JP2010111664A - 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドを加水分解して2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸にする際に使用する装置材料として、複雑な構造の装置でも作製し易く、衝撃にも強い耐食性材料を提供すること。
【解決手段】2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリルを硫酸の存在下に水和反応を行い、次いで水を添加して90〜130℃で加水分解反応を行い2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸を製造する方法において、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸への加水分解反応を行う装置材料として、Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である合金、Mo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である合金、またはPd元素が0.12〜0.25重量%、Ti元素が残部である合金を用いることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリルを硫酸の存在下に水和反応を行い、次いで水を添加して90〜130℃で加水分解反応を行い2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸を製造する方法において、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸への加水分解反応を行う装置材料として、Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である合金、Mo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である合金、またはPd元素が0.12〜0.25重量%、Ti元素が残部である合金を用いることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリルから2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドを経て2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸を製造する方法に関する。詳しくは2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドを加水分解して2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸にする際に使用する装置材料に関する。
飼料添加物などとして有用である2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸は、硫酸の存在下、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリルを水和反応によって2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドとし、次いで加水分解反応によって2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸とする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
これらの反応で使用する装置材料として、通常のSUS304、SUS316などの使用は硫酸濃度、温度の条件から困難であり、グラスライニング製、樹脂ライニング製の装置が使用される。
しかしながら、これらのグラスライニング製、樹脂ライニング製の装置は複雑な構造のものは作製し難く、衝撃に弱いなどの問題を有している。
従って、複雑な構造の装置でも作製し易く、衝撃にも強い耐食性材料が望まれている。
しかしながら、これらのグラスライニング製、樹脂ライニング製の装置は複雑な構造のものは作製し難く、衝撃に弱いなどの問題を有している。
従って、複雑な構造の装置でも作製し易く、衝撃にも強い耐食性材料が望まれている。
本発明の目的は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリルから2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドを経て2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸を製造する方法において、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドを加水分解して2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸にする際に使用する装置材料として、複雑な構造の装置でも作製し易く、衝撃にも強い耐食性材料を提供することにある。
本発明は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリルを硫酸の存在下に40〜70℃で水和反応を行い2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドとし、次いで水を添加して90〜130℃で加水分解反応を行い2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸を製造する方法において、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸への加水分解反応を行う装置材料として、Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である合金、Mo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である合金、またはPd元素が0.12〜0.25重量%、Ti元素が残部である合金を用いることを特徴とする2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法である。
本発明によって、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリルから2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドを経て2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸を製造する方法において、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドを加水分解して2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸にする際に使用する装置材料として、複雑な構造の装置でも作製し易く、衝撃にも強い耐食性材料を提供でき、腐食や損傷を起こすことなく安定して2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸を製造することができる。
2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸(以下、HMTBAと省略することがある。)は、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリル(以下、HMTBNと省略することがある。)を硫酸の存在下に約40〜70℃で水和反応を行い2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミド(以下、HMTBAAと省略することがある。)とし、次いで水を添加して約90〜130℃で加水分解反応を行って製造する。
HMTBNは、例えば、アクロレインとメチルメルカプタンとを反応させて、3−メチルチオプロピオンアルデヒドを得て、これとシアン化水素とを反応させることによって、工業的に製造される。
HMTBNは、例えば、アクロレインとメチルメルカプタンとを反応させて、3−メチルチオプロピオンアルデヒドを得て、これとシアン化水素とを反応させることによって、工業的に製造される。
通常、水和槽にHMTBN、水および硫酸を供給して、HMTBNを水和反応させることにより、HMTBAAを生成させる。
水和槽では、HMTBN100重量部に対して、水が約20〜70重量部、好ましくは約25〜50重量部を、硫酸が上記HMTBN1モルに対して、硫酸全量として、約0.5〜1モル、好ましくは約0.6〜0.8モルを供給する。
水和槽では、HMTBN100重量部に対して、水が約20〜70重量部、好ましくは約25〜50重量部を、硫酸が上記HMTBN1モルに対して、硫酸全量として、約0.5〜1モル、好ましくは約0.6〜0.8モルを供給する。
なお、水和槽では、水は、予めHMTBNおよび/または硫酸と混合された状態で、すなわち、HMTBN水溶液および/または硫酸水溶液として、水和槽に供給することができる。好ましくは、硫酸水溶液として水和槽に供給する。
水和反応は、約40〜70℃、約1〜3時間の範囲で実施し、反応後、熟成する。
なお、反応液にはHMTBAAの一部が加水分解されてHMTBAが生成している。
水和反応は、約40〜70℃、約1〜3時間の範囲で実施し、反応後、熟成する。
なお、反応液にはHMTBAAの一部が加水分解されてHMTBAが生成している。
次いで、加水分解槽に、水和槽において得られた主にHMTBAAを含む反応液を供給し、その反応液に水を加えることによって、HMTBAAを加水分解して、HMTBAを生成させる。
水は、上記反応液中の硫酸水溶液100重量部に対して、約100〜200重量部を供給する。
加水分解槽では、HMTBAAが、水および硫酸と加水分解反応をして、HMTBAが生成するとともに、重硫酸アンモニウム(NH4HSO4)および硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)が副生する。加水分解反応は、水を仕込んだ後、昇温して、約90〜130℃、約2〜6時間の範囲で実施する。
水は、上記反応液中の硫酸水溶液100重量部に対して、約100〜200重量部を供給する。
加水分解槽では、HMTBAAが、水および硫酸と加水分解反応をして、HMTBAが生成するとともに、重硫酸アンモニウム(NH4HSO4)および硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)が副生する。加水分解反応は、水を仕込んだ後、昇温して、約90〜130℃、約2〜6時間の範囲で実施する。
加水分解を行う装置とは、加水分解槽、これに接続され水和反応マスが接する配管、熱交換器などを言う。
本発明において、HMTBAAからHMTBAへの加水分解反応を行う装置材料として、Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である合金、Mo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である合金、またはPd元素が0.12〜0.25重量%、Ti元素が残部である合金を用いる。該装置材料は、その製造工程で不可避的に含有される微量不純物を含んでもよい。
Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である市販の合金としては、MAT21(登録商標)(Cr:19重量%、Mo:19重量%、Ta:1.8重量%、Ni:残部)などが挙げられる。またMo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である市販の合金としては、ハステロイ(登録商標)B−2(Mo:28重量%、Ni:残部)などが挙げられる。
なお、HMTBNからHMTBAAへの水和反応を行う装置材料として、上記のMAT21、ハステロイB−2などを用いることができる。
本発明において、HMTBAAからHMTBAへの加水分解反応を行う装置材料として、Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である合金、Mo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である合金、またはPd元素が0.12〜0.25重量%、Ti元素が残部である合金を用いる。該装置材料は、その製造工程で不可避的に含有される微量不純物を含んでもよい。
Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である市販の合金としては、MAT21(登録商標)(Cr:19重量%、Mo:19重量%、Ta:1.8重量%、Ni:残部)などが挙げられる。またMo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である市販の合金としては、ハステロイ(登録商標)B−2(Mo:28重量%、Ni:残部)などが挙げられる。
なお、HMTBNからHMTBAAへの水和反応を行う装置材料として、上記のMAT21、ハステロイB−2などを用いることができる。
加水分解槽において得られたHMTBAを含む反応液は、通常、蒸留して反応液中の低沸点成分を除去する。
蒸留は、約80〜120℃、約50〜150kPaで行い、副生したジメチルスルフィド、ジメチルジスルフィド、蟻酸などの低沸点成分を除去する。この際、必要に応じて、反応液に対して約1〜4重量%の割合で、留出液として留去する。
なお、低沸点成分の除去は、後述する中和後、相分離後などで実施しても良い。
蒸留は、約80〜120℃、約50〜150kPaで行い、副生したジメチルスルフィド、ジメチルジスルフィド、蟻酸などの低沸点成分を除去する。この際、必要に応じて、反応液に対して約1〜4重量%の割合で、留出液として留去する。
なお、低沸点成分の除去は、後述する中和後、相分離後などで実施しても良い。
次いで低沸点成分を除去したHMTBAを含む反応液に、アルカリを加えて中和し、HMTBAを含む有機相と、水および無機塩(重硫酸アンモニウムおよび硫酸アンモニウムを含む。)を含む水相に相分離する。中和と相分離は、例えば、攪拌槽と相分離槽とを1組としたミキサーセトラー型液−液抽出器などを用いて行う。
アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが水溶液として用いる。アルカリは、上記反応液中の重硫酸アンモニウム1モルに対して、約0.5〜1.2モル、好ましくは、約0.6〜0.8モルを供給する。また、アルカリの添加割合は、アルカリが添加された反応液の水素イオン濃度(pH)によって管理することもできる。
中和反応は、約15〜120℃、好ましくは、約30〜110℃で、約0.1〜3時間、好ましくは、約0.1〜2時間の範囲で実施する。
中和反応は、約15〜120℃、好ましくは、約30〜110℃で、約0.1〜3時間、好ましくは、約0.1〜2時間の範囲で実施する。
中和後、相分離槽において静置し、上層が有機相、下層が水相となるように相分離(分液)する。分離時の温度は、約30〜110℃の範囲である。
水相から分離した有機相は、HMTBAが約40〜60重量%、水が約20〜30重量%、無機塩が約10〜30重量%の割合で含まれている。
この有機相を濃縮して残存する水を除去する。濃縮は、例えば、濃縮槽において温度約60〜150℃、圧力約1〜20kPaの条件で行う。有機相中の水が、約5重量%以下、好ましくは、約2重量%以下、さらに好ましくは、約1重量%以下になるように濃縮する。このように濃縮すれば、後述する製品中の硫酸イオン濃度の低減、製品の動粘度の低減を図ることができる。
有機相は、この濃縮によって、無機塩が析出して、スラリーとなる。
この有機相を濃縮して残存する水を除去する。濃縮は、例えば、濃縮槽において温度約60〜150℃、圧力約1〜20kPaの条件で行う。有機相中の水が、約5重量%以下、好ましくは、約2重量%以下、さらに好ましくは、約1重量%以下になるように濃縮する。このように濃縮すれば、後述する製品中の硫酸イオン濃度の低減、製品の動粘度の低減を図ることができる。
有機相は、この濃縮によって、無機塩が析出して、スラリーとなる。
また、濃縮槽内での上記有機相の滞留時間を約0.5時間以上とすることによって、HMTBAをオリゴマー(主として2量体であり、少量の3量体および4量体を含む。)に変換することができる。これによって、有機相における無機塩の溶解度を下げて、有機相中の無機塩の濃度を下げることができる。好ましくは、HMTBAのモノマー/オリゴマーの重量比が、2〜4程度になるように、温度、圧力および滞留時間を設定する。また、このような濃縮によって、有機相内で析出される無機塩の粒径が大きくなることから、後述する固液分離する際に、固液分離の効率が上昇し、無機塩の除去が容易になる。
次いで得られる有機相スラリーを、熱交換器などを用いて約60〜120℃に冷却した後、固液分離し、有機相を含む液体成分と、析出する無機塩を含む固体成分(残渣)とに分離する。
固液分離は、通常、デカンタ型遠心分離機などの固液分離器を用いて行う。
分離した液体成分は、主にHMTBA(濃縮時に生成するオリゴマーを含む。)からなり、必要により水分を添加して、HMTBAが約88〜90重量%、水分が約10〜12.5重量%、その他微量の成分を含む、HMTBAの製品として調製される。
固液分離は、通常、デカンタ型遠心分離機などの固液分離器を用いて行う。
分離した液体成分は、主にHMTBA(濃縮時に生成するオリゴマーを含む。)からなり、必要により水分を添加して、HMTBAが約88〜90重量%、水分が約10〜12.5重量%、その他微量の成分を含む、HMTBAの製品として調製される。
なお、分離した固体成分には、HMTBAが約20〜60重量%含まれているので、通常、固体成分に水を加えて無機塩を溶解し、無機塩を含む水相と有機相とに相分離し、有機相を前述の中和、相分離して得られる有機相に混合して回収する。
2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドから2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸への加水分解反応マスについて下記の金属材料の腐食試験を行った。
ガラス製オートクレーブに加水分解反応マス(HMTBA:41重量%、水:35重量%、NH4HSO4:13重量%、(NH4)2SO4:11重量%、油相と水相の混合組成)および 下記の金属材料の試験片(長さ25mm×幅20mm×厚さ2mmの平板)を入れ、気相部を窒素雰囲気とし、110℃に加熱し、20時間保持した。その後、試験片を取り出し、洗浄、乾燥後、減量を測定し、腐食度を求めた。結果を表1に示す。
ガラス製オートクレーブに加水分解反応マス(HMTBA:41重量%、水:35重量%、NH4HSO4:13重量%、(NH4)2SO4:11重量%、油相と水相の混合組成)および 下記の金属材料の試験片(長さ25mm×幅20mm×厚さ2mmの平板)を入れ、気相部を窒素雰囲気とし、110℃に加熱し、20時間保持した。その後、試験片を取り出し、洗浄、乾燥後、減量を測定し、腐食度を求めた。結果を表1に示す。
(試験片)
MAT21(Cr:18.4重量%、Mo:18.5重量%、Ta:1.9重量%、Ni:残部)
ハステロイB−2(Mo:27.7重量%、Ni:残部)
Ti-Pd(Pd:0.17重量%、Ti:残部)
MAT21(Cr:18.4重量%、Mo:18.5重量%、Ta:1.9重量%、Ni:残部)
ハステロイB−2(Mo:27.7重量%、Ni:残部)
Ti-Pd(Pd:0.17重量%、Ti:残部)
MAT21、ハステロイB−2、およびはTi-Pdは加水分解反応マスで腐食は認められない。これらの合金で複雑な構造の装置も容易に作製でき、腐食や損傷を起こすことなく安定して2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造が可能である。
Claims (3)
- 2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンニトリルを硫酸の存在下に40〜70℃で水和反応を行い2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタンアミドとし、次いで水を添加して90〜130℃で加水分解反応を行い2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸を製造する方法において、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸への加水分解反応を行う装置材料として、Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である合金、Mo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である合金、またはPd元素が0.12〜0.25重量%、Ti元素が残部である合金を用いることを特徴とする2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法。
- Cr元素が16.0〜22.0重量%、Mo元素が16.0〜22.0重量%、Ta元素が1.0〜2.5重量%、Ni元素が残部である合金がMAT21であることを特徴とする請求項1記載の2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法。
- Mo元素が26.0〜32.0重量%、Ni元素が残部である合金がハステロイB−2であることを特徴とする請求項1記載の2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸の製造方法。
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