JP2010093425A - 基地局装置及び無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 同期対象となる他の基地局装置からの送信信号を、適正な受信利得で受信できるようにする。
【解決手段】 本発明は、送信電力制御を実行可能な端末装置4との間で無線通信を行う基地局装置2,3に関する。この基地局装置2,3は、送信電力制御を行う端末装置4との間の無線通信を休止して、他の基地局装置と同期をとるために当該他の基地局装置からの送信信号を受信する同期モードを実行する同期モード実行手段18と、同期モードを実行する際の受信利得を、端末装置4との無線通信を行う通常モードの場合とは異なる受信利得に切り替える切り替え手段19と、を備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の端末装置を含む無線通信網の末端となる基地局装置と、当該無線通信網を構成する無線通信システムに関する。
例えば、モバイルWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)のような、移動可能な端末装置(移動端末)が無線通信する無線通信システムにおいては、基地局装置が各地に多数設置される。
上記WiMAXでは、移動端末との間の無線通信方式として、送信と受信とを高速に切り替えるTDD(Time Division Duplex:時分割複信)によるデュプレックス通信方式を採用している。
具体的には、図8に示すように、下りサブフレーム(基地局装置の送信フレーム)DLと上りサブフレーム(移動端末の送信フレーム)ULとからなる1つの基本フレームが時間方向に並べて配置されていて、下りサブフレームDLの先頭部分にはプリアンブル(Preamble)が設けられている。
図8では、複数の基地局装置同士で、送信タイミング及び受信タイミングが一致しており、基地局間のフレーム同期(以下、「同期」はフレームタイミングの同期を意味する。)がとれている様子を示している。かかる同期処理は、通常、一方の基地局装置の起動時に行われ、他装置との同期がとれてから移動端末との通信が行われる。
一方、各基地局装置がカバーする通信エリア(セル)内にある移動端末は、当該セルに対応する基地局装置との間で無線通信を行うことができる。
このため、移動端末が異なるセルに移動すると、移動端末の通信相手となる基地局装置が変更されるが、このとき移動端末は、同時に2つの基地局装置(サービング基地局とターゲット基地局)からの送信信号を受信することになる。
かかる移動端末のセル間移動をスムーズに行うには、セルが隣接する基地局装置間での送信タイミングが揃った状態(図8に示す状態)が確保されている必要がある。この基地局間同期がとれていると、移動端末がセル間を移動する際に2つの基地局装置からの送信信号を確実に受信でき、セル間移動をスムーズに行うことができる。
また、フレームタイミングが同期していないと、第1の基地局装置の送信タイミングが他の第2の基地局装置の受信タイミングと重複することになり、第2の基地局装置において第1の基地局装置からの送信信号が妨害となるが、基地局装置間で同期がとれていると、このような基地局装置間での妨害が発生しない。
そして、上記基地局間同期を行うための技術として、例えば、特許文献1に記載されたGPS衛星からのGPS信号を利用したものが知られている。
特開昭59−6642号公報
基地局間同期の方法の1つとしては、上記特許文献1のように、各々の基地局装置がGPS衛星からGPS信号を受信し、すべての基地局装置を共通の同期信号によって動作させることが考えられる。
しかし、GPS信号を利用した基地局間同期では、基地局装置にGPS受信機を設ける必要があるので、基地局装置の大型化とコストアップを招くことになる。また、この同期の場合には、GPS信号を受信できない環境に設置される基地局装置については、同期をとることができないという欠点もある。
そこで、セルが隣接する他の基地局装置からの送信信号(下りサブフレームDL)を受信(傍受)して、この送信信号に基づいて当該他の基地局装置の送信タイミングを抽出し、抽出された送信タイミングを利用して他の基地局装置との同期をとる同期方法(エア同期)が考えられる。
この場合、移動端末との無線通信を行う周波数と同じ周波数を用いた無線通信によって他の無線基地局との同期をとることができるので、GPS受信機のような同期用の特別な受信系を設ける必要がなくなる。このため、エア同期によれば、基地局装置の小型化とコストダウンを図ることができ、室内用の小型の基地局装置として適したものとなる。
ところで、前述のWiMAXでは、基地局装置と各端末装置との間で時分割複信による無線通信が行われる通常の通信状態において、基地局装置への上り信号(上りサブフレームUL)に大きなレベル変動が生じるのを防止すべく、各端末装置が自身の送信電力を調整する送信電力制御を行うようになっている。
なお、端末装置が行う送信電力制御は、基地局装置から端末装置に送信電力を指示する方式(閉ループ方式)と、端末装置が下り信号(下りサブフレームDL)の受信レベルに基づいて送信電力を自律的に決める方式(開ループ方式)とがある。
このように、WiMAXでは、各端末装置が送信電力制御を実行するため、基地局装置に搭載される受信機の受信利得は、ほぼ一定の固定値に設定されている。
このため、ある基地局装置がエア同期を実行するために、他の基地局装置が端末装置に送信した送信信号を傍受する場合、当該他の基地局装置との間の距離その他の伝送路状態によっては、エア同期を実行する基地局装置の受信機が傍受する受信信号レベルが大きすぎたり、或いは、逆に小さすぎたりすることがある。
従って、エア同期を実行する基地局装置が他の基地局装置からの送信信号に基づいて送信タイミングを抽出できず、他の基地局装置とのエア同期を適切に実行できない場合がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、同期対象となる他の基地局装置からの送信信号を適正な受信利得で受信できるようにして、他の基地局装置に対するエア同期を確実に実行することができる基地局装置等を提供することを目的とする。
本発明の基地局装置(請求項1)は、送信電力制御を実行可能な端末装置との間で無線通信を行う基地局装置であって、送信電力制御を行う前記端末装置との間の無線通信を休止して、他の基地局装置と同期をとるために当該他の基地局装置からの送信信号を受信する同期モードを実行する同期モード実行手段と、前記同期モードを実行する際の受信利得を、前記端末装置との無線通信を行う通常モードの場合とは異なる受信利得に切り替える切り替え手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明の基地局装置によれば、同期モード実行手段が、送信電力制御を行う端末装置との間の無線通信を休止して、他の基地局装置と同期をとるために他の基地局装置からの送信信号を受信する同期モードを実行し、切り替え手段が、同期モードを実行する際の受信利得を、端末装置との無線通信を行う通常モードの場合とは異なる受信利得に切り替えるので、同期対象となる他の基地局装置からの送信信号を、通常モード用の固定値とは異なる適正な受信利得で受信することができる。
本発明の基地局装置において、前記同期モードを実行する際の受信利得(具体的には、この受信利得に対応する利得パラメータ)は、例えば、特定の前記他の基地局装置用のものとして予め設定された設定値を採用することができる(請求項7)。
この場合、上記設定値を基地局装置内の記憶領域に記憶させておくだけで同期モード用の受信利得を取得できるので、後述するレベル検出部や利得演算部を設ける必要がなく、基地局装置の製作コストを低減できるという利点がある。
もっとも、本発明の基地局装置において、前記他の基地局装置からの送信信号の受信レベルを検出するレベル検出部と、自装置の起動時に前記レベル検出部が検出した受信レベルに基づいて、前記同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算する利得演算部と、を設けることにしてもよい(請求項2)。
この場合、上記利得演算部が、自装置の起動時に他の基地局装置から受信した受信レベルに基づいて同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算するので、同期モードを実行する際の受信利得を自装置の起動時から自動的に取得することができる。このため、同期モード用の受信利得の設定作業が不要となり、基地局装置の新設作業が簡便になる。
また、本発明の基地局装置において、前記他の基地局装置からの送信信号の受信レベルを検出するレベル検出部と、前記同期モード実行手段が周期的に繰り返して実行する前記同期モード中に前記レベル検出部が検出した受信レベルに基づいて、当該同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算する利得演算部と、を設けることにしてもよい(請求項3)。
この場合、上記利得演算部が、周期的に繰り返される同期モード中に他の基地局装置から受信した受信レベルに基づいて同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算するので、同期モード用の受信利得を自動的に更新することができる。このため、伝送路等の環境変化に伴う信号レベルの変動に柔軟に対応することができる。
本発明の基地局装置において、前記利得演算部は、前記他の基地局装置からの送信信号の受信品質が低下した場合にのみ、前記同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータの演算を行うようにしてもよい(請求項4)。
この場合、同期モードを実行するのに必要最小限の場合にだけ、利得演算部が利得パラメータを演算することになるので、利得演算部における演算負荷と消費電力を低減することができる。
また、本発明の基地局装置において、前記利得演算部は、前記レベル検出部で検出された前記他の基地局装置からの複数の送信フレームの受信レベルに基づいて、前記同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算可能であってもよい(請求項5)。
この場合において、前記同期モード実行手段が、前記利得演算部が複数の前記送信フレームに基づく受信利得に対応する利得パラメータの演算を行う間は、その演算を行わない場合に比べて、前記同期モードの実行周期を短く設定するようにすれば(請求項6)、利得演算部による同期モード用の利得パラメータの演算をより短時間で行うことができ、エア同期に要する総時間を短縮することができる。
また、本発明の無線通信システム(請求項8)は、送信電力制御を実行可能な複数の端末装置と、本発明の基地局装置(請求項1)とを備えたシステムであり、当該基地局装置(請求項1)と同様の作用効果を奏する。
以上の通り、本発明によれば、エア同期を行う基地局装置が、同期対象となる他の基地局装置からの送信信号を通常モード用の固定値とは異なる適正な受信利得で受信することができるので、他の基地局装置に対するエア同期を確実に実行することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
〔無線通信システムの全体構成〕
図1は、本発明の基地局装置を有する無線通信システムの全体構成を示している。
この無線通信システムは、複数の基地局装置(BS:Base Station)1〜3と、各基地局装置1〜3と無線通信を行う多数の移動可能な端末装置(MS:Mobile Station)4とを備えている。当該無線通信システムでは、広帯域無線通信を実現するために直交周波数分割多元接続(OFDMA)方式をサポートする、IEEE802.16に規定される「WiMAX」に準拠した方式が採用されている。
図8に示したように、上記WiMAXでは、下りサブフレーム(基地局装置1〜3の送信フレーム)DLと上りサブフレーム(端末装置4の送信フレーム)ULとからなる基本フレームが時間方向に並べて配置され、時分割複信(TDD)によって送受信を繰り返す通信システムになっている。なお、1つの基本フレームの長さは5msである。
下りサブフレームDLは、基地局装置1〜3が自身の通信エリア(セル)内の端末装置4へ信号を送信する時間帯であり、上りサブフレームULは、基地局装置1〜3が、自身の通信エリア内の端末装置4からの信号を受信する時間帯であり、下りサブフレームDLの先頭部分には既知信号のプリアンブル(Preamble)が設けられている。
図1に戻り、各基地局装置1〜3は、それぞれ自装置1〜3のセル内にある端末装置4との間で無線通信が可能である。また、無線通信システムを構成する基地局装置1〜3には、少なくとも1つのマスタ基地局装置BSmと、スレーブ基地局装置BSsとが含まれている。
このうち、マスタ基地局装置BSmは、基地局間同期のタイミングを他の基地局装置の送信信号(下りサブフレームDL)から検出する必要がない基地局装置である。例えば、マスタ基地局装置BSmは、正確な自走クロックに基づいて送信タイミングを決定する自走マスタ基地局装置や、GPS信号を用いて送信タイミングを決定するGPS受信機能付き基地局装置として構成することができる。
これに対して、スレーブ基地局装置BSsは、他の基地局装置が端末装置4に向けて送信した送信信号(下りサブフレームDL)を傍受し、傍受した受信信号に基づいて同期信号を取得するエア同期を実行する基地局装置である。
なお、スレーブ基地局装置BSsは、マスタ基地局装置BSmの送信信号だけでなく、他のスレーブ基地局装置BSsの送信信号を傍受して同期信号を取得することもできる。また、図1に示す無線通信システムでは、基地局装置1がマスタ基地局装置BSmであり、基地局装置2及び基地局装置3がそれぞれスレーブ基地局装置BSsになっている。
スレーブ基地局装置2,3は、自装置の起動時において、他の基地局装置(マスタBSm又はスレーブBSs)のうちの1つを、エア同期のためのソース基地局装置として選択し、このソース基地局装置からの送信信号に含まれる既知信号であるプリアンブルに基づいて、基地局間同期のためのタイミング(送信タイミング)を取得する。
なお、スレーブ基地局装置が起動時に行う同期モードの処理動作を「初期同期処理」というものとする。この初期同期処理は、具体的には、自装置が起動してから、端末装置4との無線通信を開始するまでの間に行われる。
スレーブ基地局装置2,3は、上記初期同期処理によってソース基地局装置の送信タイミングと同期をとりつつ、自セル内の端末装置4との無線通信を行う。このため、初期同期処理の後にスレーブ基地局装置2,3が端末装置4との間で行う無線通信は、ソース基地局装置の場合と同じ送信タイミング及び受信タイミングとなる。
ただし、スレーブ基地局装置2,3のローカルのクロック発生器の精度が十分でなかったり、基地局装置間でのクロック精度にばらつきがあったりすると、時間の経過によって同期ずれが発生し、次第に他の基地局装置の送受信タイミングとの時間的ずれが生じる。
すなわち、各基地局装置が具備するクロック発生器のクロック周波数の誤差が、基地局装置間でそれぞれ存在するため、クロック周波数(基準信号)に基づいて生成される1つの基本フレームの時間長さ(規格上は5ms)が、基地局装置間で僅かに異なることになる。
また、1つの基本フレームの時間長さの誤差が僅かでも、端末装置4へのフレーム送信が繰り返されると、前記誤差が蓄積して比較的大きな同期ずれ(例えば、数10μsec程度)となる恐れもある。このように、初期同期処理を実行して基地局装置1〜3間の通信タイミングを揃えても、端末装置4との無線通信の間に同期ずれが次第に大きくなり得る。
そこで、本実施形態のスレーブ基地局装置2,3は、初期同期処理を実行した後においても、端末装置4との間で行う通常の無線通信(以下、「通常モード」という。)を所定周期で休止し、他の基地局装置からの送信信号を受信して同期ずれを解消するための、「同期モード」を実行するようになっている。
なお、スレーブ基地局装置2,3が所定周期で通常モードを休止して行う上記同期モードの処理動作を、「中間同期処理」というものとする。スレーブ基地局装置2,3は、この中間同期処理の実行周期を可変に設定することができる。
一方、本実施形態の無線通信システムは、WiMAXに準拠しているので、基地局装置1〜3と各端末装置4との間で時分割複信による無線通信が行われる通常の通信状態(通常モード)においては、基地局装置1〜3に大きな受信レベル変動が生じるのを防止すべく、各端末装置4は、自身の送信電力を調整する送信電力制御を行うようになっている。
端末装置4が行う送信電力制御は、基地局装置1〜3から端末装置4に送信電力を指示する方式(閉ループ方式)であってもよいし、端末装置4が下り信号の受信レベルに基づいて送信電力を自律的に決める方式(開ループ方式)であってもよい。
〔スレーブ基地局装置の受信部〕
図2は、スレーブ基地局装置2,3の受信部を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、本実施形態のスレーブ基地局装置2,3の受信機6は、可変利得アンプ7、ミキサ8、アンプ9、直交復調器10、ADコンバータ11、FFT(高速フーリエ変換器)12及び復調器13を含む。
このうち、上記可変利得アンプ7は、受信機6のフロントエンドに設けられ、高周波の受信信号(OFDM信号)を増幅する低雑音増幅器の一種である。
この可変利得アンプ7は、例えば、多段構成のMOSトランジスタのトランスコンダクタンスをバイアス電流で変化させて利得を変化させる可変利得増幅器(VGA)により構成され、外部から与えられる制御電圧やデジタル信号等の外部制御信号によって自身の増幅利得を可変に設定することができる。
この利得を変化させることで、受信利得つまりアンテナ入力からADコンバータ11入力までの利得を変化させ、ADコンバータ11の入力レベルを適切な値とすることができる。なお、可変利得アンプ7の位置は、フロントエンド部以外でも、受信利得を変化させられる場所、つまりアンテナ入力からADコンバータ11入力の間であればよい。
ミキサ8は、PLL回路等よりなる局部発振器14Aとともに周波数変換器を構成するものであり、可変利得アンプ7からの受信信号をその周波数に関係なく一定の低い中間周波数に変換(ヘテロダイン検波)するものである。
ミキサ8の後段のアンプ9は、ミキサ8で周波数変換された受信信号を、直交復調器10による復調が可能なレベルまで増幅する中間周波増幅器である。このアンプ9で増幅された中間増幅信号は、その後段の直交復調器10で直交復調される。
具体的には、直交復調器10は、局部発振器14Bによるローカルの周波数信号から互いに直交する信号を発生させ、この信号と入力された中間増幅信号とをミキシングすることによって、所定周波数で直交するベースバンド信号を出力する。
このベースバンド信号は、後段のA/Dコンバータ11でデジタル変換されてFTT12に与えられ、当該FFT12においてフーリエ変換されることにより、広帯域に広がる多数のサブキャリアに含まれるシンボル群が抽出される。
そして、上記シンボル群よりなるパラレルのデジタル信号が、FTT12の後段の復調器13で復調された後、シリアルなデジタル信号よりなる受信データが抽出される。
また、本実施形態の受信機6では、FFT12の出力信号からソース基地局装置に対する同期信号を抽出する同期検出部15が設けられている。この同期検出部15は、FFT12が出力するシンボル群から、ソース基地局装置との同期検出ポイントとして、例えば前記下りサブフレームDLの先頭部分にあるプリアンブルを検出する。
図2に示すように、本実施形態のスレーブ基地局装置2,3は、上記受信機6に加えて、当該装置2,3の通信モードを通常モード又は同期モードのいずれか一方に切り替える通信制御部17を備えている。
この通信制御部17は、複数の制御チップから構成されたプログラマブルなマイコンよりなり、そのプログラムが実行する機能部分として、同期モード実行部(同期モード実行手段)18とセレクタ(切り替え手段)19とを有している。
このうち、同期モード実行部18は、起動時に行う同期モードである前記初期同期処理と、その後に所定の実行周期で行う同期モードである前記中間同期処理の双方を実行可能である。
この同期モード実行部18は、中間同期処理を行う実行周期を予め記憶装置に記憶しており、中間同期処理を行わない場合には、送信電力制御を行う端末装置4との間の通常の無線通信(通常モード)をそのまま継続する。
また、同期モード実行部18は、中間同期処理を行う場合には、送信機側に休止信号を送って端末装置4へのデータ送信を休止させ、ソース基地局装置と同期をとるために当該基地局装置からの送信信号を受信する同期モードを実行する。
同期モード実行部18は、現在の通信モードが通常モードか同期モードのいずれであるかを示すモード種別信号をセレクタ19に送信している。セレクタ19は、そのモード種別信号に基づき、受信機5の可変利得アンプ7に入力する利得パラメータを切り替えるスイッチング機能を有する。
すなわち、セレクタ19は、通常モード用の第1利得パラメータ21と、同期モード用の第2利得パラメータ22の双方を記憶領域に記憶しており、モード種別信号が通常モードである場合には、可変利得アンプ7への外部制御信号を第1利得パラメータ21に設定する。
また、セレクタ19は、モード種別信号が同期モードである場合には、可変利得アンプ7への外部制御信号を第2利得パラメータ22に設定する。このセレクタ19が記憶する各利得パラメータ21,22は、可変利得アンプ7への外部制御信号と同じ物理量(制御電圧又はデジタル信号)である。
上記各利得パラメータ21,22のうち、第1利得パラメータ21は、送信電力制御を行う端末装置4からの送信信号を受信機6が受信する場合(通常モードの場合)に、受信機6の受信利得を所定値に固定するために設定された設定値である。
従って、通常モードの実行時における受信機6の受信利得は、セレクタ19が可変利得アンプ7への外部制御信号を第1利得パラメータ21に切り替えることにより、端末装置4からの送信信号の受信に適した受信利得となる。
一方、第2利得パラメータ22は、ある特定のソース基地局装置からの送信信号を受信機6が受信(傍受)する場合(同期モードの場合)に、その特定のソース基地局装置からの送信信号を受信可能となる受信機6の受信利得を所定値に固定するために設定された設定値である。
従って、同期モードの場合の受信機6の受信利得は、セレクタ19が可変利得アンプ7への外部制御信号を第1利得パラメータ21に切り替えることにより、特定のソース基地局装置からの送信信号の受信に適した受信利得となる。
〔同期モード実行部の処理内容〕
図3は、通信制御部17の同期モード実行部18が行う、通信モードから同期モードへの切り替え動作のフローチャートを示している。
図3に示すように、まず、同期モード実行部18は、同期モードへの移行タイミングであるか否かの判定を行う(ステップS1)。この移行タイミングは、前記した通り、同期モードの実行周期(所定時間ごと又は所定フレーム数ごと)として設定されている。この実行周期を時間設定する場合、例えば5分程度に設定できるが、これを可変に設定することもできる。
図3において、通常モードから同期モードへの移行タイミングになったと判定された場合には(ステップS2でYES)、同期モード実行部18は、自装置2,3の通信モードを通常モードから同期モードに移行する(ステップS3)。同期モード実行部18は、その同期モードが終了すると、通信モードを再び通常モードに戻す(ステップS4)。
このように、同期モード実行部18は、端末装置4との間で通常の無線通信を行う通常モードを行いつつ、定期的又は必要に応じて随時同期モードを実行するので、初期同期処理の以後にソース基地局装置との同期ずれが発生しても、これを解消することができる。
なお、本実施形態では、同期モード実行部18が1回の同期モードを行うために要する時間が、1つの基本フレームの周期と同じ5msに設定されている(図5参照)。
図4は、上記同期モード実行部18が行う、中間同期処理の処理内容を示すフローチャートである。
図4に示すように、同期モード実行部18は、同期モードを中間同期処理で実行する場合、まず、その中間同期処理(ステップS11〜S15)を開始する前に、自セル内のすべての端末装置4に、端末装置4をスリープモード又はアイドルモード(省電力モード)にするための通知をブロードキャストにて送信する(ステップS10)。
端末装置4は、スレーブ基地局装置2,3からのスリープモードやアイドルモードの通知を受けると、自身の動作モードをその通知に従ったモードに移行する。このスリープモードやアイドルモードは、端末装置4が通信を実行しない場合の管理モードであるため、消費電力が抑えられる。
端末装置4は、少なくとも基地局装置2,3が同期モードになっていてエア同期を行っている間は、スリープモードやアイドルモードを継続するように時間設定されている。
このように、スレーブ基地局装置2,3が同期モードの期間中は端末装置4がスリープモード等になっているので、スレーブ基地局装置2,3からの送信信号の受信不能期間が継続しても、端末装置4が通信異常と判断することはない。
一方、スレーブ基地局装置2,3は、端末装置4へのスリープモード等の通知後に、中間同期処理による同期モードに移行する。この中間同期処理を行う場合、同期モード実行部18は、自装置2,3の送信機に休止信号を送り、自セル内への下りサブフレームDLを休止する。これにより、本来、下りサブフレームDLになる時間帯においても、他の基地局装置の送信信号を受信可能な状態となる。
図4に示すように、中間同期処理においては、同期モード実行部18は、まず、モード種別信号を同期モードに切り替える(ステップS11)。
このさい、可変利得アンプ7に対する外部制御信号がセレクタ19によって第2利得パラメータ22に切り替えられ、これにより、受信機6の受信利得が、特定のソース基地局装置からの送信信号の受信に適した状態となるように調整され、この状態で、当該ソース基地局装置からの送信信号の受信する(ステップS12)。従って、本実施形態の基地局装置2,3では、同期モードでエア同期を実行する際には、予め想定した特定のソース基地局装置からの送信信号の受信に適した受信体制になっている。
本実施形態では、ソース基地局装置が送信した下りサブフレームDLの先頭部分にあるプリアンブルを同期信号として用いる。
このため、スレーブ基地局装置2,3の同期モード実行部18は、受信機6の同期検出部15が検出した受信信号の下りサブフレームDLの先頭部分にあるプリアンブルに基づいて、ソース基地局装置と同期するための同期検出ポイントを検出する。もっとも、この同期検出ポイントはミッドアンブルやパイロット信号等であってもよい。
一方、同期モード実行部18は、他のソース基地局装置からの送信信号をスキャニングしても、同期検出部15がプリアンブルを検出ができなかった場合は(ステップS13でNO)、そのプリアンブルを再検出するために、次の送信フレームを用いたプリアンブルの検出処理を行う(ステップS14)。
そして、同期検出部15でのプリアンブルの検出が成功した場合(ステップS13でYES)、同期モード実行部18は同期ずれの修正を行う(ステップS15)。
この同期ずれの修正は、検出されたプリアンブルに基づく同期検出ポイントを、自装置2,3の下りサブフレームDLの送信タイミングと一致するように設定することで行われる。
すなわち、同期モード実行部18は、検出された同期検出ポイントに基づいて自装置2,3の送信タイミングの時間的誤差を修正することで、自装置2,3の送信タイミングをソース基地局装置の送信タイミングに一致させる。
なお、自装置2,3の送信タイミングをソース基地局装置の送信タイミングと一致させれば、自然に受信タイミングも一致するので、ソース基地局装置との間でフレーム同期がとれた状態となる。
このように、本実施形態では、端末装置4との間で通常の無線通信を行う通常モードを休止して、他のソース基地局装置からの送信信号を傍受して同期をとるため、同期専用の制御用チャネルがなくても他の基地局装置とのエア同期を実施することができる。
以上の中間同期処理による同期ずれの修正が終了すると、同期モード実行部18は、端末装置4へスリープモードの解除通知を行ったうえで(ステップS16)、同期モードを終了させる(ステップS17)。このさい、通信モードが同期モードから通常モードに切り替えられ、セレクタ19へのモード種別信号が通常モードに戻る。
このとき、可変利得アンプ7に対する外部制御信号がセレクタ19によって第1利得パラメータ21に切り替えられ、これにより、受信機6の受信利得が、端末装置4からの送信信号の受信に適した状態となるように調整され、このため、受信機6の受信体制が、送信電力制御を行う各端末装置4からの送信信号の受信に適したものになる。
一方、スリープモード等にある端末装置4は、スレーブ基地局装置2,3からスリープモードの解除通知を受信するか、或いは、設定されたスリープ時間(又はアイドル時間)が経過すると、自動的にスレーブ基地局装置2,3との通信を行う通常の動作モードに戻る。
従って、スレーブ基地局装置2,3と端末装置4がともに、時分割複信による無線通信を行う通常モードに戻り、両者間でその通常モードよる無線通信が再開される。
〔中間同期処理のタイムチャート〕
図5は、同期モード実行部18が上記中間同期処理を行った場合のタイムチャートを示している。
図5において、符号Tは基本フレームに含まれる送信フレーム(下りサブフレーム)を示し、符号Rは受信フレーム(上りサブフレーム)を示している。また、基本フレームに含まれる黒塗りの部分は、送信フレームの先頭部分のプリアンブルを示し、横縞のハッチング部分は、送信から受信へのガード時間(送信も受信も行われない空白の区間)を示し、斜線のハッチング部分は、受信から送信へのガード時間を示している。
更に、図5の上段のタイムチャートは、エア同期をとる際の基準となるソース基地局装置(BSm又はBSs)におけるフレームの時間的変化を示し、図5の中段のタイムチャートは、中間同期処理を行うスレーブ基地局装置BSsにおけるフレームの時間的変化を示している。
更に、図5の下段のタイムチャートは、中間同期処理を行うスレーブ基地局装置BSsにおける受信利得の変化の一例を示している。
図5の上段と下段のタイムチャートを比較すれば分かるように、ソース基地局装置とスレーブ基地局装置との間には、当初、基本フレームの送受信タイミングに同期ずれが生じている。
しかし、スレーブ基地局装置が同期モードを実行することにより、その後の両者間の送受信タイミングが一致する。具体的には、前記した通り、スレーブ基地局装置が中間同期処理を行うと、ソース基地局装置に対する同期検出ポイントが同期モードの時間帯に取得され、その同期検出ポイントに基づいてスレーブ基地局装置が自身の送信タイミングを一致させるタイミング変更を行うことで、同期ずれが修正される。
また、図5に示すように、スレーブ基地局装置が通常モードを実行している間は、自身の受信機6の受信利得が、送信電力制御を行う自セル内の端末装置4からの送信信号の受信に適した受信利得Aに設定され、逆に、スレーブ基地局装置が同期モードを実行している間は、自身の受信機6の受信利得が、ソース基地局装置からの送信信号の受信に適した受信利得Bに設定される。
なお、スレーブ基地局装置が初期同期処理を行う場合は、図5に示す同期モードの時間帯が最初に来るだけであり、この初期同期処理の場合においても、スレーブ基地局装置の受信機6の受信利得は、ソース基地局装置からの送信信号の受信に適した受信利得Bに設定される。
このように、第1実施形態の基地局装置(スレーブ)2,3によれば、同期モード実行部18が、送信電力制御を行う端末装置4との間の無線通信を休止して、ソース基地局装置と同期をとるために当該基地局装置からの送信信号を受信する同期モードを実行し、前記セレクタ19が、同期モードを実行する際の自身の受信機6の受信利得を、ソース基地局装置からの送信信号の受信に適した受信利得Bに切り替えるようになっている。
このため、スレーブ基地局装置2,3がエア同期を実行する際に、自装置2,3の受信機6が受信する信号レベルが大きすぎたり、或いは、逆に小さすぎたりすることなく、ソース基地局装置に対するエア同期を確実に実行することができる。
また、本実施形態の基地局装置2,3によれば、同期モードを実行する際の受信利得(具体的には、第1利得パラメータ22)が特定のソース基地局装置用のものとして予め設定された設定値よりなるので、この設定値を記憶領域に記憶させておくだけで同期モード用の受信利得を取得できる。
このため、後述する第2実施形態のように、レベル検出部24や利得演算部25を設ける必要がなく、スレーブ基地局装置2,3の製作コストを低減できるという利点がある。
〔第2実施形態〕
〔スレーブ基地局装置の受信部〕
図6は、第2実施形態に係るスレーブ基地局装置2,3の受信部を示す機能ブロック図である。
この第2実施形態の基地局装置2,3が第1実施形態のそれと異なる点は、同期モード用の第2利得パラメータ22を予め定めた設定値に固定するのではなく、受信機6での受信レベルに基づいて動的に求める点にあり、その他の構成及び機能は第1実施形態の場合と同様である。
従って、以下において、第1実施形態とは異なる構成及び機能について重点的に説明する。
図6に示すように、本実施形態の基地局装置2,3の受信機6は、ソース基地局装置からの送信信号の受信レベルを検出するレベル検出部24を有し、同装置2,3の通信制御部17は、上記レベル検出部24が検出した受信レベルに基づいて、同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを動的に演算する利得演算部25を有している。
このうち、レベル検出部24は、前記アンプ9の出力信号に基づいて受信信号の信号レベルを特定する検波器等よりなる。
また、利得演算部25は、レベル検出部24での検出値に基づいて、受信機6がその受信信号を適切に受信可能となるための最適な利得パラメータを演算する。
具体的には、利得演算部25は、予め設定した最適な受信レベル(閾値)と検出値とを比較して、受信レベルが所定閾値よりも高い場合は可変利得アンプ7の利得を下げ、かつ、受信レベルが所定閾値よりも低い場合は可変利得アンプ7の利得を下げるように、利得パラメータを調整する演算を行う。
なお、上記利得演算部25が演算する利得パラメータは、可変利得アンプ7に対する外部制御信号と同じ物理量(制御電圧又はデジタル信号)である。
また、利得演算部25による利得パラメータの演算方法としては、受信レベルと最適な受信利得を達成する可変利得アンプ7に対する外部制御信号との関係を規定した参照テーブル(LUT)を、予め通信制御部17の記憶領域に記憶させておき、レベル検出部24での検出値をその参照テーブルに当てはめて、利得パラメータを決定するものであってもよい。
上記利得演算部25には、同期モード実行部18からのモード種別信号が入力されており、利得演算部25は、同期モード実行部18が決定するモード種別信号の種別が同期モードである場合にのみ、利得パラメータの演算を行う。
そして、前記した通り、同期モード実行部18は、自装置2,3の起動時におけるエア同期である初期同期処理と、周期的に繰り返して行うエア同期である中間同期処理を行うので、これら初期同期処理と中間同期処理のいずれにおいても、利得演算部25が同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算する。
このように、本実施形態のスレーブ基地局装置2,3によれば、利得演算部25が、自装置2,3の起動時に行う初期同期処理の時にソース基地局装置から受信した受信レベルに基づいて、同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算するので、同期モードを実行する際の受信機6の受信利得を自装置2,3の起動時から自動的に取得することができる。
このため、同期モード用の受信利得の設定作業が不要となり、スレーブ基地局装置2,3の新設作業が簡便になる。
また、本実施形態のスレーブ基地局装置2,3によれば、周期的に繰り返される同期モードである中間同期処理の時にソース基地局装置から受信した受信レベルに基づいて、同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算するので、同期モード用の受信利得を自動的に更新することができる。
このため、スレーブ基地局装置2,3とソース基地局装置の間の伝送路等の環境が変化しても、最新の受信レベルを反映した適正な受信利得でのエア同期が可能となり、受信レベルの変動に柔軟に対応できるという利点がある。
一方、本実施形態の利得演算部25において、レベル検出部24がソース基地局装置からの送信信号の受信レベルを検出できなくなった場合や、継続してプリアンブルの検出ができなかった場合、或いは、受信誤りが検出された場合など、受信品質が低下したと判断できる場合にのみ、同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータの演算を行うようにしてもよい。
この場合には、同期モードを実行するのに必要最小限の場合にだけ、利得演算部25が利得パラメータを演算することになるので、利得演算部25における演算負荷と消費電力を低減することができる。
〔利得パラメータの設定タイミング〕
図7は、利得演算部25による利得パラメータの設定タイミングを示すためのタイムチャートである。
図7の上段のタイムチャートは、スレーブ基地局装置2,3が同期モードを複数回にわたって周期的に行う場合のフレームの時間的変化を示し、図7の下段のタイムチャートは、1つの同期モードの受信期間内における、受信レベルの振幅変化を示している。
上記下段のタイムチャートに示すように、同期モードの受信期間(本実施形態では5ms)中に受信されたソース基地局装置からの送信フレームには、先頭部分にプリアンブルが含まれているが、このプリアンブルにおける振幅は、それ以降のデータ部分とは異なりほぼ一定であり、その平均電力もほぼ一定になる。
そこで、本実施形態の利得演算部25は、プリアンブルの前端部分である第1時間帯taに、レベル検出器24が検出した受信レベルに基づいて利得パラメータの演算を行い、プリアンブルの残りの部分である第2時間帯tbに、演算した利得パラメータをセレクタ19に入力するようになっている。
このようにすれば、単一の同期モードの受信期間内に、ソース基地局装置からの送信信号の受信に適した受信利得の設定を完結することができる。
〔利得パラメータの設定タイミングの変形例〕
もっとも、本実施形態の同期モード実行部18は、所定周期で同期モードを繰り返す中間同期処理を行うので、図7の上段のタイムチャートに示すように、同期モードでの受信期間が複数回存在する。
そこで、先行する同期モード受信期間に受信したフレーム(第1送信フレーム)を用いて、受信レベルの検出と利得パラメータの演算を行い、この演算結果を、後続の同期モード受信期間でのフレーム(第2送信フレーム)を受信する際の利得パラメータに用いることにしてもよい。
この場合、各同期モードで使用する利得パラメータは、1つ前の同期モードの受信期間で特定したものとなる。
また、利得演算部25は、1つ前の同期モードの受信期間だけでなく、複数の同期モードの受信期間で受信した送信フレームの受信レベルを検出し、その各検出値から求めた平均値に基づいて利得パラメータを演算するようにしてもよい。
この場合には、複数の送信フレームから得られた受信レベルの平均値を用いて利得パラメータを演算するので、当該利得パラメータの演算精度が向上するという利点がある。
しかし、この場合には、複数の受信レベルの検出値を取得するのに複数の同期モードの受信期間が必要となるので、ソース基地局装置からの送信信号の受信に適した受信利得に対応する利得パラメータを決定するために必要な時間が長くなる。
そこで、上記のように複数の送信フレームに基づいて利得パラメータを演算する場合には、同期モード実行部18が、同期モードの実行周期を通常よりも短く設定することにより、同期モード用の利得パラメータの演算時間を短縮させることが好ましい。
例えば、同期モードの通常の実行周期が5分である場合には、遅くともその5分以内に、受信レベルの平均値の算出に必要な数だけ同期モードを実行する方法や、また、複数の同期モードの間に通常モードを挟まないで、複数の同期モードを連続的に実行する方法等を採用することができる。
同様の理由で、自装置2,3の起動時に行う初期同期処理の場合には、所定の利得パラメータが得られるまで同期モードを連続的に実行したり、同期モードの実行周期を数秒程度に設定したりして、同期モードの実行頻度を多くすることが好ましい。
上記実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。すなわち、本発明の技術的範囲は、上記実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲に記載した構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、基地局装置1〜3と端末装置4とがTDD(Time Division Duplex:時分割複信)によって通信を行う無線通信システムを例示したが、本発明は、基地局装置1〜3と端末装置4とがFDD(Frequency Division Duplex:周波数分割複信)によって通信する無線通信システムにも適用することができる。
無線通信システムの全体構成を示す概略図である。 第1実施形態に係るスレーブ基地局装置の受信部を示す機能ブロック図である。 通信モードから同期モードへの切り替え動作のフローチャートである。 中間同期処理の処理内容を示すフローチャートである。 中間同期処理を行った場合のタイムチャートである。 第2実施形態に係るスレーブ基地局装置の受信部を示す機能ブロック図である。 利得パラメータの設定タイミングを示すためのタイムチャートである。 基地局間同期が合っている場合のWiMAXフレームの状態図である。
符号の説明
1:基地局装置(BSm) 2:基地局装置(BSs) 3:基地局装置(BSs)
4:端末装置(MS)
6:受信機 7:可変利得アンプ 8:ミキサ 9:アンプ 10:直交復調器
11:ADコンバータ 12:FFT(高速フーリエ変換器) 13:復調器
14A:局部発振器 14B:局部発振器 15:同期検出部 17:通信制御部
18:同期モード実行部(同期モード実行手段) 19:セレクタ(切り替え手段)
21:第1利得パラメータ 22:第2利得パラメータ
24:レベル検出部 25:利得演算部

Claims (8)

  1. 送信電力制御を実行可能な端末装置との間で無線通信を行う基地局装置であって、
    送信電力制御を行う前記端末装置との間の無線通信を休止して、他の基地局装置と同期をとるために当該他の基地局装置からの送信信号を受信する同期モードを実行する同期モード実行手段と、
    前記同期モードを実行する際の受信利得を、前記端末装置との無線通信を行う通常モードの場合とは異なる受信利得に切り替える切り替え手段と、
    を備えていることを特徴とする基地局装置。
  2. 前記他の基地局装置からの送信信号の受信レベルを検出するレベル検出部と、
    自装置の起動時に前記レベル検出部が検出した受信レベルに基づいて、前記同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算する利得演算部と、を備えている請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記利得演算部は、更に、前記同期モード実行手段が周期的に繰り返して実行する前記同期モード中に前記レベル検出部が検出した受信レベルに基づいて、当該同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算する請求項2に記載の基地局装置。
  4. 前記利得演算部は、前記他の基地局装置からの送信信号の受信品質が低下した場合にのみ、前記同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータの演算を行う請求項3に記載の基地局装置。
  5. 前記利得演算部は、前記レベル検出部で検出された前記他の基地局装置からの複数の送信フレームの受信レベルに基づいて、前記同期モード用の受信利得に対応する利得パラメータを演算可能である請求項3又は4に記載の基地局装置。
  6. 前記同期モード実行手段は、前記利得演算部が複数の前記送信フレームに基づく受信利得に対応する利得パラメータの演算を行う間は、その演算を行わない場合に比べて、前記同期モードの実行周期を短く設定する請求項5に記載の基地局装置。
  7. 前記同期モードを実行する際の受信利得は、特定の前記他の基地局装置用のものとして予め設定された設定値である請求項1に記載の基地局装置。
  8. 送信電力制御を実行可能な複数の端末装置と、この端末装置との間で無線通信を行う複数の基地局装置とを備えた無線通信システムであって、
    複数の前記基地局装置のうちの少なくとも1つが、
    送信電力制御を行う前記端末装置との間の無線通信を休止して、他の基地局装置と同期をとるために当該他の基地局装置からの送信信号を受信する同期モードを実行する同期モード実行手段と、
    前記同期モードを実行する際の受信利得を、前記端末装置との無線通信を行う通常モードの場合とは異なる受信利得に切り替える切り替え手段と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
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