JP2010114676A - 並列チャネルに対する電力割当方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送信局(BS装置)と受信局(MS)との間でデータ送信が行われる複数の並列チャネルの送信電力を制御する際に、複数の並列チャネルのすべてに対し、各並列チャネルの最低所要電力を割当てるとともに、最低所要電力を割当てた後の余剰電力を、注水定理にしたがって、複数の並列チャネルのすべてに対してさらに割当てる。
【選択図】図2
Description
また、従来から、並列チャネルを用いたデータ送受信技術は良く知られている。
シングルサイトの場合、基地局(BS:Base Station)単位で送信電力制限が設けられることが一般的であり、送信電力割当方法について最適解を検討するためには、チャネル品質(信号電力利得)や変調度、通信品質に関するポリシーに応じた適応的制御が必要となる。
この方式は、或るBSの送信電力割当が、他のBSの電力割当や性能に影響を与えるので、状況に応じた適応的な電力制御が必要となる。
並列チャネルに対する送信電力割当においては、均等割当(電力均等分配)が一般的であるが、均等割当には、以下の問題がある。
しかし、各MSの所望スループットおよびBER(Bit Error Rate)などは、そのMSのデータ通信の種類やQoS(Quarity of Service)に依存するので、均等分配は必ずしも適切ではなく、セル通信容量最大化の側面においても適切ではない。
また、或るMSで空間的な複数の並列チャネルを用いて分割されたFECデータブロックを伝送する場合には、特定のチャネルで生じた誤りにより、FECデータブロック全体がデコード不可になるという問題が生じてしまう。
よって、BSは、各並列チャネルの所望スループットおよびBERとチャネル品質とを考慮し、適応的に電力分配を行う必要がある。
しかし、注水定理による電力割当は、チャネル品質の良いチャネルに対しては、より多い電力を割当て、チャネル品質の悪いチャネルに対しては、より少ない電力を割当てるので、チャネル品質の悪いチャネルの伝送容量は、均等分配と比べて劣化する。また、場合によっては、全く電力が割当てられず、通信機会が割当てられない。
複数基地局協調方式は、ユーザデータや制御情報を共有し、設置場所の異なるアンテナを協調的に用いて、ユーザスループットを改善させる方式である。
また、複数のBSの協調方式においては、協調対象となるチャネルに対して、一定の伝送容量の保証と、部分的なシステム伝送容量最大化と、複数BS間の電力分配調整とを行うことにより、送信側無線通信基地局装置および協調制御装置を実現することのできる電力割当方法を得ることを目的とする。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1に係る並列チャネルに対する電力割当方法について詳細に説明する。
ここでは、並列チャネルに対する電力割当方法が適用される無線基地局装置を例にとって説明する。なお、以下の説明によりこの発明が限定されるものではない。
図1において、送信局となるBS装置100は、QoS検出部101と、スケジューリング部103と、リソースマッピング部104と、ベースバンド処理部105と、レベル測定部106を備えている。
スケジューリング部103は、チャネル品質報告メッセージ110(後述する)と、User Data111と、QoS情報112とを用いて、マッピング指示を行う。
ベースバンド処理部105は、リソースマッピング部104によりマッピングされた論理無線フレーム108aの無線信号処理を行い、物理無線フレーム108bを生成する。
なお、ベースバンド処理部105が行うUser Data111の無線信号処理には、MIMOエンコード、MIMOデコード、IDFT(Inverse Discreat Fourier Transfer、DFT(Descreat Fourier Transfer)によるOFDM処理、などが含まれる。
なお、レベル測定部106で集計されるチャネル品質には、CINR(キャリア電力対干渉信号電力および雑音比など)、および、RSSI(Received Signal Strength Indicator)が含まれる。
次に、スケジューリング部103において、QoS情報112やチャネル品質報告メッセージ110に基づき、フレームごとにマッピングするUser Data111や送信電力レベルが決定される。
図2において、スケジューリング部103は、User Data蓄積部131と、電力割当部203と、保証用CINR決定部207と、優先度演算部211とを備えている。
優先度演算部211は、QoS検出部101からのQoS情報112に基づき、User Data111の優先度を決定して、優先度情報210を生成する。
電力割当部203は、レベル測定部106からのチャネル品質報告メッセージ110と、保証用CINR決定部207からの保証CINR情報212とに基づき、User Dataごとの電力割当を決定して、電力割当情報208をリソースマッピング部104に入力する。
また、リースマッピング部104は、電力割当部203で決定された電力割当情報208に基づき、User Data205を論理無線フレーム108aにマッピングする。
また、図6は図3のフレームに対応するMS(受信局)181〜183の配置例を示している。なお、図3に示すフレーム構成および図6に示すMS配置は、あくまでも一例に過ぎず、この発明の実施の形態1を制限するものではない。
ここでは、並列チャネルを「OFDMAにおけるサブキャリアを複数個まとめたサブチャネル」として扱うものとする。
DL Burst141の送信電力はPT1であり、DL Burst142の送信電力はPT2であり、DL Burst143の送信電力はPT3であり、それぞれの送信電力PT1〜PT3[dBm]は、図2内の電力割当部203によって決定される。
ここでは、すべてのDL Burst141〜143に対して、最低伝送レート保証する電力割当(ステップ1)と、余剰電力割当(ステップ2)との、2ステップからなる電力割当方法について説明する。
図4および図5はDL無線フレーム140に対応したこの発明の実施の形態1における電力割当例を示す説明図である。
図4は最低伝送レート保証電力割当160を示しており、「PT1_1」161は、DL Burst141への割当電力量、「PT2_1」162は、DL Burst142への割当電力量、「PT3_1」163は、DL Burst143への割当電力量である。
たとえば、図6は、BS装置(基地局)100を含むセル(Cell)184内のMS181〜183の配置を示しており、DL Busrt141は、MS181へのデータ、DL Burst142は、MS182へのデータ、DL Burst143は、MS183へのデータである。
各DL Burst141〜143に割当てられる最低レート保証電力量(割当電力量)「PT1_1」161、「PT2_1」162、「PT3_1」163は、各MS181〜183におけるチャネル品質報告メッセージ110(図1、図2参照)と、各MS181〜183のUser Dataの最低伝送レートとによって決定される。
また、User Data111の最低伝送レートは、User Data111のQoS情報112や、最低レート変調度の所要CINRなどに基づいて設定される。
具体的には、対象無線システムにおける最低伝送レートの変調度が所望BER/PERを達成する電力量とすることが考えられる。
ステップ2においては、セル通信容量を最大化させるために、上記ステップ1で各MS181〜183に割当てられた電力総和を、BS総送信電力から減算し、この減算により得られた余剰電力を、注水定理にしたがい電力再割当を行う。
再割当を行う電力PT_rは、BS総送信電力PTを用いて、以下の式(1)のように表される。
これらの電力調整量174〜176は、チャネル品質の逆数であり、チャネル品質の良い場合には小さい量となり、チャネル品質の悪い場合には大きい量となる。
=(PT3_2)+(1/γ3) ・・・(3)
なお、電力調整量174〜176として、最低伝送レート保証電力割当160(図4)における各サブチャネルへの電力「PT1_1」161〜「PT3_1」163を付加した値としてもよい。
この場合、電力調整量174〜176の各補正値1/γ1’〜1/γ3’は、以下の式(4)〜式(6)となる。
1/γ2’=(1/γ2)+(PT2_1) ・・・(5)
1/γ3’=(1/γ3)+(PT3_1) ・・・(6)
これにより、複数の並列チャネルのすべてに対し、一定の伝送容量を保証するとともに、部分的にシステム伝送容量を最大化することができる。
なお、上記実施の形態1では、ステップ1(図4)において、各並列チャネルの最低所要電力を割当てたが、図7のように、ステップ1として、複数の並列チャネルのうちの優先チャネル対して所要電力を割当ててもよい。
なお、この発明の実施の形態2が適用される無線基地局装置は、図1〜図3に示した通りである。
図7は優先電力割当230の一例を示す説明図であり、DL Burst143(MS183)に対して優先的電力割当が行われる場合を示している。
図7のように、DL Burst143(MS183)に対して優先的電力割当を行う場合には、優先割当CINR情報212を満足する電力「PT3_1」231が、他のMS(DL Burst141、142)よりも優先して、DL Burst143に割当てられる。
図8において、DL Burst141、142に対する送信電力「PT1」245、「PT2」246が、余剰電力「PT−PT3_1」による再割当分となる。
すなわち、DL Burst143については、「すでに割当てられた電力PT3_1」を「チャネル品質による電力調整量(1/γ3)」に加えて全体の電力調整量とする。
これにより、前述の実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
なお、上記実施の形態1、2(図1)では、送信局として単一のBS装置100(単一基地局)を用いたが、図10のように、並設された2個(複数)のBS装置300、301を用いてもよい。
以下、図10〜図14を参照しながら、この発明の実施の形態3について説明する。
また、BS装置300、301内のQoS検出部101には、ユーザデータ分配部114が接続されている。
協調動作制御部116は、レベル測定部106とスケジューリング部103との間に挿入され、チャネル状態測定部115は、ベースバンド処理部105と協調動作制御部116との間に挿入されている。
これにより、BS装置300と、BS装置301とは、協調動作制御部116を介して協調動作可能に構成されている。
協調動作制御部116は、チャネル状態測定部115からのチャネル状態情報に基づき、他方のBS装置と協調動作する際に必要となる制御情報を生成し、他方のBS装置との間で協調動作制御信号113(制御情報)を交換する。
また、協調動作制御部116は、協調動作制御信号113を交換することにより、自身が属するBS装置と他方のBS装置との協調動作を可能にする。
さらに、複数のBS装置のうちの1つ(または、いくつか)が、協調動作制御部116を備えた親局となり、他のBS装置からのチャネル状態情報やスケジューリング情報に基づき、協調動作制御信号113を生成する方式としてもよい。
図11においては、前述と同様に、IEEE802.16eの無線フレームを用いて複数基地局協調機能を有する電力制御を行う場合での、OFDM/OFDMAにおけるDL PUSCフレーム構成(または、DL AMCフレーム構成)の例を示している。
図11(a)において、DL無線フレーム310は、前述(図6)と同様に、Preambleと、FCHと、DL−MAPと、UL−MAPと、DL Burst321〜323とから構成されている。DL Burst321は、BS装置301と協調するBurstである。
同一BS装置内に属する各DL Busrtは、異なる周波数リソースを使用しているので、干渉の無い並列チャネルであるが、同一サブチャネルを使用する他のBS装置からの干渉は存在する。
同様に、図11(b)において、DL Burst331の送信電力はPT2_1であり、DL Burst332の送信電力はPT2_2であり、DL Burst333の送信電力はPT2_3である。
図12において、BS装置(基地局)300、BS装置301が協調通信(F−Coop)を行う領域内に、MS351(DL Burst321と、DL Burst331とに対応)が存在する。
前述の通り、複数基地局協調方法においては、BS装置300、301の相互間で制御情報とユーザ情報との双方を共有する方法(F−Coop)がある。
ことのき、図12内のMS351に対するBS装置300への割当電力は「Wp11+Wp12」であり、BS装置301への電力割当は「Wp21+Wp22」である。
一般に、F−Coopにて決定される各アンテナの電力重みWpijは、絶対値ではなく、各アンテナ間の電力割当比なので、別途に絶対的な電力割当が行われる。
一般的に、F−Coop対象となるMS351(図12)は、セル360、361内のエッジ領域に位置することが多いことから、均等電力分配においては、セルエッジ領域のMSに対するF−Coopによる利得が小さいので、データ通信種類やQoSに応じた所望スループット・BERなどを満足する所要電力を、優先的にF−Coop対象のMS351に割当てる。
図13において、図13(a)内のDL Burst321と、図13(b)内のDL Burst331とは、F−Coop対象のMS351へのBurstである。
各Burstの電力は、「PT1_1」382、「PT2_1」383であり、それぞれ、以下の式(7)、式(8)のように表される。
PT2_1=α*(Wp21+Wp22) ・・・(8)
このとき、注水定理による水レベル(Water Level)1/η1、1/η2がPT1_1またはPT2_1を越える場合でも、F−Coop対象のMS351への電力再割当は行わない。
これにより、複数のBS装置300、301を用いた場合であっても、前述の実施の形態1、2と同等の作用効果を奏する。
なお、上記実施の形態3では、特に言及しなかったが、電力調整(優先電力割当)の中止の判定を考慮する必要がある。
前述のPrecoding(電力重みおよび位相重みを与える)を用いる場合、F−Coop対象のDL Burst内で複数のMSを空間多重することができるが、伝送路状態やPrecoding手法によっては、多重による干渉成分が雑音に対して支配的となる可能性があり、電力割当を増加させてもその効果が薄い。
優先電力割当の有無(実行/中止)に関する判定は、上記基準(所要CINRを満たすか否か)に制限されるものでなく、F−Coop対象DL BurstのQoS情報および他のDL BurstのQoS情報によって、判定基準を適応的に変える必要がある。
S−Coopは、F−Coopに包含される関係にあり、F−Coopから「ユーザデータ共有」のみを除いた機能を有する。したがって、ビッグアレーによる協調処理は不可能であり、また、複数のBS装置から同一MSへのデータ送信は不可能である。
この発明の実施の形態4が適用される無線基地局装置の構成は、図10、図11に示した通りである。ただし、ここでは、前述(図10)のBS装置300、301とは機能が異なるので、便宜的に、符号の後に「A」を付して、BS装置300A、301Aと称する。
図15(a)、(b)は、IEEE802.16eのDL無線フレーム140の構成例を示す説明図であり、BS装置300Aのフレーム構成と、BS装置301Aのフレーム構成とを示している。また、図16(a)、(b)および図17(a)、(b)はこの発明の実施の形態4による電力割当方法を示す説明図である。
MS421〜423は、図15(a)内の各DL Burst451〜453に対応し、MS424〜426は、図15(b)内の各DL Burst461〜463に対応する。
まず、S−Coop対象である図16(a)内のDL Burst451と、図16(b)内のDL Burst461とに対して、所望スループット・BERなどを満足する所要電力「PT1_1_0」474、「PT2_1_0」484を、他のBurstよりも優先的に割当てる。
注水定理を適用させる際には、各BS装置300A、301Aにおける優先割当の電力分を電力調整量の一部として用いるので、DL Burst451における電力調整量の合計は、図16(a)のように、(1/γ1_1)+(PT1_1_0)となる。
また、DL Burst461における電力調整量の合計は、図16(b)のように、(1/γ2_1)+(PT2_1_0)となる。
これにより、S−Coopにおいても、前述と同等の作用効果を奏する。
たとえば、S−Coop対象のDL Burstのすべてに対する電力割当時において、所要CINRを満たさない場合には、優先電力割当を行わずに、S−Coop対象のDL Burstを、他DL Burstと同様に扱う。
Claims (4)
- 送信局と受信局との間でデータ送信が行われる複数の並列チャネルの送信電力を制御する電力割当方法であって、
前記複数の並列チャネルのすべてに対し、各並列チャネルの最低所要電力を割当てるとともに、
前記最低所要電力を割当てた後の余剰電力を、注水定理にしたがって、前記複数の並列チャネルのすべてに対してさらに割当てることを特徴とする並列チャネルに対する電力割当方法。 - 送信局と受信局との間でデータ送信が行われる複数の並列チャネルの送信電力を制御する電力割当方法であって、
前記複数の並列チャネルのうちの優先チャネル対して所要電力を割当てるともに、
前記所要電力を割当てた後の余剰電力を、注水定理にしたがって、前記優先チャネルを含むすべての並列チャネルに対してさらに割当てることを特徴とする並列チャネルに対する電力割当方法。 - 前記送信局および前記受信局はそれぞれ複数存在し、
前記複数の送信局は、協調してデータ送信を行い、前記複数の送信局から前記複数の受信局のうちの同一の受信局に対して協調データ送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の並列チャネルに対する電力割当方法。 - 前記送信局および前記受信局はそれぞれ複数存在し、
前記複数の送信局は、協調してデータ送信を行い、前記複数の送信局のうちの異なる送信局から前記複数の受信局のうちの別々の受信局に対してデータ送信するとともに、データ送信の方法を他の送信局と調整して送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の並列チャネルに対する電力割当方法。
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JPN6012060688; 3GPP TSG RAN WG1 Meeting #54bis R1-084015 , 20081003 * |
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