JP2010087791A - 受信機及び受信方法並びに処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の送信機から順次送信されてくる信号間に大きな信号レベル差があっても、確実にこれらを受信することができる受信機及び受信方法並びに処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の受信機、受信方法又は処理装置は、送信機から送信された無線信号を信号レベルに応じてゲインを変化させて受信することを前提として、同一の送信機から送信された無線信号(フレーム)を継続して受信中か又は受信が終了したかを判定し、終了したと判定した場合には、他の送信機から送信される次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させるものである。受信終了のタイミングでゲインを変化させることができれば、次の無線信号を十分なゲインで待ち受けることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)の分野で使用される受信機及びその受信方法並びに、当該受信機に使用される処理装置に関する。
無線通信においては、送信機から送信される信号電力が一定であっても、距離や電波伝搬路によって、受信機が受信する信号レベルは変化する。そこで、受信機側での信号レベルを一定に保つために、AGC(Automatic Gain Control)回路が使用される(例えば、特許文献1参照。)。
一方、高度道路交通システムの分野では、車両に搭載された車載通信装置同士や、これらと道路側のインフラ設備に装備された路側通信装置との間で、通信を行うことにより、道路交通の安全性を高める技術が検討されている。例えば、衝突等の事故が予想される危険な状態の車両同士に対しては、それぞれの運転者への警告や、場合によっては運転操作介入を自動的に行って、事故を未然に防止することが考えられる。
特に、交差点付近では事故が発生しやすく、事故防止の必要性は高い。しかし、都市部の交差点付近には通常、ビル等の高い建造物が多くあり、車両間では電波の見通しが良くないことも多い。そこで、路側通信装置が、情報の仲介役となって、交差点近傍の多数の車載通信装置から送信された情報を各車載通信装置に伝達することにより、多数の車両に情報を提供し、道路交通の安全性を高めることができる。
各車載通信装置には、アクセス制御方式としてCSMA/CAが用いられると推定される。すなわち、各車載通信装置は、他の車載通信装置から信号の送信がないことを確認した上で、順に信号を送信する。そのため、隠れ端末のような問題がなければ、各車載通信装置から送信された無線信号は互いに重複せずに時系列的に並んで送信されてくる。この無線信号は、例えばIEEE802.11a/g/pの規格に準じて、フレーム単位で送信される。1フレームの長さは例えば約1m秒程度である。また、フレーム間には、例えば40μ秒程度の時間的な隙間がある。
特開2002−84153号公報
しかしながら、1台の路側通信装置は、距離や位置の異なる多数の車載通信装置から送信される信号を受信しなければならず、それらの電波の強度は、相互に大幅に異なっている。一般に、電波の強度は、自由空間に近い田舎では、距離の2乗に反比例して、また、建造物の多い都市部では距離の4乗に反比例して電波が減衰するといわれている。
都市部での電波の減衰は、建造物による電波の反射が主な原因である。すなわち、電波の反射によって、マルチパスの状態となり、フェージングが発生する。そのため、同じ車載通信装置から送信された信号であっても、僅かな条件の違いで、受信する信号レベルが急激に低下する場合もある。この低下の程度は例えば32dBにも及ぶことが確認されている。
路側通信装置にはAGC回路が搭載されており、かかる落差のある信号レベルを均一にしようとするが、直前に受信したフレームと、その次のフレームとの間にあまりに大きな信号レベル差があると、ゲイン制御の応答が遅れ、次のフレームの先頭のプリアンブルを確実に受信できないことがある。この場合、フレームのデータ受信は失敗となる。
かかる課題に鑑み、本発明は、複数の送信機から順次送信されてくる信号間に大きな信号レベル差があっても、確実にこれらを受信することができる受信機及び受信方法並びに当該受信機に使用される処理装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の受信機は、送信機から送信された無線信号を、信号レベルに応じてゲインを変化させて受信する受信手段と、同一の送信機から送信された無線信号を継続して受信中か又は受信が終了したかを判定し、終了したと判定した場合には、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させる制御手段とを備えたものである。
上記のように構成された受信機は、同一の送信機から送信された無線信号の受信が終了したと判定した場合に、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させる。すなわち、受信終了のタイミングでゲインを変化させることができれば、次の無線信号を十分なゲインで待ち受けることができる。
(2)また、上記(1)の受信機において同一の送信機から送信された無線信号の受信が終了したと判定した場合、制御手段は、ゲインを所定値に戻すリセットを行うようにしてもよい。
この場合、リセットにより、直前の無線信号に基づくゲインの影響を絶って、常に所定値のゲインで次の無線信号を待ち受けることができる。従って、所定値として比較的大きな値を設定することにより、次の無線信号を十分なゲインで待ち受けることができる。
(3)また、上記(1)又は(2)の受信機において、同一の送信機から送信された無線信号の受信が終了したと判定した場合、前記制御手段は、前記信号レベルに対する前記ゲインの応答の遅れ時間を短くすることによって、無線信号への追従速度を速くするようにしてもよい。
この場合、無線信号の受信中は出力の歪を抑制し、終了により、追従速度を速めて次の無線信号を迎えることができる。
(4)また、上記(3)の受信機において、制御手段は、受信手段が無線信号のプリアンブルを検出するまで、追従速度を速くした状態を継続することが好ましい。
これにより、例えば無線信号がIEEE802.11に準拠している場合、高速な追従速度で、プリアンブルを確実に検出することができる。
(5)また、上記(3)又は(4)の受信機において、制御手段は、受信手段が無線信号のプリアンブルを検出した後、追従速度を遅くするようにしてもよい。
この場合、プリアンブルの検出後は、追従速度を遅くして出力の歪を抑制することができる。
(6)また、上記(1)〜(5)のいずれかの受信機において、制御手段は、判定を、無線信号の伝送単位における最後尾のデータを検出したか否かに基づいて行うことが好ましい。ここで、無線信号の伝送単位とは、例えば、IEEE802.11の標準規格におけるフレームである。
この場合、当該データの検出により、送信機から送信された無線信号の伝送単位の受信が終了したことを確実に検出することができる。
(7)また、上記(3)〜(6)のいずれかの受信機において、受信手段はAGC回路を含み、制御手段は、遅れ時間を規定する時定数回路を含み、当該AGC回路が入力信号のレベルに追従するときの遅れ時間を、当該時定数回路への時定数の設定により調節して、追従速度を変化させるように構成してもよい。
この場合、例えばコンデンサと抵抗とによって構成されるローパスフィルタを時定数回路として用いれば、抵抗値を制御することにより容易に、追従速度を変化させることができる。
(8)また、上記(1)〜(7)のいずれかの受信機において、同一の送信機から送信された無線信号を継続して受信中であると判定したときの前記制御手段は、無線信号への追従速度をそのまま維持することが好ましい。
この場合、同一の送信機からの受信中は、追従速度をそのまま維持して出力の歪を抑制することができる。
(9)また、上記(1)〜(8)のいずれかの受信機において、制御手段は、無線信号の伝送単位における最後尾のデータを検出した後の一定時間、信号レベルを監視し、その変化量が所定値以内の場合には、同一の送信機からの送信が継続していると判断するようにしてもよい。
この場合、例えば、1フレームを伝送単位として、複数フレームが同一の送信機から送信されている場合に、フレーム間での信号レベルを監視することにより、同一の送信機からの送信が継続していると判断することができる。
(10)一方、本発明の受信方法は、送信機から送信された無線信号を、信号レベルに応じてゲインを変化させて受信し、同一の送信機から送信された無線信号を継続して受信中か又は受信が終了したかを判定し、終了したと判定した場合には、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させることを特徴とするものである。
上記のような受信方法では、同一の送信機から送信された無線信号の受信が終了したと判定した場合に、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させる。すなわち、受信終了のタイミングでゲインを変化させることができれば、次の無線信号を十分なゲインで待ち受けることができる。
(11)一方、本発明は、送信機から送信された無線信号を信号レベルに応じてゲインを変化させて受信可能な受信機を制御する処理装置であって、同一の送信機から送信された無線信号を継続して受信中か又は受信が終了したかを判定する手段と、終了したと判定した場合には、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させる手段とを備えたものである。
上記のように構成された処理装置は、同一の送信機から送信された無線信号の受信が終了したと判定した場合に、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させる。すなわち、受信終了のタイミングでゲインを変化させることができれば、次の無線信号を十分なゲインで待ち受けることができる。
本発明の受信機、受信方法、又は、処理装置によれば、複数の送信機から順次送信されてくる信号間に大きな信号レベル差があっても、確実にこれらを受信することができる。
図8は、路側通信装置が設置された交差点付近の道路の一例を示す平面図である。図の中央付近に示す路側通信装置1は、例えば交差点の信号機2の支柱に設置されている。一方、道路を走行する各車両にはそれぞれ、路側通信装置1と通信可能な車載通信装置3が搭載されている。このような路側通信装置1は、その通信可能エリア内にある多数(例えば200台を想定する。)の車載通信装置3と通信可能である。
路側通信装置1は、交通管制センターの中央制御部4と接続されている。中央制御部4と路側通信装置1との間は有線(但し、無線も可)で接続され、路側通信装置1同士(路路間通信)、路側通信装置1と車載通信装置との間(「路」から「車」への路車間通信、又は、「車」から「路」への車路間通信)、及び、車載通信装置同士(車車間通信)には、無線通信が用いられる。通信は、例えば時分割複信(TDD)方式が採用される。
次に、各車載通信装置3から送信される信号を、受信機としての路側通信装置1が受信する構成について、図1を参照して詳細に説明する。図1は、路側通信装置1内の受信機1Rの内部構成を示すブロック回路図である。
以下、路側通信装置1を「受信機1R」、車載通信装置3を「送信機3S」として説明する。各送信機3Sは、IEEE802.11a/g/pに準拠したフォーマットの信号を、アクセス制御方式としてCSMA/CAを用いて送信するように構成されているものとする。すなわち、各送信機3Sから送信される伝送単位としてのフレーム(例えば、長さ約1m秒)は互いに重複せずに時系列的に並んで送信されてくる。フレーム間には、例えば40μ秒程度の時間的な隙間がある。なお、各送信機3Sから送信されるフレーム数は、後述するバーストモードの場合を除いて、原則として1とする。
図1において、受信機1Rは、図示のように内部構成要素を接続して構成されている。まず、各送信機3Sから送信された信号は、アンテナ101によって受信される。受信された信号のうち、所定帯域の信号がバンドパスフィルタ102によって抽出される。抽出された信号は、ローノイズアンプ103、アッテネータ104、ローノイズアンプ105及び、主たるゲイン制御用のAGC回路(オペアンプ)106によって、全体として増幅されるようになっている。AGC回路106の出力する信号は、直交復調器107によって復調され、A/D変換器108によってデジタル信号となった後、CPU110に渡される。なお、CPUは、デジタル処理を行うことによって受信機1Rを制御する処理装置の代表例であるが、CPUの代わりにFPGA(Field Programmable Gate Array)を使用することもできる。
また、ローノイズアンプ105の出力する信号すなわち、AGC回路106への入力信号は、検波回路109によって包絡線検波され、包絡線の信号レベル(RSSI:Received Signal Strength Indication)がCPU110に通知される。CPU110は、このRSSIに応じて、アッテネータ104の減衰率及びAGC回路106の増幅率を制御し、全体としてゲイン制御を行う。
なお、アンテナ101からCPU110に至る各部(101〜108,110)は、送信機3Sから送信された無線信号を、信号レベルに応じてゲインを変化させて受信する「受信手段」の一例を構成している。また、検波回路109及びCPU110は、AGC回路106及びアッテネータ104に対する「制御手段」の一例を構成しており、この制御手段(主としてCPU)は、後述するように、同一の送信機3Sから送信された無線信号を継続して受信中か又は受信が終了したかを判定し、終了したと判定した場合には、次の無線信号(他の送信機3Sから送信された無線信号を意味する。以下同様。)の受信を待たずにゲインを変化させる、という機能若しくは手段を有するものである。
図2は、一例として、異なる位置にある2台の車両(の送信機3S)から受信機1Rとしての路側通信装置1へ無線信号を送信する状態を示す図である。受信機1Rに近い方を車A、他方を車Bとすると、車Aから送信されてくる信号は、車Bから送信されてくる信号に比べて、信号レベルが高い。
図3は、横方向を時間(左から右へ時間が経過する。)として、2台の車A,Bから順に送信されてきた信号のフレームと、実際の、AGC回路106(図1)への入力信号波形とを示す図である。各フレームは、先頭から順に、プリアンブル、ヘッダ、及び、データを含んでいる。フレーム間には、所定の時間的隙間(例えば40μ秒)がある。
AGC回路106への入力信号波形は、図示のように大きな信号レベル差がある。また、同一の車からの入力信号波形であっても、フェージングによりレベルが変動している。
図4の(a)は、AGC回路106に入力される信号波形(図3)を検波回路109(図1)により包絡線検波して得たRSSIの時間的な変化を示す図である。(b)は、RSSIに対してAGC回路106が応答することによるゲインの時間的な変化を示す図である。車Aと車Bとでは、RSSIに大きな信号レベル差があるので、AGC回路106は、車Bからの信号を検出するとゲインを上げていくが、十分なゲインに達するまでに若干の遅れ時間を伴う。(c)は、RSSIのレベルの変化と、これに追従するAGC回路106のゲインの逆数とを示すグラフである。図示のように、遅れ時間はRSSIのレベルが急激に変化したときに顕著に表れる。
図3に示す入力信号波形に 図4の(b)に示すゲインを作用させると、AGC回路106の出力は、図5に示すような波形となる。図示のように、車Aからの送信が終了した後、信号のレベルが不十分な時間があり、ゲインが十分に大きな値に立ち上がったときには既にプリアンブルの後半にさしかかっている。これでは、車Bからの信号のプリアンブルを確実に受信することができない。プリアンブルが確実に受信できなければ、信号全体の受信失敗となる。
上記遅れ時間は、図1におけるCPU110からAGC回路106及びアッテネータ104に対して与えるゲインの指示信号の出力タイミングを早めることにより、短縮が可能である。短縮により、AGCの追従速度は改善(増大)される。しかし、遅れ時間は、短ければ良いというものではなく、短すぎるとAGC回路106の出力信号波形が歪むという弊害をもたらす。すなわち、追従速度の改善と、歪抑制とは、互いにトレードオフの関係にある。
そこで、本実施形態では、信号間の信号レベル差対策として、遅れ時間を少なくとも2種類に使い分け、追従速度を優先したいときは遅れ時間を短くし、歪抑制を優先したいときは遅れ時間を長くする。具体的には、CPU110(図1)からAGC回路106及びアッテネータ104に対して与えるゲインの指示信号の出力タイミングを、通常のタイミングと、これより早いタイミングとの2種類に設定可能とする。すなわち、通常のタイミングに設定することによって遅れ時間を相対的に長くすると、歪抑制を優先することができる。逆に、通常より早いタイミングに設定することによって遅れ時間を相対的に短くすると、追従速度を優先することができる。遅れ時間を短くする時期は、同一の送信機(すなわち1台の車両)から送信された無線信号の受信が終了したとき、とする。
もう一つの信号レベル差対策は、同一の送信機(すなわち1台の車両)から送信された無線信号の受信が終了したとき、AGC回路106のゲインを所定値に戻すリセットを行うことである。このようなリセットにより、直前の無線信号に基づくゲインの影響を絶って、常に所定値のゲインで次の無線信号を待ち受けることができる。従って、所定値として比較的大きな値を設定することにより、次の無線信号を十分なゲインで待ち受けることができる。
上述の2通りの信号レベル差対策は、それぞれ単独で行うことも可能であるが、以下の例では、これらを組み合わせたものについて説明する。
図6の(a)は、横方向を時間(左から右へ時間が経過する。)として、例えば図2に示したような2台の車A,Bから順に送信されてきた信号のフレームを示す図である。また、(b)は、AGC回路106(図1)の出力する信号波形を示す図である。
各フレームは、先頭から順に、プリアンブル、ヘッダ、データ、及び、CRC(Cyclic Redundancy Code)を含んでいる。フレーム間には、所定の時間的隙間(例えば40μ秒)がある。CRCは、図3,5では省略したが、IEEE802.11a/g/pのフォーマットにおける、デジタル信号のフレーム末尾に含まれているエラー検出用の符号データである。従って、このデータを検出することにより、フレームの受信が終了したことを確実に検出することができる。
図6において、左のフレームを受信中は、CPU110は遅れ時間「長」の設定をしている。従って、追従速度は通常モードであり、AGC回路106の出力における歪の発生が抑制される。CPU110は、CRCを受信することによって車Aの送信機3Sから送信された無線信号の受信が終了したと判定すると、AGC回路106及びアッテネータ104に対して、ゲインを所定値に戻すリセットを行う。所定値としては、図示のように比較的高い値が設定されている。これにより、車Aの送信機3Sからの受信終了により、ゲインは急に増大して、新しい信号を待つ状態となる。従って、次の車Bの送信機3Sから送信されてくるフレームの先頭のプリアンブルを確実に受信することができる。
また、CPU110は、CRCを受信することによって車Aの送信機3Sから送信された無線信号の受信が終了したと判定すると、遅れ時間「短」の設定をする。これにより、追従速度が通常モードから高速モードに切り替わり、RSSIに高速で追従することができる。従って、次の車Bの送信機3Sから送信されてくるフレームの先頭のプリアンブルを確実に受信することができる。
また、CPU110は、プリアンブルを検出するまで前記高速モードを継続し、プリアンブルの検出により通常モードに戻る。このようにして、高速モードによる高速な追従速度で、プリアンブルを確実に検出することができる。また、プリアンブルの検出後は、通常モードによって出力の歪を抑制することができる。
なお、上記の例では「通常」、「高速」の2モード選択としたが、これは一例に過ぎない。例えば、遅れ時間や追従速度が連続的に変化するようにしてもよい。
以上のように、上記の受信機(受信方法)は、同一の送信機から送信された無線信号の受信が終了したと判定した場合に、次の無線信号の受信を待たずに、追従速度の変化や、ゲインのリセットにより、ゲインを変化させる。すなわち、受信終了のタイミングでゲインを変化させることができれば、次の無線信号を十分なゲインで待ち受けることができる。従って、複数の送信機から順次送信されてくる信号間に大きな信号レベル差があっても、確実にこれらを受信することができる。
また、継続して受信中であると判定したときのCPU110は、追従速度を、通常モードのまま維持することにより、同一の送信機からの受信中は、通常モードによって出力の歪を抑制することができる。この処理は1フレーム内に限らない。例えば、救急車、消防車、パトロールカー等の緊急車両からの送信において、バーストモードと称する連続的な複数フレームが、同一車両の送信機3Sから送信される場合が想定される。すなわち、この場合、受信機1Rは、同一の送信機3Sから送信された無線信号を、複数フレームにわたって、継続して受信することになる。但し、複数フレームといっても、フレーム間に、短いSIFS(Short Inter-Frame Space)の時間を経て送信される。この時間は、図6の(a)におけるフレーム間の隙間に比べてかなり短いものである。
上記のような複数フレームの場合には、1フレームのCRCを検出しただけで受信終了と判定してはならない。そこで、このような複数フレームを想定する場合には、CPU110は、1フレームのCRCを検出した後の一定時間(SIFSの時間程度)、RSSIを監視し、変化量が所定値以内の場合には同一送信機からのフレームであると判断する。すなわち、このような場合には、ゲインのリセットは行わず、追従速度を通常モードのまま維持することになる。
図7は、路側通信装置1内の受信機1Rの内部構成として、他の例を示すブロック回路図である。
図において、図1と同一符号の回路要素は、図1の場合と同様の機能を有している。検波回路109から包絡線検波を施した信号が出力されると、これに対して、変換部111で対数変換及び逆数変換が施され、時定数回路112に信号が入力される。
時定数回路112は、例えばコンデンサと抵抗とによって構成されるローパスフィルタである。CPU110は、時定数回路112に対して、設定すべき時定数を指示する。時定数は、例えば、抵抗値を切り替えることにより容易に変化させることができる。また、時定数回路112からAGC回路106及びアッテネータ104に対して、ゲインが指示される。
このような受信機1Rでは、CPU110は、AGC回路106及びアッテネータ104がそれぞれの入力信号のレベルに追従するときの遅れ時間を、時定数回路112への時定数の設定により調節して、追従速度を変化させることができる。
なお、上記の説明では省略したが、路側通信装置1は上記受信機1Rとしての機能の他、送信機としての機能も有する。また、車載通信装置3は上記送信機3Sとしての機能の他、受信機としての機能も有する。
上記のような受信機1R(図1,図7)を有する路側通信装置1は、多数の車載通信装置3から順次送信されてくる信号間に大きな信号レベル差があっても、確実にこれらを受信することができるので、受信した情報を迅速に各車両に提供することにより、出会い頭の衝突事故や、右折車と直進車との衝突事故等を防止することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
路側通信装置内の受信機の内部構成を示すブロック回路図である。 異なる位置にある2台の車両から路側通信装置へ無線信号を送信する状態を示す図である。 横方向を時間(左から右へ時間が経過する。)として、2台の車から順に送信されてきた信号のフレームと、実際の、AGC回路への入力信号波形とを示す図である。 (a)は、AGC回路に入力される信号波形(図3)を検波回路により包絡線検波して得たRSSIの時間的な変化を示す図である。(b)は、RSSIに対してAGC回路が動作することによるゲインの時間的な変化を示す図である。(c)は、RSSIの時間的変化にAGCが追従する様子を示すグラフである。 図3に示す入力信号波形に 図4の(b)に示すゲインを作用させたときの、AGC回路の出力波形を示す図である。 (a)は、横方向を時間(左から右へ時間が経過する。)として、例えば図2に示したような2台の車から順に送信されてきた信号のフレームを示す図である。(b)は、AGC回路の出力する信号波形を示す図である。 路側通信装置内の受信機の内部構成として、他の例を示すブロック回路図である。 路側通信装置が設置された交差点付近の道路の一例を示す平面図である。
符号の説明
1 路側通信装置
1R 受信機
3 車載通信装置
3S 送信機
101 アンテナ
102 バンドパスフィルタ
103 ローノイズアンプ
104 アッテネータ
105 ローノイズアンプ
106 AGC回路
107 直交復調器
108 A/D変換器
109 検波回路
110 CPU(処理装置)
111 変換部
112 時定数回路

Claims (11)

  1. 送信機から送信された無線信号を、信号レベルに応じてゲインを変化させて受信する受信手段と、
    同一の送信機から送信された無線信号を継続して受信中か又は受信が終了したかを判定し、終了したと判定した場合には、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させる制御手段と
    を備えたことを特徴とする受信機。
  2. 同一の送信機から送信された無線信号の受信が終了したと判定した場合、前記制御手段は、ゲインを所定値に戻すリセットを行う請求項1記載の受信機。
  3. 同一の送信機から送信された無線信号の受信が終了したと判定した場合、前記制御手段は、前記信号レベルに対する前記ゲインの応答の遅れ時間を短くすることによって、無線信号への追従速度を速くする請求項1又は2に記載の受信機。
  4. 前記制御手段は、前記受信手段が無線信号のプリアンブルを検出するまで、追従速度を速くした状態を継続する請求項3記載の受信機。
  5. 前記制御手段は、前記受信手段が無線信号のプリアンブルを検出した後、前記追従速度を遅くする請求項3又は4に記載の受信機。
  6. 前記制御手段は、前記判定を、無線信号の伝送単位における最後尾のデータを検出したか否かに基づいて行う請求項1〜5のいずれか1項に記載の受信機。
  7. 前記受信手段はAGC回路を含み、前記制御手段は、遅れ時間を規定する時定数回路を含み、当該AGC回路が入力信号のレベルに追従するときの遅れ時間を、当該時定数回路への時定数の設定により調節して、前記追従速度を変化させる請求項3〜6のいずれか1項に記載の受信機。
  8. 同一の送信機から送信された無線信号を継続して受信中であると判定したときの前記制御手段は、無線信号への追従速度をそのまま維持する請求項1〜7のいずれか1項に記載の受信機。
  9. 前記制御手段は、無線信号の伝送単位における最後尾のデータを検出した後の一定時間、信号レベルを監視し、その変化量が所定値以内の場合には、同一の送信機からの送信が継続していると判断する請求項1〜8のいずれか1項に記載の受信機。
  10. 送信機から送信された無線信号を、信号レベルに応じてゲインを変化させて受信し、
    同一の送信機から送信された無線信号を継続して受信中か又は受信が終了したかを判定し、
    終了したと判定した場合には、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させる
    ことを特徴とする受信方法。
  11. 送信機から送信された無線信号を信号レベルに応じてゲインを変化させて受信可能な受信機を制御する処理装置であって、
    同一の送信機から送信された無線信号を継続して受信中か又は受信が終了したかを判定する手段と、
    終了したと判定した場合には、次の無線信号の受信を待たずにゲインを変化させる手段と
    を備えたことを特徴とする処理装置。
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