JP2010084922A - Friction adjusting structure - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、フリクション調整構造に関し、特に、流体圧緩衝器などの伸縮体における伸縮速度たるピストン速度が極微低速領域にあるときの減衰作用を安定させるフリクション調整構造の改良に関する。 The present invention relates to a friction adjustment structure, and more particularly, to an improvement in a friction adjustment structure that stabilizes a damping action when a piston speed, which is an expansion / contraction speed, in an expansion / contraction body such as a fluid pressure buffer is in a very low speed region.
流体圧緩衝器などの伸縮体における伸縮速度たるピストン速度が極微低速領域にあるときの減衰作用となるフリクションを発生させるものとしては、たとえば、特許文献1および特許文献2に開示の提案がある。
For example,
すなわち、特許文献1に開示の提案では、アウターチューブに対してインナーチューブが出没するフロントフォークにあって、たとえば、アウターチューブに保持される軸受が摺接するインナーチューブとの間に減衰作用たるフリクションを発生させる。
That is, in the proposal disclosed in
また、特許文献2に開示の提案では、シリンダ体に対してロッド体が出没する油圧緩衝器にあって、シリンダ体側たるロッドガイドに配設される滑りブッシュが摺接するロッド体との間に減衰作用たるフリクションを発生させる。
In addition, in the proposal disclosed in
具体的には、特許文献1の提案では、アウターチューブの開口端部を形成しながらインナーチューブを挿通させるシールケース部に配設の軸受が単純な筒状に形成されるのではなく、改変されてなるとし、この軸受における改変部をインナーチューブが摺接して通過するときに発生するキャビテーションに起因するフリクションで減衰作用を具現化する。
Specifically, in the proposal of
また、特許文献2の提案にあっては、シリンダ体の上端開口を閉塞しながら軸芯部にロッド体を貫通させるロッドガイド内に配設されて、ロッド体の外周に巻装される割りを有する滑りブッシュが外側に巻装のコイルスプリングによる締め付け力に基づくフリクションをロッド体との間に発生させる。
Moreover, in the proposal of
それゆえ、上記の特許文献1に開示の提案にあっては、所望のキャビテーションを具現化できる形状を選択して、これをシールケース部に配設される軸受に具現化すれば足りる。
Therefore, in the proposal disclosed in the above-mentioned
また、上記の特許文献2に開示の提案にあっては、所望の締め付け力を具有するコイルスプリングを選択して、これをロッド体の外周に巻装される割りを有する滑りブッシュの外周に巻装すれば足りる。
しかしながら、上記した特許文献1に開示の提案にあっては、原理的には、キャビテーションに起因するフリクションの発生が可能になると言い得るが、その実施化にあって、些かの不具合があると指摘される可能性がある。
However, in the proposal disclosed in
また、上記した特許文献2に開示の提案にあっては、基本的には、コイルスプリングの締め付け力に起因するフリクションの発生が可能になると言い得るが、利用の実際を勘案すると、些かの不具合があると指摘される可能性がある。
In addition, in the proposal disclosed in
すなわち、特許文献1に開示の提案に関連してだが、流体圧緩衝器内に収容の作動油中には、元々空気などの気体が6〜12%含まれていることに起因して、キャビテーションが起こる。
That is, although related to the proposal disclosed in
そして、流体圧機器内に収容の作動油の流速が早くなると、圧力が低下する部分を生じることがあるが、このとき、作動油自体が蒸気を発生したり、作動油中に気泡を発生(キャビテーション)させたりする。 When the flow speed of the hydraulic fluid contained in the fluid pressure device increases, a part where the pressure decreases may be generated. At this time, the hydraulic oil itself generates steam or bubbles in the hydraulic oil ( Cavitation).
また、この作動油中の蒸気や気泡は、作動油の流れの中で圧力が急激に高圧化するところで急速に消滅し、このとき、局部的に数百気圧の高圧を発生して、配管などの金属材料を破壊(壊食)したり、 震動源になったり、騒音源になったりするもので、基本的には、流体圧機器自体に色々な悪影響を与える。 In addition, the vapor and bubbles in this hydraulic fluid rapidly disappear when the pressure suddenly increases in the flow of hydraulic fluid. It can cause damage (erosion) of metal materials, a source of vibration, and a source of noise. Basically, it has various adverse effects on the hydraulic equipment itself.
このことからすると、上記した特許文献1に開示の提案にあって、フリクションを発生させるためのキャビテーションの利用は、言わば両刃の剣となるもので、軸受とインナーチューブとの間における隙間の設定が完全でないと、悪影響ばかりが際立つことになる危惧がある。
From this, in the proposal disclosed in the above-mentioned
一方、上記の特許文献1に開示されているところでもそうであるが、上記の特許文献2に開示されているところでは、ロッド体とこれに摺接する滑りブッシュとの間における相対移動の際に滑りブッシュとロッド体との間にフリクションが発生するが、このフリクションが発生する状態で相対移動時には、サージ圧が発生して、滑らかな移動が実現されず、たとえば、ゴツゴツ感として表出され、車両にあっては、乗り心地を悪化させる。
On the other hand, as it is disclosed in the above-mentioned
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、流体圧機器などの伸縮体における伸縮速度たるピストン速度が0.05m/sec以下の極微低速領域にあるときの減衰作用を安定させて、たとえば、車両における乗り心地を改善し得て、その汎用性の向上を期待するのに最適となるフリクション調整構造を提供することである。 The present invention has been developed in view of the above-described circumstances, and the object of the present invention is to be in a very low speed region where the piston speed, which is the expansion / contraction speed of the expansion / contraction body such as a fluid pressure device, is 0.05 m / sec or less. An object is to provide a friction adjustment structure that can stabilize a damping action at a certain time, improve the riding comfort in a vehicle, for example, and is optimal for expecting an improvement in versatility.
上記した目的を達成するために、この発明によるフリクション調整構造の構成を、基本的には、一方部材と、この一方部材に対向して相対移動可能とされる他方部材と、この他方部材あるいは上記の一方部材に保持されて対向する上記の一方部材あるいは他方部材に摺接するフリクションリングとを有してなるフリクション調整構造において、上記のフリクションリングが上記の一方部材と他方部材との間における相対移動時に上記の一方部材あるいは他方部材に摺接しながら上記の一方部材あるいは他方部材に対するフリクションを調整する調整手段を有してなるとする。 In order to achieve the above-described object, the friction adjustment structure according to the present invention basically includes one member, the other member that can be moved relative to the one member, and the other member or the above-described member. In the friction adjustment structure having the friction ring held by the one member and facing the one member or the other member, the relative movement of the friction ring between the one member and the other member It is sometimes assumed that there is an adjusting means for adjusting the friction with respect to the one member or the other member while sliding on the one member or the other member.
それゆえ、この発明によるフリクション調整構造にあっては、一方部材と他方部材との間に配設されて一方部材と他方部材との間における相対移動時に一方部材あるいは他方部材との間でフリクションリングがフリクションを発生させる際に、調整手段によってそのフリクションを調整するから、一方部材と他方部材との間における移動速度が0.05m/sec以下の極微低速領域にあるときに、このフリクションリングが所定の減衰作用たる調整された、すなわち、サージ圧発生を回避したフリクションを発生させる。 Therefore, in the friction adjustment structure according to the present invention, the friction ring is disposed between the one member and the other member, and is disposed between the one member and the other member during relative movement between the one member and the other member. When the friction is generated, the friction is adjusted by the adjusting means. Therefore, when the moving speed between the one member and the other member is in a very low speed region of 0.05 m / sec or less, the friction ring is predetermined. The friction that is adjusted, that is, the damping action is avoided, that is, the surge pressure is avoided.
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるフリクション調整構造は、流体圧機器などの伸縮体に具現化されるもので、図示するところでは、二輪車の前輪側に架装されて二輪車の前輪を懸架しながら二輪車の走行中に前輪に入力される路面振動を吸収する油圧緩衝器たるフロントフォークに具現化されている。 Hereinafter, the present invention will be described based on the illustrated embodiment. The friction adjustment structure according to the present invention is embodied in a telescopic body such as a fluid pressure device. In the illustrated example, the front wheel side of a motorcycle is illustrated. It is embodied in a front fork that is a hydraulic shock absorber that absorbs road surface vibrations that are input to the front wheel while the motorcycle is running while suspending the front wheel of the two-wheeled vehicle.
そして、このフロントフォークは、図1に示すところでは、アウターチューブ1とインナーチューブ2とからなるフォーク本体が倒立型に設定される、すなわち、アウターチューブ1の下端側内にインナーチューブ2の上端側が出没可能に挿通されるが、この発明が意図するところからすると、図示しないが、アウターチューブ1の上端側内にインナーチューブ2の下端側が出没可能に挿通される正立型に設定されていても良い。
In the front fork, the fork body composed of the
また、図示しないが、このフロントフォークにあって、フォーク本体は、ハンドルを連結させるフォークブラケットを介してアウターチューブ1の上端側部を車体側に連結させ、インナーチューブ2の下端部に前輪を連結させる。
Although not shown, in the front fork, the fork main body connects the upper end side portion of the
そして、このフロントフォークにあって、フォーク本体は、内装する懸架バネS(図2参照)でアウターチューブ1内からインナーチューブ2が突出する伸長方向に附勢されると共に、近年のフロントフォークの多くがそうであるように、ダンパ(符示せず)を内蔵してなる。
In this front fork, the fork body is urged in an extending direction in which the
懸架バネSは、図示しないが、下端がインナーチューブ2のボトム端部に担持され、図2に示すように、上端が後述するダンパを構成するシリンダ体4の上端側部に定着されるバネ受3に係止されている。
Although not shown, the suspension spring S is supported by the bottom end portion of the
ちなみに、このバネ受3は、後述するダンパの外となるフォーク本体内のリザーバ室Rにあって、下端側をインナーチューブ2の内周に摺接させると共に上端側をシリンダ体3の外周に隣接させて、このリザーバ室Rにおける油面(図示せず)を境にする気室(図示せず)側と油中側との連通を開口3aで許容しながら油中側を加圧状態に維持するように機能する。
Incidentally, the
なお、このバネ受3の上端は、シリンダ体4の外周に嵌着されたストッパリング31に連結のストッパ32に係止されている。
Note that the upper end of the
ダンパは、フォーク本体の軸芯部に配設され、シリンダ体4と、このシリンダ体4に対して出没可能に連繋されるロッド体5と、このロッド体5に保持されて作動油が充満されるシリンダ体4内に摺動可能に収装されるピストン体6とを有してなる。
The damper is disposed at the shaft core portion of the fork main body, and the
そして、このダンパにおいて、ピストン体6は、シリンダ体4内にロッド側室R1とピストン側室R2とを画成すると共に、このロッド側室R1とピストン側室R2との連通を許容する伸側減衰バルブ6aと圧側減衰バルブ6bとを有してなる。
In the damper, the
そして、図示するダンパにあっては、シリンダ体4がアウターチューブ1の軸芯部に垂設され、ロッド体5がインナーチューブ2の軸芯部に立設されて倒立型に設定されているが、この発明の具現化にあっては、ダンパが正立型に設定されていても良い。
In the illustrated damper, the
なお、フォーク本体の伸縮時にダンパが同期して伸縮することもちろんであり、したがって、この発明でテーマとしているピストン速度は、フォーク本体における伸縮速度と同義である。 Of course, the damper expands and contracts in synchronization with the expansion and contraction of the fork main body. Therefore, the piston speed as the theme of the present invention is synonymous with the expansion and contraction speed of the fork main body.
一方、図示するフロントフォークにあっては、伸縮時に所定の減衰作用をする減衰部を有し、この減衰部は、たとえば、図示するように、ダンパにおいて、シリンダ体4内に摺動可能に収装されるピストン部に設けられ、あるいは、図示しないが、同じくダンパにおいて、シリンダ体4のボトム端部内に配設のベースバルブ部に設けられ、さらには、同じく図示しないが、シリンダ体4の外、すなわち、フォーク本体の外などに設けられる。
On the other hand, the illustrated front fork has an attenuating portion that performs a predetermined attenuating action during expansion and contraction, and this attenuating portion is slidably accommodated in the
そして、各減衰部は、たとえば、図示するピストン部で代表されるピストン体6に配備の減衰バルブ6a,6bのように、リーフバルブからなり、このリーフバルブにおける撓み作動で、所定の減衰作用を具現化するが、このリーフバルブからなる減衰バルブ6a,6bは、ピストン速度が0.05m/sec以下の極微低速領域にあるときには、作動し得ずして減衰作用を具現化し得ないのが通例である。
Each of the damping parts is constituted by a leaf valve, such as
それゆえ、この発明によるフロントフォークがそうであるのはもちろんだが、前記した特許文献1にも開示されているように、凡そこの種のフロントフォークにあっては、伸縮速度が、すなわち、ダンパにおけるピストン速度が0.05m/sec以下の極微低速領域にあるときの減衰作用をフリクションによるとする。
Therefore, the front fork according to the present invention is, of course, as disclosed in the above-mentioned
そこで、以下には、ダンパにおけるピストン速度が0.05m/sec以下の極微低速領域にあるときの減衰作用を具現化するこの発明によるフリクション調整構造について説明する。 Therefore, the friction adjusting structure according to the present invention that realizes the damping action when the piston speed of the damper is in the extremely low speed region of 0.05 m / sec or less will be described below.
なお、この発明によるフリクション調整構造は、一実施形態では、ダンパにおけるシリンダヘッド部(図1参照)に具現化され、このとき、一方部材がシリンダ体4とされ、他方部材がロッド体5とされる。
In one embodiment, the friction adjustment structure according to the present invention is embodied in a cylinder head portion (see FIG. 1) of a damper. At this time, one member is a
そして、この発明によるフリクション調整構造は、他の実施形態態では、フォーク本体におけるアウターチューブ1のシールケース部(図1参照)に具現化され、このとき、一方部材がアウターチューブ1とされ、他方部材がインナーチューブ2とされる。
In another embodiment, the friction adjustment structure according to the present invention is embodied in a seal case portion (see FIG. 1) of the
また、この発明によるフリクション調整構造は、さらに他の実施形態では、フォーク本体におけるインナーチューブ2内のバネ受部(図2参照)に具現化され、このとき、一方部材がインナーチューブ2とされ、他方部材がバネ受3とされる。
Further, in another embodiment, the friction adjustment structure according to the present invention is embodied in a spring receiving portion (see FIG. 2) in the
先ず、この発明によるフリクション調整構造を具現化するダンパにおけるシリンダヘッド部は、シリンダ体4の開口端を閉塞するロッドガイド7を有し、このロッドガイド7の軸芯部にロッド体5を貫通させると共に、この発明によるフリクション調整構造を具現化するフリクション機構10を有してなる。
First, a cylinder head portion in a damper that embodies the friction adjustment structure according to the present invention has a
ちなみに、このシリンダヘッド部についてであるが、フリクション機構10を有しない従前のシリンダヘッド部にあっては、ロッド体5の外周に摺接するシール8を有し、このシール8の配設でシリンダ体4内の作動油がこのロッドガイド7とロッド体5との間を介してシリンダ体4の外に漏出するのを阻止している。
Incidentally, with respect to this cylinder head portion, the conventional cylinder head portion that does not have the
そこで、図示するダンパにあっても、ロッドガイド7がシール8を有して作動油の漏出を阻止するので、上記のフリクション機構10は、このシール8よりもシリンダ体4内側寄りに設けられている。
Therefore, even in the damper shown in the figure, the
なお、図示するシリンダヘッド部にあっては、上記のロッドガイド7に実質的にロッド体5を摺接させる有頭筒状に形成のガイド部71を連設させ、このガイド部71の頭部の内周にロッド体5の外周に摺接するブッシュ72を保持している。
In the illustrated cylinder head portion, a
そして、上記のガイド部71は、図中での下端部となる筒部の先端部の外周に環状に形成のオイルロックピース73を有し、このオイルロックピース73が図示しないインナーチューブ2のボトム端部内に配設の有底筒状などに形成のオイルロックケースに対向するとともに、フォーク本体の最収縮作動時にこのオイルロックケース内に没入するようになって、クッション効果の発揮とオイルロック効果の発揮を可能にしている。
And the above-mentioned
また、上記のロッドガイド7は、シリンダ体4の開口端に螺着されているが、このロッドガイド7のシリンダ体4への螺着のとき、シリンダ体4の開口端部の内周にバネ受74を挟持し、このバネ受74に伸び切りバネS1の下端を定着させている。
The
さらに、上記のロッドガイド7は、シリンダ体4の開口端との間に配設されるシール75を有し、シリンダ体4内の油圧がロッドガイド7とシリンダ体4の開口端との間を介してシリンダ体4の外に抜けるのを阻止している。
Further, the
一方、フリクション機構10は、図3に示すように、ロッド体5との間にフリクションを発生させるフリクションリング11を有すると共に、このフリクションリング11によるフリクションの大きさを調整可能にする調整手段を有してなる。
On the other hand, as shown in FIG. 3, the
そして、フリクションリング11は、図示するところでは、前記したロッドガイド7に形成されるケーシング部内に収装されると共に、このケーシング部内にあって、フリクションリング11が調整手段をロッド体5の軸線方向となるこのフリクションリング11の軸線方向に隣接させてなる。
The
すなわち、先ず、フリクションリング11は、一定の締め代でその内周面をロッド体5の外周に摺接させ、この状態でロッド体5との間における相対移動時に所定のフリクションを発生させるもので、好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの潤滑性に優れる材料から形成されるのが良い。
That is, first, the
それゆえ、このことからすると、このフリクションリング11の断面形状については、上記した所定のフリクションを発生する限りには、任意に構成されて良いが、図示するところでは、ほぼ矩形の断面を有するように形成されている。
Therefore, from this, the cross-sectional shape of the
ちなみに、図4に示すところでは、フリクションリング11が断面をほぼ矩形にするように形成されながら内周面を異形面11aにし、このとき、この畏敬面11aに方向性を持たせることで、たとえば、図中でフリクションリング11がロッド体5に対して下降するようになるフォーク本体の収縮作動に所定のフリクションを発生させるように設定されても良い。
Incidentally, as shown in FIG. 4, the
つぎに、ケーシング部は、図示するところでは、ロッドガイド7と、このロッドガイド7の内周に嵌装される有底筒状に形成の蓋部76(図1参照)とで形成されるが、たとえば、ロッドガイド7と蓋部75とが一体形成されてなるとしても良い。
Next, the casing portion is formed of a
そして、このケーシング部は、上記のフリクションリング11を収装することからすれば、任意に構成されて良く、基本的には、フリクションリング11を収装して、このフリクションリング11のロッド体5への摺接を可能にするように、開口をロッド体5の外周に対向させる横向き凹溝状に形成されていれば足りる。
The casing portion may be arbitrarily configured as long as the
さらに、調整手段は、図示するところでは、Oリング12,12からなり、このOリング12,12は、フリクションリング11の移動方向の端面に隣接して、このフリクションリング11における摺動方向の移動を制御している。
Further, the adjusting means is composed of O-
このとき、Oリング12,12は、フリクションリング11の移動方向の端部に形成された凹溝11b,11b内に収装された状態で、ケーシング部を形成するロッドガイド7における立ち上り部7aと上記の蓋部76の底部76aとの間に挟持されている。
At this time, the O-
それゆえ、図示するフリクション機構10にあっては、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間における相対移動が開始されるとき、フリクションリング11が具有するフリクションのままであると、図5中のa線で示すように、サージ圧がたつが、上記の調整手段たるOリング12が潰れるように変形する場合には、その分、フリクションリング11のインナーチューブ2に対する移動が許容される状態になり、図5中のb線、あるいは、図5中のc線で示すように、サージ圧が低くなり、あるいは、サージ圧が解消されて、ロッド体5とフリクションリング11との間における相対移動が円滑に実現される。
Therefore, in the illustrated
以上からすれば、この発明のフリクション機構10にあっては、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間における相対移動が開始されて、フリクションリング11がロッド体5に対して摺動する状況になるとき、先ずは、調整手段が作動して、フリクションリング11のロッド体5に対する摺動を発現させない。
From the above, in the
そして、調整手段の作動が限界になると、フリクションリング11がロッド体5に対して摺動を開始し、所定のフリクションを発生させ、フォーク本体における伸縮速度が、すなわち、ダンパにおけるピストン速度が0.05m/sec以下の極微低速領域にあるときに、所定の減衰作用を具現化する。
When the operation of the adjusting means reaches the limit, the
その結果、前記した図5に示すように、フリクションの発生時にサージ圧がたたないから、フォーク本体の滑らかな摺動開始が可能になり、いわゆるフワフワ感の発生を阻止して、二輪車における乗り心地を向上させる。 As a result, as shown in FIG. 5, since the surge pressure is not applied when the friction is generated, the fork body can be smoothly started to slide, so that the so-called fluffy feeling is prevented and the riding in the two-wheeled vehicle is prevented. Improve comfort.
上記したところからすると、前記した特許文献2に開示の提案にあっては、滑りブッシュのロッド体に対する締め代をコイルスプリングで設定しているから、このコイルスプリングは、この発明に言う調整手段たるOリング12に該当しない。
In view of the above, in the proposal disclosed in the above-mentioned
したがって、上記の特許文献2に開示の提案にあっては、ロッド体と滑りブッシュとの間おける相対移動の開始時に「先ずは、調整手段が作動して、フリクションリング11のロッド体5に対する摺動を発現させない」現象が発現されずして、言わばいきなりフリクションが発生することになり、サージ圧の低下や解消を期待できないことになる。
Therefore, in the proposal disclosed in
図6に示すところは、Oリング13,13からなる調整手段がフリクションリング11の径方向の外周に隣接されてなり、それゆえ、この実施形態にあっては、フリクションリング11とロッド体5との間における相対移動が開始されるとき、フリクションリング11が具有するフリクションがいきなり発生するのではなく、先ずは、調整手段たるOリング13,13が径方向に押し潰されるように変形し、その分、フリクションリング11のロッド体5に対する移動が許容され、前記したサージ圧を発生させることなく、ロッド体5とフリクションリング11との間における相対移動が許容されて、両者間の相対移動が円滑に実現される。
As shown in FIG. 6, the adjusting means including the O-
ちなみに、フリクションリング11は、基本的には、前記した図3に示すフリクションリング11と同様に構成されているが、調整手段たるOリング13,13は、フリクションリング11の外周側上下の隅部に形成された切り欠き溝11c,11c内に収装されている。
Incidentally, the
なお、図示するところでは、フリクションリング11の外周に隣接される調整手段たるOリング13が上下の二本配置とされているが、この調整手段が機能するところからすれば、この二本配置に代えて、図示しないが、フリクションリング11の外周の中央に一本隣接配置されるとしても良い。
In the figure, the O-
図7は、この発明のフリクション調整構造を構成するフリクション機構10がフォーク本体におけるアウターチューブ1に形成のシールケース部(図1参照)に具現化される実施形態を示すもので、以下には、これについて少し説明する。
FIG. 7 shows an embodiment in which the
すなわち、この実施形態態では、前記したダンパにおけるシリンダヘッド部にこの発明によるフリクション調整構造が具現化されるのに代えて、あるいは、これに併せて、フォーク本体におけるアウターチューブ1のシールケース部に具現化される。
That is, in this embodiment, the friction adjustment structure according to the present invention is embodied in the cylinder head portion of the damper described above, or in addition thereto, in the seal case portion of the
ところで、フロントフォークにおいて、フォーク本体を構成するアウターチューブ1の図1中で下端部となる開口端部は、インナーチューブ2を出没可能に挿通させるが、シールケース部とされ、このシールケース部は、図1および図7に示すように、軸受101と、オイルシール102とを有し、さらには、ダストシール103と、フリクション機構10とを有してなる。
By the way, in the front fork, the opening end portion, which is the lower end portion in FIG. 1 of the
軸受101は、フォーク本体にあって、言わば下方軸受とされてインナーチューブ2のアウターチューブ1に対する摺動性を保障するもので、アウターチューブ1内からインナーチューブ2が大きいストロークで突出するフォーク本体の最伸長時にもインナーチューブ2の外周が摺接するようにアウターチューブ1の上端側の内周に位置決められている上方軸受101a(図2参照)と同時にインナーチューブ2の外周に摺接する。
The
軸受101が上記のような作動をすることを鑑みると、前記した特許文献1に開示の提案のように、フリクションを発生させるためとは言え、この軸受101を利用することは、好ましくないとも言い得る。
Considering that the
つまり、軸受101は、インナーチューブ2のアウターチューブ1に対する摺動性を保障するから、この軸受101においてインナーチューブ2への摺接面が傷付くようなことは回避される必要がある。
That is, since the
しかし、上記した特許文献1に開示されているところでは、軸受がキャビテーションによるフリクションを発生させるとしているので、キャビテーションについての設定に正確さを欠くと、キャビテーションによる悪影響、すなわち、軸受のインナーチューブに対する摺接面が破壊あるいは壊食され、そのため、インナーチューブの外周面が傷付き、作動油の漏れなどが誘発される危惧がある。
However, as disclosed in
このことからすると、特許文献1に開示の提案のように、フリクションの発生に軸受が構成要素とされることは、好ましくないと言い得ると共に、この発明では、上記の軸受101がフリクションを発生させる構成要素とされないので、上記したような作動油の漏れを危惧する必要はない。
From this, it can be said that it is not preferable that the bearing be a constituent element for the generation of friction as in the proposal disclosed in
オイルシール102は、前記した軸受101に対して図中で下方に、すなわち、フォーク本体の外側に向けて直列されて、内周をインナーチューブ2に摺接させ、上方となるアウターチューブ1とインナーチューブ2との間の隙間A(図2参照)にある油、すなわち、フォーク本体内に収容される作動油であって、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間における潤滑性を保障する油のアウターチューブ1における開口端部からのフォーク本体外への漏れを阻止する。
The
このことから、このオイルシール102について、所定のシール機能を発揮する限りには、任意に構成されて良いが、図示するとことでは、上記した隙間A側に位置決められながらインナーチューブ2の外周に摺接して、上記した潤滑用の油の抜けを阻止すると共に外部からのダストの浸入を阻止している。
Accordingly, the
また、前記した特許文献1の軸受をフリクションの発生の構成要素にする提案に関連してだが、同様に、上記したオイルシール102をフリクションの発生の構成要素とする提案をなし得るが、凡そ軸受101もそうであるように、オイルシール102には固有の機能があり、したがって、これらに手を加えて、フリクションの発生の構成要素にするとの提案には、その実施化にあって、些かの無理を強いる欠点があると言わざるを得ない。
Further, although related to the proposal of using the bearing of
その点からすれば、この発明にあっては、軸受101およびオイルシール102の言わば既存の要素には、手を加えずして、フリクションを発生させるフリクション機構10を別途に設けるとするが、この方が実現可能性や信頼性が高いと言い得る。
From this point of view, according to the present invention, the existing elements of the
ダストシール103は、アウターチューブ1の外に露出するインナーチューブ2の外周に付着する泥砂を掻き落して、前記したオイルシール102側に侵入しないようにするもので、その限りには、任意に構成されて良い。
The
ちなみに、このダストシール103に関連しても、前記した軸受101およびオイルシール102と同様に、フリクションの発生の構成要素とする提案をなし得るが、このダストシール103にも固有の機能があり、したがって、これに手を加えて、フリクションの発生の構成要素にするとの提案には、前記したところと同様に、その実施化にあって、些かの無理を強いる欠点があると言われるであろう。
Incidentally, in relation to the
以上のような背景から、この発明にあっては、前述したが、アウターチューブ1における開口端部たるシールケース部に上記の軸受101,オイルシール102およびダストシール103を有する他にフリクション機構10を有してなる。
From the background as described above, in the present invention, as described above, the
そして、このアウターチューブ1のシールケース部に配設されるフリクション機構10は、インナーチューブ2との間にフリクションを発生させるフリクションリング11を有すると共に、このフリクションリング11によるフリクションの大きさを調整可能にする調整手段たるOリング12,12を有してなる。
The
そして、フリクションリング11および調整手段は、前記した図3に示すところと同様に構成され、したがって、その構成が図3に示すところと同等となるところについては、図中に同一の符号を付するのみとして、その詳しい説明を省略し、以下には、差異がある部分について説明する。
The
すなわち、この図7に示す実施形態にあっては、フリクションリングおよび調整手段を収装するケーシング部が三つの部品たる上下の上下のブッシュ14,15とカラー16とからなるとして、シールケース部における部品組立を容易にしている。
That is, in the embodiment shown in FIG. 7, it is assumed that the casing for housing the friction ring and the adjusting means is composed of the upper and
ちなみに、ケーシング部は、前記した図3に示す実施形態の場合と同様に、フリクションリング11のインナーチューブ2への摺接を可能にするように、開口をインナーチューブ2の外周に対向させる横向き凹溝状に形成されている。
Incidentally, the casing portion has a laterally concave shape in which the opening faces the outer periphery of the
また、このケーシング部は、図中で上下となる一対のブッシュ14,15とカラー16の三部材からなるが、要は、横向き凹溝状に形成されていれば足りるから、図示しないが、上記の三部材が一体構造に形成されてなるとしても良いのはもちろんである。
In addition, the casing portion is composed of a pair of
そして、上方のブッシュ14とカラー16とを一体形成して、一部材にし、下方のブッシュ15と合せて二部材からなるとする場合には、上記した三部材からなる場合に比較して、また、上記した三部材が一体構造に形成されてなる場合と同様に、組立性が一層向上される点で有利となる。
Then, when the upper bush 14 and the
この図7に示す実施形態にあっても、サージ圧が低くなり、あるいは、サージ圧が解消されて、インナーチューブ2とフリクションリング11との間における相対移動が円滑に実現される。
Even in the embodiment shown in FIG. 7, the surge pressure is lowered or the surge pressure is eliminated, and the relative movement between the
そして、この実施形態にあっては、アウターチューブ1の開口端部たるシールケース部にフリクションリング11が配設されるから、組立性を良くすると共に、爾後のメンテナンスの点でも有利になる。
And in this embodiment, since the
しかも、この発明にあっては、所定のフリクションを具現化するのに際して、たとえば、特許文献1に開示の提案のように、他の構成要素たるキャビテーションを利用してフリクションを調整する場合に比較して、キャビテーションを具現化する際に軸受のインナーチューブ2に対する摺接面が破壊あるいは壊食され、そのため、インナーチューブ2の外周面が傷付き、作動油の漏れなどの招来することになるのを危惧しなくて済む。
Moreover, in the present invention, when realizing the predetermined friction, for example, as compared with the case where the friction is adjusted using cavitation as another constituent element, as proposed in
図8は、この発明のフリクション調整構造を構成するフリクション機構10がフォーク本体におけるインナーチューブ2内のバネ受部(図2参照)に具現化される実施形態を示すもので、以下には、これについて少し説明する。
FIG. 8 shows an embodiment in which the
すなわち、この実施形態態では、前記したダンパにおけるシリンダヘッド部に、あるいは、フォーク本体におけるアウターチューブ1のシールケース部に、この発明によるフリクション調整構造が具現化されるのに代えて、あるいは、これに併せて、フォーク本体におけるインナーチューブ2内のバネ受部に具現化される。
That is, in this embodiment, the friction adjustment structure according to the present invention is embodied in the cylinder head portion of the damper described above or the seal case portion of the
ところで、フロントフォークにおいて、バネ受3は、前記したように、下端に懸架バネSの上端を係止させるもので、下端部3b(図2参照)には、インナーチューブ2の内周に摺接するブッシュ33とフリクション機構10とを有してなる。
By the way, in the front fork, as described above, the
そして、このバネ受3における上端部3c(図2参照)の上端が、前記したように、シリンダ体4の外周に嵌着されたストッパリング31に連結のストッパ32に係止されている。
And the upper end of the
なお、このバネ受3にあって、下端にはバネシート34(図2参照)が隣接されていて、このバネシート34の外周がインナーチューブ2の内周に干渉しないのはもちろんであるが、このバネシート34に懸架バネS(図2参照)の上端が当接されている。
In this
ちなみに、このバネ受3は、ダンパの外となるフォーク本体内のリザーバ室R(図1参照)にあって、下端側をインナーチューブ2の内周に摺接させると共に上端側をシリンダ体3の外周に隣接させて、このリザーバ室Rにおける油面(図示せず)を境にする気室(図示せず)側と油中側との連通を開口3aで許容しながら油中側を加圧状態に維持するように機能する。
Incidentally, the
ところで、この実施形態にあっても、フリクション機構10を構成するフリクションリング11および調整手段たるOリング12については、基本的には、前記した図3に示す実施形態の場合と同様に構成されてなるが、特に、フリクションリング11にあっては、外周面がインナーチューブ2の内周面に摺接している。
Incidentally, even in this embodiment, the
それゆえ、この実施形態にあっても、フリクションリング11とインナーチューブ2との間で相対移動が開始されるとき、調整手段たるOリング12がインナーチューブ2の軸線方向に沿って押し潰されるようになって、サージ圧を低くし、あるいは、サージ圧を解消して、インナーチューブ2とフリクションリング11との間における相対移動を円滑に実現させる。
Therefore, even in this embodiment, when the relative movement between the
以上からすれば、この発明のフリクション調整構造を構成するフリクション機構10にあっては、一方部材と他方部材との間における相対移動が開始されて、フリクションリング11が、たとえば、他方部材に対して摺動する状況になるとき、先ずは、調整手段が作動して、フリクションリング11の他方部材に対する摺動を発現させない。
From the above, in the
そして、調整手段の作動が限界になると、フリクションリング11が他方部材に対して摺動を開始し、所定のフリクションを発生させ、フォーク本体における伸縮速度が、すなわち、ダンパにおけるピストン速度が0.05m/sec以下の極微低速領域にあるときに、所定の減衰作用を具現化する。
When the operation of the adjusting means reaches the limit, the
それゆえ、この発明のフリクション調整構造にあっては、一方部材と他方部材との間における相対移動が開始されるとき、フリクションリング11が具有するフリクションのままであると、サージ圧がたつが、このフリクションリング11が有する調整手段たるOリング12が潰れるように変形する場合には、その分、フリクションリング11の他方部材に対する移動が許容されることになり、サージ圧が低くなり、あるいは、サージ圧が解消されて、フリクションリング11と他方部材、すなわち、一方部材と他方部材との間における相対移動が円滑に実現され、したがって、フロントフォークにおいて、フォーク本体の滑らかな摺動開始が可能になり、いわゆるフワフワ感の発生を阻止して、二輪車における乗り心地を向上させる。
Therefore, in the friction adjustment structure of the present invention, when the relative movement between the one member and the other member is started, if the friction of the
図9は、この発明のフリクション調整構造を構成するフリクション機構10が流体圧緩衝器たるフロントフォークにおけるフォーク本体に収装のダンパ内に具現化される実施形態を示すもので、以下には、これについて少し説明する。
FIG. 9 shows an embodiment in which the
すなわち、この実施形態態では、この発明のフリクション調整構造を構成するフリクション機構10がダンパを構成するシリンダ体4、すなわち、具体的には、シリンダ体4におけるボトム端部を形成するケース部41とこのケース部41内に摺動可能に収装されるフリーピストン9との間に具現化される。
That is, in this embodiment, the
ところで、フォーク本体内に収装のダンパにおいて、シリンダ体4内の言わば圧側室側にフリーピストン9を有する場合には、このフリーピストン9が附勢バネ91で附勢されることもあって、シリンダ体4内をいわゆる高圧傾向に維持することが可能になる。
By the way, in the damper accommodated in the fork main body, when the
その結果、ダンパにおいて、たとえば、最伸長状態からか反転して収縮作動を開始するときに、フリーピストン9によってあらかじめ作動流体が収縮された状況におかれているから、減衰部による速やかな減衰作用の発現が可能になり、いわゆる作動遅れを発現させない上で有利になる.
ちなみに、附勢バネ91は、下端がフリーピストン9の背面側に担持され、上端が、詳しくは図示しないが、アウターチューブ1の上端開口を封止しながらケース部41の基端を連結させるキャップ部材に係止されている。
As a result, in the damper, for example, when the contraction operation is started by reversing from the most extended state, the working fluid is preliminarily contracted by the
Incidentally, the biasing
また、このフリーピストン9にあっては、上下端部にシール92,93とブッシュ94,95を有して、ケース部41に対する液密性と摺動性とを保障している。
In addition, the
上記したように構成されて上記した機能の発揮を期待できるフリーピストン9を有するところに、この発明のフリクション調整構造を具現化するのが図示する実施形態で、図示するところでは、ダンパにおけるシリンダ体4、すなわち、上記したケース部41がこの発明に言う一方部材とされ、このケース部41内に摺動可能に収装されたフリーピストン9がこの発明に言う他方部材とされている。
In the illustrated embodiment, the friction adjusting structure of the present invention is embodied in the embodiment having the
そして、フリクション機構10は、詳しくは図示しないが、前記した図2、すなわち、図8に示すところと同様にように、フリーピストン9の外周に介装されて外周をケース部41の内周に摺接させるフリクションリング11を有すると共に、このフリクションリング11に調整手段たるOリング12が介装されてなるとしている。
Although not shown in detail, the
なお、調整手段たるOリング12は、前記した図8に示すところと同様に、フリクションリング11の摺動方向に沿うことになるフリクションリング11の上下端部に隣接されている。
Note that the O-
それゆえ、この実施形態にあっても、フリクションリング11と支対4たるケース部41との間で相対移動が開始されるとき、調整手段たるOリング12がケース部41の軸線方向に沿って押し潰されるようになって、サージ圧を低くし、あるいは、サージ圧を解消して、ケース部41、すなわち、シリンダ体4とフリクションリング11との間における相対移動を円滑に実現させる。
Therefore, even in this embodiment, when relative movement is started between the
以上からすれば、上記のフリクション機構10にあっても、一方部材と他方部材との間における相対移動が開始されて、フリクションリング11が、たとえば、他方部材に対して摺動する状況になるとき、先ずは、調整手段が作動して、フリクションリング11の他方部材に対する摺動を発現させない。
From the above, even in the
そして、調整手段の作動が限界になると、フリクションリング11が他方部材に対して摺動を開始し、所定のフリクションを発生させ、フォーク本体における伸縮速度が、すなわち、ダンパにおけるピストン速度が0.05m/sec以下の極微低速領域にあるときに、所定の減衰作用を具現化する。
When the operation of the adjusting means reaches the limit, the
それゆえ、この発明のフリクション調整構造にあっては、一方部材と他方部材との間における相対移動が開始されるとき、フリクションリング11が具有するフリクションのままであると、サージ圧がたつが、このフリクションリング11が有する調整手段たるOリング12が潰れるように変形する場合には、その分、フリクションリング11の他方部材に対する移動が許容されることになり、サージ圧が低くなり、あるいは、サージ圧が解消されて、フリクションリング11と他方部材、すなわち、一方部材と他方部材との間における相対移動が円滑に実現され、したがって、フロントフォークにおいて、フォーク本体の滑らかな摺動開始が可能になり、いわゆるフワフワ感の発生を阻止して、二輪車における乗り心地を向上させる。
Therefore, in the friction adjustment structure of the present invention, when the relative movement between the one member and the other member is started, if the friction of the
上記したところは、この発明のフリクション調整構造を構成するフリクション機構10がダンパにおけるシリンダ体4たるケース部41とこのケース部41内に収装のフリーピストン9との間に配設されるとしたが、これに代えて、図9中に破線図で示すように、上記のフリーピストン9とこのフリーピストン9の軸芯部を貫通するロッド体96との間に設けられるとしても良い。
As described above, the
そして、このフリクション機構10がフリーピストン9とこのフリーピストン9の軸芯部を貫通するロッド体96との間に設けられる場合にあっても、上記したこの発明による特有の作用を期待でき、効果を期待できるのはもちろんである。
Even when the
前記した図7,図8および図9に示す各実施形態にあっては、調整手段たるOリング12がフリクションリング11の上下端に隣接される場合を例にして説明したが、この発明が意図するところからすれば、図7に示す実施形態にあって、前記した図6に示すように、調整手段たるOリング13がフリクションリング11の外周に隣接されるとしても良く、また、図8および図9に示す各実施形態にあっては、図示しないが、調整手段たるOリング13がフリクションリング11の内周に隣接されるとしても良く、それぞれの場合に、Oリング13における作用効果が上記のOリング12によるところと同様の作用効果となるのはもちろんである。
In each of the embodiments shown in FIGS. 7, 8 and 9, the case where the O-
1 アウターチューブ
2 インナーチューブ
3 バネ受
4 シリンダ体
5 ロッド体
10 フリクション機構
11 フリクションリング
11a 異形面
12a,12b 調整手段たるOリング
DESCRIPTION OF
Claims (8)
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JP2008257452A JP2010084922A (en) | 2008-10-02 | 2008-10-02 | Friction adjusting structure |
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Cited By (3)
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WO2013051671A1 (en) * | 2011-10-04 | 2013-04-11 | ヤマハ発動機株式会社 | Vehicle shock absorber |
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AT523211A5 (en) * | 2018-02-06 | 2022-07-15 | Kyb Motorcycle Suspension Co Ltd | shock absorber |
-
2008
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