JP2010080162A - コネクタ及びコネクタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の両方を、同様の製造プロセスにより製造できるようなコネクタ、及び、その製造方法を提供する。
【解決手段】コネクタ1は、線材から成る複数の電源用雄端子33と、線材から成る複数の信号伝送用雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32)と、コネクタハウジング2と、を備える。それぞれの雄端子は、壁部22に形成された貫通孔(貫通孔23、貫通孔24、貫通孔25)に挿入される。雄端子のそれぞれには、貫通孔に挿入される挿入部(挿入部31b、挿入部32b、挿入部33b)と、端子接続部(端子接続部31c、端子接続部32c、端子接続部33c)と、が形成されている。そして、電源用雄端子33の材料は、信号伝送用雄端子の材料よりも、導電率が高い。
【選択図】図4

Description

本発明は、相手側端子に対して電気的に接続されるコネクタ及びその製造方法に関する。
従来の基板接続用コネクタの例が特許文献1に記載されている。このプレスフィットコネクタは、絶縁ハウジングと、信号用端子と、電源用端子とを含む。また、信号用端子及び電源用端子のそれぞれの先端には、圧入部が形成されている。そして、この圧入部が、基板のスルーホールに圧入されることによって、コネクタが基板に接続される。
特開2005−135669公報
特許文献1のコネクタのように、一つのコネクタに、電源に対して電気的に接続される電源用端子と、電気信号を伝送するための信号用伝送用端子とが混在する場合には、通常、信号用伝送端子よりも電源用端子の方が、断面積が大きくなっている(段落0044参照)。これは、(a) 端子での発熱量を少なくする必要があり、且つ、(b) 電源用端子に流される電流が、信号用端子に流される電流に比べて大きいからである。また、このように、電源用雄端子と、信号伝送用雄端子とでは、形状が大きく異なるために、それぞれの雄端子を製造する場合には、それぞれの雄端子専用の製造プロセスにより製造する必要がある。
そこで、本発明の目的は、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の両方を、同様の製造プロセスにより製造できるようなコネクタ、及び、その製造方法を提供することである。
(1)上記の課題を解決するために、本発明に係るコネクタは、電源用雌端子及び信号伝送用雌端子を有する相手側コネクタに対して電気的に接続されるコネクタであって、線材を用いて製造され、前記電源用雌端子、及び、電源に対して電気的に接続される電源用雄端子と、線材を用いて製造され、前記信号伝送用雌端子に対して電気的に接続され、且つ、電気信号の伝送に用いられる信号伝送用雄端子と、前記電源用雄端子及び前記信号伝送用雄端子を支持する壁部を有するコネクタハウジングと、を備える。前記電源用雄端子及び前記信号伝送用雄端子のそれぞれは、前記壁部に形成された貫通孔に挿入され、前記電源用雄端子及び前記信号伝送用雄端子のそれぞれには、前記貫通孔に挿入される挿入部と、前記壁部から突出し、前記電源用雌端子又は前記信号伝送用雌端子に接続される端子接続部と、が形成されており、前記電源用雄端子の材料は、前記信号伝送用雄端子の材料よりも、導電率が高い。
この構成では、電源用雄端子の材料の導電率が、信号伝送用雄端子の材料の導電率よりも高いために、電源用雄端子と、信号伝送用雄端子とで、端子形状を変える必要がない。そして、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の違いが、材料のみとなるので、例えば、線材が巻き付けられたリールなどを交換することによって、電源用雄端子の製造と、信号伝送用雄端子の製造とを、容易に切り替えることができる。そのため、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の両方を、同様の製造プロセスにより製造できる。
また、この構成によると、線材を用いて雄端子を製造することにより、金属板プレス加工用の金型が不要になる。そのため、雄端子を短期間で製造でき、さらに、雄端子の製造コストが低くなる。
また、金属板に対するプレス加工により雄端子を製造する場合には、雄端子を除いた部分がスクラップになってしまうが、本構成においては、線材を用いて雄端子を製造するので、スクラップの発生を抑制できる。そのため、無駄な材料費を削減できる。
なお、「信号伝送用雌端子」及び「信号伝送用雄端子」における電気信号は、コネクタ側から相手コネクタ側へ向かって流れてもよいし、この反対の向きに流れてもよい。また、信号伝送用雌端子、及び、信号伝送用雄端子は、信号伝送用電線や、信号伝送用の端子金具などに直接接続される。
相手側コネクタの電源用雌端子と信号伝送用雌端子とは、同一の構造であってもよいし、別構造であってもよい。
信号伝送用雄端子及び電源用雄端子の材料に関しては、例えば、信号伝送用雄端子として、七三黄銅(銅70%、亜鉛30%、導電率28%IACS)を、また、電源用雄端子の材料として、銅97.5%、鉄2.3%、亜鉛0.1%、リン0.1%の銅合金(導電率60%IACS)を利用できる。これ以外の材料を用いる場合にも、電源用雄端子の材料の導電率が、信号伝送用雄端子の材料の導電率よりも大きくなるように組み合わされていればよい。
また、電源用雄端子の材料の導電率[単位:%IACS]の、信号伝送用雄端子の材料の導電率[単位:%IACS]に対する比は、2以上であることが望ましい。また、端子の銅の純度が高くなるほど、導電率は高くなる一方、機械的強度は低くなるため、端子の材料としては、機械的強度を向上させた銅合金が望ましい。
コネクタハウジングに形成された貫通孔は、雌端子及び雄端子の接続方向に沿って形成されていてもよいし、この接続方向に対して、傾いた方向に沿って形成されていてもよい。
(2)本発明に係るコネクタにおいて、前記貫通孔は、前記電源用雌端子及び前記電源用雄端子の接続方向に対して、傾いた方向に沿って形成されていてもよい。
この構成では、雄端子が挿入される貫通孔が、雌端子及び雄端子の接続方向に対して傾いた方向に沿って形成されている。そのため、コネクタと相手側コネクタとの接続時に、摩擦(雌端子及び雄端子の摩擦)又は位置ずれ(雄端子位置に対する雌端子の位置ずれ)などに起因して、雌端子によって雄端子が押された場合であっても、雄端子が貫通孔の内面に押し付けられる。その結果、貫通孔に沿った雄端子のスライド移動が抑制されるので、壁部の貫通孔から、雄端子が押し出されにくい。
なお、本構成では、挿入部が、接続方向に対して傾いた方向に沿って形成され、また、端子接続部が、接続方向に沿って形成されている。そのため、雄端子は、雄端子の挿入部と端子接続部との間の位置において曲げられている。また、「電源用雌端子及び電源用雄端子の接続方向」は、相手側コネクタハウジングと、コネクタハウジングとが接続される方向(ハウジング接続方向)に等しくてもよいし、端子の接続方向とハウジング接続方向とは一致していなくてもよい。例えば、両コネクタハウジングが接続された後で、端子同士が、ハウジング接続方向とは異なる方向に沿って接続されてもよい。また、「電源用雌端子及び電源用雄端子の接続方向」は、信号伝送用雌端子及び信号伝送用雄端子の接続方向に等しい。
コネクタハウジングは、雄端子を支持する壁部を有する部材であり、このコネクタハウジングは、壁部に加えて、本体部、及び、本体部に取り付けられるカバーハウジングを有していてもよい。
コネクタハウジングは、壁部を含めて、全体が一体的に形成されたものであってもよいし、コネクタハウジングの本体部と壁部とが別物品であってもよい。この場合に、本体部及び壁部の材料が異なっていてもよいし、同一であってもよい。また、コネクタは基板を内部に有していてもよく、この場合において、壁部が基板に取り付けられていてもよく、また、壁部がコネクタの本体部に取り付けられていてもよい。
(3)また、上記の課題を解決するために、本発明に係るコネクタの製造方法は、電源用雌端子及び信号伝送用雌端子を有する相手側コネクタに対して電気的に接続され、(i)前記電源用雌端子、及び、電源に対して電気的に接続される電源用雄端子、並びに、(ii)前記信号伝送用雌端子に対して電気的に接続され、且つ、電気信号の伝送に用いられる信号伝送用雄端子を有するコネクタの製造方法であって、前記電源用雄端子の材料である線材、及び、前記信号伝送用雄端子の材料である線材を、線材集合体から切り離す切断工程と、前記電源用雄端子及び前記信号伝送用雄端子を支持する壁部を有するコネクタハウジングを形成するコネクタハウジング形成工程と、前記線材のそれぞれを、前記壁部に形成された貫通孔に挿入する挿入工程と、前記線材を曲げることにより、前記貫通孔に挿入される挿入部と、前記壁部から突出し、前記電源用雌端子又は前記信号伝送用雌端子に接続される端子接続部と、を形成する曲げ工程と、を備える。前記切断工程においては、前記電源用雄端子の材料として、前記信号伝送用雄端子の材料よりも導電率が高い材料を用いる。
この方法では、電源用雄端子の材料の導電率を、信号伝送用雄端子の材料の導電率よりも高くしているために、電源用雄端子と、信号伝送用雄端子とで、端子形状を変える必要がない。そして、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の違いが、材料のみとなるので、例えば、線材が巻き付けられたリールなどを交換することによって、電源用雄端子の製造と、信号伝送用雄端子の製造とを、容易に切り替えることができる。そのため、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の両方を、同様の製造プロセスにより製造できる。
また、この方法では、線材を用いて雄端子を製造することにより、金属板プレス加工用の金型が不要になる。そのため、雄端子を短期間で製造でき、さらに、雄端子の製造コストが低くなる。
また、金属板に対するプレス加工により雄端子を製造する場合には、雄端子を除いた部分がスクラップになってしまうが、本方法においては、線材を用いて雄端子を製造するので、スクラップの発生を抑制できる。そのため、無駄な材料費を削減できる。
なお、切断工程、コネクタハウジング形成工程、挿入工程、及び曲げ工程は、この順で実施してもよく、次のような順で実施してもよい。
コネクタハウジング形成工程→切断工程→挿入工程→曲げ工程
また、これらの工程の前後及び各工程間に別の工程が設けられていてもよい。例えば、線材の先端をプレス加工により尖頭処理するプレス工程が設けられていてもよい。
また、曲げ工程は、一段階で全ての部分を形成する工程であってもよいし、次のように、複数段階に分かれていてもよい。
(a)コネクタハウジング形成工程→切断工程→曲げ工程1→挿入工程→曲げ工程2
(b)切断工程→コネクタハウジング形成工程→曲げ工程1→挿入工程→曲げ工程2
また、「線材集合体」とは、雄端子の材料として切断して使用される金属線材の集まりであり、例えば、リールに巻かれた状態の金属線材がこれに該当する。
(4)本発明に係るコネクタの製造方法の、前記コネクタハウジング形成工程においては、前記電源用雌端子及び前記電源用雄端子の接続方向に対して傾いた方向に沿って、前記貫通孔を形成してもよい。
この方法では、雄端子が挿入される貫通孔が、雌端子及び雄端子の接続方向に対して傾いた方向に沿って形成される。そのため、コネクタと相手側コネクタとの接続時に、摩擦(雌端子及び雄端子の摩擦)又は位置ずれ(雄端子位置に対する雌端子の位置ずれ)などに起因して、雌端子によって雄端子が押された場合であっても、雄端子が貫通孔の内面に押し付けられる。その結果、貫通孔に沿った雄端子のスライド移動が抑制されるので、壁部の貫通孔から、雄端子が押し出されにくい。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るコネクタ及び相手側コネクタの全体構成を示す側面概略図である。図2は、コネクタの斜視図である。図3は、コネクタの概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は背面図である。図4は、図3のA−A’断面図である。図5は、壁部の概略図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は(a)のB−B’断面図である。図6は、コネクタハウジングの本体部の斜視図である。図7は、コネクタハウジングの本体部の概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は背面図である。図8は、ハウジングカバーの斜視図である。図9は、基板の斜視図である。図10は、雄端子付き壁部が、基板に取り付けられた状態を示す斜視図である。図11は、壁部付き基板の概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は背面図、(e)は右側面図、(f)は(b)のC−C’断面図である。図12は、コネクタの組み立て工程の一部を示す概略図であり、(a)は挿入工程後の状態、(b)は曲げ工程後の状態を示す。図13は、壁部付き基板の側面概略図である。なお、図13においては、断面を示す斜線を省略している。
(全体構成)
まず、図1を用いて、電気的接続装置の全体構成について説明する。本実施形態に係る電気的接続装置は、コネクタ1と、相手側コネクタ5とを有する。コネクタ1は、ECU(Electronic Control Unit)として機能し、コネクタ1を有する電気的接続装置は、自動車などにおいて利用される。相手側コネクタ5は、電源8に対して電気的に接続されており、コネクタ1と相手側コネクタ5との接続が完了すると、コネクタ1内部の基板4上の電子部品(図示せず)へ、電源からの電力が供給されるようになっている。
相手側コネクタ5は、合成樹脂製の相手側ハウジング6と、複数の雌端子とを有する。コネクタ1と相手側コネクタ5との接続が完了した状態では、コネクタ1のコネクタハウジング2に対して、相手側ハウジング6が連結される。その結果、コネクタ1の複数の雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、電源用雄端子33)と、相手側コネクタ5の複数の雌端子(信号伝送用雌端子71、信号伝送用雌端子72、電源用雌端子73)とが電気的に接続され、コネクタ1と相手側コネクタ5とが電気的に接続される。また、複数の雌端子及び複数の雄端子は、図1に示す矢印E方向に沿って接続される。以下、矢印E方向を接続方向とし、この接続方向Eに関して、E1側を前方側、E2側を後方側とする。なお、接続方向に関して前方側とは、複数の雄端子に対する複数の雌端子の進行方向における前方側を意味しており、後方側とは、複数の雌端子の進行方向における後方側を意味している。
複数の雌端子には、複数の信号伝送用雌端子71、複数の信号伝送用雌端子72、及び、複数の電源用雌端子73が含まれる。電源用雌端子73は、電源8に対して電気的に接続されている。また、信号伝送用雌端子71及び信号伝送用雌端子72は、電気信号の伝送に用いられ、図示しない機器に対して電気的に接続されている。
また、複数の雄端子には、信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び、電源用雄端子33が含まれる。電源用雄端子33は、電源用雌端子73、及び、電源8に対して電気的に接続される。また、信号伝送用雄端子31及び信号伝送用雄端子32は、それぞれ、信号伝送用雌端子71及び信号伝送用雌端子72に対して電気的に接続される。また、信号伝送用雄端子31及び信号伝送用雄端子32は、電気信号の伝送に用いられる。
(コネクタ)
コネクタ1は、複数の雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、電源用雄端子33)と、コネクタハウジング2とを有する(図1乃至図4参照)。また、コネクタ1の内部には、基板4が設置されている。そして、コネクタ1は、外部の相手側コネクタ5、及び、内部の基板4の両方に対して、電気的に接続される。また、複数の雌端子及び複数の雄端子の接続方向Eは、基板4の表面に沿った方向となっている。
コネクタ1において、それぞれの雄端子は、基板4に対して、SMT(Surface MountTechnology;表面実装技術)により取り付けられており(図4参照)、それぞれの雄端子は、基板4の表面側ではんだ付けされている。なお、それぞれの雄端子は、基板に対して、ピン挿入型により取り付けられていてもよい。具体的には、雄端子は、リード部(基板接続部)を基板に貫通させた上で、基板の裏面側ではんだ付けされていてもよい。また、図4等においては、はんだを省略して示している。
(コネクタハウジング)
コネクタハウジング2は、合成樹脂材料から形成されており、本体部21と、壁部22と、カバーハウジング26とを有する(図4参照)。また、コネクタハウジング2においては、本体部21と壁部22とカバーハウジング26とが別物品となっている。しかし、これらは一体的に形成されていてもよい。
(壁部)
まず、壁部22について説明する。壁部22は、複数の雄端子を支持する板状の部材である。壁部22は、本体部21の内部に配置されており、また、基板4に取り付けられている(図4参照)。また、壁部22には、複数の貫通孔が形成されている(図5(a)参照)。「複数の貫通孔」には、複数の貫通孔23、複数の貫通孔24、及び、複数の貫通孔25が含まれる。また、複数の貫通孔は、三列に並べて配置されており、一列目(図5(a)における最上列)には複数の貫通孔23が配置されており、二列目には複数の貫通孔24が、三列目には複数の貫通孔25が配置されている。
そして、壁部22におけるそれぞれの貫通孔には、雄端子が挿入される。具体的には、貫通孔23には信号伝送用雄端子31が挿入され、貫通孔24には信号伝送用雄端子32が挿入され、貫通孔25には電源用雄端子33が挿入される(図4参照)。
また、貫通孔23、貫通孔24、及び、貫通孔25は、図5(a)における上下方向に沿った一直線上に配置されていない。例えば、それぞれの左端の貫通孔に着目すると、貫通孔24は、貫通孔23の位置に対して、左寄りに位置しており、さらに、貫通孔25は、貫通孔24の位置よりも左寄りに位置している。そのため、壁部22に複数の雄端子が挿入された状態では、平面視(上面視)において、信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び、電源用雄端子33が重ならない(図11(a)参照)。
また、壁部22の両面には、三列の溝部22dが形成されている(図5(a)、図5(b)参照)。それぞれの溝部22dは、上下二面の傾斜面から成り、それぞれの傾斜面は、基板4の表面に沿った方向に対して45度傾いている。また、複数の貫通孔のそれぞれは、壁部22の両面(前面及び後面)において、溝部22dの位置で開口するように形成されている(図5(c)参照)。
また、貫通孔23、貫通孔24、及び貫通孔25は、それぞれ、信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び電源用雄端子33を支持するために形成されている。また、貫通孔23、貫通孔24、及び貫通孔25は、雌端子及び雄端子の接続方向Eに対して、傾いた方向に沿って形成されている(図4及び図5(c)参照)。また、それぞれの貫通孔の形状は、全長に亘って四角形となっている。なお、貫通孔の内面のうち、上側(図13における上側)の内面を、接触面(接触面23s、接触面24s、接触面25s)とする(図13参照)。
なお、図5(c)は、図5(a)のB−B’断面のみ(すなわち、貫通孔25の断面のみ)を示しているが、図4に示すように、貫通孔23及び貫通孔24の形状についても、図5(c)の貫通孔25と同様である。
また、コネクタ1においては、壁部22のE1側の面は、コネクタハウジング2によって覆われるため、コネクタ1の外部に露出しない。
(貫通孔について)
貫通孔についてより詳しく説明する。貫通孔(貫通孔23、貫通孔24、貫通孔25)の形成方向は、接続方向Eに対して平行でないことに加えて、この接続方向Eに対して垂直でないことが望ましい。すなわち、貫通孔の形成方向と接続方向Eとの間の角度(以下、この角度を形成角度とする。図5(c)の角度α参照)は、1度乃至89度の範囲内にあることが望ましい。本実施形態においては、形成角度が45度となっている。
形成角度が0度に近いと、接続方向Eと、貫通孔の形成方向とがほぼ一致するために、雄端子が抜け易くなってしまう。一方、形成角度が90度に近いと、雄端子の挿入が困難になる。また、形成角度が90度に近いと、雄端子の挿入部(壁部内に挿入された部分)の長さが長くなるため、壁部を、高さ方向(図5(b)の上下方向)に長くする必要が生じる。そして、結果的に、コネクタが大型化してしまう。以上から、貫通孔の形成角度は、20度〜70度の範囲内にあることがより望ましい。なお、貫通孔の形成角度は、0度又は90度であってもよい。
(本体部)
次に、本体部21について説明する。本体部21の内部には、内部空間21sが形成されている(図4、図7(b)、図7(c)参照)。壁部22及び基板4は、この内部空間21sに収容される。
本体部21には、相手側コネクタ5との接続時における接続口となる、開口部21bが形成されている。また、本体部21の先端部分には、断面がほぼ四角形の、先端部21cが形成されており、開口部21bは、先端部21cの内部に形成されている(図6及び図7参照)。
また、本体部21には、天板部21fと、二つの側壁部21wと、側壁部21vとが形成されている。二つの側壁部21wは、接続方向Eに沿って配置され、側壁部21vは、E1側に配置されている。また、天板部21fのE1側には、基板4に平行な部分が形成されており、この平行な部分よりもE2側には、傾斜部分が形成されている。傾斜部分は、E2側へ向かうに従って基板4から離れるように形成されている。
そして、内部空間21sは、天板部21f、二つの側壁部21w、及び、側壁部21vの内側に形成されている。また、本体部21のうち、内部空間21sが形成されている部分(壁部22及び基板4が収容されている部分)は、下方に向かって開口している(図7(c)参照)。また、二つの側壁部21w及び側壁部21vには、突出部21gが形成されている(図6及び図7参照)。突出部21gは、二つの側壁部21w及び側壁部21vから、基板4の表面に沿った方向に突出している。突出部21gによって、後述するカバーハウジング26と、本体部21との位置関係が定まる。
(カバーハウジング)
次に、カバーハウジング26について説明する。カバーハウジング26は、本体部21に対して取り付けられる蓋部材である。カバーハウジング26は、底板部26bと、側壁部26vと、二つの側壁部26wとを有する(図8参照)。二つの側壁部26wは、接続方向Eに沿って配置され、側壁部26vは、E1側に配置されている。
本体部21にカバーハウジング26が取り付けられた状態では、側壁部21v及び二つの側壁部21wの外面と、側壁部26v及び二つの側壁部26wの内面とが対向する(図2、図3(b)等参照)。また、この状態において、カバーハウジング26の側壁部26v及び二つの側壁部26wの先端部は、本体部21の突出部21gに対向するため、突出部21gによって、本体部21に対するカバーハウジング26の移動が制限される。
(基板)
図9を用いて、基板4について説明する。基板4は、プリント基板(プリント配線板)である。本実施形態においては、基板4はリジッド基板(硬質な絶縁体基材を用いたもの;ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板など)となっている。なお、基板は、リジッド基板の他、フレキシブル基板(薄く柔軟性のある絶縁体基材を用いたもの;ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルムなど)や、リジッドフレキシブル基板(硬質な材料と柔軟性のある材料とを複合したもの)であってもよい。
基板4には、複数の基板貫通孔(基板孔)42が形成されている(図9参照)。また、基板4の表面において、それぞれの基板貫通孔42の開口の周囲には、金属膜43が形成されている。金属膜43は、基板貫通孔42の開口から、接続方向Eに沿って後方側(E2側)へ伸びている。さらに、それぞれの基板貫通孔42の内壁面にも、金属膜が形成されている。また、基板4の表面には、複数の基板端子41が配置されている。また、基板4上には、コンデンサなどの電子部品(図示せず)が配置される。
上記のように、基板4には壁部22が取り付けられる。図10及び図11は、基板4に壁部22が取り付けられた状態を示している。また、コネクタ1において、基板4と複数の雄端子との接続部分(中間部の周辺)は、コネクタハウジング2によって覆われるため、コネクタ1の外部に露出しない。
(雄端子)
コネクタ1は複数の雄端子を有しており、それぞれの雄端子は線材を用いて製造されている。「複数の雄端子」には、上記のように、複数の信号伝送用雄端子31、複数の信号伝送用雄端子32、及び、複数の電源用雄端子33の、三種類の雄端子が含まれる。そして、信号伝送用雄端子31は、貫通孔23に挿入され、信号伝送用雄端子32は、貫通孔24に挿入され、電源用雄端子33は、貫通孔25に挿入される(図4等参照)。また、コネクタ1において、信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び電源用雄端子33の数は、それぞれ、十二本である。また、それぞれの雄端子は、相手側コネクタ5の雌端子に対して電気的に接続され、さらに、基板4に対して電気的に接続される。
また、信号伝送用雄端子31と、信号伝送用雄端子32と、電源用雄端子33とでは、長さが異なっており、信号伝送用雄端子31が最も長く、電源用雄端子33が最も短い(図4等参照)。
また、電源用雄端子33の材料は、信号伝送用雄端子31及び信号伝送用雄端子32の材料よりも、導電率が高い。具体的には、電源用雄端子33の材料は、銅97.5%、鉄2.3%、亜鉛0.1%、リン0.1%の銅合金(導電率60%IACS)であり、信号伝送用雄端子31及び信号伝送用雄端子32の材料は、七三黄銅(銅70%、亜鉛30%、導電率28%IACS)である。
信号伝送用雄端子31には、端子接続部31cと、傾斜部31nと、中間部31mと、基板孔挿入部31dとが形成されている(図4、図12(b)、図13参照)。また、信号伝送用雄端子32にも、信号伝送用雄端子31と同様に、端子接続部32cと、傾斜部32nと、中間部32mと、基板孔挿入部32dとが形成されている。また、電源用雄端子33にも、端子接続部33cと、傾斜部33nと、中間部33mと、基板孔挿入部33dとが形成されている。
次に、雄端子の各部について説明する。信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び、電源用雄端子33の、各部の機能及び形状は同様であるため、以下、特記する場合を除いて、主に信号伝送用雄端子31について説明し、信号伝送用雄端子32及び電源用雄端子33についての説明を省略する。
基板孔挿入部31dは、基板4に形成された複数の基板貫通孔42に挿入される部分である(図4、図13参照)。基板孔挿入部31dの先端は、基板貫通孔42に挿入される。また、基板孔挿入部31dは、基板4の表面に沿った方向に対して、垂直に伸びるように形成されている。基板孔挿入部31dは、基板貫通孔42の内壁面の金属膜に対して、はんだ接続される。
中間部31mは、基板孔挿入部31dから連続し、基板4の表面に沿って伸びる部分である。また、中間部31mは、基板4の金属膜43に対してはんだ接続される。
傾斜部31nは、中間部31mから連続し、接続方向Eに対して傾いた方向に沿って伸びる部分である。傾斜部31nは、中間部31mから離れるに連れて、基板4からの距離が長くなるように形成されている。また、傾斜部31nは、貫通孔23に挿入される挿入部31bを有している(図13参照)。すなわち、挿入部31bは、傾斜部31nの一部である。また、信号伝送用雄端子32及び電源用雄端子33についても同様に、傾斜部32nは、貫通孔24に挿入される挿入部32bを有しており、傾斜部33nは、貫通孔25に挿入される挿入部33bを有している。
挿入部31bは、貫通孔23に挿入され、貫通孔23の内面と接触する(図4及び図12(b)参照)。そして、挿入部31bは、貫通孔23の内部において、接続方向Eに対して傾いた方向に沿って配置される(図4及び図12(b)参照)。
端子接続部31cは、壁部22から突出し、雌端子に接続される部分である(図4及び図12(b)参照)。端子接続部31cは、傾斜部31nから連続して形成されている。また、端子接続部31cは、コネクタ1において、その軸方向が接続方向Eに沿うように配置される。すなわち、信号伝送用雄端子31は、壁部22よりも接続方向後方側(E2側)では、接続方向Eに沿うように形成されている。
また、上記のように、基板孔挿入部31d、及び、中間部31mは、基板4に対してはんだ接続される。
なお、本実施形態において、雄端子及び基板は、雄端子の基板孔挿入部及び中間部の両方において電気的に接続されるが、これらの電気的接続は、基板孔挿入部のみにおいて行なわれてもよいし、中間部のみにおいて行なわれてもよい。
また、傾斜部31nは、中間部31mにおける、接続方向Eに関して最も後方側の位置から伸びている。また、傾斜部31nは、中間部31mから、接続方向Eに関して後方側に伸びている。ここで、傾斜部31nが、「接続方向に関して後方側に伸びている」とは、接続方向Eに垂直な仮想平面(図10の平面S参照)を基準として、傾斜部31nと中間部31mとの境界部分から、傾斜部31nが、前方側でなく後方側へ伸びている(後方側領域に位置している)ことを示している。なお、傾斜部が「接続方向に関して後方側に伸びている」ことには、傾斜部が「接続方向Eに対して垂直な方向へ伸びる」ことは含まれない。
また、信号伝送用雄端子31において、基板孔挿入部31d、中間部31m、傾斜部31n、及び、端子接続部31cの全ては、一つの仮想平面R(接続方向E、及び、基板4の表面に垂直な方向の両方向に対して平行な面;図10の平面R参照)上に位置する。信号伝送用雄端子32及び電源用雄端子33についても同様に、仮想平面R上に位置する。なお、本実施形態では、一つの雄端子に着目した場合に、雄端子全体が、仮想平面R上に位置しているが、雄端子の形態はこのようなものには限られず、雄端子の一部分のみが仮想平面R上に位置し、他の部分は、仮想平面R上には位置していなくてもよい。
また、本構成では、傾斜部31nが、接続方向Eに対して傾いた方向に沿って形成され、また、端子接続部31cが、接続方向Eに沿って形成されている。これに関連して、信号伝送用雄端子31は、信号伝送用雄端子31の傾斜部31nと端子接続部31cとの間の位置において曲げられている。また、信号伝送用雄端子31が基板4に取り付けられた状態において、基板4の表面に対する傾斜部31nの角度は、貫通孔23の形成角度(角度α)に等しい。
(組み立て方法)
次に、コネクタ1の組み立て方法について説明する。まず、射出成形により、コネクタハウジング2を形成する(コネクタハウジング形成工程)。本工程では、接続方向Eに傾いた方向に沿って、複数の貫通孔(貫通孔23、貫通孔24、貫通孔25)を、壁部22に形成する。
次に、雄端子の材料となる線材(線状雄端子)を準備する。具体的には、リールに巻かれた金属線材(線材集合体;図示せず)を切断して、線材を切り離す(切断工程)。このときに、三種類の長さ(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び、電源用雄端子33のそれぞれの長さ)の線材ができるようにする。そして、得られた線材の両端の先端部を、プレス加工により尖頭処理する(プレス工程)。
切断工程では、電源用雄端子33の材料として、信号伝送用雄端子31及び信号伝送用雄端子32の材料(七三黄銅)よりも導電率が高い材料(銅97.5%、鉄2.3%、亜鉛0.1%、リン0.1%の銅合金)を用いる。また、切断工程において、切断対象の材料を変更(信号伝送用雄端子の材料から電源用雄端子の材料へ変更、又は、電源用端子の材料から信号伝送用雄端子の材料へ変更)する際には、線材が巻き付けられたリールを、別の材料から成る線材が巻き付けられたリールに交換して、線材の切断を行なう。
切断工程及びプレス工程を経た三種類の金属線材は、それぞれ、線状雄端子31p、線状雄端子32p、及び、線状雄端子33pとなる(図12(a)参照)。また、線状雄端子31p、線状雄端子32p、及び、線状雄端子33pは、それぞれ、曲げ加工前の、信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び、電源用雄端子33に相当する。なお、プレス工程はなくてもよい。
次に、線材(線状雄端子31p、線状雄端子32p、及び、線状雄端子33p)を、壁部22の貫通孔(貫通孔23、貫通孔24、及び、貫通孔25)へ挿入する(挿入工程;図12(a)参照)。
このとき、線状雄端子31p、線状雄端子32p、及び、線状雄端子33pのそれぞれは、貫通孔へ圧入される(強い圧力で押し込まれる)。
次に、線状雄端子31p、線状雄端子32p、及び、線状雄端子33pに対して、曲げ加工を行なう(曲げ工程)。具体的には、図12(b)の線状雄端子31pを用いて説明すると、線状雄端子31pに対して、図12(b)に示すD1、D2、D3の三箇所において、曲げ加工を実施する。この曲げ工程により、基板孔挿入部31dと、中間部31mと、傾斜部31n(挿入部31b)と、端子接続部31cとが形成される。線状雄端子32p、及び、線状雄端子33pに対しても同様に曲げ加工を実施する。上記の切断工程、及び、曲げ工程を経ることにより、雄端子が製造される。
図12(b)は、複数の雄端子が、壁部22に取り付けられた状態を示している。この状態の壁部を、「雄端子付き壁部」とする。壁部22の端子接続部側(D1部分)において雄端子が曲げられることにより、雄端子付き壁部が本体部21に取り付けられた状態において、端子接続部の方向が接続方向Eに沿った方向となる。
また、雄端子が、図12(b)のD3の位置で曲げられることにより、雄端子付き壁部が本体部21に取り付けられた状態において、基板孔挿入部の方向が、基板4の表面に沿った方向に対して、垂直な方向となる。
なお、本実施形態においては、雄端子は、D1、D2、D3の三箇所で曲げられているが、このような曲げ方には限られない。例えば、雄端子は、D1、D3の二箇所で曲げられていてもよい(中間部がなくてもよい)。また、雄端子は、壁部22付近では、一箇所(D1)のみにおいて曲げられているが、雄端子が、壁部22を挟んだ二箇所において曲げられていてもよい。
次に、雄端子付き壁部を、基板4に対して取り付ける(基板取り付け工程)。この状態の基板を、「壁部付き基板」とする(図10及び図11参照)。この取り付け方法としては、接着剤により両者を接着してもよいし、両者をネジ止めにより固定してもよい。また、凹部と凸部とを両者に形成しておき、これらの連結により両者を固定してもよい。
基板取り付け工程における、複数の雄端子及び基板のはんだ接続について、より詳細に説明する。まず、基板4の表面(金属膜43の表面)に、はんだペーストを印刷塗布する。そして、はんだペーストの上に、複数の雄端子を、自動実装機(マウンタ又はインサータ)を用いて、基板4の表面に配置する(基板孔挿入部を、基板貫通孔42に挿入する)。そして、壁部及び雄端子が載った基板4を、リフロー炉に通して、摂氏250度程度まで加熱することにより、はんだを溶かして、雄端子を基板4の表面にはんだ付けする。その後、冷却を行なう。
次に、壁部付き基板に対して、本体部21を取り付け、次に、カバーハウジング26を本体部21に対して取り付ける(ハウジング組み立て工程)。ハウジング組み立て工程を経たものがコネクタ1となる。以上のようにして、コネクタ1の組み立てが完了する。
なお、これらの工程は、複数段階に分けて行なってもよい。例えば、上記の順で曲げ工程まで実施した後、雄端子付き壁部の状態で出荷し、他の組み立て業者において、残りの組み立て工程(基板取り付け工程、及び、ハウジング組み立て工程)を実施してもよい。また、上記の工程(コネクタハウジング形成工程、切断工程、プレス工程、挿入工程、曲げ工程、基板取り付け工程、ハウジング組み立て工程)の一部又は全部を、作業者が手作業で実施してもよいし、自動機を使って自動的に実施してもよい。
以上のように、本実施形態では、コネクタ1の雄端子が、線材を用いて製造されるために、金属板に対するプレス加工が不要となる。そのため、金属板プレス加工用の金型の製造コストが不要となり、雄端子の製造コストを低くすることができる。また、金属板プレス加工用の金型が不要であるために、金型の製造期間が不要となり、コネクタ全体の製造期間を短縮できる。
(効果)
次に、本実施形態に係るコネクタ1、及び、コネクタ1の製造方法により得られる効果について説明する。本実施形態に係るコネクタ1は、複数の電源用雌端子73、及び、複数の信号伝送用雌端子(信号伝送用雌端子71、信号伝送用雌端子72)を有する相手側コネクタ5に対して電気的に接続されるものであって、線材を用いて製造され、複数の電源用雌端子73、及び、電源8に対して電気的に接続される、複数の電源用雄端子33と、線材を用いて製造され、複数の信号伝送用雌端子に対して電気的に接続され、且つ、電気信号の伝送に用いられる、複数の信号伝送用雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32)と、複数の電源用雄端子33、及び、複数の信号伝送用雄端子を支持する壁部22を有するコネクタハウジング2と、を備える。複数の電源用雄端子33及び複数の信号伝送用雄端子のそれぞれは、壁部22に形成された貫通孔(貫通孔23、貫通孔24、又は、貫通孔25)に挿入され、複数の電源用雄端子33及び複数の信号伝送用雄端子のそれぞれには、貫通孔に挿入される挿入部(挿入部31b、挿入部32b、又は、挿入部33b)と、壁部22から突出し、電源用雌端子73又は信号伝送用雌端子に接続される端子接続部(端子接続部31c、端子接続部32c、又は、端子接続部33c)と、が形成されており、電源用雄端子33の材料は、信号伝送用雄端子の材料よりも、導電率が高い。
この構成では、電源用雄端子33の材料の導電率が、信号伝送用雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32)の材料の導電率よりも高いために、電源用雄端子と、信号伝送用雄端子とで、端子形状を変える必要がない。そして、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の違いが、材料のみとなるので、例えば、線材が巻き付けられたリールなどを交換することによって、電源用雄端子の製造と、信号伝送用雄端子の製造とを、容易に切り替えることができる。そのため、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の両方を、同様の製造プロセスにより製造できる。
また、この構成によると、線材を用いて雄端子を製造することにより、金属板プレス加工用の金型が不要になる。そのため、雄端子を短期間で製造でき、さらに、雄端子の製造コストが低くなる。
また、金属板に対するプレス加工により雄端子を製造する場合には、雄端子を除いた部分がスクラップになってしまうが、本構成においては、線材を用いて雄端子を製造するので、スクラップの発生を抑制できる。そのため、無駄な材料費を削減できる。
コネクタ1において、それぞれの貫通孔は、電源用雌端子73及び電源用雄端子33の接続方向Eに対して、傾いた方向に沿って形成されている。
この構成では、雄端子が挿入されるそれぞれの貫通孔が、雌端子(信号伝送用雌端子71、信号伝送用雌端子72、電源用雌端子73)及び雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、電源用雄端子33)の接続方向Eに対して傾いた方向に沿って形成されている。そのため、コネクタ1と相手側コネクタ5との接続時に、摩擦(雌端子及び雄端子の摩擦)又は位置ずれ(雄端子位置に対する雌端子の位置ずれ)などに起因して、雌端子によって雄端子が押された場合であっても、雄端子が貫通孔の内面(接触面23s、接触面24s、接触面25s)に押し付けられる。その結果、貫通孔に沿った雄端子のスライド移動が抑制されるので、壁部22の貫通孔から、雄端子が押し出されにくい。
また、本実施形態に係るコネクタ1の製造方法は、複数の電源用雌端子73、及び、複数の信号伝送用雌端子(信号伝送用雌端子71、信号伝送用雌端子72)を有する相手側コネクタに対して電気的に接続され、(i)複数の電源用雌端子73、及び、電源8に対して電気的に接続される、複数の電源用雄端子33、並びに、(ii)複数の信号伝送用雌端子に対して電気的に接続され、且つ、電気信号の伝送に用いられる、複数の信号伝送用雄端子を有するコネクタ1の製造方法であって、電源用雄端子33の材料である線材、及び、信号伝送用雄端子の材料である線材を、線材集合体から切り離す切断工程と、複数の電源用雄端子33、及び、複数の信号伝送用雄端子を支持する壁部22を有するコネクタハウジング2を形成するコネクタハウジング形成工程と、線材のそれぞれを、壁部22に形成された貫通孔(貫通孔23、貫通孔24、又は、貫通孔25)に挿入する挿入工程と、それぞれの線材を曲げることにより、貫通孔に挿入される挿入部(挿入部31b、挿入部32b、又は、挿入部33b)と、壁部22から突出し、電源用雌端子73又は信号伝送用雌端子に接続される端子接続部(端子接続部31c、端子接続部32c、又は、端子接続部33c)と、を形成する曲げ工程と、を備える。切断工程においては、電源用雄端子33の材料として、信号伝送用雄端子の材料よりも導電率が高い材料を用いる。
この方法では、電源用雄端子33の材料の導電率を、信号伝送用雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32)の材料の導電率よりも高くしているために、電源用雄端子と、信号伝送用雄端子とで、端子形状を変える必要がない。そして、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の違いが、材料のみとなるので、例えば、線材が巻き付けられたリールなどを交換することによって、電源用雄端子33の製造と、信号伝送用雄端子の製造とを、容易に切り替えることができる。そのため、電源用雄端子、及び、信号伝送用雄端子の両方を、同様の製造プロセスにより製造できる。
また、この方法では、線材を用いて雄端子を製造することにより、金属板プレス加工用の金型が不要になる。そのため、雄端子を短期間で製造でき、さらに、雄端子の製造コストが低くなる。
また、金属板に対するプレス加工により雄端子を製造する場合には、雄端子を除いた部分がスクラップになってしまうが、本方法においては、線材を用いて雄端子を製造するので、スクラップの発生を抑制できる。そのため、無駄な材料費を削減できる。
本実施形態に係るコネクタ1の製造方法の、コネクタハウジング形成工程においては、電源用雌端子及び電源用雄端子の接続方向Eに対して傾いた方向に沿って、貫通孔を形成する。
この方法では、雄端子が挿入されるそれぞれの貫通孔が、雌端子(信号伝送用雌端子71、信号伝送用雌端子72、電源用雌端子73)及び雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、電源用雄端子33)の接続方向Eに対して傾いた方向に沿って形成される。そのため、コネクタ1と相手側コネクタ5との接続時に、摩擦(雌端子及び雄端子の摩擦)又は位置ずれ(雄端子位置に対する雌端子の位置ずれ)などに起因して、雌端子によって雄端子が押された場合であっても、雄端子が貫通孔の内面(接触面23s、接触面24s、接触面25s)に押し付けられる。その結果、貫通孔に沿った雄端子のスライド移動が抑制されるので、壁部22の貫通孔から、雄端子が押し出されにくい。
製造時間の短縮及び製造コスト低減の観点からは、線材を用いて雄端子を製造することが望ましい。しかし、電源用端子に関しては、電源用端子における発熱量を少なくするために、例えば、電源用端子の断面積を大きくする必要がある。そこで、線材を用いて信号伝送用雄端子を製造し、且つ、金属板に対してプレス加工を行なうことにより電源用雄端子を製造する場合には、それぞれの雄端子専用の製造設備(装置等)が必要となる。しかし、同一又は同様の製造設備を用いて、両方の雄端子を製造できることが望ましい。コネクタ1を上記のように製造することにより、同一又は同様の製造設備を用いて、それぞれの雄端子の製造が可能となる。
また、金属板に対するプレス加工により、電源用雄端子及び信号伝送用雄端子の二種類の雄端子を製造する場合に、(1)同じ材料を用いて、サイズの異なる二種類の雄端子を製造する場合と、(2)異なる材料を用いて、電源用雄端子の導電率を、信号伝送用雄端子の導電率よりも大きくする場合とが考えられる。(1)の場合は、二種類の製造設備及び製造プロセスが必要になるが、(2)の場合には、それぞれの材料を適切に選択すれば、同一又は同様の製造設備及び製造プロセスにより、二種類の雄端子を製造できる。しかし、(2)の場合であっても、(1)の場合と同様に、雄端子の製造プロセスにおいてスクラップが発生してしまう。一方、本発明においては、全ての雄端子を線材から製造することにより、スクラップの発生が抑制される。そのため、コネクタ1によると、(1)、(2)のどちらの場合との比較においても、製造コストを低減できる。
また、雄端子における熱の発生量を低減させる観点からは、断面積を大きくすることに加え、端子長を短くすることも有効である。そして、コネクタ1においては、複数の雄端子のうち最も短い、三段目の雄端子を電源用雄端子として用いることにより、効率的に発生熱量を低減できる。
また、コネクタ1において、雄端子は、両コネクタの接続時に、雌端子によって押される方向、すなわち、接続方向EのE1側に抜け難くなっている。なお、例えば、壁部22のE1側で雄端子を曲げれば、雄端子は、接続方向EのE2側にも抜け難くなる。
また、コネクタ1によると、雄端子に対して曲げ加工を施すという簡易な手段により、貫通孔(貫通孔23、貫通孔24、貫通孔25)から雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、電源用雄端子33)が抜け難い構造を実現できる。
また、コネクタ1の製造においては、金属板プレス加工用の金型を使用せずに、線材により雄端子を製造するため、金属板に対するプレス加工により雄端子を製造する場合に比べて、柔軟にコネクタの仕様を変更できる。
また、上記のように、本実施形態においては、雄端子が線材から作られるために、雄端子の製造時に、スクラップが発生しない。スクラップは、鍍金されていることが多く、その場合には、スクラップの取引価格が安価になってしまうため、スクラップの発生量が低減されることは、製造コストの面から望ましい。
上記のように、本実施形態のコネクタの製造コストは、金属板に対するプレス加工により雄端子を製造する場合に比べて低くなる。そして、このコスト低減効果は、極数(雄端子の数)が多くなるほど、顕著なものとなる。
上記のように、コネクタ1は、接続方向Eと、基板4の表面に沿った方向とが等しいタイプのコネクタである。このようなタイプのコネクタにおいては、雄端子を一箇所で垂直に折り曲げることが考えられる(図12(b)の破線部に示す、参考例に係る雄端子931参照)。このような雄端子931に比べて、本実施形態のコネクタ1では、信号伝送用雄端子31の端子長が短くなる(信号伝送用雄端子32、電源用雄端子33についても同様である)。そのため、雄端子931に比べて、雄端子の電気抵抗が小さくなり、雄端子における発熱量が減少するため、コネクタの性能の低下を防止できる。また、雄端子の端子長が短くなることにより、雄端子が信号伝送用の端子である場合に、高周波電気信号の遅延を低減できる。
また、貫通孔が、接続方向Eに沿って形成されている場合に、線材から製造した雄端子の移動を抑制するためには、壁部を厚くして貫通孔を長くし、摩擦力の作用を増大させる必要がある。一方、本構成によると、接続方向Eに関して、端子接続部(端子接続部31c、端子接続部32c、端子接続部33c)のE1側に、貫通孔の内面(接触面23s、接触面24s、接触面25s)が位置するため、貫通孔の形成方向が接続方向Eに一致している場合に比べて、雄端子の移動が、壁部の貫通孔によって、より顕著に抑制される。そのため、本構成によると、壁部を厚くすることなく、雄端子の移動を抑制することができる。
なお、上記のように、コネクタ1は、接続方向Eと基板4とが平行なタイプのコネクタであるが、コネクタはこのようなタイプには限られず、例えば、接続方向Eと、基板4の表面とは、垂直であってもよい。この場合には、例えば、雄端子が、D1及びD2の二箇所で、又は、壁部22を挟んだ二箇所で、折り曲げられていればよい。
また、上記の実施形態では、傾斜部が、側面視(図4参照)において、接続方向に対して傾いているが、傾斜部は、平面視(上面視)において、接続方向に対して傾いていてもよい。また、貫通孔についても同様に、平面視において、接続方向に対して傾いていてもよい。
なお、基板孔挿入部、中間部、傾斜部、及び、端子接続部は、仮想平面R上に位置していなくてもよい。また、傾斜部は、中間部における、接続方向に関して最も後方側(E2側)の位置から伸びていなくてもよく、中間部の最も前方側(E1側)の位置から伸びていてもよい。
(第1変形例)
次に、上記の実施形態の第1変形例について、上記の実施形態と異なる部分を中心に説明する。なお、上記の実施形態と同様の部分については、図に同一の符号を付してその説明を省略する。図14は、第1変形例に係る雄端子付き壁部の側面概略図である。なお、図14においては、断面を示す斜線を省略している。
本変形例において、壁部422には、複数の貫通孔(貫通孔423、貫通孔424、貫通孔425)が形成されており、これらの貫通孔は、接続方向Eに沿って形成されている。また、上記の実施形態と同様に、貫通孔423、貫通孔424、及び、貫通孔425は、図14における上下方向に沿った一直線上に配置されていないものとする。そのため、壁部422に複数の雄端子が挿入された状態では、平面視(上面視)において、信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び、電源用雄端子33は重ならない。
そして、複数の雄端子(信号伝送用雄端子31、信号伝送用雄端子32、及び、電源用雄端子33)の、端子接続部31c、端子接続部32c、及び、端子接続部33cのE1側が、挿入部として、複数の貫通孔に挿入される。壁部及び貫通孔はこのように形成されていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の範囲内において様々に変更して実施することができる。
本発明に係るコネクタを、自動車のECU接続コネクタとして利用してもよい。また、本発明のコネクタの用途はECU接続用には限られず、その他の基板接続用、電源接続用、又は、中継用のコネクタとしても利用できる。また、本発明に係るコネクタを、EFI(Electronic Fuel Injection;燃料噴射制御)用のECUに対する接続コネクタとして利用してもよい。また、本発明は、防水型コネクタ、非防水型コネクタの両方に適用できる。
また、壁部には、複数の貫通孔が三列に並べて配置されているが、壁部には、複数の貫通孔が、一列に並べられていてもよい。
また、上記の実施形態では、三段目の雄端子を電源用雄端子とし、その他の雄端子を信号伝送用雄端子としているが、このような構成には限られない。例えば、一段目の信号伝送用雄端子31又は二段目の信号伝送用雄端子32を電源用雄端子としてもよいし、左右の端の雄端子(図11(b)の破線部J参照)を電源用雄端子としてもよい。
また、上記の実施形態では、それぞれの貫通孔が一つの直線に沿って形成されているが、貫通孔は、曲線に沿って形成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、コネクタ1の内部に基板4が配置されているが、コネクタの構成はこのようなものには限られず、例えば、基板はコネクタの内部ではなく、コネクタ以外の他の装置に配置されていてもよく、コネクタは、電源供給用の相手側コネクタと、基板を有する他の装置とを、中継接続するものであってもよい。例えば、コネクタは、図15に示すようなものであってもよい。図15において、符号501、502、521、521c、522を付した部分は、図1において、1、2、21、21c、22を付した部分に相当する。また、図1と同様の部分については同一の符号を付している。図15に示すコネクタ501は、コネクタハウジング502と、複数の雄端子とを有している。コネクタハウジング502は、本体部521と、壁部522とを有している(カバーハウジングは設けられていない)。そして、本体部521は、壁部522を収容する収容部、及び、先端部521cから成り、基板4は、コネクタハウジング502の内部ではなく、コネクタハウジング502の外部に配置されている。また、壁部522のE1側の面は、コネクタハウジング502に覆われずに露出しており、さらに、複数の雄端子と基板との接続部分もまた、コネクタハウジング502に覆われずに露出している。
本発明の一実施形態に係るコネクタ及び相手側コネクタの全体構成を示す側面概略図である。 コネクタの斜視図である。 コネクタの概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は背面図である。 図3のA−A’断面図である。 壁部の概略図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は(a)のB−B’断面図である。 コネクタハウジングの本体部の斜視図である。 コネクタハウジングの本体部の概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は背面図である。 ハウジングカバーの斜視図である。 基板の斜視図である。 雄端子付き壁部が、基板に取り付けられた状態を示す斜視図である。 壁部付き基板の概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は背面図、(e)は右側面図、(f)は(b)のC−C’断面図である。 コネクタの組み立て工程の一部を示す概略図であり、(a)は挿入工程後の状態、(b)は曲げ工程後の状態を示す。 壁部付き基板の側面概略図である。 第1変形例に係る雄端子付き壁部の側面概略図である。 本発明の他の実施形態に係るコネクタの全体構成を示す側面概略図である。
符号の説明
1 コネクタ
2 コネクタハウジング
21 本体部
21b 開口部
21c 先端部
21f 天板部
21g 突出部
21s 内部空間
21v 側壁部
21w 側壁部
22 壁部
22d 溝部
23、24、25 貫通孔
23s、24s、25s 接触面
26 カバーハウジング
26b 底板部
26v 側壁部
26w 側壁部
31、32 信号伝送用雄端子
33 電源用雄端子
31b、32b、33b 挿入部
31c、32c、33c 端子接続部
31d、32d、33d 基板孔挿入部
31m、32m、33m 中間部
31n、32n、33n 傾斜部
4 基板
41 基板端子
42 基板貫通孔(基板孔)
43 金属膜
5 相手側コネクタ
6 相手側ハウジング
71、72 信号伝送用雌端子
73 電源用雌端子
8 電源

Claims (4)

  1. 電源用雌端子及び信号伝送用雌端子を有する相手側コネクタに対して電気的に接続されるコネクタであって、
    線材を用いて製造され、前記電源用雌端子、及び、電源に対して電気的に接続される電源用雄端子と、
    線材を用いて製造され、前記信号伝送用雌端子に対して電気的に接続され、且つ、電気信号の伝送に用いられる信号伝送用雄端子と、
    前記電源用雄端子及び前記信号伝送用雄端子を支持する壁部を有するコネクタハウジングと、を備え、
    前記電源用雄端子及び前記信号伝送用雄端子のそれぞれは、前記壁部に形成された貫通孔に挿入され、
    前記電源用雄端子及び前記信号伝送用雄端子のそれぞれには、前記貫通孔に挿入される挿入部と、前記壁部から突出し、前記電源用雌端子又は前記信号伝送用雌端子に接続される端子接続部と、が形成されており、
    前記電源用雄端子の材料は、前記信号伝送用雄端子の材料よりも、導電率が高いことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記貫通孔は、前記電源用雌端子及び前記電源用雄端子の接続方向に対して、傾いた方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 電源用雌端子及び信号伝送用雌端子を有する相手側コネクタに対して電気的に接続され、(i)前記電源用雌端子、及び、電源に対して電気的に接続される電源用雄端子、並びに、(ii)前記信号伝送用雌端子に対して電気的に接続され、且つ、電気信号の伝送に用いられる信号伝送用雄端子を有するコネクタの製造方法であって、
    前記電源用雄端子の材料である線材、及び、前記信号伝送用雄端子の材料である線材を、線材集合体から切り離す切断工程と、
    前記電源用雄端子及び前記信号伝送用雄端子を支持する壁部を有するコネクタハウジングを形成するコネクタハウジング形成工程と、
    前記線材のそれぞれを、前記壁部に形成された貫通孔に挿入する挿入工程と、
    前記線材を曲げることにより、前記貫通孔に挿入される挿入部と、前記壁部から突出し、前記電源用雌端子又は前記信号伝送用雌端子に接続される端子接続部と、を形成する曲げ工程と、を備え、
    前記切断工程においては、前記電源用雄端子の材料として、前記信号伝送用雄端子の材料よりも導電率が高い材料を用いることを特徴とする、コネクタの製造方法。
  4. 前記コネクタハウジング形成工程においては、前記電源用雌端子及び前記電源用雄端子の接続方向に対して傾いた方向に沿って、前記貫通孔を形成することを特徴とする請求項3に記載のコネクタの製造方法。
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