JP2010095727A - 硬化性エポキシ樹脂組成物および硬化体 - Google Patents

硬化性エポキシ樹脂組成物および硬化体 Download PDF

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Abstract

【課題】流動性、色相および硬化性に優れており、耐熱性および耐湿信頼性に優れた硬化物を与える高純度な液状エポキシ樹脂を含有する電気・電子部品の封止材用途に好適な硬化性エポキシ樹脂組成物およびその硬化体を提供する。
【解決手段】パラアミノフェノールとエピクロロヒドリンの反応によって得られる常温で液状のエポキシ樹脂であって、無機塩素含有量が10ppm以下、易可けん化塩素含有量が300ppm以下、かつ全可けん化塩素含有量が2000ppm以下であり、25℃での粘度が0.4〜1.5Pa・sである液状エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として配合してなる、硬化性エポキシ樹脂組成物、および該エポキシ樹脂組成物の硬化体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、流動性、色相および硬化性に優れており、耐熱性および耐湿信頼性に優れた硬化物を与える高純度な液状エポキシ樹脂およびその製造方法、さらに該液状エポキシ樹脂を用いた硬化性樹脂組成物およびその硬化体に関する。
エポキシ樹脂は、流動性、硬化性などの成形性に優れ、機械的性質、耐熱性、耐湿性、電気的性質などに優れた硬化物を与えるので電気・電子部品の封止材料、成形材料、注型材料、積層材料、複合材料、接着剤および塗料等の幅広い分野に利用されている。しかしながら、技術の進歩に伴い、エポキシ樹脂の高性能化に対する要求が高まってきており従来の樹脂ではその要求に対応できなくなってきた。
例えば、パラアミノフェノールとエピクロロヒドリンの反応によって得られるエポキシ樹脂は、常温で低粘度な液体であり、速硬化性に優れ、機械的性質、耐熱性などに優れた硬化物を与えるので主にカーボンファイバー強化プラスチックなどの複合材の分野で用いられてきた。
一方、電気・電子用途の分野においても電子機器および部品の小型化、高性能化技術の進展等に伴い、上記のような特性が求められてきたため、アミノフェノール型エポキシ樹脂を電気・電子用途の分野において使用する試みが行われている(特許文献1および2)。
しかし、同タイプのエポキシ樹脂は、不純物として塩素化合物を多く含有するため、微細配線の腐食等の問題を起こすため広く使用することは困難であった。また、今後広がるといわれているLED、CCD、光通信などの光学用途に置いては色相が良好であることも要求される。アミノフェノール型エポキシ樹脂を化学処理により精製し、塩素化合物含有量を低減する試みも行われているが(特許文献3)、その高純度化は内容的に不十分であり、低粘度性が損なわれやすく、光透過性も不十分という欠点がある。また、アミノフェノールとエピハロヒドリンの反応を重亜硫酸化合物またはピロ亜硫酸化合物の存在下で行うことにより、低粘度化等の改良を行うことが提案されている(特許文献4)が、その改良効果は不十分であった。
特開平9−31161号公報 特開2001−226455号公報 特開平11−349661号公報 特開平2−25474号公報
本発明は、流動性、色相および硬化性に優れており、耐熱性および耐湿信頼性に優れた硬化物を与える高純度な液状エポキシ樹脂およびその製造方法を提供しようとするものであり、さらに該液状エポキシ樹脂を用いた硬化性樹脂組成物およびその硬化体を提供しようとするものである。
本発明者等は、前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の塩素不純物含有量、粘度および色相を持つアミノフェノール型エポキシ樹脂が、流動性、色相および硬化性に優れており、耐熱性および耐湿信頼性に優れた硬化物を与えることを見出し、さらに特定の工程を特定の順に行うことにより上記エポキシ樹脂を容易に製造できることを見出し、以下の本発明を完成させるに至った。
(1)パラアミノフェノールとエピクロロヒドリンの反応によって得られる常温で液状のエポキシ樹脂であって、無機塩素含有量が10ppm以下、易可けん化塩素含有量が300ppm以下で、かつ全可けん化塩素含有量が2000ppm以下であり、25℃での粘度が0.4〜1.5Pa・sである液状エポキシ樹脂。
(2)色相がガードナー法で5以下である、(1)項に記載された液状エポキシ樹脂。
(3)エポキシ当量が90〜105g/eqである、(1)項又は(2)項に記載された液状エポキシ樹脂。
(4)(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載された液状エポキシ樹脂の製造方法であって必須工程として
(i)パラアミノフェノールをエピクロロヒドリンによりグリシジル化する工程、
(ii)得られたグリシジル化物を実質的にエピクロロヒドリンの非存在下においてアルカリ金属水酸化物で処理する工程、
(iii)アルカリ処理されたグリシジル化物を蒸留により精製する工程
を順に行うことを特徴とする液状エポキシ樹脂の製造方法。
(5)(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載された、液状エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として配合してなるエポキシ樹脂組成物。
(6)エポキシ樹脂全体中10〜100質量%の(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載されたエポキシ樹脂と、1分子中にエポキシ基を2個以上有するその他のエポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤とからなるエポキシ樹脂組成物。
(7)エポキシ樹脂用硬化剤が、常温で液状の酸無水物類、常温で液状の変性または未変性の芳香族アミン類および触媒硬化型硬化剤から選ばれた少なくとも一種類のエポキシ樹脂用硬化剤である、(5)項又は(6)項に記載されたエポキシ樹脂組成物。
(8)(5)項〜(7)項のいずれか1項に記載された、エポキシ樹脂組成物の硬化体。
本発明のエポキシ樹脂は、流動性、色相および硬化性に優れており、耐熱性および耐湿信頼性に優れた硬化物を与える。本発明のエポキシ樹脂の製造方法は、該高純度エポキシ樹脂を容易に製造することができる。さらに本発明のエポキシ樹脂組成物は、流動性および硬化性に優れており、耐熱性および耐湿信頼性に優れた硬化物を与えるので特に電気・電子部品の絶縁材料、封止材料、アンダーフィルおよび接着剤等の用途に有用である。
フェノール化合物やアミン化合物などの活性水素化合物とエピクロロヒドリンから得られるエポキシ樹脂中には、下記のような塩素化合物が不純物として含有されている。
(a)閉環反応で副生する無機塩の残存物としての塩素イオン:この含有量はJIS K7243により無機塩素として定量できる。
(b)閉環反応前に未反応で残存した1,2−クロロヒドリン体:この含有量はJIS K6755により易可けん化塩素として定量できる。
(c)上記(a)および(b)に加え、エピクロロヒドリンの異常付加により生じた1,3−クロロヒドリン体などの塩素化合物を合計した全塩素:この含有量はJIS K7246により全可けん化塩素として定量できる。
電気・電子分野において、腐食等の問題を引き起こす直接の原因物質は、(a)の塩素イオンであり、無機塩素量が低いことが同分野で使用するには必須条件である。有機塩素は、そのままでは問題を引き起こすことはないが、硬化時または使用中に分解によりイオン化し、腐食等の原因となりうるものである。そのため、各種有機塩素の中では最も分解されやすい(b)の易可けん化塩素は、低いレベルに管理する必要がある。その他の安定な有機塩素は、比較的問題の原因となりにくい不純物である。従って、たとえ全塩素量は同程度であってもその各成分の割合により、腐食等の発生する程度は異なる。
近年の非常に微細な配線等が行われている電子部品の耐湿信頼性を確保するためにはある1種の塩素量だけでなく、その各成分の含有量を管理する必要がある。
本発明のエポキシ樹脂は、アミノフェノール型エポキシ樹脂自体が持つ速硬化性と耐熱性に加え、上記各種の塩素含有量がすべて低いため耐湿信頼性に優れ、また低粘度であるため流動性にも優れる。その無機塩素含有量は10ppm以下、好ましくは7ppm以下、より好ましくは5ppm以下、易可けん化塩素含有量が300ppm以下、好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下、かつ全可けん化塩素含有量が2000ppm以下、好ましくは1800ppm以下、より好ましくは1500ppm以下である。各塩素含有量が高いと電子部品等の耐湿信頼性が損なわれる。
又、その25℃での粘度は、0.4〜1.5Pa・s、好ましくは、0.4〜1,2Pa・s、より好ましくは、0.5〜1.0Pa・sである。粘度が高いと成型時の流動性が損なわれ、低すぎる樹脂は製造が困難である。粘度は、毛細管型粘度計(JIS K−7233)で測定できる。さらに本発明の液状エポキシ樹脂を光学用途に使用する場合は、その色相がガードナー法で5以下、好ましくは3以下、より好ましくは2以下である。色相が悪いと光透過性が損なわれる。その他の品質項目としては、エポキシ当量が、90〜105g/eq.、好ましくは92〜100g/eq.である。エポキシ当量が高いと硬化性や耐熱性が損なわれ、低すぎる樹脂は製造が困難である。
本発明の液状エポキシ樹脂を製造する方法には、特に指定はないが、本発明のエポキシ樹脂の製造方法が、容易かつ安価に製造できる点で好ましい。
本発明の液状エポキシ樹脂の製造方法では、少なくとも下記の3工程をその順に行う必要がある。
(1)パラアミノフェノールをエピクロロヒドリンによりグリシジル化する工程、
(2)得られたグリシジル化物を実質的にエピクロロヒドリンの非存在下においてアルカリ金属水酸化物で処理する工程、
(3)アルカリ処理されたグリシジル化物を蒸留により精製する工程
まず、(1)のグリシジル化工程として、パラアミノフェノールへのエピクロロヒドリンの付加反応と、アルカリ金属水酸化物による閉環反応を行いグリシジル化する。その形態は公知の方法で行えるが、例えば、不活性ガス気流下、パラアミノフェノール1モル当たり3〜30モルに相当する量のエピクロロヒドリンに溶解させて均一な溶液とする。この際、急激な発熱を抑えるため、エピクロロヒドリン中にパラアミノフェノールを徐々に添加しても良い。30〜100℃の温度で0.5〜10時間付加反応を行う。ついで、その溶液を撹拌しながらこれにパラアミノフェノール1モル当たり2.8〜5モル量のアルカリ金属水酸化物を固体または水溶液で加えて反応させる。この反応は、常圧下または減圧下で行わせることができ、反応温度は通常、常圧下の反応の場合は30〜120℃であり、減圧下の反応の場合は30〜80℃である。反応は必要に応じて所定の温度を保持しながら反応液を共沸させ、揮発する蒸気を冷却して得られた凝縮液を油/水分離し、水分を除いた油分を反応系へ戻す方法により脱水することができる。アルカリ金属水酸化物の添加は、急激な反応を抑えるために、1〜10時間かけて少量ずつを断続的もしくは連続的に添加する。その全反応時間は通常、1〜20時間である。なお、色相の悪化を防止するため反応が終了するまで系内は不活性ガス雰囲気であることが望ましい。ここでいう不活性ガスとは、例えば、窒素、アルゴンなどをいう。
この反応におけるアルカリ金属水酸化物としては通常、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが用いられる。
また、この反応においては、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミドなどの第4級アンモニウム塩;ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの第3級アミン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール類;エチルトリフェニルホスホニウムアイオダイドなどのホスホニウム塩;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類等の触媒を用いても良い。
さらにこの反応においては、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;メトキシプロパノールなどのグリコールエーテル類;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒等の不活性な有機溶媒を単独又は2種以上組み合わせて使用しても良い。また、重亜硫酸化合物、ピロ亜硫酸化合物等の安定剤を添加しても良い。
引き続き、(2)のアルカリ金属水酸化物処理工程を行うが、その前に未反応のエピクロロヒドリンが多く残存している場合には減圧留去等の方法で除去する必要がある。エピクロロヒドリン残存量は、エポキシ樹脂に対して5質量%以下が好ましく、より好ましくは3質量%以下である。エピクロロヒドリン残存量が多すぎると(2)アルカリ金属水酸化物処理工程の主目的である易可けん化塩素含有量の低減効果が十分に得られない。また、(2)のアルカリ金属水酸化物処理工程に先だって、副生塩等を濾別または水洗等の方法で除去することもできる。また、エポキシ樹脂を蒸留精製し高分子成分等を除去しても良い。
(2)のアルカリ金属水酸化物処理工程は、上記のようにして得られた粗製エポキシ樹脂を、そのままで、または、2−プロパノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ジオキサン、メトキシプロパノール、ジメチルスルホキシドなどの不活性な有機溶媒に再溶解して、アルカリ金属水酸化物を固体、水溶液またはアルコール溶液で加えて約30〜120℃の温度で0.5〜8時間処理する。粗製エポキシ樹脂を、溶液とする場合の濃度は、10〜80質量%以上が好ましく、より好ましくは20〜50質量%以上である。粗製エポキシ樹脂の濃度が低すぎると易可けん化塩素含有量の低減効果が十分に得られない。濃度が高すぎると副反応が発生しやすく後工程に悪影響を及ぼすおそれがある。
アルカリ金属水酸化物としては、通常、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが用いられ、その使用量は、粗製エポキシ樹脂の易可けん化塩素含有量1モルに対して、1〜50モル、好ましくは2〜30モルであり、溶液で使用する場合には、その濃度は5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上である。アルカリ金属水酸化物の濃度が低すぎると易可けん化塩素含有量の低減効果が十分に得られない。また、この反応においては、前記(1)グリシジル化工程で例示したものと同様の触媒を用いても良い。なお、色相の悪化を防止するため同工程中系内は不活性ガス雰囲気であることが望ましい。
最終的に本発明の高純度エポキシ樹脂を得るためには(2)のアルカリ金属水酸化物処理工程終了時点での易可けん化塩素含有量は、500ppm以下が好ましく、より好ましくは300ppm以下となるよう各種反応条件を調整する必要がある。ただし、処理条件が厳しすぎると、高分子量化等の副反応が増加し、後の(3)の蒸留精製工程での収率が下がるため、処理工程終了時点でのエポキシ当量は、150g/eq.以下、好ましくは120g/eq.以下となるよう各種反応条件を調整することが好ましい。1回のアルカリ金属水酸化物処理で目的の品質が得られない場合は、溶媒、アルカリ金属水酸化物の量、反応条件等を調整して2回以上のアルカリ金属水酸化物処理を行っても良い。
(3)の蒸留精製工程に先だって、副生塩等を濾別または水洗等の方法で除去することもできる。特に、過剰のアルカリ金属水酸化物は中和するか水洗等の方法で除去することが好ましい。アルカリ金属水酸化物が残存していると蒸留時に高分子化やゲル化を引き起こす危険性がある。また、有機溶剤、水等の揮発分は減圧留去等の方法で除去しておく必要がある。
(3)の蒸留精製工程は、上記のようにして得られエポキシ樹脂を蒸留し、高分子化合物、無機化合物等を除去する事により、高純度で低粘度なアミノフェノール型エポキシ樹脂を得る工程である。その方法に特に指定はないが、蒸留釜を用いたバッチ蒸留、ロータリーエバポレーターなどを用いた連続蒸留、円盤型、流下膜型などの薄膜分子蒸留などがある。その蒸留条件は、生成したエポキシ樹脂の各塩素含有量と粘度が所定の範囲となる条件であり、実際の条件は、前工程終了時のエポキシ樹脂の品質、除去する不純物の沸点などにより異なるが、通常温度は、130℃〜240℃、好ましくは、170℃〜230℃、滞留時間はバッチ蒸留の場合30分〜5時間、連続蒸留の場合0.5分〜10分、圧力は0.001Torr〜1Torrである。温度が高すぎたり、圧力が低すぎると、最終製品の純度または粘度が不良となり、逆に温度が低すぎたり、圧力が高すぎると、収率が低下する。
本発明のエポキシ組成物は、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分としてなり、エポキシ樹脂中に、本発明の高純度アミノフェノール型エポキシ樹脂を含むことが特徴である。
本発明のエポキシ樹脂組成物のエポキシ樹脂成分中には、本発明の高純度アミノフェノール型エポキシ樹脂以外に1分子中にエポキシ基を2個以上有するその他のエポキシ樹脂を併用することができ、そのエポキシ樹脂としては公知のエポキシ樹脂を用いることができる。例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビフェニル型、テトラメチルビフェニル型、クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型、ビスフェノールAノボラック型、ジシクロペンタジエンフェノール縮合型、フェノールアラルキル縮合型、グリシジルアミン型などのエポキシ樹脂や臭素化エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂が上げられる。
これらエポキシ樹脂は1種或いは2種以上を混合して用いることができるが、本発明のエポキシ樹脂の配合量はエポキシ樹脂全体中10〜100質量%であり、好ましくは15〜100質量%である。配合量が低くすぎると本発明の効果が十分に発揮されない。また、これら併用される他のエポキシ樹脂も本発明のエポキシ樹脂と同等もしくはそれ以上の塩素純度を持つことが好ましい。併用するエポキシ樹脂の塩素純度が悪いと耐湿信頼性が損なわれる。
硬化剤としては、特に指定はなく、公知のエポキシ樹脂用硬化剤を用いることができる。それらのエポキシ樹脂用硬化剤として、例えば、エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応する基を持つ化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、チオジフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジフェニルエーテルなどの多価フェノール類;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、種々のフェノール類とベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの種々のアルデヒド類との縮合反応で得られるノボラック樹脂またはレゾール樹脂等;フェノールアラルキル樹脂、フェノールテルペン樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂などの各種フェノール樹脂類、フェノール変性キシレン樹脂、各種フェノール(樹脂)類のフェノール性水酸基の全部もしくは一部をベンゾエート化あるいはアセテート化などのエステル化により得られた活性エステル化合物;メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸、テルペン類などのC10ジエンから得られる酸無水物などの酸無水物類;ジエチレントリアミン、イソホロジアミン、キシリレンジアミン、ジシアンジアミド等の脂肪族アミン類;ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン等の芳香族アミン類;それらアミン類の変性物等があげられる。アミン類の変性方法としては、ケチミン化、エポキシアダクト、チオ尿素変性、マニッヒ変性、マイケル付加などの手法があげられる。
また、エポキシ基の重合を開始するタイプの触媒硬化型硬化剤としては、たとえば、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾール類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミンなどのアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネンなどのジアザビシクロ化合物、それらジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボレート、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩など。さらにトリフル酸(Triflic acid)塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、金属フルオロ硼素錯塩、ビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾニウム化合物、芳香族オニゥム塩、IIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート、チオピリリウム塩、MF 陰イオン(ここでMは燐、アンチモンおよび砒素から選択される)の形のVIb元素、アリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩等を用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物で使用されるエポキシ樹脂用硬化剤の使用量は、エポキシ基と反応する基を持つ化合物の場合は、全エポキシ樹脂成分中のエポキシ基1モルに対して、全エポキシ樹脂硬化剤成分中のエポキシ基と反応する基の合計が0.5〜2.0モルになる量が好ましく、より好ましくは、0.7〜1.5モルになる量である。
エポキシ基の重合を開始するタイプの硬化剤の場合は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、より好ましくは、0.3〜5質量部である。
それら各種の硬化剤の中では、流動性、保存安定性および硬化物性等から常温で液状の酸無水物類、常温で液状の変性または未変性の芳香族アミン類、および触媒硬化型硬化剤から選ばれた少なくとも一種類のエポキシ樹脂用硬化剤が好ましい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて無機充填剤、硬化促進剤、カップリング剤、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、溶剤、反応性希釈剤、顔料等を適宜に配合することができる。
その無機充填剤の種類としては、たとえば、溶融シリカ、結晶性シリカ、ガラス粉、アルミナ、炭酸カルシウムなどがあげられる。その形状としては、破砕型又は球状である。
各種の無機充填剤は、単独でまたは、2種以上混合して用いられるが、本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体などの封止用に使用する場合には、それらの中では溶融シリカ又は結晶性シリカが好ましい。その使用量は、組成物全体の30〜90質量%である。無機充填剤の使用量が少なすぎると、吸湿性が大きくなり、耐ハンダクラック性に悪影響を及ぼす。無機充填剤の使用量が多すぎると、成形時の流動性が損なわれる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いられる硬化促進剤は、エポキシ樹脂中のエポキシ基と硬化剤中の活性基との硬化反応を促進する化合物である。その具体例としては、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエチルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジシアノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル−(1)]−エチル」−S−トリアジンなどのイミダゾール類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、テトラメチルブチルグアニジン、N−メチルピペラジン、2−ジメチルアミノ−1−ピロリンなどのアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)−オクタンなどのジアザビシクロ化合物、それらジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボレート、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩などがあげられる。
それらの硬化促進剤となる化合物の中では、三級アミン類、ホスフィン化合物、イミダゾール化合物、ジアザビシクロ化合物、およびそれらの塩が好ましい。
それらの硬化促進剤は、単独でまたは、2種以上混合して用いられ、その使用量は、本発明の組成物の全エポキシ樹脂に対して、0.1〜7質量%であり、好ましくは0.5〜5質量%であり、より好ましくは0.5〜3質量%である。硬化促進剤は組成物の硬化性や保存安定性に大きく影響することがあるので、その使う種類や使用量を、本発明の特性を損なわないように、調整することができる。
難燃剤としては、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノール樹脂などのハロゲン系難燃剤、三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、赤リン、表面被覆化赤リン、リン酸エステル類、ホスフィン類などのリン系難燃剤、メラミン誘導体などの窒素系難燃剤および水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機系難燃剤、ホスファゼン難燃剤および特殊シリコーン難燃剤などがあげられる。
本発明の硬化体は本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を熱硬化させることで得ることができ、成形物、積層物、注型物、接着剤、塗膜、フィルムなどの形態になる。例えば、形態が成形物の場合はその組成物を注型あるいはトランスファー成形機、射出成形機などを用い30〜250℃で30秒〜10時間加熱することにより硬化体を得ることができ、形態がワニス状の場合は、ガラス繊維、カーボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、紙などの基材に含浸させ加熱乾燥してできたプリプレグを熱プレス成形して硬化体を得ることができる。
以上に述べたように、本発明のエポキシ樹脂は、流動性、色相および硬化性に優れており、本発明のエポキシ樹脂の製造方法は、該高純度エポキシ樹脂を容易に製造することができる。さらに該高純度エポキシ樹脂を用いた本発明のエポキシ樹脂組成物は、流動性、色相および硬化性に優れており、耐熱性および耐湿信頼性に優れた硬化物を与えるので特に電気・電子部品の絶縁材料、封止材料、アンダーフィルおよび接着剤等の用途に有用である。
以下、実施例および比較例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
<エポキシ樹脂の製造>
〔実施例1〕
(1)グリシジル化工程
攪拌装置、環流冷却管および温度計を備えた容量3Lの4つ口フラスコにパラアミノフェノール109g、エピクロロヒドリン1400g、2−プロパノール700gを仕込み、系内を減圧窒素置換した。窒素雰囲気下、攪拌して均一に溶解させた。発熱により昇温したため、60℃になるよう調整した。その後、60℃で3時間攪拌し反応させた。次いで、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液313gを90分かけて滴下し、滴下終了後さらに60℃で30分保持し反応を完了させた。水洗により副生塩および過剰の水酸化ナトリウムを除去した後、生成物から減圧下で過剰のエピクロロヒドリンと2−プロパノールを留去し、さらに濾過により固形分を除去して、エポキシ樹脂Iを得た。
エポキシ樹脂Iの無機塩素含有量は18ppm、易可けん化塩素含有量が3600ppm、全可けん化塩素含有量が7400ppm、25℃での粘度は、1.55Pa・s、色相がガードナー法で6、エポキシ当量が、105g/eq.であった。また、エピクロロヒドリンの残存量は、1質量%以下であった。
(2)アルカリ金属水酸化物処理工程
上記エポキシ樹脂I 200gをメチルイソブチルケトン400gに溶解させ、系内を減圧窒素置換した。窒素雰囲気下、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液7gを加え、65℃の温度で1時間反応させた。その後、反応液に第一リン酸水素ナトリウム水溶液を加えて、過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、加温減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去し、エポキシ樹脂IIを得た。
エポキシ樹脂IIの無機塩素含有量は1ppm、易可けん化塩素含有量が120ppm、全可けん化塩素含有量が3700ppm、25℃での粘度は、1.81Pa・s、色相がガードナー法で7、エポキシ当量が、107g/eq.であった。
(3)蒸留精製工程
エポキシ樹脂IIを内部コンデンサー型フィルムエバポレーターを用い、0.1Torr、180〜200℃で蒸留した。収率は66%であった。
得られたエポキシ樹脂IIIの無機塩素含有量は1ppm以下、易可けん化塩素含有量が80ppm、全可けん化塩素含有量が1200ppm、25℃での粘度は、0.62Pa・s、色相がガードナー法で1、エポキシ当量が、96g/eq.であった。
〔実施例2〕
(1)グリシジル化工程
攪拌装置、環流冷却管および温度計を備えた容量3Lの4つ口フラスコにパラアミノフェノール109g、エピクロロヒドリン1100g、エタノール550g、水80g、重亜硫酸ナトリウム1.0gを仕込み、系内を減圧窒素置換した。窒素雰囲気下、攪拌して均一に溶解させた。発熱により昇温したため、50℃になるよう調整した。その後、50℃で5時間攪拌し反応させた。次いで、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液313gを60分かけて滴下し、滴下終了後さらに60℃で60分保持し反応を完了させた。水洗により副生塩および過剰の水酸化ナトリウムを除去した後、生成物から減圧下で過剰のエピクロロヒドリンとエタノールを留去し、さらに濾過により固形分を除去して、エポキシ樹脂IVを得た。
エポキシ樹脂IVの無機塩素含有量は11ppm、易可けん化塩素含有量が3200ppm、全可けん化塩素含有量が7300ppm、25℃での粘度は、1.63Pa・s、色相がガードナー法で4、エポキシ当量が、106g/eq.であった。また、エピクロロヒドリンの残存量は、1質量%以下であった。
(2)アルカリ金属水酸化物処理工程
上記エポキシ樹脂IV 200gをメチルイソブチルケトン300gおよびジメチルスルホキシド100gに溶解させ、系内を減圧窒素置換した。窒素雰囲気下、20質量%の水酸化カリウムエタノール溶液10gを加え、50℃の温度で1時間反応させた。その後、反応液に第一リン酸水素ナトリウム水溶液を加えて、過剰の水酸化カリウムを中和し、水洗して副生塩とジメチルスルホキシドを除去した。次いで、加温減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去し、エポキシ樹脂Vを得た。
エポキシ樹脂Vの無機塩素含有量は2ppm、易可けん化塩素含有量が30ppm、全可けん化塩素含有量が2600ppm、25℃での粘度は、2.10Pa・s、色相がガードナー法で6、エポキシ当量が、111g/eq.であった。
(3)蒸留精製工程
エポキシ樹脂Vを内部コンデンサー型フィルムエバポレーターを用い、0.1Torr、180〜200℃で蒸留した。収率は63%であった。
得られたエポキシ樹脂VIの無機塩素含有量は1ppm以下、易可けん化塩素含有量が10ppm、全可けん化塩素含有量が900ppm、25℃での粘度は、0.58Pa・s、色相がガードナー法で0.8、エポキシ当量が、95g/eq.であった。
〔比較例1〕
エポキシ樹脂1を内部コンデンサー型フィルムエバポレーターを用い、0.1Torr、150〜170℃で蒸留した。収率は34%であった。
得られたエポキシ樹脂VIIの無機塩素含有量は1ppm以下、易可けん化塩素含有量が450ppm、全可けん化塩素含有量が1710ppm、25℃での粘度は、0.59Pa・s、色相がガードナー法で0.6、エポキシ当量が、95g/eq.であった。
実施例1および2で製造されたエポキシ樹脂IIIおよびVIは、工程途中で製造されたエポキシ樹脂I、II、IVおよびV、さらに比較例1において工程(2)を経由せずに製造されたエポキシ樹脂VIIに較べて、各塩素含有量が少なく、低粘度で色相にも優れている。さらに本発明のエポキシ樹脂の製造方法は、該高純度エポキシ樹脂を容易かつ収率良くに製造することができる。
<エポキシ樹脂組成物>
〔実施例3〜7および比較例2〜5〕
表1に示したように、エポキシ樹脂として前記製造例で製造したエポキシ樹脂II、エポキシ樹脂III、エポキシ樹脂VIおよびエポキシ樹脂VII、市販のビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールF型エポキシ樹脂、硬化剤としてメチルテトラヒドロ無水フタル酸、ジエチルトルエンジアミン、ジシアンジアミド、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾールを用いて、エポキシ樹脂組成物を配合した。
各エポキシ樹脂組成物の硬化性および流動性を調べるために、ゲルタイムと粘度をそれぞれ測定した。
各エポキシ樹脂組成物を、120℃で2時間、さらに180℃で5時間硬化させ、硬化物のガラス転移温度および抽出塩素量を試験した結果を表1に示した。
実施例3〜7の各組成物は、比較例2〜5の組成物に較べて、低粘度(高流動性)であり、硬化が速く、その硬化物は、耐熱性(高ガラス転移温度)および耐湿信頼性(低抽出塩素量)に優れていた。
Figure 2010095727
*1:硬化物を100メッシュパスに粉砕し、10倍量の純水で120℃、24時間抽出後の樹脂分換算塩素イオン量
*2:A:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、エピコート825)
*3:B:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、エピコートYL983U)
*4:C:メチルテトラヒドロ無水フタル酸(ジャパンエポキシレジン社製、エピキュアYH300)
*5:D:ジエチルトルエンアミン(ジャパンエポキシレジン社製、エピキュアW)
*6:E:ジシアンジアミド(ジャパンエポキシレジン社製、エピキュアDICY7)
*7:F:2−エチル−4−メチルイミダゾール(ジャパンエポキシレジン社製、エピキュアEMI 24)
本発明のエポキシ樹脂は、成形性、機械的性質、耐熱性、耐湿性、電気的性質に優れた硬化物を与えるので、電気、電子部品の封止材料、成形材料等に広く使用される。








Claims (6)

  1. パラアミノフェノールとエピクロロヒドリンの反応によって得られる常温で液状のエポキシ樹脂であって、無機塩素含有量が10ppm以下、易可けん化塩素含有量が300ppm以下で、かつ全可けん化塩素含有量が2000ppm以下であり、25℃での粘度が0.4〜1.5Pa・sである液状エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として配合してなる、硬化性エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記液状エポキシ樹脂は、色相がガードナー法で5以下である、請求項1記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記液状エポキシ樹脂のエポキシ当量が90〜105g/eqである、請求項1又は2に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  4. エポキシ樹脂全体中に、前記液状エポキシ樹脂以外の1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  5. 前記エポキシ樹脂用硬化剤が、常温で液状の酸無水物類、常温で液状の変性または未変性の芳香族アミン類および触媒硬化型硬化剤から選ばれた少なくとも一種類のエポキシ樹脂用硬化剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化体。

















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