JP2010093403A - 音響再生システム、音響再生装置及び音響再生方法 - Google Patents

音響再生システム、音響再生装置及び音響再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】音響再生装置の使用者に音響調整に関する多大な労力や高度な能力を要求することなく、良好な音響再生特性を容易に実現すること。
【解決手段】データケーブル3で相互に接続された音響再生装置1,2の音響データ保存部11,21から、予め確認して保存されている音響特性データが読み出され、第1の音響再生装置1にあるパラメータ算出部13に2つの音響特性データが転送される。次に、パラメータ算出部13では2つの音響再生装置に対する音響調整パラメータ(クロスオーバー周波数と音量調整値とディレイ調整値)が算出され、このパラメータ値に従って音響信号入力部14から入力される音響信号に対して、音響特性変換部15にて音響特性が変換される。
【選択図】図1

Description

本発明は、音響再生特性を向上させるために、接続機器間の通信機能を活用して複数の音響再生装置を1つの音響再生装置として調整して再生できる音響再生システム、音響再生装置及び音響再生方法に関するものである。
接続機器間の通信機能を活用した従来の音響再生装置として、特許文献1がある。これは、テレビと複数のスピーカ搭載機器間を通信I/Fを通じて接続し、各々のスピーカに関する情報に基づいて各スピーカ間で再生同期がとれるようにして音声を再生するものである。特許文献1で示される技術では、接続機器間の通信機能を活用することによって複数の音響機器のスピーカを同期して再生できるので、1ないし2ch再生機器の組合せでマルチチャンネル再生が可能となっている。
また、音響再生システムの音響特性パラメータを容易に調整可能な従来技術として、特許文献2がある。特許文献2で示される技術では、音量調節手段や周波数特性制御手段や位相制御手段などによって複数のスピーカ毎に高精度に音響特性を調整することが可能となっている。
さらに、音響再生システムが設置される音場空間に音響特性測定のための測定信号を再生し、その測定信号を分析することで容易に音響特性を調整可能とする従来技術として、特許文献3がある。特許文献3で示される技術では、スピーカから再生されたピンクノイズをマイクで集音し、この集音した音声から周波数帯域毎のレベル補正データを求め、これらレベル補正データから音響特性パラメータを算出して音響特性を調整することが可能となっている。
特開2005−217559号公報 特開平6−22388号公報 特開2007−189317号公報
特許文献1に示された技術は、接続機器間の通信機能を活用することによって複数の音響機器のスピーカを同期して再生できるので、1ないし2ch再生機器の組合せでマルチチャンネル再生が可能となるが、単純に同時に再生するだけでは再生音響特性の向上は期待できず、かえってお互いの干渉によって音響再生特性が劣化する場合もありうるという問題点がある。
次に特許文献2に示された技術は、再生帯域を分けられた複数のスピーカ毎に音量、周波数特性、位相特性を調整できる構成があるので、音場特性向上のための調整を高精度に行うことが可能となるが、上記の各々の音響特性調整のための構成に設定する調整パラメータは、調整の作業者が実際の聴感に基づいて決定しなければならないので、調整の作業者に多大な労力と音響調整に対する高度な能力が要求されるという問題点がある。
また特許文献3に示された技術は、音場測定の結果に基づいて音響特性を調整するものである。図13は、特許文献3に示された技術の機能構成を示すブロック図である。
図13において、41はマイク、42はマイクアンプとADコンバータと信号処理部などからなる音響特性測定部、43は測定データから音響調整条件を計算する調整条件算出部、44は音響信号入力部、45はパラメトリックイコライザーなどからなる音響特性変換部、46はシステム制御部、47はスピーカ、48はパワーアンプ、49はスピーカ47とパワーアンプ48とDAコンバータなどからなる音響再生部である。
図13の構成において、測定信号が音響信号入力部44から入力され、スピーカ47及びパワーアンプ48を介して音響再生装置49から音場空間に再生される。そしてその再生出力の音場応答は、マイク41によって収音され、マイクアンプとADコンバータと信号処理部などからなる音響特性測定部42において測定結果データとして分析される。
さらにその分析された測定データに基づいて音響特性を調整するための調整条件が調整条件算出部43において算出される。そして、その算出条件に基づいて、音響信号入力部44から入力された音声信号は、音響特性変換部45において音響特性が変換される。なお、音響特性の測定とそれに続く調整条件の算出は、スピーカ47及びパワーアンプ48などを有する複数の音響再生装置49毎に行われるものとする。上記の構成によって、音響再生システムが使用される音場特性を考慮した上で複数の音響再生装置49毎の音響調整が可能となって、音響特性が向上することになる。
上記音響調整条件の算出は、音場測定結果に基づくものであるため、特許文献2のように、音響条件算出のために作業者に音響調整に関する特段の能力と工数を要求するものではない。しかしながら特許文献3の技術では、前述の通り音場測定結果に基づいて音響調整条件を算出するため、当然のことながら正しい音響測定が行われないと算出される音響調整条件は適正なものとならない。一般に音響測定はマイクの設置位置や測定時の暗騒音条件などによって測定結果が変動するものであって、さらに測定された結果が適正な音響調整条件を算出するのに十分な精度を有しているか否かを判断するためには、音響調整を行うのと同等の高度な能力を作業者に要求するものである。
そこで本発明は、音響再生装置の使用者に多大な労力や高度な能力を要求することなく、予め確認された適切な音響特性に基づいて音響調整条件を算出し、その音響調整条件に基づいて複数の音響再生装置を調整して再生することによって、良好な音響再生特性を有する音響システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の音響再生システムは、第1のスピーカを含む第1の音響再生装置と第2のスピーカを含む第2の音響再生装置とを備え、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを組み合わせてマルチウエイ再生を行うための音響再生システムであって、前記第1の音響再生装置は、前記第1のスピーカの再生帯域を示す第1の再生帯域データを含む第1のデータを保存する第1のデータ保存部と、音響信号を入力する音響信号入力部と、前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成する音響特性変換部と、前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出部と、前記第2の音響装置との間でデータ通信を行うための第1のデータ通信部とを含み、前記第2の音響再生装置は、前記第2のスピーカの再生帯域を示す第2の再生帯域データを含む第2のデータを保存する第2のデータ保存部と、前記第1の音響装置との間でデータ通信を行うための第2のデータ通信部とを含み、前記第1のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、前記第2のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1のデータ通信部および前記第2のデータ通信部を介して入力して再生し、前記パラメータ算出部は、前記第1のデータ保存部から前記第1のデータを入力し、前記第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して前記第2のデータを入力し、入力した前記第1のデータに含まれる前記第1の再生帯域データと、入力した前記第2のデータに含まれる前記第2の再生帯域データとを基に、マルチウエイ再生のためのクロスオーバー周波数を求め、前記クロスオーバー周波数で前記第1のスピーカの再生出力と前記第2のスピーカの再生出力とがクロスオーバーするように前記音響特性変換部が前記音響信号の周波数特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とするものである。
また、前記パラメータ算出部は、前記第1の再生帯域データに含まれる前記第1のスピーカの再生帯域および前記第2の再生帯域データに含まれる前記第2のスピーカの再生帯域のうちの一方の再生帯域の限界周波数付近を前記クロスオーバー周波数として求めることを特徴とするものである。
また、前記第1のデータは、さらに、前記第1のスピーカの再生効率を示す第1の再生効率データを含み、前記第2のデータは、さらに、前記第2のスピーカの再生効率を示す第2の再生効率データを含み、前記パラメータ算出部は、入力した前記第1のデータに含まれる前記第1の再生効率データと入力した前記第2のデータに含まれる前記第2の再生効率データとを基に、前記クロスオーバー周波数の前後における前記第1のスピーカの再生出力レベルと前記第2のスピーカの再生出力レベルとの違いを補償するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とするものである。
また、前記第1のデータは、さらに、前記第1のスピーカの遅延量を示す第1の遅延量データを含み、前記第2のデータは、さらに、前記第2のスピーカの遅延量を示す第2の遅延量データを含み、前記パラメータ算出部は、入力した前記第1のデータに含まれる前記第1の遅延量データおよび入力した前記第2のデータに含まれる前記第2の遅延量データを基に、前記第1のスピーカの遅延量と前記第2のスピーカの遅延量との違いを補償するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とするものである。
また、本発明の音響再生装置は、第2のスピーカおよび前記第2のスピーカの再生帯域を示す第2の再生帯域データを保存する第2のデータ保存部および第2のデータ通信部を含む第2の音響再生装置と組み合わせてマルチウエイ再生を行うための音響再生装置であって、第1のスピーカと、前記第1のスピーカの再生帯域を示す第1の再生帯域データを含む第1のデータを保存する第1のデータ保存部と、音響信号を入力する音響信号入力部と、前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成する音響特性変換部と、前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出部と、前記第2の音響装置との間でデータ通信を行うための第1のデータ通信部とを含み、前記第1のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、前記第2のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1のデータ通信部および前記第2のデータ通信部を介して入力して再生し、前記パラメータ算出部は、前記第1のデータ保存部から前記第1のデータを入力し、前記第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して前記第2のデータを入力し、入力した前記第1のデータに含まれる前記第1の再生帯域データと、入力した前記第2のデータに含まれる前記第2の再生帯域データとを基に、マルチウエイ再生のためのクロスオーバー周波数を求め、前記クロスオーバー周波数で前記第1のスピーカの再生出力と前記第2のスピーカの再生出力とがクロスオーバーするように前記音響特性変換部が前記音響信号の周波数特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とするものである。
また本発明の音響再生システムは、第1のスピーカを含む第1の音響再生装置と第2のスピーカを含む第2の音響再生装置とを備え、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを組み合わせてサラウンド再生を行うための音響再生システムであって、前記第1の音響再生装置は、前記第1のスピーカから所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第1の頭部伝達関数データを保存する第1のデータ保存部と、音響信号を入力する音響信号入力部と、前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成する音響特性変換部と、前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出部と、前記第2の音響装置との間でデータ通信を行うための第1のデータ通信部とを含み、前記第2の音響再生装置は、前記第2のスピーカから前記所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第2の頭部伝達関数データを保存する第2のデータ保存部と、前記第1の音響装置との間でデータ通信を行うための第2のデータ通信部とを含み、前記第1のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、前記第2のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1のデータ通信部および前記第2のデータ通信部を介して入力して再生し、前記パラメータ算出部は、前記第1のデータ保存部から入力した前記第1の頭部伝達関数データと、前記第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して入力した前記第1の頭部伝達関数データとを基に、任意の仮想音源位置に音像定位するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とするものである。
また本発明の音響再生装置は、第2のスピーカおよび前記第2のスピーカから前記所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第2の頭部伝達関数データを保存する第2のデータ保存部および第2のデータ通信部を含む第2の音響再生装置と組み合わせてサラウンド再生を行うための音響再生装置であって、第1のスピーカと、前記第1のスピーカから所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第1の頭部伝達関数データを保存する第1のデータ保存部と、音響信号を入力する音響信号入力部と、前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成する音響特性変換部と、前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出部と、前記第2の音響装置との間でデータ通信を行うための第1のデータ通信部とを含み、前記第1のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、前記第2のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1のデータ通信部および前記第2のデータ通信部を介して入力して再生し、前記パラメータ算出部は、前記第1のデータ保存部から入力した前記第1の頭部伝達関数データと、前記第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して入力した前記第1の頭部伝達関数データとを基に、任意の仮想音源位置に音像定位するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とするものである。
本発明の音響再生システム及び音響再生方法によれば、音響再生装置の使用者に多大な労力や高度な能力を要求することなく、予め確認された適切な音響特性に基づいてパラメータを算出し、そのパラメータに基づいて複数の音響再生装置に供給する音響信号の特性を変換して再生することによって、良好な音響再生特性を有する音響システムを提供することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における音響再生システムの機能構成を示すブロック図である。図1において、1は第1の音響再生装置、2は第2の音響再生装置、11,21は音響データ保存部、12,22はデータ通信部、3はデータケーブル、13はパラメータ算出部、14は音響信号入力部、15は音響特性変換部、16,26はシステム制御部、17,27はスピーカ、18,28はパワーアンプ、19,29は音響再生部である。
また図2は、本発明の実施の形態1において、音響再生システムと使用者の実際の視聴形態を想定した略図である。図2において、4は床置き型スピーカシステム、5はスピーカシステムを内蔵した薄型のテレビ、6はデータケーブルである。
さらに図3は、本発明の実施の形態1における音響再生システムの動作フローを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態1における音響再生システムの動作について説明する。
まず最初に、図2を参照しながら本実施の形態で実際に想定される視聴形態について説明する。図2に示すように、第1の音響再生装置としての床置き型スピーカシステム4と第2の音響再生装置としてのスピーカシステムを内蔵した薄型のテレビ5がデータケーブル6を介して接続されている。スピーカシステムを内蔵した薄型のテレビ5は、壁掛けまたはスタンドなどによって設置されていて、それに従って内蔵スピーカの床面からの高さは、視聴者の耳の高さ付近となっていて、少なくとも床置き型スピーカシステム4よりは高い位置に設置されることになる。
このような設置条件において、視聴者は床置き型スピーカシステム4とスピーカシステムを内蔵した薄型テレビ5の双方から後に述べる方法によって調整された音響特性で再生される音を聞くことになる。
次に、図1を参照しながら本発明の実施の形態1における動作について説明する。
本実施の形態は、音響特性の異なる複数の音響再生装置を組み合わせて再生することによって音響特性の向上を図るものである。そのために必要となるデータとして、予め決められた測定方法によって測定された音響特性に関するデータが音響データ保存部11,21に保存されている。
図4は、第1の音響再生装置1の音響データ保存部11に保存されている音響特性データの例である。また図5は、第2の音響再生装置2の音響データ保存部21に保存されている音響特性データの例である。それぞれの音響データ保存部11,21に保存されている音響特性データは、予めそれぞれの音響再生装置を図2に示すような設置条件において視聴者の位置で音響伝達特性を測定したものである。
図4(a)及び図5(a)は、上記音響伝達特性の振幅周波数特性で、図4(b)及び図5(b)は同じ音響伝達特性のインパルス応答である。図4と図5を比較して読み取れる音響伝達特性の傾向としては、図2における床置き型スピーカシステム4を想定している図4の音響伝達特性は、周波数特性は低域まで比較的平坦であるが、図2における薄型テレビ5のスピーカを想定している図5の音響伝達特性に比べて音響出力の再生効率が低く、また視聴者までの音響伝播距離は短いものの、それ以上に音響再生装置内部の電気回路の処理時間による遅延量が大きくなっている。
従って、図4と図5の音響伝達特性をもつ2つの音響再生装置を組み合わせて再生する場合は、上記の音響特性に着目して調整すれば良いことがわかる。
そこで第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2のそれぞれの音響データ保存部11,21には、図4及び図5の(a)或いは(b)の少なくとも何れかのデータが保存されているものとする。
なお、音響データ保存部11,21に保存される音響特性データとして、個々の音響再生装置の低域再生限界周波数と音響出力の再生効率及び処理遅延量の各データであっても後述する音響特性向上のための調整パラメータ算出は可能なので、それでも良いものとする。
以上のようにそれぞれの音響再生装置に予め決められた条件で測定された音響特性データが保存されているという前提の下で以下の音響特性向上のための処理が実行される。
以下では、図3に示す各ステップも同時に参照しながら音響特性が調整される動作の説明を進める。
まず第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2をデータケーブル3で接続してそれぞれの電源を投入すると、接続した音響再生装置1と音響再生装置2の間で機器の認証が行われる(Step31)。
本実施の形態においてデータ通信部12,22で通信するデータとしては、後述するとおり音響特性データと音響信号データがあるが、具体的な実現手段としては映像信号も重畳できるHDMIを通信プロトコルとして用いることにする。そのために、データ通信部12,22を構成する通信データインターフェイスとデータケーブル3はHDMI規格に準拠しているものを用いる。
もちろん本実施の形態の構成及びその効果を実現するために、音響特性データと音響信号データを必ずしも単一の通信プロトコルで伝送する必要はない。それぞれ個別の通信プロトコルで伝送し、それぞれに対応した通信データインターフェイスで構成するデータ通信部12,22とデータケーブル3で、データ通信を行うようにしても良いものとする。
接続機器間の認証が終了すると、接続された機器間で音響特性データの通信が可能かをチェックする(Step32)。
Step32において、もし音響特性データの通信が可能でなければ接続機器間での音響特性の調整は不可能なので、本実施の形態の動作はここで終了する。
Step32において、音響特性データの通信が可能であれば、音響特性データを読み出す動作がなされる(Step33)。
Step33での具体的な動作としては、図1において、第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2のそれぞれにある音響データ保存部11,21から、それぞれのシステム制御部16,26の制御に従って音響特性データが読み出され、第1の音響再生装置1では装置内部のデータバスを経由して、第2の音響再生装置2では、音響再生装置2内部のデータバスとデータ通信部22、さらに音響再生装置1内部のデータ通信部12とデータバスを経由して、それぞれ第1の音響再生装置1にあるパラメータ算出部13に2つの音響特性データが転送される。
次に、パラメータ算出部13では2つの音響再生装置に対する音響調整パラメータが算出される。
具体的な音響調整パラメータの決定方法としては、まず図5に示す音響再生装置2の低域再生限界周波数が400Hz付近であることから、この周波数をクロスオーバー周波数として2つの音響再生装置を帯域分割して再生することとする。また、図4(a)及び図5(a)で2つの音響再生装置の音響出力の再生効率を比較すると、第1の音響再生装置1が15dB低いのでこれを補償するだけの音量調整を行う。さらに、図4(b)及び図5(b)で2つの音響再生装置の音響出力の処理遅延量を比較すると、第2の音響再生装置2が0.75msec小さいのでこれを補償するだけのディレイ調整も行う。なお音響調整パラメータは第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2のそれぞれに対して設定されるもので、本実施の形態においては、第1の音響再生装置1から再生される音響信号については、400Hzまでのローパスフィルタと15dBの音量増幅処理が施され、第2の音響再生装置2から再生される音響信号については、400Hz以上のハイパスフィルタと0.75msecのディレイ処理が施されることになる。
以上の動作で、クロスオーバー周波数と音量調整値とディレイ調整値が音響調整パラメータとして作成され(Step34)、このパラメータ値に従って音響信号入力部14から入力される音響信号に対して、音響特性変換部15にて音響特性が変換されるように音響調整パラメータが音響特性変換部15に設定される(Step35)。
さらに音響特性変換部15では、音響特性変換後の音響信号の伝送経路が第1の音響再生装置1の音響再生部19と第2の音響再生装置2の音響再生部29のそれぞれに対して設定される(Step36)。
ここまでの動作が終了すると実際に音響信号を再生する準備が整ったことになるので、音響信号入力部14から音響信号が入力されると、音響特性変換部15にて音響特性が変換されて、それぞれの伝送経路を経由して第1の音響再生装置1の音響再生部19と第2の音響再生装置2の音響再生部29のそれぞれから再生される(Step37)。
図7は上記音響調整パラメータに従って再生された第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2による統合特性である。何も調整を行わず、第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2をそのまま再生した場合の統合特性である図6と比べて、明らかに音響特性が向上していることが示されている。また図7の音響伝達特性での聴感的な印象としては、2つの音響再生装置からの音響出力の音量バランスや位相がそろっているので、あたかも1つの音響再生装置からの再生音のように聴こえ、かつ低音域は床置き型スピーカシステム4から再生しているものの、高音域は薄型テレビ5の内蔵スピーカから再生しているので、再生音の音像の定位位置は、テレビ画面の高さに定位することになって、画像位置と一致させることができる。
以上の音響調整に関わる一連の動作は、全てシステム制御部16の制御の下、予め保持されている音響特性データを読み出して音響調整やデータ転送処理を行うプログラムによって自動的に実行されるので、音響再生装置の使用者は、第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2をデータケーブル3で接続してそれぞれの電源を投入して、再生開始を行う程度の操作で、音響測定など特段の手間を要することなく上記の通り適正に調整された音響特性で音響再生を行うことが可能となる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における音響再生システムの動作について説明する。
本実施の形態では、音響データ保存部11,21に実施の形態1と同様の個々の音響再生装置の音響伝達特性に加えて、それとは異なる測定条件で測定された実現すべき目標特性としての音響伝達特性を含む点において実施の形態1と異なるものである。その点以外に関する動作については実施の形態1と同様なので、本実施の形態では、図1の音響再生システムの機能構成を示すブロック図と、図2の音響再生システムと使用者の実際の視聴形態を想定した略図、及び図3の音響再生システムの動作フローを示すフローチャートについては、実施の形態1と同じもので説明できる。
図8は、実施の形態2における音響調整処理として行われる仮想音像定位処理の原理を示す図である。ここでの仮想音源処理はこの技術分野において一般的に実施されているものを用いるので、原理についての詳細な説明については割愛するが、基本的な原理としては、ある仮想音源位置Xにおかれたスピーカの頭部伝達特性を右耳位置と左耳位置の順でXLとXRとし、このXLとXRの応答を実現するための第1の音響再生装置1及び第2の音響再生装置2の頭部伝達特性を図8に示すようにそれぞれCLL、CLR、CRL、CRRとHLL、HLR、HRL、HRRとすれば、XL、XRとCLL、CLR、CRL、CRRとHLL、HLR、HRL、HRRの関係は以下の様に表現することができる。
Figure 2010093403
Figure 2010093403
そして、(数1)と(数2)が成立するようなG1L、G1R、G2L、G2Rを算出した上で、第1の音響再生装置1及び第2の音響再生装置2のそれぞれ2つのスピーカ17,27の前段にG1L、G1R、G2L、G2Rの特性を持つFIRフィルタを挿入すれば第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2のスピーカ17,27からの音響出力で図8の仮想音源位置Xに音像の定位が実現されるというものである。
以上のような動作原理を実現するために、実施の形態2においては、音響データ保存部11,21に保存されるデータとして、第1の音響再生装置1の音響データ保存部11には、第1の音響再生装置1の頭部伝達特性であるCLL、CLR、CRL、CRRと仮想音源位置におかれたスピーカの頭部伝達特性であるXLとXRが保存されていて、第2の音響再生装置2の音響データ保存部21には、第2の音響再生装置2の頭部伝達特性であるHLL、HLR、HRL、HRRが保存されている。ここで音響データ保存部11,21に保存されるデータの一部の例として、図9にCLL、図10にHLL及び図11にXLをそれぞれ示している。
以上のような前提の下で、実施の形態1の動作と同様にして、第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2の音響データ保存部11,21のデータが読み出され、パラメータ算出部13において本実施の形態での音響調整条件であるG1L、G1R、G2L、G2Rが(数1)と(数2)よりLMS(最小自乗平均)誤差推定に従った適応処理によって算出される。
図12には、パラメータ算出部13で算出された音響調整条件の一例としてG1Lの伝達特性を示している。
そして算出されたG1L、G1R、G2L、G2Rは、FIRフィルタの係数データとして音響特性変換部15に転送され、音響信号入力部14から音響信号が入力されると、音響特性変換部15においてそれぞれの係数による畳み込み演算処理が為されて、実施の形態1と同様にそれぞれの伝送経路を経由して第1の音響再生装置1の音響再生部19と第2の音響再生装置2の音響再生部29のそれぞれから再生されることによって、第1の音響再生装置1と第2の音響再生装置2による統合特性は、図8の仮想音源位置Xに音像が定位するものとなる。
本発明にかかる音響再生システムは、音響再生装置の使用者に音響調整のための多大な労力や高度な能力を要求することなく、予め確認して保存されている適切な音響特性に基づいて音響調整条件を算出し、その音響調整条件に基づいて複数の音響再生装置を調整して再生することによって、良好な音響再生特性を容易に実現することができる音響再生システムとして有用である。
本発明の音響再生システムの機能構成を示すブロック図 本発明の音響再生システムと使用者の実際の視聴形態を想定した略図 本発明の音響再生システムの動作フローを示すフローチャート 本発明の実施の形態1における第1の音響再生装置1の音響伝達特性図 本発明の実施の形態1における第2の音響再生装置2の音響伝達特性図 本発明の実施の形態1における音響特性調整前の音響伝達特性図 本発明の実施の形態1における音響特性調整後の音響伝達特性図 本発明の実施の形態2における仮想音像定位処理の原理図 本発明の実施の形態2における第1の音響再生装置1の頭部伝達特性図 本発明の実施の形態2における第2の音響再生装置2の頭部伝達特性図 本発明の実施の形態2における仮想音像位置に置かれた音響再生装置の頭部伝達特性図 本発明の実施の形態2における第1の音響再生装置1の前段に置かれる音響伝達特性図 従来技術の音響再生システムの機能構成を示すブロック図
符号の説明
1 第1の音響再生装置
2 第2の音響再生装置
3 データケーブル
4 床置き型スピーカシステム
5 薄型テレビ
6 データケーブル
11,21 音響データ保存部
12,22 データ通信部
13 パラメータ算出部
14 音響信号入力部
15 音響特性変換部
16,26 システム制御部
17,27 スピーカ
18,28 パワーアンプ
19,29 音響再生部

Claims (9)

  1. 第1のスピーカを含む第1の音響再生装置と第2のスピーカを含む第2の音響再生装置とを備え、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを組み合わせてマルチウエイ再生を行うための音響再生システムであって、
    前記第1の音響再生装置は、前記第1のスピーカの再生帯域を示す第1の再生帯域データを含む第1のデータを保存する第1のデータ保存部と、音響信号を入力する音響信号入力部と、前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成する音響特性変換部と、前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出部と、前記第2の音響装置との間でデータ通信を行うための第1のデータ通信部とを含み、
    前記第2の音響再生装置は、前記第2のスピーカの再生帯域を示す第2の再生帯域データを含む第2のデータを保存する第2のデータ保存部と、前記第1の音響装置との間でデータ通信を行うための第2のデータ通信部とを含み、
    前記第1のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、
    前記第2のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1のデータ通信部および前記第2のデータ通信部を介して入力して再生し、
    前記パラメータ算出部は、前記第1のデータ保存部から前記第1のデータを入力し、前記第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して前記第2のデータを入力し、入力した前記第1のデータに含まれる前記第1の再生帯域データと、入力した前記第2のデータに含まれる前記第2の再生帯域データとを基に、マルチウエイ再生のためのクロスオーバー周波数を求め、前記クロスオーバー周波数で前記第1のスピーカの再生出力と前記第2のスピーカの再生出力とがクロスオーバーするように前記音響特性変換部が前記音響信号の周波数特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とする音響再生システム。
  2. 前記パラメータ算出部は、前記第1の再生帯域データに含まれる前記第1のスピーカの再生帯域および前記第2の再生帯域データに含まれる前記第2のスピーカの再生帯域のうちの一方の再生帯域の限界周波数付近を前記クロスオーバー周波数として求めることを特徴とする請求項1記載の音響再生システム。
  3. 前記第1のデータは、さらに、前記第1のスピーカの再生効率を示す第1の再生効率データを含み、
    前記第2のデータは、さらに、前記第2のスピーカの再生効率を示す第2の再生効率データを含み、
    前記パラメータ算出部は、入力した前記第1のデータに含まれる前記第1の再生効率データと入力した前記第2のデータに含まれる前記第2の再生効率データとを基に、前記クロスオーバー周波数の前後における前記第1のスピーカの再生出力レベルと前記第2のスピーカの再生出力レベルとの違いを補償するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とする請求項1記載の音響再生システム。
  4. 前記第1のデータは、さらに、前記第1のスピーカの遅延量を示す第1の遅延量データを含み、
    前記第2のデータは、さらに、前記第2のスピーカの遅延量を示す第2の遅延量データを含み、
    前記パラメータ算出部は、入力した前記第1のデータに含まれる前記第1の遅延量データおよび入力した前記第2のデータに含まれる前記第2の遅延量データを基に、前記第1のスピーカの遅延量と前記第2のスピーカの遅延量との違いを補償するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とする請求項1記載の音響再生システム。
  5. 第2のスピーカおよび前記第2のスピーカの再生帯域を示す第2の再生帯域データを保存する第2のデータ保存部および第2のデータ通信部を含む第2の音響再生装置と組み合わせてマルチウエイ再生を行うための音響再生装置であって、
    第1のスピーカと、
    前記第1のスピーカの再生帯域を示す第1の再生帯域データを含む第1のデータを保存する第1のデータ保存部と、
    音響信号を入力する音響信号入力部と、
    前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成する音響特性変換部と、
    前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出部と、
    前記第2の音響装置との間でデータ通信を行うための第1のデータ通信部とを含み、
    前記第1のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、
    前記第2のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1のデータ通信部および前記第2のデータ通信部を介して入力して再生し、
    前記パラメータ算出部は、前記第1のデータ保存部から前記第1のデータを入力し、前記第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して前記第2のデータを入力し、入力した前記第1のデータに含まれる前記第1の再生帯域データと、入力した前記第2のデータに含まれる前記第2の再生帯域データとを基に、マルチウエイ再生のためのクロスオーバー周波数を求め、前記クロスオーバー周波数で前記第1のスピーカの再生出力と前記第2のスピーカの再生出力とがクロスオーバーするように前記音響特性変換部が前記音響信号の周波数特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とする音響再生装置。
  6. 第1の音響再生装置に含まれる第1のスピーカと第2の音響再生装置に含まれる第2のスピーカとを組み合わせてマルチウエイ再生を行うための音響再生方法であって、
    前記第1の音響再生装置に含まれる音響信号入力部に、音響信号を入力するステップと、
    前記第1の音響再生装置に含まれる音響特性変換部が、前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して、前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成するステップと、
    前記第1の音響再生装置に含まれるパラメータ算出部が、前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出ステップと、
    前記第1のスピーカが、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、前記第2のスピーカが、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1の音響再生装置に含まれる第1のデータ通信部および前記第2の音響再生装置に含まれる第2のデータ通信部を介して入力して再生するステップとを有し、
    前記パラメータ算出ステップにおいて、前記第1の音響再生装置に含まれる第1のデータ保存部から前記第1のスピーカの再生帯域を示す第1の再生帯域データを入力し、前記第2の音響再生装置に含まれる第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して前記第2のスピーカの再生帯域を示す第2の再生帯域データを入力し、入力した前記第1の再生帯域データおよび前記第2の再生帯域データを基に、マルチウエイ再生のためのクロスオーバー周波数を求め、前記クロスオーバー周波数で前記第1のスピーカの再生出力と前記第2のスピーカの再生出力とがクロスオーバーするように前記音響特性変換部が前記音響信号の周波数特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とする音響再生方法。
  7. 第1のスピーカを含む第1の音響再生装置と第2のスピーカを含む第2の音響再生装置とを備え、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを組み合わせてサラウンド再生を行うための音響再生システムであって、
    前記第1の音響再生装置は、前記第1のスピーカから所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第1の頭部伝達関数データを保存する第1のデータ保存部と、音響信号を入力する音響信号入力部と、前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成する音響特性変換部と、前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出部と、前記第2の音響装置との間でデータ通信を行うための第1のデータ通信部とを含み、
    前記第2の音響再生装置は、前記第2のスピーカから前記所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第2の頭部伝達関数データを保存する第2のデータ保存部と、前記第1の音響装置との間でデータ通信を行うための第2のデータ通信部とを含み、
    前記第1のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、
    前記第2のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1のデータ通信部および前記第2のデータ通信部を介して入力して再生し、
    前記パラメータ算出部は、前記第1のデータ保存部から入力した前記第1の頭部伝達関数データと、前記第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して入力した前記第1の頭部伝達関数データとを基に、任意の仮想音源位置に音像定位するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とする音響再生システム。
  8. 第2のスピーカおよび前記第2のスピーカから前記所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第2の頭部伝達関数データを保存する第2のデータ保存部および第2のデータ通信部を含む第2の音響再生装置と組み合わせてサラウンド再生を行うための音響再生装置であって、
    第1のスピーカと、
    前記第1のスピーカから所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第1の頭部伝達関数データを保存する第1のデータ保存部と、
    音響信号を入力する音響信号入力部と、
    前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成する音響特性変換部と、
    前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出部と、
    前記第2の音響装置との間でデータ通信を行うための第1のデータ通信部とを含み、
    前記第1のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、
    前記第2のスピーカは、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1のデータ通信部および前記第2のデータ通信部を介して入力して再生し、
    前記パラメータ算出部は、前記第1のデータ保存部から入力した前記第1の頭部伝達関数データと、前記第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して入力した前記第1の頭部伝達関数データとを基に、任意の仮想音源位置に音像定位するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とする音響再生装置。
  9. 第1の音響再生装置に含まれる第1のスピーカと第2の音響再生装置に含まれる第2のスピーカとを組み合わせてサラウンド再生を行うための音響再生方法であって、
    前記第1の音響再生装置に含まれる音響信号入力部に、音響信号を入力するステップと、
    前記第1の音響再生装置に含まれる音響特性変換部が、前記音響信号入力部からの音響信号の特性を変換して、前記第1のスピーカに供給するための第1の音響信号および前記第2のスピーカに供給するための第2の音響信号を生成するステップと、
    前記第1の音響再生装置に含まれるパラメータ算出部が、前記音響特性変換部で前記音響信号の特性を変換するためのパラメータを算出するパラメータ算出ステップと、
    前記第1のスピーカが、前記音響特性変換部で生成した前記第1の音響信号を入力して再生し、前記第2のスピーカが、前記音響特性変換部で生成した前記第2の音響信号を、前記第1の音響再生装置に含まれる第1のデータ通信部および前記第2の音響再生装置に含まれる第2のデータ通信部を介して入力して再生するステップとを有し、
    前記パラメータ算出ステップにおいて、前記第1の音響再生装置に含まれる第1のデータ保存部から入力した前記第1のスピーカから所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第1の頭部伝達関数データと、前記第2の音響再生装置に含まれる第2のデータ保存部から前記第2のデータ通信部および前記第1のデータ通信部を介して入力した前記第2のスピーカから前記所定の視聴位置における左右耳までの伝達特性を示す第2の頭部伝達関数データとを基に、任意の仮想音源位置に音像定位するように前記音響特性変換部が前記音響信号の特性を変換するための前記パラメータを算出することを特徴とする音響再生方法。
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