JP2010090982A - センサ付車輪用軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒステリシスの影響を受けることなく、どのような荷重条件においても、車輪にかかる荷重を正確に検出できるセンサ付車輪用軸受を提供する。
【解決手段】車輪用軸受は、外方部材1と内方部材2の対向し合う複列の転走面3,4間に転動体5を介在させたものである。外方部材1と内方部材2のうち固定側部材に1つ以上のセンサユニット20を設ける。センサユニット20は、固定側部材に接触して固定される2つ以上の接触固定部を有する歪み発生部材21と、この歪み発生部材21に取付けられてこの歪み発生部材21の歪みを検出するセンサからなる。歪み発生部材21の接触固定部をボルト23で固定側部材に固定し、この固定側部材とナックル16の間の摩擦を低減する摩擦低減手段26(27)を設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、車輪の軸受部にかかる荷重を検出する荷重センサを内蔵したセンサ付車輪用軸受に関する。
自動車の各車輪にかかる荷重を検出する技術として、車輪用軸受の固定輪である外輪のフランジ部外径面の歪みを検出することにより荷重を検出するセンサ付車輪用軸受が提案されている(例えば特許文献1)。また、車輪用軸受の外輪に歪みゲージを貼り付け、歪みを検出するようにした車輪用軸受も提案されている(例えば特許文献2)。
特開2002−098138号公報 特表2003−530565号公報
特許文献1に開示の技術では、固定輪のフランジ部の変形により発生する歪みを検出している。しかし、固定輪のフランジ部の変形には、フランジ面とナックル面の間に、静止摩擦力を超える力が作用した場合に滑りが伴うため、繰返し荷重を印加すると、出力信号にヒステリシスが発生するといった問題がある。
例えば、車輪用軸受に対してある方向の荷重が大きくなる場合、固定輪フランジ面とナックル面の間は、最初は荷重よりも静止摩擦力の方が大きいため滑らないが、ある大きさを超えると静止摩擦力に打ち勝って滑るようになる。その状態で荷重を小さくしていくと、やはり最初は静止摩擦力により滑らないが、ある大きさになると滑るようになる。その結果、この変形が生じる部分で荷重を推定しようとすると、出力信号に図8のようなヒステリシスが生じる。ヒステリシスが生じると、検出分解能が低下する。
また、固定輪とナックルが互いに熱膨張係数の異なる材料からなる場合にも、温度変化に伴い、固定輪フランンジ面とナックル面の間に静止摩擦力を超えた力が作用すると滑りが伴うので、出力信号にヒステリシスが生じ荷重を正確に検出できない。
また、特許文献2のように外輪に歪みゲージを貼り付けるのでは、組立性に問題があるうえ、歪みゲージと外輪との間に滑りがあると、歪みゲージの出力信号に歪みが生じ荷重を正確に検出できない。
この発明の目的は、ヒステリシスの影響を受けることなく、どのような荷重条件においても、車輪にかかる荷重を正確に検出できるセンサ付車輪用軸受を提供することである。
この発明のセンサ付車輪用軸受は、複列の転走面が内周に形成された外方部材と、前記転走面と対向する転走面が外周に形成された内方部材と、両部材の対向する転走面間に介在した複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、上記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に接触して固定される2つ以上の接触固定部を有する歪み発生部材、およびこの歪み発生部材に取付けられてこの歪み発生部材の歪みを検出するセンサからなる1つ以上のセンサユニットを設け、前記歪み発生部材の接触固定部をボルトで前記固定側部材に固定し、この固定側部材とナックルの間の摩擦を低減する摩擦低減手段を設けたことを特徴とする。
この構成によると、センサユニットの構成部材である歪み発生部材の接触固定部を固定側部材にボルトで固定しているので、固定側部材とセンサユニットの間での滑りの発生を抑えることができ、滑りに伴いセンサの出力信号に歪みが生じるのを回避できる。また、滑りが発生したとしても、固定側部材とナックルの間の摩擦を低減する摩擦低減手段を設けているので、固定側部材とナックルの間の摩擦を低減でき、センサの出力信号に生じるヒステリシスを抑えることができる。その結果、ヒステリシスの影響を受けることなく、どのような荷重条件においても、車輪にかかる荷重を正確に検出できる。
この発明において、前記摩擦低減手段は、前記固定側部材とナックルの間に塗布したペースト状潤滑剤であっても良い。ペースト状潤滑剤を用いると、固定側部材とナックル間に摩擦低減手段を設ける処置が簡単に行える。
この発明において、前記摩擦低減手段は、前記固定側部材およびナックルの互いに接触する接触面のいずれか一方または両方において低摩擦となる表面処理が施された低摩擦処理部であっても良い。表面処理としては、メッキやコーティングが採用できる。
摩擦低減手段を表面処理として予め設けておくと、車輪用軸受のナックルへの組付け時に塗布等の処置を施す必要がなく、組付け作業の手間の増加が回避できる。
この発明において、前記摩擦低減手段は、前記固定側部材とナックルの間に介在させた自己潤滑性のプレートであっても良い。自己潤滑性のプレートとしては、自己潤滑性を持つ焼結体や、自己潤滑性を持つ表面処理が施された金属製のプレート、あるいは樹脂製のプレート等を用いることができる。自己潤滑性のプレートを介在させる場合は、ペースト状潤滑剤等と異なり、車輪用軸受のナックルへの組付け時に潤滑剤等で周辺が汚れる恐れがない。
この発明において、前記摩擦低減手段は、前記固定側部材とナックルの間に介在させた低摩擦表面を有するプレートであっても良い。低摩擦表面を有するプレートは、プレートの全体の材質が低摩擦係数のものであっても、また低摩擦化の表面処理を施したプレートであっても良い。ここで言う「低摩擦」は、特に表面処理を施していない、鋼材等の一般的な金属に比べて、摩擦係数が小さければ良い。
この発明において、前記低摩擦表面を有するプレート表面に、無数の平行な微細溝を設けてても良い。これら無数の平行な微細溝は、例えば平行斜線状や、交差平行斜線状とされる。このような無数の平行な微細溝を設けることによっても、プレートの低摩擦化が得られる。
この発明において、前記センサユニットは、その歪み発生部材の2つ以上の接触固定部が、前記固定側部材の同一軸方向位置となるように配置されるのが望ましい。この構成の場合、固定側部材の周方向の歪みをセンサユニットによって検出することができる。すなわち、タイヤと路面間に作用する荷重が、回転側部材から転動体を介して固定側部材に伝達されるので、固定側部材の外径面は周方向に歪みむことになり、上記した接触固定部の配置により検出感度が向上し、荷重をさらに精度良く検出できる。
この発明において、前記センサユニットの歪み発生部材は、平面概形が帯状で側辺部に切欠き部を有する薄板材からなるものとしても良い。この構成の場合、固定側部材の歪みがさらに拡大されて歪み発生部材に伝達されるので、さらに精度良く荷重を検出できる。
この発明において、前記センサユニットの歪み発生部材は、前記固定側部材に作用する外力、またはタイヤと路面間に作用する作用力として、想定される最大の力が印加された状態においても塑性変形しないものとしても良い。想定される最大の力は、例えば、車両の縁石乗り上げ等により車輪用軸受に生じる力を超える程度の大きな力であっても良いが、その力が作用しても車輪用軸受が損傷せず、力の作用解除時には車輪用軸受が正常に機能できる範囲の最大の力である。想定される最大の力が印加された状態になるまでに塑性変形が生じると、固定側部材の変形がセンサユニットに正確に伝わらず、歪みの測定に影響を及ぼすので、想定される最大の力が印加された状態においても、塑性変形しないものとするのが望ましい。
この発明のセンサ付車輪用軸受は、複列の転走面が内周に形成された外方部材と、前記転走面と対向する転走面が外周に形成された内方部材と、両部材の対向する転走面間に介在した複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、上記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に接触して固定される2つ以上の接触固定部を有する歪み発生部材、およびこの歪み発生部材に取付けられてこの歪み発生部材の歪みを検出するセンサからなる1つ以上のセンサユニットを設け、前記歪み発生部材の接触固定部をボルトで前記固定側部材に固定し、この固定側部材とナックルの間の摩擦を低減する摩擦低減手段を設けたため、ヒステリシスの影響を受けることなく、どのような荷重条件においても、車輪にかかる荷重を正確に検出することができる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。この実施形態は、第3世代型の内輪回転タイプで、駆動輪支持用の車輪用軸受に適用したものである。なお、この明細書において、車両に取付けた状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
このセンサ付車輪用軸受における軸受は、図1に断面図で示すように、内周に複列の転走面3を形成した外方部材1と、これら各転走面3に対向する転走面4を外周に形成した内方部材2と、これら外方部材1および内方部材2の転走面3,4間に介在した複列の転動体5とで構成される。この車輪用軸受は、複列のアンギュラ玉軸受型とされていて、転動体5はボールからなり、各列毎に保持器6で保持されている。上記転走面3,4は断面円弧状であり、ボール接触角が背面合わせとなるように形成されている。外方部材1と内方部材2との間の軸受空間の両端は、一対のシール7,8によってそれぞれ密封されている。
外方部材1は固定側部材となるものであって、車体の懸架装置(図示せず)におけるナックル16に取付ける車体取付用フランジ1aを外周に有し、全体が一体の部品とされている。外方部材1の車体取付用フランジ1aよりもインボード側の外周面部分は、ナックル16の内周孔に嵌合する円筒面状のナックル嵌合面1dとされている。フランジ1aには円周方向の複数箇所に車体取付用の、雌ねじの切られた取付孔14が設けられ、インボード側よりナックル16のボルト挿通孔17に挿通したナックルボルト18を前記取付孔14に螺合することにより、車体取付用フランジ1aがナックル16に取付けられる。取付孔14は、ボルト挿通孔としても良く、その場合はナックルボルト18をナット(図示せず)で締め付け固定する。
内方部材2は回転側部材となるものであって、車輪取付用のハブフランジ9aを有するハブ輪9と、このハブ輪9の軸部9bのインボード側端の外周に嵌合した内輪10とでなる。これらハブ輪9および内輪10に、前記各列の転走面4が形成されている。ハブ輪9のインボード側端の外周には段差を持って小径となる内輪嵌合面12が設けられ、この内輪嵌合面12に内輪10が嵌合している。ハブ輪9の中心には貫通孔11が設けられている。ハブフランジ9aには、周方向複数箇所にハブボルト(図示せず)の圧入孔15が設けられている。ハブ輪9のハブフランジ9aの根元部付近には、車輪および制動部品(図示せず)を案内する円筒状のパイロット部13がアウトボード側に突出している。
図2は、図1のII−II矢視断面図を示す。外方部材1の車体取付用フランジ1aは、各取付孔14が設けられた円周方向部分が他の部分よりも外径側へ突出した突片1aaとされている。
固定側部材である外方部材1の外径面には、2つのセンサユニット20を1組とするセンサユニット対19が2組設けられている。センサユニット対19を構成する2つのセンサユニット20は、外方部材1の外径面の円周方向における180度の位相差をなす位置に配置される。ここでは、2つのセンサユニット20を、タイヤ接地面に対して上位置となる外方部材1の外径面の上面部と下面部とに配置した2つのセンサユニット20からなる1組のセンサユニット対19のほか、タイヤ接地面に対して前後位置となる外方部材1の外径面の右面部と左面部とに配置した2つのセンサユニット20からなる別の1組のセンサユニット対19を設けている。
センサユニット対19を構成する2つのセンサユニット20を、タイヤ接地面に対して上位置となる外方部材1の外径面における上面部および下面部の2箇所に設けることで、車輪用軸受に作用する垂直方向の荷重Fz が検出される。また、センサユニット対19を構成する2つのセンサユニット20を、タイヤ接地面に対して前後位置となる外方部材1の外径面の右面部および左面部の2箇所に設けることで、駆動力となる荷重Fx が検出される。垂直方向の荷重Fz を検出するセンサユニット対19については、図2のように、外方部材1の外径面における上面部の、隣り合う2つの突片1aaの間の中央部に1つのセンサユニット20が配置され、外方部材1の外径面における下面部の、隣り合う2つの突片1aaの間の中央部に他の1つのセンサユニット20が配置されている。
これらのセンサユニット20は、図3(A)および図4に拡大平面図および拡大断面図で示すように、歪み発生部材21と、この歪み発生部材21に取付けられて歪み発生部材21の歪みを検出するセンサ22とでなる。歪み発生部材21は、鋼材等の弾性変形可能な金属製で2mm以下の薄板材からなり、平面概形が全長にわたり一定幅の帯状で中央の両側辺部に切欠き部21bを有する。切欠き部21bの隅部は断面円弧状とされている。また、歪み発生部材21は、外方部材1の外径面に接触固定される2つの接触固定部21aを両端部に有する。なお、歪み発生部材21の形状によっては、接触固定部21aを2つ以上有するものとしても良い。センサ22は、歪み発生部材21における各方向の荷重に対して歪みが大きくなる箇所に貼り付けられる。ここでは、その箇所として、歪み発生部材21の外面側で両側辺部の切欠き部21bで挟まれる中央部位が選ばれており、センサ22は切欠き部21b周辺の周方向の歪みを検出する。なお、歪み発生部材21は、固定側部材である外方部材1に作用する外力、またはタイヤと路面間に作用する作用力として、想定される最大の力が印加された状態においても、塑性変形しないものとするのが望ましい。塑性変形が生じると、外方部材1の変形がセンサユニット20に伝わらず、歪みの測定に影響を及ぼすからである。
前記センサユニット20は、その歪み発生部材21の2つの接触固定部21aが、外方部材1の軸方向に同寸法の位置で、かつ両接触固定部21aが互いに円周方向に離れた位置に来るように配置され、これら接触固定部21aがそれぞれボルト23により外方部材1の外径面に固定される。前記各ボルト23は、それぞれ接触固定部21aに設けられた径方向に貫通するボルト挿通孔24に挿通し、外方部材1の外周部に設けられたねじ孔25に螺合させる。外方部材1の外径面へセンサユニット20を安定良く固定する上で、外方部材1の外径面における前記歪み発生部材21の2つの接触固定部21aが接触固定される箇所には平坦部1bが形成されている。また、外方部材1の外径面における前記歪み発生部材21の2つの接触固定部21aが固定される2箇所の中間部に溝1cが形成されている。
このように、外方部材1の外径面における2つの接触固定部21aが固定される2箇所の中間部に溝1cを形成することで、外方部材1の外径面に歪み発生部材21をボルト23で固定すると、薄板状である歪み発生部材21における切欠き部21bを有する中央部位が外方部材1の外径面から離れた状態となり、切欠き部21bの周辺の歪み変形が容易となる。接触固定部21aが配置される軸方向位置として、ここでは外方部材1のアウトボード側列の転走面3の周辺となる軸方向位置が選ばれる。ここでいうアウトボード側列の転走面3の周辺とは、インボード側列およびアウトボード側列の転走面3の中間位置からアウトボード側列の転走面3の形成部までの範囲である。
センサ22としては、種々のものを使用することができる。例えば、センサ22を金属箔ストレインゲージで構成することができる。その場合、通常、歪み発生部材21に対しては接着による固定が行なわれる。また、センサ22を歪み発生部材21上に厚膜抵抗体にて形成することもできる。
固定側部材である外方部材1とナックル16との間には、これらの間の摩擦を低減する摩擦低減手段が設けられる。ここでは、摩擦低減手段の具体例として、外方部材1における車体取付用フランジ1aとこのフランジ1aに接触するナックル16の接触面との間(図1にダブルハッチングして示す部位A)、および外方部材1の外径面とこの外径面に嵌合するナックル16の内径面との間(図1にハッチングして示す部位B)にペースト状潤滑剤26を塗布している。ペースト状潤滑剤26として、例えばモリブデン系ペーストを用いることができる。
センサユニット20のセンサ22は推定手段30に接続される。推定手段30は、ここではセンサ22の出力信号により、車輪のタイヤと路面間の作用力を推定する手段であり、信号処理回路や補正回路などが含まれる。推定手段30は、車輪のタイヤと路面間の作用力とセンサ22の出力信号との関係を演算式またはテーブル等により設定した関係設定手段(図示せず)を有し、入力されたセンサ22の出力信号から前記関係設定手段を用いて作用力を出力する。前記関係設定手段の設定内容は、予め試験やシミュレーションで求めておいて設定する。
車輪のタイヤと路面間に荷重が作用すると、車輪用軸受の固定側部材である外方部材1にも荷重が印加されて変形が生じる。センサユニット20の構成部材である歪み発生部材21の2つの接触固定部21aが外方部材1に接触固定されているので、外方部材1の歪みが歪み発生部材21に拡大して伝達され、その歪みがセンサ22で検出され、その出力信号から荷重を推定できる。
とくに、センサユニット20の構成部材である歪み発生部材21の接触固定部21aを固定側部材である外方部材1にボルト23で固定しているので、外方部材1とセンサユニット20の間での滑りの発生を抑えることができ、滑りに伴いセンサ22の出力信号に歪みが生じるのを回避できる。また、滑りが発生したとしても、外方部材1とナックル16の間の摩擦を低減する摩擦低減手段として、外方部材1とナックル16の間にペースト状潤滑剤26を塗布しているので、外方部材1とナックル16の間の摩擦を低減でき、センサ22の出力信号に生じるヒステリシスを抑えることができる。その結果、ヒステリシスの影響を受けることなく、どのような荷重条件においても、車輪にかかる荷重を正確に検出できる。
なお、摩擦低減手段の他の例として、固定側部材である外方部材1の車体取付用フランジ1aおよびナックル16の互いに接触する接触面のいずれか一方または両方において、低摩擦となる処理が施された低摩擦処理部27を設けても良い。低摩擦処理部27は、車体取付用フランジ1aとナックル16との接触面だけに設けても良く、また上記接触面に加えて、外方部材1のナックル嵌合面1dに渡る範囲であっても良い。この場合の低摩擦となる処理の好適例として、メッキ、コーティングなどの処理が挙げられる。
上記説明では車輪のタイヤと路面間の作用力を検出する場合を示したが、車輪のタイヤと路面間の作用力だけでなく、車輪用軸受に作用する力(例えば予圧量)を検出するものとしても良い。
このセンサ付車輪用軸受から得られた検出荷重を自動車の車両制御に使用することにより、自動車の安定走行に寄与できる。また、このセンサ付車輪用軸受を用いると、車両にコンパクトに荷重センサを設置でき、量産性に優れたものとでき、コスト低減を図ることができる。
また、この実施形態の場合、センサユニット20の歪み発生部材21は、平面概形が全長にわたり一定幅の帯状である薄板材からなるので、外方部材1の歪みが歪み発生部材21に拡大して伝達され易く、その歪みがセンサ22で感度良く検出され、その出力信号に生じるヒステリシスも小さくなり、荷重を精度良く推定できる。また、歪み発生部材21の形状も簡単なものとなり、量産性に優れたものとなる。
また、この実施形態では、固定側部材である外方部材1の外径面に、その周方向における180度の位相差をなす位置に配置されたセンサユニット20の2つを1組とするセンサユニット対19を2組設けているので、どのような荷重条件においても、荷重を精度良く推定することができる。すなわち、ある方向への荷重が大きくなると、転動体5と転走面3が接触している部分と接触していない部分が180度位相差で現れるため、その方向に合わせてセンサユニット20を180度位相差で設置すれば、どちらかのセンサユニット20には必ず転動体5を介して外方部材1に印加される荷重が伝達され、その荷重をセンサ22により検出可能となる。
図5ないし図7はこの発明の他の実施形態を示す。このセンサ付車輪用軸受では、図1〜図4に示す実施形態において、前記摩擦低減手段として、外方部材1の車体取付用フランジ1aとナックル16との間に、自己潤滑性のプレート31を介在させている。具体的には、このプレート31は、図6に示すように、外方部材1の車体取付用フランジ1aと重なるリング状のプレートであり、車体取付用フランジ1aの突片1aaおよび取付孔14に整合する突片31aおよびボルト挿通孔32を有する。
この場合の自己潤滑性のプレート31として、例えば粉末冶金法で製造した自己潤滑性焼結体からなるプレートを用いても良い。また、他の例として、鋼材などからなる板材の表面に自己潤滑性を有するメッキなどの表面処理を施したプレートを用いても良い。さらに、他の例として、鋼材などからなる板材の表面をフッ素樹脂などでコーティングした低摩擦プレートや、フッ素樹脂成形体からなる低摩擦プレートを用いても良い。
低摩擦プレートの場合、より低摩擦とするために、図7のようにその表面に、無数の平行な微細溝31bを施しても良い。図7(A)では傾斜線状の微細溝31bが交差するダブルハッチング状の例を、図7(B)では縦横線状の微細溝31bが交差するダブルハッチング状の例を、図7(C)は片方の一方向の斜線となる微細溝31bだけからなる単独ハッチング状の例をそれぞれ示す。
この発明の一実施形態にかかるセンサ付車輪用軸受の断面図とその検出系の概念構成のブロック図とを組み合わせて示す図である。 図1におけるII−II矢視断面図を示す。 (A)は同センサ付車輪用軸受におけるセンサユニットの取付状態を示す拡大平面図、(B)は同センサユニットの拡大平面図である。 図3(A)におけるIV−IV矢視断面図である。 この発明の他の実施形態にかかるセンサ付車輪用軸受の断面図である。 同センサ付車輪用軸受における自己潤滑性のプレートの平面図である。 同自己潤滑性のプレートに施す微細溝の各例を示す平面図である。 従来例での出力信号におけるヒステリシスの説明図である。
符号の説明
1…外方部材
1a…車体取付用フランジ
2…内方部材
3,4…転走面
5…転動体
16…ナックル
20…センサユニット
21…歪み発生部材
21a…接触固定部
21b…切欠き部
22…センサ
23…ボルト
26…ペースト状潤滑剤(摩擦低減手段)
27…低摩擦処理部(摩擦低減手段)
31…自己潤滑性のプレート(摩擦低減手段)
31b…微細溝

Claims (9)

  1. 複列の転走面が内周に形成された外方部材と、前記転走面と対向する転走面が外周に形成された内方部材と、両部材の対向する転走面間に介在した複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、
    上記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に接触して固定される2つ以上の接触固定部を有する歪み発生部材、およびこの歪み発生部材に取付けられてこの歪み発生部材の歪みを検出するセンサからなる1つ以上のセンサユニットを設け、前記歪み発生部材の接触固定部をボルトで前記固定側部材に固定し、この固定側部材とナックルの間の摩擦を低減する摩擦低減手段を設けたことを特徴とする車輪用軸受。
  2. 請求項1において、前記摩擦低減手段は、前記固定側部材とナックルの間に塗布したペースト状潤滑剤である車輪用軸受。
  3. 請求項1において、前記摩擦低減手段は、前記固定側部材およびナックルの互いに接触する接触面のいずれか一方または両方において低摩擦となる表面処理が施された低摩擦処理部である車輪用軸受。
  4. 請求項1において、前記摩擦低減手段は、前記固定側部材とナックルの間に介在させた自己潤滑性のプレートである車輪用軸受。
  5. 請求項1において、前記摩擦低減手段は、前記固定側部材とナックルの間に介在させた低摩擦表面を有するプレートである車輪用軸受。
  6. 請求項5において、前記低摩擦表面を有するプレート表面に、無数の平行な微細溝を設けた車輪用軸受。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記センサユニットは、その歪み発生部材の2つ以上の接触固定部が、前記固定側部材の同一軸方向位置となるように配置されるセンサ付車輪用軸受。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記センサユニットの歪み発生部材は、平面概形が帯状で側辺部に切欠き部を有する薄板材からなるセンサ付車輪用軸受。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、前記センサユニットの歪み発生部材は、前記固定側部材に作用する外力、またはタイヤと路面間に作用する作用力として、想定される最大の力が印加された状態においても塑性変形しないものとしたセンサ付車輪用軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012189132A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Ntn Corp 回転センサ付軸受
CN106679536A (zh) * 2017-03-03 2017-05-17 江苏恒源精密机械制造有限公司 一种转向节检具
JP2017145952A (ja) * 2016-02-19 2017-08-24 Ntn株式会社 車輪用軸受装置

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