JP2010099785A - ワークパレット位置決め固定機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】位置決め機構の取付精度を高め且つクランプ機構の設計製作や在庫管理が容易で且つワークパレットの中央部分の支持剛性を向上させ得るワークパレット位置決め固定機構を提供すること。
【解決手段】ワークパレット1と、このワークパレットが上方から着脱可能なベース板5とを有し、ワークパレットを鉛直方向と水平方向に位置決めし且つ、回転を拘束し且つベース板に固定するワークパレット位置決め固定機構2において、ベース板の中央部分にベース板の上面から部分的に突出する状態に付設された環状のベース部材6と、ベース部材とワークパレットに装備され、ベース部材に対してワークパレットを水平方向と鉛直方向に位置決め可能な位置決め機構70と、ベース板のうちの位置決め機構の外周側の複数位置に夫々装備され且つベース板に対してワークパレットを鉛直方向に位置決め可能で且つ固定可能な複数の位置決め兼クランプ機構80とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワークパレット位置決め固定機構に関し、特にワークパレットをベース板に対して3次元的に位置決めし且つ鉛直軸心回りの回転を拘束し且つクランプするように構成したものに関する。
マシニングセンタ等の工作機械において、機械加工に供するワークピースは、ワークパレットに固定した状態で工作機械に投入される。そのワークパレットを工作機械のテーブルに精度よく位置決めして固定する為に、テーブル側にワークパレットを位置決めする為の複数の位置決め機構とクランプする為の複数のクランプ機構が装備される。
特許文献1のワークのクランプ装置においては、ワーク保持部材2の下面の4箇所に中央部が凹設されたプレート部材40が固定され、ベース部材1には、プレート部材40が係合する4つの位置決めエレメント5と、ワーク保持部材2をベース部材1にボールロック機構によりクランプする4組のチャック部材4が設けられている。4組の位置決めエレメントによりワーク保持部材2をベース部材1に対して水平方向に位置決めして、チャック部材4の基準面27にワーク保持部材2の表面領域28を当接することで鉛直方向の位置決めし且つチャック部材4によりクランプするように構成してある。
特許文献2のデータム機能付きのクランプ装置においては、ワークパレット3を位置決めして固定する為の4組のクランプ機構4,5,6,6をベース部材2に設け、ワークパレット3の下部に4組のクランプ機構4,5,6,6に対応する4つの係合リング部材4b,5b,6b,6bを設け、対角関係にある2組のクランプ機構4,5と2つの係合リング部材4b,5bにより、ワークパレット3を鉛直方向と水平方向に位置決めしてクランプ可能に構成し、残りの2組のクランプ機構6,6と2つの係合リング部材6b,6bによりワークパレット3をクランプ可能に構成してある。
特開平7−132429号公報 特開2001−38564号公報
特許文献1のワークのクランプ装置においては、4組の位置決めエレメントを構成する4つのプレート部材を複数のボルトでワーク保持部材に固定し、4つのセンタリング部材を複数のボルトでベース部材に固定する構造であるため、位置決めエレメントを取り付ける為のボルト締結する箇所が多くなるので、位置決めエレメントの取付精度を高めることが難くなり、ワークの切削加工の精度が低下してしまう。
特許文献2のデータム機能付クランプ装置においては、4組のクランプ機構は、3種類のクランプ機構4,5,6,6から構成されるため、これら複数種のクランプ機構の設計製作や在庫管理が煩雑になってしまい、製造コストが増加する。
また、特許文献1,2においては、4組のクランプ機構をベース部材の4隅に固定してワークパレットを支持する構造であるため、ベース部材の中央部分には位置決め機構に該当するものがなく支持剛性が低下してしまうので、ワークパレットが大型化するほど中央部分の弾性変形が発生しやすくなり、ワークの切削加工の精度が低下してしまう。
本発明の目的は、位置決め機構の取付精度を高め得るワークパレット位置決め固定機構を提供すること、クランプ機構の設計製作や在庫管理が容易なワークパレット位置決め固定機構を提供すること、ワークパレットの中央部分の支持剛性を向上させ得るワークパレット位置決め固定機構を提供することなどである。
請求項1のワークパレット位置決め固定機構は、ワークパレットと、このワークパレットが上方から着脱可能なベース板とを有し、ワークパレットをベース板に対して鉛直方向と水平方向に位置決めし且つワークパレットのベース板に対する鉛直軸心の回りの回転を拘束し且つワークパレットをベース板に固定するワークパレット位置決め固定機構において、前記ベース板の中央部分にベース板の上面から部分的に突出する状態に付設された環状のベース部材と、前記ベース部材とワークパレットに装備され、前記ベース部材に対してワークパレットを水平方向と鉛直方向に位置決め可能な位置決め機構と、前記ベース板のうちの前記位置決め機構の外周側の複数位置に夫々装備され且つ前記ベース板に対してワークパレットを鉛直方向に位置決め可能で且つ固定可能な複数の位置決め兼クランプ機構と、を備えたことを特徴としている。
ワークパレットをベース板に上方から係合させて位置決めするとき、ベース部材に付設された位置決め機構によりワークパレットをベース板に対して水平方向と鉛直方向に位置決めすることができる。その状態において、複数の位置決め兼クランプ機構によりワークパレットをベース板に鉛直方向に位置決めし且つ固定することができる。
請求項2のワークパレット位置決め固定機構は、請求項1の発明において、前記ベース板は平面視多角形状に形成され、前記複数の位置決め兼クランプ機構は、前記ベース板のうちの複数の角部と角部に対向するベース部材の外周部分の間に夫々装備されたことを特徴している。
請求項3のワークパレット位置決め固定機構は、請求項1の発明において、前記位置決め機構は、前記ベース部材に設けられた上方ほど小径化するテーパ係合雄部と、前記ワークパレットに設けられたテーパ係合雌部とを有し、前記テーパ係合雄部は、水平断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成され、前記テーパ係合雌部は、水平断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成され、前記テーパ係合雌部の外周側壁部とテーパ係合雄部の内周側壁部の少なくとも一方の径方向への弾性変形を介して、前記テーパ係合雌部がテーパ係合雄部に密着状に係合するように構成されたことを特徴としている。
請求項4のワークパレット位置決め固定機構は、請求項3の発明において、前記位置決め機構は、前記ベース部材の環状部に形成されたZ基準面と、前記ワークパレットに形成されて前記Z基準面に当接する下端基準面とを備え、前記テーパ係合雄部と前記テーパ係合雌部が密着状に係合した状態のとき前記Z基準面が前記下端基準面に当接することを特徴としている。
請求項5のワークパレット位置決め固定機構は、請求項4の発明において、前記ワークパレットは、そのワークパレットに固定されるリング部材を有し、このリング部材に前記テーパ係合雌部が形成されたことを特徴としている。
請求項6のワークパレット位置決め固定機構は、請求項3の発明において、前記テーパ係合雄部の前記水平断面における複数の辺部分の各々が、外側へ僅かに膨らんだ円弧状に形成されたことを特徴としている。
請求項7のワークパレット位置決め固定機構は、請求項3の発明において、前記テーパ係合雄部の前記水平断面における複数の辺部分の各々が、直線状に形成されたことを特徴としている。
請求項8のワークパレット位置決め固定機構は、請求項3の発明において、前記テーパ係合雌部の前記水平断面における複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有することを特徴としている。
請求項9のワークパレット位置決め固定機構は、請求項3又は8の発明において、前記テーパ係合雄部の前記水平断面における複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有することを特徴としている。
請求項10のワークパレット位置決め固定機構は、請求項1の発明において、前記位置決め兼クランプ機構は、ボールロック機構と、このボールロック機構をクランプ駆動する為の皿バネ積層体と、このボールロック機構をアンクランプ駆動する為の油圧シリンダとを有することを特徴としている。
請求項11のワークパレット位置決め固定機構は、請求項1の発明において、前記ベース部材にワークパレットの中央部分を固定する為のクランプ機構を設け、前記クランプ機構は、前記ベース部材に設けられたクランプ用油圧シリンダと、ベース部材とワークパレットに設けたボールロック機構とを有することを特徴としている。
請求項12のワークパレット位置決め固定機構は、請求項5の発明において、前記リング部材は、前記テーパ係合雌部の複数の辺部分が前記テーパ係合雄部の複数の辺部分に密着状に係合する際の径拡大方向への弾性変形を促進する弾性変形促進部を有することを特徴としている。
請求項13のワークパレット位置決め固定機構は、請求項12の発明において、前記弾性変形促進部は、前記テーパ係合雌部を囲繞する壁部に下端開放状に形成された平面視にて円弧状の複数の円弧溝を備えたことを特徴としている。
請求項14のワークパレット位置決め固定機構は、請求項12の発明において、前記弾性変形促進部は、前記テーパ係合雌部を囲繞する壁部に上端開放状に形成された平面視にて円弧状の複数の円弧溝を備えたことを特徴としている。
請求項15のワークパレット位置決め固定機構は、請求項2の発明において、前記ベース板は平面視にて長方形状に形成され、4組の位置決め兼クランプ機構が設けられたことを特徴としている。
請求項16のワークパレット位置決め固定機構は、請求項15の発明において、前記ベース部材の直径が、前記ベース板の小さい方の幅の1/3〜1/2のサイズに形成されたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、ワークパレットをベース板に上方から係合させて位置決めするとき、ベース部材に装備された位置決め機構によりワークパレットをベース板に対して水平方向と鉛直方向に位置決めすることができる。その状態において、複数の位置決め兼クランプ機構によりワークパレットをベース板に鉛直方向に位置決めし且つ固定することができるので、ワークパレットをベース板に対して高精度に位置決めして固定することができる。
ベース板の中央部分にベース部材を付設したので、ワークパレットをクランプする際にベース板の中央部分の支持剛性が向上して、ワークパレットの中央部分の弾性変形を抑えて切削加工の精度を向上することができる。複数の位置決め兼クランプ機構が全て同じ構造の為に、位置決め兼クランプ機構の設計製作や在庫管理が容易になり、製造コストを抑制することができる。位置決め機構がベース板の中央部分でのみワークパレットをベース板に対する水平方向と鉛直方向への位置決め及び回転拘束が可能な構成なので、取付精度が向上し切削加工の精度を高めることができる。
請求項2の発明によれば、ベース板は平面視多角形状に形成され、複数の位置決め兼クランプ機構は、ベース板のうちの複数の角部と角部に対向するベース部材の外周部分の間に夫々装備されたので、ワークパレットのベース板に対する支持剛性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、テーパ係合雌部の外周側壁部とテーパ係合雄部の内周側壁部の少なくとも一方の弾性変形を介して、テーパ係合雌部がテーパ係合雄部に密着状に係合する構成になっているため、この弾性変形を介して、2面拘束を達成することができる。そのため、下端基準面又はZ基準面の高さ方向位置を微調節することなく、また、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の何れかに可動部材を用いることなく、2面拘束を確実に達成できる。
テーパ係合雄部が、水平断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成され且つ上方ほど小径化する構造であり、テーパ係合雌部が、水平断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する構造であるため、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の係合を介して、ベース板に対してワークパレットを確実に回転拘束することができる。
請求項4の発明によれば、位置決め機構は、ベース部材の環状部に形成されたZ基準面と、ワークパレットに形成されてZ基準面に当接する下端基準面とを備え、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部が密着状に係合した状態のときZ基準面が下端基準面に当接するので、ベース板に対してワークパレットを鉛直方向に位置決めすることができる。
請求項5の発明によれば、ワークパレットは、そのワークパレットに固定されるリング部材を有し、このリング部材にテーパ係合雌部が形成されたため、ワークパレットにテーパ係合雌部を直接形成するよりも製作コストを低減することができる。
請求項6の発明によれば、テーパ係合雄部の水平断面における複数の辺部分の各々が、外側へ僅かに膨らんだ円弧状に形成されたので、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とが密着状に係合する際に、テーパ係合雄部の辺部分とテーパ係合雌部の辺部分との接触面積が増加し、高精度にリング部材をセンタリングすることができ、求心性を向上させることができる。
請求項7の発明によれば、テーパ係合雄部の水平断面における複数の辺部分の各々が、直線状に形成されたので、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とが密着状に係合する際に、複数の辺部分の各々の直線状の形状により回転拘束力を向上させることができる。
請求項8の発明によれば、テーパ係合雌部の水平断面における複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有するので、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とが密着状に係合する際に、1対の係合密着部により密着箇所の数が2倍になり水平方向への位置決め精度と回転拘束力が向上する。また、辺部分に逃し凹部を設けたことにより1対の係合密着部の圧縮応力が増大するので径拡大方向への弾性変形を促進し密着性を向上することができる。さらに、逃し凹部の表面を研磨加工する必要がないので、研磨加工コストを低減できる。
請求項9の発明によれば、テーパ係合雄部の水平断面における複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有するので、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とが密着状に係合する際に、1対の係合密着部により密着箇所の数が2倍になり水平方向への位置決め精度と回転拘束力が向上する。また、辺部分に逃し凹部を設けたことにより1対の係合密着部の圧縮応力が増大するので径縮小方向への弾性変形を促進し密着性を向上することができる。さらに、逃し凹部の表面を研磨加工する必要がないので、研磨加工コストを低減できる。
請求項10の発明によれば、位置決め兼クランプ機構は、ボールロック機構と、このボールロック機構をクランプ駆動する為の皿バネ積層体と、このボールロック機構をアンクランプ駆動する為の油圧シリンダとを有するので、クランプする際には、皿バネ積層体の付勢力によりボールロック機構をクランプ駆動し、アンクランプする際には、油圧作動室に供給される油圧によりボールロック機構をアンクランプ駆動することができる。
請求項11の発明によれば、クランプ機構は、クランプ用油圧シリンダとボールロック機構とを有するので、ベース部材のZ基準面とリング部材の下端基準面、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とで2面拘束し、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とで回転拘束すると共にベース部材にワークパレットを強力に固定することができる。
請求項12の発明によれば、弾性変形促進部により、リング部材のテーパ係合雌部の弾性変形を促進することができる。
請求項13の発明によれば、弾性変形促進部は、テーパ係合雌部の壁部に下端開放状に形成された平面視にて円弧状の複数の円弧溝を備えたため、簡単な構造の弾性変形促進部となる。
請求項14の発明によれば、弾性変形促進部は、テーパ係合雌部の壁部に上端開放状に形成された平面視にて円弧状の複数の円弧溝を備えたため、簡単な構造の弾性変形促進部となる。
請求項15の発明によれば、ベース板は平面視にて長方形状に形成され、4組の位置決め兼クランプ機構が設けられたので、平面視にて長方形状のワークパレット位置決め固定機構となる。
請求項16の発明によれば、ベース部材の直径が、前記ベース板の小さい方の幅の1/3〜1/2のサイズに形成されたので、大型のワークパレットの固定に対応したワークパレット位置決め固定機構となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例に基づいて説明する。
先ず、ワークパレット位置決め固定機構2について図1〜図7に基づいて説明する。
ワークパレット位置決め固定機構2(以下、位置決め固定機構という)は、ワークパレット1と、このワークパレット1に固定されるリング部材4と、ベース板5と、このベース板5の中央部分に付設されたベース部材6とを備えている。このベース部材6には、リング部材4を固定解除可能に固定するクランプ機構8とリング部材4を水平方向と鉛直方向に位置決め可能な位置決め機構70とを備えている。ベース板5には、ワークパレット1を固定解除可能に固定する4組の位置決め兼クランプ機構80を備えている。ベース板5が複数のボルトで工作機械のテーブルに固定される。
次に、ワークパレット1について説明する。
ワークパレット1は、マシニングセンタ等の工作機械による機械加工に供されるワークピースを固定する為のものであり、クランプ機構8と位置決め機構70と複数の位置決め兼クランプ機構80により、このワークパレット1はベース板5を介して工作機械のテーブル(又はテーブル相当部材)に鉛直方向と水平方向とに位置決めされ固定されると共に、ワークパレット1の前記テーブルに対する鉛直軸心の回りの回転を拘束する。
図3,図4に示すように、ワークパレット1は、平面視にて長方形の鋼製の板部材からなるパレット本体1aと、このパレット本体1aの下部に複数のボルト4aで固定されたリング部材4と、複数のボルト75aで固定された4つのロケートリング75とで構成されている。
リング部材4の鉛直な軸心4bは、パレット本体1aの中心を貫通しており、リング部材4の外径はパレット本体1aの大きい方の幅の約2/5位、小さい方の幅の約1/2位である。リング部材4には、その直径の約0.5〜0.6倍の直径を有する円形開口4cが形成されており、この円形開口4cの上方近傍においてパレット本体1aの下面部には、円形開口4cよりもやや大径の円形凹部1bが形成され、円形凹部1bと円形開口4cは下方へ開口している。
次に、ベース板5について説明する。
図1,図2に示すように、ベース板5は、ワークパレット1が上方から着脱可能で且つ鋼性の板部材から平面視にて長方形状に形成されている。このベース板5の中央部分には、ベース板5の上面から部分的に突出する状態に環状のベース部材6が付設され、ベース板5のうちの4隅の角部と角部に対向するベース部材6の外周部分の間の中間位置の近傍部には、4組の位置決め兼クランプ機構80が夫々装備されている。このベース部材6の直径が、ベース板5の小さい方の幅の1/3〜1/2のサイズに形成されている。このベース板5の側面には、油圧を供給及び排出する為の油圧給排孔73と、エアを供給する為のエア供給孔74などが設けられている。尚、4組の位置決め兼クランプ機構80は、ベース板のサイズに応じて、4隅の角部と角部に対向するベース部材6との間に夫々装備されても良い。
次に、ベース部材6について説明する。
図1,図2,図5,図6に示すように、ベース部材6は、鉛直な軸心6aと、リング部材4の下端基準面9を受け止めて鉛直方向に位置決め可能なZ基準面10と、水平断面が外側へ凸の複数の円弧状角部11aと複数の辺部分11bとを有する正多角形に形成され且つ上方ほど小径化するテーパ係合雄部11と、リング部材4の円形開口4cに挿入可能な筒部6bとを備えている。
このテーパ係合雄部11はベース部材6に一体的に形成されており、テーパ係合雄部11の鉛直に対する傾斜角は7°〜12°程度が望ましい。テーパ係合雄部11の水平断面は、外側へ凸の8つの円弧状角部11aと8つの辺部分11bとを有する正八角形に形成されている。8つの辺部分11bは、直線状に夫々形成されている。テーパ係合雄部11は、後述する8つのボールロック機構15のボール24とZ基準面10の径方向中央を結ぶ円錐面より内周側に位置している。
図6に示すように、ベース部材6は、複数のボルト7でベース板5に固定されている。Z基準面10は、ベース部材6の上面のうちのテーパ係合雄部11より外側の環状部6cに、平面視にて開角が約10°の円弧状に形成され、Z基準面10がテーパ係合雄部11の辺部分11bに対応するように周方向等間隔おきに8カ所に形成されている。これらZ基準面10より内側には、浅い環状凹溝10aが形成されている。
軸心6aを挟んで対向する1対のZ基準面10に、加圧エアを噴出する着座確認ノズル12が形成され、これら着座確認ノズル12へ加圧エアを供給するエア通路12aがベース部材6とベース板5に形成されている。このエア通路12aが加圧エア供給源及び圧力スイッチに接続され、圧力スイッチによりエア通路12aのエア圧の変化を検出し、そのエア圧の変化からリング部材4の下端基準面9が4つのZ基準面10に着座したことを確認する。
次に、リング部材4について説明する。
図3,図4に示すように、リング部材4は、鉛直な軸心4bと、環状の下端基準面9と、この下端基準面9がベース部材6のZ基準面10に当接状態になるようにテーパ係合雄部11に上方から係合可能で且つ水平断面が外側へ凸の複数の円弧状角部13aと複数の辺部分13bとを有する正多角形に形成されたテーパ係合雌部13とを備えている。テーパ係合雌部13の外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介して、テーパ係合雌部13がテーパ係合雄部11に密着状に係合する。
このテーパ係合雌部13はリング部材4に一体的に形成されている。このテーパ係合雌部13の水平断面は、外側へ凸の8つの円弧状角部13aと8つの辺部分13bとを有する正八角形に形成され、テーパ係合雌部13は上方ほど小径化している。8つの辺部分13bは、直線状に夫々形成されている。リング部材4は、複数のボルト4aによりパレット本体1aに固定されている。リング部材4の下面部には、環状の下端基準面9の内側に浅い環状凹部9aが形成されている。尚、テーパ係合雄部11がテーパ係合雌部13に密着状に係合する際に、円弧状角部11aが円弧状角部13aに僅かな隙間を空けて係合する構造にしても良いし、密着状に係合する構造にしても良い。
次に、位置決め機構70について説明する。
位置決め機構70は、ベース部材6とワークパレット1に装備されたものである。ベース部材6に形成されたテーパ係合雄部11と、ワークパレット1のリング部材4に形成されたテーパ係合雌部13と、ベース部材6の環状部6cに形成されたZ基準面10と、ワークパレット1のリング部材4に形成された下端基準面9とを備え、テーパ係合雌部13の外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13が密着状に係合した状態のとき、下端基準面9がZ基準面10に当接し、ベース部材6に対してワークパレット1を、水平な方向と鉛直な方向に高精度に位置決めし、鉛直軸心の回りの回転を拘束することが可能である。
次に、クランプ機構8について説明する。
図5,図6に示すように、クランプ機構8はベース部材6にリング部材4を介してワークパレット1を固定する為のものであり、このクランプ機構8は、クランプ用油圧シリンダ14と、ベース部材6とリング部材4とに設けたボールロック機構15とを備えている。クランプ用油圧シリンダ14は、ベース板5とベース部材6とに形成されたシリンダボア16と、このシリンダボア16に上下方向に可動に装着されたピストン部材17と、クランプ解除用の油圧作動室18と、外部の油圧供給源に油圧給排孔73を介して接続された油圧供給路19と、ピストン部材17とベース部材6とに形成された環状のバネ収容室20と、このバネ収容室20に装着された圧縮状態の皿バネ積層体21とを備えている。バネ収容室20に接続された呼吸用エア通路22も形成されている。
ボールロック機構15は、ベース部材6の筒部6bに形成された8つのボール保持孔23と、これらボール保持孔23に径方向へ可動に装着された8つのボール24(鋼球)と、リング部材4の上端部の内周側部分に8つのボール保持孔23に対応するように形成された8つのボール受容溝25と、ピストン部材17のピストンロッド17aの上端部分に設けられ且つ筒部6bに上下方向に摺動自在に内嵌された円板部材26と、この円板部材26の外周部に8つのボール保持孔23に対応するように形成された8組のボール駆動用傾斜部27及びボール退避用凹部28とを備えている。これら8つのボール保持孔23と8つのボール24は、テーパ係合雄部11の8つの辺部分11bの中央部に対応するように位置している。
ボール受容溝25は、ボール24の下端部を受容可能な傾斜した部分円筒溝に形成されている。円板部材26は、ピストンロッド17aの上端部分に、8組のボール駆動用傾斜部27及びボール退避用凹部28を8つのボール保持孔23に対応させた状態にして、ナット部材29により固定されている。ナット部材29は、工具を係合させる為の複数の穴29aを有する。
油圧作動室18に油圧を供給してピストン部材17を上昇位置に保持し、8つのボール24を8つのボール退避用凹部28に部分的に退避させた状態で、ワークパレット1のリング部材4をベース部材6に上方から係合させてから、油圧作動室18の油圧をドレン圧に切換えると、ピストン部材17が皿バネ積層体21の弾性力で下降駆動される。この下降駆動時に、図5に示すように、8つのボール駆動用傾斜部27により8つのボール24が径方向外側へ駆動されて8つのボール受容溝25に係合してそれらボール受容溝25を下方へ押圧するため、クランプ機構8によりリング部材4がベース部材6にクランプされる。クランプ解除時には、油圧作動室18に油圧を供給すると、ピストン部材17が上昇して、8つのボール24が8つのボール退避用凹部28に部分的に退避し、クランプ解除される。
次に、エアブロー機構について説明する。
ベース部材6と円板部材26の間に環状のエア室30が形成され、このエア室30に加圧エアを供給するエア供給路31が形成され、このエア供給路31が、ベース板5内に形成したエア通路31aとエア供給孔74を介して加圧供給源に接続され、このエア室30に加圧エアが供給される。
下端基準面9とZ基準面10の間及び下端基準面9とベース部材6の間の切削切粉等の異物をエアブローする為に、エア室30から加圧エアが供給される8本のエア通路32と、これらエア通路32に夫々連なるスリット状の水平エアノズル32aが形成されている。水平エアノズル32aは、Z基準面10の全面にエアブローするように厚さの小さい部分円形に形成されている。
テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13の間にエアブローするために、筒部6bの下端部には、エア室30に連なる8つのエアノズル33が形成され、これらエアノズル33から加圧エアを噴出させながら、リング部材4をベース部材6に係合させていくと、テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13の間の狭い隙間が強力にエアブローされ、切削切粉等の異物が除去される。
次に、4組の位置決め兼クランプ機構80について説明するが、各位置決め兼クランプ機構は同構造のものであるので、1組の位置決め兼クランプ機構80について説明する。
図7に示すように、位置決め兼クランプ機構80は、ワークパレット1に装着されたロケートリング75と、ベース板5に装着された支持台81と、支持台81の内側に形成された油圧シリンダ86と、そのピストン部材87と、ピストン部材87とロケートリング75に設けられたボールロック機構90とを有し、ロケートリング75をベース板5に対して鉛直方向に位置決めし且つ固定することができる。
ロケートリング75は、ロケートリング75の中心穴の内周面の下端部に形成されたテーパ内周面75aと、ロケートリング75の下端に形成された環状の下端基準面75bと、中心穴の内周面の上端部に形成された環状受止部75cとを備えている。
支持台81は、ベース板5の取付穴5aに嵌合された筒状部81aと、筒状部81aの上端に連なり且つベース板5の上面に当接させて固定された円板部81bと、この円板部81bの中心部分から上方へ延びるテーパ筒部81cと、円板部81bの上面に形成され下端基準面75bを受け止めるZ方向基準面81dと、シリンダ穴81eとを有する。
テーパ筒部81cの外周面は上方ほど小径化するテーパ外周面に形成されている。下端基準面75bがZ方向基準面81dに当接された状態では、テーパ内周面75aはテーパ筒部81cのテーパ外周面の外側に隙間を空けて配置され、テーパ内周面75aと環状受止部75cとの間のロケートリング75の内周壁は、円筒部81fの外周面との間に僅かな隙間を形成する。これにより、中央部分の位置決め機構70による水平方向への位置決めと干渉することなく、支持台81に対してロケートリング75を鉛直方向に高精度に位置決めすることができる。
油圧シリンダ86は、ピストン部材87と皿バネ積層体88と油圧作動室89とを有する。ピストン部材87はシリンダ穴81eに装着され、環状のバネ収容室87aには積層された皿バネ積層体88が圧縮状態に装着されてピストン部材87を下方へクランプ駆動している。ピストン部材87の下面側には油圧作動室89が形成され、この油圧作動室89に油圧を給排するための油路5bがベース板5に形成され、この油路5bは油圧給排孔73を介して図示外の油圧供給源に接続される。
ボールロック機構90は、テーパ筒部81cの上端から上方へ延びる円筒部81fの複数の保持穴81gに径方向へ可動に装着された複数のボール91(鋼球)と、ピストン部材87のピストンロッド87bの上端寄り部分の外周部に形成された複数の凹部92とを有する。前記の凹部92は、ボール91を径方向外側へ駆動する為の傾斜凹部92aと、この傾斜凹部92aの下端に連なり且つボール91を径方向内側へ部分的に退避させる為の退避凹部92bとを有する。
クランプ状態のときは、皿バネ積層体88の付勢力によりピストン部材87が下方に押圧され、各ボール91は傾斜凹部92aにより径方向外側へ駆動されて環状係止部75cに押圧されてロケートリング75をクランプしている。アンクランプ状態のときは、油圧作動室89に供給された油圧によりピストン部材87が上方に進出され、各ボール91は退避凹部92bに部分的に退避し、円筒部81fの外周面外へ突出しない。このアンクランプ状態において、ワークパレット1を上方へ移動させることができる。尚、環状係止部75cの代わりに、各ボール91に対応する凹溝を形成してもよい。
下端基準面75b、Z方向基準面81d、テーパ内周面75a、テーパ筒部81cのテーパ外周面に付着する切粉等をエアブローする為に、複数のエアノズル96aと、複数のエアノズル96bが形成され、複数のエアノズル96bへはエア通路5cから加圧エアを供給可能である。複数のエアノズル96aへは、エア供給孔74とエア通路5dとチェック弁97を介して加圧エアを供給可能である。
このように、複数のクランプ機構85は、ボールロック機構90と、このボールロック機構90をクランプ駆動する為の皿バネ積層体88と、このボールロック機構90をアンクランプ駆動する為の油圧シリンダ86とを有するので、クランプする際には、皿バネ積層体88の付勢力によりボールロック機構90をクランプ駆動し、アンクランプする際には、油圧シリンダ86に供給される油圧によりボールロック機構90をアンクランプ駆動することができる。
次に、位置決め固定機構2の作用、効果について説明する。
ワークピースが固定されたワークパレット1を工作機械のテーブルに位置決めして固定するとき、クランプ機構8の油圧作動室18と位置決め兼クランプ機構80の油圧作動室89に油圧を供給した状態で、リング部材4をベース部材6に係合させ且つ4つのロケートリング75を各ロケートリング75に対応する支持台81に係合させる。このとき、エア室30と複数のエアノズル96a,96bに加圧エアを供給しながら行う。
このとき、位置決め機構70では、リング部材4とベース部材6の軸心回りの回転位相を一致させた状態で係合させ、テーパ係合雌部13をテーパ係合雄部11に軽く当接させ、リング部材4の下端基準面9を8つのZ基準面10に軽く当接させる。位置決め兼クランプ機構80では、ロケートリング75の下端基準面75bをZ方向基準面81dに軽く当接させた状態にする。
この状態で、油圧作動室18,89の油圧をドレン圧に切換えると、前述のようにワークパレット1をベース板5にクランプしたクランプ状態になり、位置決め機構70では、テーパ係合雌部13が、そのテーパ係合雌部13の外周側壁部の微小な弾性変形を介してテーパ係合雄部11に密着状態になり、下端基準面9がZ基準面10に密着状態になり、位置決め兼クランプ機構80では、下端基準面75bがZ方向基準面81dに密着状態になる。
下端基準面9をZ基準面10に密着させ、下端基準面75bをZ方向基準面81dに密着させることにより、ワークパレット1をベース板5に対して鉛直方向(Z方向)に高精度に位置決めすることができる。テーパ係合雌部13をテーパ係合雄部11に密着させることにより、ワークパレット1を水平方向へ高精度に位置決めすることができるうえ、ベース部材6に対するワークパレット1の鉛直な軸心回りの回転位相を高精度で位置決めすることができ、ベース部材6に対してワークパレット1が軸心回りに回転しないように拘束することができる。このように、下端基準面9又はZ基準面10、及び下端基準面75b又はZ方向基準面81dの高さ方向位置を微調節することなく、また、テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13の何れかに可動部材を用いることなく、2面拘束を確実に達成できる。
ベース板5の中央部分にベース部材6を付設したので、ワークパレット1をクランプする際にベース板5の中央部分の支持剛性が向上して、ワークパレット1の中央部分の弾性変形を抑えて切削加工の精度を向上することができる。複数の位置決め兼クランプ機構80が全て同じ構造の為に、位置決め兼クランプ機構80の設計製作や在庫管理が容易になり、製造コストを抑制することができる。位置決め機構70がベース板5の中央部分でのみワークパレット1をベース板5に対する水平方向と鉛直方向への位置決め及び回転拘束が可能な構成なので、取付精度が向上し切削加工の精度を高めることができる。
テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13の水平断面が8つの円弧状角部11a,13aと8つの辺部分11b,13bを有する正八角形であるため、非円形の正多角形でありながら円形に近い形状であるから、テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13における壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。
テーパ係合雄部11の8つの辺部分11bの各々が、直線状に形成され、テーパ係合雌部13の8つの辺部分13bの各々が、直線状に形成されたので、テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13とが密着状に係合する際に、8つの辺部分11bの直線状の形状により回転拘束力を向上させることができる。
テーパ係合雄部11は、複数のボール24とZ基準面10の径方向中央を結ぶ円錐面よりも内周側に位置しているため、リング部材4をベース部材6に係合させてクランプする際に、テーパ係合雌部13の8つの辺部分13bを内周側へ押圧する力が作用するため、テーパ係合雌部13の8つの辺部分13bの外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を促進し、8つの辺部分11bに8つの辺部分13bを密着状に係合させることができる。
ボールロック機構15における、8つのボール保持孔23と複数のボール24は、テーパ係合雄部11の複数の辺部分11bの中央部に対応するように位置しているため、ボールロック機構8によりクランプされる際に、テーパ係合雌部13の8つの辺部分13bをテーパ係合雄部11の8つの辺部分11bに押圧し、テーパ係合雄部11にテーパ係合雌部13を密着させることができる。
リング部材4をベース部材6に係合させてクランプ機構8によりクランプする際、エア室30に加圧エアを供給し、8つの水平エアノズル32aから加圧エアを噴出して下端基準面9とZ基準面10をエアブローするため、それらの間に切粉等の異物を噛み込むことがない。同様に、8つのエアノズル33から加圧エアを噴出させて、テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13をエアブローするため、テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13の間に切粉等の異物を噛み込むことがない。水平エアノズル32aから、Z基準面10の全域に向けて広角にエアブローするため、エアブロー作用を向上できる。
クランプ機構8と位置決め兼クランプ機構80によるクランプを解除する際には、既述のように、油圧作動室18,89に油圧を供給し、8つのボール24がボール退避用凹部28に,4組の6つのボール91がボール退避用凹部92bに退避可能にすると共に、ピストンロッド17aの上端をワークパレット1の円形凹部1bの上端壁面に当接させて上方へ突き上げ、ピストン部材87の上端をワークパレット1円形凹部1cの上端壁面に当接させて上方へ突き上げると、テーパ係合雌部13とテーパ係合雄部11との係合が分離され、クランプ解除することができる。
クランプ状態のとき、ボールロック機構15においては、ボール24はボール受容溝25により円弧接触状態で受け止められ、リング部材4にボール24による圧痕がつきにくく、耐久性が向上する。しかも、8つのボール受容溝25とに係合しているため、これらによっても、ベース部材6に対してワークパレット1が軸心回りに回転しないように拘束することができる。
しかも、クランプ機構8のピストンロッド17aの上端部に円板部材26を設け、この円板部材26の外周部に、8つのボール駆動用傾斜部27及びボール退避用凹部28を形成したため、ピストンロッド17aの大部分を小径化することができ、油圧シリンダ14を小型、軽量化することができる。円板部材26を有効利用してエア室30を形成するため、エアブローのためのエア供給路の構成を簡単化することができる。
上記位置決め固定機構2に以下の種々の変更形態を適用しても良い。
[1]図8に示すように、テーパ係合雄部11は軸心方向の長さが小さなテーパ係合雄部であって、リング部材4Aの下端部分に対応するテーパ係合雄部に形成されている。
[2]図9,図10に示すように、ベース部材6には、軸心6aに対して対称に位置する鉛直の1対の位置決めピン40が固定され、リング部材4Bには位置決めピン40が挿入される1対のピン穴41が形成されている。位置決めピン40の上端部分にはコーン状のテーパ部40aが形成されている。これら位置決めピン40をピン穴41に嵌合させることで、ベース部材6に対するワークパレット1Aの軸心回りの回転位相が正しく位置決めされる。
それ故、リング部材4Bのテーパ係合雌部13をベース部材6のテーパ係合雄部11に係合させる際に、テーパ係合雌部13の複数の円弧状角部13aがテーパ係合雄部11の複数の円弧状角部11aに一致させた状態に回転位相を合わせることができる。しかも、回転位相を合わせない状態では、テーパ係合雌部13をテーパ係合雄部11に係合させることができないため、回転位相の不一致のまま係合させることで発生するテーパ係合雌部13やテーパ係合雄部11の損傷を防止することができる。尚、1対の位置決めピン40と1対のピン穴41を複数設けても良い。
[3]図11,図12に示すように、上記[2]と同目的の為に、ベース板5の左右両端中央部にはベース部材6の軸心6aに対して対称に位置する鉛直の1対の位置決めピン42が固定され、ワークパレット1Bには、1対の位置決めピン42が係合する1対の切欠き穴43が形成されている。位置決めピン42の上端部にはテーパ部42aが形成されている。切欠き穴43は、ワークパレット1Bの上端まで貫通しているため、1対の切欠き穴43を1対の位置決めピン42に位置合わせする上で有利である。尚、切欠き穴43の代わりにピン穴を形成しても良いし、1対の位置決めピン42と1対の切欠き穴43を複数設けても良い。
[4]図13に示すように、ワークパレット1CをATC(自動工具交換装置)のアーム部材で把持する為に、リング部材4Cの外周部に、断面台形状の把持溝44が形成されている。
[5]図14、図15に示すように、ワークパレット4Dのリング部材4Dは、テーパ係合雌部13がテーパ係合雄部11に密着状に係合する際のテーパ係合雌部13の外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を促進する弾性変形促進部50を有する。この弾性変形促進部50は、テーパ係合雌部13を囲繞する壁部に下端開放状に形成された平面視にて円弧状の8つの円弧溝51を備えている。円弧溝51と隣接する円弧溝51の間には、円弧溝51の周方向長さの約半分の周方向長さのリブ壁53が形成され、8つの円弧溝51の内側にはある程度の剛性を有する環状壁52が形成されている。
テーパ係合雌部13がテーパ係合雄部11に密着状に係合する際には、8つのリブ壁53と環状壁52の径拡大方向への弾性変形を介して密着状に係合し、水平方向に精度よく位置決め可能になっている。尚、リブ壁53は、水平断面における正八角形の円弧状角部に対応する周方向位置に形成されている。円弧溝51の数は8つに限定されず、8つ未満でもよく、9つ以上でもよい。
このように、弾性変形促進部50を設けたため、テーパ係合雌部13がテーパ係合雄部11に密着状に係合する際に、テーパ係合雌部13を囲繞する壁部の径拡大方向への弾性変形を促進することができる。しかも、全周に対する複数のリブ壁53の合計長さの比率を適切に設定することにより、8つのリブ壁53と環状壁52の剛性と弾性変形性を適切に設定することができるため、設計の自由度に優れる。
図16、図17に示すように、上記弾性変形促進部50の部分的に変更した弾性変形促進部50Aとして、第1例のワークパレット4Eのリング部材4Eでは、テーパ係合雌部13を囲繞する壁部に上端開放状に形成された平面視にて円弧状の8つの円弧溝54を備えている。円弧溝54と隣接する円弧溝54の間には、円弧溝54の周方向長さの約半分の周方向長さのリブ壁55が形成され、8つの円弧溝54の内側にはある程度の剛性を有する環状壁55が形成されている。8つの円弧溝54の下側には環状壁55と同程度の厚さの下壁56が形成されている。
図18に示すように、上記弾性変形促進部50の部分的に変更した弾性変形促進部50Bとして、第2例のリング部材4Fでは、テーパ係合雌部13がテーパ係合雄部11に密着状に係合する際のテーパ係合雌部13の外周側壁部の弾性変形を促進する弾性変形促進部50Bを有する。この弾性変形促進部50Bは、テーパ係合雌部13を囲繞する壁部に形成された下端解放状の環状溝57を備えている。この環状溝57の断面形状は径方向の幅が小さな矩形状である。テーパ係合雌部13と環状溝57の間には、径拡大方向へ弾性変形可能で且つある程度の剛性を有する環状壁58が形成されている。
図19に示すように、上記弾性変形促進部50を部分的に変更した弾性変形促進部50Cとして、第3例のリング部材4Gには、環状溝57に加えて、環状壁58に形成された複数(例えば、2つ又は4つ)の切欠き部59が形成されている。
図20に示すように、上記弾性変形促進部を部分的に変更した弾性変形促進部50Dとして、第4例のリング部材4Hには、環状溝57に加えて、環状壁58に形成された複数(例えば、8つ)のスリット60が形成されている。
図21に示すように、上記弾性変形促進部50を部分的に変更した弾性変形促進部50Eとして、第5例のリング部材4Iには、環状溝57に加えて、環状溝57の内周側の環状壁58に形成された複数(例えば、8つ)の矩形の開口穴62が形成されている。
図22に示すように、上記弾性変形促進部50を部分的に変更した弾性変形促進部50Fとして、第6例のリング部材4Jには、テーパ係合雌部13を囲繞する壁部に周方向適当間隔おきに形成された径方向向きの複数(例えば、8つ)のスリット63が形成されている。
図23に示すように、上記弾性変形促進部50を部分的に変更した弾性変形促進部Gとして、第7例のリング部材4Kには、断面三角形状の環状溝64が形成されている。この環状溝64の内側には環状壁65が形成されている。尚、リング部材4Kの上面部には、ワークパレットの大径化された円形凹部に嵌合させる為の嵌合筒部66が突出状に形成されている。また、環状溝64の外周側壁部を省略してリング部材4Kを構成しても良い。
[6]図24はベース部材6Aの平面図であり、この図24に示す第1例のベース部材6Aでは、テーパ係合雄部11Aの水平断面が外側へ凸の8つの円弧状角部11aAと外側へ僅かに膨らんだ8つの辺部分11bAとを有する正八角形に形成されている。8つの辺部分11bAは、微小曲率の円弧状にカーブしている。リング部材(図示略)のテーパ係合雌部は、リング部材の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部11Aに密着状に係合する形状に形成されている。
テーパ係合雄部11Aとテーパ係合雌部が水平断面において正八角形に形成されているため、正多角形でありながら円形に近い形状であるから、壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。密着状に係合する際に、辺部分11bAの接触面積が増加し、高精度にリング部材をセンタリングすることができ、求心性を向上させることができる。
図25はベース部材6Bの平面図であり、この図25に示す第2例のベース部材6Bでは、テーパ係合雄部11Bの水平断面が外側へ凸の6つの円弧状角部11aBと外側へ僅かに膨らんだ6つの辺部分11bBとを有する正六角形に形成されている。6つの辺部分11bBは、微小曲率の円弧状にカーブしている。リング部材(図示略)のテーパ係合雌部は、リング部材の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部11Bに密着状に係合する形状に形成されている。
テーパ係合雄部11Bとテーパ係合雌部が水平断面において正六角形に形成されているため、正多角形でありながら円形に近い形状であるから、壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。密着状に係合する際に、辺部分同士の接触面積が増加し、高精度にリング部材をセンタリングすることができ、求心性を向上させることができる。
図26はベース部材6Cの平面図であり、この図26に示す第3例のベース部材6Cでは、テーパ係合雄部11Cの水平断面が外側へ凸の4つの円弧状角部11aCと外側へ僅かに膨らんだ4つの辺部分11bCとを有する正四角形に形成されている。4つの辺部分11bCは、微小曲率の円弧状にカーブしている。リング部材(図示略)のテーパ係合雌部は、リング部材の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部11Cに密着状に係合する形状に形成されている。
テーパ係合雄部11Cとテーパ係合雌部が水平断面において正四角形に形成されているため、正多角形でありながら円形に近い形状であるから、壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。密着状に係合する際に、辺部分同士の接触面積が増加し、高精度にリング部材をセンタリングすることができ、求心性を向上させることができる。
図27はベース部材6Dの平面図であり、この図27に示す第4例のベース部材6Dでは、テーパ係合雄部11Dの水平断面が外側へ凸の6つの円弧状角部11aDと直線状の6つの辺部分11bDとを有する正六角形に形成されている。リング部材(図示略)のテーパ係合雌部は、リング部材の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部11Dに密着状に係合する形状に形成されている。6つの辺部分11bDの各々が、直線状に形成されたので、密着状に係合する際に、6つの辺部分11bDの直線状の形状により回転拘束力を向上させることができる。
図28はベース部材6Eの平面図であり、この図28に示す第5例のベース部材6Eでは、テーパ係合雄部11Eの水平断面が外側へ凸の4つの円弧状角部11aEと直線状の4つの辺部分11bEとを有する正四角形に形成されている。リング部材(図示略)のテーパ係合雌部は、リング部材の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部11Eに密着状に係合する形状に形成されている。4つの辺部分11bEの各々が、直線状に形成されたので、密着状に係合する際に、4つの辺部分11bEの直線状の形状により回転拘束力を向上させることができる。
[7]図29に示すように、平板部材26Aは、筒部6bの内側に上下摺動自在に配設されたものであって中心部から下方に延びるロッド部26aと一体形成されたものである。
平板部材26Aの外周部には、8つのボール保持孔23に対応するように形成された8組のボール駆動用傾斜部27及びボール退避用凹部28とを備えている。このロッド部26aの下部は、8組のボール駆動用傾斜部27及びボール退避用凹部28を8つのボール保持孔23に対応させた状態にして、ピストン部材17の中心部に螺着されている。この円板部材26Aとベース部材6の間に環状のエア室30が形成されている。
次に、前記実施例1を部分的に変更した実施例2に係る位置決め固定機構2Lに関して、図30〜図32に基づいて説明するが、先行する実施例と同じ構成要素には同じ参照符号を付して説明を省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
図30,図31に示すように、ベース部材6Lに形成されたテーパ係合雄部11Lは、8つの円弧状角部11aLと8つの辺部分11bLとを有し、これら水平断面における辺部分11bLの各々は、その中央部に形成された逃し凹部35と、この逃し凹部35の両側に形成された1対の係合密着部36とを有している。
ワークパレット2Lのリング部材4Lに形成されたテーパ係合雌部13Lは、凸の8つの円弧状角部13aLと8つの辺部分13bLとを有し、これら水平断面における辺部分13bLの各々は、その中央部に形成された逃し凹部38と、この逃し凹部38の両側に形成された1対の係合密着部39とを有している。尚、ここでいう辺部分とは、図32における範囲Aの部分を示すものであり、円弧状角部とは、図32における範囲Bの部分を示すものである。
テーパ係合雄部11Lの逃し凹部35は、ベース部材6Lのテーパ面に上下方向に沿って浅溝状に形成されている。テーパ係合雌部13Lの逃し凹部38は、リング部材4Lのテーパ面に上下方向に沿って浅溝状に形成されている。各々の逃し凹部35,38は、辺部分11bL,13bLの約1/2の領域に形成されている。1対の係合密着部36とそれに対向する1対の係合密着部39は平行状態になるように夫々形成されている。
このテーパ係合雄部11Lがテーパ係合雌部13Lに係合する際は、円弧状角部11aLと円弧状角部13aLとの間に僅かな隙間を設けながら、テーパ係合雌部13Lの外周側壁部の弾性変形を介して密着状に係合する。このとき、1対の係合密着部36と1対の係合密着部39が密着状に係合することで前記実施例1と比較して密着箇所の数が2倍になり水平方向への位置決め精度と回転拘束力が向上する。
また、辺部分11bLに逃し凹部35を、辺部分13bLに逃し凹部38を夫々設けたことにより1対の係合密着部36,39の圧縮応力が増大するので、テーパ係合雌部13Lの外周側壁部では径拡大方向への微小な弾性変形を促進し、テーパ係合雄部11Lの内周が壁部では径縮小方向への微小な弾性変形を促進し、密着性を向上することができる。さらに、テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13のテーパ面全体を精密に研磨加工するのと比較して、本実施例では、逃し凹部35,38の表面を研磨加工する必要がないので、研磨加工コストを低減することができる。その他の構成、作用、効果は、前記実施例1と同様である。
次に、本実施例の辺部分11bL,13bLの部分的変更形態について説明する。
図33に示すように、第1例の辺部分11bM,13bMでは、1対の係合密着部36A,39Aは、逃し凹部35,38に近づくほど相手側へ接近するようにテーパ状に形成されている。
図34に示すように、第2例の辺部分11bN,13bNでは、1対の係合密着部36B,39Bは、逃し凹部35,38から遠のくほど相手側へ接近するテーパ状に形成されている。
図35に示すように、第3例の辺部分11bLでは、逃し凹部35と1対の係合密着部36は、テーパ係合雄部11Lにのみ形成され、1対の係合密着部36は対向するテーパ係合雌部13の直線状の辺部分13bと平行となるように形成されている。
図36に示すように、第4例の辺部分11bMでは、逃し凹部35と1対の係合密着部36Aは、テーパ係合雄部11Mにのみ形成され、1対の係合密着部36Aは逃し凹部35に近づくほど相手側に接近するようにテーパ状に形成されている。
図37に示すように、第5例の辺部分11bNでは、逃し凹部35と1対の係合密着部36Bは、テーパ係合雄部11Nにのみ形成され、1対の係合密着部36Bは逃し凹部35から遠のくほど相手側へ接近するようにテーパ状に形成されている。
図38に示すように、第6例の辺部分13bLでは、逃し凹部38と1対の係合密着部39は、テーパ係合雌部13Lにのみ形成され、1対の係合密着部39は対向するテーパ係合雄部11の辺部分11bと平行となるように形成されている。
図39に示すように、第7例の辺部分13bMでは、逃し凹部38と1対の係合密着部39Aは、テーパ係合雌部13Mにのみ形成され、1対の係合密着部39Aは逃し凹部38に近づくほど相手側に接近するようにテーパ状に形成されている。
図40に示すように、第8例の辺部分13bNでは、逃し凹部38と1対の係合密着部39Bは、テーパ係合雌部13Nにのみ形成され、1対の係合密着部39Bは逃し凹部38から遠のくほど相手側へ接近するようにテーパ状に形成されている。
次に、前記実施例1を部分的に変更した実施例3に係る位置決め固定機構2Rに関して、図41〜図44に基づいて説明するが、先行する実施例と同じ構成要素には同じ参照符号を付して説明を省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
図41,図42に示すように、ベース部材6Rには、前記実施例1のクランプ機構8が省略されて上端が真円状の平坦面に形成されている。このベース部材6Rには、上方ほど小径化するテーパ係合雄部11Rが形成され、テーパ係合雄部11Rは、水平断面が外側へ凸の8つの円弧状角部11aRと直線状の8つの辺部分11bRとを有している。
図43,44に示すように、ワークパレット2Rのリング部材4Rには、前記実施例1のクランプ機構8のボールロック機構15が省略されてテーパ係合雌部13Rが形成されている。ベース部材6Rとリング部材4Rは、前記実施例1のものと比較して全高が低く形成されている。テーパ係合雌部13Rは、水平断面が外側へ凸の8つの円弧状角部13aRと、直線状の8つの辺部分13bRとを有している。尚、テーパ係合雄部11Rとテーパ係合雌部13Rの形状は、上記実施例1,2の種々の形状が適用可能である。
ワークパレット2Rをベース板5に対して位置決めしてクランプするとき、リング部材4Rがベース部材6Rに対して水平方向と鉛直方向に位置決めされ且つ鉛直軸心の回りの回転を拘束し、4組の位置決め兼クランプ機構80により鉛直方向に位置決めされてクランプされる。この位置決め固定機構2Rはクランプ機構8を省略したので、リング部材4Rとベース部材6Rの構造が簡単化し、容易に製造可能なために、製造コストを抑制することができる。その他の構成、作用、効果は、前記実施例1と同様である。
前記実施例1のクランプ機構8に代えて適用可能なクランプ機構108について説明する。図45,図46に示すように、クランプ機構108は、クランプ用油圧シリンダ114と、ボールロック機構115とを備えている。ベース部材106は、ベース板5の中央部分に装備され、リング部材104の下端基準面109を受けて鉛直方向に位置決め可能なZ基準面110と、8つの円弧状角部111aと8つの辺部分111bを有する正八角形に形成され且つ上方ほど小径化するテーパ係合雄部111と、リング部材104の開口部に挿入可能な筒部106aと備えている。
リング部材104は、環状の下端基準面109と、8つの円弧状角部と8つの辺部分とを有する正八角形に形成されたテーパ係合雌部113とを備えている。テーパ係合雌部113の外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介して、テーパ係合雌部113がテーパ係合雄部111に密着状に係合する。テーパ係合雌部113の形状は、上記の種々の形状が適用可能である。また、テーパ係合雌部113の円弧状角部が円弧状角部111aに僅かな隙間を空けて係合しても良い。尚、このリング部材104の半径方向の厚さは、ベース部材106に固定する際に弾性変形し易いように小さめに製作する事が望ましい。
油圧シリンダ114は、環状ピストン部材117と、油圧作動室118の一部を形成する底蓋部材131とを有している。環状ピストン部材117は、環状ピストン部117aと、この環状ピストン部材117aから上方へ延びる環状ピストンロッド117bとを有し、環状ピストンロッド117bの上部は筒部106aに上下摺動自在に内嵌されている。この環状ピストンロッド117bの外周部に、複数のボール124を保持する複数のボール保持孔123に対応するように複数のボール駆動用傾斜部127及び複数のボール退避用凹部128が形成されている。
底蓋部材131は、環状ピストン部材117の環状ピストン部117aに挿入され中心に貫通孔135を有する中心筒部131aと、油圧作動室118の底部を塞ぐ底壁部131bとを備え、中心筒部131aと底壁部131bとは一体的に形成され、この底蓋部材131はベース部材106に固定されている。底蓋部材131の筒部131aと環状ピストン117と環状部材126との間に環状のバネ収容室133が形成され、このバネ収容室133には、環状ピストン117をクランプ方向(下方)へ弾性付勢する為の圧縮状態の皿バネ積層体120が収容されている。
底蓋部材131の中心筒部131aの上側外周部には、バネ収容室133の上端を塞ぐ環状部材126が設けられ、この環状部材126の上方からナット部材129を筒部131aに螺合することで、環状部材126が固定されている。底蓋部材131と環状ピストン部117aとの間に油圧作動室118が形成されている。底蓋部材131の中心筒部131aを貫通する貫通孔135の上端部には、プラグ部材136が着脱可能に装着されている。例えば、ワークパレットにセンサやスイッチを設けてある場合には、プラグ部材136が取り外され、下方より貫通孔に導入したホースや電気ケーブル類をワークパレットへ導く。
ベース部材106の上段側内周面と環状ピストンロッド部117bの外周面との隙間には環状空間140が形成されている。この環状空間140により、テーパ係合雌部113をテーパ係合雄部111に係合する際に、そのテーパ係合雌部113の外周側壁部の微小な径拡大方向への弾性変形と共にテーパ係合雄部111の内周側壁部の径縮小方向への弾性変形を介して、テーパ係合雌部113がテーパ係合雄部111に密着状に係合する。尚、この環状空間140の上端部は延長してボール保持孔123に連通されても良い。
ワークピースが固定されたワークパレット101を工作機械のテーブルに位置決めして固定するとき、リング部材104とベース部材106の軸心回りの回転位相を一致させた状態で係合させ、テーパ係合雌部113をテーパ係合雄部111に軽く当接させる。リング部材104の下端基準面109を8つのZ基準面110に軽く当接させた状態で、油圧作動室118の油圧をドレン圧に切換える。リング部材104をベース部材106にクランプしたクランプ状態になり、リング部材104が、そのテーパ係合雌部113の外周側壁部の微小な径拡大方向への弾性変形とベース部材106のテーパ係合雄部111の内周側壁部の微小な径縮小方向への弾性変形を介して、ベース部材106に密着状態になり、下端基準面109がZ基準面110に密着状態になる。
下端基準面109をZ基準面110に密着させることにより、ワークパレット101の中央部分を鉛直方向(Z方向)に高精度に位置決めすることができる。テーパ係合雌部113をテーパ係合雄部111に密着させることにより、ワークパレット101の中央部分を水平方向へ高精度に位置決めすることができるうえ、ベース部材106に対するワークパレット101の鉛直な軸心回りの回転位相を高精度で位置決めすることができ、ベース部材106に対してワークパレット101が軸心回りに回転しないように拘束することができる。
油圧シリンダ114の環状ピストンロッド117aの上部を筒部131aに上下摺動自在に内嵌し、この環状ピストンロッド117aの外周部に複数のボール保持孔125に対応するように形成された複数のボール駆動傾斜部127及び複数のボール退避凹部128を設けたため、環状ピストン部材117の軸心近傍部に貫通孔135を設けることができるので、この貫通孔135を利用してホースや電気信号ケーブル等を挿通させることができ、スペースを有効に活用することができる。その他の構成、作用、効果は、実施例1と同様である。
前記実施例1のクランプ機構8に代えて適用可能なクランプ機構8Aについて説明する。図47に示すように、クランプ機構8Aは、クランプ用油圧シリンダ164Aとボールロック機構165Aとを備えている。パレット本体151aとリング部材154Aの係止部154aとの間には、プルスタッド157の鍔部157aが挟持され、プルスタッド157が固定されている。ロッド部167aの先端筒部167bに形成された複数のボール保持孔173に複数のボール174が保持され、ベース部材156のテーパ環状部156aの内周側部分には、リセス178と下方程小径化するテーパ面177が形成されている。
クランプ時には、油室168の油圧をドレン圧に切り換えると皿バネ積層体171の弾性力でピストン部材167が下降駆動され、テーパ面177により複数のボール174が径方向内側へ駆動されてプルスタッド157の頭部に係合して、プルスタッド157を下方へ押圧する(図47の左半部分参照)。クランプ解除時には、油室168に油圧を供給してピストン部材167を上昇して、複数のボール174をリセス178に部分的に退避させ、クランプを解除する(図47の右半部分参照)。その他の構成、作用、効果は、実施例1と同様である。
前記実施例1のクランプ機構8に代えて適用可能なクランプ機構8Bについて説明する。図48に示すように、このクランプ機構8Bでは、前記ベース部材156Aのテーパ環状部156aを省略して、リング部材154Bの内周側部分にボールロック機構165Bのリセス178とテーパ面177が形成されている。クランプ時には、ピストン部材167が下降駆動されると、複数のボール保持孔173を介して複数のボール174がプルスタッド157とテーパ面177を下方へ押圧する(図48の左半部分参照)。クランプ解除時には、ピストン部材167を上昇させて、複数のボール174をリセス178に部分的に退避させ、クランプを解除する(図48の右半部分参照)。その他の構成、作用、効果は、実施例1と同様である。
前記実施例1のクランプ機構8に代えて適用可能なクランプ機構8Cについて説明する。図49に示すように、クランプ機構8Cは、クランプ用油圧シリンダ164Cとボールロック機構165Cとを備えている。ピストン部材187の筒状ロッド部187aの先端内周側にはテーパ面187bが形成されている。ベース部材156Cにボルトで固定されたボール保持部材166は、複数のボール保持孔173が形成された筒部166aを有している。
クランプ時には、皿バネ積層体171によりピストン部材187が上昇駆動され、テーパ面187bが複数のボール174を径方向内側へ駆動して、ワークパレット151Cに一体的に形成されたプルスタッド157Cの頭部に係合する。クランプ解除時には、環状の油室185に油圧を供給してピストン部材187を下降して、複数のボール174をロッド部187aの先端側の環状空間175に退避可能にし、クランプを解除する。その他の構成、作用、効果は、実施例1と同様である。
前記実施例1のクランプ機構8に代えて適用可能なクランプ機構8Dについて説明する。図50に示すように、クランプ機構8Dは、クランプ用油圧シリンダ164Dと前記複数のボール174の代わりに複数の係合ピン189を採用したロック機構188とを備えている。クランプ時には、テーパ面187bにより複数の係合ピン189は径方向内側へ駆動されて、プルスタッド157Dの頭部に係合する。クランプ解除時には、ピストン部材187が下降して、複数の係合ピン189を環状空間175に退避可能にし、クランプを解除する。その他の構成、作用、効果は、実施例1と同様である。
前記実施例1のクランプ機構8に代えて適用可能なクランプ機構8Eについて説明する。図51に示すように、クランプ機構8Eは、クランプ用油圧シリンダ164Eとコレット機構190とを備えている。クランプ時には、ピストン部材192のロッド部192aの頭部191bが複数のコレット191の基部191aを下方に押圧し、コレット191の先端部191bがベース部材159の内周側壁部の上端部によって径方向内側に駆動され、プルスタッド157Eの頭部に係合する。クランプ解除時には、ロッド部192aが基部191aを上方に押圧し、コレット191の逃し溝191cが内周側壁部の上端部に係合し、クランプを解除する。その他の構成、作用、効果は、実施例1と同様である。
前記実施例1のクランプ機構8に代えて適用可能なクランプ機構8Fについて説明する。図51に示すように、クランプ機構8Fは、ダイヤフラム機構195を備えている。
ダイヤフラム196は、厚さ約1mm位の金属板で構成され、ベース部材156Fの内部空間156bに配設され、その外周部がベース部材156Fに固定されている。クランプ時には、ダイヤフラム191の上面の中央部に等間隔に設けられた複数の係合部材197がプルスタッド157Fの頭部に係合している。クランプ解除時には、エア室198に加圧エアを供給し、ダイヤフラム196が上方へ弾性変形することで複数の係合部材197の先端部が外側へ移動し、クランプが解除される。その他の構成、作用、効果は、実施例1と同様である。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
[1]ベース板5の形状は長方形状に限らず平面視にて多角形状に形成されても良い。この場合、多角形状の各角部に対応するように複数の位置決め兼クランプ機構80を装着しても良い。また、ベース板5の形状は平面視にて円形状に形成されても良い。この場合、円形状の外周部に等間隔に複数の位置決め兼クランプ機構80を装着しても良い。
[2]テーパ係合雄部11の内周側壁部が径縮小方向への弾性変形を介してテーパ係合雌部13に密着状に係合するように構成しても良いし、テーパ係合雄部11とテーパ係合雌部13の両方の壁部が弾性変形して密着状に係合しても良い。
[3]リング部材4を省略してパレット本体1aにテーパ係合雌部13を直接形成しても良いし、さらに上記種々の形状の弾性変形促進部50をパレット本体1aに直接形成しても良い。
[4]ボールロック機構15は、テーパ係合雄部11の正多角形の形状に応じてその数を適宜変更しても良い。
[5]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明の実施例1に係る位置決め固定機構のベース部材側の斜視図である。 位置決め固定機構のベース部材側の平面図である。 位置決め固定機構のリング部材側の斜視図である。 位置決め固定機構のリング部材側の平面図である。 ワークパレットとベース部材の断面図である。 ワークパレットとベース部材の断面図である。 ワークパレットと位置決め兼クランプ機構の断面図である。 実施例1に係る第1変更形態のベース部材の断面図である。 第2変更形態のリング部材とベース部材の平面図である。 ワークパレットとベース部材の断面図である。 第3変更形態のワークパレットの要部拡大平面図である。 ワークパレットとベース板の要部拡大断面図である。 第4変更形態のワークパレットとベース部材の断面図である。 第5変更形態のリング部材とベース部材の平面図である。 ワークパレットとベース部材の断面図である。 リング部材とベース部材の第1変形例の平面図である。 ワークパレットとベース部材の第1変形例の断面図である。 リング部材の第2変形例の断面図である。 リング部材の第3変形例の断面図である。 リング部材の第4変形例の断面図である。 リング部材の第5変形例の断面図である。 リング部材の第6変形例の断面図である。 リング部材の第7変形例の断面図である。 第6変更形態のベース部材の第1変形例の平面図である。 ベース部材の第2変形例の平面図である。 ベース部材の第3変形例の平面図である。 ベース部材の第4変形例の平面図である。 ベース部材の第5変形例の平面図である。 第6変更形態のワークパレットとベース部材の断面図である。 実施例2に係る位置決め固定機構のベース部材側の斜視図である。 位置決め固定機構のリング部材側の斜視図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の要部拡大断面図である。 実施例2の変更形態に係るテーパ係合雄部とテーパ係合雌部の第1変形例の辺部分の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の第2変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の第3変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の第4変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の第5変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の第6変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の第7変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の第8変形例の要部拡大断面図である。 実施例3に係る位置決め固定機構のベース部材側の斜視図である。 位置決め固定機構のベース部材側の平面図である。 位置決め固定機構のリング部材側の斜視図である。 位置決め固定機構のリング部材側の平面図である。 実施例4に係る位置決め固定機構の要部断面図である。 ベース部材の平面図である。 実施例5に係る位置決め固定機構の要部断面図である。 実施例6に係る位置決め固定機構の要部断面図である。 実施例7に係る位置決め固定機構の要部断面図である。 実施例8に係る位置決め固定機構の要部断面図である。 実施例9に係る位置決め固定機構の要部断面図である。 実施例10に係る位置決め固定機構の要部断面図である。
符号の説明
1,1A〜1E,1L,1R ワークパレット
2,2L,2R 位置決め固定機構
4,4A〜4K,4L,4R リング部材
5 ベース板
6,6A〜6E,6L,6R ベース部材
8,8A〜8F クランプ機構
9 下端基準面
10 Z基準面
11,11A〜11E,11L〜11N,11R テーパ係合雄部
11a,11aA〜11aE,11aL,11aR 円弧状角部
11b,11bA〜11bE,11bL〜11bN,11bR 辺部分
13,13L〜13N,13R テーパ係合雌部
13a,13aL,13aR 円弧状角部
13b,13bL〜13bN,13bR 辺部分
14 クランプ用油圧シリンダ
15 ボールロック機構
17 ピストン部材
18 油圧作動室
23 ボール保持孔
24 ボール
25 ボール受容溝
26,26A 円板部材
27 ボール駆動用傾斜部
28 ボール退避用凹部
35,38 逃し凹部
36,36A,36B,39,39A,39B 係合密着部
50,50A〜50G 弾性変形促進部
70 位置決め機構
75 ロケートリング
80 位置決め兼クランプ機構
90 ボールロック機構

Claims (16)

  1. ワークパレットと、このワークパレットが上方から着脱可能なベース板とを有し、ワークパレットをベース板に対して鉛直方向と水平方向に位置決めし且つワークパレットのベース板に対する鉛直軸心の回りの回転を拘束し且つワークパレットをベース板に固定するワークパレット位置決め固定機構において、
    前記ベース板の中央部分にベース板の上面から部分的に突出する状態に付設された環状のベース部材と、
    前記ベース部材とワークパレットに装備され、前記ベース部材に対してワークパレットを水平方向と鉛直方向に位置決め可能な位置決め機構と、
    前記ベース板のうちの前記位置決め機構の外周側の複数位置に夫々装備され且つ前記ベース板に対してワークパレットを鉛直方向に位置決め可能で且つ固定可能な複数の位置決め兼クランプ機構と、
    を備えたことを特徴とするワークパレット位置決め固定機構。
  2. 前記ベース板は平面視多角形状に形成され、
    前記複数の位置決め兼クランプ機構は、前記ベース板のうちの複数の角部と角部に対向するベース部材の外周部分の間に夫々装備されたことを特徴とする請求項1に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  3. 前記位置決め機構は、前記ベース部材に設けられた上方ほど小径化するテーパ係合雄部と、前記ワークパレットに設けられたテーパ係合雌部とを有し、
    前記テーパ係合雄部は、水平断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成され、
    前記テーパ係合雌部は、水平断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成され、
    前記テーパ係合雌部の外周側壁部とテーパ係合雄部の内周側壁部の少なくとも一方の径方向への弾性変形を介して、前記テーパ係合雌部がテーパ係合雄部に密着状に係合するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  4. 前記位置決め機構は、前記ベース部材の環状部に形成されたZ基準面と、前記ワークパレットに形成されて前記Z基準面に当接する下端基準面とを備え、前記テーパ係合雄部と前記テーパ係合雌部が密着状に係合した状態のとき前記Z基準面が前記下端基準面に当接することを特徴とする請求項3に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  5. 前記ワークパレットは、そのワークパレットに固定されるリング部材を有し、このリング部材に前記テーパ係合雌部が形成されたことを特徴とする請求項4に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  6. 前記テーパ係合雄部の前記水平断面における複数の辺部分の各々が、外側へ僅かに膨らんだ円弧状に形成されたことを特徴とする請求項3に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  7. 前記テーパ係合雄部の前記水平断面における複数の辺部分の各々が、直線状に形成されたことを特徴とする請求項3に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  8. 前記テーパ係合雌部の前記水平断面における複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有することを特徴とする請求項3に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  9. 前記テーパ係合雄部の前記水平断面における複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有することを特徴とする請求項3又は8に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  10. 前記位置決め兼クランプ機構は、ボールロック機構と、このボールロック機構をクランプ駆動する為の皿バネ積層体と、このボールロック機構をアンクランプ駆動する為の油圧シリンダとを有することを特徴とする請求項1に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  11. 前記ベース部材にワークパレットの中央部分を固定する為のクランプ機構を設け、
    前記クランプ機構は、前記ベース部材に設けられたクランプ用油圧シリンダと、ベース部材とワークパレットに設けたボールロック機構とを有することを特徴とする請求項1に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  12. 前記リング部材は、前記テーパ係合雌部の複数の辺部分が前記テーパ係合雄部の複数の辺部分に密着状に係合する際の径拡大方向への弾性変形を促進する弾性変形促進部を有することを特徴とする請求項5に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  13. 前記弾性変形促進部は、前記テーパ係合雌部を囲繞する壁部に下端開放状に形成された平面視にて円弧状の複数の円弧溝を備えたことを特徴とする請求項12に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  14. 前記弾性変形促進部は、前記テーパ係合雌部を囲繞する壁部に上端開放状に形成された平面視にて円弧状の複数の円弧溝を備えたことを特徴とする請求項12に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  15. 前記ベース板は平面視にて長方形状に形成され、4組の位置決め兼クランプ機構が設けられたことを特徴とする請求項2に記載のワークパレット位置決め固定機構。
  16. 前記ベース部材の直径が、前記ベース板の小さい方の幅の1/3〜1/2のサイズに形成されたことを特徴する請求項15に記載のワークパレット位置決め固定機構。
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