JP2010085475A - 表示パネルモジュール及び電子機器 - Google Patents

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Junichi Yamashita
淳一 山下
Katsuhide Uchino
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Abstract

【課題】表示パネルの高精細化時や高周波数化時に好適な駆動技術を提案する。
【解決手段】自発光型の表示パネルモジュールとして、(1)保持容量と、駆動トランジスタと、サンプリングトランジスタとを有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、(2)信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、(3)サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、(4)発光期間の初期期間の終了後、駆動トランジスタの制御電極の電位を、カップリング動作を通じて下降させる第3の駆動部とを有するものを提案する。
【選択図】図16

Description

この明細書で説明する発明は、電流駆動型の自発光素子を駆動する画素回路の駆動技術に関する。なお、この明細書で提案する発明は、表示パネルモジュール及び当該表示パネルモジュールを搭載する各種の電子機器としての側面も有する。
以下では、アクティブマトリクス駆動方式の有機ELパネルモジュールを例に、パネル構造とその駆動動作例を説明する。
図1に、有機ELパネルモジュールのシステム構造例を示す。図1に示す有機Elパネルモジュール1は、画素アレイ部3と、その駆動回路である信号線駆動部5、制御線駆動部7及び9で構成される。
画素アレイ部3には、ホワイトユニットを構成する1画素が、画面内の垂直方向と水平方向についてそれぞれ規定の解像度で配置されている。
図2に、ホワイトユニットとしての1画素を構成するサブ画素11の配列例を示す。図2の場合、1画素は、R(赤)画素11、G(緑)画素11、B(青)画素11の集合体として構成される。従って、画素アレイ部3の垂直解像度をM、水平解像度をNとすると、画素アレイ部3の総サブ画素数は、M×N×3で与えられる。
図1では、画素アレイ部3を構成する画素構造の最小単位であるサブ画素11とその駆動回路部との接続関係を表している。
信号線駆動部5は、画素データDinに対応する信号電位Vsig を信号線DTLに供給する駆動デバイスである。個々の信号線DTLはY方向に延びるように配置され、画面の水平方向(X方向)に3N本配置される。
制御線駆動部7は、書込制御線WSLを通じて、サブ画素11への信号電位Vsig 等の書き込みを線順次に制御する駆動デバイスである。図1の場合、制御線駆動部7は、オフセット電位Vofs と信号電位Vsig の書き込みタイミングを水平ライン単位でライン順次に指定する動作を実行する。
制御線駆動部9は、点灯制御線LSLを通じて、サブ画素11への駆動電圧の供給と停止を切り替え制御する駆動デバイスである。具体的には、制御線駆動部9は、高位駆動電圧(発光電圧)VCCと低位駆動電圧(非発光電圧)VSSの2値で点灯制御線LSLを駆動する。
ここで、書込制御線WSLと点灯制御線LSLは、X方向に延びるように配置され、画面の垂直方向にそれぞれ3M本ずつ配置される。
図3に、サブ画素11の画素構造を示す。サブ画素11は、図3に示すように、薄膜トランジスタN1(以下「サンプリングトランジスタN1」という。)と、薄膜トランジスタN2(以下「駆動トランジスタN2」という。)と、階調情報を保持する保持容量Csと、有機EL素子OLEDとで構成される。
このうち、サンプリングトランジスタN1の一方の主電極は信号線DTLに接続され、他方の主電極は駆動トランジスタN2の制御電極に接続される。また、サンプリングトランジスタN1の制御電極は、書込制御線WSLに接続される。
駆動トランジスタN2の一方の主電極は点灯制御線LSLに接続され、他方の主電極は有機EL素子OLEDの陽極側に接続される。
なお、図3の場合、薄膜トランジスタは、いずれもNチャネル型を想定する。
特開2003−271095号公報 特開2003−255897号公報 特開2005−173434号公報 特開2006−215213号公報
図4に、前述したサブ画素11の駆動動作例を示す。図4(A)は、書込制御線WSLの駆動波形である。図4(B)は、信号線DTLの駆動波形である。図4(C)は、点灯制御線LSLの駆動波形である。図4(D)は、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgの波形である。図4(E)は、駆動トランジスタN2のソース電位Vs(ここでは、発光動作時にソース電極として機能する主電極の電位をソース電位と呼ぶことにする。)の波形である。
図4に示すように、サブ画素11の駆動動作は、発光期間と非発光期間に分類される。信号電位Vsig の書き込みは、非発光期間に実行される。ただし、薄膜トランジスタの形成に低温ポリシリコンプロセスやアモルファスシリコンプロセスを用いる場合、形成された薄膜トランジスタの閾値特性や移動度特性に特性バラツキが残存され易い。
このため、図4の場合には、1水平走査期間内に特性バラツキを補正する2つの動作期間が設けられている。この2つの動作は、書込制御線WSLの2つのHレベル期間で与えられる。
1つ目のHレベル期間は、閾値補正期間に対応する。なお、閾値補正を実行する前には、その準備動作として、薄膜トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsを閾値電圧Vth以上に拡大する動作(すなわち、初期化動作)が実行される。この初期化動作のために、点灯制御線LSLは、一度、Lレベル(VSS)に制御される。初期化が完了した時点で、駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsは閾値電圧Vthより広くなる。従って、点灯制御線LSLが駆動電位Vccに制御されることで、駆動トランジスタN2に駆動電流が流れ出し、ソース電位Vsが上昇を開始する。
この際、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgはオフセット電位Vofs に固定される。従って、駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vthに達するまでソース電位Vsの上昇が継続する。なお、駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vthに達した時点で、駆動トランジスタN2は自動的にカットオフする。これが、閾値補正動作である。
2つ目のHレベル期間は、移動度補正期間に対応する。なお、この移動度補正作は、信号電位Vsig の書き込み動作を兼用する。
移動度補正は、信号線DTLに信号電位Vsig が印加された状態で、サンプリングトランジスタN1がオン動作されることで実行される。なお、移動度μの大きさは、駆動トランジスタN2の電流駆動能力に比例する。
従って、ゲート・ソース間電圧Vgsが同じでも、移動度μが大きい駆動トランジスタN2の駆動電流Idsの方が、移動度μの小さい駆動トランジスタN2の駆動電流Idsよりも大きくなる。そこで、移動度補正によって、移動度μの大きい駆動トランジスタN2ほどソース電位Vsを上げ(ゲート・ソース間電圧Vgsを小さくして)、移動度μの違いによらず信号電位Vsig が同じであれば同じ大きさの駆動電流Idsが流れるように補正する駆動技術が採用されている。
ところで、昨今の表示パネルに求められる駆動条件は厳しくなる一方である。その主な原因は、表示パネルの高精細化と駆動周波数の高周波数化である。
結果的に、1水平走査期間のうち特性バラツキの補正に割り当て可能な期間長はますます短くなっており、限られた時間内に閾値補正動作を完結することが難しくなっている。
そこで、発明者らは、自発光型の表示パネルモジュールとして、
(a)保持容量と、保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタとを有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、
(b)信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、
(c)サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、
(d)駆動トランジスタの他方の主電極に接続される第2の制御線に、3値の駆動電圧を時間順次に与える第3の駆動部であって、非発光期間の先頭から駆動トランジスタの閾値補正期間が開始されるまでの間、3値の駆動電圧のうちで最も電位が低い第1の駆動電圧を印加し、閾値補正期間の前半期間について、3値の駆動電圧の中間電圧であって、駆動トランジスタを飽和領域で駆動する第2の駆動電圧を印加し、閾値補正期間の後半期間以降、3値の駆動電圧のうちで最も電位が高い第3の駆動電圧を印加する第3の駆動部と
を有するものを提案する。
なお、前述した表示パネルモジュールにおいては、閾値補正期間が複数回の補正期間で構成される場合、閾値補正期間中における第2の駆動電圧から第3の駆動電圧への切り替えは、初回の補正期間についてのみ実行されることが望ましい。因みに、この駆動方式を採用する場合、初回の補正期間を除く各回の補正期間には第3の駆動電圧が印加され、各回の補正期間と補正期間の間には、駆動トランジスタを一時的にカットオフ動作させることができる第4の駆動電圧が印加されることが望ましい。
また、発明者らは、自発光型の表示パネルモジュールとして、
(a)保持容量と、保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタと、駆動トランジスタの制御電極に一端が接続され、他端が第3の制御線に接続されるカップリング容量とを有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、
(b)信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、
(c)サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、
(d)駆動トランジスタに対する駆動電圧の供給と停止を制御する第2の制御線を駆動する第3の駆動部と、
(e)第3の制御線に2値の駆動電圧を時間順次に印加する第4の駆動部であって、駆動トランジスタの閾値補正期間の前半期間について、低位側の駆動電圧を印加し、閾値補正期間の後半期間以降、高位側の駆動電圧を印加する第4の駆動部と
を有するものを提案する。
なお、前述した表示パネルモジュールにおいては、閾値補正期間が複数回の補正期間で構成される場合、閾値補正期間中における低位側の駆動電圧から高位側の駆動電圧への切り替えは、初回の補正期間についてのみ実行されることが望ましい。
この他、前述した自発光型の表示パネルモジュールは、以下のデバイスを搭載するものとしても表現することができる。
(a)保持容量と、保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタとを少なくとも有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部
(b)信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部
(c)サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部
(d)駆動トランジスタの閾値補正期間中に、前記駆動トランジスタの制御電極の電位を、カップリング動作を通じて上昇させる第3の駆動部
また、発明者らは、前述したパネル構造を有する表示パネルモジュールを搭載した電子機器を提案する。
ここで、電子機器は、表示パネルモジュールと、システム全体の動作を制御するシステム制御部と、システム制御部に対する操作入力を受け付ける操作入力部とで構成する。
発明者らの提案する発明の場合、カップリング動作によって、初回の閾値補正動作の途中に、制御電極の電位を上昇させることができる。この際、主電極の電位の変化は無視できる程度である。結果的に、カップリング動作によって、制御電極と主電極の間の電位差を一時的に拡大することができる。
ところで、制御電極と主電極の電位差が大きいほど、駆動トランジスタの電流量が増える。このため、カップリング動作による電位差の拡大は、補正電流の増加の加速に通じる。もっとも、閾値補正動作中は、駆動トランジスタの制御電極に対する閾値補正用の基準電位の供給が継続している。従って、カップリング動作からしばらくすると、駆動トランジスタの制御電極の電位は、閾値補正用の基準電位に再び収束する。この収束時に、制御電極と主電極の電位差は急速に狭まることになる。
結果的に、カップリング動作を組み合わせない場合よりも短時間のうちに、制御電極と主電極の電位差を狭めることが可能になる。換言すると、閾値補正動作に必要な時間を短縮することが可能になる。
結果的に、表示パネルの高精細化や駆動周波数の高周波化にも対応することが可能になる。
以下、発明を、アクティブマトリクス駆動型の有機ELパネルモジュールに適用する場合について説明する。
なお、本明細書で特に図示又は記載されない部分には、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。また以下に説明する形態例は、発明の一つの形態例であって、これらに限定されるものではない。
(A)外観構成
この明細書では、画素アレイ部と駆動回路(例えば信号線駆動部及び制御線駆動部等)を、半導体プロセスを用いて同じ基板上に形成する表示パネルモジュールだけでなく、例えば特定用途向けICとして製造された駆動回路を画素アレイ部と同じ基板上に実装したものも表示パネルモジュールと呼ぶ。
図5に、有機ELパネルモジュールの外観構成例を示す。有機ELパネルモジュール21は、支持基板23のうち画素アレイ部の形成領域に対向基板25を貼り合わせた構造を有している。
支持基板23は、ガラス、プラスチックその他の基材で構成される。対向基板25も、ガラス、プラスチックその他の透明部材を基材とする。
対向基板25は、封止材料を挟んで支持基板23の表面を封止する部材である。
なお、基板の透明性は光の射出側だけ確保されていれば良く、他方の基板側は不透性の基板でも良い。この他、有機ELパネルモジュール21には、外部信号や駆動電源を入力するためのFPC(フレキシブルプリントサーキット)27が配置される。
(B)形態例1
(B−1)システム構成
図6に、この形態例に係る有機ELパネルモジュール31のシステム構成例を示す。なお、図6には、図1との対応部分に同一符号を付して示す。
図6に示す有機ELパネルモジュール31は、画素アレイ部3と、その駆動回路である信号線駆動部5、制御線駆動部7及び33で構成される。
(a)画素アレイ部
画素アレイ部3には、ホワイトユニットを構成する1画素が、画面内の垂直方向と水平方向についてそれぞれ規定の解像度で配置される。なお、ホワイトユニットを構成するサブ画素11の配列は、図2で説明した配列と同じものとする。また、サブ画素11は、図7に示すように、薄膜トランジスタN1と、薄膜トランジスタN2と、階調情報を保持する保持容量Csと、有機EL素子OLEDとで構成される。
この回路構成は、図3において説明した回路構成と同じである。ただし、この形態例の場合、駆動トランジスタN2の一方の主電極が接続される点灯制御線LSLに、3種類の駆動電圧(1種類のオフ電圧と2種類のオン電圧)が印加される。この駆動電圧の印加方法が、形態例と従来方式との違いである。
(b)信号線駆動部の構成
信号線駆動部5は、画素データDinに対応する信号電位Vsig を信号線DTLに供給する駆動デバイスである。
図8に、信号線駆動部5の内部構成例を示す。信号線駆動部5は、シフトレジスタ41、ラッチ部43、ディジタル/アナログ変換部45、スイッチ47で構成される。
シフトレジスタ41は、クロック信号CKに基づいて、画素データDinの取り込みタイミングを与える回路デバイスである。
ラッチ部43は、シフトレジスタ41から与えられるタイミング信号に基づいて、画素データDinを対応する記憶領域に取り込む記憶回路である。
ディジタル/アナログ変換回路45は、ラッチ部43に取り込まれた画素データDinを、アナログの信号電圧Vsig に変換する回路デバイスである。なお、ディジタル/アナログ変換回路45の変換特性は、Hレベル基準電位VrefHとLレベル基準電位VrefLによって規定される。
スイッチ47は、画素階調に対応する信号電位Vsig と閾値補正用のオフセット電位Vofs のいずれか一方を、選択的に対応する信号線DTLに出力する回路デバイスである。具体的には、閾値補正期間にはオフセット電位Vofs が出力され、信号電位Vsig の書き込み兼移動度補正期間には信号電位Vsig が出力される。
(c)第1の制御線駆動部の構成
制御線駆動部7は、書込制御線WSLを通じて、サブ画素11への信号電位Vsig 等の書き込みを線順次に制御する駆動デバイスである。
前述したように、制御線駆動部7は、非発光期間の1水平走査期間に2回のHレベル期間を与えるように動作する。このうち、1回目のHレベル期間は閾値補正に用いられ、2回目のHレベル期間は移動度補正期間に用いられる。
図9に、制御線駆動部7の部分構成例を示す。なお、図9に示す構成は、1つの水平ラインに対応する構成である。従って、画面内の垂直方向には、図9に示す構成の回路を、垂直解像度数分だけ配置する。以下では、この部分回路も制御線駆動部7と呼ぶ。
制御線駆動部7は、シフトレジスタ51、2段のインバータ回路53、55で構成されるバッファ回路、レベルシフタ57及び1段のインバータ回路59で構成される出力バッファ回路で構成される。
図10に、インバータ回路59の回路構成を示す。
インバータ回路59は、Pチャネル型の薄膜トランジスタP11とNチャネル型の薄膜トランジスタN11で構成される。なお、薄膜トランジスタP11の一方の主電極はパルス電源線WSPに接続され、他方の主電極は書込制御線WSLに接続される。この書込制御線WSLには、薄膜トランジスタN11の一方の主電極も接続される。なお、薄膜トランジスタN11の他方の主電極は接地電源VSSに接続される。
薄膜トランジスタP11のゲート電極と薄膜トランジスタN11のゲート電極には、共通の制御信号線Scnt1が接続される。この制御信号線Scnt1を駆動する回路部分が、図9におけるシフトレジスタ51、インバータ回路53、55、レベルシフタ57である。
この回路構成のため、制御信号線Scnt1がHレベルのとき、書込制御線WSLにはオフ電位(VSS)が出力され、制御信号線Scnt1がLレベルのとき、書込制御線WSLにはオン電位(パルス電源線WSPの電位)が出力される。
ところで、パルス電源線WSPの電位は、移動度補正期間の後半部分で所定の補正カーブが得られるように制御されている。これは、信号電位Vsig の大きさによる補正電流量の違いを、補正時間長によって適正化するためである。
図11に、この形態例で使用するパルス電源線WSPの波形を示す。
移動度補正期間についてのみ、パルス電源線WSPの電位が補正カーブに従って低下していることが分かる。このため、書込制御線WSLには、1回目のオン電位の出力時に矩形パルスが出現し、2回目のオン電位の出力時には立ち下がりが補正カーブに従って変化するパルス波形が出現することになる。
図12に、パルス電源線WSPに印加される駆動電圧を発生する回路デバイスの構成例を示す。
電源電圧パルスWSPは、タイミングジェネレータ61と駆動電源発生部63により生成される。タイミングジェネレータ61は、制御線駆動部7だけでなく、他の制御線駆動部にも駆動パルス(矩形波)を供給する回路デバイスである。なお、駆動パルスの立ち下がりタイミングは、移動度補正の開始タイミングに対して所定時間だけ遅れたタイミングに設定される。
駆動電源発生部63は、矩形波状の駆動パルスに基づいて、立ち下がり時の波形が2段階に折れ曲がる駆動電圧パルスWSPを発生する回路デバイスである。
図13に、駆動電源発生部63の回路例を示す。駆動電源発生部63は、移動度補正カーブに近似する疑似的なパルス波形を発生するように機能する。図13の場合、駆動電源発生部63は、2個のトランジスタと、1個の容量と、3個の固定抵抗と、2個の可変抵抗により構成される。
駆動電源発生部63は、駆動パルスをアナログ処理し、立ち下がり時の波形が2段階に折れ曲がるパルス波形WSPを発生する。すなわち、1段目の立ち下がり波形の傾斜角度が大きく、2段目の立ち下がり波形の傾斜が小さいパルス波形を発生する。勿論、多段階で立ち下がる波形を生成できる回路構成を採用すれば、それだけ理想的な補正カーブに近いパルス波形を生成することができる。
(d)第2の制御線駆動部の構成
制御線駆動部33は、点灯制御線LSLを通じて、サブ画素11への駆動電源の供給と停止を線順次に制御する駆動デバイスである。この形態例の場合、この制御線駆動部33は、3種類の駆動電圧(1つのオフ電位VSSと2種類のオン電位Vcc11、Vcc12)を所定の順番に点灯制御線LSLに印加する動作を実行する。
図14に、制御線駆動部33の出力段を構成する部分構成例を示す。なお、図14に示す構成は、1つの水平ラインに対応する構成である。従って、画面内の垂直方向には、図14に示す構成の回路を、垂直解像度数分だけ配置する。
図14に示す制御線駆動部33はインバータ回路で構成される。このため、制御線駆動部33は、Pチャネル型の薄膜トランジスタP21とNチャネル型の薄膜トランジスタN21で構成される。
なお、薄膜トランジスタP21の一方の主電極はパルス電源線Vccp に接続され、他方の主電極は点灯制御線LSLに接続される。この点灯制御線LSLには、薄膜トランジスタN21の一方の主電極も接続される。なお、薄膜トランジスタN21の他方の主電極は接地電源VSSに接続される。
薄膜トランジスタP21のゲート電極と薄膜トランジスタN21のゲート電極には、共通の制御信号線Scnt11が接続される。
この形態例の場合、制御信号線Scnt11の電位は、前段に位置する不図示の回路段を通じて2値的に制御される。
図15に、制御線駆動部33の駆動波形と画素回路の動作期間との関係を示す。図15(A)は、パルス電源線Vccp の駆動波形である。図15(B)は、制御信号線Scnt11の駆動波形である。図15(C)は、点灯制御線LSLに現れる電位波形である。
図15に示すように、制御信号線Scnt11は、非発光期間の初期化期間に対応するタイミングでHレベルに制御される。このため、薄膜トランジスタN21がオン動作され、点灯制御線LSLの電位はオフ電位(特許請求の範囲における「第1の駆動電圧」)に制御される。
初期化期間が終了して閾値補正期間が開始されるタイミングに、制御信号線Scnt11はLレベルに制御される。このLレベルの期間は、次フレームの初期化期間が開始されるまで継続される。この期間では、入れ替わりに薄膜トランジスタP21がオン動作する。このため、点灯制御線LSLには、パルス電源線Vccp の電位が出力される。
なお、図15(A)に示すように、パルス電源線Vccp の電位は、まず低位のオン電位Vcc11(特許請求の範囲における「第2の駆動電圧」)に制御される。このため、閾値補正期間の前半期間には、点灯制御線LSLに低位のオン電位Vcc11が出現する。
なお、閾値補正期間の後半期間には、パルス電源線Vccp の電位は、高位のオン電位Vcc12(特許請求の範囲における「第3の駆動電圧」)に制御される。このため、閾値補正期間の後半期間以降(移動度補正期間や発光期間を含む。)には、点灯制御線LSLに高位のオン電位Vcc12が出現する。
因みに、2種類のオン電位Vcc11、Vcc12は、いずれも駆動トランジスタN2を飽和領域で駆動するのに十分な電位に定められている。従って、低位のオン電位Vcc11は、Vofs −Vth以上の電位であれば良い。
なお、低位のオン電位Vcc11から高位のオン電位Vcc12への切り替えタイミングは、必ずしも閾値補正期間長の50%のタイミングに限るものではない。
すなわち、前述した前半期間と後半期間は、閾値補正期間を2つのサブ期間に分けて考える場合の前半と後半を区別しているのにすぎず、それぞれが同じ期間長であることを意味するものではない。各期間長は、駆動対象である表示パネルの各種の特性を考慮して定められる。
(B−2)駆動動作
以下では、この形態例に係る有機ELパネルモジュール31の駆動動作例を説明する。
図16に、あるサブ画素11に着目した内部電位の変化を示す。図16(A)は、書込制御線WSLの駆動波形である。図16(B)は、信号線DTLの駆動波形である。図16(C)は、点灯制御線LSLの駆動波形である。図16(D)は、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgの電位変化を示す波形である。図16(E)は、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの電位変化を示す波形である。
(a)初期化動作
発光期間が終了し、非発光期間が開始すると、信号電位Vsig の新たな書き込みに備えてサブ画素11の初期化動作が実行される。このとき、点灯制御線LSLの電位は接地電位(すなわち、VSS)に制御される。
図17に、この動作時におけるサブ画素11の等価回路を示す。図17に示すように、サンプリングトランジスタN1はオフ制御されている。
このとき、駆動トランジスタN2のゲート電極と点灯制御線LSLの間の電圧が閾値電圧Vthより大きくなっている。このため、駆動トランジスタN2がオン動作し、保持容量Csに保持されていた電荷が引き出される。この電荷の引出しに伴い、駆動トランジスタN2のソース電位Vs(有機EL素子OLEDとの接続側の電位)は接地電位VSSになる。また、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgも、ソース電位Vsの電位低下に引きずられるように低下する。
(b)閾値補正準備及び閾値補正動作
初期化動作が完了すると、サンプリングトランジスタN1がオン動作し、駆動トランジスタN2のゲート電極に、基準電位としてのオフセット電位Vofs を印加する状態になる。図18に、この時点におけるサブ画素11の等価回路を示す。このとき、保持容量Csは、Vofs −VSSで与えられる電圧が印加された状態に制御される。この電圧は、駆動トランジスタN2の閾値電圧Vth(N2)より広い状態である。この電位状態によって、閾値補正準備動作が完了する。
この電位状態において、閾値補正動作が開始する。閾値補正動作が開始すると、点灯制御線LSLの電位が低位側のオン電圧Vcc11(特許請求の範囲おける第2の駆動電圧)に切り替わる。
図19に、この時点におけるサブ画素11の等価回路を示す。このとき、駆動トランジスタN2のドレイン・ソース間電圧Vdsが広がる。このため、駆動トランジスタN2がオン状態に切り替わり、駆動電流(補正電流)の供給が開始される。
なお、駆動電流は、保持容量Csと有機EL素子OLEDの寄生容量を充電するように流れる。これに伴い、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgはオフセット電位Vofs に固定された状態のまま、駆動トランジスタN2のソース電位Vsだけが上昇を開始する。この動作が閾値補正動作である。
ところで、閾値補正動作中の駆動トランジスタN2は飽和領域で動作している。従って、駆動トランジスタN2を通じて供給される駆動電流(補正電流)の大きさは、そのゲート・ソース間電圧Vgsが大きいほど大きくなる。
このため、駆動電流(補正電流)の大きさは、閾値補正動作の開始直後が最も大きく、閾値補正動作の期間経過に伴って徐々に小さくなる。その理由は、ソース電位Vsの上昇に伴って、保持容量Csに保持される電圧が徐々に小さくなるためである。このことが、閾値補正動作が完結するまでの時間が長くなる原因でもある。
そこで、この形態例の場合には、閾値補正動作の開始からしばらく時間が経った時点で、点灯制御線LSLの電位を高位側のオン電圧Vcc12(特許請求の範囲おける第3の駆動電圧)に切り替える動作を実行する。
図20に、この時点におけるサブ画素11の等価回路を示す。このとき、図20に示すように、点灯制御線LSLには、Vcc12−Vcc11で与えられる電位変化が発生する。
この電位変化は、駆動トランジスタN2のゲート電極とドレイン電極との間に寄生する容量(カップリング容量Cc)を通じてゲート電極に伝搬し、ゲート電位VgをΔVだけ上昇させるように作用する。この形態例では、この電位変化の伝搬をカップリング動作と呼ぶ。
この結果、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgは、Vofs +ΔVに瞬間的に上昇する。すなわち、ゲート・ソース間電圧Vgsが、カップリング動作の直前よりもΔVだけ拡大する。
図21に、この時点における電位変化を示す。なお、図21(A)は、点灯制御線LSLの駆動波形である。また、図21(B)は、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgの電位変化を示す波形である。図21(C)は、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの電位変化を示す波形である。
なお、図21(A)においては、図4の駆動波形を破線で示し、図16の駆動波形を実線で示している。図21(B)に示すように、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgは、カップリング動作の発生時に急峻に上昇している。ただし、駆動トランジスタN2のゲート電極に対するオフセット電位Vofs の供給は継続しているため、ゲート電位Vgは、速やかにオフセット電位Vofs に収束する。
また、図21(C)に示すように、閾値補正動作の開始からカップリング動作までは、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの上昇は、図4の駆動波形の場合と図16の駆動波形とで同じにある。
しかし、点灯制御線LSLの電位変化に伴うカップリング動作の後は、駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsが広がることで、ソース電位Vsの上昇が加速される。
ところで、閾値補正動作は、保持容量Csに保持される電圧(ゲート・ソース間電圧Vgs)が、駆動トランジスタN2の閾値電圧Vth(N2)まで縮めることである。従って、ソース電位Vsの上昇が加速されることの当然の結果として、閾値補正動作に必要な時間は短縮される。
カップリング動作の終了後(図22)、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgは再びオフセット電位Vofs に戻る。この際、保持容量Csの保持電圧Vgsは一気に縮まり、閾値補正動作が加速される。
やがて、閾値補正期間が終了すると、図23に示すように、サンプリングトランジスタN1がオフ制御される。これにより、駆動トランジスタN2のゲート電極はフローティング状態になる。
(c)信号電位の書き込み兼移動度補正動作
閾値補正動作が完了すると、信号線DTLの電位はオフセット電位Vofs から信号電位Vsig に切り替わる。この後、書込制御線WSLがHレベルに制御され、サンプリングトランジスタN1がオン制御される。図24に、この時点におけるサブ画素11の等価回路を示す。信号電位Vsig の書き込みによって、保持容量Csの電圧は再び閾値電圧Vth(N2)より拡大し、駆動トランジスタN2がオン制御される。
これにより、駆動電流(補正電流)Idsの供給が開始される。なお、駆動電流(補正電流)Idsは、主に有機EL素子OLEDに寄生する容量Cel等を充電するように流れ込む。これにより、有機EL素子OLEDの陽極電位(駆動トランジスタN2のソース電位Vs)は、移動度補正電圧ΔVsだけ上昇する。
言うまでもなく、ここでの移動度補正電圧ΔVsを加味した電位(Vofs −Vth(N2)+ΔVs)は、有機EL素子OLEDの閾値電圧Vth(oled)を超えないように定められている。
従って、移動度補正動作中に有機EL素子OLEDがオン動作することはない。すなわち、移動度補正動作中も、有機EL素子OLEDは非点灯のままである。
(d)発光動作
移動度補正動作が完了すると、サンプリングトランジスタN1がオフ制御される。図25に、この時点におけるサブ画素11の等価回路を示す。
このとき、書込制御線WSLの駆動パルスは、Hレベル(Vcc0 )からLレベル(VSS)に変化する。
この電位変化によって、サンプリングトランジスタN1はオフ制御され、信号線DTLと駆動トランジスタN2のゲート電極との電気的な接続が切り離される。すなわち、駆動トランジスタN2のゲート電極はフローティング状態になる。
一方、駆動トランジスタN2は、駆動電流Idsの供給を継続する。このため、有機EL素子OLEDに寄生する容量の充電も継続し、その陽極電位が引き続き上昇する。
この陽極電位の上昇に伴い、駆動トランジスタN2のソース電位Vsが上昇する。また、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの上昇に伴って、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgもブートストラップ動作により上昇する。
この後、ソース電位Vsが有機EL素子OLEDの閾値電圧Vth(oled)に達した時点で、有機EL素子OLEDはオン動作する。すなわち、駆動電流Idsは有機EL素子OLEDへと流れ、当該駆動電流Ids’の大きさに応じた輝度レベルで発光を開始する。
図26に、この時点におけるサブ画素11の等価回路を示す。図26に示すように、発光開始後は、ゲート・ソース間電圧Vgs’’に応じた大きさの駆動電流Ids’が有機EL素子OLEDに継続的に供給され、当該駆動電流に応じた輝度レベルによる発光状態が継続される。
(B−3)形態例の効果
前述したように、この形態例の場合には、閾値補正期間中に点灯制御線LSLのオン電位を2値的に変化させ、その電位変化を駆動トランジスタN2のゲート電極に伝搬させる駆動方式を採用する。
この結果、閾値補正動作の開始から徐々に低下していたソース電位Vsの上昇速度を加速することができる。
従って、カップリング動作を考慮しない場合に比して閾値補正期間長を短縮することができる。なお、この閾値補正期間長の短縮により、駆動動作の動作マージンを拡大できる。結果的に、表示パネルの高精細化や駆動周波数の高周波数化(例えば1フレーム期間内の複数画面表示化)にも容易に対応可能な有機ELパネルを実現することができる。
(C)形態例2
以下では、形態例1で説明した閾値補正動作の加速技術を応用した駆動方式について説明する。
前述したように、閾値補正期間中にカップリング動作を用いて駆動トランジスタN2のゲート電位Vgを上昇させることにより、閾値補正期間の短縮化を実現することができる。
しかし、更なる高精細化や駆動周波数の高周波数化が進むと、1回の閾値補正期間の短縮だけでは対応できなくなる。
そこで、この形態例2と次の形態例3では、閾値補正動作を連続する複数の水平走査期間に分散して実行する場合について説明する。すなわち、閾値補正期間を複数回に分割して実行する場合について説明する。
(C−1)システム構成
図27に、2つ目の形態例に係る有機ELパネルモジュール71のシステム構成例を示す。なお、図27には、図6の対応部分に同一符号を付して示す。
図27に示す有機ELパネルモジュール71は、画素アレイ部3と、その駆動回路である信号線駆動部5、制御線駆動部33及び73で構成される。
形態例1との違いは、書込制御線WSLを駆動する制御線駆動部73の駆動方法である。この形態例の場合、制御線駆動部73は、閾値補正動作を5回(5つの水平走査期間)に分割して実行する。なお、制御線駆動部73の基本構成は、形態例1の制御線駆動部7と同じで良い。
(C−2)駆動動作及び効果
以下では、この形態例に係る有機ELパネルモジュール71の駆動動作例を説明する。
図28に、あるサブ画素11に着目した内部電位の変化を示す。図28(A)は、書込制御線WSLの駆動波形である。図28(B)は、信号線DTLの駆動波形である。図28(C)は、点灯制御線LSLの駆動波形である。
図28(D)は、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgの電位変化を示す波形である。図28(E)は、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの電位変化を示す波形である。この形態例の場合、1回目(初回)の閾値補正期間についてのみ、点灯制御線LSLの電位変化を使用したカップリング動作が実行される。
そして、2回目から5回目までの閾値補正期間は、点灯制御線LSLに高位側のオン電位Vcc12が印加された状態で実行される。勿論、各回の閾値補正期間は、信号線DTLにオフセット電位Vofs が印加されている期間に、サンプリングトランジスタN1をオン制御することにより実行する。なお、図28では5回の閾値補正期間を設けているが、駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vth(N2)に達したサブ画素11から順番に駆動トランジスタN2は自動的にカットオフ動作する。
一般に、閾値電圧Vth(N2)が大きい駆動トランジスタN2を有するサブ画素から順番に閾値補正動作は自動的に停止する。なお、この形態例の場合、点灯制御線LSLの電位は、初回の閾値補正期間に高位のオン電位Vcc12に立ち上がった後は、発光期間が開始されるまでその電位状態が継続される。従って、閾値補正期間と閾値補正期間の間も、駆動トランジスタN2がカットオフしていないサブ画素11では、駆動トランジスタN2のオン状態が継続し、駆動電流(補正電流)Idsの供給が継続する。
従って、閾値補正期間と閾値補正期間の間にも、ソース電位Vsの上昇がわずかながら継続してしまう。また、当該期間は、サンプリングトランジスタN1がオフ動作しており、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgはフローティング状態にある。従って、ソース電位Vsの上昇に伴うブートストラップ動作により、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgは上昇する。そして、閾値補正動作が再開された時点で、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgは、再びオフセット電位Vofs に制御される。この際、駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsは圧縮されるように変化する。
この圧縮量とソース電位Vsの上昇量の関係によっては、閾値補正動作の再開時に、駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vth(N2)より小さくなる事態(すなわち、過補正)が発生する可能性がある。
もっとも、この形態例の場合には、初回時の閾値補正期間にカップリング動作が実行されるので、1回目の閾値補正期間が終了した時点で、駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsはかなり小さくなっている。
従って、閾値補正期間の間に流れる駆動電流(補正電流)Idsの大きさも小さく済み、ソース電位Vsの上昇も非常に小さく済む。このため、過補正が発生する可能性は、形態例1で説明したカップリング動作を組み合わせない状態で複数回の閾値補正動作を分割実行する場合に比して小さくなる。すなわち、閾値補正精度を高めることができ、発光輝度のユニフォーミティを向上することができる。
また、この形態例のように、初回の閾値補正期間にカップリング動作を組み合わせて、閾値補正動作を加速する駆動方式を採用することにより、閾値補正動作の加速技術を用いない場合に比して、分割実行数を低減することが可能になる。
また、閾値補正期間の分割回数の増加は、閾値補正動作が同時並行的に実行される水平ライン数の増加に通じ、書込制御線WSLや点灯制御線LSLの電源揺れを生じさせる。従って、閾値補正期間の分割回数の増加は、各電源の動作マージンを減少させる方向に作用する。
しかし、この形態例の場合には、閾値補正動作の加速技術を採用しない場合に比して分割数を減少できるので、その減少分だけ電源電圧の動作マージンを高めることができる。
(D)形態例3
この形態例3の場合にも、閾値補正動作を複数の水平走査期間に分割して実行する場合について説明する。ただし、この形態例の場合には、閾値補正期間の間に駆動トランジスタN2を強制的にオフ動作させる駆動方式を採用する。
(D−1)システム構成
図29に、3つ目の形態例に係る有機ELパネルモジュール81のシステム構成例を示す。なお、図29には、図27の対応部分に同一符号を付して示す。
図29に示す有機ELパネルモジュール81は、画素アレイ部3と、その駆動回路である信号線駆動部5、制御線駆動部73及び83で構成される。
すなわち、書込制御線WSLの駆動には、形態例2と同じ制御線駆動部73を使用し、点灯制御線LSLの駆動には、この形態例に特有の制御線駆動部83を使用する。
この形態例の場合、制御線駆動部83は、閾値補正期間と閾値補正期間の間に、点灯制御線LSLの電位を、オン電位Vcc12からカットオフ電位Vcc13に切り替える駆動方式を採用する。
ここで、カットオフ電位Vcc13は、駆動トランジスタN2をカットオフ状態に制御できる電位として与えられ、具体的にはオン電位Vcc11よりも低く、かつ、接地電位VSSよりは大きい電位として定義される。なお、カットオフ電位Vcc13には、接地電位VSSを用いることもできる。
図30に、制御線駆動部83の出力段を構成する部分構成例を示す。なお、図30には、図14との対応部分に同一符号を付して示す。因みに、図30に示す構成は、1つの水平ラインに対応する構成である。従って、画面内の垂直方向には、図30に示す構成の回路を、垂直解像度数分だけ配置する。
図30に示す制御線駆動部83は、形態例1で説明した制御線駆動部83の回路構成を基本構成とし、新たにカットオフ電位Vcc13の印加を切り替え制御するPチャネル型の薄膜トランジスタP22を追加する。また、各電位の供給タイミングを制御するために、個々の薄膜トランジスタP21、N21及びP22のゲート電極それぞれには、専用の制御信号線Scnt31 、Scnt32、Scnt33
を接続する。
ここで、薄膜トランジスタP22の一方の主電極はオフ電位Vcc13が供給される電源線に接続され、他方の主電極は点灯制御線LSLに接続されている。
図31に、制御線駆動部33の駆動波形と画素回路の動作期間との関係を示す。図31(A)は、パルス電源線Vccp の駆動波形である。図31(B)は、制御信号線Scnt31 の駆動波形である。図31(C)は、制御信号線Scnt32 の駆動波形である。図31(D)は、制御信号線Scnt33 の駆動波形である。図31(E)は、点灯制御線LSLに現れる電位波形である。
図31に示すように、制御信号線Scnt33 は、非発光期間の初期化期間に対応するタイミングでHレベルに制御される。このため、薄膜トランジスタN21がオン動作され、点灯制御線LSLの電位はオフ電位に制御される。
初期化期間が終了すると、閾値補正期間の度に、制御信号線Scnt31 と制御信号線Scnt33 がLレベルに制御され、制御信号線Scnt32 はHレベルに制御される。
これにより、閾値補正期間には、薄膜トランジスタP21だけがオン状態に制御され、パルス電源線Vccp の駆動波形が点灯制御線LSLに出現する。
このため、初回の閾値補正期間には、低位のオン電位Vcc11と高位のオン電位Vcc12が点灯制御線LSLに出現し、2回目から5回目までの閾値補正期間では、高位のオン電位Vcc12が点灯制御線LSLに出現する。
なお、この形態例の場合、閾値補正期間と次の閾値補正期間との間の期間では、制御信号線Scnt32 と制御信号線Scnt33 がLレベルに制御され、制御信号線Scnt31 はHレベルに制御される。これにより、当該期間は、薄膜トランジスタP22だけがオン状態に制御され、カットオフ電位Vcc13 が点灯制御線LSLに出現する。因みに、カットオフ電位Vcc13は、カップリング動作時に生じる電位変化によって駆動トランジスタN2がカットオフするように設定される。
(D−2)駆動動作及び効果
以下では、この形態例に係る有機ELパネルモジュール81の駆動動作例を説明する。
図32に、あるサブ画素11に着目した内部電位の変化を示す。図32(A)は、書込制御線WSLの駆動波形である。図32(B)は、信号線DTLの駆動波形である。図32(C)は、点灯制御線LSLの駆動波形である。
図32(D)は、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgの電位変化を示す波形である。図32(E)は、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの電位変化を示す波形である。この形態例の場合も、1回目(初回)の閾値補正期間についてのみ、点灯制御線LSLの電位変化を使用したカップリング動作が実行される。
また、2回目から5回目までの各閾値補正期間では、点灯制御線LSLに高位側のオン電位Vcc12が印加された状態で閾値補正動作が実行される。
ところで、この形態例の場合、閾値補正期間と閾値補正期間の間では、点灯制御線LSLの電位がオン電位Vcc12からカットオフ電位Vcc13に切り替え制御される。
図33に、この時点におけるサブ画素11の等価回路を示す。このとき、この点灯制御線LSLの電位変化が、駆動トランジスタN2のゲート電極とドレイン電極との間に寄生する容量成分Ccを通じて駆動トランジスタN2のゲート電極に伝搬する。
このカップリング動作により、駆動トランジスタN2のゲート電位VgがΔV’(>Vth(N2))だけ低下し、Vofs −ΔV’になる。
結果的に、各時点における駆動トランジスタN2のゲート・ソース間電圧Vgsは、Vofs −ΔV’−Vs(<Vth(N2))で与えられる。かくして、閾値補正動作が完了していないサブ画素11も含め、全てのサブ画素11について駆動トランジスタN2がカットオフ状態に制御される。
かくして、この形態例の場合には、閾値補正期間と閾値補正期間の間におけるソース電位Vsの上昇が抑制される。このため、次回の閾値補正期間が開始されると、直前回の閾値補正期間の終了時点の電位関係から閾値補正動作を再開することができる。
このように、この形態例の場合には、全てのサブ画素について閾値補正動作の過補正は生じない。従って、閾値補正精度を高めることができ、発光輝度のユニフォーミティを向上することができる。
勿論、この形態例の場合にも、初回の閾値補正期間にカップリング動作を組み合わせて、閾値補正動作を加速する駆動方式を採用するので、閾値補正動作の加速技術を用いない場合に比して、分割実行数を低減することが可能になる。この結果、書込制御線WSLや点灯制御線LSLの駆動に必要な電源の動作マージン高めることができる。
(E)形態例4
この形態例4の場合には、他のカップリング駆動技術について説明する。具体的には、カップリング専用の容量により、閾値補正期間中に、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgを強制的に上昇させる駆動方式を採用する。なお、この形態例の場合には、閾値補正期間が1回の場合について説明する。もっとも、前述した形態例2及び3と同様、閾値補正期間を複数回に分割することもできる。
(E−1)システム構成
図34に、この形態例に係る有機ELパネルモジュール91のシステム構成例を示す。なお、図34には、図1との対応部分に同一符号を付して示す。
図34に示す有機ELパネルモジュール91は、画素アレイ部93と、その駆動回路である信号線駆動部5、制御線駆動部7、9及び95で構成される。
以下では、形態例に特有の回路構成について説明する。
(a)画素アレイ部
この形態例の場合、画素アレイ部93は、ホワイトユニットとしての1画素を構成するサブ画素101のマトリクス配置によって構成される。
図35に、サブ画素101の画素構造を示す。なお、図35には、図3との対応部分に同一符号を付して表している。
サブ画素101は、図35に示すように、薄膜トランジスタN1と、薄膜トランジスタN2と、信号電位Vsig を保持する保持容量Csと、カップリング容量Ccと、有機EL素子OLEDとで構成される。
すなわち、カップリグ容量Ccを配置する点が、前述した形態例で使用するサブ画素11との違いである。
カップリング容量Ccは、初回の閾値補正期間中に、駆動トランジスタN2のゲート電極にカップリング電圧を重畳するために設ける専用の容量である。このため、カップリング容量Ccの一方の電極は駆動トランジスタN2のゲート電極配線に接続され、他方の電極はカップリング制御線CSLに接続される。勿論、カップリング制御線CSLは全ての水平ラインに1本追加される。
なお、カップリング容量Ccの容量値は、寄生容量を用いる場合に比して大きくできる。従って、カップリング制御線CSLの電位変化は、前述した形態例における点灯制御線LSLの電位変化に比して小さくすることができる。
(b)第3の制御線駆動部の構成
制御線駆動部95は、この形態例に特有の制御線であるカップリング制御線CSL(特許請求の範囲における「第3の制御線」)を2値的に制御する駆動デバイスである。前述したように、カップリング制御線CSLは、初回の閾値補正期間中に、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgを上昇させるために使用する制御線である。
図36に、制御線駆動部95の部分構成例を示す。なお、図36に示す構成は、1つの水平ラインに対応する構成である。従って、画面内の垂直方向には、図36に示す構成の回路を、垂直解像度数分だけ配置する。
図36の場合、制御線駆動部95は、Pチャネル型の薄膜トランジスタP31の一方の主電極を電源線Vcc21に接続し、他方の主電極をカップリング制御線CSLに接続する。
このカップリング制御線CSLには、Nチャネル型の薄膜トランジスタN31の一方の主電極を接続する。なお、Nチャネル型の薄膜トランジスタN31の他方の主電極は接地電源VSSに接続される。
因みに、Pチャネル型の薄膜トランジスタP31のゲート電極とNチャネル型の薄膜トランジスタN31のゲート電極には、共通の制御信号線Scnt41 が接続される。
これら2つの薄膜トランジスタはチャネルの特性が異なるため、一方がオン動作しているとき、他方はオフ動作する。すなわち、相補動作する。
この形態例の場合、制御信号線Scnt41 の電位は、前段に位置するシフトレジスタのうち対応する出力段の出力パルスを通じて2値的に制御される。
この形態例の場合、制御線駆動部95は、非発光期間の初期化期間から閾値補正期間の前半期間までの間、カップリング制御線CSLをLレベル(VSS)に制御する。また、閾値補正期間の後半期間から次フレームの初期化期間までの間、制御線駆動部95は、カップリング制御線CSLをHレベル(Vcc21)に制御する。この駆動動作により、閾値補正期間中の必要なカップリング電圧を発生させることができる。
(E−2)駆動動作
以下では、この形態例に係る有機ELパネルモジュール91の駆動動作例を説明する。
図37に、あるサブ画素101に着目した内部電位の変化を示す。図37(A)は、書込制御線WSLの駆動波形である。図37(B)は、信号線DTLの駆動波形である。図37(C)は、点灯制御線LSLの駆動波形である。図37(D)は、カップリング制御線CSLの駆動波形である。図37(E)は、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgの電位変化を示す波形である。図37(F)は、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの電位変化を示す波形である。
(a)初期化動作
発光期間が終了し、非発光期間が開始すると、信号電位Vsig の新たな書き込みに備えてサブ画素101の初期化動作が実行される。このとき、点灯制御線LSLの電位は接地電位(すなわち、VSS)に制御される。
図38に、この動作時におけるサブ画素101の等価回路を示す。図38に示すように、サンプリングトランジスタN1はオフ制御されている。
このとき、駆動トランジスタN2のゲート電極と点灯制御線LSLの間の電圧が閾値電圧Vthより大きくなっている。このため、駆動トランジスタN2がオン動作し、保持容量Csに保持されていた電荷が引き出される。この電荷の引出しに伴い、駆動トランジスタN2のソース電位Vs(有機EL素子OLEDとの接続側の電位)は接地電位VSSになる。また、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgも、ソース電位Vsの電位低下に引きずられるように低下する。
(b)閾値補正準備及び閾値補正動作
初期化動作が完了すると、サンプリングトランジスタN1がオン動作し、駆動トランジスタN2のゲート電極に、基準電位としてのオフセット電位Vofs を印加する状態になる。図39に、この時点におけるサブ画素101の等価回路を示す。このとき、保持容量Csは、Vofs −VSSで与えられる電圧が印加された状態に制御される。この電圧は、駆動トランジスタN2の閾値電圧Vth(N2)より広い状態である。この電位状態によって、閾値補正準備動作が完了する。
この電位状態において、閾値補正動作が開始する。閾値補正動作が開始すると、点灯制御線LSLの電位がオン電圧Vcc12に切り替わる。
図40に、この時点におけるサブ画素101の等価回路を示す。このとき、駆動トランジスタN2のドレイン・ソース間電圧Vdsが広がる。このため、駆動トランジスタN2がオン状態に切り替わり、駆動電流(補正電流)の供給が開始される。
なお、駆動電流は、保持容量Csと有機EL素子OLEDの寄生容量を充電するように流れる。これに伴い、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgはオフセット電位Vofs に固定された状態のまま、駆動トランジスタN2のソース電位Vsだけが上昇を開始する。この動作が閾値補正動作である。
ところで、閾値補正動作中の駆動トランジスタN2は飽和領域で動作している。従って、駆動トランジスタN2を通じて供給される駆動電流(補正電流)の大きさは、そのゲート・ソース間電圧Vgsが大きいほど大きくなる。
このため、駆動電流(補正電流)の大きさは、閾値補正動作の開始直後が最も大きく、閾値補正動作の期間経過に伴って徐々に小さくなる。勿論、ソース電位Vsの上昇に伴って、保持容量Csに保持される電圧が徐々に小さくなるためである。
そこで、この形態例の場合には、閾値補正動作の開始からしばらく時間が経った時点で、カップリング制御線CSLの電位をオン電圧Vcc21に切り替える動作を実行する。
図41に、この時点におけるサブ画素101の等価回路を示す。このとき、図41に示すように、カップリング制御線CSLには、Vcc21−VSSで与えられる電位変化が発生する。
この電位変化は、駆動トランジスタN2のゲート電極とドレイン電極との間に寄生する容量(カップリング容量Cc)を通じてゲート電極に伝搬し、ゲート電位VgをΔV’だけ上昇させるように作用する。すなわち、カップリング動作が実行される。
この結果、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgは、Vofs +ΔV’に瞬間的に上昇する。すなわち、ゲート・ソース間電圧Vgsが、カップリング動作の直前よりもΔV’だけ拡大する。これにより、直前状態よりも多くの駆動電流(補正電流)が流れる状態になり、ソース電位Vsの上昇が加速される。
かくしても、この形態例に場合にも、閾値補正動作に必要な時間を短縮することができる。なお、カップリング動作後も、サンプリングトランジスタN1を通じて、オフセット電位Vofs の印加状態は継続する。従って、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgは、再びオフセット電位Vofs に収束する。図42に、この時点におけるサブ画素101の等価回路を示す。
やがて、閾値補正期間が終了すると、図43に示すように、サンプリングトランジスタN1がオフ制御される。これにより、駆動トランジスタN2のゲート電極はフローティング状態になる。
(c)信号電位の書き込み兼移動度補正動作
閾値補正動作が完了すると、信号線DTLの電位はオフセット電位Vofs から信号電位Vsig に切り替わる。この後、書込制御線WSLがHレベルに制御され、サンプリングトランジスタN1がオン制御される。図44に、この時点におけるサブ画素101の等価回路を示す。信号電位Vsig の書き込みによって、保持容量Csの電圧は再び閾値電圧Vth(N2)より拡大し、駆動トランジスタN2がオン制御される。
これにより、駆動電流(補正電流)Idsの供給が開始される。なお、駆動電流(補正電流)Idsは、主に有機EL素子OLEDに寄生する容量Cel等を充電するように流れ込む。これにより、有機EL素子OLEDの陽極電位(駆動トランジスタN2のソース電位Vs)は、移動度補正電圧ΔVsだけ上昇する。
言うまでもなく、ここでの移動度補正電圧ΔVsを加味した電位(Vofs −Vth(N2)+ΔVs)は、有機EL素子OLEDの閾値電圧Vth(oled)を超えないように定められている。
従って、移動度補正動作中に有機EL素子OLEDがオン動作することはない。すなわち、移動度補正動作中も、有機EL素子OLEDは非点灯のままである。
(d)発光動作(カップリング動作を含む)
移動度補正動作が完了すると、サンプリングトランジスタN1がオフ制御される。図45に、この時点におけるサブ画素101の等価回路を示す。
このとき、書込制御線WSLの駆動パルスは、Hレベル(Vcc0 )からLレベル(VSS)に変化する。
この電位変化によって、サンプリングトランジスタN1はオフ制御され、信号線DTLと駆動トランジスタN2のゲート電極との電気的な接続が切り離される。すなわち、駆動トランジスタN2のゲート電極はフローティング状態になる。
一方、駆動トランジスタN2は、駆動電流Idsの供給を継続する。このため、有機EL素子OLEDに寄生する容量の充電も継続し、その陽極電位が引き続き上昇する。
この陽極電位の上昇に伴い、駆動トランジスタN2のソース電位Vsが上昇する。また、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの上昇に伴って、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgもブートストラップ動作により上昇する。
この後、ソース電位Vsが有機EL素子OLEDの閾値電圧Vth(oled)に達した時点で、有機EL素子OLEDはオン動作する。すなわち、駆動電流Idsは有機EL素子OLEDへと流れ、当該駆動電流Ids’の大きさに応じた輝度レベルで発光を開始する。
図46に、この時点におけるサブ画素101の等価回路を示す。図46に示すように、発光開始後は、ゲート・ソース間電圧Vgs’’に応じた大きさの駆動電流Ids’が有機EL素子OLEDに継続的に供給され、当該駆動電流に応じた輝度レベルによる発光状態が継続される。
(E−3)形態例の効果
前述したように、この形態例の場合には、点灯制御線LSLは2値電位で駆動される。その変わり、カップリング制御線CSLが閾値補正期間中にオフ電位VSSからオン電位Vcc21に駆動され、その電位変化が駆動トランジスタN2のゲート電極に伝搬される。
この結果、閾値補正動作の開始から徐々に低下していたソース電位Vsの上昇速度を加速することができる。
従って、カップリング動作を考慮しない場合に比して閾値補正期間長を短縮することができる。なお、この閾値補正期間長の短縮により、駆動動作の動作マージンを拡大できる。結果的に、表示パネルの高精細化や駆動周波数の高周波数化(例えば1フレーム期間内の複数画面表示化)にも容易に対応可能な有機ELパネルを実現することができる。
(F)他の形態例
(F−1)制御線駆動部の他の構成例(1)
前述した形態例1においては、点灯制御線LSLの駆動部として、図14に示す回路構成の制御線駆動部33を例示した。
しかし、同様の制御は、他の回路構成によっても実現できる。図47に、点灯制御線LSLの駆動に適する制御線駆動部33の他の構成例を示す。
図47に示す制御線駆動部33では、点灯制御線LSLに印加する3値の電位VSS、Vcc11 、Vcc12 のそれぞれについて1つのスイッチ(薄膜トランジスタ)を配置する構成を採用する。
図47に示す制御線駆動部33の場合、点灯制御線LSLに対して、Pチャネル型の薄膜トランジスタP41とP42が並列に接続される。
このうち、薄膜トランジスタP41の一方の主電極は、低位のオン電位Vcc11が印加される電源線に接続され、他方の主電極は点灯制御線LSLに接続される。また、薄膜トランジスタP42の一方の主電極は、高位のオン電位Vcc12が印加される電源線に接続され、他方の主電極を点灯制御線LSLに接続される。
また、これら2つの薄膜トランジスタP41、P42に対して直列にNチャネル型の薄膜トランジスタN41が接続され、他方の主電極は接地電源VSSに接続される。
この図47に示す制御線駆動部33の場合、個々の薄膜トランジスタP41、P42及びN41のゲート電極には、それぞれ専用の制御信号線Scnt41 、Scnt42 、Scnt43
が接続される。
因みに、薄膜トランジスタP41のゲート電極には制御信号線Scnt41 が接続され、薄膜トランジスタP42のゲート電極には制御信号線Scnt42 が接続され、薄膜トランジスタN41のゲート電極には制御信号線Scnt43 が接続される。
これらの制御信号線Scnt41 、Scnt42 、Scnt43 の電位についても、前段に位置するシフトレジスタのうち対応する出力段の出力パルスを通じて2値的に制御される。
図48に、制御線駆動部(図47)の駆動波形と画素回路の動作期間との関係を示す。図48(A)は、制御信号線Scnt41 の駆動波形である。図48(B)は、制御信号線Scnt42 の駆動波形である。図48(C)は、制御信号線Scnt43 の駆動波形である。図48(D)は、点灯制御線LSLに現れる電位波形である。
この回路構成の場合、まず、制御信号線Scnt43 がHレベルの期間、Nチャネル型の薄膜トランジスタN41のみがオン動作し、点灯制御線LSLの電位をLレベル(VSS)に制御する。
次に、制御信号線Scnt43 がHレベルからLレベルに切り替わり、この切り替わりに連動して、制御信号線Scnt41 がHレベルからLレベルに変化する。このとき、Pチャネル型の薄膜トランジスタP41のみがオン動作し、点灯制御線LSLには低位のオン電位Vcc11が出力される。
続いて、制御信号線Scnt41 がLレベルから再びHベルに切り替わり、この切り替わりに連動して、制御信号線Scnt42 がHレベルからLレベルに変化する。このとき、Pチャネル型の薄膜トランジスタP42のみがオン動作し、点灯制御線LSLには高位のオン電位Vcc12が出力される。この動作によって、図14に示す回路構成と全く同じ電位変化を実現することができる。
(F−2)サブ画素の他の構造(1)
前述した形態例1、2及び3の場合には、駆動トランジスタN2のゲート電極と主電極との間に寄生する容量を用いて、点灯制御線LSLのオン電位変化をゲート電極に伝搬させる場合について説明した。
なお、寄生容量が大きいほど、点灯制御線LSLの電位変化を効率的に伝搬させることができる。
一般に、薄膜トランジスタのチャネル長Lに対するチャネル幅Wの比(すなわち、W/L)が大きくなると、ゲート電極と主電極間の寄生容量を大きくすることができる。従って、少なくとも駆動トランジスタN2のW/Lを大きくすることにより、効率的なカップリング動作を実現できる。図49に、サブ画素を構成する薄膜トランジスタの構造例を示す。
図49(A)はサンプリングトランジスタN1のトランジスタサイズ例を示す図であり、図49(B)は駆動トランジスタN2のトランジスタサイズ例を示す図である。
図49は、駆動トランジスタN2のトランジスタサイズを、サンプリングトランジスタN1のトランジスタサイズより大きくした例である。
(F−3)サブ画素の他の構造(2)
前述した形態例1の場合には、駆動トランジスタN2のゲート電極と主電極との間に寄生する容量を用いて、点灯制御線LSLのオン電位変化をゲート電極に伝搬させる場合について説明した。
なお、寄生容量が大きいほど、点灯制御線LSLの電位変化を効率的に伝搬させることができる。
例えば駆動トランジスタN2を構成するゲート電極とドレイン電極/ソース電極とのオーバーラップ長を増加させることによっても、寄生容量を大きくすることができる。図50に、ボトムゲート型の薄膜トランジスタに対応する断面構造例を示す。
駆動トランジスタN2は、絶縁基板(例えばガラスパネル)111の表面に形成されたゲート電極113の表面を層間絶縁膜で覆い、更にその上面にチャネル領域115、ソース領域117、ドレイン領域119を形成した構造を有している。なお、ソース領域117には金属配線121が接続され、ドレイン領域119には金属配線123が接続されている。ここで、チャネル領域95と金属配線との各重なり量がオーバーラップ長である。勿論、駆動トランジスタN2と接続される側の主電極領域についてのみオーバーラップが生じるように形成されていれば良い。
(F−4)サブ画素の他の構造(3)
前述した形態例1の場合には、駆動トランジスタN2のゲート電極と主電極との間に寄生する容量を用いて、点灯制御線LSLのオン電位変化をゲート電極に伝搬させる場合について説明した。
しかし、寄生容量を補完するカップリング容量Ccを、図51に示すように、駆動トランジスタN2のゲート電極と主電極との間に接続しても良い。カップリング容量Ccは、寄生容量に比して大きく、点灯制御線LSLの電位変化を効率良く伝搬できる。従って、低位のオン電位Vcc11と高位のオン電位Vcc12の電位差を小さくできる。
(F−5)サブ画素の他の構造(4)
前述した形態例2の場合には、サブ画素を構成する薄膜トランジスタの数が2つの場合について説明した。
しかし、サブ画素の構成は、これら以外の場合にも適用できる。例えば薄膜トランジスタの数は3つ以上でも良い。
図52に、4つの薄膜トランジスタで構成されるサブ画素の構成例を示す。なお、図52には、図7との対応部分に同一符号を付して示している。図52に示すサブ画素に新規な構成部分は3つである。
1つ目の新規構成部分は、駆動電源が固定電源線VCCを通じて供給される点である。2つ目の新規構成部分は、固定電源線VCCと駆動トランジスタN2の間に、点灯制御トランジスタN51が直列に接続される点である。
図52の場合、点灯制御トランジスタN51は、Nチャネル型の薄膜トランジスタで形成される。この点灯制御トランジスタN51は、点灯制御線LSLによって開閉制御され、オン制御時に駆動電源が固定電源線VCCより供給され、オフ制御時に駆動電源の供給が停止される。ここでのオフ制御は、非発光期間と発光期間中における消灯時に選択される。
3つ目の新規構成部分は、有機EL素子OLEDと並列に接続されるリセットトランジスタN53である。リセットトランジスタN53もNチャネル型の薄膜トランジスタで形成される。このリセットトランジスタN53は、リセット制御線RSLによって開閉制御される。リセットトランジスタN53は初期化時にオン制御され、その他の期間はオフ制御される。
図53に、この画素構造に対応する内部電位の変化を示す。因みに、図53(A)は、書込制御線WSLの駆動波形である。図53(B)は、信号線DTLの駆動波形である。図53(C)は、点灯制御線LSLの駆動波形である。図53(D)は、リセット制御線RSLの駆動波形である。図53(E)は、カップリング制御線CSLの駆動波形である。図53(F)は、駆動トランジスタN2のゲート電位Vgの電位変化を示す波形である。図53(G)は、駆動トランジスタN2のソース電位Vsの電位変化を示す波形である。
なお、基本的な駆動動作は、形態例2の駆動動作と同じである。固有の動作は、駆動トランジスタN2に対する駆動電源の供給制御に関連する点灯制御トランジスタN51の動作と、初期化に伴うリセットトランジスタN53の動作である。
ここでは、相違点を中心に駆動動作を説明する。例えば初期化時には、点灯制御トランジスタN51はオフ制御されると共に、リセットトランジスタN53がオン制御される。このとき、保持容量Csの一方の電極と接地電位VSSとが接続され、保持容量Csに保持されていた電荷が接地電位VSSに引き出され、初期化が実行される。
初期化動作が終了すると、点灯制御トランジスタN51がオン制御されると共に、リセットトランジスタN53はオフ制御される。これ以降、図54に示すサブ画素の等価回路の動作は、形態例4についての動作と同じになる。
(F−6)製品例
(a)電子機器
前述の説明では、有機ELパネルモジュールについて発明を説明した。しかし、前述した有機ELパネルモジュールは、各種の電子機器に実装した商品形態でも流通される。以下、他の電子機器への実装例を示す。
図54に、電子機器131の概念構成例を示す。電子機器131は、前述した駆動回路を搭載する表示パネルモジュール133、システム制御部135及び操作入力部137で構成される。システム制御部135で実行される処理内容は、電子機器131の商品形態により異なる。また、操作入力部137は、システム制御部135に対する操作入力を受け付けるデバイスである。操作入力部137には、例えばスイッチ、ボタンその他の機械式インターフェース、グラフィックインターフェース等が用いられる。
図55に、電子機器がテレビジョン受像機の場合の外観例を示す。テレビジョン受像機141の筐体正面には、フロントパネル143及びフィルターガラス145等で構成される表示画面147が配置される。表示画面147の部分が、図54の表示パネルモジュール133に対応する。
また、この種の電子機器には、例えばデジタルカメラが想定される。図56に、デジタルカメラ151の外観例を示す。図56(A)が正面側(被写体側)の外観例であり、図56(B)が背面側(撮影者側)の外観例である。
デジタルカメラ151は、保護カバー153、撮像レンズ部155、表示画面157、コントロールスイッチ159及びシャッターボタン161で構成される。このうち、表示画面157の部分が、図54の表示パネルモジュール133に対応する。
また、この種の電子機器には、例えばビデオカメラが想定される。図57に、ビデオカメラ171の外観例を示す。
ビデオカメラ171は、本体173の前方に被写体を撮像する撮像レンズ175、撮影のスタート/ストップスイッチ177及び表示画面179で構成される。このうち、表示画面179の部分が、図54の表示パネルモジュール133に対応する。
また、この種の電子機器には、例えば携帯端末装置が想定される。図58に、携帯端末装置としての携帯電話機181の外観例を示す。図58に示す携帯電話機181は折りたたみ式であり、図58(A)が筐体を開いた状態の外観例であり、図58(B)が筐体を折りたたんだ状態の外観例である。
携帯電話機181は、上側筐体183、下側筐体185、連結部(この例ではヒンジ部)187、表示画面189、補助表示画面191、ピクチャーライト193及び撮像レンズ195で構成される。このうち、表示画面189及び補助表示画面191の部分が、図54の表示パネルモジュール133に対応する。
また、この種の電子機器には、例えばコンピュータが想定される。図59に、ノート型コンピュータ201の外観例を示す。
ノート型コンピュータ201は、下型筐体203、上側筐体205、キーボード207及び表示画面209で構成される。このうち、表示画面209の部分が、図54の表示パネルモジュール133に対応する。
これらの他、電子機器には、オーディオ再生装置、ゲーム機、電子ブック、電子辞書等が想定される。
(F−7)他の表示デバイス例
前述の形態例においては、発明を有機ELパネルモジュールに適用する場合について説明した。
しかし、前述した電源系回路の構成は、その他の自発光型の表示パネルモジュールにも適用することができる。
例えばLEDをマトリクス状に配列する表示装置やダイオード構造を有する発光素子を画面上に配列した表示パネルモジュールに対しても適用することができる。例えば無機ELパネルにも適用できる。
(F−8)その他
前述した形態例には、発明の趣旨の範囲内で様々な変形例が考えられる。また、本明細書の記載に基づいて創作される又は組み合わせられる各種の変形例及び応用例も考えられる。
有機ELパネルモジュールのシステム構造を説明する図である。 サブ画素の画素配列を説明する図である。 サブ画素の構造例を説明する図である。 サブ画素の駆動波形例を説明する図である。 有機ELパネルモジュールの外観構成例を示す図である。 形態例1に係る有機ELパネルモジュールのシステム構造例を示す図である。 形態例1で使用するサブ画素の構造例を説明する図である。 信号線駆動部の構成例を示す図である。 書込制御線を駆動する制御線駆動部の部分構成例を示す図である。 インバータ回路の構成例を示す図である。 パルス電源線の駆動波形を示す図である。 パルス電源線の駆動部の構成例を示す図である。 駆動電源発生部の構成例を説明する図である。 点灯制御線を駆動する制御線駆動部の回路構成例を説明する図である。 図14に示す制御線駆動部の駆動波形を示す図である。 形態例1に係る駆動波形例を説明する図である。 初期化動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 閾値補正準備動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 閾値補正動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 閾値補正動作中にカップリング動作が実行された場合におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 カップリング動作時の電位変化を説明する図である。 カップリング動作後の閾値補正動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 閾値補正動作が完了した時点におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 信号電位の書き込み兼移動度補正動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 信号電位の書き込み兼移動度補正動作の完了直後におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 発光期間におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 形態例2に係る有機ELパネルモジュールのシステム構造例を示す図である。 形態例2に係る駆動波形例を説明する図である。 形態例3に係る有機ELパネルモジュールのシステム構造例を示す図である。 点灯制御線を駆動する制御線駆動部の回路構成例を説明する図である。 図30に示す制御線駆動部の駆動波形を示す図である。 形態例3に係る駆動波形例を説明する図である。 カットオフ電位が印加された時点におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 形態例4に係る有機ELパネルモジュールのシステム構造例を示す図である。 形態例4で使用するサブ画素の構造例を説明する図である。 カップリング制御線を駆動する制御線駆動部の回路構成例を説明する図である。 形態例4に係る駆動波形例を説明する図である。 初期化動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 閾値補正準備動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 閾値補正動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 閾値補正動作中にカップリング動作が実行された場合におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 カップリング動作後の閾値補正動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 閾値補正動作が完了した時点におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 信号電位の書き込み兼移動度補正動作時におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 信号電位の書き込み兼移動度補正動作の完了直後におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 発光期間におけるサブ画素の等価回路を示す図である。 点灯制御線を駆動する制御線駆動部の他の回路構成例を説明する図である。 図47に示す制御線駆動部の駆動波形を示す図である。 トランジスタサイズを説明する図である。 オーバーラップ量を説明する図である。 サブ画素の他の構造例を説明する図である。 サブ画素の他の構造例を説明する図である。 図52に示すサブ画素の駆動波形例を示す図である。 電子機器の概念構成例を示す図である。 電子機器の商品例を示す図である。 電子機器の商品例を示す図である。 電子機器の商品例を示す図である。 電子機器の商品例を示す図である。 電子機器の商品例を示す図である。
符号の説明
3 画素アレイ部
5 信号線駆動部
7 制御線駆動部
31 有機ELパネルモジュール
33 制御線駆動部
71 有機ELパネルモジュール
73 制御線駆動部
81 有機ELパネルモジュール
83 制御線駆動部
91 有機ELパネルモジュール
93 画素アレイ部
95 制御線駆動部

Claims (10)

  1. 保持容量と、前記保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタとを有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、
    信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、
    前記サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、
    前記駆動トランジスタの他方の主電極に接続される第2の制御線に、3値の駆動電圧を時間順次に与える第3の駆動部であって、非発光期間の先頭から前記駆動トランジスタの閾値補正期間が開始されるまでの間、前記3値の駆動電圧のうちで最も電位が低い第1の駆動電圧を印加し、前記閾値補正期間の前半期間について、前記3値の駆動電圧の中間電圧であって、前記駆動トランジスタを飽和領域で駆動する第2の駆動電圧を印加し、前記閾値補正期間の後半期間以降、前記3値の駆動電圧のうちで最も電位が高い第3の駆動電圧を印加する第3の駆動部と
    を有する自発光型の表示パネルモジュール。
  2. 請求項1に記載の表示パネルモジュールにおいて、
    前記閾値補正期間が複数回の補正期間で構成される場合、
    前記閾値補正期間中における前記第2の駆動電圧から前記第3の駆動電圧への切り替えは、初回の補正期間についてのみ実行される
    ことを特徴とする表示パネルモジュール。
  3. 請求項2に記載の表示パネルモジュールにおいて、
    初回の前記補正期間を除く各回の補正期間には、前記第3の駆動電圧が印加され、
    各回の補正期間と補正期間の間には、駆動トランジスタを一時的にカットオフ動作させることができる前記第4の駆動電圧が印加される
    ことを特徴とする表示パネルモジュール。
  4. 保持容量と、前記保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタと、前記駆動トランジスタの制御電極に一端が接続され、他端が第3の制御線に接続されるカップリング容量とを有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、
    信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、
    前記サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、
    前記駆動トランジスタに対する駆動電圧の供給と停止を制御する第2の制御線を駆動する第3の駆動部と、
    前記第3の制御線に2値の駆動電圧を時間順次に印加する第4の駆動部であって、前記駆動トランジスタの閾値補正期間の前半期間について、低位側の駆動電圧を印加し、前記閾値補正期間の後半期間以降、高位側の駆動電圧を印加する第4の駆動部と
    を有する自発光型の表示パネルモジュール。
  5. 請求項4に記載の表示パネルモジュールにおいて、
    前記閾値補正期間が複数回の補正期間で構成される場合、
    前記閾値補正期間中における前記低位側の駆動電圧から前記高位側の駆動電圧への切り替えは、初回の補正期間についてのみ実行される
    ことを特徴とする表示パネルモジュール。
  6. 保持容量と、前記保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタとを少なくとも有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、
    信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、
    前記サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、
    前記駆動トランジスタの閾値補正期間中に、前記駆動トランジスタの制御電極の電位を、カップリング動作を通じて上昇させる第3の駆動部と
    を有する自発光型の表示パネルモジュール。
  7. 請求項6に記載の表示パネルモジュールにおいて、
    前記閾値補正期間が複数回の補正期間で構成される場合、前記カップリング動作は、初回の補正期間についてのみ実行される
    ことを特徴とする表示パネルモジュール。
  8. 保持容量と、前記保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタとを有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、
    信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、
    前記サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、
    前記駆動トランジスタの他方の主電極に接続される第2の制御線に、3値の駆動電圧を時間順次に与える第3の駆動部であって、非発光期間の先頭から前記駆動トランジスタの閾値補正期間が開始されるまでの間、前記3値の駆動電圧のうちで最も電位が低い第1の駆動電圧を印加し、前記閾値補正期間の前半期間について、前記3値の駆動電圧の中間電圧であって、前記駆動トランジスタを飽和領域で駆動する第2の駆動電圧を印加し、前記閾値補正期間の後半期間以降、前記3値の駆動電圧のうちで最も電位が高い第3の駆動電圧を印加する第3の駆動部と
    を有する自発光型の表示パネルモジュールと、
    システム全体の動作を制御するシステム制御部と、
    前記システム制御部に対する操作入力を受け付ける操作入力部と
    を有する電子機器。
  9. 保持容量と、前記保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタと、前記駆動トランジスタの制御電極に一端が接続され、他端が第3の制御線に接続されるカップリング容量とを有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、
    信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、
    前記サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、
    前記駆動トランジスタに対する駆動電圧の供給と停止を制御する第2の制御線を駆動する第3の駆動部と、
    前記第3の制御線に2値の駆動電圧を時間順次に印加する第4の駆動部であって、前記駆動トランジスタの閾値補正期間の前半期間について、低位側の駆動電圧を印加し、前記閾値補正期間の後半期間以降、高位側の駆動電圧を印加する第4の駆動部と
    を有する自発光型の表示パネルモジュールと、
    システム全体の動作を制御するシステム制御部と、
    前記システム制御部に対する操作入力を受け付ける操作入力部と
    を有する電子機器。
  10. 保持容量と、前記保持容量の2つの電極に制御電極と一方の主電極が接続され、当該保持容量に蓄積された電圧に応じた大きさの駆動電流を自発光素子に供給する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタの制御電極に対する電位の書き込みを制御するサンプリングトランジスタとを少なくとも有する画素領域を、表示領域内にマトリクス状に配置した画素アレイ部と、
    信号線に、対応する電位を印加する第1の駆動部と、
    前記サンプリングトランジスタの制御電極に接続される第1の制御線に、電位の書き込みタイミングを与える第2の駆動部と、
    前記駆動トランジスタの閾値補正期間中に、前記駆動トランジスタの制御電極の電位を、カップリング動作を通じて上昇させる第3の駆動部と
    を有する自発光型の表示パネルモジュールと、
    システム全体の動作を制御するシステム制御部と、
    前記システム制御部に対する操作入力を受け付ける操作入力部と
    を有する電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016197143A (ja) * 2015-04-02 2016-11-24 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置及び表示装置の駆動方法

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