JP2010079772A - 座標指示装置と、この座標指示装置を用いた情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】指が離れた時にタッチ点が移動せず、かつ多数の選択肢の移動をスムーズに行えて確実な選択操作ができる座標指示装置と、この座標指示装置を用いた情報処理装置を提供する。
【解決手段】座標指示装置50は、タッチパッド51と、タッチ面53への押下を検知する押下検知手段52とを備え、タッチ面53は、隣り合う第1検知領域55と第2検知領域56との間に重複検知領域60が設定され、この重複検知領域60に第1検知領域55側の重複検知領域60と第2検知領域56側の重複検知領域60を仕切る凸リブ57が設けられ、タッチ座標P1が第1検知領域55から第2検知領域56へ移動するにあたって、選択状態101を1単位(1個)移動する信号を発信するようにする。
【選択図】図1
【解決手段】座標指示装置50は、タッチパッド51と、タッチ面53への押下を検知する押下検知手段52とを備え、タッチ面53は、隣り合う第1検知領域55と第2検知領域56との間に重複検知領域60が設定され、この重複検知領域60に第1検知領域55側の重複検知領域60と第2検知領域56側の重複検知領域60を仕切る凸リブ57が設けられ、タッチ座標P1が第1検知領域55から第2検知領域56へ移動するにあたって、選択状態101を1単位(1個)移動する信号を発信するようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、タッチパッド方式の座標指示装置と、この座標指示装置を用いた情報処理装置に関するものである。
従来より、パーソナルコンピュータ(パソコン)では、表示装置にカーソルを表示させ、マウスやタッチパッドなどの座標指示装置を介して、表示画面に表示される入力欄にカーソルを移動させて入力作業を行ったり、あるいはカーソルを移動させることで図形などを作成することが一般的である。一方、テレビジョン受像機(テレビ)や携帯電話などでは、表示画面に各種の選択肢を表示させて、この選択肢をリモコンに設けた十字キーなどの座標指示装置で移動させることが一般的となっている。即ち、パソコンなどでは、カーソルが連続移動可能なアナログ的選択方式(カーソル方式)が一般的となっているのに対し、テレビでは選択肢を順次移動させて選択するデジタル的な選択方式(ブロックカーソル方式)が一般的となっている。これは、ブロックカーソル方式の方が選択肢が明確であり、機器操作に不慣れなユーザに操作が分かりやすいいという点も起因している。
近年、テレビのデジタル化や電子機器の一般への普及に伴って、パソコンとテレビの境が希薄となり、座標指示装置もカーソル方式からブロックカーソル方式が広く普及してきている。
しかし、ブロックカーソル方式では、複数の選択肢の中で、必ず特定の1つが選択された状態となっており、この選択された選択肢を座標指示装置で順次移動させて目的の選択肢に移動させなければならない。このため、通常の十字キーでは、移動させる選択肢の数だけキーを押下する必要がある。また、キーを長押しして移動量を継続させる技術も提案されているが、この方式では、移動量の調整がつかず、行き過ぎてしまう課題を備えている。
座標指示装置は、多様なものが提案されてが、この提案されている座標指示装置で、ブロックカーソル方式を採用すると以下の課題がある。
例えば、前記したように、十字キーでは長押しすると行き過ぎる課題がある。また、ジョグダイアルでは、メカニカルな構造を採用しているので、故障や縦横どちらか一方の操作しか対応することができないとの課題がある。また、トラックボールやタッチパッドあるいは光ポインタでは行き過ぎるという課題がある。
特に、リモコンや携帯電話装置などの携帯端末では、携帯性に優れたタッチパッドが主流の技術となっており、このタッチパッドの構造で前記ブロックカーソル方式を採用できれば、快適な操作性が得られる。
しかしながら、タッチパッドは、フラットな操作面を指でなぞる操作方式のため、操作量が分かり難いという課題がある。そこで、従来技術では、タッチパッドの表面に一定間隔で加工を施し、操作者の指の移動や停止を制御しやすくした提案がなされている。
また、従来技術では、タッチパッドの中心から周囲方向に向かって移動量が大きくなる複数の領域を設定したものが提案されている。この従来技術では、各領域に突起などを設けて、ユーザが触れる領域を指で感じる構造としている。
前記前記従来例では、タッチパッドが、複数の領域に分割され且つ各領域に選択候補となる文字情報などの情報が割り当てられ、操作者の指の移動量に応じてカーソルの移動量を制御可能としている。タッチパッドは、操作者の指の移動方向と交わるように一定間隔で表面加工が施され、表面加工の間隔に対応させてカーソルの移動量を設定できるようにしている。
しかし、この従来例では、移動と停止位置を波形状の凹凸と対応させ、あるいは、対応する位置に目印となる表面加工を施しているものの、隣り合う領域の境が明確でない、このため、指が離れた時に意図せずタッチ点が移動して、カーソルが移動してしまう課題がある。同様に、他の従来例も、各領域に突起などを設けて、ユーザが触れる領域を指で感じる構造としているものの、隣り合う領域の境目が明確でないため、前記従来例と同様な課題がある。
そこで、この発明の目的は、指が離れた時にタッチ点が移動せず、かつ多数の選択肢の移動をスムーズに行えて確実な選択操作ができる座標指示装置と、この座標指示装置を用いた情報処理装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る座標指示装置と、この座標指示装置を用いた情報処理装置は、タッチパネルに隣接設定した複数のタッチ検知領域の間に、重複領域を設定し、この重複領域に凸リブを形成し、指のタッチ位置が重複領域の進行方向側の境界線を越えたとき選択肢を1単位移動する。
具体的には、この発明に係る座標指示装置と、この座標指示装置を用いた情報処理装置は、座標指示装置が、タッチ面でのタッチ座標を検知するタッチパッドと、タッチ面への押下を検知する押下検知手段とを備え、タッチ面は、隣り合う第1検知領域と第2検知領域との間に重複検知領域が設定され、この重複検知領域に第1検知領域側の重複検知領域と第2検知領域側の重複検知領域を仕切る凸リブが設けられ、タッチ座標が第1検知領域から第2検知領域へ移動するにあたって、重複検知領域から第2検知領域に移動することによって、第1検知領域から第2検知領域への移動方向へ、選択状態を1単位(1個)移動する信号を発信するようにする。
この発明によれば、指が離れた時にタッチ点が移動せず、かつ多数の選択肢の移動をスムーズに行えて確実な選択操作を行うことができる。
以下、図1から図8を参照して、この発明に係る座標指示装置を具体的に説明する。ここで、図1から図7が第1実施例に係る座標指示装置を備えた携帯電話装置であり、図8が第1実施例の応用例である実施例2に係る座標指示装置を示している。なお、同一部位や矢印などは同一符号をもって示して重複した説明を省略する。
先ず、図1を参照して、この第1実施例に係る座標指示装置を備えた携帯電話装置を具体的に説明する。
先ず、この携帯電話装置の概略構造を、図1の携帯電話装置の概略構造を示す概略構成図を参照しながら説明する。図1において、符号1で総括的に示すのは、第1函体2と第2筺体3とを連結部4を介して折りたたみ可能とする2つ折れタイプの携帯電話装置である。この携帯電話装置1は、2つの筺体を開いた状態で連続する表示配置面5と入力部配置面6を備え、表示配置面5には表示部7を配置し、入力部配置面6にはテンキーとフアンクションキーからなる操作入力部8と座標指示装置50を配置している。
この実施例の携帯電話装置1は、通常の電話機能に加えて、各種の機能を選択するメニュー画面100を表示部7に表示し、このメニュー画面100に設けられる複数の機能選択ボタン101の中から1つを前記座標指示装置50で選択し、これを決定操作することで、当該機能選択ボタン101に割り当てられた機能を実行することができる。
ここで、このメニュー画面100は、表示される複数の機能選択ボタンの1つが必ず選択状態102となるブロックカーソル方式の表示形式を採用している。したがって、座標指示装置の1つの移動操作で、前記機能選択ボタン101の選択状態102を1つ移動させるように設定されている。
この実施例の座標指示装置50は、静電容量式のタッチパッド51を採用し、このタッチパッド51上の中央と四方にタクトスイッチ52を配置し、その上部を樹脂材料で形成されるタッチ面53で覆う構造としている。このタッチ面53は、中央に設定される矩形状の決定検知領域54と、その周囲に設定される矩形状の第1検知領域55と、更にその周囲に設定される矩形状の第2検知領域56と、各領域を仕切る凸リブ57とを備えている。
そして、第2検知領域56の上下中央と左右中央には指示マーク58が設けられ、この指示マーク58と前記決定検知領域54の下部に前記タクトスイッチ52が設けられている。
そして、この実施例に係る座標指示装置50の大きな特徴の1つは、通常の十字キー操作と同様な操作感覚が得られる通常モードと、複数の検知領域間を擦る操作で選択状態102を連続移動させる連続モードを得られるようにした点にある。
即ち、この実施例に係る座標指示装置50では、この種の十字キー方式の座標指示装置で採用する極一般的な通常操作を行うことができる。つまり、指示マーク58を押下する1回の操作で、この指示マーク58で表記した方向へ選択状態102を1個移動させることができるし、また、指示マーク58の長押し操作で、長押し操作した時間だけ選択状態102を移動させることができる。また、選択状態102にある機能選択ボタン101を決定検知領域54の押下で、この機能選択ボタン101に割り当てられる機能を実行することができる。
この実施例では、前記通常モードに加えて、特定の検知領域をタッチした指を他の検知領域へ移動させると、その指の移動方向へ選択状態102を移動させることができる連続モードを備えている。例えば、第2検知領域56の上方の部分(指示マーク58の部分)Q1に指でタッチして、そのタッチした指を矢印にしたがってそのまま下方に移動させる、つまり、第2検知領域56、第1検知領域55、決定検知領域54、第1検知領域55、第2検知領域56と連続して移動させることにより、選択状態102を、検知領域を移動した数だけ、その移動方向に移動させることができる。
例えば、先の例では、タッチ点Q1である第2検知領域56を基点として、移動した第1検知領域55で1個目、決定検知領域54で2個目、第1検知領域55で3個目、第2検知領域56で4個目に選択状態102を移動させることができる。したがって、この擦る操作を連続して操作すれば、更に選択状態102を連続して移動させることができる。
また、この検知領域を跨ぐ連続操作に引き続いて、即ち、タッチした指を離すことなく、押下すれば選択状態102の機能選択ボタン101を決定操作することができる。
このように、この実施例では、検知領域を移動させることにより、その移動した回数だけ選択状態102を移動させることができる。この連続モードの操作は、一見すると通常モードの指示マーク58を押下する回数だけ移動させる点と共通している。しかし、指示マーク58を押下する操作は、操作する指を大きく動かす操作であるため、何回も連続して押下すると指にかかる負担が大きい。しかし、この実施例の連続モードでは検知領域を跨いで擦る操作で選択状態102を連続して移動させることができるので、移動量に対して指にかかる負担を軽減できる。しかも、擦る操作に連続した押下で決定操作も可能なため、指を離して決定検知領域54を押し直さなくてもよい。
更にまた、この実施例では、通常モードと連続モードが指の動きで使い分けられるので、自然な形で操作を行うことができる。
また、この実施例の大きな特徴の他の1つは、前記隣り合う検知領域の境に凸リブ57を備えた点にある。この実施例では、決定検知領域54を中心に、上下方向と左右方向に、タッチする指を移動させることにより、その移動方向に選択状態102を移動させることができるので、前記凸リブ57は、この移動方向に直交する方向に形成される。この凸リブ57を設けることにより、タッチする指は、検知領域を跨ぐ度、即ち、選択状態102を1回移動させるたびに、1つの凸リブ57を越えることとなる。このため、操作するユーザは、指の接触感覚で移動量を把握することができる。したがって、この実施例によれば、タッチパネルでの操作でありながら、機械式のスイッチを押す操作感覚(クリック感)を得ることができる。
また、この実施例の大きな特徴の他の1つは、前記検知領域の境に、両検知領域の重複検知領域60を設定し、この重複検知領域60に前記凸リブ57を備え、2つの検知領域を跨いで移動する指の重心P1が、凸リブ57を越えて隣の検知領域に移動しても、この重複検知領域60の範囲内であれば、選択状態102を移動させない点にある。
即ち、携帯電話装置などの小型の機器に採用されるこの種の座標指示装置は、コンパクトに構成されるため、複数の検知領域を近接して配置する構造となる。この場合、折角、目的の機能選択ボタン101を選択状態102としても、指を離す際に、隣の検知領域に指が触れてしまう課題がある。この実施例では、この課題を解決するために、この検知領域内では移動の判定を行わない重複検知領域60を凸リブ57の両側に設けている。この構造によれば、前記課題を軽減できるとともに、凸リブ57の両方向からの移動にも対応することができる。
このように、この実施例の座標指示装置50によれば、指が離れた時にタッチ点Q1が移動せず、かつ多数の選択肢である機能選択ボタン101の移動をスムーズに行えて確実な選択操作ができる座標指示装置50を提供することができる。
以下、図2から図8を参照して、更にこの第1実施例に係る座標指示装置60を備えた携帯電話装置1を具体的に説明する。ここで、図2は、この実施例に係る携帯電話装置の装置ブロック図である。図3と図4は座標指示装置の操作説明図である。図5は動作フロー図である。図6と図7は座標指示装置の動作説明図である。
先ず、図2において、この実施例に係る携帯電話装置1は、この携帯電話装置1を統括的に制御する制御部(CPU)10と、通信装置11と、マイク12とスピーカ13と表示部7と記憶装置14と座標指示装置50と入力操作部6とカメラ部15とバッテリー16を含んで構成される。
この実施例では、制御部10が座標支持装置50からの検知信号を受け付けると、この座標指示装置50に対応したプログラムを動作させて前記表示部7の表示画面の表示や動作指示を実行する。
次に、図3と図4を参照して、この実施例に係る座標指示装置50の使い勝手を説明する。ここで、図3の(a)(b)(c)図は、座標指示装置の操作説明図であり、上下に座標指示装置50の平面図と指の操作を示す端面図を対で示している。また、図4の(a)(b)(c)図は、座標指示装置の操作説明図であり、メニュー画面100と、そのメニュー画面100における座標支持装置50のタッチ状態とを対で上下に示している。
先ず、図3の(a)図は、指を第2検知領域56にタッチした状態を示している。操作者は、指を第2検知領域56にタッチすると、その指が凸リブ57により挟まれて支持される安定した支持姿勢をとるため、第2検知領域56をタッチしたことを指の感覚で知ることができる。次に、操作者が、タッチした指を離すことなく(c)図の第1検知領域55に移動すると、その移動の途中で(b)図に示すように凸リブ57を越えることとなる。操作者は、この凸リブ57を越えて再び凸リブ57により支持されて安定した姿勢の第1検知領域55に移動するため、使用者は2つの検知領域間を移動したことを指の感覚で知ることができる。
図4において、この実施例では、(a)図に示す複数の機能選択ボタン101が上下に配置されるメニュー画面100が表示されると、初期値として最上部の機能選択ボタン101が選択状態102となっている。この状態で、例えば、(a)図のように、指を第2検知領域56にタッチすると、タッチしただけではメニュー画面100の表示内容は変化しない。この状態から、(b)図に示すように、タッチした指が凸リブ57を越えて隣接する第1検知領域55に移動すると、選択状態102は指が移動した方向、即ち、下方に1つ移動して2番目の機能選択ボタン101が選択状態102となる。同様に、(c)図のように、タッチした指を離すことなく、更に、下方に移動して決定検知領域54に移動すると、選択状態102は指が移動した方向、即ち、下方に1つ移動して3番目の機能選択ボタン101が選択状態102となる。
このように、この実施例によれば、凸リブ57を超えて隣の検知領域に移動させれば、その移動方向に選択状態102を移動させることができる。ここで、図4の(a)図では、タッチ点Q1を第2検知領域56とする事例で説明したが、このタッチ点Q1はどこの検知領域でも同様な作用となる。
次に、図6、図7の操作説明図を参照しながら、図5に示す動作フローを具体的に説明する。ここで、図5は、座標指示装置50を制御する制御部10の動作フロー図である。また、図6と図7は、座標指示装置の動作説明図であり、(a)(b)(c)図はメニュー画面と座標指示装置の平面図が上下に対で図示されている。
先ず、制御部10は、タッチ面53にタッチされたか否かを監視している(ステップ150)。タッチ面53にタッチされると、制御部10はタッチされた検知領域を判定する(ステップ152)。そして、制御部10は、タッチされた検知領域が押下されるか否か(ステップ154)と、タッチが解除されたか否か(ステップ155)、タッチされる検知領域が移動したか否か(ステップ156)とを監視する。
ステップ154において、タッチされた検知領域が押下されると、制御部10は通常モードであると判定し、押下された検知領域が決定検知領域54か否かを判定する(ステップ156)。決定検知領域54であれば、制御部10は、メニュー画面100で選択状態102にある機能選択ボタン101に割り当てられる機能を実行し(ステップ170)、決定検知領域54以外であれば、押下された検知領域に割り当てられる機能、例えば、指示マーク58を備えた第2検知領域56であれば、この指示マーク58に対応した移動方向に選択状態102を移動させて(ステップ168)、処理を終了する。なお、このフローでは、ステップ154において長押しを省略しているが、このステップ154で長押しされれば、ステップ168において、その長押しされた時間だけステップ168を実行する。
また、ステップ155において、制御部10は、タッチが解除されれば処理を終了し、タッチが解除されなければステップ156へ移行する。ステップ156では、制御部10は、タッチされた指の重心P1を求め、この重心P1が重複検知領域60を越えて隣の検知領域に移動したかが判定する。これを図6で説明する。
図6において、(a)図の状態は、最上部の機能選択ボタン101が選択状態102となっているメニュー画面100を示している。また、この実施例では、2つの検知領域が隣接する検知領域間に重複検知領域60を設定している。即ち、重複検知領域60は、決定検知領域54と第1検知領域55との間と、第1検知領域55と第2検知領域56との間に設定している。したがって、第2検知領域56の外側には重複検知領域60を設定していない。
また、重複検知領域60は、その内側と外側の間に凸リブ57が形成されている。したがって、図6に示す第2検知領域56から第1検知領域55へ移動する場合でも、図7に示すように、逆に第1検知領域55から第2検知領域56への移動でも同様な判定を行うことができる。
図6に示すように、タッチ点Q1が第2検知領域56にある(a)図の状態から(c)図に示すように、重心P1が第1検知領域55に移動すると、制御部10は、重心P1の移動方向に従って、選択状態102を1番目の機能選択ボタン101から2番目の機能選択ボタン101に移動させる。しかし、(b)図に示すように、重心P1が移動の途中で重複検知領域60の中に位置する場合は、選択状態102を移動させない。
この実施例では、第1検知領域55から第2検知領域56へ重心P1が移動しても同様な判定を行う。即ち、図7の(a)図に示すように、タッチ点Q1が第1検知領域55である場合に、重心P1を(c)図に示すように、上方の第2検知領域56へ移動させると、メニュー画面100の選択状態102は(a)図の2番目の機能選択ボタン101から1番目の機能選択ボタン101に移動する。しかし、(b)図に示すように、重心P1が移動の途中で重複検知領域60の中に位置する場合は、選択状態102を移動させない。
図5に戻り、この実施例では、制御部10は、ステップ156において、重心P1が重複検知領域60を越えて隣の検知領域に移動した場合は、重心P1の移動方向を判定し(ステップ158)、当該移動方向に選択状態102を移動させる(ステップ160)。そして、制御部10は、移動先の検知領域で押下されたかを判定する(ステップ162)。このステップ162で押下されたと判定するとステップ170に移行させ、押下されなければ、タッチが解除されたか、即ち、指が離れたかを監視する(ステップ164)。このステップ164において、制御部10は、タッチが解除されれば処理を終了し、タッチが解除されなければステップ152へ移行する。
なお、前記説明では、機能選択ボタン101が上下に配置されるメニュー画面100を事例に説明したがこれに限定されるものではない。例えば、機能選択ボタン101が上下と左右に配置されるものでも適用することができる。
次に、図8を参照して、第1実施例の応用例を実施例2として説明する。図8は実施例2を示すタッチ面の外観図であり、(a)から(b)の各図はタッチ面の平面図と端面図が対で図示している。なお、この図8の実施例でも、重複検知領域60を備えているが、ここでは説明を省略する。
先ず、(a)図の実施例は、タッチ面53aにグリッド状の凸リブ57aを設けたことを特徴とするものである。この実施例では、隣に検知領域61があると凸リブ57aを設けるようにしている。したがって、上下左右の端部には凸リブ57aを設けていない。この実施例では、決定検知領域54を設定していないので、前記連続モード専用の機能を備えている。したがって、制御部10は、どこの検知領域であっても押下の操作で、図示しないメニュー画面で選択状態102にある機能選択ボタン101に割り当てられる機能を実行する。
この実施例では、複数の検知領域61をマトリックス状に配置し、これをグリッド状の凸リブ57aで仕切り形状を備えている。そして、制御部10は、上下と左右に隣接する検知領域61への移動を監視している。
例えば、(a)図において、今、検知領域61aをタッチ点Q1とすると、この検知領域61aから右隣の検知領域61bに重心P1が移動すると、制御部10は、図示しないメニュー画面100の選択状態102を右に1個移動させる。そして、検知領域61bの重心P1が上方の検知領域61cに移動すると、制御部10はメニュー画面100の選択状態102を上に更に移動させる。このように、この実施例では、タッチした指の移動を途中で曲がることができる。
(b)図に示す実施例は、横長の検知領域を備えたタッチ面53bとした点に特徴がある。即ち、人間の親指の断面は横長となっており、また、人間の親指の稼動範囲は横に大きく縦に小さいので、この実施例では、この操作する利用者の指の形状と動作に合わせて検知領域を横長に設定している。
(c)図に示す実施例は、十字キーの外側にも検知領域61cを備えたタッチ面53cとした点に特徴がある。即ち、前記第1実施例では、第2領域56に指示マーク58を設けた構造としたが、この実施例では、決定検知領域54に隣接する第1検知領域55に指示マーク58を設けている。この実施例も、上下左右の端部には凸リブ57がない。この実施例によれば、内側のエリアのみで十字カーソルキーを実現し、十字カーソルキーの外側もタッチパッドの検知領域を備えた構造となっている。
このように、この実施例に係る座標指示装置50は、表示装置7の表示画面に1つの選択肢(機能選択ボタン101)が選択状態102となる複数の選択肢を備えた選択画面(メニュー画面100)を表示し、前記選択状態102を所定の方向に移動させる座標指示装置50であって、前記座標指示装置50は、タッチ面53でのタッチ座標(重心P1)を検知するタッチパッド51と、前記タッチ面53への押下を検知する押下検知手段52とを備え、前記タッチ面53は、隣り合う第1検知領域55と第2検知領域56との間に重複検知領域60が設定され、この重複検知領域60に第1検知領域55側の重複検知領域60と第2検知領域56側の重複検知領域60を仕切る凸リブ57が設けられ、前記タッチ座標P1が前記第1検知領域55から前記第2検知領域56へ移動するにあたって、前記重複検知領域60から第2検知領域56に移動することによって、前記第1検知領域55から前記第2検知領域56への移動方向へ、前記選択状態101を1単位(1個)移動する信号を発信するようにする。
また、この実施例に係る座標指示装置50は、表示装置7の表示画面に1つの選択肢が選択状態102となる複数の選択肢(機能選択ボタン101)を備えた選択画面(メニュー画面100)を表示し、前記選択状態102を所定の方向に移動させるものであって、前記座標指示装置50は、タッチ座標P1を検知するタッチパッド51と、このタッチパッド51に配置される押下検知手段52と、前記タッチパッド51と前記押下検知手段52の上部を覆うタッチ面53とを備え、前記タッチ面53は、その中央に設定される決定の検知領域54と、この決定の検知領域54の周囲に設定される第1の検知領域55と、この第1の検知領域55の周囲に設定される第2の検知領域56と、隣り合う前記検知領域の間に設定される重複検知領域60と、前記重複検知領域60の内側と外側の中央に前記2つの検知領域を仕切る凸リブ57とを備え、前記タッチ座標P1が1つの検知領域から隣の検知領域へ移動するにあたって、前記重複検知領域60から隣の検知領域に移動することによって、前記1つの検知領域から隣の検知領域への移動方向へ、前記選択状態を1単位移動する信号を発信するようにする。
この場合、前記決定の検知領域54の四方の検知領域に、この決定の検知領域54から外側に向かう指示マーク58を備え、前記決定の検知領域54と、前記指示マーク58の下方に前記押下検知手段52を備えるようにする。
また、本発明に係る座標指示装置を備えた情報処理装置は、1つの選択肢が選択状態102となる複数の選択肢101を備えた選択画面100を表示する表示装置7と、前記選択状態102を所定の方向に移動させる座標指示装置50と、前記座標指示装置50の操作信号に基づいて前記表示装置7の表示内容を制御する制御装置10とを備えた情報処理装置1であって、前記座標指示装置1は、タッチ面53でのタッチ座標P1を検知するタッチパッド51と、前記タッチ面53への押下を検知する押下検知手段52とを備え、前記タッチ面53は、隣り合う第1検知領域55と第2検知領域56との間に重複検知領域60が設定され、この重複検知領域60に第1検知領域55側の重複検知領域60と第2検知領域55側の重複検知領域60を仕切る凸リブ57が設けられ、前記制御装置10は、前記タッチ座標P1が前記第1検知領域55から前記第2検知領域56へ移動するにあたって、前記重複検知領域60から第2検知領域56に移動することによって、前記第1検知領域55から前記第2検知領域56への移動方向へ、前記選択状態102を1単位移動させるようにする。
また、本発明に係る座標指示装置を備えた他の情報処理装置は、1つの選択肢が選択状態102となる複数の選択肢101を備えた選択画面100を表示する表示装置7と、前記選択状態102を所定の方向に移動させる座標指示装置50と、前記座標指示装置50の操作信号に基づいて前記表示装置7の表示内容を制御する制御装置10とを備えた情報処理装置1であって、前記座標指示装置50は、タッチ座標P1を検知するタッチパッド51と、このタッチパッド51に配置される押下検知手段52と、前記タッチパッド51と前記押下検知手段52の上部を覆うタッチ面53とを備え、前記タッチ面53は、その中央に設定される決定の検知領域54と、この決定の検知領域54の周囲に設定される第1の検知領域55と、この第1の検知領域55の周囲に設定される第2の検知領域56と、隣り合う前記検知領域の間に設定される重複検知領域60と、前記重複検知領域60の内側と外側の中央に前記2つの検知領域を仕切る凸リブ57とを備え、前記制御装置10は、前記タッチ座標P1が1つの検知領域から隣の検知領域へ移動するにあたって、前記重複検知領域60から隣の検知領域に移動することによって、前記1つの検知領域から隣の検知領域への移動方向へ、前記選択状態102を1単位移動させるようにする。
この場合、前記決定の検知領域54の四方の検知領域に、この決定の検知領域54から外側に向かう指示マーク58を備え、前記決定の検知領域54と、前記指示マーク58の下方に前記押下検知手段52を備えるようにする。
1…携帯電話装置、2…第1函体、3…第2筺体、4…連結部、5…表示配置面、6…入力部配置面、7…表示部、8…操作入力部、10…制御部(CPU)、11…通信装置、12…マイク、13…スピーカ、14…記憶装置、15…カメラ部、16…バッテリー、50…座標指示装置、51…タッチパッド、52…タクトスイッチ、53…タッチ面、54…決定検知領域、55…第1検知領域、56…第2検知領域、57…凸リブ、58…指示マーク、59…タッチ領域、60…重複検知領域、100…メニュー画面、101…機能選択ボタン、102…選択状態、Q1…タッチ点、P1…重心
Claims (6)
- 表示装置の表示画面に1つの選択肢が選択状態となる複数の選択肢を備えた選択画面を表示し、前記選択状態を所定の方向に移動させる座標指示装置において、
前記座標指示装置は、タッチ面でのタッチ座標を検知するタッチパッドと、前記タッチ面への押下を検知する押下検知手段とを備え、
前記タッチ面は、隣り合う第1検知領域と第2検知領域との間に重複検知領域が設定され、この重複検知領域に第1検知領域側の重複検知領域と第2検知領域側の重複検知領域を仕切る凸リブが設けられ、
前記タッチ座標が前記第1検知領域から前記第2検知領域へ移動するにあたって、前記重複検知領域から第2検知領域に移動することによって、前記第1検知領域から前記第2検知領域への移動方向へ、前記選択状態を1単位移動する信号を発信する
ことを特徴とする座標指示装置。 - 表示装置の表示画面に1つの選択肢が選択状態となる複数の選択肢を備えた選択画面を表示し、前記選択状態を所定の方向に移動させる座標指示装置において、
前記座標指示装置は、タッチ座標を検知するタッチパッドと、このタッチパッドに配置される押下検知手段と、前記タッチパッドと前記押下検知手段の上部を覆うタッチ面とを備え、
前記タッチ面は、その中央に設定される決定の検知領域と、この決定の検知領域の周囲に設定される第1の検知領域と、この第1の検知領域の周囲に設定される第2の検知領域と、隣り合う前記検知領域の間に設定される重複検知領域と、前記重複検知領域の内側と外側の中央に前記2つの検知領域を仕切る凸リブとを備え、
前記タッチ座標が1つの検知領域から隣の検知領域へ移動するにあたって、前記重複検知領域から隣の検知領域に移動することによって、前記1つの検知領域から隣の検知領域への移動方向へ、前記選択状態を1単位移動する信号を発信する
ことを特徴とする座標指示装置。 - 請求項2記載の座標指示装置において、
前記決定の検知領域の四方の検知領域に、この決定の検知領域から外側に向かう指示マークを備え、前記決定の検知領域と、前記指示マークの下方に前記押下検知手段を備えた
ことを特徴とする座標指示装置。 - 1つの選択肢が選択状態となる複数の選択肢を備えた選択画面を表示する表示装置と、前記選択状態を所定の方向に移動させる座標指示装置と、前記座標指示装置の操作信号に基づいて前記表示装置の表示内容を制御する制御装置とを備えた情報処理装置において、
前記座標指示装置は、タッチ面でのタッチ座標を検知するタッチパッドと、前記タッチ面への押下を検知する押下検知手段とを備え、
前記タッチ面は、隣り合う第1検知領域と第2検知領域との間に重複検知領域が設定され、この重複検知領域に第1検知領域側の重複検知領域と第2検知領域側の重複検知領域を仕切る凸リブが設けられ、
前記制御装置は、前記タッチ座標が前記第1検知領域から前記第2検知領域へ移動するにあたって、前記重複検知領域から第2検知領域に移動することによって、前記第1検知領域から前記第2検知領域への移動方向へ、前記選択状態を1単位移動させる
ことを特徴とする情報処理装置。 - 1つの選択肢が選択状態となる複数の選択肢を備えた選択画面を表示する表示装置と、前記選択状態を所定の方向に移動させる座標指示装置と、前記座標指示装置の操作信号に基づいて前記表示装置の表示内容を制御する制御装置とを備えた情報処理装置において、
前記座標指示装置は、タッチ座標を検知するタッチパッドと、このタッチパッドに配置される押下検知手段と、前記タッチパッドと前記押下検知手段の上部を覆うタッチ面とを備え、
前記タッチ面は、その中央に設定される決定の検知領域と、この決定の検知領域の周囲に設定される第1の検知領域と、この第1の検知領域の周囲に設定される第2の検知領域と、隣り合う前記検知領域の間に設定される重複検知領域と、前記重複検知領域の内側と外側の中央に前記2つの検知領域を仕切る凸リブとを備え、
前記制御装置は、前記タッチ座標が1つの検知領域から隣の検知領域へ移動するにあたって、前記重複検知領域から前記隣の検知領域に移動することによって、前記1つの検知領域から隣の検知領域への移動方向へ、前記選択状態を1単位移動させる
ことを特徴とする情報処理装置。 - 請求項5記載の座標指示装置において、
前記決定の検知領域の四方の検知領域に、この決定の検知領域から外側に向かう指示マークを備え、前記決定の検知領域と、前記指示マークの下方に前記押下検知手段を備えた
ことを特徴とする情報処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008249514A JP2010079772A (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | 座標指示装置と、この座標指示装置を用いた情報処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008249514A JP2010079772A (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | 座標指示装置と、この座標指示装置を用いた情報処理装置 |
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JP2010079772A true JP2010079772A (ja) | 2010-04-08 |
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ID=42210113
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017076335A (ja) * | 2015-10-16 | 2017-04-20 | 公立大学法人公立はこだて未来大学 | タッチパネルユニットおよび操作入力方法 |
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2008
- 2008-09-29 JP JP2008249514A patent/JP2010079772A/ja active Pending
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