JP2010085148A - 微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラム - Google Patents

微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2010085148A
JP2010085148A JP2008252190A JP2008252190A JP2010085148A JP 2010085148 A JP2010085148 A JP 2010085148A JP 2008252190 A JP2008252190 A JP 2008252190A JP 2008252190 A JP2008252190 A JP 2008252190A JP 2010085148 A JP2010085148 A JP 2010085148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
light
refractive index
index variable
guided
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008252190A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikanori Kanemoto
慎典 金元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2008252190A priority Critical patent/JP2010085148A/ja
Publication of JP2010085148A publication Critical patent/JP2010085148A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】レーザ光を利用した微小変位測定において、最小構成で干渉計を構成し、測定装置の小型化を図る。
【解決手段】半導体レーザ発振素子2から出射された光は、第一の光カプラー15により、第二の光ファイバー5を導波する照射光と第四の光ファイバー7を導波する参照光とに分岐される。被測定物30で反射された光は第三の光ファイバー6を経由して、第二の光カプラー17において、参照光と互いに干渉する。干渉光の光強度は光検出器10により検出される。第二の光ファイバー5にはその屈折率を変化させる屈折率可変器16が設置されている。光検出器10からの光検出信号は、増幅器23、A/D変換器24を介して演算装置25に伝達され、ここで屈折率可変器16へ印加すべき制御信号が生成される。その制御信号はD/A変換器21、屈折率可変制御手段22を介して屈折率可変器16へ印加される。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体の微小振動等の微小変位を測定する微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラムに関し、特に、レーザ光とこれを導波する光ファイバーを用いて被測定物の微小変位を測定する微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラムに関する。
従来、レーザ光を利用して物体の変位を測定する変位測定装置は、高精度な測定が可能であることから様々な分野で利用されている。通常、光学的干渉を用いた従来の微小変位測定装置は、ハーフミラーあるいは、偏光ビームスプリッタ等と波長板と組み合わせて、レーザ光を2つの光路に分岐し、一方の光を参照光として参照光用鏡に照射し、もう一方の光は被測定物に照射し測定光とし、これら各々の反射光を再び合波させたときの両者の位相差に応じて生ずる干渉光の強度変化から、両光路の距離の違い、すなわち、被測定物の変位を検出する。
光ファイバーおよびビームスプリッタなどの光部品を用いた微小変位測定装置が特許文献1に開示されている。図15は、特許文献1に開示された微小変位測定装置の構成図であって、図15において、201は周波数安定化直交2周波レーザ光源、204はミラー、205は検光子、206はフォトダイオード、207は信号処理回路、210はヘテロダイン干渉光学系、211、221は偏光ビームスプリッタ、212、213はコーナーキューブ、222、225はカップリングレンズ、223、226は偏波面保存光ファイバ、224、227はコリメートレンズ、f、fは互いに偏光が直交したレーザ光の周波数である。図15に示すように、レーザ光源201から出射された光が偏光ビームスプリッタ221で2つに分岐され、片方は参照光、他方を被測定物に固定されたコーナーキューブ213で反射する測定光になる。さらに、参照光と測定光は、偏光ビームスプリッタ211で互いに干渉し干渉光を形成する。干渉光の光強度をフォトダイオード206で測定することにより、干渉光の光強度に応じたコーナーキューブ218の変位を測定する。
また、光ファイバーおよび光導波路を用いた微小変位測定装置が特許文献2に開示されている。図16は、特許文献2に開示された微小変位測定装置の構成図であって、図16において、301は広帯域光源、302は光ファイバー、303は偏光解消子、304は入力用光ファイバー、305は単一モード光ファイバー型3dBカプラー、306は参照光用光ファイバー、307は光導波路位相変調素子、308は入出射ポート、309はキャピラリ、310は光導波路、311はミラー、312は測定光用光ファイバー、313、318は端面、314、319はレンズ、315は信号用光ファイバー、316は受光器、317は位相変調用電極、320は狭帯域フィルター、321は受光素子、R1、R2、M1、M2は反射した光波である。図16に示すように、広帯域光源301から出射された光波は、偏光解消子303によって無偏光化され、単一モード光ファイバー型3dBカプラー305に導かれ、そこで、二分される。二分された一方の光波は、参照光として、レンズ314を経て被測定物から3dBカプラー305に戻ってくる。参照光と測定光の位相差に応じた信号光(干渉光)が受光器316に送られ、狭帯域フィルター320を透過し受光素子321に入射するようになっている。そして、参照光と測定光の光路長差を狭帯域フィルター320の帯域幅で決まる干渉長以下とすることによって、光導波路310や光ファイバー306、312の端面を垂直にでき、斜めに加工しなくて済むようになっている。
特開平11-101608号公報 特開平10-232109号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示された微小変位測定装置にはいくつかの問題点がある。
まず、特許文献1の第1の問題点は、装置に用いられている光学部品が、光ファイバー,偏光ビームスプリッタ、レーザ発振器,光検出器などから成り、構成部品が多くそれらを収める容積が大きくなるため、装置が大型化、高価格化になるという点である。装置が大型化し構成部品が多くなると、装置の組立にかかる時間が長くなってしまい、また、特許文献1のものには組立時に光軸調芯という調整作業も必要となる不都合があり、組立コストが高くなる問題点があった。第2の問題点は、被測定物にコーナーキューブを固定し、そのコーナーキューブに入射し、反射した光が偏光ビームスプリッタを通って参照光検出器に到達するため、この検出光は、多くの光学部品を通過して長い距離を伝播することになり、かなりの損失を受けてしまうという点である。被測定物からの光が損失を受けて強度が小さくなってしまうと光検出器の感度が悪くなり正確な検出ができなくなるという不都合がある。第3の問題点は、わざわざ、固定のコーナーキューブで反射させて参照光を生成している点である。構成部品がひとつ多くなり、組立性が悪くなるという不都合がある。第4の問題点は、レーザ光源からの偏光ビームスプリッタを通すことで、参照光と測定光に分岐しているので、それぞれの光強度はほぼ同一である。したがって、測定光光路から出た測定光が可動のコーナーキューブで反射して、再び測定光光路に戻る間での光損失と、参照光光路から出た参照光が固定のコーナーキューブで反射して、再び参照光光路に戻る間での光損失を考慮すると、測定光が参照光と比較して、光強度が弱くなる場合もあり得る。この場合には、被測定対象の変位に対して、感度が悪くなり、その結果、測定精度に悪影響するという不都合が起こる。
また、特許文献2に開示された微小変位計の問題点(第5の問題点)は、参照光を作るために、わざわざ、基板端部にミラー形成して参照光を生成している点である。基板を製作する際のプロセスがひとつ多くなり、部品コストが高くなるという不都合が生じる。また、特許文献2の場合も、上記第4の問題点の不都合が起こる。つまり、参照光と照射光との光分岐が、単一モード光ファイバー型3dBカプラーで行なわれ、その分岐比は50:50であるので、そしてこの場合にも、光導波路から出た照射光が被測定物で反射して再び光導波路に戻る間に光損失が生じるので、測定光が参照光と比較して、その損失分、光強度が弱くなり、被測定物の変位に対して、感度が悪くなり、測定精度に悪影響を与えるという不都合が生じる。
本発明の課題は、上記した従来技術の問題点を解決することであって、その目的は、レーザ光を利用した微小変位測定において、測定装置の製造効率化、小型化、簡易構成化および簡易操作化を実現し、被測定物からの光が光検出器に達する光の強度がより強くなるように照射光と参照光の損失を考慮して高感度で信頼性の高い測定を実行できるようにすることである。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、半導体レーザ発振素子と、前記半導体レーザ発振素子からの光を受ける第一の光ファイバーと、前記第一の光ファイバーを導波する光を参照光と照射光に分岐する第一の光ファイバー型カプラーと、被測定物へ照射する照射光が導波する前記第二の光ファイバーと、照射光が被測定物で反射した後に入射する第三の光ファイバーと、前記第一の光ファイバー型カプラーにより分岐した参照光が導波する第四の光ファイバーと、前記第三の光ファイバーを導波した照射光と前記第四の光ファイバーを導波した参照光が干渉する第二の光ファイバー型カプラーと、前記第二の光ファイバー型カプラーで干渉した干渉光を導波させる第五の光ファイバーと、前記第五の光ファイバーを導波した干渉光の光強度を検出する光検出器と、前記第二の光ファイバー、前記第三の光ファイバーあるいは前記第四の光ファイバーの少なくともいずれかに設けられ当該光ファイバーの実効的屈折率を変化させる屈折率可変器と、前記屈折率可変器の動作を制御する屈折率可変制御部と、前記光検出器による検出結果に基づいて前記屈折率可変制御部に伝達する制御信号を生成すると共に被測定物の変位を検出する演算手段と、を備えたことを特徴とする微小変位測定装置、が提供される。
そして、好ましくは、前記第一の光ファイバー型カプラーの分光比は、照射光の光強度の方が参照光のそれより高くなるように設定されている。あるいは、好ましくは、前記第一および第二の光ファイバー型カプラーの分光・結合比は、前記第二の光ファイバー型カプラーにおいて干渉する照射光と反射光の内反射光の光強度の方が参照光のそれより高くなるように設定されている。
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、半導体レーザ発振素子と、前記半導体レーザ発振素子からの光を受ける第一の光ファイバーと、前記第一の光ファイバーを導波する光を参照光と照射光に分岐する第一の光ファイバー型カプラーと、被測定物へ照射する照射光が導波する前記第二の光ファイバーと、照射光が被測定物で反射した後に入射する第三の光ファイバーと、前記第一の光ファイバー型カプラーにより分岐した参照光が導波する第四の光ファイバーと、前記第三の光ファイバーを導波した照射光と前記第四の光ファイバーを導波した参照光が干渉する第二の光ファイバー型カプラーと、前記第二の光ファイバー型カプラーで干渉した干渉光を導波させる第五の光ファイバーと、前記第五の光ファイバーを導波した干渉光の光強度を検出する光検出器と、前記第二の光ファイバー、前記第三の光ファイバーあるいは前記第四の光ファイバーの少なくともいずれかに設けられ当該光ファイバーの実効的屈折率を変化させる屈折率可変器と、前記屈折率可変器の動作を制御する屈折率可変制御部と、前記光検出器による検出結果に基づいて前記屈折率可変制御部に伝達する制御信号を生成すると共に被測定物の変位を検出する演算手段と、を備えた微小変位測定装置を用いた微小変位測定方法であって、半導体レーザ発振素子からのレーザ光を光ファイバーを介して被測定物へ照射するレーザ光照射ステップと、前記レーザ光を照射された被測定物からの照射光と前記半導体レーザ発振素子からの参照光との干渉光の強度変化を検出する干渉光検出ステップと、この干渉光検出ステップによる検出結果に基づいて前記屈折率可変器の屈折率を可変制御する屈折率可変制御ステップと、前記屈折率可変制御ステップによって生じる前記屈折率可変器の屈折率の変化量に基づいて前記被測定物の変位を検出する変位検出ステップと、とを有し、前記屈折率可変制御ステップでは、この測定光検出ステップによる検出結果を監視しこの検出光の強度が予め設定された値となるように前記屈折率可変器の屈折率を可変制御することを特徴とする微小変位測定方法、が提供される。
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、半導体レーザ発振素子と、前記半導体レーザ発振素子からの光を受ける第一の光ファイバーと、前記第一の光ファイバーを導波する光を参照光と照射光に分岐する第一の光ファイバー型カプラーと、被測定物へ照射する照射光が導波する前記第二の光ファイバーと、照射光が被測定物で反射した後に入射する第三の光ファイバーと、前記第一の光ファイバー型カプラーにより分岐した参照光が導波する第四の光ファイバーと、前記第三の光ファイバーを導波した照射光と前記第四の光ファイバーを導波した参照光が干渉する第二の光ファイバー型カプラーと、前記第二の光ファイバー型カプラーで干渉した干渉光を導波させる第五の光ファイバーと、前記第五の光ファイバーを導波した干渉光の光強度を検出する光検出器と、前記第二の光ファイバー、前記第三の光ファイバーあるいは前記第四の光ファイバーの少なくともいずれかに設けられ当該光ファイバーの実効的屈折率を変化させる屈折率可変器と、前記屈折率可変器の動作を制御する屈折率可変制御部と、前記光検出器による検出結果に基づいて前記屈折率可変制御部に伝達する制御信号を生成すると共に被測定物の変位を検出する演算手段と、を備えた微小変位測定装置を動作させるためのプログラムであって、前記微小変位測定装置の動作を制御するコンピュータに、前記光検出器により検出された前記干渉光の強度値を取り込む測定光レベル取得処理と、この干渉光の強度値が予め設定された値となるように前記屈折率可変器の動作を制御する屈折率可変制御処理と、前記屈折率可変器の動作により生じる当該光ファイバーの実効的屈折率の変化量に基づいて前記被測定物の変位を算出する変位算出処理と、を実行させることを特徴とする微小変位測定用プログラム、が提供される。
[作用]
本発明の微小変位測定装置によれば、光ファイバー型測定装置を少ない部品点数にて簡素に構成することができ、装置の小型化、組立作業の簡素化、コストダウンを実現することができ、小型で高精度の微小変位測定装置を安価に提供することができる。このような光ファイバー型微小変位測定装置およびそれを用いた微小変位測定方法によれば、光路を光ファイバーで形成することで、極小空間においてでも測定物に照射する光ファイバーのみを設置すれば微小変位を測定することが可能になり、変位測定の可能性を高めることができる。また、被測定物からの反射光を照射光より比較的大きくなるように、また、光路中の光損失を最小限に抑えるような光ファイバーを構成することにより、被測定物の変位の感度を上げ、熱膨張や振動などの外乱にも強くなり測定光が受ける損失を軽減することが可能になり、精度・信頼性の高い測定結果を得ることができる。
また、上記の光ファイバー型微小変位測定装置において、上述した演算手段が、光検出器による干渉光の強度が最大値または最小値となるように屈折率可変器の屈折率を制御するようにしてもよい。このようにすると、検出された光の強度変化から被測定物の変位を求めるのではなく、被測定物からの照射光と半導体レーザ発振素子からの参照光との干渉光の強度が最大値または最小値を維持するように調整し、その屈折率の変化量から被測定物の変位を求めるので、物体の比較的大きい変位でも検出することができる。
また、上記の光ファイバー型微小変位測定装置において、上述した演算手段が、光検出器による干渉光の強度が最大値と最小値との平均値となるように屈折率可変器の屈折率を制御するようにしてもよい。このようにすると、検出された光の強度変化から被測定物の変位を求めるのではなく、被測定物からの照射光と半導体レーザ発振素子からの参照光との干渉光の強度が変化率の高い値を維持するように調整し、その屈折率の変化量から被測定物の変位を求めるので、物体の変位を高精度に検出することができる。
ただし、上述した演算手段が、光検出器による検出光の強度が最大値、最小値またはその平均値に限らず、任意の値となるうように屈折率可変器の屈折率を制御するようにしてもよい。
本発明の微小変位測定装置は、干渉計を光ファイバーで構成し、参照光は光ファイバーを導波させて、直接、光検出器に入射させるようにしたものであるので、構成部品を削減でき、生産性を向上させ、その結果、小型化、低価格化を実現することができる。また、参照光よりも測定光の方の光強度を高くすることで、高精度の測定を実現することができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明における第1の実施の形態の光ファイバー型微小変位測定装置の構成を示す概略図である。本実施の形態の微小変位測定装置は、電源1と、電源1による電流の印加によってレーザ光を発振する半導体レーザ発振素子2と、半導体レーザ発振素子2からの光を受ける第一の光ファイバー3と、第一の光ファイバー3を導波した光を参照光と照射光に分岐する第一の光ファイバー型カプラー15と、被測定物へ照射される照射光が導波する第二の光ファイバー5と、照射光が被測定物で反射した後に入射する第三の光ファイバー6と、第一の光ファイバー型カプラー15から分岐した参照光が導波する第四の光ファイバー7と、第三の光ファイバー6を導波した測定光と第四の光ファイバー7を導波した参照光が干渉する第二の光ファイバー型カプラー17と、第二の光ファイバー型カプラー17で干渉した干渉光が導波する第五の光ファイバー8と、第五の光ファイバー8を導波した干渉光の光強度を検出する光検出器10と、第二の光ファイバー5に設けられ、当該光ファイバーの屈折率を変化させる屈折率可変器16と、光検出器10からの電流信号を増幅し、電圧信号に変換する増幅器23と、増幅器23からのアナログ電圧信号をディジタル信号に変換するA/D変換器24と、A/D変換器24からのディジタル電圧信号に基づいて屈折率可変器16に印加すべき制御信号を生成すると共に被測定物30の変位を算出する演算装置25と、演算装置25が算出した被測定物30の変位を表示する変位表示装置26と、演算装置25が演算したディジタル制御信号をアナログ信号に変換するD/A変換器21と、D/A変換器21が出力する制御信号に基づいてエネルギーを屈折率可変器16へ供給する屈折率可変制御手段22と、演算装置25で演算された被測定物30の変位を表示する変位表示装置26と、を備える。なお、図1において、4と9は、それぞれ第一、第二の光ファイバー型カプラーに付設された第六、第七の光ファイバーである。
ここで、演算装置25は、光検出器10の検出光強度が所定の値(設定値)になるように屈折率可変制御部22を介して屈折率可変器16を制御する。つまり、被測定物30の位置が変化して、光検出器10の出力が変化すると、演算装置25は屈折率可変器16の屈折率を調整して、すなわち照明光の光路長を調整して光検出器10の出力が設定値に戻るように制御する。従って、被測定物30の変位は、このときの屈折率可変器16の屈折率変化に対応していることになり、屈折率可変器16の屈折率変化が分かれば被測定物30の変位量を知ることができる。この屈折率変化は、屈折率可変制御部22が演算装置25の指令に基づいて屈折率可変器16宛に供給するエネルギー量に基づくものであるので、結局、被測定物30の変位は演算装置25が指示するエネルギー量に反映されている。
ここで、光ファイバーに関して、簡単に説明をする。光ファイバーはコア(core)と呼ばれる芯部分、その外側のクラッド(clad or cladding layer)と呼ばれる部分、クラッドを外側から覆う被覆の3重構造になっている。クラッドよりもコアの屈折率を高くすることで、全反射や屈折によりできるだけ光を中心部のコアにだけ伝搬させる構造になっている。コアとクラッドはともに光に対して透過率が非常に高い石英ガラスまたはプラスチックでできている。光ファイバーでは光屈折率を利用して直進性の高い光を導く。すなわち、光ファイバーは3次元での光路を構成するのに適している。
光ファイバーの光損失率は、10-6dB/cm程度である。また光ファイバーの間にいろいろな機能を持つデバイスを接続して、光ファイバーにそれらの機能を持たせることができる。たとえば、上記で説明した屈折率可変器が、それらの機能のひとつになっている。
さて、本実施の形態の微小変位測定装置の構成についてより詳しく説明する。使用する発振するレーザ光としては、安定なコヒーレント光で、光ファイバー中をシングルモードで伝播するものであればよい。半導体レーザ発振素子2が発振してレーザ光を出力するために電源1が半導体レーザ発振素子2に電流を印加する。半導体レーザ発振素子2から出射されたレーザ光は、第一の光ファイバー3に入射し、これを導波して第一の光ファイバー型カプラー15で第二の光ファイバー5と第四の光ファイバー7とにある特定の分岐比で分岐される。第二の光ファイバー5を導波した光は、屈折率可変器16を通過し、第二の光ファイバー5の一端面から出射され、その光は被測定物30に照射され、反射する。その反射された光は、第三の光ファイバー6に入射する。
第二の光ファイバー5と第三の光ファイバー6は、第二の光ファイバー5からの出射した光が被測定物から戻って第三の光ファイバー6に入射する際の光の損失が最小限になるように、2芯ファイバーコリメータを形成している。2芯ファイバーコリメータでは、被測定物30から反射した光が損失をほとんど受けることなく、第三の光ファイバーに入射するように、図8で図示しているように、第二の光ファイバー5と第三の光ファイバー6の軸間距離2d、角度θおよびコリメータレンズ29の焦点距離、位置を最適に選択してある。例えば、コリメータレンズ29から被測定物30までの距離aがコリメータレンズ29の焦点距離に近いほど光結合効率がよく、光損失が小さくなるので、被測定物30はコリメータレンズ29の焦点位置に近い位置に配置される。
被測定物30で反射された光は、第三の光ファイバー6に入射し、第二の光ファイバー型カプラー17に導波される。一方、第一の光ファイバー型カプラー15で第四の光ファイバー7に分岐された光は、第四の光ファイバー7により第二の光ファイバー型カプラー17に導波される。第二の光ファイバー型カプラー17で、第三の光ファイバー6から導波した光(測定光)と第四の光ファイバー7を導波した光(参照光)が、第二の光ファイバー型カプラー17で互いに干渉し、干渉光となり、第五の光ファイバー8を導波する。第五の光ファイバー8を導波した干渉光は、光検出器10に入射し、光検出器10において、その光強度が検出される。一方、第四の光ファイバーを導波した光と第三の光ファイバー6を導波した光のうち第二の光ファイバー型カプラー17で第七の光ファイバー9に導波した光、すなわち干渉光外の光は適切な場所に逃がす。具体的には、第七の光ファイバーの端面で導波した光が反射して、再び第七の光ファイバーに入射し、第二の光ファイバー型カプラー17の動作に影響を与えないように処理する。例えば、無反射終端器などを取り付ける、もしくは、第七の光ファイバー9を極端に小さい輪にして、導波した光を減衰させるなどの処理をする。
なお、屈折率可変器16は、図1では、第二の光ファイバーに設置されているが、第三の光ファイバー、または、第四の光ファイバーのいずれかに設けてもよく、またこれらの光ファイバーの複数箇所に設置してもよい。屈折率可変器16が複数箇所に備えられている場合、屈折率可変器16の数だけ屈折率可変制御手段22が必要である。
屈折率可変器16には、演算装置25より屈折率可変制御手段22を介して所定の屈折率に応じた信号が送られ、当該光ファイバーを所定の屈折率にし、光路長を変化させる。
ここで、光ファイバー型カプラーについて図面を参照して説明する。図9(a)、 (b)は光ファイバー型カプラーの例を示す図である。一般的に、光ファイバー型カプラーには、一本の光ファイバーを2本にある分岐比で分岐するカプラー(1x2カプラー)と、二本の光ファイバーのうち各々一本の光ファイバーをある分岐比で二本の光ファイバーに分岐し、他方の光ファイバーもある分岐比で二本の光ファイバーに分岐する光ファイバー(2x2カプラー)がある。図9(a)に1x2カプラーを、図9(b)に1x2カプラーを示す。そして、それぞれに、分岐比の例が数字で示されている。ところで、一般的に50:50の分岐比の場合、3dBカプラー、60:40の分岐比の場合、4dBカプラー、70:30の分岐比の場合、5dBカプラーと呼ばれている。
しかして、第一の光ファイバー型カプラー15で分岐した第四の光ファイバー7を導波する光と、被測定物から戻ってきた第三の光ファイバーを導波する光との光損失の差を計算や経験に基づいて予測し、被測定物の変位の感度を上げるために、第一の光ファイバー型カプラー15と第二の光ファイバー型カプラー17の分岐比を決めるのが望ましい。被測定物30の変位の感度を良くするには、第二の光ファイバー型カプラー17で干渉させる際に、第三の光ファイバー6を導波する光(測定光)の方を、第四の光ファイバー7を導波する光(参照光)よりも強くし、被測定物30の変位に対して敏感に検出することが必要であるからである。ここで、第一の光ファイバー型カプラー15の分岐比は、第二の光ファイバー側に分岐される光の方が第四の光ファイバー側より強くなるようになされていることが望ましい。
第一の光ファイバー型カプラー15および第二の光ファイバー型カプラー17は、光を複数に分岐する機能を持つものであれば、いかなる手段、あるいは、方法で構成されたものであってもよい。
次に、本実施の形態の微小変位測定装置の光ファイバーの構成要素以外の部分について説明する。第五の光ファイバー8を導波した干渉光の強度は光検出器10により測定され、それに応じた電流信号が出力される。光検出器10から出力される光電流は、増幅器23により増幅され、電圧信号に変換される。増幅器23から出力されるアナログ電圧信号はA/D変換器24においてディジタル信号に変換される。
演算装置25は、A/D変換器24からのディジタル電圧信号に基づいて屈折率可変器16に印加すべき制御信号を演算し、その制御信号をD/A変換器21宛に出力する。D/A変換器21によりアナログ信号に変換された制御信号は屈折率可変制御部22に伝達され、屈折率可変制御部22はその制御信号に基づいて所定のエネルギーを屈折率可変器16に供給する。
変位表示装置26は、演算装置25で演算された被測定物30の変位を表示する。表示の形態としては、変位量を数字で表示する、変位の前後の光強度を波形で表示する、変位の前後の屈折率変化を数値で表示するなど、変位量が分かるいかなる値、波形を表示しても構わない。
本発明による微小変位測定装置は、光導波路を光ファイバーで構成し、光ファイバーの先端のみを被測定物に向けて光を出射することで変位測定ができるように構成されているので、非常に狭い空間でも変位測定が可能となり、測定装置の小型・軽量化が格段に向上している。
[導波路の説明]
次に、本実施の形態の微小変位測定装置の導波路についてより詳しくに説明する。まず、第一の光ファイバー型カプラー15と第二の光ファイバー型カプラー17での分岐比の求め方を説明する。各光ファイバーを導波する際に光が受ける損失は、前述のように、10-6dB/cmであり、光ファイバーの長さは最大でも1m程度なので無視できる程度に小さい。したがって、第一の光ファイバーからの光が光ファイバー内で受ける損失は、第二の光ファイバー5を導波する光が、被測定物30を目指して出射して、第三の光ファイバー6に入射するまでの間で一番大きい。そこで、仮定として、上記での損失を2dBとすると、
光損失と光強度の関係式は、
光損失=10・log(出力光強度/入力光強度)
となるので、光損失=-2とすると、
出力光強度/入力光強度=10^(光損失/10)=10^(-0.2)=0.631
となり、出力光強度は、元々の光強度の63.1%に低下することを意味している。
したがって、第一の光ファイバー3を導波する光強度をAとし、第一の光ファイバー型カプラー15で、第二の光ファイバー5に分岐する光の割合をαとすると、第三の光ファイバー6に導波する光強度は、A・0.631・αとなり、第四の光ファイバー7に導波する光強度は、A・(1-α)となる。
さらに、第四の光ファイバー7を導波する光が、第五の光ファイバー8に分岐する光の割合をβとすると、第三の光ファイバー6からの光も考慮すると、第五の光ファイバー8に導波する光は、A・(1-α)・β+A・0.631・α・(1-β)となる。ここで、第三の光ファイバー6からの光が第五の光ファイバー8へ導波する割合は、(1-β)となっている。
そこで、第五の光ファイバー8を導波する光のうち、第三の光ファイバー6を導波する光の強度が、第四の光ファイバー7に導波する光の強度より大きくするためには、
A・0.631・α・(1-β)>A・(1-α)・β
とすればよい。
光ファイバー型カプラーの分岐比は一般的に50:50、60:40、70:30、80:20、90:10と決まっているので、上式から第一の光ファイバー型カプラー15と第二の光ファイバー型カプラー17の組み合わせ候補が求まる。ただし、特定の分岐比は任意に製作できるので、必要があれば、これらの分岐比以外の分岐比も使用できる。上記式を満足するように分岐比を選定ことにより、被測定物30の変位を感度良く検出することができ、精度のよい測定が可能になる。
屈折可変器16の長さは、照射光と反射光の光路長の差、変化させたい位相量、屈折可変器16の単位長さ当たりに印加できるエネルギー量で変化する屈折率の変化量から算出することができる。
光ファイバーの材質は、熱光学材料である代表的な石英が一般的に使用されている。したがって、屈折率可変器15には具体的にはヒータが使用されており、屈折率可変制御部は、ヒータ制御部となる。ヒータには、ヒータ制御部より所定の温度に応じた制御信号(アナログ信号)が送られ、光ファイバーの一部を所定の温度に加熱し、光ファイバーの屈折率を変化させる。
また、屈折率可変器16としては、光ファイバーの実効的屈折率を変化させるものであればいかなるものであってもよく、一般的に位相シフターと呼ばれるものなどの使用が可能である。
位相シフターとしては、上記に説明したように、光ファイバーをヒータによって屈折率を変化させるものの外、電気光学材料であるニオブ酸リチウムなどを用いて、電圧によって屈折率を変化させるもの、音響光学材料であるタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどを用いて、音響振動によって屈折率を変化させるものなどの使用が可能である。
電気光学材料や音響光学材料を用いた位相シフターを採用する場合には、第三の光ファイバー5などの光ファイバーを切断しそこに位相シフターを挿入することになる。電気光学材料の位相シフターを用いる場合、光ファイバー間に電極の設けられた電気光学素子を配置し、その電極に屈折率可変制御部22より制御信号を印加することになる。また、音響光学材料の位相シフターを用いる場合、光ファイバー間にトランスジューサーの設けられた音響光学素子を配置し、そのトランスジューサーに屈折率可変制御部22より制御信号を印加することになる。このような電気光学素子、音響光学素子を位相シフターとして用いる場合には、光ファイバーと位相シフターとは光コネクタを介して光学的に接続される、もしくは、融着などの方法を使って直接、光学的に接続される。光コネクタは、損失の少ないものを採用するようにする。
次に、図7(a)、7(b)、7(c)を参照して、熱光学材料である光ファイバーにより位相シフターを構成する場合の具体例について説明する。図7(a)は、ペルチェ効果素子41上の光ファイバー固定板43に第二の光ファイバー5を固定し、ペルチェ効果素子41の温度検出器として、サーミスタ42を用いたものである。ペルチェ効果素子41で第二の光ファイバー5を加熱し、第二の光ファイバー5の屈折率を変化させる。また、ペルチェ効果素子41の温度を精度よく制御するために、温度検出器としてサーミスタ42を用いフィードバック制御している。温度検出器としては、サーミスタ42の代わりに熱電対などの温度センサーを用いてもよいが、サーミスタ42の方が小型で位相シフターを構成するのに好都合である。
図7(b)は、第二の光ファイバー5の周りにニクロム線44を巻き、温度検出器としてサーミスタ41を用いたものである。この構成も、サーミスタ41で温度検出を行ないニクロム線44の温度をフィードバック制御している。また、温度検出器としては、サーミスタ42の代わりに熱電対などの温度センサーを用いることができる。
図7(c)は、ヒータ45中にを第二の光ファイバー5を通して、温度検出器としてサーミスタ41を用いていたものである。この構成も、サーミスタ41で温度検出を行ないヒータの温度をフィードバック制御している。また、温度検出器としては、サーミスタ42の代わりに熱電対などの温度センサーを用いることができる。
なお、屈折率可変器16は、以上に説明したもの以外で、同様の機能を有するものであればいかなるものでもよい。
[動作の説明]
次に、第1の実施の形態の動作について説明する。半導体レーザ発振素子2から出射された光は、第一の光ファイバーに入射し、第一の光ファイバーカップラー15で分岐され、一方は、第四の光ファイバー7に入り、第二の光ファイバー型カプラー17へ導波される。もう一方の第二の光ファイバー5を導波した光は、屈折率が変調された屈折率可変器16を通過して、その光路長が調整される。次に、第二の光ファイバーの一端面から出射され、その光は被測定物30に照射され、反射する。その反射した光が、第三の光ファイバー6に入射し、第二の光ファイバー型カプラー17へ導波される。
第二の光ファイバー型カプラー17で、第四の光ファイバー7から導波した光(参照光)と第三の光ファイバー6を導波した光(照射光/測定光)が、互いに干渉し、干渉光となる。さらに、その干渉光は、第五の光ファイバー8を導波した後その一端面より光検出器10に向けて出射され、光検出器10で、干渉光の光強度が検出される。
光検出器10で検出された光強度は、増幅器23、A/D変換器24を通して数値化され、演算装置25において演算処理される。演算装置25において生成された制御信号により、第二の光ファイバー5中の屈折率可変器16に一定のエネルギー量を供給すると、屈折率可変器16部分の第二の光ファイバー5の温度が変化しそこでの屈折率を変化させることができる。したがって、照射光の全体の光路長を変化させることができ、参照光との位相差を自由に制御することができる。
その原理を利用して、導波路の屈折率を調整し、被測定物30が初期の位置(変位する前の位置)で反射光の位相を照射光の位相に合わせることにより共振させ、共振状態にすることもできる、また、一番光強度の弱い状態にすることもできる、あるいは、任意の光強度に調整することもできる。このようにして設定された光強度が設定値となる。
その干渉状態を観察するのが干渉光を検出する光検出器10であり、干渉計を形成することにより、干渉光の光強度を観察できる。
次に、被測定物30に微小変位を与えると、被測定物30で反射する際の反射する位置が変化するので、干渉光は初期の光強度(設定値)から変化する。この時も、光検出器10からの信号を観察することにより変化後の干渉光強度を検出することができる。そして、光検出器10からの信号を屈折率可変制御部22へ送る信号にフィードバックすることにより、第二の光ファイバー5の屈折率をさらに変化させて再び干渉光を初期の光強度に戻すことができる。したがって、被測定物30が変位する前後の光ファイバーの屈折率の変化量に応じて被測定物30の変位量を求めることができる。ただし、予め、屈折率変化量と変位量との関係を求めておく必要がある。
次に、照射光と反射光との関係と、参照光と反射光との干渉について説明する。図11(a)は、参照光の干渉部である第二の光ファイバー型カプラー17への入射状況を模式的に示す図であり、図11(b)は、反射光の第二の光ファイバー型カプラー17への入射状況を模式的に示す図である。半導体レーザ発振素子2から出射された光の内一方(参照光)は、第一の光ファイバー3と第四の光ファイバー7を導波し、第二の光ファイバー型カプラー17に到達した時点で、ある位相の位置になっている。
他方の、第一の光ファイバー3と第二の光ファイバー5を導波した光(照射光)は、ある位相で被測定物30に照射され反射する。ここで、光の位相は反転する。反射した光は、第三の光ファイバー6を導波し、第二の光ファイバー型カプラー17に到達する。到達した光は、また、ある位相になる。第二の光ファイバー型カプラー17である位相を持った照射光と異なる位相を持った参照光が干渉し、ある光強度になる。両者の位相差が波長の1/2であれば、互いに打ち消しあい光強度は一番弱くなる。また、両者の位相差がゼロであるとき、互いに強めあい、共振状態となり、光強度は一番強くなる。
ここで、以上の現象を数学的に表現すると、次のようになる。まず、半導体レーザ発振素子2からの光の波長をλとする。照射光について、第一の光ファイバー3と第四の光ファイバー7の合計の光路長をL1とし、干渉部9での照射光の位相(波長以下の長さ)をΔ1とすると、次式が成り立つ。
m・λ+Δ1=L1 … (1)
また、光路長L1を、屈折率n1と幾何学的距離d1で表すと、(2)式が成り立つ。
L1=n1・d1 … (2)
(1)と(2)より、
m・λ+Δ1=n1・d1 … (3)
となる。ここで、mは、光 路長L1に存在する1波長の波の数である。
同様に、反射光についても、光路長を第一の光ファイバー3、第二の光ファイバー5および第三の光ファイバー6の合計の幾何学的距離d2、その光路内の平均の屈折率n2、被測定物30での反射時の位相(波長以下の長さ)Δr、干渉部9での反射光の位相(波長以下の長さ)Δ2で表すと、
n・λ+Δ2+2・Δr=n2・d2 … (4)
ここで、nは、第一の光ファイバー3、第二の光ファイバー5および第三の光ファイバー6の合計の光路長に存在する1波長の波の数である。
式(3)から式(4)を減算すると、
(m-n)・λ+Δ1-Δ2-2・Δr =n1・d1-n2・d2 … (5)
さらに、m、n、λ、Δ1、n1、d1は一定で変化しないので、
式(5)を簡略化すると、
Δ2+2・Δr-n2・d2=一定 … (6)
となる。
式(6)より、被測定物30の位置が変化して幾何学的距離d2が、変化した場合、Δr、Δ2が変化する。そこでn2を変化させる、すなわち、屈折率可変器16で屈折率を変化させることにより式(6)を満足させることができる。
したがって、屈折率可変器16で屈折率を変化させることにより、2つの光の位相差が変化し、位相差がゼロになったところで、干渉光が共振状態になり、位相差が波長の1/2で、光が一番弱い状態になる。さらに、この位相差を任意に調整することにより任意の干渉状態を作り出すことができる。
ここで、図12を参照して2つの光の干渉についてさらに説明する。図12(a)では、2つの光の位相差がゼロ、すなわち、位相が一致した時、上下2つの光を干渉させると、2つの光を合成したことになるので、矢印の下の波形のように、互い強めあい、光強度は、一番大きい状態、すなわち、共振状態になる。
一方、図12(b)では、2つの光の位相差がπ(波長の1/2)であり、上下2つの光を干渉させると、矢印の下の波形のように、互いに弱めあい、光強度は、一番小さい状態になる。
したがって、屈折率可変器16で屈折率を変化させることにより、照射光(測定光)と参照光の位相差が変化し、光検出器10で検出する光強度が変化する。
また、被測定物30の変位と干渉光の光強度は、図13に示すように、λ/2周期で光の強弱が現れる正弦波で示される。なぜならば、被測定物30で光が反射するので、被測定物の変位の2倍の位相が発生することになるから、被測定物の変位はλ/2周期で光の強弱が現れることになる。
したがって、演算装置25は、まず、図13に示す正弦波上のいずれか一点を予め特定してその点の光強度値を設定値とし、被測定物30が初期の位置にあるときに、光検出器10の検出光が設定値となるように屈折率可変制御部22へ指令を出す。屈折率可変制御部22は、演算装置25からの指令にしたがって、屈折率可変器16の動作を制御し第二の光ファイバー5の屈折率を調整することで干渉光の光強度を設定値にする。その光強度を観察するのが干渉光の光強度を検出する光検出器10である。
被測定物30に微小変位が生じると、照射光の光路長が変化して光検出器10が受ける検出光レベルが変化するので、演算装置25は、この検出光レベルが設定値となるように指令を出し、指令を受けた屈折率可変制御部22は、検出光レベルを設定値とするように第二の光ファイバー5の屈折率を調整する。
このように、光検出器10からの信号を観察することで光路長が変化したか否かを見ることができ、光検出器10からの信号を屈折率可変制御部22へ送る信号にフィードバックすることにより検出光レベルを常に設定値にすることができる。この場合、被測定物30が変位する前後の第二の光ファイバー5の屈折率可変器16に印加するエネルギー量に応じて屈折率が変化して照射光の光路長が変化して被測定物30の変位量を補償しているので、屈折率可変器16に印加するエネルギー量あるいは屈折率可変器16の屈折率変化から被測定物30の変位量を求めることができる。
図1に示す演算装置25は、導波路の屈折率に基づいて被測定物の変位を検出する変位検出手段としての機能を備えている。また、演算装置25は、屈折率可変器16への印加エネルギー量あるいは屈折率可変器16の屈折率変化と被測定物30の変位量との関係を示すデータを予め保持している。
ここで、本実施の形態における演算装置25は、第二の光ファイバー5の屈折率可変器16に印加するエネルギー量あるいは屈折率可変器16の屈折率変化と被測定物30の変位量との関係を示すデータを予め保持しているので、実際のレーザ光によるデータを用いた信用性のある測定結果を算出できるが、これに限らず、半導体レーザ発振素子2からのレーザ光の波長が変位の測定精度に問題がない程度に分かっている場合は、第二の光ファイバー5の屈折率可変器16に印加するエネルギー量あるいは屈折率可変器16の屈折率変化と被測定物30の変位量との関係を示すデータを予め保持してなくてもよい。
しかして、本実施の形態においては、演算装置25は、従来のように光強度から被測定物の変位を測定するのではなく、半導体レーザ発振素子2からの参照光と被測定物30を経由する反射光との干渉光レベルが常に設定値となるように屈折率可変器16により第二の光ファイバー5の屈折率を変化させてその変化に伴う第二の光ファイバー5の屈折率可変器16に印加するエネルギー量あるいは屈折率可変器16の屈折率変化から被測定物30の変位を測定する。
検出光レベルの設定値として最も望ましいのは、図13に示す正弦波上の最も変化率の大きいB点での光強度値である。しかし、点Cまたは点Dでの光強度値を設定値とすれば、被測定物30の変位振幅が測定光波長の1/4を超えても、検出光のピーク数をカウントしたりせずにその変位を正確に検出できる。よって、本実施の形態における演算装置25は、高精度の測定をする場合は点Bでの値、すなわち最大レベルと最小レベルとの平均値を設定値とし、比較的大きい変位を測定する場合は点Cまたは点Dでの値、すなわち最大レベルまたは最小レベルを設定値として、光検出器10の検出光が設定値となるように屈折率可変制御部22へ指令を出すこととする。しかし、もちろん、検出光レベルの設定値として、検出光の強度が最大値、最小値または、その平均値に限らず、任意の値を用いてもよい。
以上説明した、本実施の形態における演算装置の機能については、その機能内容をプログラム化しコンピュータに実行させるようにしてもよい。また、屈折率可変器16に印加するエネルギー量あるいは屈折率可変器16の屈折率変化と被測定物30の変位量との関係を示すデータは、コンピュータの記憶装置に格納しておくようにしてもよい。
[微小変位測定のフロー]
次に、本実施の形態の微小変位測定装置の全体の動作について説明する。ここで、微小変位測定方法についても、その各ステップを示して同時に説明する。図14は、本実施の形態の微小変位測定装置の全体の動作を示すフローチャートである。まず、電源1が半導体レーザ発振素子2に電流を供給すると、半導体レーザ発振素子2はレーザ光を発振し(ステップS1)、そのレーザ光は第一の光ファイバー3に入射し、第一の光ファイバー型カプラー15を経て、一方は、参照光として、第二の光ファイバー型カプラー17へ、もう一方は、被測定物で反射され、照射光として、第二の光ファイバー型カプラー17へ導波する。このようにして、干渉計が形成される。
続いて、まず、その干渉光の光強度変化を、光検出器10が検出する(ステップS2)。検出された光強度変化は、増幅器23、A/D変換器24を通して数値化され、演算装置25において演算処理されて屈折率可変器16への制御信号が生成される。そして、演算装置25からの指令に基づいて屈折率可変制御部22が、屈折率可変器16の動作を調整する。そこで、検出される光強度が予め設定された値を示すように屈折率可変制御部22は屈折率可変器16へ印加するエネルギー量を調整する。すなわち、被測定物30の初期の位置で、干渉光が設定値となるようにする(ステップS3)。そして、被測定物30に微小変位が生じて照射光の光路長が変化し、干渉光の強度が変化した場合に(ステップS4のYes)、屈折率可変器16において第二の光ファイバー5にあるエネルギー量を供給し、第二の光ファイバー5の屈折率を調節し、干渉光を再び元の強度に戻す(ステップS5)。
そして、演算装置25が、被測定物30が変位する前後の屈折率可変器16の屈折率変化量に応じて被測定物30の変位量を算出する(ステップS6)。
このように、演算装置25は、光検出器10からの信号を屈折率可変制御部22へ送る信号にフィードバックして第二の光ファイバー5の屈折率を変化させ、干渉光の光強度が常に設定値となるようにして被測定物30の変位を検出する。
本実施の形態の微小変位測定装置は、以上のように構成されているので、干渉計を光ファイバーで形成することで、高い柔軟性を持った測定装置を実現している。さらに、従来のように光強度から被測定物の変位を測定するのではなく、干渉計での干渉光の光強度が常に設定値となるように第二の光ファイバー5の屈折率を変化させてその変化に伴う第二の光ファイバー5の屈折率変化量から被測定物の変位を測定するので、最大値または最小値を設定値とすれば、被測定物の変位振幅が測定光波長の1/4を超える場合でも、検出光のピーク数をカウントしたりせずにその変位を正確に検出することができる。
〔第2の実施の形態〕
図2は、本発明の第2の実施の形態の微小変位測定装置の構成を示す概略図である。図1に示した第1の実施の形態では、第一の光ファイバー型カプラー15に2x2のカプラーを用いていたが、本実施の形態の微小変位測定装置では、1x2の光ファイバー型カプラーを用いて構成している。これにより、得られる効果は、第1の実施の形態と同じである。
〔第3の実施の形態〕
図3は、本発明の第3の実施の形態の微小変位測定装置の構成を示す概略図である。第1の実施の形態では、第二の光ファイバー5から被測定物に出射し、被測定物30から反射した光は、第三の光ファイバー6に導波するようにしていたが、本実施の形態の微小変位測定装置では、光ファイバー型カプラー(第三の光ファイバー型カプラー18)を用いて第三の光ファイバー6に導波させている。ただし、この場合、第三の光ファイバー型カプラーには、分岐比があるので、被測定物30から反射した光は、第三の光ファイバー型カプラー18で、分岐比により、第三の光ファイバー6に導波する光は損失を受ける。したがって、第三の光ファイバー型カプラー18の分岐比も考慮して干渉光の強度が、参照光の強度より大きくなるように、第一の光ファイバー型カプラー15、第二の光ファイバー型カプラー17、および第三の光ファイバー型カプラー18の分岐比を決める必要がある。
〔第4の実施の形態〕
図4は、本発明の第4の実施の形態の微小変位測定装置の構成を示す概略図である。第3の実施の形態では、第一の光ファイバー型カプラーを2x2のカプラーを用いているが、本実施の形態の微小変位測定装置では、1x2の光ファイバー型カプラーを用いて構成している。これにより、得られる効果は、第3の実施の形態の場合と同じである。
なお、第1の実施の形態と第2の実施の形態の関係と、第3の実施の形態と第4の実施の形態の関係と同一である。
〔第5の実施の形態〕
図5は、本発明の第5の実施の形態の微小変位測定装置の構成を示す概略図である。第3の実施の形態および第4の実施の形態では、第二の光ファイバー5から被測定物に出射し、被測定物30から反射した光は、第三の光ファイバー型カプラー18で第三の光ファイバー6に導波するようにしているが、第三の光ファイバー型カプラーには、分岐比があるので、被測定物30から反射した光は、第三の光ファイバー型カプラー18の分岐比により、第三の光ファイバー6を導波する光は分岐による損失を受ける。その損失を受けないように、本実施の形態の微小変位測定装置では、第三の光ファイバー型カプラー18の代わりにサーキュレータ19を用いる。
本実施の形態において用いるサーキュレータにおいては、図10に示すように、P0からの光はP1に100%導波し、P1からの光は、P2に100%導波するものである。(図10において矢印の方向に光が導波する)
サーキュレータ19を用いることで、被測定物30から反射した光は、損失を受けることなく、第三の光ファイバー6に導波する。この構成で得られる効果は、第1の実施の形態、第2の実施の形態の場合とほぼ同様である。
〔第6の実施の形態〕
図6は、本発明の第6の実施の形態の微小変位測定装置の構成を示す概略図である。本実施の形態の微小変位測定装置では、第5の実施の形態で第一の光ファイバー型カプラーに用いられていた2x2のカプラーを、1x2の光ファイバー型カプラーとしている。なお、第1の実施の形態と第2の実施の形態の関係、第3の実施の形態と第4の実施の形態の関係、および、第5の実施の形態と第6の実施の形態の関係は、それぞれ同じである。そして、この構成で得られる効果は、第5の実施の形態の場合と同様である。
本発明の微小変位測定装置は、変位センサーとして単独で計測器として利用できる外、半導体レーザ素子、半導体素子などを基板に実装する生産設備で、基板に対して素子を位置合わせする際などのナノメートルオーダの変位計測に用いることができる。そして、測定装置が小型化されたことにより、従来測定が困難であった対象物でも測定が可能となる。
本発明の微小変位装置の第1の実施の形態の構成を示す概略図。 本発明の微小変位装置の第2の実施の形態の構成を示す概略図。 本発明の微小変位装置の第3の実施の形態の構成を示す概略図。 本発明の微小変位装置の第4の実施の形態の構成を示す概略図。 本発明の微小変位装置の第5の実施の形態の構成を示す概略図。 本発明の微小変位装置の第6の実施の形態の構成を示す概略図。 本発明の微小変位装置に使用する屈折率可変器の具体的な例を示す図。 本発明の微小変位装置に使用する2芯ファイバーコリメータの説明図。 本発明の微小変位装置に使用する光ファイバー型カプラーの説明図。 本発明の微小変位装置に使用するサーキュレータの説明図。 本発明の微小変位装置における光路長と光の干渉の関係を説明した図。 光干渉を説明する図。 本発明の微小変位装置の被測定物の変位と干渉光の光強度の関係を示した図。 本発明の第1の実施の形態の微小変位装置の全体の動作を示したフローチャート。 第一の従来の微小変位測定装置の構成を示す図。 第二の従来の微小変位測定装置の構成を示す図。
符号の説明
1 電源
2 半導体レーザ発振素子
3 第一の光ファイバー
4 第六の光ファイバー
5 第二の光ファイバー
6 第三の光ファイバー
7 第四の光ファイバー
8 第五の光ファイバー
9 第七の光ファイバー
10 光検出器
15 第一の光ファイバー型カプラー
16 屈折率可変器
17 第二の光ファイバー型カプラー
18 第三の光ファイバー型カプラー
19 サーキュレータ
21 D/A変換器
22 屈折率可変制御部
23 増幅器
24 A/D変換器
25 演算装置
26 変位表示装置
29 コリメータレンズ
30 被測定物
41 ペルチェ効果素子
42 サーミスタ(温度センサー)
43 光ファイバー固定板
44 ニクロム線
45 ヒータ
201 周波数安定化直交2周波レーザ光源
204 ミラー
205 検光子
206 フォトダイオード
207 信号処理回路
210 ヘテロダイン干渉光学系
211 偏光ビームスプリッタ
212、213 コーナーキューブ
221 偏光ビームスプリッタ
222、225 カップリングレンズ
223、226 偏波面保存光ファイバ
224、227 コリメートレンズ
301 広帯域光源
302 光ファイバー
303 偏光解消子
304 入力用光ファイバー
305 単一モード光ファイバー型3dBカプラー
306 参照光用光ファイバー
307 光導波路位相変調素子
308 入出射ポート
309 キャピラリ
310 光導波路
311 ミラー
312 測定光用光ファイバー
313、318 端面
314、319 レンズ
315 信号用光ファイバー
316 受光器
317 位相変調用電極
320 狭帯域フィルター
321 受光素子

Claims (15)

  1. 半導体レーザ発振素子と、前記半導体レーザ発振素子からの光を受ける第一の光ファイバーと、前記第一の光ファイバーを導波する光を参照光と照射光に分岐する第一の光ファイバー型カプラーと、被測定物へ照射する照射光が導波する前記第二の光ファイバーと、照射光が被測定物で反射した後に入射する第三の光ファイバーと、前記第一の光ファイバー型カプラーにより分岐した参照光が導波する第四の光ファイバーと、前記第三の光ファイバーを導波した照射光と前記第四の光ファイバーを導波した参照光が干渉する第二の光ファイバー型カプラーと、前記第二の光ファイバー型カプラーで干渉した干渉光を導波させる第五の光ファイバーと、前記第五の光ファイバーを導波した干渉光の光強度を検出する光検出器と、前記第二の光ファイバー、前記第三の光ファイバーあるいは前記第四の光ファイバーの少なくともいずれかに設けられ当該光ファイバーの実効的屈折率を変化させる屈折率可変器と、前記屈折率可変器の動作を制御する屈折率可変制御部と、前記光検出器による検出結果に基づいて前記屈折率可変制御部に伝達する制御信号を生成すると共に被測定物の変位を検出する演算手段と、を備えたことを特徴とする微小変位測定装置。
  2. 前記第一の光ファイバー型カプラーの分光比は、照射光の光強度の方が参照光のそれより高くなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の微小変位測定装置。
  3. 前記第一および第二の光ファイバー型カプラーの分光・結合比は、前記第二の光ファイバー型カプラーにおいて干渉する照射光と反射光の内反射光の光強度の方が参照光のそれより高くなるように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の微小変位測定装置。
  4. 前記演算手段が、前記光検出器による検出光の強度が最大値または最小値となるように前記屈折率可変制御部を介して前記屈折率可変器を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  5. 前記演算手段が、前記光検出器による検出光の強度が最大値と最小値との平均値となるように前記屈折率可変制御部を介して前記屈折率可変器を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  6. 前記第二の光ファイバーと前記第三の光ファイバーが2芯光ファイバーコリメータで結合していることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  7. 前記第二の光ファイバと前記第三の光ファイバーが光ファイバー型光カプラーで結合していることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  8. 前記第二の光ファイバーと前記第三の光ファイバーがサーキュレータで結合していることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  9. 前記屈折率可変器が光ファイバーの一部を加熱または冷却して当該光ファイバーの屈折率を変化させるものであることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  10. 前記屈折率可変器の加熱または冷却手段が、ヒータまたはペルチェ効果素子であることを特徴とする請求項9に記載の微小変位測定装置。
  11. 前記屈折率可変器が、当該光ファイバー間に設置された、電気光学材料を導波路に用いた電気光学素子によって構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  12. 前記屈折率可変器が、当該光ファイバー間に設置された、音響光学材料を導波路に用いた電気光学素子によって構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  13. 前記演算手段が、前記被測定物の変位を検出する機能を備えていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の微小変位測定装置。
  14. 半導体レーザ発振素子と、前記半導体レーザ発振素子からの光を受ける第一の光ファイバーと、前記第一の光ファイバーを導波する光を参照光と照射光に分岐する第一の光ファイバー型カプラーと、被測定物へ照射する照射光が導波する前記第二の光ファイバーと、照射光が被測定物で反射した後に入射する第三の光ファイバーと、前記第一の光ファイバー型カプラーにより分岐した参照光が導波する第四の光ファイバーと、前記第三の光ファイバーを導波した照射光と前記第四の光ファイバーを導波した参照光が干渉する第二の光ファイバー型カプラーと、前記第二の光ファイバー型カプラーで干渉した干渉光を導波させる第五の光ファイバーと、前記第五の光ファイバーを導波した干渉光の光強度を検出する光検出器と、前記第二の光ファイバー、前記第三の光ファイバーあるいは前記第四の光ファイバーの少なくともいずれかに設けられ当該光ファイバーの実効的屈折率を変化させる屈折率可変器と、前記屈折率可変器の動作を制御する屈折率可変制御部と、前記光検出器による検出結果に基づいて前記屈折率可変制御部に伝達する制御信号を生成すると共に被測定物の変位を検出する演算手段と、を備えた微小変位測定装置を用いた微小変位測定方法であって、半導体レーザ発振素子からのレーザ光を光ファイバーを介して被測定物へ照射するレーザ光照射ステップと、前記レーザ光を照射された被測定物からの照射光と前記半導体レーザ発振素子からの参照光との干渉光の強度変化を検出する干渉光検出ステップと、この干渉光検出ステップによる検出結果に基づいて前記屈折率可変器の屈折率を可変制御する屈折率可変制御ステップと、前記屈折率可変制御ステップによって生じる前記屈折率可変器の屈折率の変化量に基づいて前記被測定物の変位を検出する変位検出ステップと、とを有し、前記屈折率可変制御ステップでは、この測定光検出ステップによる検出結果を監視しこの検出光の強度が予め設定された値となるように前記屈折率可変器の屈折率を可変制御することを特徴とする微小変位測定方法。
  15. 半導体レーザ発振素子と、前記半導体レーザ発振素子からの光を受ける第一の光ファイバーと、前記第一の光ファイバーを導波する光を参照光と照射光に分岐する第一の光ファイバー型カプラーと、被測定物へ照射する照射光が導波する前記第二の光ファイバーと、照射光が被測定物で反射した後に入射する第三の光ファイバーと、前記第一の光ファイバー型カプラーにより分岐した参照光が導波する第四の光ファイバーと、前記第三の光ファイバーを導波した照射光と前記第四の光ファイバーを導波した参照光が干渉する第二の光ファイバー型カプラーと、前記第二の光ファイバー型カプラーで干渉した干渉光を導波させる第五の光ファイバーと、前記第五の光ファイバーを導波した干渉光の光強度を検出する光検出器と、前記第二の光ファイバー、前記第三の光ファイバーあるいは前記第四の光ファイバーの少なくともいずれかに設けられ当該光ファイバーの実効的屈折率を変化させる屈折率可変器と、前記屈折率可変器の動作を制御する屈折率可変制御部と、前記光検出器による検出結果に基づいて前記屈折率可変制御部に伝達する制御信号を生成すると共に被測定物の変位を検出する演算手段と、を備えた微小変位測定装置を動作させるためのプログラムであって、前記微小変位測定装置の動作を制御するコンピュータに、前記光検出器により検出された前記干渉光の強度値を取り込む測定光レベル取得処理と、この干渉光の強度値が予め設定された値となるように前記屈折率可変器の動作を制御する屈折率可変制御処理と、前記屈折率可変器の動作により生じる当該光ファイバーの実効的屈折率の変化量に基づいて前記被測定物の変位を算出する変位算出処理と、を実行させることを特徴とする微小変位測定用プログラム。
JP2008252190A 2008-09-30 2008-09-30 微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラム Pending JP2010085148A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008252190A JP2010085148A (ja) 2008-09-30 2008-09-30 微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008252190A JP2010085148A (ja) 2008-09-30 2008-09-30 微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010085148A true JP2010085148A (ja) 2010-04-15

Family

ID=42249260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008252190A Pending JP2010085148A (ja) 2008-09-30 2008-09-30 微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010085148A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101267879B1 (ko) 2010-10-26 2013-05-27 한국표준과학연구원 가시도 향상 간섭계
KR101282932B1 (ko) 2010-10-26 2013-07-05 한국표준과학연구원 가시도 향상 저결맞음 간섭계
CN105783740B (zh) * 2016-05-19 2019-02-22 北方民族大学 一种交替增量式测量微位移传感器的测量方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101267879B1 (ko) 2010-10-26 2013-05-27 한국표준과학연구원 가시도 향상 간섭계
KR101282932B1 (ko) 2010-10-26 2013-07-05 한국표준과학연구원 가시도 향상 저결맞음 간섭계
CN105783740B (zh) * 2016-05-19 2019-02-22 北方民族大学 一种交替增量式测量微位移传感器的测量方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4751118B2 (ja) 光学式検出センサ
US9810521B2 (en) Displacement detection apparatus
CN106556574B (zh) 在线双光束干涉型光纤折射率传感器及折射率检测装置
JP6452958B2 (ja) 光干渉計を備えた振動計
EP4162245A1 (en) Temperature measurement system and method using optical signal transmission through an optical interferometer
JP2010085148A (ja) 微小変位測定装置、微小変位測定方法および微小変位測定用プログラム
JP2017015576A (ja) サニャック干渉型光電流センサ及びその信号処理方法
JP2007078633A (ja) 高感度3軸光電界センサ
JP5065182B2 (ja) 光ファイバセンサ
JP3663903B2 (ja) 波長検出装置
JP2009036767A (ja) 有害物質を検知する装置及び方法
CN100363714C (zh) 基于激光回馈的光纤传感器
JP2014196915A (ja) 光損傷測定装置
JP2014235154A (ja) 光軸調整装置及びその工程
CN108548561A (zh) 一种双波光纤激光自混合干涉测量方法
CN108709575A (zh) 一种单波光纤激光自混合干涉测量***
CN109000691A (zh) 一种三波光纤激光自混合干涉测量方法
JP2019132859A (ja) 変位検出装置
US11815404B2 (en) High accuracy frequency measurement of a photonic device using a light output scanning system and a reference wavelength cell
CN109000690A (zh) 一种双波光纤激光自混合干涉测量***
CN108716928A (zh) 一种三波光纤激光自混合干涉测量***
JPWO2008123104A1 (ja) 微小変位測定装置及び微小変位測定方法,微小変位測定用プログラム
JP2669359B2 (ja) 歪み測定方法及びその装置
JP2009216638A (ja) 微小変位測定装置とその測定方法
Kurzych Investigation of high-temperature resistant optical fiber elements for sensor construction