JP2010102531A - 情報処理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、ＮＦＣアンテナモジュールの搭載した情報処理装置において、安価な構成でＮＦＣアンテナモジュールを装置内に組み込むことができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、表示画面上のカーソルを操作するためのタッチパッド１と、タッチパッド１の下部に備えられた底板金属部２と、タッチパッド１と底板金属部２との間に設置されたＮＦＣアンテナモジュール３とを備え、ＩＣカードをタッチパッド１近傍部に位置させることによりＩＣカードと無線通信を行う。
【選択図】図１

Description

本発明は、ＮＦＣ（ニアー・フィールド・コミュニケーション）アンテナモジュール、を備えた情報処理装置に関し、ＩＣタグが搭載されているＩＣカードや携帯電話と無線通信を実行する情報処理装置に関するものである。

従来のリーダ／ライターを用いてＩＣタグ内の情報を読み取る情報処理装置において、リーダ／ライターの情報処理装置内への組み込みは、機種毎に最適な場所を選んで行われていた。通常はカーソルを操作するためのタッチパッドの左右に組み込まれ、この位置にリーダ／ライターが組み込まれた位置を示すターゲットを情報処理装置の筐体上に記録させていた。このタ−ゲットにＩＣカードあるいは携帯電話を近づけることにより無線通信を実行していた。（例えば特許文献１参照）。
特開２００３−８７２６３号公報

ＩＣカードや携帯電話に記録されている情報をノート型パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で読み書きするためには、情報処理装置にリーダ／ライターを組み込む必要がある。リーダ／ライターの代表的なものとしてＮＦＣアンテナモジュール挙げられる。ＮＦＣアンテナモジュールの情報処理装置への組み込みに際しては、デザイン上のレイアウトの検討や組み込み箇所の磁界影響の検討などを行う必要があった。この磁界影響の少ない場所を選定しなければならない。また、磁界影響が存在する場所をレイアウト上の理由で選択せざるを得ないときは、ＮＦＣアンテナモジュールを取り付ける場所の材料をプラスチック等のような磁界影響のない材料に変更する必要があった。この結果、筐体を一部、別の材料で構成しなければならず、装置全体のコストアップになっていた。

本発明は、上記の問題に鑑み、ＮＦＣアンテナモジュールの搭載した情報処理装置において、安価な構成でＮＦＣアンテナモジュールを装置内に組み込むことができる情報処理装置を提供することを目的とする。さらに、情報処理装置の筐体レイアウトを変えることなくＮＦＣアンテナモジュールを組み込むことができる情報処理装置を提供することを目的とする。

以上の目的を達成するために、本発明は、表示画面上のカーソルを操作するためのタッチパッドと、該タッチパッドの下部に備えられた金属底板と、前記タッチパッドと前記金属底板との間に設置されたＮＦＣアンテナモジュールとを備え、可搬性記憶媒体を前記タッチパッド近傍部に位置させることにより前記可搬性記憶媒体と無線通信を行うようにしたものである。

本発明によれば、以上の構成により磁界影響の少ない場所に、筐体の材料を変えることなく、ＮＦＣアンテナモジュールを情報処理装置内に組み込むことができる。その結果、安価な構成でＩＣカードや携帯電話と無線通信を実行することができる。

請求項１記載の発明は、表示画面上のカーソルを操作するためのタッチパッドと、該タッチパッドの下部に備えられた金属底板と、前記タッチパッドと前記金属底板との間に設置されたＮＦＣアンテナモジュールとを備え、可搬性記憶媒体を前記タッチパッド近傍部に位置させることにより前記可搬性記憶媒体と無線通信を行うようにしたものである。これにより、磁界影響の少ない場所に、筐体の材料を変えることなく、ＮＦＣアンテナモジュールを情報処理装置内に組み込むことができる。

請求項２記載の発明は、情報を表示する液晶パネルと、該液晶パネルの下部に備えられた金属板と、前記液晶パネルと前記金属板との間に設置されたＮＦＣアンテナモジュールとを備え、可搬性記憶媒体を前記ＮＦＣアンテナモジュールが設置されている位置に対応する前記液晶パネル近傍部に位置させることにより、前記可搬性記憶媒体と無線通信を行うようにしたものである。これにより、請求項１記載の発明と同様に磁界影響の少ない場所に、筐体の材料を変えることなく、ＮＦＣアンテナモジュールを情報処理装置内に組み込むことができる。

請求項３記載の発明は、前記ＮＦＣアンテナモジュールが設置されている位置を示す識別マークを前記液晶表示パネル上に表示するようにしたものである。これにより、ユーザが無線通信を行う際に、ＩＣカードや携帯電話等の可搬性記憶媒体を情報処理装置の液晶パネルの上の特定位置、すなわちＮＦＣアンテモジュールが組み込まれた位置に対応する位置を簡単に把握することができ、簡単に無線通信を行うことができる。

以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。

（実施例１）
図１は、本発明の実施例における情報処理装置の概略構成図である。図１において、１は情報処理装置のタッチパッドで、数センチ四方の平面上を指等でなぞられることによってカーソルを操作する。タッチパッド１には静電容量式等がある。静電容量式タッチパッドの原理は、ユーザの指あるいは導体がタッチパッドに触れる瞬間に生じる１つの静電容量効果を利用することにあり、この静電容量値の変化によって指あるいは導体の位置を判断することができる。

２は、情報処理装置の底部に位置する底板金属部である。３はＮＦＣアンテナモジュールであり、タッチパッド１を通してＩＣカードや携帯電話と無線通信を行い、これらに格納されている情報を読んだり、これらに備えられているメモリ内に情報を書き込むためのものである。

図２は、このＮＦＣアンテナモジュールを詳細に説明する構成図である。図２において、４は、ＩＣカードや携帯電話と無線通信を行い、磁界にて誘導電力を発生させ、データのリード／ライトを行うアンテナコイルである。５は、前記アンテナコイル４の誘導電力を発生させるアンテナ制御回路である。６は、ＮＦＣのアンテナ基板である。７は、アンテナコイルの磁界の減衰を抑えるための磁性シートである。本実施例１では、ＮＦＣアンテナモジュール３を底板金属部２上かつタッチパッド１の真下に組み込んでいる。

図３（ａ）は、情報処理装置にＮＦＣアンテナモジュール３を組み込んだ状態を示す断面図である。ＮＦＣアンテナモジュール３は静電容量効果等を利用するタッチパッド１と底板金属部２に挟まれた状態で組み込まれている。ため、磁性シート７により構成されるＮＦＣアンテナモジュール３にて底板金属部２の磁界の影響を少なくすることができ、タッチパッド１を通じ、確実にＩＣカードや携帯電話と無線通信を実行することができる。

図３（ｂ）は、タッチパッド１の断面図である。本実施例１におけるタッチパッドは静電容量方式である。断面図において１１は酸化チタンやアルミ粉等の金属粉を含むＰＥＴやポリカーボネート等の樹脂からなる表層部、１２は空気層を含まないＰＥＴやポリカーボネート等の樹脂からなるタッチ保護部材、１３は同じくＰＥＴやポリカーボネート等の樹脂からなるフレキベース材、１４はフレキベース材１３の一方にめっきやスクリーン印刷された電極である。１５は電極１４間のベース材であり、同じくＰＥＴやポリカーボネート等の樹脂部材でも良いし、接着部材等を充填しても良い。また、図示はしていないが、各層間は接着部材により接続されている。１６は各部の積層状態、１７はタッチパッド１を通る磁界である。なお、表層部１１とタッチ保護部材１２は、一体構成としても構わない。

この様に構成されたタッチパッド１において、タッチ保護部材１２やフレキベース材１３はＰＥＴ等の樹脂により構成されているので、磁界１７は通過可能であるが、本実施例１の表層部１１には金属粉等が含有されている。これは、表層部１１やタッチ保護部材１２を構成するＰＥＴ等の樹脂の比誘電率が通常２〜３程度であるため、金属粉等を含有させることにより積層状態１６全体での比誘電率が５〜６程度になる様に構成し、タッチパッド１の検出感度を上げるためである。しかしながら、表層部１１に含まれる酸化チタンの含有量は、アンテナ基板６より発生する磁界１７を妨げるほどのものではない。例えばポリカーボネート樹脂に酸化チタンを含有させることで比誘電率５の表層部１１を生成しようとした場合、酸化チタンとポリカーボネート樹脂の体積率はおよび１：６３．９となり、磁界１７は表層部１１およびタッチ保護部材１２を通過可能である。

図３（ｃ）は、タッチパッド１の電極イメージ図であり、静電容量で位置検出を行う機能を簡易的に説明した図面である。図３（ｃ）において、１４ａ、１４ｂ、１４ｃは電極である。１８は電極１４ａ、１４ｂ、１４ｃ間に発生する静電容量であり、この発生場所を検出することで、指やスタイラスペン等がタッチパッド１上に触れている位置の検出を行う。

電極１４、１４ａ、１４ｂ、１４ｃはアンテナ基板６より発生する図３（ｂ）の磁界１７を妨げるほどの密度では配線されていない。図３（ｂ）の磁界１７は、図３（ｂ）および図３（ｃ）における電極１４、１４ａ、１４ｂ、１４ｃ等が配線されていない部分、すなわち電極間のベース材１５を通過可能である。従って磁界１７は、表層部１１、タッチ保護部材１２および電極間のベース材１５を通過できるので、タッチパッド１全体の内部を通過することができる。

ＮＦＣアンテナモジュール３の磁性シート７は、アンテナ基板６と底板金属部２との間に位置している。もし磁性シート７がこの位置になければ、底板金属部２において、アンテナ基板６より発生する通信磁界を妨げる向きに反磁界が発生する。その結果、ＮＦＣの通信性能は低下することになってしまう。磁性シート７を上記の位置に設けることにより、この様な反磁界の発生を低減し、ＮＦＣの通信性能を確保することが可能となる。

以上のようにして、磁性シート７を有するＮＦＣアンテナモジュール３は底板金属部２の磁界の影響を少なくすることができ、タッチパッド１を通じ、確実にＩＣカードや携帯電話と無線通信を実行することができる。

なお、本実施例１においてはタッチパッド１を静電容量方式として説明したが、アンテナ基板６より発生する磁界１７を妨げない方式であれば、特に静電容量方式に限定されるわけではなく、例えば光検出方式等であっても構わない。

（実施例２）
図４は、本発明の別の実施例における情報処理装置の概略図である。図４において、８は情報処理装置の表示用液晶パネルである。表示用液晶パネル８は、通常室温を含むある一定の温度範囲で液晶状態になるサーモトロピック液晶で３種の液晶分子配列があり、それによって光の透過／遮光をコントロールする。そして磁界に対して影響は少ない。

９は表示用液晶パネル８を照明するバックライト、１０は情報処理装置の天板金属部である。図４において、情報処理装置の表示用液晶パネル８と照明するバックライト９と天板金属部１０の間にＮＦＣアンテナモジュール３が組み込まれている。

図５は、情報処理装置の液晶表示部内部にＮＦＣアンテナモジュールを組み込んだ場合の液晶表示内部の断面図である。本実施例では、ＮＦＣアンテナモジュール３が表示用液晶パネル８の真下に備えられ、かつ、天板金属部１０の真上に位置しており、すなわち、表示用液晶パネル８と天板金属部１０に挟み込まれた状態で組み込まれている。先の図３におけるタッチパッド内部のＮＦＣアンテナモジュール関連図での説明と同様に、ＮＦＣアンテナモジュール３の磁性シート７は、アンテナ基板６と天板金属部１０との間に位置している。もし磁性シート７がこの位置になければ、天板金属部１０において、アンテナ基板６より発生する通信磁界を妨げる向きに反磁界が発生する。その結果、ＮＦＣの通信性能は低下することになってしまう。磁性シート７を上記の位置に設けることにより、この様な天板金属部１０からの反磁界の発生を低減し、ＮＦＣの通信性能を確保することが可能となる。

以上のようにして磁性シート７を有するアンテナモジュール３は底板金属部２の磁界の影響を少なくすることができ、表示用液晶パネル８と照明するバックライト９を通じて、確実にＩＣカードや携帯電話と無線通信を実行することができる。

図６は、ＮＦＣアンテナモジュール３の位置を示す情報（例Ｔｏｕｃｈ Ｈｅｒｅ！）を液晶表示している図であり、情報処理装置の表示用液晶パネル８と照明するバックライト９と天板金属部１０の間にＮＦＣアンテナモジュール３が組み込まれ、情報処理装置のＮＦＣアンテナモジュール３の配置場所を表示用液晶パネルにて「Ｔｏｕｃｈ Ｈｅｒｅ！」等の表示にて指示する構成となっている。これにより、ユーザが確実にＩＣカードや携帯電話を「Ｔｏｕｃｈ Ｈｅｒｅ！」等の位置すなわちＮＦＣアンテナモジュール３の配置部近傍部に位置させることができるため、確実に無線通信を実行することができる。

図７は、ＮＦＣアンテナモジュール３の位置を示す液晶の情報（例Ｔｏｕｃｈ Ｈｅｒｅ！）を目標に、ＩＣカードを読み書きしている構成図で、もし複数のＮＦＣアンテナモジュール３や他の通信モジュール等を混在して組み込んだ場合にも表示をかえるだけで、ＩＣカードや携帯電話の配置が一目瞭然で通信機能、通信規格毎の対応も可能となってくる。

本発明のＮＦＣアンテナモジュールを組み込む場合はノートＰＣ等の情報処理装置だけでなく、タッチパッドや液晶表示等の様に磁界の通過可能な材料を使った材料の商品にはすべて簡単な組み込み検討できれば、背面は金属であっても全く問題なく通信可能となり、いろいろな非接触ＩＣカードやＩＣタグなどの無線通信用途にも適用可能である。

本発明の一実施例における情報処理装置にＮＦＣアンテナモジュールを組み込んだことを示す概略構成図 本発明の一実施例におけるＮＦＣアンテナモジュールの構成図 本発明の一実施例におけるタッチパッド内部のＮＦＣアンテナモジュール関連図 本発明の別の実施例における情報処理装置にＮＦＣアンテナモジュールを組み込んだことを示す概略構成図 本発明の別の実施例における液晶表示内部のＮＦＣアンテナモジュールの断面図 本発明の別の実施例におけるＮＦＣアンテナモジュールの位置を示す液晶表示図 本発明の別の実施例におけるＮＦＣアンテナモジュールでＩＣカードの読み書きを行うことを示した図

符号の説明

１ タッチパッド
２ 底板金属部
３ ＮＦＣアンテナモジュール
４ アンテナコイル
５ アンテナ制御回路
６ アンテナ基板
７ 磁性シート
８ 表示用液晶パネル
９ バックライト
１０ 天板金属部
１１ 表層部
１２ タッチ保護部材
１３ フレキベース材
１４、１４ａ、１４ｂ、１４ｃ 電極
１５ 電極間のベース材
１６ 各部の積層状態
１７ 磁界
１８ 電極間に発生する静電容量

Claims (3)

1. 表示画面上のカーソルを操作するためのタッチパッドと、該タッチパッドの下部に備えられた金属底板と、前記タッチパッドと前記金属底板との間に設置されたＮＦＣアンテナモジュールとを備え、可搬性記憶媒体を前記タッチパッド近傍部に位置させることにより前記可搬性記憶媒体と無線通信を行うことを特徴とする情報処理装置。
2. 情報を表示する液晶パネルと、該液晶パネルの下部に備えられた金属板と
   前記液晶パネルと前記金属板との間に設置されたＮＦＣアンテナモジュールとを備え、可搬性記憶媒体を前記ＮＦＣアンテナモジュールが設置されている位置に対応する前記液晶パネル近傍部に位置させることにより、前記可搬性記憶媒体と無線通信を行うことを特徴とする情報処理装置。
3. 前記ＮＦＣアンテナモジュールが設置されている位置を示す識別マークを前記液晶表示パネル上に表示することを特徴とする請求項２記載の情報処理装置。

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