JP2010112075A - 作業機械のアクチュエータ速度制御装置 - Google Patents

作業機械のアクチュエータ速度制御装置 Download PDF

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Akiyoshi Yokoyama
明義 横山
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Abstract

【課題】減速制御実施中の油圧アクチュエータに供給される圧油の温度上昇を、比較的簡単な構成で抑制することができる作業機械のアクチュエータ速度制御装置の提供。
【解決手段】作業機械、例えばフロント作業機3を有する油圧ショベルに設けられ、油圧アクチュエータ23に供給される圧油の流量を制限して、油圧アクチュエータ23の作動速度の制御を行う減速制御弁25,26を備えるとともに、油圧アクチュエータ23に供給される圧油の油温を検出する油温センサ27,28と、これらの油温センサ27,28で検出された圧油の温度上昇に応じて、レギュレータ22を可変容量油圧ポンプ21の傾転角が小さくなるように制御し、併せて減速制御弁25,26による減速制御を緩和させるように制御するコントローラ29から成る制御処理手段を備えた構成にしてある。
【選択図】図2

Description

本発明は、油圧ショベル等の作業機械に設けられ、ブームシリンダ等の油圧アクチュエータの通常の作動速度制御とは別に、油圧アクチュエータの減速制御を優先的に行うことができる減速制御手段を備えた作業機械のアクチュエータ速度制御装置に関する。
この種の従来技術として、特許文献1に示されるものがある。この特許文献1に示される従来技術は、バックフォーすなわち油圧ショベルの油圧シリンダ制御装置である。この油圧シリンダ制御装置が備えられる油圧ショベルは、エンジンと、ブーム、アーム、バケットを含むフロント作業機と、このフロント作業機を駆動するブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ等の油圧アクチュエータと、これらの油圧アクチュエータの作動を制御する電磁式比例流量制御弁、すなわちコントロールバルブとを備えている。また、特許文献1中には説明がないが、この種の油圧ショベルは通常、エンジンによって駆動し上述の油圧アクチュエータを作動させる圧油を吐出する可変容量油圧ポンプと、この可変容量油圧ポンプの傾転角を制御するレギュレータとを備えている。
このような油圧ショベルに備えられる従来の油圧シリンダ制御装置、すなわちアクチュエータ速度制御装置は、ブームシリンダが上昇側ストロークエンドに近づくに連れて、このブームシリンダを操作する操作レバーの位置に拘わらず、複数の電磁式比例流量制御弁のうちのブーム用電磁式比例流量制御弁に対する供給電流値を徐々に低減させて、その開度を減少させ、ブームシリンダの作動速度を減速させる制御を優先的に行う減速制御手段を備えている。また、油圧配管系の作動油の温度を検出する油温センサと、この油温センサで検出される作動油温度が高ければ弁開度に対して流量が多めになるので減速制御手段による減速量を大きく制御し、作動油温度が低ければ減速量を小さめに制御する手段とを備えている。
特開平5−306531号公報
上述した従来技術は、一般的な作業環境における通常作業時には、減速制御手段によってブームシリンダ等の油圧アクチュエータの作動速度の減速制御を支障なく実施できると考えられるが、作業環境の温度が高温となる場合の不具合については考慮がなされていない。すなわち、従来技術に係る油圧ショベルを、熱帯地域等の高温度の作業環境で稼動させた場合、減速制御手段による減速制御で、油圧アクチュエータに圧油を供給する管路が絞られて、この管路を流れる圧油が発熱し、圧油の温度が例えば100℃前後まで上昇してしまい、これによって油圧アクチュエータを含む油圧機器が破損する虞がある。
なお、減速制御手段による減速制御中における上述のような油圧アクチュエータに供給される圧油の温度上昇に対処するために、周知の技術に基づいて、温度上昇したときにエンジン回転数を低下させる制御手段や、このときエンジンストールを生じさせないようにポンプ出力を低下させる制御手段などを備える構成にすることが考えられる。しかし、このような構成は油圧アクチュエータの駆動回路の複雑化を招き、これに伴って製作コストが高くなってしまう別の問題を生じる。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、減速制御実施中の油圧アクチュエータに供給される圧油の温度上昇を、比較的簡単な構成で抑制することができる作業機械のアクチュエータ速度制御装置を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明に係る作業機械のアクチュエータ速度制御装置は、エンジンと、このエンジンによって駆動する可変容量油圧ポンプと、この可変容量油圧ポンプの傾転角を制御するレギュレータと、作業の実施に際して上記可変容量油圧ポンプから吐出される圧油によって作動する油圧アクチュエータと、上記可変容量油圧ポンプから上記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するコントロールバルブとを有する作業機械に設けられ、上記油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制限し、上記油圧アクチュエータの作動速度の減速制御を行なう減速制御手段を備えた作業機械のアクチュエータ速度制御装置において、上記油圧アクチュエータに供給される圧油の温度を検出する油温検出手段と、この油温検出手段で検出された圧油の温度の上昇に応じて、上記レギュレータを上記可変容量油圧ポンプの傾転角が小さくなるように制御し、併せて減速制御をそれまでよりも緩和させるように上記減速制御手段を制御する制御処理手段とを備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、例えば、熱帯地域等の高温度の作業環境において油圧アクチュエータの作動による作業が実施され、また減速制御手段によって油圧アクチュエータの減速制御が実施されているときに、油温検出手段によって検出される油圧アクチュエータに供給される圧油の温度が上昇した場合には、制御処理手段によるレギュレータ及び減速制御手段に対する制御によって、可変容量油圧ポンプの傾転角が小さくなり、また、減速制御手段による減速制御がそれまでよりも緩和される。
可変容量油圧ポンプの傾転角が小さくなることにより、この可変容量油圧ポンプから油圧アクチュエータに供給される流量がそれまでよりも減少する。また、減速制御手段による減速制御が緩和されることにより、この減速制御手段の圧油に対する流動抵抗がそれまでよりも小さくなり、圧油の発熱作用が抑えられる。これらによって、油圧アクチュエータに供給される圧油の温度の上昇を抑えながら、油圧アクチュエータの減速制御を実施することができる。また、このような制御を、エンジン回転数を低下させる制御手段やポンプ出力を低下させる制御手段等を設けるなどの複雑な駆動回路構成を要することなく、油温検出手段と、コントローラ等で構成し得る制御処理手段とを設けるだけの簡単な構成で実現できる。
また、本発明に係る作業機械のアクチュエータ速度制御装置は、上記発明において、上記制御処理手段は、コントローラから成り、このコントローラは、上記油温検出手段からの信号を入力する入力部と、上記減速制御手段による減速制御をそれまでよりも緩和させる制御の開始時点を規定する圧油の温度を、閾値として予め記憶する記憶部と、上記入力部を介して入力された上記油温検出手段の信号に基づいて、この油温検出手段で検出された温度が、上記記憶部に記憶される上記閾値以上となったかどうか判断する閾値判断手段を含み、上記油温検出手段で検出された温度が上記閾値判断手段で閾値以上と判断したときに、上記レギュレータに上記可変容量油圧ポンプの傾転角をそれまでに比べて小さくする第1処理、及び上記減速制御手段による減速制御をそれまでよりも緩和させる第2処理を行なう演算部と、この演算部における上記第1処理に応じた制御信号を上記レギュレータに出力し、上記第2処理に応じた制御信号を上記減速制御手段に出力する出力部とを含むことを特徴としている。
このように構成した本発明は、高温度の作業環境において、油圧アクチュエータの減速制御が実施されているときに、油温検出手段によって検出され、コントローラの入力部に入力された油圧アクチュエータに供給される圧油の温度が、記憶部に記憶される閾値以上となったことが演算部の閾値判断手段で判断されると、この演算部で可変容量油圧ポンプの傾転角を小さくする第1処理と、減速制御手段による減速制御をそれまでよりも緩和させる第2処理とが行われ、それぞれの処理結果に応じた制御信号が出力部からレギュレータ、減速制御手段に出力される。これにより、油圧アクチュエータに供給される圧油の温度が閾値以下に保たれながら、油圧アクチュエータの減速制御を実施することができる。
また、本発明に係る作業機械のアクチュエータ速度制御装置は、上記発明において、上記減速制御手段は、上記コントロールバルブと上記油圧アクチュエータとの間に配置され、上記コントローラの上記出力部から出力される制御信号に応じて作動する減速制御弁から成り、上記油温検出手段は、上記コントロールバルブと上記油圧アクチュエータとを連絡する管路を流れる圧油の温度を検出する油温センサから成ることを特徴としている。
このように構成した本発明は、油温センサによって検出され、コントローラの入力部に入力された油圧アクチュエータに供給される圧油の温度が閾値以上のとき、演算部で可変容量油圧ポンプの傾転角を小さくする第1処理と、減速制御弁が小さい開口量に保たれている状態から、大きな開口量となるように変更させる第2処理とが行われ、それぞれの処理結果に応じた制御信号が出力部からレギュレータ、減速制御弁に出力される。
また、本発明に係る作業機械のアクチュエータ速度制御装置は、上記発明において、上記作業機械が、走行体と、この走行体上に配置され上記エンジン、上記可変容量油圧ポンプ、上記レギュレータ、及び上記コントロールバルブが搭載される旋回体と、この旋回体に取り付けられ、作業を実施するフロント作業機とを有し、上記フロント作業機が駆動されたことを検出する駆動検出手段を備え、上記コントローラの上記演算部は、上記駆動検出手段から出力される信号に基づいて上記フロント作業機が駆動したかどうか判断する駆動判断手段を含み、この駆動判断手段で上記フロント作業機が駆動したと判断し、併せて上記油温検出手段で検出された温度が上記閾値判断手段で閾値以上と判断したときに、上記第1処理、及び上記第2処理を実施することを特徴としている。
このように構成した本発明は、フロント作業機を駆動して行われる作業時のみに、コントローラの演算部で、可変容量油圧ポンプの傾転角をそれまでに比べて小さくする第1処理、及び減速制御手段による減速制御をそれまでよりも緩和させる第2処理が実施されて、フロント作業機を駆動する油圧アクチュエータの供給流量を低減させて行われる減速制御を実施することができる。
本発明は、油圧アクチュエータに供給される圧油の温度を検出する油温検出手段と、この油温検出手段で検出された圧油の温度の上昇に応じて、レギュレータを可変容量油圧ポンプの傾転角が小さくなるように制御し、併せて減速制御をそれまでよりも緩和させるように減速制御手段を制御する制御処理手段とを備えたことから、減速制御実施中の油圧アクチュエータに供給される圧油の温度上昇を、比較的簡単な構成で抑制することができる。これによって、熱帯地域等の高温度の作業環境における作業機械による作業を、圧油の温度上昇による油圧アクチュエータを含む油圧機器の破損を生じることなく、また、製作コストの高騰化を招くことなく実現させることができ、優れた実用性を確保できる。
以下、本発明に係る作業機械のアクチュエータ速度制御装置を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明に係るアクチュエータ速度制御装置の一実施形態が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。
図1に示すように、この油圧ショベルは、走行体1と、この走行体1上に配置される旋回体2と、この旋回体2に取り付けられ、土砂の掘削作業などを行うフロント作業機3とを備えている。旋回体2上には、前側位置に運転室4を配置してあり、後側位置に重量バランスを確保するカウンタウエイト5を配置してある。運転室4とカウンタウエイト5との間には、エンジン室6を配置してある。フロント作業機3は、旋回体2に上下方向の回動自在に取り付けられるブーム7と、このブーム7の先端に取り付けられ、上下方向の回動自在なアーム8と、このアーム8の先端に取り付けられ、上下方向の回動自在なバケット9とを含んでいる。さらに、ブーム7を駆動するブームシリンダ10と、アーム8を駆動するアームシリンダ11と、バケット9を駆動するバケットシリンダ12とを含んでいる。
図2は図1に示される油圧ショベルに備えられる本実施形態の構成を示す油圧回路図、図3は図2の要部を示すブロック図である。
本実施形態に係るアクチュエータ速度制御装置は、図2に示すように、エンジン室6に配置されるエンジン20と、このエンジン20によって駆動する可変容量油圧ポンプ21と、この可変容量油圧ポンプ21の傾転角を制御するレギュレータ22とを備えている。また、作業の実施に際して可変容量油圧ポンプ21から吐出される圧油によって作動する油圧アクチュエータ23を備えている。例えば、この油圧アクチュエータ23は、説明を容易にするために簡略化させて図示してあるが、前述したブームシリンダ10、アームシリンダ11、バケットシリンダ12を含んでおり、フロント作業機3の駆動に際して作動する。
可変容量油圧ポンプ21と、油圧アクチュエータ23との間には、可変容量油圧ポンプ21から油圧アクチュエータ23に供給される圧油の流れを制御するコントロールバルブ24を配置してある。このコントロールバルブ24も前述した油圧アクチュエータ23と同様に、簡略化して描いてあるが、ブームシリンダ10を制御する方向制御弁、アームシリンダ11を制御する方向制御弁、バケットシリンダ12を制御する方向制御弁を含んでいる。また、コントロールバルブ24と油圧アクチュエータ23との間に位置する管路30,31には、油圧アクチュエータ23に供給される圧油の流量を、コントロールバルブ20による油圧アクチュエータ23の制御よりも優先させて制限し、油圧アクチュエータ23の作動速度の減速制御を行う減速制御手段、例えば開口量が可変となる減速制御弁25,26をそれぞれ配置してある。
また、本実施形態に係るアクチュエータ速度制御装置は、油圧アクチュエータ23に供給される圧油の温度を検出する油温検出手段、例えばコントロールバルブ24と油圧アクチュエータ23とを連絡する管路30,31を流れる圧油の温度を検出する油温センサ27,28を備えている。また、油温センサ27,28で検出された圧油の温度の上昇に応じて、レギュレータ22を可変容量油圧ポンプ21の傾転角が小さくなるように制御し、併せて減速制御弁25,26による減速制御をそれまでよりも緩和させるように制御する制御処理手段、例えばコントローラ29を備えている。
なお、図示しないが、本実施形態は、フロント作業機3が駆動されたことを検出する駆動検出手段も備えている。この駆動検出手段は、例えばブームシリンダ10、アームシリンダ11、バケットシリンダ12を制御するコントロールバルブ24に含まれる各方向制御弁を切り換えるパイロット圧を検出する圧力センサによって構成してある。
図3に示すように、コントローラ29は、油温センサ27,28からの信号を入力する入力部29aと、減速制御弁25,26による減速制御をそれまでよりも緩和させる制御の開始時点を規定する圧油の温度を、閾値Aとして予め記憶する記憶部29bとを備えている。閾値Aは例えば90℃に設定してある。また、上述した圧力センサから成る駆動検出手段から出力される信号に基づいて、フロント作業機3が駆動したかどうか判断する駆動判断手段、及び入力部29aを介して入力された油温センサ27,28の信号に基づいて、これらの油温センサ27,28で検出された温度が、記憶部29bに記憶されている閾値A以上となったかどうか判断する閾値判断手段とを含み、駆動判断手段でフロント作業機3が駆動したと判断し、併せて閾値判断手段で閾値A以上と判断したときに、レギュレータ22による可変容量油圧ポンプ21の傾転角をそれまでに比べて小さくする第1処理、及び減速制御弁25,26による減速制御をそれまでよりも緩和させる第2処理を行う演算部29cを備えている。さらに、演算部29cにおける第1処理に応じた制御信号をレギュレータ22に出力し、第2処理に応じた制御信号を減速制御弁25,26に出力する出力部29dを備えている。
このように構成した本実施形態を備えた油圧ショベルが、例えば環境温度がそれほど高くない地域に配置され、フロント作業機3を駆動させる掘削作業等が行われる際には、コントロールバルブ24の切り換え操作に応じて、エンジン20で駆動される可変容量油圧ポンプ21から吐出される圧油が、コントロールバルブ24、開口量が例えば最大に保たれている減速制御弁25または26を介して、油圧アクチュエータ23に供給される。これにより、油圧アクチュエータ23、すなわち図1に示すブームシリンダ10、アームシリンダ11、バケットシリンダ12のうちの該当するものが作動して、ブーム7、アーム8、あるいはバケット9が上下方向に回動し、掘削作業等が実施される。
このような作業時に、例えば油圧アクチュエータがストロークエンド付近に至ったときには、コントローラ29から減速制御弁25または26に制御信号が与えられ、これらの減速制御弁25または26が絞り気味となり、開口量が小さくなるように制御される。これにより油圧アクチュエータ23に供給される流量が減少し、油圧アクチュエータ23の作動速度は遅くなり、油圧アクチュエータ23が減速する。さらに、油圧アクチュエータ23がストロークエンドに至ると、例えば減速制御弁25、または26は完全に閉じられ、油圧アクチュエータ23への流量の供給が阻止されて油圧アクチュエータ23は停止する。このような制御によって、油圧アクチュエータ23の停止時のショックを防ぐことができる。なお、上述のようなストロークエンド付近における減速制御に限らず、例えば油圧アクチュエータ23の作動速度を遅くして、フロント作業機3を微操作させる作業などを実施したいとき、あるいはフロント作業機3によって保持されたものの位置決め作業を実施したいときなどにも、上述した減速制御が実施される。
上述のようにフロント作業機3が駆動されると、油圧アクチュエータ23を制御するコントロールバルブ24を切り換えるパイロット圧を検出する図示しない圧力センサからの信号が、コントローラ29の入力部29aに入力され、演算部29cに備えられる駆動判断手段でフロント作業機3が駆動したと判断される。また、コントロールバルブ24と油圧アクチュエータ23とを接続する管路30,31を流れる圧油の温度が、温度センサ27または28によって検出され、コントローラ29の入力部29aに入力され、演算部29cに読み込まれる。演算部29cに備えられる閾値判断手段で、入力された油温が記憶部29bに記憶されている閾値A以上かどうか判断される。しかし、高温環境でない通常の作業環境にあっては、油温センサ27あるいは28によって検出される油温が閾値A以上、すなわち90℃以上となる場合は少ない。すなわち、上述のようなフロント作業機3による通常の作業環境における掘削作業等を、支障を生じることなく実現させることができる。
また、上述した通常の作業環境とは異なり、当該油圧ショベルが熱帯地域等の高温の作業環境に配置されて、フロント作業機3による掘削作業等が行われる場合には、コントロールバルブ24と油圧アクチュエータ23を接続する管路30または31を流れる圧油の油温が基本的に高くなりやすい。このような状況下において、減速制御弁25または26によって、管路30または31が絞られると、これらの管路30または31を流れる圧油に対する流動抵抗が大きくなって発熱し、この発熱によって圧油の温度が上昇する。
図4は本実施形態で実行される傾転角−吐出圧特性を示す図、図5は本実施形態で実行される油圧アクチュエータ供給圧油温度−減速制御弁開口量特性を示す図である。
フロント作業機3の駆動に伴って、コントローラ29の演算部29cに備えられる駆動判断手段でフロント作業機3が駆動していると判断されている状態において、油温センサ27または28から出力され、コントローラ29の入力部29aに入力され、演算部29cに読み込まれた油温が、記憶部29cの閾値判断手段で閾値A以上になったと判断されると、この演算部29cでそれまで用いられていた図4に示す通常作業時の傾転角−吐出圧特性Mを、同図4に示す傾転角−吐出圧特性Nに変更させる処理、すなわちレギュレータ22によって制御される可変容量油圧ポンプ21の傾転角をそれまでに比べて小さくする第1処理が行われる。なお、上述した図4に示す傾転角−吐出圧特性M,Nは、記憶部29bに予め記憶させてある。
また、上述した傾転角を小さくする制御に併せて、図5に示すように、減速制御弁25または26の開口量を閾値A以上に対応する開口量D以上に開き気味に変更する制御、すなわち減速制御弁25または26による減速制御をそれまでよりも緩和させる第2処理も行われる。なお、この第2処理は、油温が閾値Aよりもわずかに低いBに低下するまで継続される。閾値AからBまで油温が低下する間は、例えば減速制御弁25または26の開口量はDに保たれる。油温がBに低下したことが検出されると、図5の特性Nから通常時の特性Mによる減速制御弁25または26の減速制御に再び移行する。
上述のように演算部29cにおける第1処理、第2処理の後は、コントローラ29の出力部29dから演算部29cの第1処理に応じた制御信号がレギュレータ22に出力され、第2処理に応じた制御信号が減速制御弁25または26に出力される。
このように本実施形態によれば、コントローラ29の演算部29cで行われる第1処理に応じてレギュレータ22が制御されて可変容量油圧ポンプ21の傾転角が小さくなることにより、この可変容量油圧ポンプ21から油圧アクチュエータ23に供給される流量がそれまでよりも減少する。また、演算部29cで行われる第2処理に応じて減速制御弁25または26が制御されて、これらの減速制御弁25または26がそれまでよりも開き気味になり、これらの減速制御弁25または26の圧油に対する流動抵抗がそれまでよりも小さくなり、圧油の発熱作用が抑えられる。これらによって、油圧アクチュエータ23に供給される圧油の温度の上昇を抑えながら、油圧アクチュエータ23の減速制御を実現させることができる。
したがって、熱帯地域等の高温の作業環境における当該油圧ショベルのフロント作業機3による作業を、圧油の温度上昇による油圧アクチュエータ23を含む油圧機器の破損を生じることなく実現させることができる。また、上述した油圧アクチュエータ23の減速制御を、エンジン回転数を低下させる制御手段や、ポンプ出力を低下させる制御手段等を設けるなどの複雑な駆動回路構成を要することなく、油温センサ27,28と、コントローラ29から成る制御処理手段を設けるだけの簡単な構成で実現でき、したがって製作コストの高騰化を招くことがない。これらによって、優れた実用性を確保することができる。
本発明に係るアクチュエータ速度制御装置の一実施形態が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。 図1に示される油圧ショベルに備えられる本実施形態の構成を示す油圧回路図である。 図2の要部を示すブロック図である。 本実施形態で実行される傾転角−吐出圧特性を示す図である。 本実施形態で実行される油圧アクチュエータ供給圧油温度−減速制御弁開口量特性を示す図である。
符号の説明
1 走行体
2 旋回体
3 フロント作業機
4 運転室
5 カウンタウエイト
6 エンジン室
7 ブーム
8 アーム
9 バケット
10 ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)
11 アームシリンダ(油圧アクチュエータ)
12 バケットシリンダ(油圧アクチュエータ)
20 エンジン
21 可変容量油圧ポンプ
22 レギュレータ
23 油圧アクチュエータ
24 コントロールバルブ
25 減速制御弁(減速制御手段)
26 減速制御弁(減速制御手段)
27 油温センサ(油温検出手段)
28 油温センサ(油温検出手段)
29 コントローラ(制御処理手段)
29a 入力部
29b 記憶部
29c 演算部
29d 出力部
30 管路
31 管路

Claims (4)

  1. エンジンと、このエンジンによって駆動する可変容量油圧ポンプと、この可変容量油圧ポンプの傾転角を制御するレギュレータと、作業の実施に際して上記可変容量油圧ポンプから吐出される圧油によって作動する油圧アクチュエータと、上記可変容量油圧ポンプから上記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するコントロールバルブとを有する作業機械に設けられ、
    上記油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制限し、上記油圧アクチュエータの作動速度の減速制御を行なう減速制御手段を備えた作業機械のアクチュエータ速度制御装置において、
    上記油圧アクチュエータに供給される圧油の温度を検出する油温検出手段と、
    この油温検出手段で検出された圧油の温度の上昇に応じて、上記レギュレータを上記可変容量油圧ポンプの傾転角が小さくなるように制御し、併せて減速制御をそれまでよりも緩和させるように上記減速制御手段を制御する制御処理手段とを備えたことを特徴とする作業機械のアクチュエータ速度制御装置。
  2. 請求項1に記載の作業機械のアクチュエータ速度制御装置において、
    上記制御処理手段は、コントローラから成り、
    このコントローラは、
    上記油温検出手段からの信号を入力する入力部と、
    上記減速制御手段による減速制御をそれまでよりも緩和させる制御の開始時点を規定する圧油の温度を、閾値として予め記憶する記憶部と、
    上記入力部を介して入力された上記油温検出手段の信号に基づいて、この油温検出手段で検出された温度が、上記記憶部に記憶される上記閾値以上となったかどうか判断する閾値判断手段を含み、上記油温検出手段で検出された温度が上記閾値判断手段で閾値以上と判断したときに、上記レギュレータに上記可変容量油圧ポンプの傾転角をそれまでに比べて小さくする第1処理、及び上記減速制御手段による減速制御をそれまでよりも緩和させる第2処理を行なう演算部と、
    この演算部における上記第1処理に応じた制御信号を上記レギュレータに出力し、上記第2処理に応じた制御信号を上記減速制御手段に出力する出力部とを含むことを特徴とする作業機械のアクチュエータ速度制御装置。
  3. 請求項2に記載の作業機械のアクチュエータ速度制御装置において、
    上記減速制御手段は、上記コントロールバルブと上記油圧アクチュエータとの間に配置され、上記コントローラの上記出力部から出力される制御信号に応じて作動する減速制御弁から成り、
    上記油温検出手段は、上記コントロールバルブと上記油圧アクチュエータとを連絡する管路を流れる圧油の温度を検出する油温センサから成ることを特徴とする作業機械のアクチュエータ速度制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の作業機械のアクチュエータ速度制御装置において、
    上記作業機械が、
    走行体と、この走行体上に配置され上記エンジン、上記可変容量油圧ポンプ、上記レギュレータ、及び上記コントロールバルブが搭載される旋回体と、この旋回体に取り付けられ、作業を実施するフロント作業機とを有し、
    上記フロント作業機が駆動されたことを検出する駆動検出手段を備え、
    上記コントローラの上記演算部は、上記駆動検出手段から出力される信号に基づいて上記フロント作業機が駆動したかどうか判断する駆動判断手段を含み、この駆動判断手段で上記フロント作業機が駆動したと判断し、併せて上記油温検出手段で検出された温度が上記閾値判断手段で閾値以上と判断したときに、上記第1処理、及び上記第2処理を実施することを特徴とする作業機械のアクチュエータ速度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014047682A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Kayaba Ind Co Ltd ハイブリッド建設機械の制御装置
JP2016102520A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 株式会社加藤製作所 建設機械のポンプ制御システム
CN110002341A (zh) * 2019-04-30 2019-07-12 徐工集团工程机械股份有限公司建设机械分公司 工程机械执行机构执行动作的速度控制方法和***

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