JP2010103264A - 有機エレクトロルミネッセンス用材料およびこれを構成成分とする有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス用材料およびこれを構成成分とする有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動電圧の上昇が抑制された有機エレクトロルミネッセンス素子を得る。
【解決手段】主成分に付随して存在する不純物である有機ハロゲン化合物に起因するハロゲン元素濃度が10ppm未満である下記一般式(1)で表される化合物を用いて有機エレクトロルミネッセンス素子を作製する。
Figure 2010103264

[式中、ArとArは、各々フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基を示す。XとXは、各々フェニレン基、ナフチレン基、ピリジレン基を示す。pとqは、各々0〜2の整数を示す。]
【選択図】図1

Description

本発明は、フェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物、およびそれを構成成分とする有機電界発光素子に関する。さらに詳しくは、有機エレクトロルミネッセンス用の材料として有用なフェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物、およびこの化合物を有機化合物層の少なくとも一層に用いることにより、駆動電圧の上昇を抑制した有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光する化合物を含有する発光層を正孔輸送層と電子輸送層で挟み、さらにその外側に陽極と陰極を取付け、発光層に正孔および電子を注入して再結合するときに生成する励起子が失活する際の光の放出(蛍光またはりん光)を利用する素子である。近年、有機エレクトロルミネッセンス素子が、次世代フラットパネルディスプレイの本命と注目されている理由として、薄膜化・軽量化が可能であること、自発光素子であるため消費電力が低いこと、簡単な素子構造のため製造コストが低いこと等が挙げられる。また、その製造方法は、真空蒸着、スピンコート、インクジェット、オフセット印刷、熱転写等、様々な製造技術の応用が可能である。現在、携帯電話、携帯音楽機器、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯機器が実用化されているが、より大型化や高精細化が達成されれば、フラットパネルディスプレイのみならず、面発光光源としての照明、フレキシブル特性を利用したペーパーライクディスプレイ、ウエアラブルディスプレイ、透明性を利用したシースルーディスプレイ等への拡張も可能であり、市場の急激な拡大が期待される。
しかし、技術的に超えなければならない課題はまだ多く、特に現状では、駆動電圧が高く、効率が低いため、消費電力が高いことが問題である。
この問題点は、有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する材料の特性が不十分であることに起因する。その中で、電子輸送材中の不純物の濃度が有機エレクトロルミネッセンス素子の耐久性に影響することが推測されていたが、明瞭なことは分かっていなかった。その後の検討で、臭素、ヨウ素および塩素等のハロゲン元素質量濃度の合計が50ppm以下の有機化合物材料で有機層を形成した有機エレクトロルミネッセンス素子(例えば、特許文献1参照)が提案されている。また、分解生成物由来の不純物濃度が1.0質量%以下である有機化合物層を少なくとも一層有する発光素子(例えば、特許文献2参照)が提案されている。また、ハロゲン元素含有量が10〜1000質量ppmである芳香族化合物をさらに脱ハロゲン化剤と反応させて、ハロゲン元素含有量を10質量ppm以下とする芳香族化合物の製造方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
国際公開第2005/084083号パンフレット 特開2002−373785公報 特開2007−077078公報
しかしながら、従来、ハロゲンの種類と濃度について詳細な規定により解析を行ったことはなく、作用効果についても十分に把握されてはいなかった。
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明のフェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物について、有機ハロゲン化合物に起因するハロゲン元素濃度が10ppm未満のとき、有機エレクトロルミネッセンス素子の駆動電圧の上昇を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、主成分に付随して存在する不純物である有機ハロゲン化合物に起因するハロゲン元素濃度が10ppm未満であることを特徴とする一般式(1)で表される有機エレクトロルミネッセンス用材料に関するものである。
Figure 2010103264
[式中、ArおよびArは、各々独立してフェニル基、ナフチル基またはビフェニリル基を示し、これらの基は炭素数1〜6のアルキル基またはトリフルオロメチル基で1つ以上置換されていても良い。R、RおよびRは、各々独立して水素原子またはメチル基を示す。XおよびXは、各々独立してフェニレン基、ナフチレン基またはピリジレン基を示し、これらの基は炭素数1〜4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良い。pおよびqは、各々独立して0〜2の整数を示す。pが2のとき、連結するXは同一または相異なっていても良い。qが2のとき、連結するXは同一または相異なっていても良い。ArおよびArは、各々独立してピリジル基またはフェニル基を示し、これらの基は炭素数1〜4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良い。]
また、一般式(1)で表される化合物(材料)を構成成分とすることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、主成分に付随して存在する不純物である有機ハロゲン化合物とは、原料に起因するもの、分解物として生成するもの、合成における副生成物などが挙げられる。
具体的には、2−(3,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(ナフチル−3−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ナフチル−3−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(フェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(フェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(フルオレニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(フルオレニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−4−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−4−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(ナフチル−4−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ナフチル−4−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(フェニル−4−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(フェニル−4−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(フルオレニル−4−イル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(フルオレニル−4−イル)−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−2−[5−クロロ−4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−2−[5−ブロモ−4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(ナフチル−3−イル)−2−[5−クロロ−4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(ナフチル−3−イル)−2−[5−ブロモ−4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(フェニル−3−イル)−2−[5−クロロ−4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(フェニル−3−イル)−2−[5−ブロモ−4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(フルオレニル−3−イル)−2−[5−クロロ−4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(フルオレニル−3−イル)−2−[5−ブロモ−4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−2−[5−クロロ−4’−(ピリジン−2−イル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−2−[5−ブロモ−4’−(ピリジン−2−イル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(ナフチル−3−イル)−2−[5−クロロ−4’−(ピリジン−2−イル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(ナフチル−3−イル)−2−[5−ブロモ−4’−(ピリジン−2−イル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(フェニル−3−イル)−2−[5−クロロ−4’−(ピリジン−2−イル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(フェニル−3−イル)−2−[5−ブロモ−4’−(ピリジン−2−イル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(フルオレニル−3−イル)−2−[5−クロロ−4’−(ピリジン−2−イル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン、4,6−ビス(フルオレニル−3−イル)−2−[5−ブロモ−4’−(ピリジン−2−イル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン等が例示される。
そして、本発明の一般式(1)で表される化合物においては、不純物である有機ハロゲン化合物に起因するハロゲン元素濃度が10ppm未満であることを特徴とする。ハロゲン元素濃度が10ppm以上の化合物を素子に用いた場合、駆動電圧の経時的上昇が大きいため好ましくない。また、ハロゲン元素濃度として、塩素濃度が6ppm以下であり、かつ、臭素濃度が1ppm以下であるとき、駆動電圧の安定性の点でさらに好ましい結果が得られる。
本発明の一般式(1)で表されるフェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物の具体例としては、2−[4,4”−ジ−(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジ−m−トリル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−6−メタ−トリル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−[4,4”−ジ−(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(ビフェニル−4−イル)−6−[4,4”−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(ビフェニル−3−イル)−6−[4,4”−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジン、2−[4,4”−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジ−p−トリル−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス[4’−(ピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の一般式(1)で表されるフェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物は、有機エレクトロルミネッセンス用の材料として、発光素子の発光材料、電子輸送材料および/または電子注入材料に用いることができる。特に、電子輸送材料として用いると電子のトラップを軽減でき、素子特性、特に駆動電圧の安定性の点で好ましい。
発光素子とした場合、全ての有機化合物層において、有機ハロゲン化合物に起因する不純物濃度は低ければ低いほど好ましいが、少なくとも電子輸送材料中のハロゲン元素濃度を低下させることで、従来制御が困難であった駆動電圧の上昇を抑制することが可能となった。
本発明の一般式(1)で表される化合物の合成方法は何ら制限されることはないが、以下に一般式(1)で表されるフェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物の製造方法について説明する。
フェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物(1a)は、「工程P−1」次いで「工程A」で製造することができる。
「工程P−1」は、フェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物(1a)の製造で用いる一般式(2a)の化合物を、一般式(5a)
Figure 2010103264
[式中、X、pおよびArは前記と同じであり、Yは脱離基を示す。]
で表される化合物を原料として製造する方法であり、次の式で表される。
「工程P−1」
Figure 2010103264
[式中、Y、X、pおよびArは前記と同じであり、Mは、−ZnR基、−MgR基、−SnR基、−B(OH)基、−BR基、−BF−(Z基または−SiR101112基を示す。ただし、RおよびRは、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示し、R、RおよびRは、各々独立して炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは、メトキシ基、イソプロポキシ基、2,3−ジメチルブタン−2,3−ジオキシ基、エチレンジオキシ基、1,3−プロパンジオキシ基または1,2−フェニレンジオキシ基を示し、(Zは、アルカリ金属イオンまたは四級アンモニウムイオンを示し、R10、R11およびR12は、各々独立してメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基または塩素原子を示す。]
「工程P−1」では、化合物(5a)をブチルリチウムやtert−ブチルリチウム等のリチウム試薬でリチオ化後、カップリング用試薬を反応させることにより、カップリング反応に通常用いられる反応種である化合物(2a)が得られる。カップリング用試薬としては、ジクロロ(テトラメチルエチレンジアミン)亜鉛(II)、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化トリメチルスズ、塩化トリブチルスズ、トリブチルスズヒドリド、ヘキサメチルジスタナン、ヘキサブチルジスタナン、ホウ酸、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリイソプロピル、(2,3−ジメチルブタン−2,3−ジオキシ)ボラン、(2,3−ジメチルブタン−2,3−ジオキシ)メトキシボラン、(2,3−ジメチルブタン−2,3−ジオキシ)イソプロポキシボラン、エチレンジオキシボラン、1,3−プロパンジオキシボラン、ビス(2,3−ジメチルブタン−2,3−ジオキシ)ジボラン、1,2−フェニレンジオキシボラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシランまたは二塩化ジエチルシラン等が例示でき、これらとの反応によりMが−ZnCl種、−ZnBr種、−ZnI種、−Sn(CH種、−Sn(C種、−B(OH)種、−B(OMe)種、−B(O−iso−C種、−B(2,3−ジメチルブタン−2,3−ジオキシ)種、−B(エチレンジオキシ)種、−B(1,3−プロパンジオキシ)種、−B(1,2−フェニレンジオキシ)種、−Si(OCH種、−Si(OC種または−SiCl(C)種等である化合物(2a)を得ることができる。ホウ酸エステルと反応させた場合は、反応後にフッ化水素水と反応させ、炭酸カリウム、炭酸セシウムまたはフッ化テトラブチルアンモニウム等で処理することによって、Mを−BF 種、−BF Cs種または−BF N(C 種等のような塩としても良い。また、化合物(5a)をリチオ化せずに、直接臭化マグネシウムまたは臭化イソプロピルマグネシウム等と反応させて、Mが−MgBr種等である化合物(2a)を得ることもできる。得られたこれらの化合物(2a)は、反応後単離しても良いが、単離せずにフェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物(1a)の製造に供しても良い。収率が良い点で、リチオ化後にジクロロ(テトラメチルエチレンジアミン)亜鉛(II)、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化トリメチルスズ、塩化トリブチルスズまたはホウ酸と反応させて、Mが−ZnCl種、−ZnBr種、−ZnI種、−Sn(CH種、−Sn(C種または−B(OH)種である化合物(2a)が好ましい。
で表される脱離基は、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはトリフルオロメチルスルホニルオキシ基等を例示することができるが、収率が良い点で臭素原子またはヨウ素原子が好ましい。
「工程P−1」でリチオ化に用いるリチウム試薬と化合物(5a)とのモル比は、1:1〜5:1が好ましく、収率が良い点で1:1〜3:1がさらに好ましい。
「工程P−1」でリチウム試薬およびカップリング用試薬との反応の際に用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン、トルエン、ベンゼン、ジエチルエーテル、キシレン、クロロホルムまたはジクロロメタン等が例示でき、これらを適宜組み合わせて用いても良い。収率が良い点でテトラヒドロフランを単独で用いることが好ましい。
「工程P−1」での化合物(5a)の濃度は、10〜10000mmol/Lが好ましく、収率が良い点で50〜200mmol/Lがさらに好ましい。
「工程P−1」でのリチオ化の際の反応温度は、−150〜−20℃が好ましく、収率が良い点で−100〜−60℃の範囲から適宜選ばれた温度がさらに好ましい。
「工程P−1」でのリチオ化の際の反応時間は、1分〜3時間が好ましく、収率が良い点で15分〜1時間がさらに好ましい。
「工程P−1」でカップリング用試薬と化合物(5a)とのモル比は、1:1〜1:10が好ましく、収率が良い点で1:1.5〜1:3がさらに好ましい。
「工程P−1」でのカップリング用試薬を加えた後の反応温度は、−150〜50℃が好ましく、収率が良い点で−100〜30℃の範囲がさらに好ましい。
「工程P−1」でのカップリング用試薬との反応時間は、基質や反応スケール等によって異なり、特に制限はないが、1分〜10時間が好ましく、収率が良い点で5分〜5時間がさらに好ましい。
化合物(5a)は、Y−X−Y、Y−X−X−Y、Y−Ar、Y−X−Ar、Y−X−M、Y−X−X−M、M−Ar、M−X−Arを用いて、例えば、非特許文献1に記載の汎用的な金属触媒を用いるカップリング反応により容易に得ることができる。
J.Tsuji著、「Palladium Reagents and Catalysts」,John Wiley & Sons,2004年. 次に、「工程A」について説明する。
「工程A」は、二等量の化合物(2a)を金属触媒の存在下に、化合物(3)と反応させて本発明のフェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物(1a)を得る反応であり、次の式で表される。
「工程A」
Figure 2010103264
[式中、M、X、p、Ar〜Ar、R〜Rは前記と同じであり、YおよびYは、各々独立して塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはトリフルオロメタンスルホキシ基を示す。]
「工程A」で用いることのできる金属触媒としては、例えば、非特許文献2〜4に記載されているパラジウム触媒、ニッケル触媒、鉄触媒、ルテニウム触媒、白金触媒、ロジウム触媒、イリジウム触媒、オスミウム触媒およびコバルト触媒等を列挙することができる。
「Metal−catalyzed Cross−coupling Reactions」、Wiley−VCH,1998年. 「Modern Organonickel Chemistry」、Wiley−VCH,2005年. Journal of the American Chemical Society,126巻,3686−3687ページ,2004年. 収率が良い点でパラジウム触媒、ニッケル触媒または鉄触媒が好ましく、パラジウム触媒がさらに好ましい。
パラジウム触媒としては、さらに具体的には、パラジウム黒、パラジウムスポンジ等のパラジウム金属が例示でき、また、パラジウム/アルミナ、パラジウム/炭素、パラジウム/シリカ、パラジウム/Y型ゼオライト、パラジウム/A型ゼオライト、パラジウム/X型ゼオライト、パラジウム/モルデナイト、パラジウム/ZSM−5等の担持パラジウム金属も例示できる。また、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム、酸化パラジウム、硫酸パラジウム、シアン化パラジウム、ナトリウムヘキサクロロパラデート、カリウムヘキサクロロパラデート、ナトリウムテトラクロロパラデート、カリウムテトラクロロパラデート、カリウムテトラブロモパラデート、アンモニウムテトラクロロパラデート、アンモニウムヘキサクロロパラデート等の金属塩を例示することもできる。さらに、π−アリルパラジウムクロリドダイマー、パラジウムアセチルアセトナート、ホウフッ化テトラ(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロジアンミンパラジウム、硝酸テトラアンミンパラジウム、テトラアンミンパラジウムテトラクロロパラデート、ジクロロジピリジンパラジウム、ジクロロ(2,2’−ビピリジル)パラジウム、ジクロロ(フェナントロリン)パラジウム、硝酸(テトラメチルフェナントロリン)パラジウム、硝酸ジフェナントロリンパラジウム、硝酸ビス(テトラメチルフェナントロリン)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム、ジクロロ[1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウムおよびジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム等の錯化合物を例示できる。
これらのパラジウム触媒は単独で用いても良いが、さらに三級ホスフィンと組み合わせて用いても良い。用いることのできる三級ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリネオペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリス(2−ヒドロキシエチル)ホスフィン、トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(2−シアノエチル)ホスフィン、(+)−1,2−ビス[(2R,5R)−2,5−ジエチルホスホラノ]エタン、トリアリルホスフィン、トリアミルホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、プロピルジフェニルホスフィン、イソプロピルジフェニルホスフィン、ブチルジフェニルホスフィン、イソブチルジフェニルホスフィン、tert−ブチルジフェニルホスフィン、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、(R)−(+)−2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−メトキシ−1,1’−ビナフチル、(−)−1,2−ビス[(2R,5R)−2,5−ジメチルホスホラノ]ベンゼン、(+)−1,2−ビス[(2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ]ベンゼン、(−)−1,2−ビス((2R,5R)−2,5−ジエチルホスホラノ)ベンゼン、(+)−1,2−ビス[(2S,5S)−2,5−ジエチルホスホラノ]ベンゼン、1,1’−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセン、(−)−1,1’−ビス[(2S,4S)−2,4−ジエチルホスホラノ]フェロセン、(R)−(−)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジシクロヘキシルホスフィン、(+)−1,2−ビス[(2R,5R)−2,5−ジ−イソプロピルホスホラノ]ベンゼン、(−)−1,2−ビス[(2S,5S)−2,5−ジ−イソプロピルホスホラノ]ベンゼン、(±)−2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’−メチルビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジペンタフルオロフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、(2R,3R)−(−)−2,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、(2S,3S)−(+)−2,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、(2S,3S)−(−)−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、cis−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エチレン、ビス(2−ジフェニルホスフィノエチル)フェニルホスフィン、(2S,4S)−(−)−2,4−1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、(2R,4R)−(−)−2,4−1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、R−(+)−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、(2S,3S)−(+)−1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,3−O−イソプロピリデン−2,3−ブタンジオール、トリ(2−フリル)ホスフィン、トリス(1−ナフチル)ホスフィン、トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン、トリス(3−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(4−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(3−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6−トリメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、トリス[4−(ペルフルオロへキシル)フェニル]ホスフィン、トリス(2−チエニル)ホスフィン、トリ(m−トリル)ホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、トリス(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,5−キシリル)ホスフィン、トリス(3,5−キシリル)ホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、(S)−(−)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビフェニル、(S)−(+)−4,12−ビス(ジフェニルホスフィノ)−[2.2]−パラシクロファン、(R)−(−)−4,12−ビス(ジフェニルホスフィノ)−[2.2]−パラシクロファン、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、(S)−(−)−2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、ビス(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン、(1R,2R)−(+)−N,N’−ビス(2’−ジフェニルホスフィノベンゾイル)−1,2−ジアミノシクロヘキサン、(1S,2S)−(+)−N,N’−ビス(2’−ジフェニルホスフィノベンゾイル)−1,2−ジアミノシクロヘキサン、(±)−N,N’−ビス(2’−ジフェニルホスフィノベンゾイル)−1,2−ジアミノシクロヘキサン、(1S,2S)−(−)−N,N’−ビス(2−ジフェニルホスフィノ−1−ナフトイル)−1,2−ジアミノシクロヘキサン、(1R,2R)−(+)−N,N’−ビス(2−ジフェニルホスフィノ−1−ナフトイル)−1,2−ジアミノシクロヘキサン、(±)−N,N’−ビス(2−ジフェニルホスフィノ−1−ナフトイル)ジアミノシクロヘキサン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)アセチレン、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル、(R)−(−)−1−[(S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル]エチルジフェニルホスフィン、(R)−(−)−1−[(S)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ−tert−ブチルホスフィン、ビス(p−スルホナトフェニル)フェニルホスフィン二カリウム塩、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、(S)−(−)−1−(2−ジフェニルホスフィノ−1−ナフチル)イソキノリン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルおよびトリス(トリメチルシリル)ホスフィン等が例示できる。
「工程A」で用いられるパラジウム触媒は、上記の金属、担持金属、金属塩および錯化合物のいずれでも良いが、収率が良い点で、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、π−アリルパラジウムクロリドダイマー、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ジクロロ[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム、ジクロロ[1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウム、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム、パラジウム/アルミナおよびパラジウム/炭素が好ましく、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムがさらに好ましい。
また、用いられる三級ホスフィンは、上記の三級ホスフィンのいずれでも良いが、収率が良い点で、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、(S)−(−)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルおよび(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルが好ましく、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、(S)−(−)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルおよび(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルがさらに好ましい。
また、「工程A」では、塩基の添加なしでも反応は十分に進行するが、収率向上のために塩基を添加しても良い。添加する塩基としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジイソプロピルアミンまたはエチルジイソプロピルアミン等の無機塩基または有機塩基が例示できる。
「工程A」での化合物(2a)と化合物(3)とのモル比は、10:1〜2:1が好ましく、収率が良い点で5:1〜2:1がさらに好ましい。
「工程A」での金属触媒と化合物(3)とのモル比は、0.001:1〜0.5:1が好ましく、収率が良い点で0.01:1〜0.1:1がさらに好ましい。
「工程A」で用いることのできる溶媒として、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジエチルエーテル、キシレン、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドンまたはヘキサメチルリン酸トリアミド等が例示でき、これらを適宜組み合せて用いても良い。収率が良い点でジオキサン、ジエチルエーテル、トルエンまたはテトラヒドロフランが好ましい。
「工程P−1」で生成した化合物(2a)を単離せずに「工程A」に供する場合は、「工程P−1」で用いた溶媒をそのまま用いることもできる。
「工程A」での化合物(3)の濃度は、5〜1000mmol/Lが好ましく、収率が良い点で10〜200mmol/Lがさらに好ましい。
「工程A」での反応温度は、0℃〜用いる溶媒の還流温度の範囲から適宜選ばれた温度が好ましく、収率が良い点で溶媒の還流温度がさらに好ましい。
「工程A」での反応時間は、10分〜48時間が好ましく、収率が良い点で30分〜24時間がさらに好ましい。
フェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物(1a)は、「工程A」の終了後に溶媒を留去することにより得られる。
また、本発明で得られる化合物は、合成後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィーまたは昇華等で精製してもよい。
本発明の一般式(1)で表される化合物により構成される有機エレクトロルミネッセンス素子用薄膜の製造方法に特に限定はないが、真空蒸着法による成膜が可能である。真空蒸着法による成膜は、汎用の真空蒸着装置を用いることにより行うことができる。真空蒸着法で膜を形成する際の真空槽の真空度は、有機エレクトロルミネッセンス素子作製の製造タクトタイムや製造コストを考慮すると、一般的に用いられる拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ等により到達し得る1×10−2〜1×10−5Pa程度が好ましい。蒸着速度は、形成する膜の厚さによるが、0.005〜1.0nm/秒が好ましい。
本発明では、フェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物に付随して存在する不純物である有機ハロゲン化合物に起因するハロゲン元素濃度を10ppm未満に制御することにより、この化合物を発光材料、電子輸送材料および/または電子注入材料に用いれば、有機エレクトロルミネッセンス素子の駆動電圧の上昇を抑制することができる。
以下、本発明のフェニル基置換1,3,5−トリアジン化合物およびその製造方法、ならびにその化合物を電子輸送材料として用いた有機エレクトロルミネッセンス素子について、参考例および実施例により説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
H−NMRおよび13C−NMRスペクトルの測定には、Bruker社製 DPX250およびDPX500スペクトロメーターを使用した。
燃焼分解−濃縮イオンクロマトグラフ法(ICP−QMS)による測定において、石英製管状炉は三菱化学社製 AQF−100、イオンクロマトグラフはDionex社製 ICS−1000を使用した。
参考例1
2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジンの合成
Figure 2010103264
3,5−ジブロモ安息香酸クロリド 4.1gと3−フェニルベンゾニトリル 5.0gを100mLのクロロホルムにアルゴン下で溶解した。得られた溶液に、5塩化アンチモン 4.2gを0℃で滴下した。混合物を室温で1時間攪拌後、12時間還流した。室温まで冷却後、減圧下で低沸点成分を除去し、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−オキサ−3,5−ジアジニウムヘキサクロロアンチモン(V)酸を赤色固体として得た。得られた赤色固体をアルゴン気流中で粉砕し、これを0℃で28%アンモニア水溶液にゆっくりと加えた。得られた懸濁液を室温でさらに1時間攪拌した。析出した固体をろ取し、水、メタノールで順次洗浄した。固体を乾燥後、ソックスレー抽出機(抽出溶媒 クロロホルム)で抽出した。抽出液を放冷後、析出した固体をろ取し、乾燥して2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジンの白色粉末(収量2.8g、収率32%)を得た。
H−NMR(CDCl):σ7.46(brt,J=7.4Hz,2H),7.52−7.58(m,4H),7.67(dd,J=7.8,7.7Hz,2H),7.76(brd,J=7.7Hz,4H),7.87(d,J=7.7Hz,2H),7.90(drd,1H),8.72(d,J=7.8Hz,2H),8.81(dd,J=1.8Hz,2H),8.95(s,2H)
13C−NMR(CDCl):σ123.4,127.4,127.7,127.8,128.1,130.7,131.7,136.2,137.7,140.7,141.9,169.4,172.0
実施例1
2,4−ビス(ビフェニル−3−イル)−6−[4,4’−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンの合成
Figure 2010103264
アルゴン気流下、2−(4−ブロモフェニル)ピリジン 1.38gをテトラヒドロフラン100mLに溶解し、−78℃に冷却した。これにブチルリチウムを6.30mmol含むヘキサン溶液3.99mLをゆっくり加え、この温度で30分間攪拌した。この混合物にジクロロ(テトラメチルエチレンジアミン)亜鉛(II) 1.82gを加え、−78℃で10分間攪拌後、室温で1.5時間攪拌した。これに参考例1で得たハロゲン含有化合物量が0.1%である2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン 1.24g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 0.185gを加え、18時間加熱還流した。放冷後、反応溶液を減圧濃縮して得られた固体をジクロロメタン−メタノールで再結晶した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン:クロロホルム=50:50〜0:100)で精製後、熱トルエンから再結晶して2,4−ビス(ビフェニル−3−イル)−6−[4,4’−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量1.08g、収率70%)を得た。さらに、その白色固体を昇華精製した。得られた生成物のハロゲン元素濃度を燃焼分解−濃縮イオンクロマトグラフ法(ICP−QMS)で測定した結果、塩素濃度は5ppm、臭素濃度は0.2ppmであった。
H−NMR(CDCl):σ7.30−7.35(m,2H),7.43−7.49(m,2H),7.56(dd,J=7.8,7.6Hz,4H),7.72(dd,J=7.7,7.7Hz,2H),7.80(d,J=7.8Hz,4H),7.82−7.93(m,6H),7.98(d,J=8.3Hz,4H),8.21(t,J=1.7Hz,1H),8.23(d,J=8.3Hz,4H),8.79(d,J=4.9Hz,2H),8.83(d,J=7.7Hz,2H),9.09(s,2H),9.10(d,J=1.7Hz,2H)
13C−NMR(CDCl):σ120.6,122.3,126.9,127.4,127.6,127.7,127.8,128.1,129.0,129.3,130.1,131.4,136.8,136.9,137.6,138.9,140.8,141.3,141.8,141.9,157.0,171.7,171.9
実施例2
2,4−ビス(ビフェニル−3−イル)−6−[4,4’−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンを構成成分とする有機エレクトロルミネッセンス素子の作製と性能評価
基板には2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用いた。この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。洗浄後の基板に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、断面図を図1に示すような発光面積が4mmの有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10−4Paまで減圧した。その後、図1の1で示す前記ガラス基板上に有機化合物層として、正孔注入層2、正孔輸送層3、発光層4および電子輸送層5を順次成膜し、その後陰極層6を成膜した。正孔注入層2としては、昇華精製したフタロシアニン銅(II)を25nmの膜厚で真空蒸着した。正孔輸送層3としては、N,N’−ビス(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−4,4’−ビフェニル(NPD)を45nmの膜厚で真空蒸着した。発光層4としては、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−1,1’−ジフェニル(DPVBi)と4,4’−ビス{2−[4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル]ビニル}ビフェニル(DPAVBi)を99:1質量%の割合で40nmの膜厚で真空蒸着した。電子輸送層5としては、実施例1で得られた2,4−ビス(ビフェニル−3−イル)−6−[4,4’−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンを20nmの膜厚で真空蒸着した。なお、各有機材料は抵抗加熱方式により成膜し、加熱した化合物を0.3〜0.5nm/秒の成膜速度で真空蒸着した。最後に、ITOストライプと直行するようにメタルマスクを配し、陰極層6を成膜した。陰極層6は、フッ化リチウムとアルミニウムをそれぞれ0.5nmと100nmの膜厚で真空蒸着し、2層構造とした。それぞれの膜厚は、触針式膜厚測定計(DEKTAK)で測定した。さらに、この素子を酸素および水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で封止した。封止は、ガラス製の封止キャップと前記成膜基板エポキシ型紫外線硬化樹脂(ナガセケムテックス社製)を用いた。
作製した有機エレクトロルミネッセンス素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度20mA/cmを流した時の電圧(4.2V)、輝度(886cd/m2)、電流効率(3.8cd/A)、電力効率(2.9lm/W)の値を得た。作製した素子の電圧は、100時間後に1.5Vしか上昇しなかった。
実施例3
ハロゲン含有化合物量が0.1%未満である2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン 1.24gを用いた以外は実施例1と同様の方法で合成した。得られた化合物のハロゲン元素濃度をICP−QMSで測定した結果、塩素濃度は0.2ppm、臭素濃度は0.1ppm未満であった。
実施例4
実施例2の電子輸送層5として、実施例3で得られた2,4−ビス(ビフェニル−3−イル)−6−[4,4’−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンを用いた以外は実施例2と同様の方法で有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。作製した素子の電圧は、100時間後に1.6Vしか上昇しなかった。
比較例1
ハロゲン含有化合物量が0.1%以上である2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(ビフェニル−3−イル)−1,3,5−トリアジン 1.24gを用いた以外は実施例1と同様の方法で合成した。得られた化合物のハロゲン元素濃度をICP−QMSで測定した結果、塩素濃度は53ppm、臭素濃度は3.7ppmであった。
比較例2
実施例2の電子輸送層5として、比較例1で得られた2,4−ビス(ビフェニル−3−イル)−6−[4,4’−ビス(ピリジン−2−イル)−[1,1’:3’,1”]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンを用いた以外は実施例2と同様の方法で有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。作製した素子の電圧は、100時間後に3.5V上昇した。
実施例2で作製した有機エレクトロルミネッセンス素子の断面図である。
符号の説明
1.ITO透明電極付きガラス基板
2.正孔注入層
3.正孔輸送層
4.発光層
5.電子輸送層
6.陰極層

Claims (4)

  1. 主成分に付随して存在する不純物である有機ハロゲン化合物に起因するハロゲン元素濃度が10ppm未満であることを特徴とする下記一般式(1)で表される有機エレクトロルミネッセンス用材料。
    Figure 2010103264
    [式中、ArおよびArは、各々独立してフェニル基、ナフチル基またはビフェニリル基を示し、これらの基は炭素数1〜6のアルキル基またはトリフルオロメチル基で1つ以上置換されていても良い。R、RおよびRは、各々独立して水素原子またはメチル基を示す。XおよびXは、各々独立してフェニレン基、ナフチレン基またはピリジレン基を示し、これらの基は炭素数1〜4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良い。pおよびqは、各々独立して0〜2の整数を示す。pが2のとき、連結するXは同一または相異なっていても良い。qが2のとき、連結するXは同一または相異なっていても良い。ArおよびArは、各々独立してピリジル基またはフェニル基を示し、これらの基は炭素数1〜4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良い。]
  2. ハロゲン元素濃度として、塩素濃度が6ppm以下であり、かつ、臭素濃度が1ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス用材料。
  3. 一般式(1)で表される化合物が、発光材料、電子輸送材料および/または電子注入材料に用いられることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス用材料。
  4. 請求項1〜3に記載の材料を構成成分とすることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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