの底壁から上方に向け流動させるとともに複数の塗液排出口から排出される塗液を塗液循環手段に戻すことにより塗液パン内の塗液を循環させる。そして、撹拌機で塗液を撹拌することにより沈降しやすいまたは凝集しやすい微粒子や顔料を分散させる。
よって、本発明によれば、塗液パン内での塗液の滞留を低減することができるとともに、塗液に含まれる粒子や顔料の沈降及び凝集をなくし、塗液に含まれる樹脂や溶媒なども分散させることができる。
よって、本発明によれば、塗液パン内での塗液の滞留を低減することができるとともに、塗液に含まれる粒子や顔料の沈降及び凝集をなくし、塗液に含まれる樹脂や溶媒なども分散させることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の一実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は本発明にかかる塗布装置をグラビア印刷のグラビアコーターに適用した場合の一例を示す概略平面図、図2は図1のA−A線に沿う概略断面図、図3は図1のB−B線に沿う概略断面図である。
本実施の形態に示す塗布装置は、図1〜図3に示すように、塗液パン(インキパン)1、スクリュー型の撹拌機2、グラビアロール5、インプレッションロール6、撹拌室13、塗液循環手段14などを含んで構成される。
以下、本発明の一実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は本発明にかかる塗布装置をグラビア印刷のグラビアコーターに適用した場合の一例を示す概略平面図、図2は図1のA−A線に沿う概略断面図、図3は図1のB−B線に沿う概略断面図である。
本実施の形態に示す塗布装置は、図1〜図3に示すように、塗液パン(インキパン)1、スクリュー型の撹拌機2、グラビアロール5、インプレッションロール6、撹拌室13、塗液循環手段14などを含んで構成される。
塗液パン1は、沈降し易いまたは凝集し易い粒子や顔料を含む塗液4を貯留するもので、図1〜図3に示すように、グラビアロール5の軸方向の長さより大きい長さと、グラビアロール5の直径より大きい幅を有する、上面が開放された長方形のトレイ状を呈している。また、このトレイ状の塗液パン1は、底壁1aと、この底壁1aの周縁から起立する側壁1bを有している。
塗液パン1の底壁1aの幅方向の中央部には、図2及び図3に示すように、塗液パン1の長手方向の全長に亘り長四角状の開口15が形成されており、さらに、底壁1aには、開口15を通して塗液パン1内に連通される撹拌室13が底壁1aから下方へ突出して塗液パン1の長手方向の全長に亘り延在して形成されている。また、撹拌室13の底壁13aの長手方向の中央部には塗液供給口3が形成されている。さらに、撹拌室13の底壁13aは、撹拌室13の側壁13bの下端から塗液供給口3に向けて斜め下方に傾斜する傾斜面で構成されている。
塗液パン1の底壁1aは、図2に示すように、側壁1bの下端から開口15に向け斜め下方に傾斜する傾斜面、すなわち底壁1aの周縁から開口15に至るにしたがい次第に下方に位置する傾斜面で構成されている。また、塗液パン1の側壁1bの上端寄り箇所、すなわち塗液パン1内の塗液4の液面付近に位置する箇所には、図1〜図3に示すように、側壁1bの周方向に間隔をおいて複数の塗液排出口12a,12bが設けられている。
塗液パン1の底壁1aの幅方向の中央部には、図2及び図3に示すように、塗液パン1の長手方向の全長に亘り長四角状の開口15が形成されており、さらに、底壁1aには、開口15を通して塗液パン1内に連通される撹拌室13が底壁1aから下方へ突出して塗液パン1の長手方向の全長に亘り延在して形成されている。また、撹拌室13の底壁13aの長手方向の中央部には塗液供給口3が形成されている。さらに、撹拌室13の底壁13aは、撹拌室13の側壁13bの下端から塗液供給口3に向けて斜め下方に傾斜する傾斜面で構成されている。
塗液パン1の底壁1aは、図2に示すように、側壁1bの下端から開口15に向け斜め下方に傾斜する傾斜面、すなわち底壁1aの周縁から開口15に至るにしたがい次第に下方に位置する傾斜面で構成されている。また、塗液パン1の側壁1bの上端寄り箇所、すなわち塗液パン1内の塗液4の液面付近に位置する箇所には、図1〜図3に示すように、側壁1bの周方向に間隔をおいて複数の塗液排出口12a,12bが設けられている。
撹拌機2は、図2及び図3に示すように、撹拌室13内に撹拌室13の長手方向の全長に亘り延在するように配置されており、この撹拌機2を回転することにより、沈降し易いまたは凝集し易い微粒子や顔料を含む塗液4を撹拌して粒子や顔料、加えて樹脂や溶媒も分散させるようになっている。
グラビアロール5は、図1〜図3に示すように、塗液パン1の上面から塗液パン1内に臨むように、かつグラビアロール5の外周面の一部が塗液パン1内の塗液4中に浸漬されるようにして塗液パン1の長手方向に沿い配置され、図示省略した支持ブラケットにより回転可能に支持されている。また、グラビアロール5の上部には、帯状の基材8をグラビアロール5の外周面に押圧するインプレッションロール6がグラビアロール5と平行に配置され、図示省略した支持ブラケットにより回転可能に支持されている。なお、図1及び図2において、符号7はグラビアロール5の外周面に付着した余分な塗液を掻き落とすドクターである。
塗液循環手段14は、塗液パン1内の塗液4を塗液供給口3及び複数の塗液排出口12a,12bを通して循環させるためのもので、塗液供給口3と複数の塗液排出口12a,12bとの間に設けられている。
このような塗液循環手段14は、図1に示すように、複数の塗液排出口12a,12bに配管16a,16bを介して接続され、塗液パン1から排出される塗液4を受ける塗液タンク9と、塗液タンク9で受けた塗液4を吸引して塗液供給口3から撹拌室13に送給する送液用ポンプ10と、送液用ポンプ10の吐出側と塗液供給口3とを接続する流路17に設けられたフィルター11とから構成されている。
このような塗液循環手段14は、図1に示すように、複数の塗液排出口12a,12bに配管16a,16bを介して接続され、塗液パン1から排出される塗液4を受ける塗液タンク9と、塗液タンク9で受けた塗液4を吸引して塗液供給口3から撹拌室13に送給する送液用ポンプ10と、送液用ポンプ10の吐出側と塗液供給口3とを接続する流路17に設けられたフィルター11とから構成されている。
上記のように構成された塗布装置において、図2に示すようなリバースグラビア方式で塗液パン(インキパン)1内でグラビアロール5の表面に彫刻されたセル内に満たされた塗液4以外の余分な塗液をドクター7で掻き落し、グラビアロール5とインプレッションロール6を図2に示す矢印方向に回転させることで基材8に転写する塗工方式で、塗液供給口3を通して塗液循環手段14から供給された塗液4は攪拌機2で攪拌され、塗液パン(インキパン)1内を満たしていく。
また、図3に示すように、塗液供給口3から撹拌室13を通して塗液パン(インキパン)1に供給された塗液4は塗液パン1内を上昇していき、攪拌機2で攪拌されながら、塗液パン1内を満たしてき、一部はグラビアロール5により掻き上げられ、ドクター7で余分な塗液が掻き落され、インプレッションロール6により基材8へ転写される。また塗液パン1内の余剰の塗液は、塗液排出口12a、12bから配管16a,16bを通して塗液タンク9に排出され、貯留される。
また、図3に示すように、塗液供給口3から撹拌室13を通して塗液パン(インキパン)1に供給された塗液4は塗液パン1内を上昇していき、攪拌機2で攪拌されながら、塗液パン1内を満たしてき、一部はグラビアロール5により掻き上げられ、ドクター7で余分な塗液が掻き落され、インプレッションロール6により基材8へ転写される。また塗液パン1内の余剰の塗液は、塗液排出口12a、12bから配管16a,16bを通して塗液タンク9に排出され、貯留される。
本実施の形態において、送液用ポンプ10には摺動部の無いダイアフラムポンプを用いることができる。送液用ポンプ10により供給された塗液4はフィルター11でろ過された後、塗液供給口3から撹拌室13を通して塗液パン1の下方から供給され続けることで、塗液パン1内の液面が徐々に上昇していき、スクリュー型の攪拌機2により攪拌し続けるため、粒子や樹脂や溶媒を含んだ塗液4は均一に分散されながら塗液パン1内を満たしていく。均一に分散された塗液4の一部は、グラビアロール5、ドクター7、インプレッションロール6により基材8に転写される。また、塗液排出口12a、12bから排出された塗液4は配管16a,16bを通して塗液用タンク9内へ戻され、再び送液用ポンプ10により、塗液パン1内へ供給される。
本実施の形態における攪拌機2はスクリュー型とは限らず、スクリュー型以外のプロペラ型、タービン型などやスタティックミキサーなど形状は塗液4の特性にあった性能の攪拌機2へと変更できるものである。また、攪拌機2のサイズとしては好ましくは塗液パン1の長手方向のサイズと同等のサイズとする。塗液4の特性によっては、同等サイズに限られるものではない。また、基材8への塗布量が多いとき、あるいは高粘度やチキソ性のある塗液4など塗液4の特性によっては、塗液4が排出する必要がない、あるいは排出が困難な塗液4においては、塗液排出口12を使用しないで、転写された量だけ供給するという方法も可能である。また、塗工方式としてはリバースグラビア方式に限らず、塗液パン1のように塗液4を蓄えることが可能なロールコーター、マイクログラビアなど種々のロールアプリケーターに適応できる。
このような本実施の形態に示す塗布装置によれば、塗液パン1には塗液4に含まれる微粒子や顔料の沈降や凝集を防ぎ、分散させるための攪拌機2を設けたことにより、また、塗液パン1の底壁1aが側壁1bの下端から開口15に向け斜め下方に傾斜する傾斜面で構成されていることにより、加えて塗液排出口を複数箇所に設けることで、塗液供給口3から供給された塗液4は撹拌室13を通して塗液パン1内を上昇していき、そして、撹拌室13内に配設された攪拌機2により攪拌されながら、さらに上昇していき、さらに、上昇していった塗液4は複数箇所の塗液排出口12a、12bにより排出され、塗液タンク9へ戻される構成になっているので、塗液パン1内の塗液4は常に流動状態におかれ、その結果、塗液パン1内での塗液の滞留を低減することができるとともに、塗液に含まれる粒子や顔料の沈降及び凝集をなくし、塗液に含まれる樹脂や溶媒なども分散させることができる。
なお、本発明の塗布装置にあっては、図1〜3に示したグラビアロールを用いたグラビアコーターに限定されるものではなく、ロールを使用する塗布装置であればよい。例えば、マイクログラビアコーター、バーコーターなどのロールを使用する塗布装置にも適用することができる。
以上の、本発明の塗布装置を用いることにより、連続走行するウェブ状の基材に対し塗液を塗布し、基材上に塗膜を備える塗布物を製造することができる。特に、粒子又は顔料を含む塗布液を用いて塗膜を形成し、塗布物を製造する際に好適に用いることができる。粒子としては、光拡散粒子、防眩粒子等を挙げることができる。
塗布物としては、例えば、基材上にバインダマトリックス形成材料と粒子と溶媒を含む塗液を用い、粒子により表面に凹凸を備える防眩層を形成した防眩フィルムを挙げることができる。防眩フィルムは液晶表示装置といったディスプレイの観察者側の最表面に設けられ、ディスプレイ表面に入射する外光の映りこみを防ぐものである。粒子を含む塗液を用いウェブ状の基材上に表面に凹凸を有する防眩層を基材上に形成し防眩フィルムを製造するに際しては、防眩層中の粒子の単位体積当たりの量や粒子の分散状態によってヘイズや光沢度といった光学性能が大きく変化する。本発明の塗布装置を用いることにより、連続走行する基材上に防眩層を形成するに際に塗液中に含まれる粒子の沈降や凝集により塗液の経時変化を抑制することができ、安定的に防眩フィルムを製造することができる。
以下、塗布物として防眩フィルムを製造する場合について説明する。
防眩フィルムを形成するに際しては、ウェブ基材上に、バインダマトリックス形成材料、粒子を含む塗布液を塗布し、電離放射線を照射することにより形成される。形成される防眩層は、バインダマトリックス中に粒子が分散した構造をとり、粒子により表面に凹凸が形成される。
本発明の基材としては連続搬送できるウェブ状のプラスチックフィルムなどを用いることができる。プラスチックフィルムとしては適度の透明性、機械強度を有していれば良い。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のフィルムを用いることができる。中でも、トリアセチルセルロースフィルムは複屈折が少なく、透明性が良好であることから液晶表示装置表面に好適に設けることができる。
防眩フィルムを形成するに際しては、ウェブ基材上に、バインダマトリックス形成材料、粒子を含む塗布液を塗布し、電離放射線を照射することにより形成される。形成される防眩層は、バインダマトリックス中に粒子が分散した構造をとり、粒子により表面に凹凸が形成される。
本発明の基材としては連続搬送できるウェブ状のプラスチックフィルムなどを用いることができる。プラスチックフィルムとしては適度の透明性、機械強度を有していれば良い。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のフィルムを用いることができる。中でも、トリアセチルセルロースフィルムは複屈折が少なく、透明性が良好であることから液晶表示装置表面に好適に設けることができる。
バインダマトリックス形成材料としては、電離放射線硬化型樹脂を用いることができる。電離放射線硬化型樹脂を用いることにより、液晶表示装置の表面に設けても十分なハードコート性能を防眩フィルムに付与することができる。電離放射線硬化型材料としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレートを使用することができる。またこれらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができる。
中でも、バインダマトリックス形成材料として、電離放射線硬化型樹脂である、3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーを用いることが好ましい。3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーを用いることにより十分な耐擦傷性を備える防眩フィルムとすることができる。3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーの具体例としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレートモノマー、または、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレートモノマーのうち、3官能及び4官能のものを指す。このとき、3官能アクリレートモノマー若しくは4官能アクリレートモノマーをバインダマトリックス形成材料に対し合計80wt%以上用いることが好ましい。
中でも、バインダマトリックス形成材料として、電離放射線硬化型樹脂である、3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーを用いることが好ましい。3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーを用いることにより十分な耐擦傷性を備える防眩フィルムとすることができる。3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーの具体例としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレートモノマー、または、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレートモノマーのうち、3官能及び4官能のものを指す。このとき、3官能アクリレートモノマー若しくは4官能アクリレートモノマーをバインダマトリックス形成材料に対し合計80wt%以上用いることが好ましい。
また、バインダマトリックス形成材料としては、電離放射線硬化型樹脂の他に熱可塑性樹脂等を加えることもできる。熱可塑性樹脂としては、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその共重合体、メタクリル樹脂及びその共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、線状ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を使用できる。熱可塑性樹脂を加えることにより、透明基材と防眩層との密着性を向上させることができる。また、熱可塑性樹脂を加えることにより、製造される防眩フィルムのカールを抑制することができる。
防眩層を形成する際の塗布液に含まれる粒子としては、アクリル粒子、PMMA粒子、アクリルスチレン粒子)、PMMAスチレン粒子、ポリスチレン粒子、ポリカーボネート粒子、メラミン粒子、エポキシ粒子、ポリウレタン粒子、ナイロン粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、シリコーン粒子、ポリテトラフルオロエチレン粒子、ポリフッ化ビニリデン粒子、ポリ塩化ビニル粒子、ポリ塩化ビニリデン粒子、ガラス粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子等を用いることができる。
また、電離放射線として紫外線を用いる場合、塗液に光重合開始剤が加えられる。光重合開始剤は、公知の光重合開始剤を用いることができるが、用いるバインダマトリックス形成材料にあったものを用いることが好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類等が用いられる。光重合開始剤の使用量は、バインダマトリックス形成材料100重量部に対して0.5〜20重量部である。好ましくは1〜5wt%である。
塗液には、必要に応じて溶媒が加えられる。溶媒を加えることにより、粒子やバインダマトリックスを均一に分散させ、また、塗液を透明基材上に塗布するに際し、塗液の粘度を適切な範囲に調整することが可能となる。
溶媒としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、n−ヘキサンなどの炭化水素類、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトール等のエーテル類、またアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、およびメチルシクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン等のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸n−ペンチル、およびγ−プチロラクトン等のエステル類、さらには、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類が挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明にあっては、表面調整剤と呼ばれる添加剤を加えても良い。表面調整剤は、その働きに応じて、レベリング剤、消泡剤、界面張力調整剤、表面張力調整剤とも呼ばれるが、いずれも形成される塗膜(防眩層)の表面張力を低下させる働きを備える。
表面調整剤として通常用いられる添加剤としては、シリコーン系添加剤、フッ素系添加剤、アクリル系添加剤等が挙げられる。シリコーン系添加剤にあっては、ポリジメチルシロキサンを基本構造とする誘導体であり、ポリジメチルシロキサン構造の側鎖を変性したものが用いられる。例えば、ポリエーテル変性ジメチルシロキサンがシリコーン添加剤として用いられる。また、フッ素系添加剤としては、パーフルオロアルキル基を備える化合物が用いられる。
また、本発明の塗液においては、塗液中に先に述べた表面調整剤のほかにも、他の添加剤を加えても良い。ただし、これらの添加剤は形成される防眩層の透明性、光の拡散性などに影響を与えないほうが好ましい。機能性添加剤としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防汚剤、撥水剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、硬化剤、などを使用でき、それにより、形成される防眩層に帯電防止機能、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能、防汚機能、撥水機能といった、防眩機能以外の機能を持たせることができる。
表面調整剤として通常用いられる添加剤としては、シリコーン系添加剤、フッ素系添加剤、アクリル系添加剤等が挙げられる。シリコーン系添加剤にあっては、ポリジメチルシロキサンを基本構造とする誘導体であり、ポリジメチルシロキサン構造の側鎖を変性したものが用いられる。例えば、ポリエーテル変性ジメチルシロキサンがシリコーン添加剤として用いられる。また、フッ素系添加剤としては、パーフルオロアルキル基を備える化合物が用いられる。
また、本発明の塗液においては、塗液中に先に述べた表面調整剤のほかにも、他の添加剤を加えても良い。ただし、これらの添加剤は形成される防眩層の透明性、光の拡散性などに影響を与えないほうが好ましい。機能性添加剤としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防汚剤、撥水剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、硬化剤、などを使用でき、それにより、形成される防眩層に帯電防止機能、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能、防汚機能、撥水機能といった、防眩機能以外の機能を持たせることができる。
本発明の防眩フィルムにあっては、塗液を基材上に塗布する塗布工程の後、乾燥工程、硬化工程が設けられる。硬化工程に用いられる電離放射線としては、紫外線、電子線を用いることができる。紫外線硬化の場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等の光源が利用できる。また、電子線硬化の場合はコックロフトワルト型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線が利用できる。
図4に本発明の塗布装置を備える塗布物(防眩フィルム)の製造装置の一実施例の形態を示す概略図を示した。
図4に示した製造装置は、ウェブ状の基材8がロール状に巻き取られた基材を連続走行させるための基材巻出し部20、基材8を連続走行可能に支持する複数のバックアップロール27、塗液パン1、グラビアロール5、インプレッションロール6を備える塗布装置、基材16に塗布された塗布液を乾燥する乾燥装置23、乾燥後の塗膜を硬化する硬化装置24、及び塗布液を乾燥・硬化した後の基材8をロール状に巻き取る巻取り部25を備える。連続走行される基材は塗布装置を通過後、乾燥装置23、電離放射線照射装置24を通過することにより、塗布物(防眩フィルム)が製造される。
図4に示した製造装置は、ウェブ状の基材8がロール状に巻き取られた基材を連続走行させるための基材巻出し部20、基材8を連続走行可能に支持する複数のバックアップロール27、塗液パン1、グラビアロール5、インプレッションロール6を備える塗布装置、基材16に塗布された塗布液を乾燥する乾燥装置23、乾燥後の塗膜を硬化する硬化装置24、及び塗布液を乾燥・硬化した後の基材8をロール状に巻き取る巻取り部25を備える。連続走行される基材は塗布装置を通過後、乾燥装置23、電離放射線照射装置24を通過することにより、塗布物(防眩フィルム)が製造される。
また、本発明の塗布物にあっては、塗膜として反射防止層を機能層として備える反射防止フィルムをあげることができる。反射防止層を形成するに際しては、バインダマトリックス形成材料と低屈折粒子を含む塗布液を用いて形成することができる。
また、本発明の塗布装置にあっては、塗布膜として帯電防止層を備える帯電防止フィルムをあげることができる。帯電防止層を形成するに際しては、バインダマトリックス形成材料と導電性粒子を含む塗布液を用いて形成することができる。
また、本発明の塗布物にあっては、塗膜として例えば防眩層と反射防止層、反射防止層と防眩層を備えるといったように複数の機能層を備えていてもよく、このとき、少なくとも1層が本発明の塗布方法により形成されていれば良い。また、帯電防止性能を備える防眩層といったように、1層で複数の機能を有していても良い。
また、本発明の塗布装置にあっては、塗布膜として帯電防止層を備える帯電防止フィルムをあげることができる。帯電防止層を形成するに際しては、バインダマトリックス形成材料と導電性粒子を含む塗布液を用いて形成することができる。
また、本発明の塗布物にあっては、塗膜として例えば防眩層と反射防止層、反射防止層と防眩層を備えるといったように複数の機能層を備えていてもよく、このとき、少なくとも1層が本発明の塗布方法により形成されていれば良い。また、帯電防止性能を備える防眩層といったように、1層で複数の機能を有していても良い。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例)
バインダマトリクス形成材料として紫外線硬化型樹脂であるアクリルモノマー(ペンタエリスリトールトリアクリレート)85重量部、光重合開始剤であるイルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ製)5重量部、溶媒であるトルエン100重量部を混合した中に、平均粒子径5μmのシリカ粒子10重量部を分散させた塗液を用意した。
また、塗布を行うウェブ状の基材としてはフィルム厚80μmのトリアセチルセルロース(以下、TAC)フィルムを用意した。
図1に示す塗布装置を備える図4に示す製造装置を用い、連続走行するTACフィルム上に塗液を塗布し、塗布後、TACフィルムを乾燥装置及び紫外線照射装置を通過させることにより、TACフィルム上に層厚5μmの防眩層を形成し、防眩フィルムを製造した。このとき、TACフィルムは全長1000mのものを用い連続走行させ、防眩フィルムを連続製造した。攪拌機としては、スクリュー型のものを用いた。
(比較例)
実施例1と同一の塗液を用意した。
図1に示す塗布装置を備える図4に示す製造装置を用い、連続走行するTACフィルム上に塗液を塗布し、塗布後、TACフィルムを乾燥炉及び紫外線照射装置を通過させることにより、TACフィルム上に層厚5μmの防眩層を形成し、防眩フィルムを製造した。このとき、TACフィルムは全長1000mのものを用い連続走行させ、防眩フィルムを連続製造した。攪拌機としては、スクリュー型のものを用いた。
(実施例)
バインダマトリクス形成材料として紫外線硬化型樹脂であるアクリルモノマー(ペンタエリスリトールトリアクリレート)85重量部、光重合開始剤であるイルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ製)5重量部、溶媒であるトルエン100重量部を混合した中に、平均粒子径5μmのシリカ粒子10重量部を分散させた塗液を用意した。
また、塗布を行うウェブ状の基材としてはフィルム厚80μmのトリアセチルセルロース(以下、TAC)フィルムを用意した。
図1に示す塗布装置を備える図4に示す製造装置を用い、連続走行するTACフィルム上に塗液を塗布し、塗布後、TACフィルムを乾燥装置及び紫外線照射装置を通過させることにより、TACフィルム上に層厚5μmの防眩層を形成し、防眩フィルムを製造した。このとき、TACフィルムは全長1000mのものを用い連続走行させ、防眩フィルムを連続製造した。攪拌機としては、スクリュー型のものを用いた。
(比較例)
実施例1と同一の塗液を用意した。
図1に示す塗布装置を備える図4に示す製造装置を用い、連続走行するTACフィルム上に塗液を塗布し、塗布後、TACフィルムを乾燥炉及び紫外線照射装置を通過させることにより、TACフィルム上に層厚5μmの防眩層を形成し、防眩フィルムを製造した。このとき、TACフィルムは全長1000mのものを用い連続走行させ、防眩フィルムを連続製造した。攪拌機としては、スクリュー型のものを用いた。
実施例及び比較例で得られたそれぞれの防眩フィルムについて、製造直後のものと製造終了直前のものを抜き取った。得られた製造直後の防眩フィルムと製造終了直前の防眩フィルムについて、蛍光灯の照明がある部屋で蛍光灯の像を防眩フィルムに映りこませることにより防眩性能の確認をおこなったところ、実施例では製造直後の防眩フィルムと製造終了直前の防眩フィルムの間で防眩性能の差は確認されなかった。一方、比較例では製造直後の防眩フィルムと製造終了直前の防眩フィルムの間で防眩性能に差が確認され、防眩フィルムを製造中に塗液の状態が変化しているものと推定された。
1…塗液パン、1a…底壁、1b…側壁、2…攪拌機、3…塗液供給口、4…塗液、5…グラビアロール、6…インプレッションロール、7…ドクター、8…基材、9…塗液タンク、10…送液用ポンプ、11…フィルター、12a、12b…塗液排出口、13…撹拌室、13a…底壁、13b…側壁、14…塗液循環手段、15…開口、16a…配管、16b…配管、17…流路、20…基材巻出し部、23…乾燥装置、24…電離放射線照射装置、25…巻取り部、27…バックアップロール
Claims (8)
- 塗液を貯留する塗液パンと、
前記塗液を基材に転写する転写用のロールと、
前記塗液パンの底壁に前記塗液パン内と連通するように設けられた撹拌室と、
前記撹拌室に配設され前記塗液を撹拌する撹拌機と、
前記撹拌室に設けた塗液供給口と、
前記塗液パン内の塗液の液面付近に位置するように前記塗液パンに設けた塗液排出口と、
前記塗液パン内の塗液を前記塗液排出口から前記塗液パン外に排出して前記塗液供給口から前記攪拌室に供給することで塗液を循環させる塗液循環手段と、
を備えることを特徴とする塗布装置。 - 前記塗液パンは、前記撹拌室に連通する開口が形成された底壁と、前記底壁の周縁から起立する側壁を有し、前記底壁は前記周縁から前記開口に至るにしたがい次第に下方に位置する傾斜面で構成されていることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
- 前記ロールの一部は前記塗液パンの塗液中に浸漬して配置され、前記塗液パン及び前記攪拌室は前記ロールの軸方向の全長に亘り延在して形成され、前記撹拌機は前記撹拌室の全長に亘り延在していることを特徴とする請求項1または2記載の塗布装置。
- 前記塗液循環手段は、前記塗液排出口に配管を介して接続され前記塗液排出口から排出される塗液を貯留する塗液タンクと、前記塗液タンクで貯留した塗液を吸引して前記塗液供給口から前記撹拌室に送給する送液用ポンプとを含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の塗布装置。
- 前記塗液循環手段は、前記送液用ポンプと前記塗液供給口とを接続する流路に設けられたフィルターを含んで構成されていることを特徴とする請求項4記載の塗布装置。
- 前記塗液パンは、前記撹拌室に連通する開口が形成された底壁と、前記底壁の周縁から起立する側壁を有し、
前記塗液排出口は、前記側壁の周方向に間隔をおいて複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至5に何れか1項記載の塗布装置。 - 基材上に塗膜を備える塗布物の製造方法であって、
請求項1乃至6のいずれかに記載の塗布装置を用い連続走行する基材上に塗液を塗布し、塗膜を形成したことを特徴とする塗布物の製造方法。 - 前記塗液が粒子または顔料を含むことを特徴とする請求項7記載の塗布物の製造方法。
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KR20160110408A (ko) * | 2014-01-28 | 2016-09-21 | 온두린 | 개선된 화재 특성을 갖는 역청이 함침된 섬유로 만들어진 덮개 요소를 제조하는 방법, 및 조성물 |
JP2019155311A (ja) * | 2018-03-15 | 2019-09-19 | 日鉄日新製鋼株式会社 | ドクターチャンバーコーター及び塗工物の製造方法 |
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-
2009
- 2009-03-03 JP JP2009049136A patent/JP2010115637A/ja active Pending
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