JP2010111191A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構の係合/解放を適切に制御することで、バッテリの性能低下を抑制する。
【解決手段】ハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、モータジェネレータと、係合することで第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構と、を具備するハイブリッド車両に好適に適用される。具体的には、制御手段は、第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの状態(SOCや温度など)に基づいて、係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う。これにより、バッテリの入出力制限を適切に遵守させることができ、バッテリの性能低下を抑制することが可能となる。
【選択図】図9

Description

本発明は、ハイブリッド車両に好適な制御装置に関する。
エンジンに加えて、発電機(第1のモータジェネレータ)や電動機(第2のモータジェネレータ)などの動力源を備えるハイブリッド車両が既知である。ハイブリッド車両では、エンジンを可及的に高効率状態で運転する一方、駆動力やエンジンブレーキ力の過不足を第1のモータジェネレータ又は第2のモータジェネレータで補う。
例えば、特許文献1には、無段変速モード(無段変速状態)と固定変速モード(有段変速状態)とを切り替えて運転することが可能に構成されたハイブリッド車両が提案されている。このハイブリッド車両では、エンジンと第1のモータジェネレータと駆動軸とが遊星歯車機構の各回転要素に連結されるとともに、第1のモータジェネレータのロータにはブレーキが接続され、駆動軸には第2のモータジェネレータが接続されている。ブレーキが解放された状態では、エンジントルクに対応する反力トルクを第1のモータジェネレータに出力させ、第1のモータジェネレータの回転数を連続的に変化させる。これにより、エンジンの回転数が連続的に変化し、無段変速モードでの運転が実行される。一方、ブレーキが係合された状態では、第1のモータジェネレータの回転が固定され、遊星歯車機構における1つの回転要素の回転が阻止される。これにより、変速比が固定となり、固定変速モードでの運転が実行される。
その他にも、本発明に関する技術が、特許文献2及び3に提案されている。
特開2005−278387号公報 特開2005−16559号公報 特開2005−16586号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載された技術では、ブレーキを解放から係合へ切り替える際に、ブレーキによって第1のモータジェネレータを固定する際に電力に大幅な変動などが生じて、バッテリの性能が低下してしまう場合があった。なお、上記した特許文献2及び3には、このような問題やこれを解決する方法などについては記載されていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構の係合/解放を適切に制御することで、バッテリの性能低下を抑制することが可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、エンジンと、第1及び第2のモータジェネレータと、係合することで前記第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構と、を具備するハイブリッド車両に適用されるハイブリッド車両の制御装置であって、前記第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの状態に基づいて、前記係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う制御手段を備える。
上記のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、モータジェネレータと、係合することで第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構と、を具備するハイブリッド車両に好適に適用される。具体的には、制御手段は、第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの状態に基づいて、係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う。これにより、バッテリの入出力制限を適切に遵守させることができ、バッテリの性能低下を抑制することが可能となる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の一態様では、前記制御手段は、前記バッテリの温度に基づいて、前記係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う。制御手段は、例えばバッテリの温度が所定温度よりも高い場合などに、係合機構の係合を禁止する。
上記のハイブリッド車両の制御装置の他の一態様では、前記制御手段は、前記バッテリの入力制限若しくは出力制限に基づいて、前記係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う。これにより、バッテリの入出力制限を適切に遵守させることが可能となる。
本発明の他の観点では、エンジンと、第1及び第2のモータジェネレータと、係合することで前記第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構と、を具備するハイブリッド車両に適用されるハイブリッド車両の制御装置であって、前記係合要素は、前記ハイブリッド車両における無段変速モードと固定変速モードとの2つの変速モードを切り替えるために用いられ、前記変速モードの切り替えに要する変速時間を求め、前記変速時間に基づいて、前記係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う制御手段を備える。
上記のハイブリッド車両の制御装置においては、制御手段は、変速モード(無段変速モード及び固定変速モード)の切り替えに要する変速時間を求め、当該変速時間に基づいて係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う。これにより、変速時間が長すぎることで、ドライバビリティが悪化してしまうことを適切に回避することができる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の一態様では、前記制御手段は、前記変速時間が所定時間以上である場合には、前記変速モードの切り替えを禁止することができる。
好適には、前記所定時間は、アクセルの踏み込み速度及び踏み込み量の少なくともいずれかに基づいて設定される。これにより、所定時間を定数に設定する場合に比して、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、燃費を向上させることが可能となる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の他の一態様では、前記制御手段は、前記第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの入力制限若しくは出力制限に基づいて、前記変速時間を求める。この態様では、制御手段は、入力制限若しくは出力制限に従った変速可能な時間を、適切に求めることができる。
好適には、前記制御手段は、前記第1のモータジェネレータの回転数変化、前記エンジンのトルク、及び駆動軸のトルクに基づいて、前記変速時間を求める。これにより、バッテリの入出力制限に応じて、変速時間を適切に求めることができる。
また、好適には、前記制御手段は、前記エンジンのトルクを変化させる制御を行うと共に、前記第1のモータジェネレータの回転数変化、前記エンジンのトルクの変化、及び駆動軸のトルクに基づいて、前記変速時間を求める。これにより、変速時にエンジントルクを変化させるため、バッテリの入出力制限範囲内に適切に収めることができると共に、エンジントルクを利用することで変速時間を短縮することができる。
また、好適には、前記制御手段は、前記エンジンのトルク及び駆動軸のトルクを変化させる制御を行うと共に、前記第1のモータジェネレータの回転数変化、前記エンジンのトルクの変化、及び前記駆動軸のトルクの変化に基づいて、前記変速時間を求める。これにより、変速中に駆動軸のトルクを変化させるため、加速感を得ながら変速を行うことができる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の他の一態様では、前記係合機構の係合時において、前記第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの出力制限によって規定された閾値に基づいて、前記係合機構を係合から解放へ切り替えるか否かを判定する手段を更に備える。これにより、固定変速モードから無段変速モードへ切り替える場合に、第2のモータジェネレータから十分なトルクを出力できないことで発生し得る変速ショックを抑制することが可能となる。
好ましくは、前記閾値は、アクセルの踏み込み速度及び勾配変化の少なくともいずれかに基づいて設定される。これにより、変速ショックの発生を、より効果的に抑制することが可能となる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の他の一態様では、駆動力が所定値以下である領域において、前記係合機構を解放状態に設定する手段を更に備える。これにより、変速モードの切り替えを燃費最適に行うことが可能となる。
好ましくは、前記所定値は、前記第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの充電状態及び入力制限に基づいて設定することができる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の他の一態様では、前記第1のモータジェネレータの発電によりバッテリの入力制限を越えると予想される場合に、前記第1のモータジェネレータの発電により前記バッテリの入力制限を越えないような場合に比して、前記第2のモータジェネレータから大きなトルクを出力させる制御を行うと共に、ブレーキによる制動トルクを大きくする制御を行う手段を更に備える。これにより、第1のモータジェネレータの発電量が多い場合においても、バッテリの入力制限を適切に遵守させることが可能となる。
本発明におけるハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、モータジェネレータと、係合することで第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構と、を具備するハイブリッド車両に好適に適用される。具体的には、制御手段は、第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの状態に基づいて、係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う。これにより、バッテリの入出力制限を適切に遵守させることができ、バッテリの性能低下を抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1に本発明の車両の制御装置を適用したハイブリッド車両の概略構成を示す。図1の例は、機械分配式2モータ型と称されるハイブリッド車両であり、エンジン(内燃機関)1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、動力分配機構20、を備える。動力源に相当するエンジン1と、第1のモータジェネレータMG1とが動力分配機構20に連結されている。動力分配機構20の駆動軸3(所謂、ペラ軸)には、駆動軸3のトルク(駆動力)又はブレーキ力のアシストを行うための動力源である第2のモータジェネレータMG2が連結されている。さらに、駆動軸3は最終減速機8を介して左右の駆動輪9に連結されている。第1のモータジェネレータMG1と第2のモータジェネレータMG2とは、バッテリ、インバータ、又は適宜のコントローラ(図1参照)を介して、もしくは直接的に電気的に接続され、第1のモータジェネレータMG1で生じた電力で第2のモータジェネレータMG2を駆動するように構成されている。
エンジン1は燃料を燃焼して動力を発生する熱機関であり、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジンなどが挙げられる。第1のモータジェネレータMG1はエンジン1からトルクを受けて回転することにより主として発電を行うものであり、発電に伴うトルクの反力が作用する。第1のモータジェネレータMG1の回転数を制御することにより、エンジン1のエンジン回転数が連続的に変化する。このような変速モードを無段変速モードという。 第2のモータジェネレータMG2は、駆動力又はブレーキ力を補助(アシスト)する装置である。駆動力をアシストする場合、第2のモータジェネレータMG2は電力の供給を受けて電動機として機能する。一方、ブレーキ力をアシストする場合には、第2のモータジェネレータMG2は、駆動輪9から伝達されるトルクにより回転させられて電力を発生する発電機として機能する。
動力分配機構20は、いわゆるシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、リングギアR1、キャリアC1、サンギアS1、を備える。キャリアC1は、リングギアR1とサンギアS1との両方に噛み合っているピニオンギアCP1を保持している。
エンジン1の出力軸2は第1の遊星歯車機構のキャリアC1に連結されている。第1のモータジェネレータMG1のロータ11の一端は第1の遊星歯車機構のサンギアS1に連結されている。リングギアR1は駆動軸3に連結されている。
第1のモータジェネレータMG1のロータ11の他端はロック機構7に連結されている。ロック機構7は、主に、クラッチ7a及びアクチュエータ7bを有する。例えば、ロック機構7は、湿式多板クラッチなどで構成され、摩擦力を利用して第1のモータジェネレータMG1のロータ11を固定可能に構成されている。なお、ロック機構7は本発明における係合機構として機能する。
具体的には、ロック機構7のクラッチ7aにおいて、一方のクラッチ板はケースなどに固定され、他方のクラッチ板は第1のモータジェネレータMG1のロータ11に連結されている。また、ロック機構7は、アクチュエータ7bを用いてクラッチ7aを係合及び解放することが可能に構成されている。ロック機構7は、クラッチ7aを係合することにより、第1のモータジェネレータMG1のロータ11を固定し、動力分配機構20のサンギアS1を固定する。この場合、ロック機構7は、例えば摩擦締結要素として機能して、第1のモータジェネレータMG1におけるロータ11の回転数を「0(rpm)」にする。また、ロック機構7は、クラッチ7aの係合を解放することにより、第1のモータジェネレータMG1のロータ11を解放し、動力分配機構20のサンギアS1を解放する。ロック機構7は、ECU4から送信された制御信号Sig5に基づいて、クラッチ7aの係合/解放を制御する。
ロック機構7がクラッチ7aを解放している状態では、第1のモータジェネレータMG1の回転数を連続的に変化させることによりエンジン1のエンジン回転数が連続的に変化し、無段変速モードが実現される。一方、ロック機構7がクラッチ7aを係合している状態では、動力分配機構20により決定される変速比がオーバードライブ状態(即ち、エンジン1のエンジン回転数が駆動軸3の回転数より小さくなる状態)に固定され、固定変速モードが実現される。
電源ユニット30は、インバータ31、コンバータ32、HVバッテリ33及びコンバータ34を備える。第1のモータジェネレータMG1は電源線37によりインバータ31に接続されており、第2のモータジェネレータMG2は電源線38によりインバータ31に接続されている。また、インバータ31はコンバータ32に接続され、コンバータ32はHVバッテリ33に接続されている。さらに、HVバッテリ33はコンバータ34を介して補機バッテリ35に接続されている。
インバータ31は、モータジェネレータMG1及びMG2との間で電力の授受を行う。モータジェネレータの回生時には、インバータ31はモータジェネレータMG1及びMG2が回生により発電した電力を直流に変換し、コンバータ32へ供給する。コンバータ32は、インバータ31から供給される電力を電圧変換し、HVバッテリ33を充電する。一方、モータジェネレータの力行時には、HVバッテリ33から出力される直流電力はコンバータ32により昇圧されてインバータ31へ供給され、電源線37又は38を介してモータジェネレータMG1又はMG2へ供給される。
HVバッテリ33の電力はコンバータ34により電圧変換されて補機バッテリ35に供給され、各種の補機の駆動に使用される。
インバータ31、コンバータ32、HVバッテリ33及びコンバータ34の動作はECU4により制御されている。ECU4は信号Sig4を送信することにより、電源ユニット30内の各要素の動作を制御する。また、電源ユニット30内の各要素の状態などを示す必要な信号は制御信号Sig4としてECU4に供給される。具体的には、HVバッテリ33のバッテリ残存容量を示すSOC(State Of Charge)や、HVバッテリ33の入力制限/出力制限などは信号Sig4としてECU4に供給される。
ECU(Electronic Control Unit)4は、エンジン1、第1のモータジェネレータMG1及び第2のモータジェネレータMG2との間で制御信号Sig1〜Sig3を送受信することにより、それらを制御する。また、ECU4は、ロック機構7に対して制御信号Sig5を送信することにより、ロック機構7の係合/解放を切り替える制御を行う。このように、ECU4は、本発明における制御手段として機能する。
ここで、図2を参照して、無段変速モード及び固定変速モードにおける共線図の一例を示す。図2は、左から順に、第1のモータジェネレータMG1、エンジン1、第2のモータジェネレータMG2(一義的に駆動軸3)の動作状態を表した共線図の一例を示している。具体的には、上下方向は回転数に対応しており、上方向が正回転に対応する。
実線71は、EV走行時の共線図の一例を示している。この場合、エンジン回転数は0になっている。実線72は、固定変速モードにおける共線図の一例を示している。この場合、ロック機構7が係合されて、第1のモータジェネレータMG1の回転数が0となっている。実線73は、無段変速モードにおける共線図の一例を示している。この場合、ロック機構7が解放されて、第1のモータジェネレータMG1が回転している。
[制御方法]
次に、本実施形態においてECU4が行う制御方法について説明する。本実施形態では、ECU4は、HVバッテリ33の状態に基づいて、ロック機構7の係合/解放を切り替える制御を行う(言い換えると、無段変速モードと固定変速モードとの間で変速モードを切り替える制御を行う)。具体的には、ECU4は、HVバッテリ33の温度や、入力制限/出力制限などに基づいて、ロック機構7の係合/解放を切り替える制御を行う。例えば、ECU4は、HVバッテリ33の温度が高い場合、若しくは当該温度が低く、HVバッテリ33に入力制限/出力制限がかかっている場合に、ロック機構7を解放状態から係合しない、つまりロック機構7の係合を禁止する。
このような制御を行う理由は、以下の通りである。無段変速モードと固定変速モードとの間の遷移においては、イナーシャを有する構成要素における回転数を短時間に変化させることとなる。そのため、第1のモータジェネレータMG1の発電(回生)若しくは力行における電力(以下、これらを「Pg」と表記する。)と、第2のモータジェネレータMG2の発電(回生)若しくは力行における電力(以下、これらを「Pm」と表記する。)との和が、HVバッテリ33の入力制限及び出力制限(以下、それぞれ「Win」及び「Wout」と表記する。)を遵守できなくなる場合がある。つまり、「Win≦Pg+Pm≦Wout」といった関係を満たすことができなくなる場合がある。特に、HVバッテリ33に入力制限/出力制限がかかっている状態で回転過渡を発生させると、当該式を満たすことが困難になると考えられる。
したがって、本実施形態では、ECU4は、HVバッテリ33の温度や、入出力制限などに基づいて、ロック機構7の係合/解放を切り替える制御を行う。これにより、ロック機構7の係合/解放の切り替えにおける過渡時において、HVバッテリ33への発電量やHVバッテリ33からの放電量が、HVバッテリ33における制限を越えてしまうことを適切に防止することができる。よって、HVバッテリ33の性能低下を抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、ECU4は、変速モードの切り替えに要する変速時間(つまりロック機構7の係合/解放の切り替えに要する時間であり、変速スピードに相当する。)に基づいて、ロック機構7の係合/解放を切り替える制御を行う。具体的には、ECU4は、HVバッテリ33の入力制限/出力制限などを考慮して変速時間を求めて、当該変速時間に基づいて、ロック機構7の係合/解放を切り替える制御を行う。より詳しくは、ECU4は、求められた変速時間が所定時間以上である場合には、ロック機構7における係合/解放の切り替えを行わない、つまり変速モードの切り替えを禁止する。こうすることにより、変速時間が長すぎることで、ドライバビリティが悪化してしまうことを適切に回避することができる。
ここで、上記した変速時間の判定に用いる所定時間は、定数を用いても良いし、変数を用いても良い。所定時間に定数を用いる場合には、例えば、ドライバなどが変速時間が長いと感じるような時間に所定時間が設定される。所定時間に変数を用いる場合には、走行パターンに基づいて所定時間が設定される。こうするのは、求められる変速時間は、走行パターンにより異なるからである。具体的には、ECU4は、アクセルの踏み込み速度及び踏み込み量の少なくともいずれかに基づいて、所定時間を設定する。例えば、ECU4は、アクセルの踏み込み速度が速くなるほど、若しくはアクセルの踏み込み量が大きくなるほど、判定に用いる所定時間を短くする。このように走行パターンに応じて所定時間を設定することにより、所定時間を定数に設定する場合に比して、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、燃費を向上させることが可能となる。
次に、図3乃至図5を参照して、上記した変速時間の求め方について具体的に説明する。ここでは、3つの方法(第1の方法〜第3の方法)について説明する。
第1の方法では、ECU4は、HVバッテリ33の入力制限/出力制限を考慮して、第1のモータジェネレータMG1の回転数変化(以下、「Δωg」と表記する。)、エンジントルク(以下、「Te」と表記する。)、及び駆動軸3のトルク(以下、「Tp」と表記する。)に基づいて、変速時間を求める。なお、第1の方法では、変速時における、駆動軸3のトルク及びエンジントルクを一定とする。
具体的には、第1の方法では、図3に示すような、Δωg、Te、及びTpで規定されたマップに基づいて、変速時間を求める。当該マップは、Δωg、Te、及びTpに応じて、第1のモータジェネレータMG1を任意の回転数から「0(rpm)」にする(つまりロック機構7を係合する)ために必要な電力がマップ化されている。また、当該マップは、変速時間を関数として用意される。第1の方法では、ECU4は、このようなマップを参照すると共に、HVバッテリ33の入出力制限をモニタすることで、当該入出力制限により変速可能な時間を、変速時間として求める。
以上の第1の方法によれば、HVバッテリ33の入出力制限に応じて、変速時間を適切に求めることができる。
なお、「Tep」をエンジン直行トルクと定義し、「Tm」を第2のモータジェネレータMG2のトルクと定義すると、上記した「Tp」と「Tep」と「Tm」との間には、「Tp=Tep+Tm」といった関係が成立する。この場合、「Tep」は分かっているので、「Tp」が分かれば、必要な「Tm」は計算することができる。
次に、第2の方法では、ECU4は、HVバッテリ33の入力制限/出力制限を考慮して、第1のモータジェネレータMG1の回転数変化(Δωg)、エンジントルクの変化(以下、「ΔTe」と表記する。)、及び駆動軸3のトルク(Tp)に基づいて、変速時間を求める。上記した第1の方法では変速時におけるエンジントルクを一定としていたが、第2の方法では変速時におけるエンジントルクを変化させる。こうするのは、HVバッテリ33の入出力制限を遵守しつつ、変速スピードを向上させるためには、変速中にもエンジントルクを変化させたほうが効果的であると考えられるからである。なお、第2の方法では、変速時における駆動軸3のトルクを一定とする。
具体的には、第2の方法では、図4に示すような、Δωg、ΔTe、及びTpで規定されたマップに基づいて、変速時間を求める。当該マップは、Δωg、ΔTe、及びTpに応じて、第1のモータジェネレータMG1を任意の回転数から「0(rpm)」にする(つまりロック機構7を係合する)ために必要な電力がマップ化されている。また、当該マップは、変速時間を関数として用意されると共に、エンジントルクごとに用意される。第2の方法では、ECU4は、このようなマップを参照すると共に、HVバッテリ33の入出力制限をモニタすることで、当該入出力制限により変速可能な時間を、変速時間として求める。また、ECU4は、変速時にエンジントルクを変化させる場合、エンジン1の応答遅れ(吸気や過給などの遅れ)を抑制すべく、変速前にエンジン1に対して制御信号Sig1を予め送信することで制御を行う。
以上の第2の方法によれば、HVバッテリ33の入力制限/出力制限に応じて、変速時間を適切に求めることができる。また、第2の方法によれば、変速時にエンジントルクを変化させるため、HVバッテリ33の入出力制限範囲内に適切に収めることができると共に、エンジントルクを利用することで変速スピードを向上させることができる。つまり、変速時間を短縮することができる。
次に、第3の方法では、ECU4は、HVバッテリ33の入出力制限を考慮して、第1のモータジェネレータMG1の回転数変化(Δωg)、エンジントルクの変化(ΔTe)、及び駆動軸3のトルクの変化(ΔTp)に基づいて、変速時間を求める。上記した第2の方法では、変速時に、駆動軸3のトルクを一定とし、エンジントルクを変化させていたが、第3の方法では、変速時に、エンジントルクだけでなく、駆動軸3のトルクも変化させる。こうするのは、変速過渡中にも加速時には加速する(つまり駆動軸3のトルクが上昇する)からである。
具体的には、第3の方法では、図5に示すような、Δωg、ΔTe、及びΔTpで規定されたマップに基づいて、変速時間を求める。当該マップは、Δωg、ΔTe、及びΔTpに応じて、第1のモータジェネレータMG1を任意の回転数から「0(rpm)」にする(つまりロック機構7を係合する)ために必要な電力がマップ化されている。また、当該マップは、変速時間を関数として用意されると共に、エンジントルクごと及び駆動軸3のトルクごとに用意される。第3の方法では、ECU4は、このようなマップを参照すると共に、HVバッテリ33の入出力制限をモニタすることで、当該入出力制限により変速可能な時間を、変速時間として求める。また、ECU4は、変速中にエンジントルクを変化させる場合、エンジン1の応答遅れ(吸気や過給などの遅れ)を抑制すべく、変速前にエンジン1に対して制御信号Sig1を予め送信することで制御を行う。
以上の第3の方法によれば、HVバッテリ33の入出力制限に応じて、変速時間を適切に求めることができる。また、第3の方法によれば、変速中にエンジントルクを変化させるため、HVバッテリ33の入出力制限範囲内に適切に収めることができると共に、エンジントルクを利用することで変速スピードを向上させることができる。更に、第3の方法によれば、変速中に駆動軸3のトルクを変化させるため、加速感を得ながら変速を行うことができる。
なお、上記した第1〜第3の方法ではマップを用いて変速時間を求めていたが、このようなマップを用いずに、演算処理によって変速時間を算出しても良い。例えば、演算処理が速いCPUによってECUを構成しており、演算しても負荷が増加しない場合には、所定の演算式を用いて、モニタしている入出力制限に基づいて、変速可能な時間を演算することができる。この場合には、マップを用意する手間が省け、正確な値を得ることができる。
次に、図6乃至図8を参照して、変速モードの切り替えに利用するマップについて説明する。
図6は、本実施形態に係る、変速モードの切り替えに利用するマップの一例を示している。図6は、横軸に車速を示し、縦軸に駆動力(アクセル開度に相当する)を示している。具体的には、領域A1は、EV走行を行うべき領域であり、領域A21〜A23は、ロック機構7を解放して無段変速モードに設定すべき領域であり、領域A3は、ロック機構7を係合して固定変速モードに設定すべき領域である。また、破線領域Bは、ロック機構7を係合することが可能な領域である。ECU4は、このようなマップを参照することで、車速及び駆動力などに応じて、無段変速モードと固定変速モードとの間で変速モードの切り替えを行う。つまり、ロック機構7の係合/解放を切り替える制御を行う。
図6に示すように、本実施形態では、固定変速モードに設定すべき領域A3の下方に、無段変速モードに設定すべき領域A23を設けている。この領域A23は、車速が所定速度D3以上で、且つ駆動力が所定値D1以下である領域として定義されている。
このように領域A23を設けている理由について、図7を参照して説明する。図7は、横軸にエンジン回転数を示し、縦軸にエンジントルクを示し、エンジン熱効率の一例(10%、20%、30%、35%、40%)を等高線で示している。図示しているように、一般的に、エンジン熱効率は低トルク側で低くなる。よって、ロック機構7の係合時にはエンジン回転数は車速に比例するため、低駆動力である領域(アクセル開度が低い領域)でロック機構7を係合すると、燃費が悪化する傾向にあると考えられる。したがって、本実施形態では、このような燃費の悪化を防止すべく、低駆動力である領域(アクセル開度が低い領域)を、固定変速モードに設定すべき領域とせずに、無段変速モードに設定すべき領域としている。このように領域A23を設けることで、変速モードの切り替えを燃費最適に行うことが可能となる。
次に、固定変速モードに設定すべき領域A3と無段変速モードに設定すべき領域A23との境界D1を設定する方法について説明する。本実施形態では、ECU4は、HVバッテリ33のSOC(充電状態)及び入力制限に基づいて、境界D1の位置を変化させる。具体的には、ECU4は、HVバッテリ33のSOCが所定値よりも低い場合、SOCが所定値以上である場合に比して、境界D1の位置を下げる。つまり、ECU4は、SOCが所定値よりも低い場合、SOCが所定値以上である場合に比して、無段変速モードに設定すべき領域A23を、駆動力によって規定された方向に狭める。こうするのは、SOCが低下している場合には、ロック機構7を係合したままで、エンジントルクを高くすることができ(つまりエンジン1から余分に出力させたパワーを充電させることができ)、エンジン熱効率が高くなる傾向にあるからである。そのため、固定変速モードに設定したほうが、無段変速モードに設定するよりも燃費が良くなる傾向にあるからである。
一方、ECU4は、HVバッテリ33に入力制限がかかっている場合には、少なくとも、上記の場合(SOCが所定値よりも低い場合)に設定した位置よりも高い位置に境界D1を設定する。つまり、駆動力によって規定された方向において、高い位置に境界D1を設定する。こうするのは、HVバッテリ33に入力制限がかかっている場合には、HVバッテリ33に充電できないため、エンジン1から余分にパワーを出力させることが困難となるからである。
次に、固定変速モードに設定すべき領域A3と無段変速モードに設定すべき領域A22との境界D2を設定する方法について説明する。本実施形態では、ECU4は、HVバッテリ33の出力制限によって規定された閾値(以下、「変速閾値」と呼ぶ。)に基づいて、境界D2を設定する。言い換えると、ECU4は、変速閾値に基づいて、固定変速モードから無段変速モードへ変速モードを切り替えるか否かを判定する。
図8は、HVバッテリ33の出力制限による変速閾値の一例を示す図である。図8は、横軸にHVバッテリ33の出力制限を示し、縦軸にエンジントルクを示しており、実線Eは変速閾値の一例を示している。図示のように、変速閾値Eによって、固定変速モードに設定すべき領域(固定変速モード領域)と、無段変速モードに設定すべき領域(無段変速モード領域)とが分けられている。また、変速閾値Eは、出力制限が高くなるほど、エンジントルクが高くなるように規定されている。ECU4は、このような変速閾値Eに基づいて、HVバッテリ33の出力制限に対応するエンジントルクを求めて、当該エンジントルクから図6に示したマップの境界D2を設定する。
上記のような変速閾値Eに基づいて境界D2を設定する理由について説明する。通常、固定変速モードから無段変速モードへ変速モードを切り替える場合(具体的には、領域A3から領域A22へ遷移する場合)、駆動力が必要になるため、第1のモータジェネレータMG1の回転数が上昇される。このように第1のモータジェネレータMG1の回転数が上昇された場合、駆動軸3に対してエンジントルクが減少する傾向にある。この場合、減少した駆動軸3におけるトルクを第2のモータジェネレータMG2から出力させる必要があるが、HVバッテリ33に出力制限がある場合には、第2のモータジェネレータMG2から十分なトルクを出力させることが困難となる。そのため、変速時にトルク抜けが生じ、ショック(変速ショック)が発生してしまう場合がある。
したがって、本実施形態では、このような変速ショックの発生を抑制するために、HVバッテリ33の出力制限に応じて変速閾値Eを規定し、当該変速閾値Eに基づいて境界D2を設定する、つまり変速閾値Eに基づいて固定変速モードから無段変速モードへ変速モードを切り替えるか否かを判定する。これにより、固定変速モードから無段変速モードへ切り替える場合(具体的には、領域A3から領域A22へ遷移する場合)に、変速ショックの発生を抑制することが可能となる。
ここで、上記した変速閾値Eは、アクセルの踏み込み速度及び勾配変化の少なくともいずれかに基づいて変化させても良い。具体的には、図8に示す実線の傾きを、固定せずに、アクセルの踏み込み速度及び勾配変化の少なくともいずれかに基づいて変化させても良い。こうするのは、アクセルの踏み込み速度や勾配変化によって、固定変速モードから無段変速モードへ切り替える際に要求される変速スピードが異なるからである。例えば、加速している状態における変速では、加速時でない場合と比較して、より大きなトルクを第2のモータジェネレータMG2から出力させる必要があるからである。このように変速閾値Eを変化させることにより、変速ショックの発生を効果的に抑制することが可能となる。
なお、本実施形態では、ECU4は、第1のモータジェネレータMG1の発電によりHVバッテリ33の入力制限を越えると予想される場合に、第1のモータジェネレータMG1の発電によりHVバッテリ33の入力制限を越えないような場合に比して、第2のモータジェネレータMG2から大きなトルクを出力させる制御を行うと共に、ブレーキによる制動トルクを大きくする制御を行う。具体的には、ECU4は、第2のモータジェネレータMG2からトルクを過剰に出力させて、ブレーキを協調させることで、駆動軸3のトルクを維持する。こうする理由は以下の通りである。
第1のモータジェネレータMG1の発電量が多い場合には、HVバッテリ33の入力制限を越える可能性があるため、第2のモータジェネレータMG2にて電力を消費させる必要がある。第2のモータジェネレータMG2の回転数は車速が決まっていると固定されるため、第2のモータジェネレータMG2にて電力を消費させるにはトルクを大きくさせる必要がある。この場合、第2のモータジェネレータMG2のトルクを大きくする制御のみを行うとオーバーランになる可能性があるため、本実施形態では、このような第2のモータジェネレータMG2に対する制御を行うと共に、ブレーキによる制動トルクを大きくする制御を行う。以上のような制御を行うことにより、HVバッテリ33の入力制限を適切に遵守させることが可能となる。
[制御処理]
次に、図9を参照して、本実施形態における制御処理について説明する。図9は、本実施形態における制御処理を示すフローチャートである。この処理は、ECU4によって繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、ECU4は、現在設定されている変速モードを取得する。つまり、現在、無段変速モード及び固定変速モードのいずれの変速モードに設定されているかを判定する。例えば、ECU4は、現在の車両の運転状態(走行状態)に基づいて、このような判定を行う。そして、処理はステップS102に進む。
ステップS102では、ECU4は、変速モードを切り替えるべきか否かを判定する。具体的には、ECU4は、図6に示したようなマップを参照することで、無段変速モード及び固定変速モードのいずれに設定したほうがよいかを判定する。このような判定により得られた変速モードが現在設定されている変速モード(ステップS101で取得された変速モード)と異なる場合には、ECU4は、変速モードを切り替えるべきと判定する。この場合には(ステップS102;Yes)、処理はステップS103に進み、ECU4は変速モードの切り替えを許可する。そして、処理はステップS104に進む。これに対して、判定により得られた変速モードが現在設定されている変速モードに一致する場合には、ECU4は、変速モードを切り替えるべきではないと判定する。この場合には(ステップS102;No)、処理は当該フローを抜ける。
ステップS104では、ECU4は、HVバッテリ33の入力制限Win及び出力制限Woutや、エンジントルクTeや、第1のモータジェネレータMG1の目標の回転数(Ng)や、駆動軸3の目標のトルクTpなどを取得する。ECU4は、これらの値を、センサによって直接取得したり、或いは、センサ値などに基づいて演算することで得たりする。そして、処理はステップS105に進む。
ステップS105では、ECU4は、ステップS104で取得された値に基づいて、変速モードの切り替えに要する変速時間を求める。具体的には、ECU4は、HVバッテリ33の入力制限/出力制限を考慮して、変速可能な時間を求める。1つの例では、ECU4は、前述した第1の方法〜第3の方法のいずれかに従って、マップ(図3乃至図5を参照)を参照して変速時間を求める。他の例では、ECU4は、演算処理によって変速時間を演算する。このような処理が終了すると、処理はステップS106に進む。
ステップS106では、ECU4は、変速モードの切り替えを行っても良いか否かを判定する。具体的には、ECU4は、ステップS105で求められた変速時間や、図6に示したようなマップなどに基づいて、当該判定を行う。1つの例では、ECU4は、求められた変速時間が所定時間未満である場合には変速モードの切り替えを許可し、求められた変速時間が所定時間以上である場合には変速モードの切り替えを禁止する。この場合、ECU4は、走行パターン(アクセルの踏み込み速度や踏み込み量)に基づいて、所定時間を設定することができる。
他の例では、ECU4は、図6に示したようなマップを参照して、車速やエンジントルクなどに基づいて、変速モードの切り替えを行っても良いか否かを判定する。この場合、ECU4は、HVバッテリ33の状態などに基づいて、固定変速モードに設定すべき領域と無段変速モードに設定すべき領域との境界D1、D2を設定して、当該判定を行う。具体的には、HVバッテリ33のSOC(充電状態)及び入力制限に基づいて境界D1の位置を設定すると共に、HVバッテリ33の出力制限によって規定された変速閾値に基づいて境界D2を設定する。更に他の例では、ECU4は、ステップS105で求められた変速時間及び図6に示したようなマップの両方に基づいて、変速モードの切り替えを行っても良いか否かを判定する。例えば、ECU4は、求められた変速時間が所定時間未満であっても、マップからは変速モードの切り替えを行うべきでないと判断される場合には、変速モードの切り替えを禁止する。
変速モードの切り替えを行っても良いと判定された場合(ステップS106;Yes)、処理はステップS107に進む。ステップS107では、ECU4は、変速モードの切り替えを開始する、つまり変速するための制御を開始する。そして、処理は当該フローを抜ける。これに対して、変速モードの切り替えを行っても良いと判定されなかった場合(ステップS106;No)、処理は当該フローを抜ける。
以上説明した本実施形態における制御処理によれば、変速モードの切り替え時に、HVバッテリ33の入出力制限を適切に遵守させることができると共に、ドライバビリティが悪化してしまうことを適切に回避することができる。また、変速ショックの発生を抑制することが可能となる。
本実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成を示す図である。 無段変速モード及び固定変速モードにおける共線図の一例を示す。 第1の方法で使用するマップを示す。 第2の方法で使用するマップを示す。 第3の方法で使用するマップを示す。 変速モードの切り替えに利用するマップの一例を示す図である。 エンジン熱効率の一例を示す図である。 HVバッテリの出力制限による変速閾値の一例を示す図である。 本実施形態における制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
3 駆動軸
4 ECU
7 ロック機構
7a クラッチ
20 動力分配機構
33 HVバッテリ
MG1 第1のモータジェネレータ
MG2 第2のモータジェネレータ

Claims (15)

  1. エンジンと、第1及び第2のモータジェネレータと、係合することで前記第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構と、を具備するハイブリッド車両に適用されるハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの状態に基づいて、前記係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う制御手段を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記バッテリの温度に基づいて、前記係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記バッテリの入力制限若しくは出力制限に基づいて、前記係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. エンジンと、第1及び第2のモータジェネレータと、係合することで前記第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構と、を具備するハイブリッド車両に適用されるハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記係合要素は、前記ハイブリッド車両における無段変速モードと固定変速モードとの2つの変速モードを切り替えるために用いられ、
    前記変速モードの切り替えに要する変速時間を求め、前記変速時間に基づいて、前記係合機構の係合/解放を切り替える制御を行う制御手段を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記変速時間が所定時間以上である場合には、前記変速モードの切り替えを禁止する請求項4に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記所定時間は、アクセルの踏み込み速度及び踏み込み量の少なくともいずれかに基づいて設定される請求項5に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの入力制限若しくは出力制限に基づいて、前記変速時間を求める請求項4乃至6のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記第1のモータジェネレータの回転数変化、前記エンジンのトルク、及び駆動軸のトルクに基づいて、前記変速時間を求める請求項7に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  9. 前記制御手段は、前記エンジンのトルクを変化させる制御を行うと共に、前記第1のモータジェネレータの回転数変化、前記エンジンのトルクの変化、及び駆動軸のトルクに基づいて、前記変速時間を求める請求項7に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  10. 前記制御手段は、前記エンジンのトルク及び駆動軸のトルクを変化させる制御を行うと共に、前記第1のモータジェネレータの回転数変化、前記エンジンのトルクの変化、及び前記駆動軸のトルクの変化に基づいて、前記変速時間を求める請求項7に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  11. 前記係合機構の係合時において、前記第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの出力制限によって規定された閾値に基づいて、前記係合機構を係合から解放へ切り替えるか否かを判定する手段を更に備える請求項1乃至10のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  12. 前記閾値は、アクセルの踏み込み速度及び勾配変化の少なくともいずれかに基づいて設定される請求項11に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  13. 駆動力が所定値以下である領域において、前記係合機構を解放状態に設定する手段を更に備える請求項1乃至12のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  14. 前記所定値は、前記第1及び第2のモータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリの充電状態及び入力制限に基づいて設定される請求項13に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  15. 前記第1のモータジェネレータの発電によりバッテリの入力制限を越えると予想される場合に、前記第1のモータジェネレータの発電により前記バッテリの入力制限を越えないような場合に比して、前記第2のモータジェネレータから大きなトルクを出力させる制御を行うと共に、ブレーキによる制動トルクを大きくする制御を行う手段を更に備える請求項1乃至14のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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