JP2010080387A - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精細で高輝度の表示性能を備え、かつ低消費電力のPDPを実現することを目的とする。
【解決手段】基板上に形成した表示電極を覆うように誘電体層を形成するとともにその誘電体層上に保護層を形成した前面板を有し、保護層は、誘電体層上に形成した下地膜と、この下地膜上に付着させた、金属酸化物からなる複数個の結晶粒子が凝集した凝集粒子とを備え、この凝集粒子は、凝集粒子を分散させた揮発性溶媒を前記下地膜上に塗布し、その後、減圧容器内での減圧乾燥により付着させたものであり、減圧容器は、内部に減圧容器内部のガスの流れを制御するための板壁を、前面板の基板と対峙するように具備し、かつその大きさは、前記揮発性溶媒の塗布面積より大きい平面とし、かつ前記塗布面積の短辺:Aと、塗布面から前記板壁までの距離:hとが、10h/Aが、0.1以上、1以下に構成した。
【選択図】図3
【解決手段】基板上に形成した表示電極を覆うように誘電体層を形成するとともにその誘電体層上に保護層を形成した前面板を有し、保護層は、誘電体層上に形成した下地膜と、この下地膜上に付着させた、金属酸化物からなる複数個の結晶粒子が凝集した凝集粒子とを備え、この凝集粒子は、凝集粒子を分散させた揮発性溶媒を前記下地膜上に塗布し、その後、減圧容器内での減圧乾燥により付着させたものであり、減圧容器は、内部に減圧容器内部のガスの流れを制御するための板壁を、前面板の基板と対峙するように具備し、かつその大きさは、前記揮発性溶媒の塗布面積より大きい平面とし、かつ前記塗布面積の短辺:Aと、塗布面から前記板壁までの距離:hとが、10h/Aが、0.1以上、1以下に構成した。
【選択図】図3
Description
本発明は、表示デバイスなどに用いるプラズマディスプレイパネルの製造方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPともいう)は、高精細化、大画面化に適した画像表示装置である。近年、PDPはfull−HD(フル・ハイディフィニション:1920×1080画素:プログレッシブ表示)の商品化が進んでいるとともに、環境問題に配慮して鉛成分を含まないPDPが要求されている。
PDPは、基本的には、前面板と背面板とで構成されている。前面板は、フロート法による硼硅酸ナトリウム系ガラスのガラス基板と、ガラス基板の一方の主面上に形成されたストライプ状の透明電極とバス電極とで構成される表示電極と、表示電極を覆ってコンデンサとしての働きをする誘電体層と、誘電体層上に形成された酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層とで構成されている。一方、背面板は、ガラス基板と、その一方の主面上に形成されたストライプ状のアドレス電極と、アドレス電極を覆う下地誘電体層と、下地誘電体層上に形成された隔壁と、各隔壁間に形成された赤色、緑色および青色それぞれに発光する蛍光体層とで構成されている。
前面板と背面板とは、その電極形成面側を対向させて気密封着され、隔壁によって仕切られた放電空間にはNe−Xeの放電ガスが400Torr〜600Torrの圧力で封入されている。
PDPは、表示電極に映像信号電圧を選択的に印加することによって放電させ、その放電によって発生した紫外線が各色蛍光体層を励起して赤色、緑色、青色の発光をさせてカラー画像表示を実現している(特許文献1参照)。
特開2003−128430号公報
このようなPDPにおいて、前面板の誘電体層上に形成される保護層はその役目として、放電によるイオン衝撃から誘電体層を保護すること、アドレス放電を発生させるための初期電子を放出することなどを挙げることができる。イオン衝撃から誘電体層を保護することは、放電電圧の上昇を防ぐ重要な役割であり、またアドレス放電を発生させるための初期電子を放出することは、画像のちらつきの原因となるアドレス放電ミスを防ぐ重要な役割である。すなわち、保護層からの電子放出特性はPDPの画質を決定するため、電子放出特性を適正化することは非常に重要である。
ここで、保護層からの初期電子の放出数を増加させて画像のちらつきを低減するためには、たとえばMgOにSiやAlを添加するなどの試みが行われている。
しかしながらPDPにおいて、保護層に不純物を混在させ電子放出特性を改善した場合、同時に、保護層表面に電荷を蓄積させてメモリー機能として使用しようとする際の電荷が、時間と共に減少してしまう減衰率が大きくなってしまうこととなり、減少を抑制するための印加電圧を大きくする等の対策が必要になる。
このように、保護層に要求される特性としては、高い電子放出能を有すると共に、メモリー機能として、電荷の減衰率が小さい、すなわち高い電荷保持特性を有するという、相反する二つの特性が要求される。
本発明はこのような現状に鑑みなされたもので、電子放出特性を改善するとともに、電荷保持特性も併せ持つ保護層を備えることで、高画質・高精細、且つ低消費電力のPDPを提供することを目的とする。
上記目的を実現するために本発明のPDPの製造方法は、基板上に形成した表示電極を覆うように誘電体層を形成するとともにその誘電体層上に保護層を形成した前面板を有し、前記保護層は、前記誘電体層上に形成した下地膜と、この下地膜上に付着させた、金属酸化物からなる複数個の結晶粒子が凝集した凝集粒子とを備え、この凝集粒子は、凝集粒子を分散させた揮発性溶媒を前記下地膜上に塗布し、その後、減圧容器内において減圧乾燥することにより前記下地膜上に付着させたものであり、前記減圧容器は、その内部に、減圧容器内部のガスの流れを制御するための板壁を、前記前面板の基板と対峙するように具備し、かつ、この板壁の大きさは、塗布した前記揮発性溶媒の塗布面積より大きい平面とし、かつ、前記塗布面積の短辺をAとし、塗布面から前記板壁までの距離をhとした時、10h/Aが、0.1以上、1以下と構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、電子放出特性を改善するとともに、電荷保持特性も併せ持つ保護層を備えた、高画質・高精細、且つ低消費電力を実現できるPDPを提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態によるPDPの製造方法について図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態によるPDPの製造方法により製造されるPDPの概略構成を示す断面斜視図である。図1に示すように、PDP1は前面ガラス基板3などを備える前面板2と、背面ガラス基板11などを備える背面板10とが対向して配置され、その外周部をガラスフリットなどにより構成される封着材(図示せず)によって気密封着されている。封着されたPDP1内部の放電空間16には、NeおよびXeなどの放電ガスが400Torr〜600Torrの圧力で封入されている。
前面板2は、前面ガラス基板3上に、走査電極4および維持電極5よりなる一対の帯状の表示電極6とブラックストライプ(遮光層)7とを互いに平行にそれぞれ複数列配置している。さらに、表示電極6と遮光層7とを覆うようにコンデンサとしての働きをする誘電体層8が形成され、さらにその表面には保護層9が形成されている。
また、背面板10は、背面ガラス基板11上に、前面板2の走査電極4および維持電極5と交差する方向に、複数の帯状のアドレス電極12を互いに平行に配置し、これを下地誘電体層13が被覆している。さらに、アドレス電極12間の下地誘電体層13上には放電空間16を区切る所定の高さの隔壁14が形成されている。隔壁14間の溝にアドレス電極12毎に、紫外線によって赤色、緑色および青色にそれぞれ発光する蛍光体層15が順次塗布して形成されている。走査電極4および維持電極5とアドレス電極12とが交差する位置に放電セルが形成され、表示電極6方向に並んだ赤色、緑色、青色の蛍光体層15を有する放電セルがカラー表示のための画素になる。
図2は、図1における前面板2の概略構成を断面で示す図である。但し、図2は図1とは上下反転させて示している。図2に示すように、フロート法などにより製造された前面ガラス基板3に、走査電極4と維持電極5よりなる表示電極6と遮光層7がパターン形成されている。走査電極4と維持電極5はそれぞれインジウムスズ酸化物(ITO)や酸化スズ(SnO2)などからなる透明電極4a、5aと、透明電極4a、5a上に形成された金属バス電極4b、5bとにより構成されている。金属バス電極4b、5bは透明電極4a、5aの長手方向に導電性を付与する目的として用いられ、銀(Ag)材料を主成分とする導電性材料によって形成されている。
誘電体層8は、前面ガラス基板3上に形成されたこれらの透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bと遮光層7を覆って設けたもので、図2に示すように、第1誘電体層81と、第1誘電体層81上に形成された第2誘電体層82の少なくとも2層構成としてもよいし、また、一層だけの構造としてもよい。
そしてこの誘電体層8を覆うように保護層9が形成されている。ここで保護層9は、前記誘電体層8上に形成した下地膜91と、この下地膜91上に付着させた、金属酸化物からなる複数個の結晶粒子が凝集した凝集粒子92とにより構成されるものである。
次に、上述したPDP1の製造方法について説明する。まず、前面ガラス基板3上に、走査電極4および維持電極5と遮光層7とを形成する。これらの透明電極4a、5aと金属バス電極4b、5bは、フォトリソグラフィ法などを用いてパターニングして形成される。透明電極4a、5aは薄膜プロセスなどを用いて形成され、金属バス電極4b、5bは銀(Ag)材料を含むペーストを所望の温度で焼成して固化している。また、遮光層7も同様に、黒色顔料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や黒色顔料をガラス基板の全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、焼成することにより形成される。
次に、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆うように前面ガラス基板3上に誘電体ペーストをダイコート法などにより塗布して誘電体ペースト層(誘電体材料層)を形成する。誘電体ペーストを塗布した後、所定の時間放置することによって塗布された誘電体ペースト表面がレベリングされて平坦な表面になる。その後、誘電体ペースト層を焼成固化することにより、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆う誘電体層8が形成される。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料、バインダおよび溶剤を含む塗料である。
次に、誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)からなる下地膜91を、例えば真空蒸着法により形成する。そしてこの下地膜91の上に、例えば酸化マグネシウムなど、金属酸化物からなる複数個の結晶粒子が凝集した凝集粒子92を付着させ、以上により保護層9が完成する。
以上の工程により、前面ガラス基板3上に所定の構成物(走査電極4、維持電極5、遮光層7、誘電体層8、保護層9)が形成され、前面板2が完成する。
一方、背面板10は次のようにして形成される。まず、背面ガラス基板11上に、銀(Ag)材料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングする方法などによりアドレス電極12用の構成物となる材料層を形成し、それを所望の温度で焼成することによりアドレス電極12を形成する。次に、アドレス電極12が形成された背面ガラス基板11上にダイコート法などによりアドレス電極12を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより下地誘電体層13を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料とバインダおよび溶剤を含んだ塗料である。
次に、下地誘電体層13上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストを塗布して所定の形状にパターニングすることにより、隔壁材料層を形成した後、焼成することにより隔壁14を形成する。ここで、下地誘電体層13上に塗布した隔壁用ペーストをパターニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。次に、隣接する隔壁14間の下地誘電体層13上および隔壁14の側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成することにより蛍光体層15が形成される。以上の工程により、背面ガラス基板11上に所定の構成部材を有する背面板10が完成する。
このようにして所定の構成部材を備えた前面板2と背面板10とを走査電極4とアドレス電極12とが直交するように対向配置して、その周囲をガラスフリットで封着し、放電空間16にNe、Xeなどを含む放電ガスを封入することによりPDP1が完成する。
ここで、前面板2の誘電体層8を第1誘電体層81と第2誘電体層82との2層構造により構成する場合について詳細に説明する。第1誘電体層81の誘電体材料は、次の材料組成より構成されている。すなわち、酸化ビスマス(Bi2O3)を20重量%〜40重量%を含み、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)から選ばれる少なくとも1種を0.5重量%〜12重量%含み、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、二酸化マンガン(MnO2)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいる。
なお、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、二酸化マンガン(MnO2)に代えて、酸化銅(CuO)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化コバルト(Co2O3)、酸化バナジウム(V2O7)、酸化アンチモン(Sb2O3)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含ませてもよい。
また、上記以外の成分として、酸化亜鉛(ZnO)を0重量%〜40重量%、酸化硼素(B2O3)を0重量%〜35重量%、酸化硅素(SiO2)を0重量%〜15重量%、酸化アルミニウム(Al2O3)を0重量%〜10重量%など、鉛成分を含まない材料組成が含まれていてもよく、これらの材料組成の含有量に特に限定はなく、従来技術程度の材料組成の含有量範囲である。
これらの組成成分からなる誘電体材料を、湿式ジェットミルやボールミルで平均粒径が0.5μm〜2.5μmとなるように粉砕して誘電体材料粉末を作製する。次にこの誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とを三本ロールでよく混練してダイコート用、または印刷用の第1誘電体層用ペーストを作製する。
バインダ成分はエチルセルロース、またはアクリル樹脂1重量%〜20重量%を含むターピネオール、またはブチルカルビトールアセテートである。また、ペースト中には、必要に応じて可塑剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルを添加し、分散剤としてグリセロールモノオレート、ソルビタンセスキオレヘート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション社製品名)、アルキルアリル基のリン酸エステルなどを添加して印刷性を向上させてもよい。
次に、この第1誘電体層用ペーストを用い、表示電極6を覆うように前面ガラス基板3にダイコート法あるいはスクリーン印刷法で印刷して乾燥させ、その後、誘電体材料の軟化点より少し高い温度の575℃〜590℃で焼成する。
次に、第2誘電体層82について説明する。第2誘電体層82の誘電体材料は、次の材料組成より構成されている。すなわち、酸化ビスマス(Bi2O3)を11重量%〜20重量%を含み、さらに、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化バリウム(BaO)から選ばれる少なくとも1種を1.6重量%〜21重量%含み、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいる。
なお、酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)に代えて、酸化銅(CuO)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化コバルト(Co2O3)、酸化バナジウム(V2O7)、酸化アンチモン(Sb2O3)、酸化マンガン(MnO2)から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含ませてもよい。
また、上記以外の成分として、酸化亜鉛(ZnO)を0重量%〜40重量%、酸化硼素(B2O3)を0重量%〜35重量%、酸化硅素(SiO2)を0重量%〜15重量%、酸化アルミニウム(Al2O3)を0重量%〜10重量%など、鉛成分を含まない材料組成が含まれていてもよく、これらの材料組成の含有量に特に限定はなく、従来技術程度の材料組成の含有量範囲である。
これらの組成成分からなる誘電体材料を、湿式ジェットミルやボールミルで平均粒径が0.5μm〜2.5μmとなるように粉砕して誘電体材料粉末を作製する。次にこの誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とを三本ロールでよく混練してダイコート用、または印刷用の第2誘電体層用ペーストを作製する。バインダ成分はエチルセルロース、またはアクリル樹脂1重量%〜20重量%を含むターピネオール、またはブチルカルビトールアセテートである。また、ペースト中には、必要に応じて可塑剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルを添加し、分散剤としてグリセロールモノオレート、ソルビタンセスキオレヘート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション社製品名)、アルキルアリル基のリン酸エステルなどを添加して印刷性を向上させてもよい。
次にこの第2誘電体層用ペーストを用いて第1誘電体層81上にスクリーン印刷法であるいはダイコート法で印刷して乾燥させ、その後、誘電体材料の軟化点より少し高い温度の550℃〜590℃で焼成する。
なお、誘電体層8の膜厚については、第1誘電体層81と第2誘電体層82とを合わせ、可視光透過率を確保するためには41μm以下が好ましい。第1誘電体層81は、金属バス電極4b、5bの銀(Ag)との反応を抑制するために酸化ビスマス(Bi2O3)の含有量を第2誘電体層82の酸化ビスマス(Bi2O3)の含有量よりも多くし、20重量%〜40重量%としている。そのため、第1誘電体層81の可視光透過率が第2誘電体層82の可視光透過率よりも低くなるので、第1誘電体層81の膜厚を第2誘電体層82の膜厚よりも薄くしている。
なお、第2誘電体層82において酸化ビスマス(Bi2O3)が11重量%以下であると着色は生じにくくなるが、第2誘電体層82中に気泡が発生しやすく好ましくない。また、40重量%を超えると着色が生じやすくなり透過率を上げる目的には好ましくない。
また、誘電体層8の膜厚が小さいほどパネル輝度の向上と放電電圧を低減するという効果は顕著になるので、絶縁耐圧が低下しない範囲内であればできるだけ膜厚を小さく設定するのが望ましい。このような観点から、本発明の実施の形態では、誘電体層8の膜厚を41μm以下に設定し、第1誘電体層81を5μm〜15μm、第2誘電体層82を20μm〜36μmとしている。
このようにして製造されたPDPは、表示電極6に銀(Ag)材料を用いても、前面ガラス基板3の着色現象(黄変)が少なくて、なおかつ、誘電体層8中に気泡の発生などがなく、絶縁耐圧性能に優れた誘電体層8を実現することを確認している。
次に、本発明の実施の形態におけるPDPにおいて、これらの誘電体材料によって第1誘電体層81において黄変や気泡の発生が抑制される理由について考察する。すなわち、酸化ビスマス(Bi2O3)を含む誘電体ガラスに酸化モリブデン(MoO3)、または酸化タングステン(WO3)を添加することによって、Ag2MoO4、Ag2Mo2O7、Ag2Mo4O13、Ag2WO4、Ag2W2O7、Ag2W4O13といった化合物が580℃以下の低温で生成しやすいことが知られている。本発明の実施の形態では、誘電体層8の焼成温度が550℃〜590℃であることから、焼成中に誘電体層8中に拡散した銀イオン(Ag+)は誘電体層8中の酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)酸化セリウム(CeO2)、酸化マンガン(MnO2)と反応し、安定な化合物を生成して安定化する。すなわち、銀イオン(Ag+)が還元されることなく安定化されるために、凝集してコロイドを生成することがない。したがって、銀イオン(Ag+)が安定化することによって、銀(Ag)のコロイド化に伴う酸素の発生も少なくなるため、誘電体層8中への気泡の発生も少なくなる。
一方、これらの効果を有効にするためには、酸化ビスマス(Bi2O3)を含む誘電体ガラス中に酸化モリブデン(MoO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化マンガン(MnO2)の含有量を0.1重量%以上にすることが好ましいが、0.1重量%以上7重量%以下がさらに好ましい。特に、0.1重量%未満では黄変を抑制する効果が少なく、7重量%を超えるとガラスに着色が起こり好ましくない。
すなわち、本発明の実施の形態におけるPDPの誘電体層8は、銀(Ag)材料よりなる金属バス電極4b、5bと接する第1誘電体層81では黄変現象と気泡発生を抑制し、第1誘電体層81上に設けた第2誘電体層82によって高い光透過率を実現している。その結果、誘電体層8全体として、気泡や黄変の発生が極めて少なく透過率の高いPDPを実現することが可能となる。
次に、保護層9の構成及び製造方法について詳細に説明する。
本発明の一実施の形態によるPDPの製造方法により製造されるPDPにおいては、図3に、前面板2の部分拡大断面図を示すように、保護層9は、前記誘電体層8上に、Alを不純物として含有するMgOからなる下地膜91を形成するとともに、その下地膜91上に、金属酸化物であるMgOの結晶粒子92aが数個凝集した凝集粒子92を離散的に散布させ、全面に亘ってほぼ均一に分布するように付着させた構成としている。
ここで、凝集粒子92とは、図4に示すように、所定の一次粒径の結晶粒子92aが凝集またはネッキングした状態のもので、固体として大きな結合力を持って結合しているのではなく、静電気やファンデルワールス力などによって複数の一次粒子が集合体の体をなしているもので、超音波などの外的刺激により、その一部または全部が一次粒子の状態になる程度で結合しているものである。凝集粒子92の粒径としては、約1μm程度のもので、結晶粒子92aとしては、14面体や12面体などの7面以上の面を持つ多面体形状を有するのが望ましい。
また、このMgOの結晶粒子92aの一次粒子の粒径は、結晶粒子92aの生成条件によって制御できる。例えば、炭酸マグネシウムや水酸化マグネシウムなどのMgO前駆体を焼成して生成する場合、焼成温度や焼成雰囲気を制御することで、粒径を制御できる。一般的に、焼成温度は700℃程度から1500℃程度の範囲で選択できるが、焼成温度が比較的高い1000℃以上にすることで、一次粒径を0.3〜2μm程度に制御可能である。さらに、結晶粒子92aをMgO前駆体を加熱することにより得ることにより、生成過程において、複数個の一次粒子同士が凝集またはネッキングと呼ばれる現象により結合した凝集粒子92を得ることができる。
ここで、上述の保護層9を備えるPDP1の効果を確認するために行った実験結果について説明する。
まず、構成の異なる保護層を有するPDPを試作した。試作品1は、MgOによる保護層のみを形成したPDP、試作品2は、Al、Siなどの不純物をドープしたMgOによる保護層を形成したPDP、試作品3は、MgOによる保護層上に金属酸化物からなる結晶粒子の一次粒子のみを散布し、付着させたPDP、試作品4は本発明品で、MgOによる下地膜上に、上述したように、結晶粒子を凝集させた凝集粒子を全面に亘ってほぼ均一に分布するように付着させたPDPである。なお、試作品3、4において、金属酸化物としては、MgOの単結晶粒子を用いている。また、この本発明による試作品4に用いた結晶粒子について、カソードルミネッセンスを測定したところ、図5に示すような特性を有していた。
これらの4種類の保護層の構成を有するPDPについて、その電子放出性能と電荷保持性能を調べた。
なお、電子放出性能は、大きいほど電子放出量が多いことを示す数値で、放電の表面状態及びガス種とその状態によって定まる初期電子放出量をもって表現する。初期電子放出量については表面にイオン或いは電子ビームを照射して表面から放出される電子電流量を測定する方法で測定できるが、パネルの前面板表面の評価を非破壊で実施することは困難を伴う。そこで、ここでは、特開2007−48733号公報に記載されているように、放電時の遅れ時間のうち、統計遅れ時間と呼ばれる放電の発生しやすさの目安となる数値を測定し、その逆数を積分することで、初期電子の放出量と線形に対応する数値になるため、ここではこの数値を用いて評価している。この放電時の遅れ時間とは、パルスの立ち上がりから放電が遅れて行われる放電遅れの時間を意味し、放電遅れは、放電が開始される際にトリガーとなる初期電子が保護層表面から放電空間中に放出されにくいことが主要な要因として考えられている。
また、電荷保持性能は、その指標として、PDPとして作成した場合に電荷放出現象を抑えるために必要とする、走査電極に印加する電圧(以下Vscn点灯電圧と呼称する)の電圧値を用いた。すなわち、Vscn点灯電圧の低い方が電荷保持能力が高いことを示す。このことは、PDPのパネル設計上でも低電圧で駆動できるため、電源や各電気部品として、耐圧および容量の小さい部品を使用することが可能となる。現状の製品において、走査電圧を順次パネルに印加するためのMOSFETなどの半導体スイッチング素子には、耐圧150V程度の素子が使用されており、Vscn点灯電圧としては、温度による変動を考慮し、120V以下に抑えるのが望ましい。
これらの電子放出性能と電荷保持性能について調べた結果を図6に示している。この図6から明らかなように、MgOによる下地膜上にMgOの単結晶粒子を凝集させた凝集粒子を散布し、全面に亘ってほぼ均一に分布するように付着させた本発明による試作品4は、電荷保持性能の評価において、Vscn点灯電圧を120V以下にすることができ、しかも電子放出性能は6以上の良好な特性を得ることができる。
すなわち、一般的にはPDPの保護層の電子放出能力と電荷保持能力は相反する。例えば、保護層の製膜条件を変更したり、また、保護層中にAlやSi、Baなどの不純物をドーピングして製膜することにより、電子放出性能を向上することは可能であるが、副作用としてVscn点灯電圧も上昇してしまう。
上述したような保護層9を備えたPDP1においては、電子放出能力としては、6以上の特性で、電荷保持能力としてはVscn点灯電圧が120V以下のものを得ることができ、高精細化により走査線数が増加し、かつセルサイズが小さくなる傾向にある、PDPの保護層に対しては、電子放出能力と電荷保持能力の両方を満足させることができることがわかる。
次に、上述したPDP1の保護層9に用いた結晶粒子92aの粒径について説明する。なお、以下の説明において、粒径とは平均粒径を意味している。
図7は、上記図6で説明した本発明の試作品4において、MgOの結晶粒子92a(図3)の粒径を変化させて電子放出性能を調べた実験結果を示す図である。なお、図7において、MgOの結晶粒子92aの粒径は、結晶粒子をSEM観察することで測長した。
この図7に示すように、粒径が0.3μm程度に小さくなると、電子放出性能が低くなり、ほぼ0.9μm以上であれば、高い電子放出性能が得られることがわかる。
ところで、放電セル内での電子放出数を増加させるためには、保護層上の単位面積あたりの結晶粒子数は多い方が望ましいが、本発明者らの実験によれば、前面板の保護層と密接に接触する背面板の隔壁の頂部に相当する部分に結晶粒子が存在することで、隔壁の頂部を破損させ、その材料が蛍光体の上に乗るなどによって、該当するセルが正常に点灯消灯しなくなる現象が発生することがわかった。この隔壁破損の現象は、結晶粒子が隔壁頂部に対応する部分に存在しなければ発生しにくいことから、付着させる結晶粒子数が多くなれば、隔壁の破損発生確率が高くなる。
図8は、上記図6で説明した本発明の試作品4において、単位面積当たりに粒径の異なる同じ数の結晶粒子を散布し、隔壁が破損する確率(隔壁破損が発生する確率)との関係を実験により導出した結果を示す図である。
この図8から明らかなように、結晶粒子径が2.5μm程度に大きくなると、隔壁破損の確率が急激に高くなるが、2.5μmより小さい結晶粒子径であれば、隔壁破損の確率は比較的小さく抑えることができることがわかる。
以上の結果に基づくと、PDP1における保護層9においては、凝集粒子92を構成する結晶粒子92aとして、粒径が0.9μm以上2.5μm以下のものが望ましいと考えられる。
しかしながら、PDPとして実際に量産する場合には、結晶粒子の製造上でのばらつきや保護層を形成する場合の製造上でのばらつきを考慮する必要があり、このような製造上でのばらつきなどの要因を考慮するために、粒径分布の異なる結晶粒子を用いて実験を行った結果、図9に示すように、平均粒径が0.9μm〜2μmの範囲にある結晶粒子を使用すれば、上述したようなPDPとしての効果を安定的に得られることがわかった。
以上のように、上述したような保護層9を備えるPDP1においては、電子放出能力としては、6以上の特性で、電荷保持能力としてはVscn点灯電圧が120V以下のものを得ることができ、高精細化により走査線数が増加し、かつセルサイズが小さくなる傾向にあるPDPの保護層として、電子放出能力と電荷保持能力の両方を満足させることができ、これにより高精細で高輝度の表示性能を備え、かつ低消費電力のPDPを実現することができる。
次に、本発明の一実施の形態であるPDPの製造方法ついて、保護層を形成する製造工程を中心に、図10を用いて詳細に説明する。図10は、本発明の一実施の形態であるPDPの製造方法における保護層を形成する製造工程の流れを示す図である。
図10に示すように、第1誘電体層81と第2誘電体層82との積層構造からなる誘電体層8を形成する誘電体層形成工程(S1)を行った後、次の下地膜蒸着工程(S2)において、Alを含むMgOの焼結体を原材料とした真空蒸着法によって、MgOからなる下地膜を誘電体層8の第2誘電体層82上に形成する。
その後、下地膜蒸着工程(S2)において形成した未焼成の下地膜上に、複数個の凝集粒子を離散的に付着させる工程を行う。
この工程においては、まず、所定の粒径分布を持つ凝集粒子92を揮発性溶剤に混合し分散した凝集粒子分散液を準備し、凝集粒子分散液塗布工程(S3)において、その凝集粒子分散液をスリットコータ法などにより、未焼成の下地膜上に塗布する。なお、凝集粒子分散液を未焼成の下地膜上に塗布するための方法として、スリットコータ法以外に、ダイコータ、テーブルコータ、カーテンコータ法などを用いることができる。
その後、下地膜上に塗布された凝集粒子分散液の揮発性溶媒のみを乾燥させる減圧乾燥工程(S4)を行うことにより、下地膜91上に複数個の凝集粒子92を付着させた保護層9を形成することができる。
次に、上述の減圧乾燥工程(S4)について、図11を用いてさらに詳細に説明する。図11は、減圧乾燥工程を行う際に用いる減圧乾燥機の概略構成を示す断面図である。
減圧乾燥機110は、減圧容器111に排気口112から可変バルブ113を介して真空ポンプ114に接続された基本構造になっており、凝集粒子を分散させた揮発性溶媒(以下、塗布液ともいう)を塗布した塗布膜118を形成した基板117は、スペーサピン116が具備された排気分散板115上に載置される。さらに減圧容器111は、その内部に、減圧容器111内部のガス流れ制御用の板壁119を、基板117に対峙するように具備し、この板壁119は塗布膜118の面積よりも大きい平面を持つ構造を有している。なお、排気口の場所や数、排気分散板の形状、また排気配管やバルブ、真空ポンプの構成などは、減圧容器111内の排気方向が極端に不均一にならなければどのように構成しても問題なく、図11に示す限りではない。
上記のような減圧乾燥機110で塗布膜118の乾燥を行う際、塗布膜118上面から板壁119までの距離をh(mm)、塗布膜118の短辺の長さをA(mm)としたとき、10h/Aが0.1以上1以下の位置関係を保ちながら乾燥を行う。10h/Aが0.1より小さい場合、蒸発する溶媒の排気速度が遅くなり、特に塗布面積が5000cm2以上の場合は基板の中央と端部で乾燥状態が不均一になりやすいため、乾燥後の凝集粒子の分布が不均一になってしまう。また10h/Aが1より大きい場合は、蒸発した溶媒のガス流れが不均一となり、基板直上の圧力分布均一に制御できないため、結果として乾燥後の凝集粒子の分布に局所的な不均一部が発生することがある。
図12は、実際に凝集粒子を分散させた揮発性溶媒である塗布液を下地膜上に塗布し、上記の10h/Aに対する乾燥後の凝集粒子の分布状態を評価した結果である。凝集粒子の分布状態は、基板上の微小範囲300箇所における粒子数の標準偏差σを300箇所の粒子数の平均Nで除算した値であり、数値が小さいほど粒子の分布が均一であることを示している。図12に示すように、10h/Aが0.1以上1以下であると、凝集粒子の分布状態が0.17以下となり、この程度の凝集粒子の分布状態であれば、PDPとしての画像表示特性として均一な状態を実現できることを確認した。
この時、塗布液中に含まれる凝集粒子の重量パーセントが1wt%以下の場合、溶媒の乾燥時に粒子の移動が起こりやすく、特に効果的であり、また塗布液に使用する揮発性溶媒が蒸気圧の異なる2種以上の混合溶媒の場合、乾燥の際に1種目の溶媒の不均一乾燥が2種目以降の溶媒の乾燥の均一性に次々影響するため、特に効果的である。
以上の方法によれば、下地膜91に複数個の凝集粒子92を全面に亘って均一に分布するように付着させることが可能である。
なお、以上の説明では、保護層として、MgOを例に挙げたが、下地に要求される性能はあくまでイオン衝撃から誘電体を守るための高い耐スパッタ性能を有することであり、高い電荷保持能力、すなわちあまり電子放出性能が高くなくてもよい。従来のPDPでは、一定以上の電子放出性能と耐スパッタ性能という二つを両立させるため、MgOを主成分とした保護層を形成する場合が非常に多かったのであるが、電子放出性能が金属酸化物単結晶粒子によって支配的に制御される構成を取るため、MgOである必要は全くなく、他の材料、例えばAl2O3等の耐衝撃性に優れる他の材料を用いても全く構わない。
また、以上の説明では、単結晶粒子としてMgO粒子を用いて説明したが、この他の単結晶粒子でも、MgO同様に高い電子放出性能を持つSr、Ca、Ba、Al等の金属の酸化物による結晶粒子を用いても同様の効果を得ることができるため、粒子種としてはMgOに限定されるものではない。
なお、本文中における「平均粒径」とは、体積累積平均径(D50)のことを意味している。
以上、本発明によれば、塗布の対象がPDPで、その塗布面積が大きく、かつ、塗布液が揮発性で樹脂成分が含まれないような場合であっても、溶媒の均一な乾燥を実現でき、塗布液に分散させた、金属酸化物からなる複数個の結晶粒子が凝集した凝集粒子が局所的に不均一に分布するということなく、均一に分散塗布させることが可能となる。
以上のように本発明は、大画面、高精細のプラズマディスプレイ装置を提供する上で有用な発明である。
1 PDP
2 前面板
3 前面ガラス基板
4 走査電極
4a、5a 透明電極
4b、5b 金属バス電極
5 維持電極
6 表示電極
7 ブラックストライプ(遮光層)
8 誘電体層
9 保護層
10 背面板
11 背面ガラス基板
12 アドレス電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
81 第1誘電体層
82 第2誘電体層
91 下地膜
92 凝集粒子
92a 結晶粒子
2 前面板
3 前面ガラス基板
4 走査電極
4a、5a 透明電極
4b、5b 金属バス電極
5 維持電極
6 表示電極
7 ブラックストライプ(遮光層)
8 誘電体層
9 保護層
10 背面板
11 背面ガラス基板
12 アドレス電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
81 第1誘電体層
82 第2誘電体層
91 下地膜
92 凝集粒子
92a 結晶粒子
Claims (3)
- 基板上に形成した表示電極を覆うように誘電体層を形成するとともにその誘電体層上に保護層を形成した前面板を有し、
前記保護層は、前記誘電体層上に形成した下地膜と、この下地膜上に付着させた、金属酸化物からなる複数個の結晶粒子が凝集した凝集粒子とを備え、
この凝集粒子は、凝集粒子を分散させた揮発性溶媒を前記下地膜上に塗布し、その後、減圧容器内において減圧乾燥することにより前記下地膜上に付着させたものであり、
前記減圧容器は、その内部に、減圧容器内部のガスの流れを制御するための板壁を、前記前面板の基板と対峙するように具備し、かつ、この板壁の大きさは、塗布した前記揮発性溶媒の塗布面積より大きい平面とし、かつ、前記塗布面積の短辺をAとし、塗布面から前記板壁までの距離をhとした時、10h/Aが、0.1以上、1以下と構成されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 前記凝集粒子を前記揮発性溶媒に対し、1wt%以下に分散させたことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 揮発性溶媒は、蒸気圧の異なる2種以上の混合溶媒であることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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2008
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