JP2010112743A - 放射線検出器およびその製造方法 - Google Patents

放射線検出器およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性向上、小型化、諸特性の改善ができるX線検出器11を提供する。
【解決手段】光検出基板21およびシンチレータ層24を有するX線検出器本体12を、基台31とカバー32とを有する筐体13に収容する。カバー32とシンチレータ層24のX線入射面29との間に空隙40を形成する。空隙40の寸法は、カバー32の外力に対する弾性変形領域内における最大撓み量以下とする。カバー32の外面に加えられた外力をカバー32で受け止める。外力が加えられたカバー32に弾性変形領域の撓みが発生し、カバー32がシンチレータ層24のX線入射面29と接し、外力をシンチレータ層24全体でも受け止める。これによりX線検出器11全体に応力を分散させ、シンチレータ層24での応力集中を軽減し、信頼性向上、小型化、諸特性を改善する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線を検出する放射線検出器およびその製造方法に関する。
新世代のX線診断用画像検出器として、アクティブマトリクスや固体撮像素子(CCDやCMOS等)を用いた平面形のX線検出器が注目を集めている。このX線検出器にX線を照射することにより、X線撮影像またはリアルタイムのX線画像がデジタル信号として出力される。このX線検出器は、固体検出器であることから、画質性能や安定性の面においても極めて期待が大きく、多くの研究開発が進められている。
アクティブマトリクスを用いたX線検出器の主な用途としては、比較的大きな線量で静止画像を収集する胸部あるいは一般撮影用に開発され、近年商品化されている。より高性能で、透視線量下において30フレーム/sec以上のリアルタイム動画を実現させる必要のある循環器、消化器分野への応用に対しても近い将来に商品化が予想される。この動画用途に対しては、S/Nの改善や微小信号のリアルタイム処理技術等が重要な開発項目となっている。
また、固体撮像素子(CCDやCMOS等)を用いたX線検出器の主な用途としては、大きな線量で静止画像を収集する工業用の非破壊検査や口腔内に挿入して静止画像を収集する歯科用等が近年商品化されているが、動画用途への対応も含めて、S/Nの改善、微小信号のリアルタイム処理、X線検出器の小型化、信頼性の改善等が重要な開発項目となっている。
X線検出器は、直接方式と間接方式との2方式に大別される。直接方式は、X線をa−Se等の光導電膜により直接電荷信号に変換し、電荷蓄積用キャパシタに導く方式であり、X線により発生した光導電電荷を高電界により直接的に電荷蓄積用キャパシタに導くため、略アクティブマトリクスの画素電極ピッチで規定される解像度特性が得られる。一方、間接方式は、シンチレータ層によりX線を一旦可視光に変換し、可視光をa−Siフォトダイオード、CCD、CMOS等により信号電荷に変換して電荷蓄積用キャパシタに導く方式であるため、シンチレータ層からの可視光がフォトダイオード、CCD、CMOSに到達する迄の光学的な拡散及び散乱により解像度特性の劣化が生じる。
通常、間接方式のX線検出器においては、構造上、シンチレータ層の特性が重要となり、入射X線に対する出力信号強度を向上させるため、例えば、シンチレータ層には、CsI等のハロゲン化合物やGOS等の酸化物系化合物等から構成される高輝度蛍光物質が用いられることが多い。特にCsI等のハロゲン化合物をシンチレータ層に用いた場合には、短冊状の柱状結晶構造を有するシンチレータ層を真空蒸着法を用いて形成することにより、解像度特性の改善等を図ることができる。ただし、シンチレータ層に高輝度蛍光物質であるCsI等のハロゲン化合物を用いた場合、大気中の水分と反応してシンチレータ層が潮解する虞があるため、シンチレータ層上に保護層を形成したり、シンチレータ層を保護カバーで覆って密閉している(例えば、特許文献1参照。)。
また、一般的な間接方式のX線検出器においては、外力から保護するため、シンチレータ層を含むX線検出器本体を筐体に収納している(例えば、特許文献2および3参照。)。
特表2002−518686号公報(第7頁、図1) 特開2006−58124号公報(第5−6頁、図1) 特開2008−107134号公報(第3頁、図1)
一般的にシンチレータ層は、構造的に外力に対する強度が低いため、特に外力が加えられる可能性の高い歯科用途や工業用途のX線検出器においては、外力により筐体が塑性変形してその外力がシンチレータ層に加わると、シンチレータ層に応力集中が生じて破損してしまうため、筐体を塑性変形が生じないような堅固な構造としている。しかしながら、筐体を堅固な構造とした場合、外力に対する信頼性は向上するが、X線検出器の大型化や、X線透過特性を含む諸特性の劣化が発生する問題がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、信頼性向上、小型化、諸特性の改善ができる放射線検出器およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の放射線検出器は、光を電気信号に変換する光検出基板、およびこの光検出基板上に設けられこの光検出基板側に対して反対側の面を放射線が入射する放射線入射面としこの放射線入射面から入射する放射線を光に変換するシンチレータ層を有する放射線検出器本体と、この放射線検出器本体を密閉状態に収容する筐体とを具備し、前記筐体は、前記放射線検出器本体の光検出基板を一面上に配置する基台と、前記放射線検出器本体のシンチレータ層の放射線入射面に対向する表面部、およびこの表面部の周辺部に形成された側壁部を有し、前記表面部と前記シンチレータ層の放射線入射面との間に空隙を設けるとともにこの空隙の寸法を外力に対する前記表面部の弾性変形領域内での最大撓み量以下とし、前記側壁部を前記基台の一面上に固定してその基台に対して前記表面部を支え、前記基台との間に前記放射線検出器本体を密閉するカバーとを備えているものである。
また、本発明の放射線検出器の製造方法は、光を電気信号に変換する光検出基板上にこの光検出基板に対して反対側の放射線入射面から入射する放射線を光に変換するシンチレータ層が設けられた放射線検出器本体を、基台およびカバーを有する筐体に収容する放射線検出器の製造方法であって、前記基台の一面上に前記放射線検出器本体の光検出基板を配置する工程と、前記カバーが有する表面部と前記シンチレータ層の放射線入射面との間に空隙を設けるとともにこの空隙の寸法を外力に対する前記表面部の弾性変形領域内での最大撓み量以下とし、前記カバーの表面部の周辺部に形成された側壁部を前記基台の一面上に固定してその基台に対して前記表面部を支え、前記基台と前記カバーとの間に前記放射線検出器本体を密閉する工程とを具備しているものである。
本発明によれば、カバーの表面部とシンチレータ層の放射線入射面との間に空隙を設けるとともにこの空隙の寸法を外力に対する表面部の弾性変形領域内での最大撓み量以下とし、カバーの側壁部を基台の一面上に固定してその基台に対して表面部を支えるため、カバーの表面部に外力が加えられた場合に、その外力をカバーで受け止めるとともに、弾性変形領域内で撓んだカバーがシンチレータ層に接して外力の一部をシンチレータ層でも受け止め、これにより放射線検出器全体に応力を分散させ、シンチレータ層での応力集中を軽減でき、信頼性向上、小型化、諸特性の改善ができる。
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、11は放射線検出器としてのX線検出器であって、間接方式のX線平面画像検出器である。このX線検出器11は、放射線検出器本体としてのX線検出器本体12、およびこのX線検出器本体12を密閉状態に収容する筐体13を備えている。
そして、X線検出器本体12は、光を電気信号に変換する光検出基板21、およびこの光検出基板21上に設けられていて放射線としてのX線22を可視光である光23に変換するシンチレータ層24を備えている。
光検出基板21は、固体撮像素子であり、基板25上に、少なくとも複数の光電変換素子26が一次元もしくは二次元的に複数配列している受光部27、および光電変換素子26と電気的に接続されている電極パッド28が形成されている。
シンチレータ層24は、光検出基板21の受光部27上に形成されており、光検出基板21側に対して反対側の面をX線22が入射する放射線入射面としてのX線入射面29としている。そして、シンチレータ層24は、例えば、CsI等のハロゲン化合物やGOS等の酸化物系化合物等から構成される高輝度蛍光物質で形成されている。特にCsI等のハロゲン化合物を用いる場合には、短冊状の柱状結晶構造を有するシンチレータ層24を真空蒸着法にて形成することにより、解像度特性の改善等を図ることができる。
また、筐体13は、X線検出器本体12の光検出基板21を一面上に配置して固定する基台31と、この基台31との間にX線検出器本体12を密閉状態に収容するカバー32とを備えている。
基台31の一面上には、光検出基板21が配置された側部に外部接続用電極パッド33が設けられている。光検出基板21の電極パッド28と外部接続用電極パッド33とが配線34によって電気的に接続され、これら電気接続部分が主に樹脂材料で構成される絶縁層35で覆われている。基台31の外面には、外部接続用電極パッド33と電気的に接続された電極端子36が設けられている。
カバー32は、シンチレータ層24のX線入射面29に対向する表面部38、およびこの表面部38の周辺部から基台31の方向へ向けて一体に突出形成された側壁部39を有している。
カバー32の表面部38は、シンチレータ層24のX線入射面29との間に、カバー32の外力に対する弾性変形領域内における最大撓み量以下とする空隙40をあけて配置されている。カバー32の側壁部39の先端部は、基台31の一面上に固定されてその基台31に対して表面部38を支える。
そして、X線検出器11を製造するには、基台31上にX線検出器本体12を配置して固定し、この基台31上にカバー32を配置し、このカバー32の側壁部39の先端と基台31との間を例えばエポキシ系樹脂の接合層45で密閉状態に固定する。
このように構成されたX線検出器11では、入射するX線22によりシンチレータ層24で変換された光23が光検出基板21の光電変換素子26に到達することにより、光電変換素子26で電荷に変換されて蓄積される。光電変換素子26に蓄積された電荷は、各光電変換素子26に対応した図示しない信号ラインから、各光電変換素子26に対応した電極パッド28、配線34、基台31の外部接続用電極パッド33および電極端子36を経由して、順次出力信号として読み出される。読み出された出力信号を所定の信号処理回路等にてデジタル画像信号に変換する。
そして、X線検出器11では、カバー32の表面部38とシンチレータ層24のX線入射面29との間に空隙40を設けるとともにこの空隙40の寸法を外力に対する表面部38の弾性変形領域内での最大撓み量以下とし、カバー32の側壁部39を基台31の一面上に固定してその基台31に対して表面部38を支えるため、カバー32の表面部38に外力が加えられた場合に、その外力をカバー32で受け止めるとともに、弾性変形領域内で撓んだカバー32がシンチレータ層24に接して外力の一部をシンチレータ層24でも受け止め、これによりX線検出器11の全体に応力を分散させ、シンチレータ層24での応力集中を軽減でき、信頼性向上、小型化、諸特性の改善ができる。
また、X線検出器11に外力が加えられた場合、材料力学的にカバー32は一様分布荷重の4辺固定モデルで近似可能であることから、カバー32の外力に対する最大撓み量をωmax、最大曲げ応力をσmaxとすると、
ωmax=α・p・a4/E・h3 …(1)
σmax=β・p・a2/h2 …(2)
α:構造体の最大撓み係数
β:構造体の最大応力係数
p:単位面積当りの荷重
E:構造体のヤング率
a:構造体の短辺長
h:構造体の板厚
となる。そのため、カバー32に外力に対する弾性変形領域内における最大撓みを生じさせる単位面積当りの荷重をpe、カバー32に外力に対する弾性変形領域内における最大撓み量をωeとすると、(1)式および(2)式から、
ωe=α・pe・a4/E・h3 …(3)
e=σe・h2/β・a2 …(4)
となり、これら(3)式および(4)式から、
ωe=α・σe・a2/β・E・h …(5)
α:構造体の最大撓み係数
β:構造体の最大応力係数
σe:構造体の耐力
E:構造体のヤング率
a:構造体の短辺長
h:構造体の板厚
で表される。
このため、カバー32とシンチレータ層24のX線入射面29との間の空隙40の寸法をωe以下とすれば、X線検出器11に加えられた外力が除去された場合、カバー32の形状は、X線検出器11に外力が加えられる前の状態に戻るため、カバー32とシンチレータ層24のX線検出器11との間の空隙40が維持されることから、カバー32がシンチレータ層24のX線入射面29に直接的に接することによる光学的な影響を受けないため、安定したX線検出器11の諸特性が得られることとなる。
また、カバー32は、シンチレータ層24のX線入射面29に対向する表面部38、およびこの表面部38の周辺部に一体に形成された側壁部39を有し、この側壁部39が基台31の一面上に固定されてその基台31に対して表面部38を支えるため、外力に対するカバー32の剛性を高めることができる。
カバー32の材質をX線透過率の高いAl等の軽元素から成る金属とした場合、X線検出器11の外力に対する信頼性と電磁波に対する信頼性の向上が得られ、さらに、カバー32の水蒸気透過率をゼロとすることが可能となるため、特に潮解性のあるCsI等のハロゲン化合物をシンチレータ層24として用いた場合においてもX線検出器11の諸特性の劣化が生じるのを防止できる。
なお、X線検出器11のカバー32の構成および製造方法は、図1に示した第1の実施の形態に限らず、図2に示す第2の実施の形態のようにしてもよい。
すなわち、図2に示す第2の実施の形態では、X線検出器本体12を固定した基台31上にカバー32を配置し、接合層45の液体状の接合材料を、基台31とカバー32との間に注入し、接合材料を硬化させる。このとき、基台31とカバー32との間に注入する接合材料の注入量を調整することにより、接合材料がシンチレータ層24のX線入射面29に接触して含浸するのを防止できる。
この第2の実施の形態においても、上述した第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
また、図3および図4にそれぞれ示す第3および第4の実施の形態のように、シンチレータ層24の全体を覆う保護層51を形成してもよい。この保護層51は、水蒸気遮断性を有する例えばポリパラキシリレン等の材質で形成されている。
カバー32とシンチレータ層24のX線入射面29を覆う保護層51との間に、カバー32の外力に対する弾性変形領域内における最大撓み量以下とする空隙40が形成されている。
図3および図4にそれぞれ示す第3および第4の実施の形態におけるX線検出器11の構成および製造方法は、上述した図1および図2にそれぞれ示す第1および第2の実施の形態と同様である。
したがって、これら第3および第4の実施の形態においても、上述した第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
また、本発明の実施の形態として、例えば図4に示す第4の実施の形態のX線検出器11において、カバー32の材質をAl(5052−H32)、カバー32の板厚を0.5mm、空隙40の寸法を0.1mm、接合層45の材質をエポキシ系樹脂、シンチレータ層24の材質をCsI(Tl Dope)、保護層51の材質をポリパラキシリレン、カバー32の外形寸法を45mm(L)×35mm(W)、シンチレータ層24の外形寸法を40mm(L)×30mm(W)とした構成例について考察する。
本実施の形態の構成例におけるωeは、シンチレータ層24の短辺長、カバー32の最も外側のカバー32の板厚、Al(5052−H32)の機械的特性から、α=0.03、β=0.5、σe=195N/mm2、E=70kN/mm2、a=30mm、h=0.5mmを上記(5)式に代入して、ωe≒0.3mmとなる。
ここで、本実施の形態の構成例におけるωeの値(0.3mm)は、カバー32とシンチレータ層24のX線入射面29との間の空隙40の値(0.1mm)よりも大きいことから、X線検出器11に外力が加えられた場合、カバー32に弾性変形領域内の撓みが発生し、このカバー32がシンチレータ層24のX線入射面29と接することとなるため、X線検出器11全体に均一に外力が加えられる形となる。
これにより、構造的に外力に対する強度が低いシンチレータ層24に応力集中が発生しないため、X線検出器11の外力に対する信頼性が確保され、かつ、X線検出器11に加えられた外力が除去された場合、カバー32の形状は、X線検出器11に外力が加えられる前の状態に戻るため、カバー32とシンチレータ層24のX線入射面29との間の空隙40が維持されることから、カバー32がシンチレータ層24のX線入射面29に直接的もしくは間接的に接することによる光学的な影響を受けないため、安定したX線検出器11の諸特性が得られることとなる。
次に、本実施の形態の構成例に対する比較例として、図6の構成例を示す(なお、本発明の実施の形態と同様の構造については、同一符号を用いる)。図6に示す比較例のX線検出器11においては、カバー32の材質をAl(5052−H32)、カバー32の板厚を0.5mm、空隙40を0.5mm、接合層45の材質をエポキシ系樹脂、シンチレータ層24の材質をCsI(Tl Dope)、保護層51の材質をポリパラキシリレン、カバー32の外形寸法を45mm(L)×35mm(W)、シンチレータ層24の外形寸法を40mm(L)×30mm(W)とした。
この比較例におけるωeは、シンチレータ層24の短辺長、カバー32の板厚、Al(5052−H32)の機械的特性から、α=0.03、β=0.5、σe=195N/mm2、E=70kN/mm2、a=35mm、h=0.5mmを上記(5)式に代入して、ωe≒0.4mmとなる。
ここで、比較例におけるωeの値(0.4mm)は、カバー32とシンチレータ層24のX線入射面29との間の空隙40の値(0.5mm)よりも小さいことから、X線検出器11に一定以上の外力が印加された場合、カバー32に塑性変形領域の撓みが発生するため、X線検出器11に加えられた外力が除去されてもカバー32には撓みが残留することから、カバー32とシンチレータ層24のX線入射面29との間の空隙40が維持されないため、X線検出器11の外力に対する信頼性が確保できないこととなる。
そして、図5には、本実施の形態のX線検出器11と比較例のX線検出器11とにおいて、カバー32の表面部38の全体に5kg/cm2、10kg/cm2、15kg/cm2、20kg/cm2の各圧力を加えた場合に、それら各圧力に対するX線検出器11の破損の有無を検査した結果を示す。
比較例のX線検出器11では、カバー32に加えられた圧力で、カバー32が塑性変形したり、基台31が破損し、それによってシンチレータ層24に応力集中が生じて破損する影響が生じ、X線検出器11の外力に対する信頼性が確保できない結果となった。
それに対して、本実施の形態のX線検出器11では、カバー32や基台31、シンチレータ層24には変形や破損がなく、X線検出器11の外力に対する信頼性が確保できた結果となった。
このため、本実施の形態のX線検出器11であれば、X線検出器11全体に外力が印加されるホットメルトモールディング等のモールド手法でもパッケージが可能となるため、使用環境が厳しく、高い信頼性と小サイズ化が要求される歯科用途や工業用途のX線検出器11に用いることができる。
本発明の第1の実施の形態を示す放射線検出器の断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す放射線検出器の断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示す放射線検出器の断面図である。 本発明の第4の実施の形態を示す放射線検出器の断面図である。 本発明の第3の実施の形態の放射線検出器と比較例の放射線検出器とにおいて、圧力に対する破損の有無を検査した結果を示す表である。 比較例の放射線検出器を示す断面図である。
符号の説明
11 放射線検出器としてのX線検出器
12 放射線検出器本体としてのX線検出器本体
13 筐体
21 光検出基板
22 放射線としてのX線
23 光
24 シンチレータ層
29 放射線入射面としてのX線入射面
31 基台
32 カバー
38 表面部
39 側壁部
40 空隙

Claims (2)

  1. 光を電気信号に変換する光検出基板、およびこの光検出基板上に設けられこの光検出基板側に対して反対側の面を放射線が入射する放射線入射面としこの放射線入射面から入射する放射線を光に変換するシンチレータ層を有する放射線検出器本体と、
    この放射線検出器本体を密閉状態に収容する筐体とを具備し、
    前記筐体は、
    前記放射線検出器本体の光検出基板を一面上に配置する基台と、
    前記放射線検出器本体のシンチレータ層の放射線入射面に対向する表面部、およびこの表面部の周辺部に形成された側壁部を有し、前記表面部と前記シンチレータ層の放射線入射面との間に空隙を設けるとともにこの空隙の寸法を外力に対する前記表面部の弾性変形領域内での最大撓み量以下とし、前記側壁部を前記基台の一面上に固定してその基台に対して前記表面部を支え、前記基台との間に前記放射線検出器本体を密閉するカバーとを備えている
    ことを特徴とする放射線検出器。
  2. 光を電気信号に変換する光検出基板上にこの光検出基板に対して反対側の放射線入射面から入射する放射線を光に変換するシンチレータ層が設けられた放射線検出器本体を、基台およびカバーを有する筐体に収容する放射線検出器の製造方法であって、
    前記基台の一面上に前記放射線検出器本体の光検出基板を配置する工程と、
    前記カバーが有する表面部と前記シンチレータ層の放射線入射面との間に空隙を設けるとともにこの空隙の寸法を外力に対する前記表面部の弾性変形領域内での最大撓み量以下とし、前記カバーの表面部の周辺部に形成された側壁部を前記基台の一面上に固定してその基台に対して前記表面部を支え、前記基台と前記カバーとの間に前記放射線検出器本体を密閉する工程と
    を具備していることを特徴とする放射線検出器の製造方法。
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